JP2004133266A - 画像形成装置における現像装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
画像形成装置における現像装置およびプロセスカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004133266A JP2004133266A JP2002298804A JP2002298804A JP2004133266A JP 2004133266 A JP2004133266 A JP 2004133266A JP 2002298804 A JP2002298804 A JP 2002298804A JP 2002298804 A JP2002298804 A JP 2002298804A JP 2004133266 A JP2004133266 A JP 2004133266A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- developer
- wire
- developing device
- developer carrier
- contact
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】トナー容器の内部から外部へとワイヤ上の部材が伸延する現像装置において、トナー容器のワイヤ貫通穴からのトナー漏出防止を、別体の部材を新たに設けることなく、さらに付勢手段によりワイヤに張力が与えられるような場合でも、張力を阻害せずにトナーの漏出防止を実現する現像装置を提供する。
【解決手段】現像剤を収納する現像容器・該現像剤を表面に付着して搬送する現像剤担持体・該現像容器内にあって該現像剤担持体と対向して、該現像材担持体に接触または近接して設けられる少なくとも1本のワイヤ・該現像剤担持体端部に当接して設けられる、現像剤担持体用現像剤漏出防止部材を有し、該ワイヤの少なくとも一端が、該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材に接触または貫通して、該現像剤容器の内部から外部へ伸延することを特徴とする現像装置。
【選択図】 図1
【解決手段】現像剤を収納する現像容器・該現像剤を表面に付着して搬送する現像剤担持体・該現像容器内にあって該現像剤担持体と対向して、該現像材担持体に接触または近接して設けられる少なくとも1本のワイヤ・該現像剤担持体端部に当接して設けられる、現像剤担持体用現像剤漏出防止部材を有し、該ワイヤの少なくとも一端が、該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材に接触または貫通して、該現像剤容器の内部から外部へ伸延することを特徴とする現像装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による一つまたは複数の画像形成部を有する画像形成装置の現像装置およびプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いたレーザープリンタや複写機等の画像形成装置の画像形成プロセスは、パソコン等から送られた指示に従って感光体の表面に回転多面鏡により走査されたレーザービーム等により露光を行い、静電潜像を形成し、現像剤であるトナーを現像して転写材上に転写した後、熱と圧力をかけて定着を行う。
【0003】
ところで、上記現像を行う現像装置において、従来より現像剤担持体にワイヤを近接または当接させる装置が多種公開されている。その目的とするところは、例えば特開平6−51623号公報に示されるように、現像剤担持体から現像において消費されなかったトナーを剥離して、トナーの劣化および画像履歴を防止するものであったり、特開昭56−123573号公報に示されるように1成分系磁性トナーを使用する磁気ブラシ現像装置において、ワイヤを用いて現像剤担持体である現像スリーブ上のトナーを剥離またはほぐした後再び磁気ブラシを形成し、磁気ブラシを柔らかく保つものなど、多岐に渡っている。さらに特公平6−27959号公報では、現像剤担持体である現像スリーブ上に残存した現像剤を、ワイヤを用いて効率良く剥離する構成を示すと共に、ワイヤの張架方法についても詳しく述べられている。上記公報によるワイヤの張架方法についての概略を図10に示す。矢印方向に回転駆動される現像スリーブ102に対向して設けられるワイヤ103の両端部はそれぞれトナー容器101の両側壁に形成してある開口104を介してトナー容器の外部に延伸し、ワイヤの不図示の一端部は留め具を介して側壁の突起に係止され、図示する他端部は付勢バネ107を介して側壁の突起106に係止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の構成では、ワイヤをトナー容器内部に張架しているという構成上、トナー容器側壁面を貫通させる為の開口部からトナーが漏れ出す可能性があるという点が課題であった。この課題を解決する為には、該開口部に対して何らかのトナー漏出防止手段を講じる必要がある。
【0005】
ここで付勢部材を用いてワイヤに張力を与える場合、張力の障害とならないようなトナー漏出防止手段でなければならない点が重要である。つまり、トナーが漏れ出さないように該開口部を狭くしたり、あるいはボンド等により該開口部を塞ぐような方法では、ワイヤに与える張力に対する障害となるという点が問題となる。
