JP2004134512A - 周辺露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の角度範囲を周辺露光する際、露光終了位置で、露光過多になったり角度範囲外のレジストが露光されてしまうことがないようにすること。
【解決手段】フォトレジストが塗布されたウエハWを回転ステージ1上に載置し、光照射部2から露光光を露光光出射部4に導き、ウエハWを回転させながら露光光を照射し、ウエハ周辺部の所定の角度範囲のフォトレジストを露光する。光照射開始時は、回転ステージ1の回転角度が、設定角度に対し一定範囲内の角度に収束したことを確認しシャッタ2cを開き露光光を照射する。また、光照射停止時は、回転ステージ1の回転角度が、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを確認しシャッタ2cを閉じ露光光の照射を停止する。露光終了時、露光終了角度に対して一定の角度範囲に入ったことを検出した段階でシャッタ2cを閉じているので、角度範囲外のレジストが露光されてしまうことがない。
【選択図】 図1
【解決手段】フォトレジストが塗布されたウエハWを回転ステージ1上に載置し、光照射部2から露光光を露光光出射部4に導き、ウエハWを回転させながら露光光を照射し、ウエハ周辺部の所定の角度範囲のフォトレジストを露光する。光照射開始時は、回転ステージ1の回転角度が、設定角度に対し一定範囲内の角度に収束したことを確認しシャッタ2cを開き露光光を照射する。また、光照射停止時は、回転ステージ1の回転角度が、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを確認しシャッタ2cを閉じ露光光の照射を停止する。露光終了時、露光終了角度に対して一定の角度範囲に入ったことを検出した段階でシャッタ2cを閉じているので、角度範囲外のレジストが露光されてしまうことがない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ周辺部のフォトレジストを露光する周辺露光装置に関し、特に、回転ステージが設定された角度に到達したことを確認する手段を備えた周辺露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハの表面に塗布されたフォトレジストのうち、周辺部のフォトレジストを除去するため、ウエハ周辺部を露光する周辺露光装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記周辺露光装置の概略構成を図5に示す。
同図において、フォトレジストが塗布されたウエハWが、回転モータ1aにより駆動される回転ステージ1上に載置されている。光照射部2は、ランプ2aとミラー2bと、シャッタ2cを備え、シャッタ駆動機構2dによりシャッタ2cが開くと、ランプ2aからの光が光ファイバ3を介して露光光出射部4に導かれる。制御部10は、シャッタ駆動機構2dにより上記シャッタ2cを開閉して、露光光の照射を制御するとともに、エッジセンサ5の出力に基づき、上記露光光出射部4を移動制御してウエハWの周辺部の所定の露光領域に露光光が照射されるように制御する。
ウエハWの全周の周辺露光を行う場合には、シャッタ2cを開き、露光光出射部4を移動制御しながら回転ステージ1を回転させ、ウエハWの周辺部に露光光を照射する。
【0003】
また、ウエハ周辺部の外形上の特異点(オリエンテーションフラット部、またはノッチ部の中心) とウエハの中心とを結ぶ線を基準として、所定の角度範囲を設定し、該角度範囲内を周辺露光する露光装置が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
なお、上記特許文献2,3には、回転ステージの中心(回転中心) と、ウエハ中心とが一致していない状態で回転する(偏心して回転する) 場合の、偏心補正方法についても記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−95516号公報
【特許文献2】
特許第2544665号公報
【特許文献3】
特許第2544666号公報
【0005】
上記図5に示した周辺露光装置により、ウエハ上の所定の角度範囲を露光する場合には、次のような手順と動作で行なわれる。
(1) 露光範囲を制御部10に入力する。ウエハWがノッチつきウエハの場合、ノッチ部の中心とウエハWの中心とを結ぶ線を基準として、露光開始角度と露光終了角度とを、入力部(タッチパネル等) に入力する。
(2) 露光されるウエハWを回転ステージ1に載置する。エッジセンサ5によりノッチの位置を検出する。
(3) 検出したノッチの位置情報に基づき、ウエハWの露光開始位置(露光開始角度)が、露光光出射部4の位置に来るように回転ステージ1を回転させ、回転ステージ1がその位置で停止するように制御する。
(4) 制御部10は、回転ステージ1が露光開始角度にまで回転したことを確認し、その後、シャッタ2cを開き、回転ステージ1を再び回転させ、光出射部2から露光光をウエハ周辺部に照射する。
(5) ウエハWが露光終了角度(露光終了位置) に達するまで回転する。制御部10は、回転ステージが露光終了角度にまで回転したことを確認し、シャッタ2cを閉じ、ウエハ周辺部への露光光の照射を停止する。
【0006】
上記において、回転ステージ1(すなわちウエハW) が、露光開始角度または露光終了角度にまで回転したことを確認する方法として、サーボ制御を基本とし、次のような方法が取られる。なお、回転ステージ1が、基準に対して何度回転しているかは、回転モータ1aに取り付けたエンコーダ1bのカウント値により検出するものとする。
(1) 回転ステージ1が、設定角度に対して所定の範囲に到達すると、回転ステージ1を回転させるモータ1aの回転が停止する。
