JP2004134159A - 燃料電池セパレーター用成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーター - Google Patents
燃料電池セパレーター用成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーター Download PDFInfo
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Abstract
【課題】成形性、電気的特性、機械的特性に優れた燃料電池用セパレーター用成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーターを提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂、導電性を有する炭素系基材、及び界面活性剤を必須成分として含有し、前記界面活性剤が非イオン性でHLB値が10以下であることを特徴とする燃料電池セパレーター用成形材料であり、好ましくは成形材料全体100重量部に対して、熱硬化性樹脂15〜20重量部、導電性を有する炭素系基材78〜85重量部、および界面活性剤0.3〜2重量部を含有する。
【選択図】 なし
【解決手段】熱硬化性樹脂、導電性を有する炭素系基材、及び界面活性剤を必須成分として含有し、前記界面活性剤が非イオン性でHLB値が10以下であることを特徴とする燃料電池セパレーター用成形材料であり、好ましくは成形材料全体100重量部に対して、熱硬化性樹脂15〜20重量部、導電性を有する炭素系基材78〜85重量部、および界面活性剤0.3〜2重量部を含有する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池セパレーター用成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池セパレーターは熱硬化性樹脂と炭素質粉末の混合物を成形した後、成形体を焼成し導電性を高める黒鉛化工程や、切削や研磨などにより必要形状を付与する機械加工工程を含む方法(例えば、特許文献1参照)、或いは金属板に溝などの形状加工をした上で樹脂コートを行うなどの金属樹脂コンポジットを素材とする方法(例えば、特許文献2、非特許文献1参照)などにより、作成が試みられて来た。しかし、黒鉛化工程や機械加工工程を必要とする手法では、大量生産への展開が困難なためにコストが下げられず、一方、溝加工した金属板樹脂コンポジットを素材とする手法では、使用される環境において金属と樹脂との界面層で発生する層剥離及び金属板の腐食問題が解決せず、品質と価格で適切な燃料電池セパレーターを供給する目途が立っていない。
【0003】
このため、さらに種々の試みがなされており、黒鉛やカーボンブラック等の炭素系基材に、フェノール樹脂やエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂をバインダー成分として配合した成形材料の成形体での試みがなされている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
熱硬化性樹脂と炭素系基材からなる成形材料の場合、燃料電池セパレーターとして高導電性を得るために、成形材料中の炭素系基材の配合率を高くすることと、成形性を向上させるために樹脂配合率を高くすることが相反する要因である。しかし、燃料電池セパレーターとして用いる場合に要求される導電性能を得るためには、通常と比較し極めて高比率の炭素系基材を配合した成形材料を用いなければならず、このような配合により製造された成形材料は高圧力の圧縮成形法を用いても、複雑で狭隘な燃料電池セパレーターの流路構造を精度良く成形することは容易ではなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−169230号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開平11−345618号公報(請求項1)
【特許文献3】
特開平11−204120号公報(請求項1)
【非特許文献1】
平成12年度固体高分子形燃料電池研究開発成果報告会要旨集,「II.高効率燃料電池システム実用化技術開発 II−2固体高分子形燃料電池システム実用化技術開発」,新エネルギー産業技術総合開発機構 水素・アルコール・バイオマス技術開発室,平成13年3月,P70
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、成形性、電気的特性、機械的特性に優れた燃料電池用セパレーター用成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーターを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(6)記載の本発明により達成される。
(1) 熱硬化性樹脂(A)、導電性を有する炭素系基材(B)、界面活性剤(C)を必須成分として含有してなることを特徴とする燃料電池セパレーター用成形材料。
(2) 前記界面活性剤が非イオン系界面活性剤である上記(1)に記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(3) 前記界面活性剤のHLB値が10以下である上記(1)または(2)に記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(4) 前記界面活性剤がフッ素系界面活性剤である上記(1)ないし(3)いずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(5) 前記界面活性剤の含有量が、成形材料全体100重量部に対して、0.05〜5重量部である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(6) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料を成形してなる燃料電池セパレーター。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の燃料電池セパレーター用成形材料(以下、単に「成形材料」という)及びこれを成形してなる燃料電池セパレーターについて詳細に説明する。本発明の成形材料は、熱硬化性樹脂、導電性を有する炭素系基材、及び界面活性剤を必須成分として含有してなることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池セパレーターは、前記成形材料を成形してなるものである。
まず、本発明の成形材料について説明する。
【0009】
