JP2004132900A - エンジンボア内周面評価装置 - Google Patents

エンジンボア内周面評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンボア内周面の平滑状態の評価のための、輝度変動の影響を受けにくい手法を提供する。
【解決手段】エンジンボア100の内周面110を撮像部10にて撮像することで、評価対象となる解析画像200を生成する。パワースペクトル計算部32は、この解析画像200に対して2次元フーリエ変換を施すことにより、各2次元空間周波数に対するパワー値の分布を示すパワースペクトル画像210を生成する。判定部34は、このパワースペクトル画像210において、値が実質的に0である画素の全画素に対する割合を計算する。ホーニング目等に微小な凹凸が多数存在すると、この割合が小さくなってくる。そこで、この割合を実験で定めたしきい値と比較することで、ホーニング加工後の面の平滑状態が良好か否かを判別できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃エンジンのボア内周面の平滑状態の評価のための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃エンジンのボア加工では、仕上げのためにホーニング加工が行われる。このホーニング加工により、ボア表面には螺旋条痕ができる。この螺旋条痕はエンジンオイルの通り道として機能するものである。その一方で、ボアは、ピストンの摺動面としての機能を果たす必要があるため、適当な表面粗さ、面性状が要求される。このため、開発段階等で、仕上げ後のボア内周面の状態の検査・評価が行われる。
【0003】
図7は、ボア内周面の様子を模式的に示したものであり、(a)は斜視図を、(b)は断面図を示している。この図に示すように、ホーニング加工による螺旋条痕500の溝に囲まれるホーニング目510の部分には、鋳肌や粗加工での微小凹凸515が一部残る。この微小凹凸515は、ピストン摺動面としての機能に影響を与えるため、例えばホーニング加工の後、更にホーニング目の頭部を研磨する、いわゆるプラトーホーニングを行うことで、このような微小凹凸515を低減することも行われている。
【0004】
このようなボア内周面の状態の検査には、古くは中心線平均粗さRaや十点平均粗さRz等が用いられていたが、近年では検査効率の向上のために、画像診断の利用が行われている。
【0005】
例えば特許文献1には、ボア内に光学ユニットを挿入し、この光学ユニットから発したレーザースリット光の反射像を該光学ユニットを介してカメラで撮影し、これによって得られた内周面の画像を2値化処理し、この2値化処理結果に現れるドット状の黒色部分の画素数の割合から、表面粗さや面性状の良否を判定している。
【0006】
また、特許文献2には、類似の手法で撮影した筒体の内周面の画像を2次元フーリエ変換してそのパワースペクトルを求め、このパワースペクトルの方向成分のピーク値を算出し、このピーク値を中心とした所定領域を消去するためのマスク画像を作成し、このマスク画像によりパワースペクトル画像をマスクし、このマスク結果を2次元フーリエ逆変換し、この逆変換結果の画像を2値化して黒点の数を計数することで、損傷部の有無を評価している。このように、特許文献2の手法では、ホーニング加工等による螺旋条痕の成分を除去するために、内周面画像のパワースペクトルを利用している。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−346320号公報(0031〜0033段落)
【特許文献2】
特開平8−128960号公報(0016,0017段落、図6〜図8)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献1に示される手法では、環境光の影響やレーザー出力の変動等により反射像の輝度分布が変動するので、誤った2値化がなされ、その結果誤った評価がなされる可能性があった。
【0009】
