JP2006226706A - 欠陥検出方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】検査画像に含まれる低コントラストのスジ状の欠陥を、ノイズの影響を受けることなく高精度に検出する。
【解決手段】撮像された被検査物表面の状態を検査画像として入力し、所定の領域に分割する(ステップ101、102)。分割した各領域に二次元フーリエ変換を行って検査周波数画像を作成し、の画像から二次元のパワースペクトラムを作成する(ステップ103、104)。次に、二次元のパワースペクトラム上での強度分布の偏りを数値化するが、欠陥部の特徴を精度よく表すための前処理としてノイズ成分の除去を行う(ステップ105、106)。数値化された各検査領域におけるパワースペクトラムの強度分布の傾きαが所定の範囲内に収まる領域を欠陥領域として抽出し、抽出した欠陥領域を統合して欠陥領域の大きさを算出して判定を行う(ステップ107〜109)
【選択図】 図1

Description

本発明は、欠陥検出方法及びプログラムに係り、特に、ワークの外観検査等に用いて好適な欠陥検出方法及びプログラムに関する。
被検査物の外観を検査する技術、特に、被検査物の表面状態を光学的に検査する欠陥検出に関する従来技術として、例えば、特許文献1等に記載された技術が知られている。この従来技術は、良品ワークと検査ワークとに照射したレーザ光の反射光のフーリエ変換像に基づいて、検査ワークの欠陥を検出するもので、検査ワークからの反射光の光学的フーリエ変換像と良品ワークからの反射光の光学的フーリエ変換像とをもとに作成した空間フィルタによりフィルタリングすることにより、検査ワークの欠陥を抽出するというものである。
また、他の従来技術として、例えば、特許文献2等に記載された技術が知られている。この従来技術は、予め、複数の良品ワークの表面状態を撮像し、その周波数データから参照周波数データを作成し、検査時には被検査物を撮像し得られた被検査物の画像データを検査画像として、この検査画像をフーリエ変換することにより得られた周波数データを検査周波数データとし、参照周波数データと検査周波数データとを比較し、周波数特性の異なる部分を抽出することにより、欠陥部分を検出するというものである。
特許第3050432号公報 特開2003−123073号公報
一般に、ワーク等の外観検査は、スジ状の欠陥やムラ等の欠陥であって、検査画像が比較的低コントラストであっても、外観上、広範囲に表れた場合、スジ状の欠陥やムラ等の欠陥を欠陥として検出する必要がある。しかし、前述した従来技術は、いずれの方法であっても、検査画像に低コントラストで表示される欠陥を検出するようなパラメータを設定した場合、欠陥でない他のノイズまで欠陥として検出してしまい過検出となってしまうという問題点を有している。
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、検査画像に含まれる低コントラストのスジ状の欠陥を、ノイズの影響を受けることなく高精度に検出することを可能とした欠陥検出方法及びプログラムを提供することにある。
また、本発明の目的は、ノイズの影響を各周波数毎に高精度に除去することができ、また、被検査物表面が一様でない場合にも、低コントラストな欠陥を高精度に検出することを可能にした欠陥検出方法及びプログラムを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、被検査物を高速に検査することができる欠陥検出方法及びプログラムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出方法において、被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成し、作成された検査パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化し、次に、各領域毎に算出された検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出することを特徴とする。
本発明の第2の手段は、前記第1の手段において、前記検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを算出することを特徴とする。
本発明の第3の手段は、前記第1の手段において、前記検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、各周波数毎に個別に設定された所定の閾値を越えた周波数成分のみにより強度分布の偏りを算出することを特徴とする。
本発明の第4の手段は、前記第1、第2または第3の手段において、数値化された検査パワースペクトラムの偏りが一定の傾きをもっている場合、その傾き方向と直行する方向の領域の検査パワースペクトルの偏りを比較し、その差が所定の範囲内である場合にその領域を1つの欠陥領域として検出することを特徴とする。
本発明の第5の手段は、被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出方法において、予め標準となる対象物を撮像し、撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより、周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における標準的な周波数状態を示すパワースペクトラムである標準パワースペクトラムデータを作成し、検査時に、被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成し、その後、前記検査パワースペクトラムデータと前記標準パワースペクトラムデータとの差分である差分パワースペクトラムデータを作成し、作成された差分パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化し、次に、各領域毎に算出された差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出することを特徴とする。
本発明の第6の手段は、前記第5の手段において、前記標準パワースペクトラムデータは、複数の背景画像からそれぞれの背景パワースペクトラムを算出し、各周波数成分毎にその平均値を算出し、その平均値のデータを統合して作成することを特徴とする。
本発明の第7の手段は、前記第5または第6の手段において、前記差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを算出することを特徴とする。