本発明の成形材料で用いられる熱硬化性樹脂(A)としては特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられ、これらを単独で使用してもよいし、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂を用いた場合は、耐熱性、機械的強度、電気的安定性、コスト等種々の点において優れているとともに、ベースとなる樹脂を低分子量のものから適宜選択することができるなどの点で好ましいものである。
【0010】
熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂を用いる場合、その種類としては特に限定されないが、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂が挙げられ、これらを単独ないしは併用して用いることができる。これらの中で、ヘキサメチレンテトラミン硬化のノボラック型フェノール樹脂を単独で使用する場合には、硬化に伴う残留アンモニアが燃料電池の触媒である白金系プロトン交換触媒の触媒毒となることがあるため、主としてレゾール型フェノール樹脂を使用することが好ましい。
【0011】
また、レゾール型フェノール樹脂を用いる場合、その種類としては特に限定されないが、例えば、メチロール型レゾールフェノール樹脂、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂などが挙げられる。一般的なレゾール型フェノール樹脂はメチロール基を多く残し活性化エネルギーが低いため、樹脂として反応性が高い。一方、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂は、フェノール核結合官能基としてジメチレンエーテル結合を多く有しており、樹脂自体が柔軟な構造をしているため、例えば複雑な溝形状を有するセパレーターの成形では、一般的なレゾール型フェノール樹脂に比べ、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂は良好な成形性を付与することができる点で好ましい。また、この柔軟構造により成形体に可撓性を付与できるため、セパレーターを積層し締め付ける際の応力を緩和し、割れなどの発生を防ぐことができる。
【0012】
フェノール樹脂を用いる場合、その分子量についても特に限定されないが、例えば、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂の場合では、GPC測定による遊離フェノール除外フェノール換算数平均分子量が600〜1500であることが好ましい。これにより、成形材料を成形する際に良好な成形性を得ることができる。数平均分子量が前記下限値を下回ると、成形時に硬化収縮によりヒケを生じやすくなることがあり、一方、前記上限値を超えると流動性が低下する傾向がみられ、いずれの場合も成形性や成形体の溝の精度に影響することがある。
【0013】
本発明の成形材料には、成形体に導電性を付与するために導電性を有する炭素系基材(B)(以下、単に「炭素系基材」という)を配合する。炭素系基材としては特に限定されないが、導電性の優れているものが好ましく用いられる。具体的にはグラファイト構造が成長したものであり、天然や人造の黒鉛がこれに該当する。天然に産出する鉱物としての黒鉛には、天然黒鉛と称される鱗片状の黒鉛と土壌黒鉛とがあるが、このうち天然黒鉛が導電性に優れている。また、人造黒鉛については、石炭系コークスを熱処理したものと石油系コークスを熱処理したものとがあり、形状としては鱗状、針状、塊状、球状、凝集体などがあるが、いずれのものも、X線解析による格子定数精密法で求めるc軸(002)層面間距離(d002)が0.335〜0.400nmの範囲にあって、真比重が1.9〜2.3の範囲にあることが好ましい。
【0014】
また、黒鉛以外の炭素系基材を併せて用いることもできる。黒鉛以外の炭素系基材としては特に限定されないが、例えば、炭素繊維やカーボンブラック、ガラス状カーボンなどが挙げられる。炭素繊維やカーボンブラックは、成形材料中の樹脂相内に分散して導電助剤として機能すると共に、炭素繊維の場合はその形状により、曲げ強さや靭性などの機械的特性を改善する効果があり、これらを必要に応じて配合することができる。
【0015】
本発明の成形材料は、界面活性剤(C)を配合することを特徴とする。これにより、樹脂や必要特性を得るために適宜配合される添加剤の分散性を向上させ、成形材料の熱溶融粘度を低減させることができるため、成形時の流動性を付与することができる。さらには、使用する熱硬化性樹脂の種類(例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂)によっては離型性向上に効果を発揮することがある。
【0016】
界面活性剤の添加効果について詳細な機構は明らかではないが、熱硬化性樹脂と炭素系基材の混合時に、化学的に不活性で親和性が低い炭素系基材に対して界面活性剤が速やかに物理的吸着するにより、熱硬化性樹脂と炭素系基材との間あるいは炭素系基材間等に保持され、樹脂と界面活性剤の親和性等により炭素系基材同士の凝集を防ぎ、良好な分散性が得られるためと推定される。また、界面活性剤による熱溶融粘度の低減効果や適宜配合される離型剤等の添加剤との親和性作用等により添加剤の分散性を向上させ、その結果、成形材料の流動性や離型性を向上することができると考えられる。
【0017】
本発明の成形材料に用いられる界面活性剤の種類としては特に限定されず、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤を含むイオン系界面活性剤などが使用可能であるが、耐酸性や極性基による金属イオン成分の遊離が燃料電池の発電性能を低下させる恐れがあるという点で非イオン系界面活性剤を用いることが好ましい。その中でもHLB値が10以下の非イオン系界面活性剤が好ましい。
【0018】
ここで用いられるHLB値は、以下のようにして算出された値であり、HLB値が10以下、好ましくは8以下、さらに好ましくは5以下である界面活性剤が有効に機能する。HLB値がかかる範囲を超えると、熱時の機械的強度に影響が生じたり、セパレーター成形体の吸水特性の低下による寸法変化や重量変化が生じやすくなり、燃料電池の実働運転下でのヒートサイクル性に問題が生じたりする恐れがある。
HLB=20×Mn/M
M :界面活性剤の分子量
Mn:親水基部分の分子量
【0019】
HLB値が10以下の非イオン系界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪酸エステル、ソルビット酸脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル、ポリグリセリン、ショ糖の高次脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンの高級アルコールまたはその高級脂肪酸の付加体(ポリオキシエチレン鎖が短いもの)、アルキルグルコシドなどが挙げられる。
【0020】
