JP6597469B2 - 欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検査対象面に欠陥が存在するか否かを検査する欠陥検査装置に関する。
従来、特許文献1に記載の欠陥検査装置がある。特許文献1に記載の欠陥検査装置は、発光素子と、撮像装置と、制御装置とを備えている。発光素子は、異なる位置から検査対象面に光を照射する。撮像装置は、発光素子から検査対象面に対して複数の方向から光を照射した際の検査対象面を撮像することにより、検査対象面の複数の画像データを取得する。制御装置は、複数の画像データのそれぞれの画素の配光分布を演算するとともに、その画素の配光分布の重心距離を演算する。重心距離は、配光分布の重心位置と原点との間の距離である。制御装置は、演算した画素の配光分布の重心距離と、予め用意された良品の重心距離に対応する閾値距離とを比較し、それらに差があれば、その画素を、欠陥に対応する画素であると判断する。制御装置は、欠陥であると判断された画素が連続する場合、それを欠陥であると判定する。
特開2014−182003号公報
ところで、検査対象面に形成されている凹凸状の傷には、欠陥ばかりでなく、加工痕も含まれている。加工痕とは、例えば検査対象面に対して切削及び研削を行った場合や、ショットブラスト等の表面処理を行った際に、検査対象面に形成される微小な凹凸である。このような加工痕は、通常、製品の品質上で問題となることが少ないため、欠陥として検出する必要がない。しかしながら、このような加工痕の存在する検査対象面に対して、特許文献1に記載の欠陥検査装置を用いて欠陥の検査を行った場合、欠陥を精度良く検出できないおそれがある。
詳しくは、検査対象面を基準とした仰角と方位角の2つの角度を用いて方向を説明した場合、加工痕と欠陥とで形成面の傾きの方位角だけが異なっていると、加工痕の画素の配光分布の重心距離と、欠陥の画素の配光分布の重心距離とが類似する可能性がある。この場合、配光分布の重心距離だけでは、検出された画素の配光分布が、加工痕の画素に対応する配光分布であるか、欠陥の画素に対応する配光分布であるかを判別することが困難となる。結果として、検査対象面に欠陥及び加工痕の双方が存在する場合には、欠陥を精度良く検出できないおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より精度良く欠陥を検出することのできる欠陥検査装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、欠陥検査装置(10)は、照明部(11)と、撮像部(12)と、処理部(132)とを備える。照明部は、異なる位置から検査対象面(21)に対して光を照射する。撮像部は、検査対象面の画像データを取得する。処理部は、画像データ上の複数の画素のそれぞれに対する、光の照射方向に対応した輝度を表す反射光分布を生成する。また、処理部は、反射光分布に基づいて複数の画素をグループ分けする。グループ分けでは、所定の画素の反射光分布と、所定の画素に隣接する隣接画素の反射光分布との差である分布差を演算し、分布差が所定の閾値以下であることに基づいて所定の画素と隣接画素とを同一のグループに分類する。グループ分けにより同一のグループに分類された画素の特徴量を演算する。そして、処理部は、特徴量に基づいて、検査対象面上に欠陥が存在するか否かを検査する。
この構成によれば、加工痕及び欠陥が存在する検査対象面を検査した場合、複数の画素は、少なくとも2種類のグループに分類される。少なくとも2種類のグループには、加工痕に対応するグループと、欠陥に対応するグループとが含まれている。したがって、グループ分けにより同一のグループに分類された画素の特徴量を演算すれば、欠陥に対応した特徴量と、加工痕に対応した特徴量とが演算される。よって、特徴量に基づいて欠陥の判定を行うことにより、検査対象面上に欠陥が存在するか否かを精度良く検査することができる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明によれば、より精度良く欠陥を検出することができる。