【0006】
そこで本発明の目的は、トナー容器のワイヤ貫通穴からのトナー漏出防止を、別体の部材を新たに設けることなく、さらに付勢手段によりワイヤに張力が与えられるような場合でも、張力を阻害せずにトナーの漏出防止を実現する現像装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する為、請求項1に記載の現像装置は、現像剤を収納する現像容器と、該現像剤を表面に付着して搬送する現像剤担持体と、該現像容器内にあって該現像剤担持体と対向して、該現像剤担持体に接触または近接して設けられる少なくとも1本のワイヤと、該現像剤担持体端部に当接して設けられる、現像剤担持体用現像剤漏出防止部材を有し、該ワイヤの少なくとも一端が、該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材に接触または貫通して、該現像剤容器の内部から外部へ伸延することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の現像装置は、請求項1に記載の発明において、該ワイヤの少なくとも一端に付勢部材が取り付けられることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の現像装置は、請求項1または2に記載の発明において、該ワイヤの一部に電気接点が接触することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の現像装置は、請求項3に記載の発明において、該電気接点が板状または線状の付勢部材であり、該ワイヤに対して付勢して張力を与えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の現像装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、該現像剤担持体用漏出防止部材は、該現像剤担持体の、現像剤担持面に当接することを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の現像装置は、請求項5に記載の発明において、該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材は、1個に付き少なくとも2つ以上の部材から構成されることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に記載の現像装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、該現像剤担持体用漏出防止部材は、該現像剤担持体の、回転軸に対して垂直方向に当接することを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に記載の現像装置は、請求項5または7のいずれかに記載の発明において、該現像剤担持体用漏出防止部材は、該ワイヤを挟む為の切込みを備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項9に記載のプロセスカートリッジは、請求項5乃至8のいずれかに記載の現像装置を具備したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本実施例の概略構成を図1を参照して説明する。図1は画像形成装置のプロセスカートリッジの現像装置の部分を示したものであり、図1(B)は図1(A)における現像ローラ2を取り除いた状態を示したものである。トナー容器1内に設けられた、現像剤担持体である現像ローラ2に対向し、近接して張架されているワイヤ3が設けられている。また、該現像ローラ2の両端部には、現像剤であるトナー漏出防止用のシール部材4を有する。該シール部材4は、不図示の駆動手段により回転駆動される該現像ローラ2支持部へのトナーの侵入及び漏出を防止する為の物である。該シール部材4は柔らかいフェルト状であり、該現像ローラ2の現像剤担持面に当接するために円弧を描く形状となっている。
【0017】
該シール手段には、図2に示すような切込み14が入っており、該ワイヤ3を挟み込む。このようにして、該ワイヤ3は該トナー容器1の内部から外部へと伸延することができる。ワイヤを通す為の新たな開口部をトナー容器に設ける必要がない為に、トナー漏れの心配もなく、簡単な構成で信頼性の高いワイヤの伸延方法を実現している。
【0018】
図1において、該シール部材の近傍にはワイヤの位置決め部材5が設置されており、現像ローラとワイヤの位置関係を正確に保つ他、該シール部材4に対しても該ワイヤ3の位置を適切なものとしている。トナー容器外部に伸延した、ワイヤの一端はトナー容器外壁面に形成された突起6に係止される。また他端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。該ワイヤ3が該シール部材4に接触している部分において、該シール部材は該ワイヤを両側から挟み込み、ここでワイヤにかかる外力は長手方向の張力であることから、該ワイヤが受ける張力方向の抵抗はきわめて少なく、張力を阻害する要因とはならない。