本発明の第8の手段は、前記第5または第6の手段において、前記差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、各周波数毎に個別に設定された所定の閾値を越えた周波数成分のみにより強度分布の偏りを算出することを特徴とする。
本発明の第9の手段は、前記第5ないし第8の手段のうちのいずれか1の手段において、数値化された差分パワースペクトラムの偏りが一定の傾きをもっている場合、その傾き方向と直行する方向の領域の検査パワースペクトルの偏りを比較し、その差が所定の範囲内である場合にその領域を1つの欠陥領域として検出することを特徴とする。
本発明の第10の手段は、前記第4または第9の手段において、検出した欠陥領域の大きさを計算し所定の大きさよりも大きい場合に被検査物を不良品として検出することを特徴とする。
本発明の第11の手段は、前記第1ないし第10の手段のうちのいずれか1の手段において、画像データの二次元フーリエ変換にFFTを使用することを特徴とする。
本発明の第12の手段は、被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出プログラムにおいて、被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割する処理と、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成する処理と、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成する処理と、作成された検査パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化する処理と、各領域毎に算出された検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出する処理とを実行させることを特徴とする。
本発明の第13の手段は、被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出プログラムにおいて、予め標準となる対象物を撮像した画像データを所定の領域に分割する処理と、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより、周波数画像データを作成する処理と、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における標準的な周波数状態を示すパワースペクトラムである標準パワースペクトラムデータを作成する処理と、被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割する処理と、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成する処理と、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成する処理と、前記検査パワースペクトラムデータと前記標準パワースペクトラムデータとの差分である差分パワースペクトラムデータを作成する処理と、作成された差分パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化する処理と、各領域毎に算出された差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出する処理とを実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ノイズの影響を各周波数毎に高精度に除去することができ、また、被検査物表面が一様でない場合にも、低コントラストな欠陥を高精度に検出することができ、また、被検査物を高速に検査することができる。
すなわち、本発明の第1及び第12の手段によれば、撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成し、作成された検査パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化し、次に、各領域ごとに算出された検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することとしているので、低コントラストな欠陥を高精度に検出することができる。
本発明の第2の手段によれば、検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際に、所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを算出しているので、ノイズの影響を受けずに高精度に欠陥を検出することができる。
本発明の第3の手段によれば、検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際に、各周波数毎に個別に設定された所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを算出しているので、ノイズの影響を各周波数ごとに高精度に除去することができる。
本発明の第4の手段によれば、数値化された検査パワースペクトラムの偏りが一定の傾きをもっている場合に、その傾き方向と直行する方向の領域の検査パワースペクトルの偏りを比較し、その差が所定の範囲内である場合にその領域をひとつの欠陥領域として検出しているので、スジ状の欠陥を高精度に検出することができる。
本発明の第5、第6及び第13の手段によれば、予め標準となる対象物を撮像し、撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより、周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における標準的な周波数状態を示すパワースペクトラムある標準パワースペクトラムデータを作成し、検査時に、検査パワースペクトラムデータと標準パワースペクトラムデータとの差分をデータである差分パワースペクトラムデータを作成し、作成された差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化し、各領域毎に算出された差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較しているので、被検査物表面が一様でない場合でも低コントラストな欠陥を高精度に検出することができる。