実施形態の欠陥検査装置の構成を模式的に示す模式図である。 実施形態の撮像装置により撮像される画像データ上の画素を説明するための説明図である。 実施形態の撮像装置により撮像される画像データの一例を模式的に示す模式図である。 実施形態の検査対象面の構造を模式的に示す斜視図である。 実施形態の撮像装置により撮像される画像データの一例を模式的に示す模式図である。 実施形態の撮像装置により撮像される画像データの一例を模式的に示す模式図である。 図5の画素P1における反射光分布を示すグラフである。 図5の画素P2における反射光分布を示すグラフである。 図5の画素P3における反射光分布を示すグラフである。 実施形態の欠陥検査装置による画素のグループ分けの結果を模式的に示す模式図である。 実施形態の欠陥検査装置により実行される処理の一部を示すフローチャートである。 実施形態の欠陥検査装置により実行される処理の一部を示すフローチャートである。
以下、欠陥検査装置の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の欠陥検査装置10は、ワーク20の検査対象面21の欠陥の有無を検査する装置である。欠陥検査装置10は、照明装置11と、撮像装置12と、制御装置13とを備えている。本実施形態では、照明装置11が照明部に相当し、撮像装置12が撮像部に相当する。以下では、便宜上、検査対象面21を基準とした仰角と方位角の2つの角度を用いて方向を説明する。具体的には、検査対象面21に対する仰角方向を「φ」で表し、検査対象面21に対する方位角方向を「θ」で表す。
照明装置11は、異なる位置から検査対象面21に対して光を照射する。照明装置11は、カバー部材110と、光源L(φ,θ)とを有している。
カバー部材110は、半球のドーム状に形成されている。カバー部材110の中心部には、ワーク20が配置されている。カバー部材110の頂点には、内面から外面に貫通する貫通孔110aが形成されている。この貫通孔110aを通じて撮像装置12によりワーク20の検査対象面21を撮像することが可能となっている。
光源L(φ,θ)は、例えば発光ダイオード(LED)である。光源L(φ,θ)は、カバー部材110の内面に複数配置されている。詳しくは、光源L(φ,θ)は、仰角方向φにおいて10°以上から80°以下の範囲で10°間隔で配置されている。また、光源Lは、方位角方向θにおいて0°以上から350°以下の範囲で10°間隔で配置されている。すなわち、光源L(φ,θ)は、カバー部材110の内面に288個配置されている。各光源L(φ,θ)は、互いに異なる位置から検査対象面21に対して光を照射する。また、各光源L(φ,θ)は、独立に点灯及び消灯を制御することが可能である。
撮像装置12は、カバー部材110の貫通孔110aの上方に配置されている。よって、撮像装置12は、カバー部材110の貫通孔110aを介してワーク20の検査対象面21に対向している。撮像装置12は、光源L(φ,θ)から照射された光が検査対象面21により反射された反射光をレンズ120を介して受光し、その受光量に応じた検査対象面21の画像データを取得する。撮像装置12は、デジタルカメラ等である。撮像装置12は、ワーク20の検査対象面21の撮像にとって適切な視野と、欠陥の規格幅に対して十分な分解能とを有するものが用いられている。
制御装置13は、中央演算処理装置(CPU)等を有するマイクロコンピュータにより構成されている。制御装置13は、照明制御部130と、撮像制御部131と、処理部132とを有している。照明制御部130は、照明装置11の各光源L(φ,θ)の点灯及び消灯を制御する。撮像制御部131は、撮像装置12を制御する。処理部132は、撮像装置12により取得された画像データを処理するとともに、この画像データに基づいて検査対象面21上に欠陥が存在するか否かを検査する。
次に、本実施形態の欠陥検査装置10による欠陥の検出原理について説明する。