さらにHLB値が10以下の非イオン系シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン類、ポリエーテル変性メチルフェニルポリシロキサン類、ポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン類、ジメチルポリシロキサンポリアルキレングリコール共重合体類などが挙げられる。
【0021】
非イオン系フッ素含有界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、前記炭化水素系界面活性剤の疎水基中にある水素原子の全部もしくは一部をフッ素原子で置換したものなどが挙げられ、本発明では前記した界面活性剤を単独または2種類以上を混合して用いることができる。これらの中で、フッ素含有界面活性剤は耐熱性や耐酸性にも優れるとともに、少量で成形材料の熱溶融粘度を低減できるため、成分溶出による発電性能の低下を抑制しやすい点やフッ素原子に由来する離型性向上効果があるとともに、撥水性を成形体に付与できるため、発電に伴う生成水がセパレーター溝部を閉塞するために生じる発電効率の低下を抑制することができるなどの効果がある点で炭化水素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤に比べ利点がある。
【0022】
次に、熱硬化性樹脂(A)と炭素系基材(B)の配合量について説明する。本発明の成形材料には、特に限定されないが、成形材料全体100重量部に対して、熱硬化性樹脂7〜25重量部、炭素系基材70〜88重量部を配合することが好ましい。さらに好ましくはそれぞれ13〜22重量部、74〜85重量部であり、特に好ましくはそれぞれ15〜20重量部、78〜83重量部である。両成分の配合量をかかる範囲内とすることによって、成形材料の成形性と成形体の電気的特性や機械的特性を良好なものとすることができる。熱硬化性樹脂の配合量が前記下限値を下回るか、炭素系基材の配合量が前記上限値を超えると、成形時に十分な流動性が確保できず、精密な形状を成形することが難しくなることがある。これは樹脂量が相対的に少なく、黒鉛粒子間を充填するにはその体積が不充分であるためと考えられ、この結果成形体の機械的強度にも影響することがある。一方、熱硬化性樹脂の配合量が前記上限値を越えるか、炭素系基材の配合量が前記下限値を下回ると、成形体の導電性が低下し、実用に適したセパレーターを得ることが難しくなる場合がある。これは樹脂体積が増えることで黒鉛粒子同士の凝集が起こるようになり、結果として絶縁体部分を生じて導電性を低下させるものと考えられる。
【0023】
また、界面活性剤(C)の配合量についても特に限定されないが、成形材料全体100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましい。さらに好ましくは0.2〜4重量部であり、特に好ましくは0.3〜2重量部である。界面活性剤の配合量をかかる範囲内とすることによって、他の特性に影響を与えることなく、成形時の流動性と離型性を向上させることができる。界面活性剤の配合量が前記下限値未満であると、均一混練が困難になり本発明の効果を充分に発現できなくなる場合があり、一方、前記上限値を越えて配合しても本発明の効果は増加せず、成分溶出による発電性能の低下を招く恐れがある。
【0024】
なお、本発明の成形材料には、これまで説明した原材料以外にも、本発明の目的および効果に反しない範囲内において、成形材料として一般的に用いられる硬化助剤、可塑剤、離型剤などを用いることができる。
【0025】
本発明の成形材料は、通常の方法により製造することができる。すなわち、前記原材料を所定量配合し、リボンブレンダーやプラネタリミキサーなどを用いて予備混合した後、加熱ロールや二軸混練機を用いて溶融混練し、これをさらに造粒化するか、冷却後粉砕・分級などの操作を経て成形材料とすることで本発明の効果を十分発揮することができる。また、界面活性剤を熱溶融や溶剤希釈後に炭素系基材と混合したり、PVD法やCVD法などにより予め炭素系基材の表面に吸着させたりするなど、界面活性剤を炭素系基材に前処理を施した後、他の原材料と配合することができ、これにより本発明の効果がより有効に機能することがある。この場合前処理工程が増えることになり製造コストが多少高くなるが、製造コスト面を無視すれば、界面活性剤を前処理しても材料特性や成形体物性には差し支えない。
【0026】
次に、本発明の燃料電池セパレーターについて説明する。本発明の燃料電池セパレーターは、本発明の成形材料を用いて、これを所定の条件で成形することにより得られる。
本発明の成形材料を燃料電池セパレーターに成形する場合は、圧縮成形やトランスファー成形、射出成形により成形する。圧縮成形を用いる場合は、成形体の形状に合わせて予備成形体を成形し、これを成形することで成形性を補助することもできる。圧縮成形による製造の一例を挙げると、圧力50〜400kg/cm2、温度20〜70℃、時間0.1〜2分間で予備成形体を成形し、これをさらに圧力200〜1500kg/cm2、温度150〜200℃、時間1〜30分間で成形することにより、燃料電池セパレーター成形体を得ることができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。実施例における「部」、「%」は全て「重量部」、「重量%」を表す。
【0028】
[フェノール樹脂の製造]
還流コンデンサー撹拌機、加熱装置、真空脱水装置を備えた反応釜内に、フェノール(P)とホルムアルデヒド(F)とをモル比(F/P)=1.7で仕込み、これに酢酸亜鉛をフェノール100重量部に対して0.5重量部添加した。この反応系のpHを5.5に調整し、還流反応を3時間行った。その後、真空度100Torr、温度100℃で2時間水蒸気蒸留を行って未反応フェノールを除去し、さらに、真空度100Torr、温度115℃で1時間反応させ、遊離フェノール除外フェノール換算数平均分子量850のジメチレンエーテルレゾール型フェノール樹脂(固形)を得た。
【0029】
[成形材料の作成]
実施例1
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.0部、人造黒鉛81.0部及びカーボンブラック1.0部、界面活性剤A(ソルビタン酸脂肪酸エステル)1.0部をヘンシェルミキサーで撹拌しながら、原料混合物を得た。この原料混合物を80℃の加熱ニーダーで10分間溶融混練した後取り出し、顆粒状に粉砕して成形材料を得た。
【0030】
実施例2
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.5部、人造黒鉛80.0部及びカーボンブラック1.0部、界面活性剤B(グリセリン脂肪酸エステル)1.5部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例3