【0019】
(実施例2)
本実施例の現像器の構成を図3に示す。第1の実施例と共通する機能・構成については同一の符号を付して省略する。
【0020】
本実施例において、現像ローラ2両端部の現像剤担持面に当接するシール部材8は、図4に示すように柔らかいフェルト状の部材を2枚重ねた形状で、不図示の駆動手段により回転駆動される、該現像ローラの支持部へのトナーの侵入及び漏出を防止する為の物である。2枚重ねて用いることで、厚みのあるシール部材を用いたり極率を小さく曲げる場合に、図5に示すような、曲げる内側の円弧と外側の円弧の弧長の違いから該現像ローラとの接触面が波打つなどの問題を解決することができる。あるいは、2枚をそれぞれ別の種類の部材とすることで、ローラとの接触面は摩擦を低く押さえ、非接触面ではクッション性を保つような材料の選択も可能である。
【0021】
該ワイヤ3は、2枚で構成される該シール部材8の合わせ面に挟み込むことにより、単一のシール部材を用いて現像ローラとワイヤの両方に対して漏出防止を講じることが可能となっている。このようにして、該ワイヤ3は該トナー容器1の内部から外部へと伸延することができる。ワイヤを通す為の新たな開口部をトナー容器に設ける必要がない為に、トナー漏れの心配もなく、簡単な構成で信頼性の高いワイヤの伸延方法を実現している。
【0022】
該シール部材8の近傍にはワイヤの位置決め部材5が設置されており、現像ローラとワイヤの位置関係を正確に保つ他、該シール部材8に対しても該ワイヤ3の位置を適切なものとしている。トナー容器外部に伸延した、ワイヤの一端はトナー容器外壁面に形成された突起6に係止される。また他端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。該ワイヤ3が該シール部材8に接触している部分において、該シール部材は該ワイヤを両側から挟み込み、ここでワイヤにかかる外力は長手方向の張力であることから、該ワイヤが受ける張力方向の抵抗はきわめて少なく、張力を阻害する要因とはならない。
【0023】
(実施例3)
本実施例の現像器の構成を図6に示す。第1、第2の実施例と共通する機能・構成については同一の符号を付して省略する。
【0024】
本実施例において、現像ローラ両端部に当接するシール部材9は柔らかいスポンジ状の材質から構成され、該現像ローラの軸方向垂直に当接する。該現像ローラ軸が貫通する穴があけられており、回転駆動される該現像ローラ支持部へのトナーの侵入及び漏出を防止する為の物である。
【0025】
上記構成において、図7に示すように、該シール部材9にはワイヤ貫通用の穴10が開けられている。穴10の径は、ワイヤの径よりも小さく形成し、該穴該ワイヤ3を通すことで、単一のシール部材を用いて現像ローラとワイヤの両方に対して漏出防止を講じることが可能となっている。このようにして、該ワイヤ3は該トナー容器1の内部から外部へと伸延することができる。ワイヤを通す為の新たな開口部をトナー容器に設ける必要がない為に、トナー漏れの心配もなく、簡単な構成で信頼性の高いワイヤの伸延方法を実現している。
【0026】
該シール部材9の近傍にはワイヤの位置決め部材5が設置されており、現像ローラとワイヤの位置関係を正確に保つ他、漏出防止部材に対して所定の位置に保持されるようになっている。ワイヤの一端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。トナー容器外部に伸延した、ワイヤの一端はトナー容器外壁面に形成された突起6に係止される。また他端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。該ワイヤ3が該シール部材9に接触している部分において、該シール部材は該ワイヤを両側から挟み込み、ここでワイヤにかかる外力は長手方向の張力であることから、該ワイヤが受ける張力方向の抵抗はきわめて少なく、張力を阻害する要因とはならない。
【0027】
(実施例4)
本実施例の現像器の構成を図8、9に示す。第1、第2の実施例と共通する機能・構成については同一の符号を付して省略する。
【0028】
実施例1〜3のいずれについても、該ワイヤ3は該現像ローラ2の端部に当接されるシール部材に接触あるいは貫通してトナー容器外部へと伸延し、その一方の端部は付勢部材を接続していたが、本実施例においては該ワイヤの両端とも該現像ローラのシール部材に接触してトナー容器1の外部へ伸延し、トナー容器外壁面の突起11に係止している。一方、該トナー容器の外側にカバー部材12があり、該カバー部材12には薄い金属製の接点13が組み込まれている。図8において、該カバー部材を取り除いた場合を図9に示す。該接点13の一方の端部は、本実施例の現像器を画像形成装置本体に装着した場合に、本体側の接点に接触する。該接点13の他端は図9に示されるような曲げ形状を有しており、板バネとして機能する。該接点13は該カバー部材12に取り付けられる。該カバー部材12をトナー容器に装着した際には、該接点の該曲げ部分が該ワイヤ3に当接し、該ワイヤ3に対してテンションをかける。
【0029】