照明装置11の複数の光源L(φ,θ)のうち、1つの光源を点灯させ、残りの光源を消灯させた状態で、撮像装置12により検査対象面21を撮像する。点灯させる光源L(φ,θ)を仰角方向φ及び方位角方向θに順次変更することにより、図2に示されるように、光源L(φ,θ)の数の複数の画像データIを、具体的には288枚の画像データIを撮像装置12により取得することができる。その結果、画像データI上の各画素P(x,y)に対して、288枚の画像データIから取得した、それぞれ288個の輝度情報を得ることができる。なお、(x,y)は、画像データI上に設定された2軸座標系の位置を表している。「x」は、その上限値を「xmax」とするとき、「1≦x≦xmax」の範囲を取り得る整数である。また、「y」は、その上限値を「ymax」とするとき、「1≦y≦ymax」の範囲を取り得る整数である。
以下では、各画素P(x,y)における光源L(φ,θ)の位置に応じた輝度情報の分布を、反射光分布Dxy(φ,θ)と称する。反射光分布Dxy(φ,θ)は、画像データI上の複数の画素P(x,y)のそれぞれに対する、光の照射方向に対応した輝度を示すものである。換言すれば、反射光分布Dxy(φ,θ)は、各画素P(x,y)の位置に対応する検査対象面21の部位の反射特性を表している。反射特性とは、各画素P(x,y)の位置に対応する検査対象面21の部位の傾きや面粗度、反射率等である。
次に、反射光分布Dxy(φ,θ)の具体的な演算方法について説明する。
例えば図3に示されるように、検査対象面21上に、加工痕30と、欠陥40とが形成されているとする。
加工痕30は、検査対象面21に対して切削及び研削を行った場合や、ショットブラスト等の表面処理を行った場合等、同一の刃具を用いて連続的に加工する際に発生する微小な凹凸である。加工痕30は、所定の方向に平行に複数形成されている。加工痕30は、図中に示されるように、例えば幅が狭く、且つ全長の長い形状を有している。
欠陥40は、傷や打痕、湯じわ、膨れ等である。欠陥40は、加工痕30と比較すると、幅が広く、且つ全長の短い形状を有している。
ここで、加工痕30及び欠陥40は、異なる形成面を有していることが多いため、撮像装置12により反射光を受光可能な光の照射方向が、加工痕30及び欠陥40のそれぞれで異なることが多い。
例えば、加工痕30及び欠陥40が図4に示されるように形成されているとする。この場合、欠陥40は、加工痕30の傾斜面30aとは異なる方向に傾斜した傾斜面40aを有している。そのため、照明装置11の各光源L(φ,θ)から光を照射した際に、欠陥40における光の反射方向と、加工痕30における光の反射方向とが異なる。結果的に、撮像装置12により反射光を受光可能な光の照射方向は、加工痕30及び欠陥40のそれぞれで異なることになる。
例えば、加工痕30に関しては、図5に示されるように、仰角φが「80°」であって、且つ方位角θが「180°」の位置に配置される光源L(80°,180°)から検査対象面21に光が照射されることを条件に、反射光が撮像装置12により受光される。この場合、撮像装置12は、図5に示されるような、加工痕30の部分のみが輝度の高い画像データI(1)を取得する。
また、欠陥40に関しては、図6に示されるように、仰角φが「80°」であって、且つ方位角θが「270°」の位置に配置される光源L(80°,270°)から検査対象面21に光が照射されることを条件に、反射光が撮像装置12により受光される。この場合、撮像装置12は、図6に示されるような、欠陥40の部分のみが輝度の高い画像データI(2)を取得する。
この場合、各画像データI(1),I(2)において隣接する画素P1,P2の反射光分布Dxy(φ,θ)は、図7及び図8に示されるような分布となる。すなわち、画素P1,P2は加工痕30上に位置しているため、画素P1,P2の輝度は、光源L(80°,180°)から光が照射された際に最大となる。そのため、288枚の画像データIから得られる画素P1の反射光分布Dxy(φ,θ)は、仰角φが「80°」であって、且つ方位角θが「180°」の位置で最大の輝度を示す分布となる。また、図9に示されるように、画素P2の反射光分布Dxy(φ,θ)も、画素P1の反射光分布Dxy(φ,θ)に類似した分布となる。
一方、各画像データI(1),I(2)において画素P2に隣接する画素P3の反射光分布Dxy(φ,θ)は、図10に示されるような分布となる。すなわち、画素P3は欠陥40上に位置しているため、画素P3の輝度は、光源L(80°,270°)から検査対象面21に光が照射された際に最大となる。そのため、288枚の画像データIから得られる画素P3の反射光分布Dxy(φ,θ)は、仰角φが「80°」であって、且つ方位角θが「270°」の位置で最大の輝度を示す分布となる。