(2) しかし、設定角度に対してオーバーランが生じるので、モータ1aは設定角度に向けて逆回転する。再び設定角度に到達すると、モータ1aの回転が停止する。
(3) 今度は逆方向にオーバーランが生じ、モータ1aは再度逆回転(順方向の回転に戻る) し、設定角度に到達する。
(4) これを繰り返し、徐々にオーバーランが小さくなり、設定角度に漸近する。
(5) 回転ステージ1が設定角度に対して、「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在した時、「設定角度に到達した」とし、制御部10は次の動作、例えばシャッタ2cの開または閉を行なう信号を出力する。
(6) 上記「一定の角度範囲内」及び「一定時間」の範囲は、制御部10に任意に設定できる。
なお、上記のように回転ステージ1を露光開始位置と露光終了位置で停止させることで、シャッタの開閉に多少の時間を要しても、露光開始位置と終了位置を、所定の角度範囲に対応した位置に精度よく設定することができ、所望の露光精度を確保することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に周辺露光を行なうと、露光開始位置に比べて露光終了位置における露光精度が悪かった。その理由は以下のように考えられる。
制御部10は、設定角度に達したことを確認してから、次の動作(この場合はシャッタ閉による露光光の照射停止) を行なう信号を出力する。
ところが、図6に示すように、設定角度に達してもモータ1aは直ちに停止せず、オーバーランが生じ、振動しながら設定角度に近づいていく。一方、制御部10が「設定角度に達したことを確認」できるのは、前記したようにモータが設定角度に対して「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在してからであり、露光終了位置においては、上記確認ができるまで、シャッタ2cは開いたままである。
したがって、露光終了位置付近での露光量が過多になるとともに、設定角度を越えた領域までレジストが露光されてしまう。
すなわち、モータ1aが設定角度を境にして往復動する時、出射部からの露光光が、露光終了位置に対してオーバーランし、設定された角度範囲外のレジストも露光されてしまう。
なお、露光開始位置においては、「設定角度に達したことを確認」してから、シャッタ2cを開き、回転ステージ1を再び回転させるので、回転ステージ1の回転の立ち上がり速度によっては、露光過多になることもあり得るが、角度範囲外のレジストも露光されてしまうことはない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、所定の角度範囲を周辺露光する際、露光終了位置で、露光過多になったり角度範囲外のレジストが露光されてしまうことがないように露光することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図2(a)に示すように、前記した回転ステージ(モータ)が設定角度に対して、「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在した時、「設定角度に到達した」とし、制御部から次の動作の信号が送られる方法を、パターン1とする。
一方、図2(b)に示すように、回転ステージ(モータ)が設定角度に対して、「一定の角度範囲内」達した時、「設定角度に到達した」とし、制御部から次の動作の信号が送られる方法を、パターン2とする。
本発明では、設定角度に到達したことを確認する方法として、露光開始位置では、パターン1を、露光終了位置ではパターン2を採用し、パターン1により、露光開始位置に達したことを確認し、シャッタを開いて露光を開始し、パターン2により、露光終了位置に達したことを確認し、シャッタを閉じて露光を終了する。
露光開始位置でパターン1を採用する理由は、設定した露光開始位置から確実に露光を始められるようにするためである。
仮に露光開始位置でパターン2を採用すると、振動が収束する前に、シャッタを開くことになり、設定された角度範囲外のレジストが露光され、露光開始位置が確定しない。
一方、露光終了位置でパターン2を採用する理由は、設定された角度範囲内に達しさえすれば、露光終了位置にまで露光されたはずであり、この時点でシャッタを閉じれば、設定角度範囲内の露光を行うことができるためである。なお、露光終了位置でパターン1を採用すると、前記したように設定角度を越えた領域までレジストが露光されてしまう。
【0009】
上記に基づき、本発明においては、以下のようにして前記課題を解決する。
ウエハ周辺部の、所定の角度範囲のフォトレジストを露光する周辺露光装置において、
上記所定の角度範囲を、ウエハ周辺部の外形上の特異点((オリエンテーションフラット部、またはノッチ部の中心) を基準とした角度として、上記制御部にあらかじめ設定しておき、制御部は以下のように回転ステージの回転、シャッタ機構による光の照射開始、停止を制御する。
(1) 光照射開始時は、回転ステージの回転角度が、設定角度に対し一定範囲内の角度に収束したことを上記エンコーダの出力により確認し、光照射開始の信号をシャッタ機構に対して出力する。
すなわち、光照射開始時は、前記パターン1を採用し、回転ステージの回転角度が、振動しながら照射開始位置に相当した角度に収束する際、設定角度に対し「一定時間」、「一定範囲内の角度にあること」を上記エンコーダからの出力により確認し、光照射開始の信号をシャッタ機構に対して出力する。
ここで、上記「一定時間」とは、回転ステージの回転角度が振動しながら設定角度に近づく際、少なくとも該振動の一周期より長い期間であり、上記「一定範囲内の角度にある」とは、露光開始位置精度が許容できる範囲内の角度にあること、である。
(2) 光照射停止時は、回転ステージが、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを上記エンコーダ出力により確認し、光照射停止の信号をシャッタ機構に対して出力する。