上記構成は該ワイヤ3に対してバイアスを印加する際に有効であり、接点部材が該ワイヤ3に対する付勢部材を兼ねることを特徴としている。この構成により、わざわざ付勢部材と接点部材を別々に設ける必要がなくなる。圧力をもって当接することにより、該ワイヤ3に対する確実な接触が確保され、なおかつ該ワイヤ3に必要な張力を与えることを、簡単な構成により実現する。また該シール部材は実施例1〜3で説明したいずれかの構成であり、本実施例においても実施例1〜3と同様に該ワイヤの張力を阻害することはない。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願に係る第1の発明によれば、現像剤担持体に対向して設けられるワイヤについて、現像剤担持体端部とワイヤの両方について、単一の現像剤漏出防止部材を用いて現像剤の漏出防止を行うことができる。
【0031】
また、本出願に係る第2の発明によれば、ワイヤに所定の張力を付与することができる。
【0032】
また、本出願に係る第3の発明によれば、ワイヤにバイアスを印加することができる。
【0033】
また、本出願に係る第4の発明によれば、電気接点と付勢部材を単一の部品で構成することができる。
【0034】
また、本出願に係る第5の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0035】
また、本出願に係る第6の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0036】
また、本出願に係る第7の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0037】
また、本出願に係る第8の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0038】
また、本出願に係る第9の発明によれば、現像剤担持体端部とワイヤの両方について、単一の現像剤漏出防止部材を用いて現像剤の漏出防止を行う現像剤漏出防止手段を備えた、画像形成装置のプロセスカートリッジを提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、実施例1に係る現像装置を説明した図
【図2】本発明の、実施例1に係るシール部材を説明した図
【図3】本発明の、実施例2に係る現像装置を説明した図
【図4】本発明の、実施例2に係るシール部材を説明した図
【図5】厚みのあるシール部材を曲げた際の問題を説明した図
【図6】本発明の、実施例3に係る現像装置を説明した図
【図7】本発明の、実施例3に係るシール部材を説明した図
【図8】本発明の、実施例4に係る現像装置を説明した図
【図9】本発明の、実施例4に係る現像装置を説明した図
【図10】現像装置における、従来のワイヤ張架方法を示した図
【符号の説明】
1・・・トナー容器
2・・・現像ローラ
3・・・ワイヤ
4・・・シール部材
5・・・ワイヤ位置決め部材
6・・・突起
7・・・バネ
8・・・シール部材
9・・・シール部材
10・・・貫通穴
11・・・突起
12・・・カバー部材
13・・・接点
14・・・切り込み
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による一つまたは複数の画像形成部を有する画像形成装置の現像装置およびプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いたレーザープリンタや複写機等の画像形成装置の画像形成プロセスは、パソコン等から送られた指示に従って感光体の表面に回転多面鏡により走査されたレーザービーム等により露光を行い、静電潜像を形成し、現像剤であるトナーを現像して転写材上に転写した後、熱と圧力をかけて定着を行う。
【0003】
ところで、上記現像を行う現像装置において、従来より現像剤担持体にワイヤを近接または当接させる装置が多種公開されている。その目的とするところは、例えば特開平6−51623号公報に示されるように、現像剤担持体から現像において消費されなかったトナーを剥離して、トナーの劣化および画像履歴を防止するものであったり、特開昭56−123573号公報に示されるように1成分系磁性トナーを使用する磁気ブラシ現像装置において、ワイヤを用いて現像剤担持体である現像スリーブ上のトナーを剥離またはほぐした後再び磁気ブラシを形成し、磁気ブラシを柔らかく保つものなど、多岐に渡っている。さらに特公平6−27959号公報では、現像剤担持体である現像スリーブ上に残存した現像剤を、ワイヤを用いて効率良く剥離する構成を示すと共に、ワイヤの張架方法についても詳しく述べられている。上記公報によるワイヤの張架方法についての概略を図10に示す。矢印方向に回転駆動される現像スリーブ102に対向して設けられるワイヤ103の両端部はそれぞれトナー容器101の両側壁に形成してある開口104を介してトナー容器の外部に延伸し、ワイヤの不図示の一端部は留め具を介して側壁の突起に係止され、図示する他端部は付勢バネ107を介して側壁の突起106に係止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の構成では、ワイヤをトナー容器内部に張架しているという構成上、トナー容器側壁面を貫通させる為の開口部からトナーが漏れ出す可能性があるという点が課題であった。この課題を解決する為には、該開口部に対して何らかのトナー漏出防止手段を講じる必要がある。
【0005】