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂15.5部、界面活性剤A2.5部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例4
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.8部、界面活性剤A0.2部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例5
界面活性剤Aの替わりに界面活性剤C(ポリオキシエチレンの高級アルコール付加体)1.0部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例6
界面活性剤Aの替わりに界面活性剤D(ポリオキシエチレンのオクチルフェノール付加体)1.0部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例7
界面活性剤Aの替わりに界面活性剤E(ポリオキシエチレンの高級アルコール付加体)1.0部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例8
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.5部、人造黒鉛80.0部及びカーボンブラック1.0部、界面活性剤F(パーフルオロアルケニル基含有ポリオキシエチレンエーテル)1.5部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0031】
比較例1
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂18.0部、人造黒鉛81.0部及びカーボンブラック1.0部を使用し、界面活性剤を使用しないこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0032】
各特性の評価方法は、以下の通りである。
[導電性の評価]
実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力200kg/cm2、成形時間5分間で圧縮成形して80×80×15mmの試料3、及び80×80×5mmの試料4を得た。これらの試料を用いて、図1に示す方法で貫通方向の抵抗を測定し、導電性の評価を行った。
即ち、厚さの異なる2枚の試料3,4を組み合わせて、カーボンペーパー2を介して電極1にセットし、成形体の厚みが異なった状態での抵抗値より、貫通方向の固有抵抗を求めた。比較データとしてJIS K 7194により体積固有抵抗率も測定した。
【0033】
[機械的強度の評価]
実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力200kg/cm2、成形時間5分間で圧縮成形して300×300×2mmの大きさの成形体を得た。これよりテストピースを切り出し、185℃で3時間の後硬化処理を行った。次いで、曲げ強さ、曲げ弾性率を、JIS K 7203により100℃雰囲気下で測定した。
【0034】
[充填性及び離型性の評価]
燃料電池セパレーター相当品を成形するために、幅1.0mm、深さ0.5mm、長さ160mmの溝を2.0mmピッチで49本の流路加工を施した金型を用い、実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力800kgf/cm2、成形時間5分で圧縮成形により成形した。この時の充填性及び離型性を目視で判断した。参考データとしてJIS K 6911により押出し式流れを測定し、挿入重量に対する流出重量の割合を算出した。
【0035】
[耐水性の評価]
実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力200kg/cm2、成形時間5分間で圧縮成形してφ50×2mmの大きさの成形体(テストピース)を得た。この成形体を185℃で3時間の後硬化処理をした後、耐水性の評価を行った。
即ち、テストピースを80℃温水に500時間浸漬後、付着した水を完全に拭き取り、デシケーター中で30分間放置後、以下のようにして重量変化率、寸法変化率を算出した。なお、寸法変化率はφ50mmの円板の直径を測定した。
重量変化率={( 浸漬後重量 )−( 浸漬前重量 )}/( 浸漬前重量 )×100
寸法変化率={( 浸漬後寸法 )−( 浸漬前寸法 )}/( 浸漬前寸法 )×100
【0036】
特性の評価結果を表1に示す。
【表1】
【0037】
[表の注]
(1)人造黒鉛:日本黒鉛工業株式会社製、PAG−120
(2)カーボンブラック:三菱化学株式会社製、ケッチンブラックEC
(3)界面活性剤A:花王株式会社製/レオドールSP−030(HLB=1.8)
(4)界面活性剤B:花王株式会社製/レオドールMS−60(HLB=3.5)
(5)界面活性剤C:三洋化成工業株式会社製/エマルミン40(HLB=8.0)
(6)界面活性剤D:三洋化成工業株式会社製/オクタポール45(HLB=9.6)
(7)界面活性剤E:三洋化成工業株式会社製/エマルミンL−380(HLB=17.7)
(8)界面活性剤F:株式会社ネオス製/フタージェント250
【0038】
表1の結果から、実施例1〜6は熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂、炭素系基材として黒鉛とカーボンブラック、及びHLB値が10以下の界面活性剤を、それぞれ特定の割合で配合した成形材料であり、この成形体の充填性、電気的特性、機械的特性、耐水性、離型性はいずれも良好なものとなった。また実施例7においても、界面活性剤を配合したことにより良好な充填性、離型性の成形体が得られたが、HLB値が10より大きい界面活性剤を使用したために熱時の曲げ強さと耐水性の若干の低下が認められたが、実用レベルを維持していた。実施例8では界面活性剤の配合量が少量であるが、界面活性剤としてフッ素含有界面活性剤を使用したため、他の実施例と同等以上の流れ性が得られ、電気的特性、機械的特性、耐水性、離型性のいずれも良好であった。一方、比較例1では界面活性剤を添加しなかったところ、成形性とともに離型性が低下した。また、界面活性剤が配合されていないために分散性が低下し、それに起因すると思われる導電性の低下を生じた。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、熱硬化性樹脂、導電性を有する炭素系基材、及び界面活性剤を必須成分として含有し、前記界面活性剤が非イオン性でありHLB値が10以下であることを特徴とする燃料電池セパレーター用成形材料である。本発明の成形材料は、成形性が良好であり、得られた燃料電池セパレーターは、熱時の機械的特性、電気的特性に優れ、燃料電池セパレーター用として好適に使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における貫通方向抵抗率の測定法を示す概略図
【符号の説明】
1 電極