すなわち、光照射停止時は、前記パターン2を採用し、回転ステージの回転角度が、振動しながら照射終了位置に相当した角度に収束する際、回転ステージが、設定角度に対し、一定範囲内の角度に入ったことを上記エンコーダからの出力により確認し、光照射停止の信号をシャッタ機構に対して出力する。
ここで、上記「一定範囲内の角度に入った」とは、露光終了位置精度が許容できる範囲内の角度に入ったこと、である。
本発明においては、露光開始時、露光終了時に上記のような制御しているので、露光開始位置においては、所定の露光開始位置から確実に露光を開始することができ、また、露光終了位置においては、露光過多になったり、設定された角度範囲外のレジストも露光されてしまうという問題を解決し、従来に比べて露光精度を向上させることができる。
また、露光終了時、回転ステージが、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを確認して、次の動作を開始するようにしているので、露光終了位置において、次の動作を開始するまでの時間を従来に比べて短縮することができ、処理時間を短縮し、スループットを向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例の周辺露光装置の構成を示す図である。周辺露光装置の構成は、基本的には前記図5に示したものと同様であり、本実施例では、制御部の構成が前記図5に示したものと相違している。
同図において、フォトレジストが塗布されたウエハWが、回転モータ1aにより駆動される回転ステージ1上に載置されている。
ウエハWの周辺部には、特異点(オリエンテーションフラット部、またはノッチ部の中心) が設けられ、この特異点とウエハの中心とを結ぶ線を基準として、所定の角度範囲を設定し、該角度範囲内を周辺露光する。以下では、上記特異点がノッチである場合について説明する。
光照射部2は、ランプ2aとミラー2bと、シャッタ2cを備え、シャッタ2cが開くと、ランプ2aからの光が光ファイバ3を介して露光光出射部4に導かれる。上記シャッタ2cは、シャッタ駆動機構2dにより駆動され、制御部10のシャッタ制御部20は、シャッタ駆動機構2dに対してシャッタ閉指令、シャッタ開指令を出力して上記シャッタ2cの開閉を制御する。また、シャッタ2cの開/閉完了状態が検出され、制御部10のシャッタ制御部20に送られる。
【0011】
ウエハWのエッジ位置はエッジセンサ5により検出され、制御部10のならい制御部30に送られる。エッジセンサ5としては、前記特許文献1に記載されるものを使用することができ、例えば、投光部と受光部とを備えたセンサを用い、投光部からウエハエッジに光を照射して受光部で受光される光量により、エッジ位置を検出する。
エッジセンサ5と露光光出射部4は一体で移動するように構成され、制御部10のならい制御部30は、上記エッジセンサ5により検出される受光量が一定になるように、上記エッジセンサ5と露光光出射部4を移動させる。これにより、回転ステージ1の中心と、ウエハ中心とが一致していない状態であっても、露光光出射部4はウエハWのエッジに沿って移動し、エッジから所定の幅のウエハWの周辺部を露光することができる。上記ならい制御は、前記特許文献1に記載のものと同様である。
【0012】
制御部10には、制御演算部41を備えた回転ステージ制御部40が設けられられている。
回転ステージ制御部40は、エンコーダ1bから送られてくる回転モータ1a(回転ステージ)の回転角度信号と、後述する角度設定手段22が出力する設定角度信号とを減算器42で比較して、その差に制御演算を施して、回転モータ1aへの駆動信号を求めて出力し、回転モータ1aの回転角度が上記角度設定手段22が出力する設定角度信号に一致するように制御する。
前記制御部10に設けられたシャッタ制御部20は、露光開始角度と露光終了角度を記憶した露光開始/終了角度記憶部21(以下記憶部21という)と、シャッタ駆動機構2dからシャッタ開/閉完了信号を受信し、シャッタ開完了信号を受けたとき上記記憶部21から露光終了角度を読み出して対応した角度設定値を出力し、シャッタ閉完了を受けたとき、上記記憶部21から次の露光領域の開始角度である露光開始角度を読み出して対応した角度設定値を出力する角度設定手段22とを備える。
なお、最後の露光領域の露光が終わると、例えば、回転ステージ1をその角度で停止させる。
【0013】
さらに、シャッタ制御部20は、前記パターン1あるいはパターン2により回転ステージの回転の停止を確認する回転ステージ停止検出部23を備えている。回転ステージ検出部23には、上記モータ1bの回転角度信号と、角度設定手段22が出力する設定角度信号との差に基づき、前記第1のパターン1で露光開始位置に達したことを確認する第1の検出手段23aと、上記差に基づき、前記第2のパターンで露光終了位置に達したかを確認する第2の検出手段23bが設けられている。
【0014】
次の本実施例の周辺露光装置による露光処理について説明する。
(1) 図3(a)に示すように、周辺露光を行なう範囲を指定し、前記制御部10の露光開始/終了角度記憶部21に記憶させる。
この例では、ノッチ部の中心とウエハの中心とを結ぶ線を基準として、露光開始角度X( °)で露光を開始して、露光終了角度Y( °)で露光を終了する。最初、露光光出射部4は、原点位置に退避しており、また、シャッタ2cが閉じていて露光光の出射は停止している。
(2) 前記回転ステージ停止検出部23に、設定された角度に到達したことを確認するための前記露光開始時における「一定時間」、「一定範囲内の角度にある」、露光終了時における「一定範囲内の角度に入った」の値を設定する。