ここで付勢部材を用いてワイヤに張力を与える場合、張力の障害とならないようなトナー漏出防止手段でなければならない点が重要である。つまり、トナーが漏れ出さないように該開口部を狭くしたり、あるいはボンド等により該開口部を塞ぐような方法では、ワイヤに与える張力に対する障害となるという点が問題となる。
【0006】
そこで本発明の目的は、トナー容器のワイヤ貫通穴からのトナー漏出防止を、別体の部材を新たに設けることなく、さらに付勢手段によりワイヤに張力が与えられるような場合でも、張力を阻害せずにトナーの漏出防止を実現する現像装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する為、請求項1に記載の現像装置は、現像剤を収納する現像容器と、該現像剤を表面に付着して搬送する現像剤担持体と、該現像容器内にあって該現像剤担持体と対向して、該現像剤担持体に接触または近接して設けられる少なくとも1本のワイヤと、該現像剤担持体端部に当接して設けられる、現像剤担持体用現像剤漏出防止部材を有し、該ワイヤの少なくとも一端が、該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材に接触または貫通して、該現像剤容器の内部から外部へ伸延することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の現像装置は、請求項1に記載の発明において、該ワイヤの少なくとも一端に付勢部材が取り付けられることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の現像装置は、請求項1または2に記載の発明において、該ワイヤの一部に電気接点が接触することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の現像装置は、請求項3に記載の発明において、該電気接点が板状または線状の付勢部材であり、該ワイヤに対して付勢して張力を与えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の現像装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、該現像剤担持体用漏出防止部材は、該現像剤担持体の、現像剤担持面に当接することを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の現像装置は、請求項5に記載の発明において、該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材は、1個に付き少なくとも2つ以上の部材から構成されることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に記載の現像装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、該現像剤担持体用漏出防止部材は、該現像剤担持体の、回転軸に対して垂直方向に当接することを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に記載の現像装置は、請求項5または7のいずれかに記載の発明において、該現像剤担持体用漏出防止部材は、該ワイヤを挟む為の切込みを備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項9に記載のプロセスカートリッジは、請求項5乃至8のいずれかに記載の現像装置を具備したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本実施例の概略構成を図1を参照して説明する。図1は画像形成装置のプロセスカートリッジの現像装置の部分を示したものであり、図1(B)は図1(A)における現像ローラ2を取り除いた状態を示したものである。トナー容器1内に設けられた、現像剤担持体である現像ローラ2に対向し、近接して張架されているワイヤ3が設けられている。また、該現像ローラ2の両端部には、現像剤であるトナー漏出防止用のシール部材4を有する。該シール部材4は、不図示の駆動手段により回転駆動される該現像ローラ2支持部へのトナーの侵入及び漏出を防止する為の物である。該シール部材4は柔らかいフェルト状であり、該現像ローラ2の現像剤担持面に当接するために円弧を描く形状となっている。
【0017】
該シール手段には、図2に示すような切込み14が入っており、該ワイヤ3を挟み込む。このようにして、該ワイヤ3は該トナー容器1の内部から外部へと伸延することができる。ワイヤを通す為の新たな開口部をトナー容器に設ける必要がない為に、トナー漏れの心配もなく、簡単な構成で信頼性の高いワイヤの伸延方法を実現している。
【0018】
図1において、該シール部材の近傍にはワイヤの位置決め部材5が設置されており、現像ローラとワイヤの位置関係を正確に保つ他、該シール部材4に対しても該ワイヤ3の位置を適切なものとしている。トナー容器外部に伸延した、ワイヤの一端はトナー容器外壁面に形成された突起6に係止される。また他端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。該ワイヤ3が該シール部材4に接触している部分において、該シール部材は該ワイヤを両側から挟み込み、ここでワイヤにかかる外力は長手方向の張力であることから、該ワイヤが受ける張力方向の抵抗はきわめて少なく、張力を阻害する要因とはならない。