このように、加工痕30の領域では、隣り合った画素同士が類似した反射光分布を有することが多い。一方、欠陥40は、例えば傷や打痕の場合、ある別の物体との接触や衝突により形成されるものである。すなわち、欠陥40は、同一の要因により形成されることが多いため、1つの欠陥40内で発生原因が変化することが少ない。したがって、欠陥40の領域でも、隣り合った画素同士が類似した反射光分布を有することが多い。すなわち、加工痕30及び欠陥40は、類似した反射光分布を有する画素の塊として判別することが可能である。
次に、反射光分布を用いた加工痕30及び欠陥40の判別方法について具体的に説明する。
本実施形態の欠陥検査装置10では、特定の画素の反射光分布と、特定の画素の隣接する画素の反射光分布とが比較され、それらの反射光分布が類似している場合には、それらの画素が同一のグループに分類される。これにより、例えば図5及び図6に示される画素P1,P2は、同一のグループに分類され、画素P3は、画素P1,P2とは別のグループに分類される。同様のグループ分けを全ての画素P(x,y)に対して行い、画素P1,P2と同一のグループに属する画素だけを残すと、例えば図10に示されるグループG3を得ることができる。同様の処理により、各画素P(x,y)を図10に示される8個のグループG1〜G8に分類することができる。
次に、得られたグループG1〜G8毎に、画素の形状の特徴量が演算される。画素の形状の特徴量としては、例えば画素の形状の幅を用いることができる。この場合、グループG1〜G8毎に、画素の形状の幅H1〜H8が演算される。欠陥40に対応するグループG7,G8において演算される幅H7,H8は、他のグループG1〜G6において演算される幅H1〜H6と比較して大きい。したがって、幅H1〜H6よりも大きく、且つ幅H7,H8よりも小さい閾値を用いれば、幅H1〜H8と閾値との比較により、加工痕30と欠陥40とを判別することができる。
制御装置13は、以上の原理を用いて検査対象面21上に欠陥が存在するか否かを検査する。次に、制御装置13により実行される検査処理の具体的な手順について説明する。
図11に示されるように、制御装置13の照明制御部130は、まず、ステップS10として、方位角θを「0°」に設定するとともに、ステップS11として、仰角φを「10°」に設定する。続いて、照明制御部130は、ステップS12として、仰角φが「10°」であって、且つ方位角θが「0°」の位置に配置される光源L(10°,0°)を点灯させる。この状態で、制御装置13の撮像制御部131は、ステップS13として、撮像装置12により検査対象面21を撮像する。これにより、光源L(10°,0°)を点灯させた際の画像データが得られる。
その後、照明制御部130は、ステップS14として、光源L(10°,0°)を消灯させた後、ステップS15として、仰角φが「80°」であるか否かを判断する。このとき、仰角φの現在値は「10°」であるため、照明制御部130は、ステップS15で否定判断し、ステップS16として、仰角φを「10°」だけ増加させた後、ステップS12に戻る。したがって、仰角φが「80°」となるまで、ステップS12〜S16が繰り返される。これにより、8個の光源L(10°,0°)、光源L(20°,0°),・・・,光源L(80°,0°)のそれぞれを点灯させた際の画像データが得られる。
こうして仰角φが「80°」に達すると、照明制御部130は、ステップS15で肯定判断し、ステップS17として、方位角θが「350°」であるか否かを判断する。このとき、方位角θは「0°」であるため、照明制御部130は、ステップS17で否定判断し、ステップS18として、方位角θを「10°」だけ増加させた後、ステップS11に戻る。これにより、仰角φが「10°」に戻された後、ステップS12〜S16の処理が繰り返される。すなわち、方位角θが「10°」ずつ増加しながら、方位角θが「350°」となるまで、ステップS11〜S18の処理が繰り返される。これにより、288個の光源L(φ,θ)を点灯させた際の全ての画像データが得られる。