2 カーボンペーパー
3 本発明の樹脂組成物の成形物(厚さ5mm)
4 本発明の樹脂組成物の成形物(厚さ2mm)
5 定電流装置
6 電圧計
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池セパレーター用成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池セパレーターは熱硬化性樹脂と炭素質粉末の混合物を成形した後、成形体を焼成し導電性を高める黒鉛化工程や、切削や研磨などにより必要形状を付与する機械加工工程を含む方法(例えば、特許文献1参照)、或いは金属板に溝などの形状加工をした上で樹脂コートを行うなどの金属樹脂コンポジットを素材とする方法(例えば、特許文献2、非特許文献1参照)などにより、作成が試みられて来た。しかし、黒鉛化工程や機械加工工程を必要とする手法では、大量生産への展開が困難なためにコストが下げられず、一方、溝加工した金属板樹脂コンポジットを素材とする手法では、使用される環境において金属と樹脂との界面層で発生する層剥離及び金属板の腐食問題が解決せず、品質と価格で適切な燃料電池セパレーターを供給する目途が立っていない。
【0003】
このため、さらに種々の試みがなされており、黒鉛やカーボンブラック等の炭素系基材に、フェノール樹脂やエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂をバインダー成分として配合した成形材料の成形体での試みがなされている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
熱硬化性樹脂と炭素系基材からなる成形材料の場合、燃料電池セパレーターとして高導電性を得るために、成形材料中の炭素系基材の配合率を高くすることと、成形性を向上させるために樹脂配合率を高くすることが相反する要因である。しかし、燃料電池セパレーターとして用いる場合に要求される導電性能を得るためには、通常と比較し極めて高比率の炭素系基材を配合した成形材料を用いなければならず、このような配合により製造された成形材料は高圧力の圧縮成形法を用いても、複雑で狭隘な燃料電池セパレーターの流路構造を精度良く成形することは容易ではなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−169230号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開平11−345618号公報(請求項1)
【特許文献3】
特開平11−204120号公報(請求項1)
【非特許文献1】
平成12年度固体高分子形燃料電池研究開発成果報告会要旨集,「II.高効率燃料電池システム実用化技術開発 II−2固体高分子形燃料電池システム実用化技術開発」,新エネルギー産業技術総合開発機構 水素・アルコール・バイオマス技術開発室,平成13年3月,P70
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、成形性、電気的特性、機械的特性に優れた燃料電池用セパレーター用成形材料及びこれを成形してなる燃料電池セパレーターを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(6)記載の本発明により達成される。
(1) 熱硬化性樹脂(A)、導電性を有する炭素系基材(B)、界面活性剤(C)を必須成分として含有してなることを特徴とする燃料電池セパレーター用成形材料。
(2) 前記界面活性剤が非イオン系界面活性剤である上記(1)に記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(3) 前記界面活性剤のHLB値が10以下である上記(1)または(2)に記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(4) 前記界面活性剤がフッ素系界面活性剤である上記(1)ないし(3)いずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(5) 前記界面活性剤の含有量が、成形材料全体100重量部に対して、0.05〜5重量部である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
(6) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料を成形してなる燃料電池セパレーター。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の燃料電池セパレーター用成形材料(以下、単に「成形材料」という)及びこれを成形してなる燃料電池セパレーターについて詳細に説明する。本発明の成形材料は、熱硬化性樹脂、導電性を有する炭素系基材、及び界面活性剤を必須成分として含有してなることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池セパレーターは、前記成形材料を成形してなるものである。
まず、本発明の成形材料について説明する。
【0009】
本発明の成形材料で用いられる熱硬化性樹脂(A)としては特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられ、これらを単独で使用してもよいし、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂を用いた場合は、耐熱性、機械的強度、電気的安定性、コスト等種々の点において優れているとともに、ベースとなる樹脂を低分子量のものから適宜選択することができるなどの点で好ましいものである。
【0010】
熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂を用いる場合、その種類としては特に限定されないが、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂が挙げられ、これらを単独ないしは併用して用いることができる。これらの中で、ヘキサメチレンテトラミン硬化のノボラック型フェノール樹脂を単独で使用する場合には、硬化に伴う残留アンモニアが燃料電池の触媒である白金系プロトン交換触媒の触媒毒となることがあるため、主としてレゾール型フェノール樹脂を使用することが好ましい。
【0011】
また、レゾール型フェノール樹脂を用いる場合、その種類としては特に限定されないが、例えば、メチロール型レゾールフェノール樹脂、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂などが挙げられる。一般的なレゾール型フェノール樹脂はメチロール基を多く残し活性化エネルギーが低いため、樹脂として反応性が高い。一方、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂は、フェノール核結合官能基としてジメチレンエーテル結合を多く有しており、樹脂自体が柔軟な構造をしているため、例えば複雑な溝形状を有するセパレーターの成形では、一般的なレゾール型フェノール樹脂に比べ、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂は良好な成形性を付与することができる点で好ましい。また、この柔軟構造により成形体に可撓性を付与できるため、セパレーターを積層し締め付ける際の応力を緩和し、割れなどの発生を防ぐことができる。