また、特許文献2の手法におけるパワースペクトルの利用は、螺旋条痕存在領域を求めてこれをマスクすることで、工作機械切刃の誤接触等で発生する螺旋条痕に似た形状の損傷部を見つけやすくするものである。この手法は、切刃誤接触等による比較的大きな損傷部を検出するためのものであって、仕上げ結果の表面粗さや面性状といった細かな状態を評価するものではない。しかも、この手法では、最終的な損傷の評価は、マスク処理後のパワースペクトル画像の2次元フーリエ逆変換結果の2値化結果の黒点数により行っている。これは結局のところ元の内周面画像から螺旋条痕部分を除いた画像の2値化結果と等価なので、特許文献1と同様の輝度変動による2値化誤りの問題を有する。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、エンジンボア内周面の平滑状態の評価のための、輝度変動の影響を受けにくい手法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、エンジンボア内周面を撮影してそのデジタル画像を生成する手段と、このデジタル画像に対して2次元フーリエ変換を施すことにより2次元パワースペクトル画像を生成する手段と、この2次元パワースペクトル画像から、画素値が実質的に0の画素の画素全体に対する割合を計算する手段と、この割合に基づき、前記エンジンボア内周面の平滑状態を評価する手段と、を含む。
【0012】
また本発明は、コンピュータシステムに、エンジンボア内周面のデジタル画像に対して2次元フーリエ変換を施すことにより2次元パワースペクトル画像を生成するステップ、この2次元パワースペクトル画像から、画素値が実質的に0の画素の画素全体に対する割合を計算するステップ、この割合に基づき、前記エンジンボア内周面の平滑状態を評価するステップ、を実行させるためのプログラムを提供する。
【0013】
この発明の好ましい態様では、前記評価ステップでは、前記割合が所定のしきい値以下の場合に、前記エンジンボア内周面の平滑状態が不良であると判定する。
【0014】
また本発明は、コンピュータシステムに、エンジンボア内周面のデジタル画像に対して2次元フーリエ変換を施すことにより2次元パワースペクトル画像を生成するステップ、この2次元パワースペクトル画像から、画素値が実質的に0の画素の画素全体に対する割合を計算するステップ、この割合を出力するステップ、を実行させるためのプログラムを提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明に係るエンジンボア内周面評価システムの構成を説明するための構成図である。
【0017】
このシステムにおいて、撮像部10は、照明光源付きのCCDカメラ12とミラー14とを備える。ミラー14は、CCDカメラ12の光源から発せられた照明光を反射してエンジンボア100の内周面110に向けると共に、内周面110で反射した光を偏向してCCDカメラ12に向ける。CCDカメラ12は、この偏向ミラー14で反射した光を撮像する。この撮像部10を、図示しない走査機構により、所定のパターンで回転走査及び軸方向送りすることにより、内周面110の所定の検査範囲の画像信号を得る。
【0018】
CCDカメラ12で得られた画像信号は、評価装置20の画像合成部22により、前記所定のパターンに従って合成されることにより、内周面110の検査範囲全体を表す1枚の解析画像200となる。この解析画像200としては、例えば輝度画像を用いることができる。
【0019】
ここまでで説明した撮像部10及び画像合成部22には、従来から存在する機構を用いることができ、例えば特許文献2に示された機構などを利用することもできる。
【0020】
評価処理部30は、この解析画像200に対する評価処理を実行するための手段であり、典型的にはコンピュータにプログラムを実行させることにより実現される。
【0021】
評価処理部30において、パワースペクトル計算部32は、解析画像200に対して離散的な2次元フーリエ変換を施し、この結果に基づき2次元のパワースペクトル画像210を生成する。この2次元パワースペクトル画像210は、縦軸及び横軸をそれぞれy軸方向及びx軸方向の空間周波数とした2次元画像であり、各画素値はその画素に対応するx、yの空間周波数の組合せについてのパワー値を示す。このパワースペクトル画像の計算法自体は公知であり、例えば特許文献2に示した手法を利用することができる。
【0022】
判定部34は、このパワースペクトル画像210において、実質的に0に近い画素値(パワー値)を持つ画素数の割合を求め、この割合に基づきエンジンボア100の内周面110の平滑状態の良否を評価する。
【0023】