【0019】
(実施例2)
本実施例の現像器の構成を図3に示す。第1の実施例と共通する機能・構成については同一の符号を付して省略する。
【0020】
本実施例において、現像ローラ2両端部の現像剤担持面に当接するシール部材8は、図4に示すように柔らかいフェルト状の部材を2枚重ねた形状で、不図示の駆動手段により回転駆動される、該現像ローラの支持部へのトナーの侵入及び漏出を防止する為の物である。2枚重ねて用いることで、厚みのあるシール部材を用いたり極率を小さく曲げる場合に、図5に示すような、曲げる内側の円弧と外側の円弧の弧長の違いから該現像ローラとの接触面が波打つなどの問題を解決することができる。あるいは、2枚をそれぞれ別の種類の部材とすることで、ローラとの接触面は摩擦を低く押さえ、非接触面ではクッション性を保つような材料の選択も可能である。
【0021】
該ワイヤ3は、2枚で構成される該シール部材8の合わせ面に挟み込むことにより、単一のシール部材を用いて現像ローラとワイヤの両方に対して漏出防止を講じることが可能となっている。このようにして、該ワイヤ3は該トナー容器1の内部から外部へと伸延することができる。ワイヤを通す為の新たな開口部をトナー容器に設ける必要がない為に、トナー漏れの心配もなく、簡単な構成で信頼性の高いワイヤの伸延方法を実現している。
【0022】
該シール部材8の近傍にはワイヤの位置決め部材5が設置されており、現像ローラとワイヤの位置関係を正確に保つ他、該シール部材8に対しても該ワイヤ3の位置を適切なものとしている。トナー容器外部に伸延した、ワイヤの一端はトナー容器外壁面に形成された突起6に係止される。また他端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。該ワイヤ3が該シール部材8に接触している部分において、該シール部材は該ワイヤを両側から挟み込み、ここでワイヤにかかる外力は長手方向の張力であることから、該ワイヤが受ける張力方向の抵抗はきわめて少なく、張力を阻害する要因とはならない。
【0023】
(実施例3)
本実施例の現像器の構成を図6に示す。第1、第2の実施例と共通する機能・構成については同一の符号を付して省略する。
【0024】
本実施例において、現像ローラ両端部に当接するシール部材9は柔らかいスポンジ状の材質から構成され、該現像ローラの軸方向垂直に当接する。該現像ローラ軸が貫通する穴があけられており、回転駆動される該現像ローラ支持部へのトナーの侵入及び漏出を防止する為の物である。
【0025】
上記構成において、図7に示すように、該シール部材9にはワイヤ貫通用の穴10が開けられている。穴10の径は、ワイヤの径よりも小さく形成し、該穴該ワイヤ3を通すことで、単一のシール部材を用いて現像ローラとワイヤの両方に対して漏出防止を講じることが可能となっている。このようにして、該ワイヤ3は該トナー容器1の内部から外部へと伸延することができる。ワイヤを通す為の新たな開口部をトナー容器に設ける必要がない為に、トナー漏れの心配もなく、簡単な構成で信頼性の高いワイヤの伸延方法を実現している。
【0026】
該シール部材9の近傍にはワイヤの位置決め部材5が設置されており、現像ローラとワイヤの位置関係を正確に保つ他、漏出防止部材に対して所定の位置に保持されるようになっている。ワイヤの一端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。トナー容器外部に伸延した、ワイヤの一端はトナー容器外壁面に形成された突起6に係止される。また他端には付勢部材であるバネ7が装着されており、所定の張力を持たせている。該ワイヤ3が該シール部材9に接触している部分において、該シール部材は該ワイヤを両側から挟み込み、ここでワイヤにかかる外力は長手方向の張力であることから、該ワイヤが受ける張力方向の抵抗はきわめて少なく、張力を阻害する要因とはならない。
【0027】
(実施例4)
本実施例の現像器の構成を図8、9に示す。第1、第2の実施例と共通する機能・構成については同一の符号を付して省略する。
【0028】
実施例1〜3のいずれについても、該ワイヤ3は該現像ローラ2の端部に当接されるシール部材に接触あるいは貫通してトナー容器外部へと伸延し、その一方の端部は付勢部材を接続していたが、本実施例においては該ワイヤの両端とも該現像ローラのシール部材に接触してトナー容器1の外部へ伸延し、トナー容器外壁面の突起11に係止している。一方、該トナー容器の外側にカバー部材12があり、該カバー部材12には薄い金属製の接点13が組み込まれている。図8において、該カバー部材を取り除いた場合を図9に示す。該接点13の一方の端部は、本実施例の現像器を画像形成装置本体に装着した場合に、本体側の接点に接触する。該接点13の他端は図9に示されるような曲げ形状を有しており、板バネとして機能する。該接点13は該カバー部材12に取り付けられる。該カバー部材12をトナー容器に装着した際には、該接点の該曲げ部分が該ワイヤ3に当接し、該ワイヤ3に対してテンションをかける。
【0029】