なお、「一定時間」は、前記したように、回転ステージの回転角度が振動しながら設定角度に近づく際、少なくとも該振動の一周期より長い期間である。また、上記露光開始時における「一定範囲内の角度にある」は、露光開始位置精度が許容できる範囲内の角度である。また、露光終了時における「一定範囲内の角度に入った」とは、露光終了位置精度が許容できる範囲内の角度に入ったこと、である。
【0015】
(3) 制御部10の角度設定手段22は、記憶部21から露光開始角度を読み出し、それに応じた角度設定値を出力する。これにより、回転ステージ制御部40により、モータ1bが駆動され、回転ステージ1が回転して、図3(b) に示すようにウエハWが露光開始角度にまで回転する。
回転ステージ1の回転角度が露光開始角度に達すると、前記図2(a)に示すように、回転ステージ1の角度は、振動しながら設定角度に近づいていき、回転ステージ制御部40の減算器42の出力も振動しながら0に近づく。
回転ステージ停止検出部23の第1の検出手段23aは、減算器42の出力により、回転ステージ1の回転角度が露光開始位置に達したことを確認し、露光光出射部4、エッジセンサ5を退避している原点位置からウエハWのエッジ部まで移動させ、前記ならい制御を開始させるとともに、シャッタ2cを開く。
【0016】
すなわち、上記減算器42の出力により、第1の検出手段23aが、前記図2(a)のパターン1に示したように「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在したことを検知すると、上記ならい制御を開始するとともに、シャッタ2cの開信号をシャッタ駆動機構2dに出力する。またこれと同時に、角度設定手段22は、記憶部21から露光終了角度を読み出し、それに応じた角度設定値を出力する。
これにより、回転ステージ1が露光終了角度に向かって回転を開始し、図4(a)に示すように、露光光がウエハWの周辺部に照射され、ウエハ周辺部の露光を開始する。前記ならい制御部30は、露光光出射部4をウエハWのエッジに沿って移動させ、エッジから所定の幅のウエハWの周辺部が露光される。
【0017】
(4) 図4(b)に示すように、回転ステージ1の回転角度が露光終了角度にまで移動し、露光光出射部4が露光終了位置に達すると、回転ステージ停止検出部23の第2の検出手段23bは、減算器42の出力により、回転ステージ1の回転角度が露光終了位置に達したことを確認し、シャッタ2cの閉信号をシャッタ駆動機構2dに出力する。
すなわち、上記減算器42の出力により、第2の検出手段23bが、前記図2(b)のパターン2に示したように設定した一定の角度範囲に入ったことを検知すると、シャッタ2cの閉信号をシャッタ駆動機構2dに出力する。また、露光光出射部4を原点位置まで退避させる。
なお、この時、回転ステージ1(モータ) 自体は、露光終了位置において往復動をしている。しかし、露光終了角度では、この動作の収束を待たずに、次の動作(シャッタ閉) に移る。
さらに、次の露光領域を露光する場合には、制御部10の角度設定手段22が、記憶部21から次の露光開始角度を読み出し、それに応じた角度設定値を出力し、上記処理を繰り返す。
【0018】
以上説明したように、上記実施例においては、露光終了時、設定された露光終了角度に対して、一定の角度範囲に入ったことを検出した段階で、シャッタを閉じているので、露光量が過多になったり、オーバーランが生じたりすることがない。また、露光終了時、露光開始時のように、「一定時間」待つことがないので、処理時間を短くすることができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)露光開始位置においては、所定の露光開始位置から確実に露光を開始することができ、また、露光終了位置においては、露光過多になったり、設定された角度範囲外のレジストも露光されてしまうということがなく、精度良い露光が可能となる。
(2)露光終了時、回転ステージが、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを確認して、次の動作を開始するようにしているので、露光開始時のように、「一定時間」待って次の動作開始することがなく、露光終了位置において、次の動作を開始するまでの時間を従来に比べて短縮することができ、処理時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の周辺露光装置の構成を示す図である。
【図2】露光開始時と露光終了時において、設定角度に達したことを確認するための検出パターンを示す図である。
【図3】本発明の実施例の露光処理を説明する図(1)である。
【図4】本発明の実施例の露光処理を説明する図(2)である。
【図5】周辺露光装置の概略構成を示す図である。
【図6】露光終了位置における回転ステージの動作を説明する図である。
【符号の説明】
W ウエハ
1 回転ステージ
1a 回転モータ
1b エンコーダ
2 光照射部
2a ランプ
2b ミラー
2c シャッタ
2d シャッタ駆動機構
3 光ファイバ
4 光照射部
5 エッジセンサ
10 制御部
20 シャッタ制御部
21 露光開始/終了角度記憶部
22 角度設定手段
23 回転ステージ停止検出部
30 ならい制御部
40 回転ステージ制御部
41 制御演算部
42 減算器
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ周辺部のフォトレジストを露光する周辺露光装置に関し、特に、回転ステージが設定された角度に到達したことを確認する手段を備えた周辺露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハの表面に塗布されたフォトレジストのうち、周辺部のフォトレジストを除去するため、ウエハ周辺部を露光する周辺露光装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記周辺露光装置の概略構成を図5に示す。