出力部40は、撮像部10で撮像したボア内周面の画像や評価装置20の評価結果を出力する装置であり、例えばディスプレイ装置やプリンタなどがこれに該当する。
【0024】
次に、図2を参照して、解析画像200に対する、2次元フーリエ変換によるパワースペクトルの計算について簡単に説明する。
【0025】
ここでは、図2(a)に示すように、x方向のピッチがx1,y方向のピッチがy1の螺旋条痕と、x方向のピッチがx2,y方向のピッチがy2の螺旋条痕が重なったパターンを持つ解析画像200を例にとる。
【0026】
2次元フーリエ変換処理では、各空間周波数に対応する濃淡リファレンスデータを解析画像に重ね合わせ、畳み込み積分を行う。この積分値が、その空間周波数に対する2次元フーリエ係数であり、この係数の実部と虚部の係数の二乗和の平方根がその空間周波数に対するパワー値となる。
【0027】
例えば(b)の例は、x方向のピッチがx3,y方向のピッチがy3の空間周波数パターンに対応する濃淡リファレンスデータを解析画像に作用させているが、このパターンは解析画像と濃淡ピッチが一致しないので、パワー値は0となる。したがって、x方向のピッチをx軸に、y方向のピッチをy軸にとった2次元空間にてパワースペクトルを表現すれば、この(b)のパワー値0は座標(x3,y3)の値としてプロットされる。
【0028】
一方、(c)の例では、作用させる濃淡パターンデータのx方向のピッチがx1,y方向のピッチがy1なので、解析画像と濃淡ピッチが一致する。したがって、パワースペクトルでは、この空間周波数(x1,y1)に対応する座標の値が、そのパワー値に相当する0より大きい値となる。
【0029】
次に図3,図4及び図5を参照して、エンジンボア内周面の状態とパワースペクトル画像の関係を説明する。
【0030】
図3〜図5において、左側は内周面110を撮影した解析画像200に現れるパターンを模式的に示し、その右側はその解析画像から求めたパワースペクトル画像210を模式的に示す。なお、パワースペクトル画像の模式図では、画素値(パワー値)を図4下部の凡例に示した段階分けで表示している。
【0031】
まず図3(a)は、内周面110が完全に平滑な場合を示しており、その場合のパワースペクトル画像は、全画素のパワー値が0である。
【0032】
図3(b)は単純な1方向1周期の螺旋条痕パターン300がある場合を示している。回転走査により撮影した画像200では、螺旋条痕は基本的に斜めに走る周期的な線となる。この図3(b)の解析画像の場合、1つの空間周波数パターンしかないので、パワースペクトル画像では、その空間周波数に対応する画素350(原点に関して対称位置の2点)に0より大きい値が現れ、他の画素の値は0となる。
【0033】
図3(c)は、図3(b)より少し複雑になった1方向2周期の螺旋条痕パターン300及び310を示す。この例では、パワースペクトル画像には、螺旋条痕300に対応する空間周波数を示す画素350の他に、螺旋条痕310に対応する空間周波数を示す画素360も、0より大きい値となる。ここで、2種類の螺旋条痕300及び310は互いに平行なので、画素350と画素360とは、2次元空間周波数の座標空間において原点を通る直線上に並ぶ。また、パワー値は、解析画像200と濃淡リファレンスパターンとの畳み込み積分値に基づき求められるので、解析画像200における条痕パターンの画素値振幅が大きいほど、これに対応するパワー値は大きくなる。したがって、図3(c)の例では、螺旋条痕300に対応する画素350の方が、螺旋条痕310に対応する画素360よりも画素値が大きくなっている。
【0034】
図4(a)は、更にほぼ同じ方向に螺旋条痕パターンが増えた場合を示している。このようにほぼ一定の方向にピッチの異なる螺旋条痕が多数ある場合、パワースペクトル画像では、0より大きい値をとる画素が、原点を通る一直線上とその近傍に増えてくる。
【0035】
図4(b)は、異なる2つの方向の、複数のピッチの螺旋条痕がある場合を示している。自動車のエンジンボアの内周面の場合、このようなクロスパッチパターンが一般的である。このようなクロスハッチパターンの場合、パワースペクトル画像では、0より大きい値を持つ画素は、原点を通る2本の直線上とその近傍に分布する。
【0036】
螺旋条痕は、工作機械切刃を回転させながら軸方向送りすることにより形成されるので、ピッチは異なってもほぼ同じ方向の空間周波数成分となる。したがって、螺旋条痕がいくら増えても、パワースペクトル画像では原点を通る高々2本の直線上とその近傍の画素が0より大きい値となるだけであり、0より大きい値を持つ画素の数はある程度以上は増えない。