こうして方位角θが「350°」に達すると、照明制御部130は、ステップS17で肯定判断した後、すなわち288個の画像データを取得した後、処理部132は、ステップS19として、図7〜図9に示されるような、検査対象面21上の各画素P(x,y)に対応する反射光分布Dxy(φ,θ)を演算した後、図12に示される処理を実行する。
すなわち、処理部132は、まず、ステップS20として、変数jを「1」に設定するとともに、ステップS21として、変数iを「1」に設定する。その後、処理部132は、ステップS22として、変数i,jに対応する画素P(i,j)の反射光分布Dij(φ,θ)と、画素P(i,j)に隣接する画素の反射光分布との差ΔDを演算する。
具体的には、本実施形態では、画素P(i,j)に隣接する画素として、図2に示されるように、8個の隣接画素P(i−1,j−1),P(i−1,j),P(i−1,j+1),P(i,j−1),P(i,j+1),P(i+1,j−1),P(i+1,j),P(i+1,j+1)が用いられている。そして、処理部132は、例えば画素P(i,j)の反射光分布Dij(φ,θ)と、隣接画素P(i−1,j−1)の反射光分布Di-1j-1(φ,θ)との分布差ΔD1を以下の式f1により演算する。
処理部132は、この式f1に準じた演算を他の7つの隣接画素P(i−1,j),P(i−1,j+1),P(i,j−1),P(i,j+1),P(i+1,j−1),P(i+1,j),P(i+1,j+1)に関しても同様に行うことにより、8つの隣接画素のそれぞれに対応する分布差ΔD1〜ΔD8を演算する。
次に、処理部132は、ステップS23として、各分布差ΔD1〜ΔD8と閾値Thdとを比較し、閾値Thd以下の分布差であると判断された画素P(x,y)と近接画素とを同一グループに分類する。例えば、図5及び図6に示される画素P1,P2は、図7及び図8に示されるような類似する反射光分布Dxy(φ,θ)を有しているため、それらの分布差ΔD12は、小さい値となる。これに対し、図5及び図6に示される画素P2,P3は、図8及び図9に示されるような異なる反射光分布Dxy(φ,θ)を有しているため、それらの分布差ΔD23の演算値は大きな値となる。この場合、分布差ΔD12は、例えば「568」となり、分布差ΔD23は、例えば「2094」となる。したがって、閾値Thdが「1000」に設定されていれば、画素P1,P2は、同一のグループに分類され、画素P3は、画素P1,P2とは別のグループに分類されることになる。なお、閾値Thdは、加工痕と欠陥とをグループ分けすることができるように、予め実験等により設定されており、制御装置13の記憶装置に記憶されている。
処理部132は、ステップS23に続くステップS24として、変数iが上限値xmaxに達したか否かを判断する。このとき、変数iは「1」であるため、処理部132は、ステップS24で否定判断し、ステップS25として、変数iをインクリメントした後、ステップS22に戻る。これにより、変数iが上限値xmaxに達するまで、ステップS22〜S25の処理が繰り返されることになる。
その後、処理部132は、変数iが上限値xmaxに達すると、ステップS24で肯定判断し、ステップS26として、変数jが上限値ymaxに達したか否かを判断する。このとき、変数jは「1」であるため、処理部132は、ステップS26で否定判断し、ステップS27として、変数jをインクリメントした後、ステップS21に戻る。これにより、変数iが「1」に戻された後、ステップS22〜S25の処理が繰り返される。すなわち、変数jが「1」ずつ増加しながら、変数jが上限値ymaxに達するまで、ステップS22〜S25の処理が繰り返される。これにより、全ての画素P(x,y)が、例えば図10に示される8個のグループG1〜G8に分類される。
こうして変数jが上限値ymaxに達すると、処理部132は、ステップS26で肯定判断し、ステップS28として、各グループの画素の形状の特徴量を演算する。上述のように、本実施形態では、特徴量として、画素の形状の幅が用いられている。そのため、処理部132は、例えば図10に示されるように、各グループの画素の形状の幅H1〜H8を特徴量として演算する。