同図において、フォトレジストが塗布されたウエハWが、回転モータ1aにより駆動される回転ステージ1上に載置されている。光照射部2は、ランプ2aとミラー2bと、シャッタ2cを備え、シャッタ駆動機構2dによりシャッタ2cが開くと、ランプ2aからの光が光ファイバ3を介して露光光出射部4に導かれる。制御部10は、シャッタ駆動機構2dにより上記シャッタ2cを開閉して、露光光の照射を制御するとともに、エッジセンサ5の出力に基づき、上記露光光出射部4を移動制御してウエハWの周辺部の所定の露光領域に露光光が照射されるように制御する。
ウエハWの全周の周辺露光を行う場合には、シャッタ2cを開き、露光光出射部4を移動制御しながら回転ステージ1を回転させ、ウエハWの周辺部に露光光を照射する。
【0003】
また、ウエハ周辺部の外形上の特異点(オリエンテーションフラット部、またはノッチ部の中心) とウエハの中心とを結ぶ線を基準として、所定の角度範囲を設定し、該角度範囲内を周辺露光する露光装置が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
なお、上記特許文献2,3には、回転ステージの中心(回転中心) と、ウエハ中心とが一致していない状態で回転する(偏心して回転する) 場合の、偏心補正方法についても記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−95516号公報
【特許文献2】
特許第2544665号公報
【特許文献3】
特許第2544666号公報
【0005】
上記図5に示した周辺露光装置により、ウエハ上の所定の角度範囲を露光する場合には、次のような手順と動作で行なわれる。
(1) 露光範囲を制御部10に入力する。ウエハWがノッチつきウエハの場合、ノッチ部の中心とウエハWの中心とを結ぶ線を基準として、露光開始角度と露光終了角度とを、入力部(タッチパネル等) に入力する。
(2) 露光されるウエハWを回転ステージ1に載置する。エッジセンサ5によりノッチの位置を検出する。
(3) 検出したノッチの位置情報に基づき、ウエハWの露光開始位置(露光開始角度)が、露光光出射部4の位置に来るように回転ステージ1を回転させ、回転ステージ1がその位置で停止するように制御する。
(4) 制御部10は、回転ステージ1が露光開始角度にまで回転したことを確認し、その後、シャッタ2cを開き、回転ステージ1を再び回転させ、光出射部2から露光光をウエハ周辺部に照射する。
(5) ウエハWが露光終了角度(露光終了位置) に達するまで回転する。制御部10は、回転ステージが露光終了角度にまで回転したことを確認し、シャッタ2cを閉じ、ウエハ周辺部への露光光の照射を停止する。
【0006】
上記において、回転ステージ1(すなわちウエハW) が、露光開始角度または露光終了角度にまで回転したことを確認する方法として、サーボ制御を基本とし、次のような方法が取られる。なお、回転ステージ1が、基準に対して何度回転しているかは、回転モータ1aに取り付けたエンコーダ1bのカウント値により検出するものとする。
(1) 回転ステージ1が、設定角度に対して所定の範囲に到達すると、回転ステージ1を回転させるモータ1aの回転が停止する。
(2) しかし、設定角度に対してオーバーランが生じるので、モータ1aは設定角度に向けて逆回転する。再び設定角度に到達すると、モータ1aの回転が停止する。
(3) 今度は逆方向にオーバーランが生じ、モータ1aは再度逆回転(順方向の回転に戻る) し、設定角度に到達する。
(4) これを繰り返し、徐々にオーバーランが小さくなり、設定角度に漸近する。
(5) 回転ステージ1が設定角度に対して、「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在した時、「設定角度に到達した」とし、制御部10は次の動作、例えばシャッタ2cの開または閉を行なう信号を出力する。
(6) 上記「一定の角度範囲内」及び「一定時間」の範囲は、制御部10に任意に設定できる。
なお、上記のように回転ステージ1を露光開始位置と露光終了位置で停止させることで、シャッタの開閉に多少の時間を要しても、露光開始位置と終了位置を、所定の角度範囲に対応した位置に精度よく設定することができ、所望の露光精度を確保することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に周辺露光を行なうと、露光開始位置に比べて露光終了位置における露光精度が悪かった。その理由は以下のように考えられる。
制御部10は、設定角度に達したことを確認してから、次の動作(この場合はシャッタ閉による露光光の照射停止) を行なう信号を出力する。
ところが、図6に示すように、設定角度に達してもモータ1aは直ちに停止せず、オーバーランが生じ、振動しながら設定角度に近づいていく。一方、制御部10が「設定角度に達したことを確認」できるのは、前記したようにモータが設定角度に対して「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在してからであり、露光終了位置においては、上記確認ができるまで、シャッタ2cは開いたままである。
したがって、露光終了位置付近での露光量が過多になるとともに、設定角度を越えた領域までレジストが露光されてしまう。
すなわち、モータ1aが設定角度を境にして往復動する時、出射部からの露光光が、露光終了位置に対してオーバーランし、設定された角度範囲外のレジストも露光されてしまう。