【0037】
これに対し、図5(a)は、脱落痕や粗残りなど、ボア加工の際にできる微小な凹凸400が小数存在する場合を示している。ここでは、簡単のため、仮に螺旋条痕がないとした場合を示している。微小な凹凸は、螺旋条痕と違って方向性を持たずにランダムに現れるため、パワースペクトル画像において値が0より大きい画素も規則性なく分布する。また、この場合の凹凸のサイズは微小であるため、パワースペクトル画像での0より大きい値を持つ画素の画素値は、螺旋条痕に対応する画素の値よりも小さくなる。
【0038】
図5(b)は、脱落痕等の微小凹凸400の数が(a)の場合よりも大幅に増えた場合を示す。この場合、ランダムな凹凸により多様な空間周波数成分ができるため、パワースペクトル画像においても、値が0より大きい(ただし螺旋条痕に対応する画素よりは小さい)画素が大幅に増える。
【0039】
図5(c)は、クロスハッチパターンの螺旋条痕の他に、ホーニング目の部分等に脱落痕等の微小凹凸400が多数存在する場合を示す。この場合、パワースペクトル画像には、図4(b)と同様の螺旋条痕による2方向の大きい値の画素の連なりの他に、微小凹凸400による、値は小さいが0よりは大きい画素が多数現れ、パワー値が0となる画素は極めて少なくなる。
【0040】
以上の説明から分かるように、ホーニング加工等による螺旋条痕のパターンが多くても、パワースペクトル画像において0より大きい値を持つ画素はある程度以上は多くならないが、脱落痕等の微小凹凸が多いとパワースペクトル画像において値が0より大きい画素が大幅に増え、値が0である画素の割合が大幅に減る。本実施形態では、このような傾向を考慮し、パワースペクトル画像において、画素値が0である画素の全画素数に対する割合を求め、この割合にしたがってボア内周面の平滑状態の良否を判定する。一つの方法として、例えば、しきい値(後に出てくる別のしきい値との区別のため割合しきい値と呼ぶ)を設定し、その割合がその割合しきい値以下であれば、内周面が不良であると判定する方法が好適である。
【0041】
なお、実際には、ボア内周面を可能な限り平滑に研磨したとしても、加工精度上の限界等によりパワースペクトル画像の画素値は完全には0にならないことが多い。しかし、脱落痕等の微小凹凸400に対応する画素のパワー値はそれよりも大きくなることが多いので、パワー値について適切なしきい値(平滑面しきい値と呼ぶ)を設けることで、平滑部分に対応する実質的にパワー値が0となる画素と、微小凹凸に対応するパワー値の大きい画素とを弁別することができる。このような平滑面しきい値を実験により求め、パワースペクトル画像においてその平滑面しきい値より小さい値の画素を、実質的に値が0である画素と見なす。そして、実質的に値が0である画素の割合を割合しきい値と比較して良否を判定する。
【0042】
割合しきい値は実験を行って定めればよい。この実験では、多数のサンプルに対して、それぞれ上述のようにしてパワースペクトル画像を求め、画素値が実質的に0である画素の割合を計算するとともに、それら各サンプルに対して焼き付き試験や耐スカッフ試験、フリクション測定などの実機性能試験を行う。そして、上述の割合と性能試験での良否と関係を統計処理することにより、ボア内周面の良否を、要求される統計的な確からしさで判定するための割合しきい値を求めることができる。
【0043】
次に図6を参照して、本実施形態のシステムの処理手順を説明する。
【0044】
この手順では、まず撮像部10により検査対象のボア内周面を撮影し(S10)、この撮像部10が出力する画像信号を画像合成部22で合成することで、内周面110の画像(解析画像200)を生成する(S12)。次に、パワースペクトル計算部32が、その解析画像200に対して2次元フーリエ変換を施し、この変換結果からパワースペクトル画像210を作成する(S14)。次に判定部34が、そのパワースペクトル画像210において、値が実質的に0である画素(低パワー値画素と呼ぶ)の数を計数し(S16)、その数の全画素数に対する割合を計算し(S18)、その割合が割合しきい値以下か否かを判定する(S20)。そして判定部34は、割合が割合しきい値以下でなければ検査対象の平滑状態は良好であると判定し(S22)、割合が割合しきい値以下であれば検査対象の平滑状態が不良であると判定する(S24)。