処理部132は、ステップS28に続くステップS29として、各グループの画素の形状の特徴量が閾値Thf以上であるか否かを判断する。具体的には、処理部132は、各グループの画素の形状の幅H1〜H8が閾値Thf以上であるか否かを判断する。閾値Thfは、例えば図10に示されるグループG1〜G6の画素の形状の幅H1〜H6と、グループG7,G8の画素の形状の幅H7,H8とを判別することができるように予め実験等により設定されており、制御装置13の記憶装置に記憶されている。
処理部132は、複数のグループのうち、いずれか1つのグループの画素の形状の幅が閾値Thf以上である場合には、ステップS29で肯定判断し、続くステップS31として、欠陥有りと判定する。したがって、図10に示されるようなグループ分けがなされた場合には、欠陥有りと判定されることになる。
一方、処理部132は、全てのグループの画素の形状の幅が閾値Thf未満である場合には、ステップS29で否定判断し、続くステップS30として、欠陥無しと判定する。
以上説明した本実施形態の欠陥検査装置10によれば、以下の(1)〜(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)処理部132は、画像データI上の複数の画素P(x,y)のそれぞれに対して照明装置11の各光源L(φ,θ)の位置に対応した輝度を表す反射光分布Dxy(φ,θ)を生成し、この反射光分布Dxy(φ,θ)に基づいて複数の画素P(x,y)をグループ分けする。そして、処理部132は、グループ分けにより同一のグループに分類された画素の形状の幅を演算し、この幅に基づいて検査対象面21上に欠陥40が存在するか否かを検査する。これにより、図10に示されるように、複数の画素P(x,y)を、加工痕30及び欠陥40に対応した8個のグループG1〜G8にグループ分けすることができる。これらのグループG1〜G8に分類された画素の形状の幅H1〜H8を演算すれば、欠陥40に対応した幅H7,H8と、加工痕30に対応した幅H1〜H6とを演算することができる。よって、幅H1〜H8に基づいて欠陥40の判定を行うことにより、検査対象面21上に欠陥40が存在するか否かを精度良く検査することができる。
(2)処理部132は、複数の画素P(x,y)のそれぞれの反射光分布Dxy(φ,θ)の差に基づいて、具体的には隣接する画素のそれぞれの反射光分布の差に基づいて、複数の画素P(x,y)のグループ分けを行う。これにより、加工痕30に対応する画素や、欠陥40に対応する画素のように、塊として検出可能な画素を同一のグループに分類し易くなるため、より精度良く加工痕30及び欠陥40を検出することができる。
(3)処理部132は、各グループにおける画素の形状の幅と、閾値Thfとの比較に基づいて、同一のグループに分類された画素が、欠陥40を表すものであるか否かを判定する。これにより、画素の形状の幅と閾値Thfとを比較するだけで、複数の画素P(x,y)をグループ分けすることができるため、画素P(x,y)のグループ分けが容易になる。
(4)各グループの画素P(x,y)の特徴量として、画素P(x,y)の形状の幅を用いることとした。これにより、幅の狭い加工痕30と、幅の広い欠陥40とを容易に判別することができるため、欠陥40を精度良く検出することができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・各グループの画素P(x,y)の特徴量は、画素の形状の幅に限らず、適宜変更可能である。例えば特徴量として、画素の形状の長さを用いてもよい。これにより、長い線状の加工痕30と、短い線状の欠陥40とを容易に判別することができるため、欠陥40を精度良く検出することができる。
・各グループの画素の特徴量として、画素の形状の面積を用いてもよい。これにより、面積の狭い加工痕30と、面積の広い欠陥40とを容易に判別することができるため、欠陥40を精度良く検出することができる。
・各グループの画素の特徴量として、画素の形状に基づく値を用いてもよい。このような値としては、例えば円形度を用いることができる。これにより、線状の加工痕30と、様々な形状を有する欠陥40とを容易に判別することができるため、欠陥40を精度良く検出することができる。