なお、露光開始位置においては、「設定角度に達したことを確認」してから、シャッタ2cを開き、回転ステージ1を再び回転させるので、回転ステージ1の回転の立ち上がり速度によっては、露光過多になることもあり得るが、角度範囲外のレジストも露光されてしまうことはない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、所定の角度範囲を周辺露光する際、露光終了位置で、露光過多になったり角度範囲外のレジストが露光されてしまうことがないように露光することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図2(a)に示すように、前記した回転ステージ(モータ)が設定角度に対して、「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在した時、「設定角度に到達した」とし、制御部から次の動作の信号が送られる方法を、パターン1とする。
一方、図2(b)に示すように、回転ステージ(モータ)が設定角度に対して、「一定の角度範囲内」達した時、「設定角度に到達した」とし、制御部から次の動作の信号が送られる方法を、パターン2とする。
本発明では、設定角度に到達したことを確認する方法として、露光開始位置では、パターン1を、露光終了位置ではパターン2を採用し、パターン1により、露光開始位置に達したことを確認し、シャッタを開いて露光を開始し、パターン2により、露光終了位置に達したことを確認し、シャッタを閉じて露光を終了する。
露光開始位置でパターン1を採用する理由は、設定した露光開始位置から確実に露光を始められるようにするためである。
仮に露光開始位置でパターン2を採用すると、振動が収束する前に、シャッタを開くことになり、設定された角度範囲外のレジストが露光され、露光開始位置が確定しない。
一方、露光終了位置でパターン2を採用する理由は、設定された角度範囲内に達しさえすれば、露光終了位置にまで露光されたはずであり、この時点でシャッタを閉じれば、設定角度範囲内の露光を行うことができるためである。なお、露光終了位置でパターン1を採用すると、前記したように設定角度を越えた領域までレジストが露光されてしまう。
【0009】
上記に基づき、本発明においては、以下のようにして前記課題を解決する。
ウエハ周辺部の、所定の角度範囲のフォトレジストを露光する周辺露光装置において、
上記所定の角度範囲を、ウエハ周辺部の外形上の特異点((オリエンテーションフラット部、またはノッチ部の中心) を基準とした角度として、上記制御部にあらかじめ設定しておき、制御部は以下のように回転ステージの回転、シャッタ機構による光の照射開始、停止を制御する。
(1) 光照射開始時は、回転ステージの回転角度が、設定角度に対し一定範囲内の角度に収束したことを上記エンコーダの出力により確認し、光照射開始の信号をシャッタ機構に対して出力する。
すなわち、光照射開始時は、前記パターン1を採用し、回転ステージの回転角度が、振動しながら照射開始位置に相当した角度に収束する際、設定角度に対し「一定時間」、「一定範囲内の角度にあること」を上記エンコーダからの出力により確認し、光照射開始の信号をシャッタ機構に対して出力する。
ここで、上記「一定時間」とは、回転ステージの回転角度が振動しながら設定角度に近づく際、少なくとも該振動の一周期より長い期間であり、上記「一定範囲内の角度にある」とは、露光開始位置精度が許容できる範囲内の角度にあること、である。
(2) 光照射停止時は、回転ステージが、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを上記エンコーダ出力により確認し、光照射停止の信号をシャッタ機構に対して出力する。
すなわち、光照射停止時は、前記パターン2を採用し、回転ステージの回転角度が、振動しながら照射終了位置に相当した角度に収束する際、回転ステージが、設定角度に対し、一定範囲内の角度に入ったことを上記エンコーダからの出力により確認し、光照射停止の信号をシャッタ機構に対して出力する。
ここで、上記「一定範囲内の角度に入った」とは、露光終了位置精度が許容できる範囲内の角度に入ったこと、である。
本発明においては、露光開始時、露光終了時に上記のような制御しているので、露光開始位置においては、所定の露光開始位置から確実に露光を開始することができ、また、露光終了位置においては、露光過多になったり、設定された角度範囲外のレジストも露光されてしまうという問題を解決し、従来に比べて露光精度を向上させることができる。
また、露光終了時、回転ステージが、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを確認して、次の動作を開始するようにしているので、露光終了位置において、次の動作を開始するまでの時間を従来に比べて短縮することができ、処理時間を短縮し、スループットを向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例の周辺露光装置の構成を示す図である。周辺露光装置の構成は、基本的には前記図5に示したものと同様であり、本実施例では、制御部の構成が前記図5に示したものと相違している。
同図において、フォトレジストが塗布されたウエハWが、回転モータ1aにより駆動される回転ステージ1上に載置されている。
ウエハWの周辺部には、特異点(オリエンテーションフラット部、またはノッチ部の中心) が設けられ、この特異点とウエハの中心とを結ぶ線を基準として、所定の角度範囲を設定し、該角度範囲内を周辺露光する。以下では、上記特異点がノッチである場合について説明する。
光照射部2は、ランプ2aとミラー2bと、シャッタ2cを備え、シャッタ2cが開くと、ランプ2aからの光が光ファイバ3を介して露光光出射部4に導かれる。上記シャッタ2cは、シャッタ駆動機構2dにより駆動され、制御部10のシャッタ制御部20は、シャッタ駆動機構2dに対してシャッタ閉指令、シャッタ開指令を出力して上記シャッタ2cの開閉を制御する。また、シャッタ2cの開/閉完了状態が検出され、制御部10のシャッタ制御部20に送られる。
【0011】