上記構成は該ワイヤ3に対してバイアスを印加する際に有効であり、接点部材が該ワイヤ3に対する付勢部材を兼ねることを特徴としている。この構成により、わざわざ付勢部材と接点部材を別々に設ける必要がなくなる。圧力をもって当接することにより、該ワイヤ3に対する確実な接触が確保され、なおかつ該ワイヤ3に必要な張力を与えることを、簡単な構成により実現する。また該シール部材は実施例1〜3で説明したいずれかの構成であり、本実施例においても実施例1〜3と同様に該ワイヤの張力を阻害することはない。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願に係る第1の発明によれば、現像剤担持体に対向して設けられるワイヤについて、現像剤担持体端部とワイヤの両方について、単一の現像剤漏出防止部材を用いて現像剤の漏出防止を行うことができる。
【0031】
また、本出願に係る第2の発明によれば、ワイヤに所定の張力を付与することができる。
【0032】
また、本出願に係る第3の発明によれば、ワイヤにバイアスを印加することができる。
【0033】
また、本出願に係る第4の発明によれば、電気接点と付勢部材を単一の部品で構成することができる。
【0034】
また、本出願に係る第5の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0035】
また、本出願に係る第6の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0036】
また、本出願に係る第7の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0037】
また、本出願に係る第8の発明によれば、現像剤漏出防止の一つの手段を提供する。
【0038】
また、本出願に係る第9の発明によれば、現像剤担持体端部とワイヤの両方について、単一の現像剤漏出防止部材を用いて現像剤の漏出防止を行う現像剤漏出防止手段を備えた、画像形成装置のプロセスカートリッジを提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、実施例1に係る現像装置を説明した図
【図2】本発明の、実施例1に係るシール部材を説明した図
【図3】本発明の、実施例2に係る現像装置を説明した図
【図4】本発明の、実施例2に係るシール部材を説明した図
【図5】厚みのあるシール部材を曲げた際の問題を説明した図
【図6】本発明の、実施例3に係る現像装置を説明した図
【図7】本発明の、実施例3に係るシール部材を説明した図
【図8】本発明の、実施例4に係る現像装置を説明した図
【図9】本発明の、実施例4に係る現像装置を説明した図
【図10】現像装置における、従来のワイヤ張架方法を示した図
【符号の説明】
1・・・トナー容器
2・・・現像ローラ
3・・・ワイヤ
4・・・シール部材
5・・・ワイヤ位置決め部材
6・・・突起
7・・・バネ
8・・・シール部材
9・・・シール部材
10・・・貫通穴
11・・・突起
12・・・カバー部材
13・・・接点
14・・・切り込み
Claims (9)
- 現像剤を収納する現像容器と、該現像剤を表面に付着して搬送する現像剤担持体と、該現像容器内にあって該現像剤担持体と対向して、該現像剤担持体に接触または近接して設けられる少なくとも1本のワイヤと、該現像剤担持体端部に当接して設けられる、現像剤担持体用現像剤漏出防止部材を有し、
該ワイヤの少なくとも一端が、該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材に接触または貫通して、該現像剤容器の内部から外部へ伸延することを特徴とする現像装置。 - 該ワイヤの少なくとも一端に付勢部材が取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 該ワイヤが導電性の素材で構成され、該ワイヤの一部に電気接点が接触することを特徴とする、請求項1または2に記載の現像装置。
- 該電気接点が板状または線状の付勢部材であり、該ワイヤに対して付勢して張力を与えることを特徴とする、請求項3に記載の現像装置。
- 該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材は、該現像剤担持体の、現像剤担持面に当接することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
- 該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材は、1個に付き少なくとも2つ以上の部材から構成されることを特徴とする、請求項5に記載の現像装置。
- 該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材は、該現像剤担持体の、回転軸に対して垂直方向に当接することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
- 該現像剤担持体用現像剤漏出防止部材は、該ワイヤを挟む為の切込みを備えることを特徴とする、請求項5または7のいずれか1項に記載の現像装置。