【0012】
フェノール樹脂を用いる場合、その分子量についても特に限定されないが、例えば、ジメチレンエーテル型レゾールフェノール樹脂の場合では、GPC測定による遊離フェノール除外フェノール換算数平均分子量が600〜1500であることが好ましい。これにより、成形材料を成形する際に良好な成形性を得ることができる。数平均分子量が前記下限値を下回ると、成形時に硬化収縮によりヒケを生じやすくなることがあり、一方、前記上限値を超えると流動性が低下する傾向がみられ、いずれの場合も成形性や成形体の溝の精度に影響することがある。
【0013】
本発明の成形材料には、成形体に導電性を付与するために導電性を有する炭素系基材(B)(以下、単に「炭素系基材」という)を配合する。炭素系基材としては特に限定されないが、導電性の優れているものが好ましく用いられる。具体的にはグラファイト構造が成長したものであり、天然や人造の黒鉛がこれに該当する。天然に産出する鉱物としての黒鉛には、天然黒鉛と称される鱗片状の黒鉛と土壌黒鉛とがあるが、このうち天然黒鉛が導電性に優れている。また、人造黒鉛については、石炭系コークスを熱処理したものと石油系コークスを熱処理したものとがあり、形状としては鱗状、針状、塊状、球状、凝集体などがあるが、いずれのものも、X線解析による格子定数精密法で求めるc軸(002)層面間距離(d002)が0.335〜0.400nmの範囲にあって、真比重が1.9〜2.3の範囲にあることが好ましい。
【0014】
また、黒鉛以外の炭素系基材を併せて用いることもできる。黒鉛以外の炭素系基材としては特に限定されないが、例えば、炭素繊維やカーボンブラック、ガラス状カーボンなどが挙げられる。炭素繊維やカーボンブラックは、成形材料中の樹脂相内に分散して導電助剤として機能すると共に、炭素繊維の場合はその形状により、曲げ強さや靭性などの機械的特性を改善する効果があり、これらを必要に応じて配合することができる。
【0015】
本発明の成形材料は、界面活性剤(C)を配合することを特徴とする。これにより、樹脂や必要特性を得るために適宜配合される添加剤の分散性を向上させ、成形材料の熱溶融粘度を低減させることができるため、成形時の流動性を付与することができる。さらには、使用する熱硬化性樹脂の種類(例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂)によっては離型性向上に効果を発揮することがある。
【0016】
界面活性剤の添加効果について詳細な機構は明らかではないが、熱硬化性樹脂と炭素系基材の混合時に、化学的に不活性で親和性が低い炭素系基材に対して界面活性剤が速やかに物理的吸着するにより、熱硬化性樹脂と炭素系基材との間あるいは炭素系基材間等に保持され、樹脂と界面活性剤の親和性等により炭素系基材同士の凝集を防ぎ、良好な分散性が得られるためと推定される。また、界面活性剤による熱溶融粘度の低減効果や適宜配合される離型剤等の添加剤との親和性作用等により添加剤の分散性を向上させ、その結果、成形材料の流動性や離型性を向上することができると考えられる。
【0017】
本発明の成形材料に用いられる界面活性剤の種類としては特に限定されず、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤を含むイオン系界面活性剤などが使用可能であるが、耐酸性や極性基による金属イオン成分の遊離が燃料電池の発電性能を低下させる恐れがあるという点で非イオン系界面活性剤を用いることが好ましい。その中でもHLB値が10以下の非イオン系界面活性剤が好ましい。
【0018】
ここで用いられるHLB値は、以下のようにして算出された値であり、HLB値が10以下、好ましくは8以下、さらに好ましくは5以下である界面活性剤が有効に機能する。HLB値がかかる範囲を超えると、熱時の機械的強度に影響が生じたり、セパレーター成形体の吸水特性の低下による寸法変化や重量変化が生じやすくなり、燃料電池の実働運転下でのヒートサイクル性に問題が生じたりする恐れがある。
HLB=20×Mn/M
M :界面活性剤の分子量
Mn:親水基部分の分子量
【0019】
HLB値が10以下の非イオン系界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪酸エステル、ソルビット酸脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル、ポリグリセリン、ショ糖の高次脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンの高級アルコールまたはその高級脂肪酸の付加体(ポリオキシエチレン鎖が短いもの)、アルキルグルコシドなどが挙げられる。
【0020】
さらにHLB値が10以下の非イオン系シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン類、ポリエーテル変性メチルフェニルポリシロキサン類、ポリエーテル変性メチルハイドロジェンポリシロキサン類、ジメチルポリシロキサンポリアルキレングリコール共重合体類などが挙げられる。
【0021】
非イオン系フッ素含有界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、前記炭化水素系界面活性剤の疎水基中にある水素原子の全部もしくは一部をフッ素原子で置換したものなどが挙げられ、本発明では前記した界面活性剤を単独または2種類以上を混合して用いることができる。これらの中で、フッ素含有界面活性剤は耐熱性や耐酸性にも優れるとともに、少量で成形材料の熱溶融粘度を低減できるため、成分溶出による発電性能の低下を抑制しやすい点やフッ素原子に由来する離型性向上効果があるとともに、撥水性を成形体に付与できるため、発電に伴う生成水がセパレーター溝部を閉塞するために生じる発電効率の低下を抑制することができるなどの効果がある点で炭化水素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤に比べ利点がある。
【0022】