ウエハWのエッジ位置はエッジセンサ5により検出され、制御部10のならい制御部30に送られる。エッジセンサ5としては、前記特許文献1に記載されるものを使用することができ、例えば、投光部と受光部とを備えたセンサを用い、投光部からウエハエッジに光を照射して受光部で受光される光量により、エッジ位置を検出する。
エッジセンサ5と露光光出射部4は一体で移動するように構成され、制御部10のならい制御部30は、上記エッジセンサ5により検出される受光量が一定になるように、上記エッジセンサ5と露光光出射部4を移動させる。これにより、回転ステージ1の中心と、ウエハ中心とが一致していない状態であっても、露光光出射部4はウエハWのエッジに沿って移動し、エッジから所定の幅のウエハWの周辺部を露光することができる。上記ならい制御は、前記特許文献1に記載のものと同様である。
【0012】
制御部10には、制御演算部41を備えた回転ステージ制御部40が設けられられている。
回転ステージ制御部40は、エンコーダ1bから送られてくる回転モータ1a(回転ステージ)の回転角度信号と、後述する角度設定手段22が出力する設定角度信号とを減算器42で比較して、その差に制御演算を施して、回転モータ1aへの駆動信号を求めて出力し、回転モータ1aの回転角度が上記角度設定手段22が出力する設定角度信号に一致するように制御する。
前記制御部10に設けられたシャッタ制御部20は、露光開始角度と露光終了角度を記憶した露光開始/終了角度記憶部21(以下記憶部21という)と、シャッタ駆動機構2dからシャッタ開/閉完了信号を受信し、シャッタ開完了信号を受けたとき上記記憶部21から露光終了角度を読み出して対応した角度設定値を出力し、シャッタ閉完了を受けたとき、上記記憶部21から次の露光領域の開始角度である露光開始角度を読み出して対応した角度設定値を出力する角度設定手段22とを備える。
なお、最後の露光領域の露光が終わると、例えば、回転ステージ1をその角度で停止させる。
【0013】
さらに、シャッタ制御部20は、前記パターン1あるいはパターン2により回転ステージの回転の停止を確認する回転ステージ停止検出部23を備えている。回転ステージ検出部23には、上記モータ1bの回転角度信号と、角度設定手段22が出力する設定角度信号との差に基づき、前記第1のパターン1で露光開始位置に達したことを確認する第1の検出手段23aと、上記差に基づき、前記第2のパターンで露光終了位置に達したかを確認する第2の検出手段23bが設けられている。
【0014】
次の本実施例の周辺露光装置による露光処理について説明する。
(1) 図3(a)に示すように、周辺露光を行なう範囲を指定し、前記制御部10の露光開始/終了角度記憶部21に記憶させる。
この例では、ノッチ部の中心とウエハの中心とを結ぶ線を基準として、露光開始角度X( °)で露光を開始して、露光終了角度Y( °)で露光を終了する。最初、露光光出射部4は、原点位置に退避しており、また、シャッタ2cが閉じていて露光光の出射は停止している。
(2) 前記回転ステージ停止検出部23に、設定された角度に到達したことを確認するための前記露光開始時における「一定時間」、「一定範囲内の角度にある」、露光終了時における「一定範囲内の角度に入った」の値を設定する。
なお、「一定時間」は、前記したように、回転ステージの回転角度が振動しながら設定角度に近づく際、少なくとも該振動の一周期より長い期間である。また、上記露光開始時における「一定範囲内の角度にある」は、露光開始位置精度が許容できる範囲内の角度である。また、露光終了時における「一定範囲内の角度に入った」とは、露光終了位置精度が許容できる範囲内の角度に入ったこと、である。
【0015】
(3) 制御部10の角度設定手段22は、記憶部21から露光開始角度を読み出し、それに応じた角度設定値を出力する。これにより、回転ステージ制御部40により、モータ1bが駆動され、回転ステージ1が回転して、図3(b) に示すようにウエハWが露光開始角度にまで回転する。
回転ステージ1の回転角度が露光開始角度に達すると、前記図2(a)に示すように、回転ステージ1の角度は、振動しながら設定角度に近づいていき、回転ステージ制御部40の減算器42の出力も振動しながら0に近づく。
回転ステージ停止検出部23の第1の検出手段23aは、減算器42の出力により、回転ステージ1の回転角度が露光開始位置に達したことを確認し、露光光出射部4、エッジセンサ5を退避している原点位置からウエハWのエッジ部まで移動させ、前記ならい制御を開始させるとともに、シャッタ2cを開く。
【0016】
すなわち、上記減算器42の出力により、第1の検出手段23aが、前記図2(a)のパターン1に示したように「一定の角度範囲内」に「一定時間」存在したことを検知すると、上記ならい制御を開始するとともに、シャッタ2cの開信号をシャッタ駆動機構2dに出力する。またこれと同時に、角度設定手段22は、記憶部21から露光終了角度を読み出し、それに応じた角度設定値を出力する。
これにより、回転ステージ1が露光終了角度に向かって回転を開始し、図4(a)に示すように、露光光がウエハWの周辺部に照射され、ウエハ周辺部の露光を開始する。前記ならい制御部30は、露光光出射部4をウエハWのエッジに沿って移動させ、エッジから所定の幅のウエハWの周辺部が露光される。
【0017】
(4) 図4(b)に示すように、回転ステージ1の回転角度が露光終了角度にまで移動し、露光光出射部4が露光終了位置に達すると、回転ステージ停止検出部23の第2の検出手段23bは、減算器42の出力により、回転ステージ1の回転角度が露光終了位置に達したことを確認し、シャッタ2cの閉信号をシャッタ駆動機構2dに出力する。
すなわち、上記減算器42の出力により、第2の検出手段23bが、前記図2(b)のパターン2に示したように設定した一定の角度範囲に入ったことを検知すると、シャッタ2cの閉信号をシャッタ駆動機構2dに出力する。また、露光光出射部4を原点位置まで退避させる。