- 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の現像装置を具備したことを特徴とする、画像形成装置のプロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002298804A JP2004133266A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 画像形成装置における現像装置およびプロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002298804A JP2004133266A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 画像形成装置における現像装置およびプロセスカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004133266A true JP2004133266A (ja) | 2004-04-30 |
Family
ID=32288117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002298804A Pending JP2004133266A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 画像形成装置における現像装置およびプロセスカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004133266A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015152903A (ja) * | 2014-02-19 | 2015-08-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 現像装置、及び現像装置を備えた画像形成装置 |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002298804A patent/JP2004133266A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015152903A (ja) * | 2014-02-19 | 2015-08-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 現像装置、及び現像装置を備えた画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7693447B2 (en) | Developing device having improved sealing structure | |
JP2005157362A (ja) | 現像剤規制部材及びそれを備えた現像装置 | |
JP5218141B2 (ja) | 現像装置、現像カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 | |
JP2004133266A (ja) | 画像形成装置における現像装置およびプロセスカートリッジ | |
EP1760540B1 (en) | Developing device and image forming device | |
JPH10222036A (ja) | 画像形成装置のクリーニング装置 | |
JP2014122981A (ja) | 現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP4003496B2 (ja) | ブレード部材の取り付け構造並びにそれを用いた現像装置及び画像形成装置 | |
JP2021107867A (ja) | 現像装置 | |
JP2007240563A (ja) | 現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム | |
JP2008026642A (ja) | 現像装置、及び、画像形成装置 | |
JP2016122127A (ja) | ユニット及びカートリッジ | |
JP2007271735A (ja) | 現像装置、及び画像形成装置 | |
JP2002341644A (ja) | 現像装置 | |
JP4816168B2 (ja) | 現像装置 | |
JP2001147587A (ja) | 現像装置 | |
JP2005258085A (ja) | 現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム | |
JP3323864B2 (ja) | 現像装置 | |
JP2001027845A (ja) | 現像装置及びプロセスカートリッジ及び現像器カートリッジ及び画像形成装置 | |
JPH10213967A (ja) | 間隙保持部材及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP2000242079A (ja) | 現像装置 | |
JP2972598B2 (ja) | 現像装置 | |
JP3268756B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JPH04362974A (ja) | 電子写真装置の現像装置 | |
JP2002244428A (ja) | 現像ブレードとそれを用いた現像装置 |