次に、熱硬化性樹脂(A)と炭素系基材(B)の配合量について説明する。本発明の成形材料には、特に限定されないが、成形材料全体100重量部に対して、熱硬化性樹脂7〜25重量部、炭素系基材70〜88重量部を配合することが好ましい。さらに好ましくはそれぞれ13〜22重量部、74〜85重量部であり、特に好ましくはそれぞれ15〜20重量部、78〜83重量部である。両成分の配合量をかかる範囲内とすることによって、成形材料の成形性と成形体の電気的特性や機械的特性を良好なものとすることができる。熱硬化性樹脂の配合量が前記下限値を下回るか、炭素系基材の配合量が前記上限値を超えると、成形時に十分な流動性が確保できず、精密な形状を成形することが難しくなることがある。これは樹脂量が相対的に少なく、黒鉛粒子間を充填するにはその体積が不充分であるためと考えられ、この結果成形体の機械的強度にも影響することがある。一方、熱硬化性樹脂の配合量が前記上限値を越えるか、炭素系基材の配合量が前記下限値を下回ると、成形体の導電性が低下し、実用に適したセパレーターを得ることが難しくなる場合がある。これは樹脂体積が増えることで黒鉛粒子同士の凝集が起こるようになり、結果として絶縁体部分を生じて導電性を低下させるものと考えられる。
【0023】
また、界面活性剤(C)の配合量についても特に限定されないが、成形材料全体100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましい。さらに好ましくは0.2〜4重量部であり、特に好ましくは0.3〜2重量部である。界面活性剤の配合量をかかる範囲内とすることによって、他の特性に影響を与えることなく、成形時の流動性と離型性を向上させることができる。界面活性剤の配合量が前記下限値未満であると、均一混練が困難になり本発明の効果を充分に発現できなくなる場合があり、一方、前記上限値を越えて配合しても本発明の効果は増加せず、成分溶出による発電性能の低下を招く恐れがある。
【0024】
なお、本発明の成形材料には、これまで説明した原材料以外にも、本発明の目的および効果に反しない範囲内において、成形材料として一般的に用いられる硬化助剤、可塑剤、離型剤などを用いることができる。
【0025】
本発明の成形材料は、通常の方法により製造することができる。すなわち、前記原材料を所定量配合し、リボンブレンダーやプラネタリミキサーなどを用いて予備混合した後、加熱ロールや二軸混練機を用いて溶融混練し、これをさらに造粒化するか、冷却後粉砕・分級などの操作を経て成形材料とすることで本発明の効果を十分発揮することができる。また、界面活性剤を熱溶融や溶剤希釈後に炭素系基材と混合したり、PVD法やCVD法などにより予め炭素系基材の表面に吸着させたりするなど、界面活性剤を炭素系基材に前処理を施した後、他の原材料と配合することができ、これにより本発明の効果がより有効に機能することがある。この場合前処理工程が増えることになり製造コストが多少高くなるが、製造コスト面を無視すれば、界面活性剤を前処理しても材料特性や成形体物性には差し支えない。
【0026】
次に、本発明の燃料電池セパレーターについて説明する。本発明の燃料電池セパレーターは、本発明の成形材料を用いて、これを所定の条件で成形することにより得られる。
本発明の成形材料を燃料電池セパレーターに成形する場合は、圧縮成形やトランスファー成形、射出成形により成形する。圧縮成形を用いる場合は、成形体の形状に合わせて予備成形体を成形し、これを成形することで成形性を補助することもできる。圧縮成形による製造の一例を挙げると、圧力50〜400kg/cm2、温度20〜70℃、時間0.1〜2分間で予備成形体を成形し、これをさらに圧力200〜1500kg/cm2、温度150〜200℃、時間1〜30分間で成形することにより、燃料電池セパレーター成形体を得ることができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。実施例における「部」、「%」は全て「重量部」、「重量%」を表す。
【0028】
[フェノール樹脂の製造]
還流コンデンサー撹拌機、加熱装置、真空脱水装置を備えた反応釜内に、フェノール(P)とホルムアルデヒド(F)とをモル比(F/P)=1.7で仕込み、これに酢酸亜鉛をフェノール100重量部に対して0.5重量部添加した。この反応系のpHを5.5に調整し、還流反応を3時間行った。その後、真空度100Torr、温度100℃で2時間水蒸気蒸留を行って未反応フェノールを除去し、さらに、真空度100Torr、温度115℃で1時間反応させ、遊離フェノール除外フェノール換算数平均分子量850のジメチレンエーテルレゾール型フェノール樹脂(固形)を得た。
【0029】
[成形材料の作成]
実施例1
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.0部、人造黒鉛81.0部及びカーボンブラック1.0部、界面活性剤A(ソルビタン酸脂肪酸エステル)1.0部をヘンシェルミキサーで撹拌しながら、原料混合物を得た。この原料混合物を80℃の加熱ニーダーで10分間溶融混練した後取り出し、顆粒状に粉砕して成形材料を得た。
【0030】
実施例2
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.5部、人造黒鉛80.0部及びカーボンブラック1.0部、界面活性剤B(グリセリン脂肪酸エステル)1.5部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例3
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂15.5部、界面活性剤A2.5部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例4
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.8部、界面活性剤A0.2部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例5
界面活性剤Aの替わりに界面活性剤C(ポリオキシエチレンの高級アルコール付加体)1.0部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例6
界面活性剤Aの替わりに界面活性剤D(ポリオキシエチレンのオクチルフェノール付加体)1.0部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例7
界面活性剤Aの替わりに界面活性剤E(ポリオキシエチレンの高級アルコール付加体)1.0部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
実施例8
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂17.5部、人造黒鉛80.0部及びカーボンブラック1.0部、界面活性剤F(パーフルオロアルケニル基含有ポリオキシエチレンエーテル)1.5部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0031】
比較例1
前記の方法で製造したレゾール型フェノール樹脂18.0部、人造黒鉛81.0部及びカーボンブラック1.0部を使用し、界面活性剤を使用しないこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0032】