【0045】
以上説明したように、本実施形態では、ボア内周面の画像を周波数空間でのスペクトル画像に変換し、このスペクトル画像での画素値に基づき判定を行っているので、判定が輝度分布の変動の影響を受けにくくなり、判定結果の再現性が向上する。また、本実施形態によれば、パワースペクトル画像における値が実質的に0である画素の割合に基づき良否を判定するので、計算が容易であり、高速に処理できるという利点もある。
【0046】
以上の例では、パワースペクトル画像において値が実質的に0である画素の割合に基づき良否判定を行ったが、値が実質的に0より大きい画素の全画素に対する割合を用いても、それと等価な判定ができる。
【0047】
また、以上の説明では、パワー値が実質的に0である画素の割合から、エンジンボア内周面の状態の良否を自動判別したが、この代わりにその割合の値自体を、その内周面の性状を表す評価値として出力する装置構成も可能である。
【0048】
また、螺旋条痕と微小凹凸では、パワースペクトル画像における画素値(パワー値)に大きな差があるので、あるしきい値以上のパワー値を持つ画素を螺旋条痕に対応する画素と判定し、パワースペクトル画像からこれら螺旋条痕に対応する画素を除き、その中での実質的に値が0の画素の割合に基づき良否を判定することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のエンジンボア内周面評価システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】エンジン内周面の画像に対する2次元フーリエ変換によるパワースペクトルの計算の原理を説明するための図である。
【図3】エンジンボア内周面の状態とパワースペクトル画像の関係を説明するための図である。
【図4】エンジンボア内周面の状態とパワースペクトル画像の関係を説明するための図である。
【図5】エンジンボア内周面の状態とパワースペクトル画像の関係を説明するための図である。
【図6】実施形態のエンジンボア内周面評価システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】ホーニング加工を施したボア内周面の様子を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 撮像部、12 CCDカメラ、14 ミラー、20 評価装置、22 画像合成部、30 評価処理部、32 パワースペクトル計算部、34 判定部、40 出力装置、100 エンジンボア、110 内周面、200 解析画像、210 パワースペクトル画像。

Claims (4)

  1. エンジンボア内周面を撮影してそのデジタル画像を生成する手段と、
    このデジタル画像に対して2次元フーリエ変換を施すことにより2次元パワースペクトル画像を生成する手段と、
    この2次元パワースペクトル画像から、画素値が実質的に0の画素の画素全体に対する割合を計算する手段と、
    この割合に基づき、前記エンジンボア内周面の平滑状態を評価する手段と、
    を含むエンジンボア内周面評価装置。
  2. コンピュータシステムに、
    エンジンボア内周面のデジタル画像に対して2次元フーリエ変換を施すことにより2次元パワースペクトル画像を生成するステップ、
    この2次元パワースペクトル画像から、画素値が実質的に0の画素の画素全体に対する割合を計算するステップ、
    この割合に基づき、前記エンジンボア内周面の平滑状態を評価するステップ、
    を実行させるためのプログラム。
  3. 請求項2記載のプログラムであって、
    前記評価ステップでは、前記割合が所定のしきい値以下の場合に、前記エンジンボア内周面の平滑状態が不良であると判定する、
    ことを特徴とするプログラム。
  4. コンピュータシステムに、
    エンジンボア内周面のデジタル画像に対して2次元フーリエ変換を施すことにより2次元パワースペクトル画像を生成するステップ、
    この2次元パワースペクトル画像から、画素値が実質的に0の画素の画素全体に対する割合を計算するステップ、
    この割合を出力するステップ、
    を実行させるためのプログラム。
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