・処理部132は、隣接していない画素のそれぞれの反射光分布の差ΔDに基づいて、複数の画素P(x,y)のグループ分けを行うものであってもよい。要は、処理部132は、複数の画素P(x,y)のそれぞれの反射光分布Dxy(φ,θ)に基づいて、複数の画素P(x,y)のグループ分けを行うものであればよい。このような構成であっても、同一又は類似する反射光分布を有する画素を同一のグループに分類することができるため、グループ分けが容易という効果を得ることは可能である。
・複数の画素P(x,y)のグループ分けを行う方法は、複数の画素P(x,y)のそれぞれの反射光分布Dxy(φ,θ)の差を用いる方法に限らず、適宜変更可能である。要は、処理部132は、複数の画素P(x,y)のそれぞれの反射光分布Dxy(φ,θ)に対して何らかの演算処理を施すことにより、複数の画素P(x,y)をグループ分けするものであればよい。
・照明装置11の光源L(φ,θ)の個数は、288個に限らず、任意の個数に変更可能である。
・制御装置13が提供する手段及び/又は機能は、実体的な記憶装置に記憶されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組み合わせにより提供することができる。例えば制御装置13がハードウェアである電子回路により提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路により提供することができる。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:欠陥検査装置
11:照明装置(照明部)
12:撮像装置(撮像部)
21:検査対象面
132:処理部

Claims (6)

  1. 異なる位置から検査対象面(21)に対して光を照射する照明部(11)と、
    前記検査対象面の画像データを取得する撮像部(12)と、
    前記画像データに基づいて前記検査対象面上を検査する処理部(132)と、を備え、
    前記処理部は、
    前記画像データ上の複数の画素のそれぞれに対する、光の照射方向に対応した輝度を表す反射光分布を生成し、
    前記反射光分布に基づいて複数の前記画素をグループ分けし、
    前記グループ分けでは、所定の画素の前記反射光分布と、前記所定の画素に隣接する隣接画素の反射光分布との差である分布差を演算し、前記分布差が所定の閾値以下であることに基づいて前記所定の画素と前記隣接画素とを同一のグループに分類し、
    前記グループ分けにより同一のグループに分類された画素の特徴量を演算し、
    前記特徴量に基づいて、前記検査対象面上に欠陥が存在するか否かを検査する
    欠陥検査装置。
  2. 前記処理部は、前記特徴量と、予め定められた閾値との比較に基づいて、前記同一のグループに分類された画素が、前記欠陥を表すものであるか否かを判定する
    請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 前記特徴量は、前記同一のグループに分類された画素の形状の幅である
    請求項1又は2のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記特徴量は、前記同一のグループに分類された画素の形状の長さである
    請求項1又は2のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  5. 前記特徴量は、前記同一のグループに分類された画素の形状の面積である
    請求項1又は2のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
  6. 前記特徴量は、前記同一のグループに分類された画素の形状に基づく値である
    請求項1又は2のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
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