なお、この時、回転ステージ1(モータ) 自体は、露光終了位置において往復動をしている。しかし、露光終了角度では、この動作の収束を待たずに、次の動作(シャッタ閉) に移る。
さらに、次の露光領域を露光する場合には、制御部10の角度設定手段22が、記憶部21から次の露光開始角度を読み出し、それに応じた角度設定値を出力し、上記処理を繰り返す。
【0018】
以上説明したように、上記実施例においては、露光終了時、設定された露光終了角度に対して、一定の角度範囲に入ったことを検出した段階で、シャッタを閉じているので、露光量が過多になったり、オーバーランが生じたりすることがない。また、露光終了時、露光開始時のように、「一定時間」待つことがないので、処理時間を短くすることができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)露光開始位置においては、所定の露光開始位置から確実に露光を開始することができ、また、露光終了位置においては、露光過多になったり、設定された角度範囲外のレジストも露光されてしまうということがなく、精度良い露光が可能となる。
(2)露光終了時、回転ステージが、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを確認して、次の動作を開始するようにしているので、露光開始時のように、「一定時間」待って次の動作開始することがなく、露光終了位置において、次の動作を開始するまでの時間を従来に比べて短縮することができ、処理時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の周辺露光装置の構成を示す図である。
【図2】露光開始時と露光終了時において、設定角度に達したことを確認するための検出パターンを示す図である。
【図3】本発明の実施例の露光処理を説明する図(1)である。
【図4】本発明の実施例の露光処理を説明する図(2)である。
【図5】周辺露光装置の概略構成を示す図である。
【図6】露光終了位置における回転ステージの動作を説明する図である。
【符号の説明】
W ウエハ
1 回転ステージ
1a 回転モータ
1b エンコーダ
2 光照射部
2a ランプ
2b ミラー
2c シャッタ
2d シャッタ駆動機構
3 光ファイバ
4 光照射部
5 エッジセンサ
10 制御部
20 シャッタ制御部
21 露光開始/終了角度記憶部
22 角度設定手段
23 回転ステージ停止検出部
30 ならい制御部
40 回転ステージ制御部
41 制御演算部
42 減算器
Claims (1)
- フォトレジストが塗布されたウエハを回転させつつ、該ウエハの周辺部に露光光を照射し、ウエハ周辺部の、所定の角度範囲のフォトレジストを露光する周辺露光装置であって、
ウエハを載置する回転ステージと、
回転ステージを回転させる、エンコーダつきの回転モータと、
露光光を出射する出射部と、
出射部からの光照射を開始及び停止するシャッタ機構と、
回転ステージの回転とシャッタ機構とを制御する制御部とを備え、
上記所定の角度範囲は、上記制御部に、ウエハ周辺部の外形上の特異点を基準とした角度として、あらかじめ設定されており、
上記制御部は、
光照射開始時は、回転ステージの回転角度が、設定角度に対し一定範囲内の角度に収束したことを上記エンコーダの出力により確認し、光照射開始の信号をシャッタ機構に対して出力し、
光照射停止時は、回転ステージが、設定角度に対し一定範囲内の角度に入ったことを上記エンコーダの出力により確認し、光照射停止の信号をシャッタ機構に対して出力する
ことを特徴とする周辺露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002296283A JP2004134512A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 周辺露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002296283A JP2004134512A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 周辺露光装置 |
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JP2004134512A true JP2004134512A (ja) | 2004-04-30 |
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ID=32286313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002296283A Pending JP2004134512A (ja) | 2002-10-09 | 2002-10-09 | 周辺露光装置 |
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JP (1) | JP2004134512A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105549335A (zh) * | 2016-01-29 | 2016-05-04 | 上海华虹宏力半导体制造有限公司 | 检测光刻机上晶圆边缘图形失像的方法 |
-
2002
- 2002-10-09 JP JP2002296283A patent/JP2004134512A/ja active Pending
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CN105549335A (zh) * | 2016-01-29 | 2016-05-04 | 上海华虹宏力半导体制造有限公司 | 检测光刻机上晶圆边缘图形失像的方法 |
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