各特性の評価方法は、以下の通りである。
[導電性の評価]
実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力200kg/cm2、成形時間5分間で圧縮成形して80×80×15mmの試料3、及び80×80×5mmの試料4を得た。これらの試料を用いて、図1に示す方法で貫通方向の抵抗を測定し、導電性の評価を行った。
即ち、厚さの異なる2枚の試料3,4を組み合わせて、カーボンペーパー2を介して電極1にセットし、成形体の厚みが異なった状態での抵抗値より、貫通方向の固有抵抗を求めた。比較データとしてJIS K 7194により体積固有抵抗率も測定した。
【0033】
[機械的強度の評価]
実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力200kg/cm2、成形時間5分間で圧縮成形して300×300×2mmの大きさの成形体を得た。これよりテストピースを切り出し、185℃で3時間の後硬化処理を行った。次いで、曲げ強さ、曲げ弾性率を、JIS K 7203により100℃雰囲気下で測定した。
【0034】
[充填性及び離型性の評価]
燃料電池セパレーター相当品を成形するために、幅1.0mm、深さ0.5mm、長さ160mmの溝を2.0mmピッチで49本の流路加工を施した金型を用い、実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力800kgf/cm2、成形時間5分で圧縮成形により成形した。この時の充填性及び離型性を目視で判断した。参考データとしてJIS K 6911により押出し式流れを測定し、挿入重量に対する流出重量の割合を算出した。
【0035】
[耐水性の評価]
実施例及び比較例で得られた成形材料を金型温度175℃、成形圧力200kg/cm2、成形時間5分間で圧縮成形してφ50×2mmの大きさの成形体(テストピース)を得た。この成形体を185℃で3時間の後硬化処理をした後、耐水性の評価を行った。
即ち、テストピースを80℃温水に500時間浸漬後、付着した水を完全に拭き取り、デシケーター中で30分間放置後、以下のようにして重量変化率、寸法変化率を算出した。なお、寸法変化率はφ50mmの円板の直径を測定した。
重量変化率={( 浸漬後重量 )−( 浸漬前重量 )}/( 浸漬前重量 )×100
寸法変化率={( 浸漬後寸法 )−( 浸漬前寸法 )}/( 浸漬前寸法 )×100
【0036】
特性の評価結果を表1に示す。
【表1】
【0037】
[表の注]
(1)人造黒鉛:日本黒鉛工業株式会社製、PAG−120
(2)カーボンブラック:三菱化学株式会社製、ケッチンブラックEC
(3)界面活性剤A:花王株式会社製/レオドールSP−030(HLB=1.8)
(4)界面活性剤B:花王株式会社製/レオドールMS−60(HLB=3.5)
(5)界面活性剤C:三洋化成工業株式会社製/エマルミン40(HLB=8.0)
(6)界面活性剤D:三洋化成工業株式会社製/オクタポール45(HLB=9.6)
(7)界面活性剤E:三洋化成工業株式会社製/エマルミンL−380(HLB=17.7)
(8)界面活性剤F:株式会社ネオス製/フタージェント250
【0038】
表1の結果から、実施例1〜6は熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂、炭素系基材として黒鉛とカーボンブラック、及びHLB値が10以下の界面活性剤を、それぞれ特定の割合で配合した成形材料であり、この成形体の充填性、電気的特性、機械的特性、耐水性、離型性はいずれも良好なものとなった。また実施例7においても、界面活性剤を配合したことにより良好な充填性、離型性の成形体が得られたが、HLB値が10より大きい界面活性剤を使用したために熱時の曲げ強さと耐水性の若干の低下が認められたが、実用レベルを維持していた。実施例8では界面活性剤の配合量が少量であるが、界面活性剤としてフッ素含有界面活性剤を使用したため、他の実施例と同等以上の流れ性が得られ、電気的特性、機械的特性、耐水性、離型性のいずれも良好であった。一方、比較例1では界面活性剤を添加しなかったところ、成形性とともに離型性が低下した。また、界面活性剤が配合されていないために分散性が低下し、それに起因すると思われる導電性の低下を生じた。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、熱硬化性樹脂、導電性を有する炭素系基材、及び界面活性剤を必須成分として含有し、前記界面活性剤が非イオン性でありHLB値が10以下であることを特徴とする燃料電池セパレーター用成形材料である。本発明の成形材料は、成形性が良好であり、得られた燃料電池セパレーターは、熱時の機械的特性、電気的特性に優れ、燃料電池セパレーター用として好適に使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における貫通方向抵抗率の測定法を示す概略図
【符号の説明】
1 電極
2 カーボンペーパー
3 本発明の樹脂組成物の成形物(厚さ5mm)
4 本発明の樹脂組成物の成形物(厚さ2mm)
5 定電流装置
6 電圧計
Claims (6)
- 熱硬化性樹脂(A)、導電性を有する炭素系基材(B)、界面活性剤(C)を必須成分として含有してなることを特徴とする燃料電池セパレーター用成形材料。
- 前記界面活性剤が非イオン系界面活性剤である請求項1に記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
- 前記界面活性剤のHLB値が10以下である請求項1または2に記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
- 前記界面活性剤がフッ素含有界面活性剤である請求項1ないし3いずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
- 前記界面活性剤の含有量が、成形材料全体100重量部に対して、0.05〜5重量部である請求項1ないし4のいずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池セパレーター用成形材料を成形してなる燃料電池セパレーター。
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JP2006073360A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Nichias Corp | 燃料電池用セパレータ用組成物及び燃料電池用セパレータ |
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2002
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