本発明の第7の手段によれば、差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際に、所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを周辺の領域と比較しているので、低コントラストな欠陥を高精度に欠陥を検出することができる。
本発明の第8の手段によれば、差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際に、各周波数ことに個別に設定された所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを算出しているので、ノイズの影響を受けることなく、高精度に欠陥を検出することができる。
本発明の第9の手段によれば、数値化された差分パワースペクトラムの偏りが一定の傾きをもっている場合に、その傾き方向と直行する方向の領域の検査パワースペクトルの偏りを比較し、その差が所定の範囲内である場合にその領域をひとつの欠陥領域として検出することにより、スジ状の欠陥を高精度に欠陥を検出することができる。
本発明の第10の手段によれば、検出した欠陥領域の大きさを計算し所定の大きさよりも大きい場合に被検査物を不良品として検出しているので、より簡単な方法でスジ状の欠陥を高精度に欠陥を検出することができる。
本発明の第11の手段によれば、画像データの二次元フーリエ変換にFFTを使用しているので、被検査物の欠陥を高速に検出することができる。
以下、本発明による欠陥検出方法の実施形態を図面により詳細に説明するが、本発明の実施形態の説明に先立ち、本発明において採用される被検査物を撮像した画像データをフーリエ変換したパワースペクトラムの測定について説明する。
画像データをフーリエ変換したパワースペクトラムとは、被検査物の画像データからの様々な光の波長の波を合成した波面として捉えて、波長に対して波のパワー(強度)の分布を示すものである。合成された波面の断面をとって得られる曲線に対して、フーリエ変換を行うことにより各波長成分に分解することができる。このとき、各波長成分にはそれぞれ様々な高さの波が含まれる。そして、この様々な高さの波から、各波長成分のパワー(強度)を求めることができる。
そして、各波長成分毎に波の高さ(波高)と波数とを乗算して、パワー(強度)の値を算出することができ、多数の波をフーリエ変換して各波長成分毎に分解した後、各波長成分において前述した様々な高さの波からその波長成分のパワーが求められる。
すなわち、フーリエ変換後のパワースペクトラムとは、一般的に、フーリエ変換後に得られる各周波数毎の振幅成分と位相成分の振幅成分とを意味している。
図1は本発明の第1の実施形態による欠陥検出方法の処理動作を説明するフローチャート、図2はある検査画像におけるスジ状欠陥を含む領域の画像からパワースペクトラムデータ(以下、単に、パワースペクトラムという)を作成する過程を説明する模式図であり、図1に示すフロー及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態による欠陥検出方法の処理動作を説明する。なお、本発明による欠陥検出方法を実施する装置としては、被検査物、標準となる対象物を撮像する撮像装置と、よく知られているPC等の情報処理装置とが接続されて構成されたものであってよい。そして、情報処理装置は、CPU、メモリ、ハードディスク装置を備えて構成され、表示装置、キーボード等の入力装置が接続されて構成されていればよい。本発明による欠陥検出方法は、前述したような情報処理装置が、撮像装置から入力された画像に対して、CPUがメモリに格納されたプログラムを用いて各種の処理を行うことにより実施される。
(1)まず、PC等の情報処理装置(以下、PCという)は、撮像装置により撮像された被検査物表面の状態を検査画像として入力し、入力された検査画像を所定の領域に分割する(ステップ101、102)。
(2)次に、分割された各領域に二次元のフーリエ変換を行うことにより検査周波数画像を作成する。ここで、検査画像を分割する分割数を主走査方向、副走査方向、共に2の階乗とすることによりフーリエ変換をFFTとすることができ、処理を高速にすることができる(ステップ103)。
(3)次に、ステップ103の処理で作成された各領域の検査周波数画像から二次元のパワースペクトラムを作成する(ステップ104)。
ここで、図2を参照して、前述した処理による検査画像におけるスジ状欠陥を含む領域の画像からパワースペクトラムを作成する過程を説明する。図2に示す例は、図2(a)に示すような被検査物表面の検査画像を分割し、分割して得られた検査画像の1つ、例えば、図2(b)に示すようなスジ状欠陥を含む領域の画像に対して二次元のフーリエ変換を行い、その検査周波数画像から図2(c)に示すような二次元のパワースペクトラムを作成した例である。この例によれば、スジ状の欠陥部が存在するため2次元のパワースペクトラム画像上においても強度分布の偏りがスジ状の欠陥部の特徴を確認することができる。また、二次元のパワースペクトラム上での強度分布の偏りは実画像領域での輝度分布とは直交する方向に表れる。
(4)次に、二次元のパワースペクトラム上での強度分布の偏りを数値化する。本発明の実施形態では、二次元のパワースペクトラム上の強度分布の傾きΘ、図2の例における角度αを算出するが、欠陥部の特徴を精度よく表すための前処理としてノイズ成分の除去を行う(ステップ105、106)。
ステップ105の処理でのノイズ成分の除去方法としては、予めノイズの発生する周波数が特定可能な場合、そのノイズ成分を除去するフィルタを予め容易する方法や、二次元のパワースペクトラム上の強度が一定以下のものを除去する方法、対象とするパワースペクトラムデータにおけるピーク値からノイズ成分を判断する方法等を用いることができる。また、以上の方法の組み合わせて使用することによりノイズ除去の精度を向上させることも可能である。また、検査対象によっては、検査画像の分割されたそれぞれの領域毎にノイズ除去の方法や、そのパラメータ等の調整を最適にすることによりより高精度なノイズ除去処理を実現することができる。また、ノイズ成分を除去した後、二次元のパワースペクトラム上での強度分布の偏りを数値化する際に明らかな特徴が無い領域については、該当する領域では欠陥が存在しないと判断することができるため、該当する領域について、以降の処理の対象外とすることにより処理を簡略化、高速化することも可能である。
(5)次に、数値化された各検査領域におけるパワースペクトラムの強度分布の傾きαが所定の範囲内に収まる領域を欠陥領域として抽出する。図2の例では、スジ状の欠陥部におけるパワースペクトラムの強度分布の傾きΘが図2に示すαにほぼ一致した値として得ることができ、同一の欠陥領域として抽出される(ステップ107)。
ここで、図2に示す例のようなスジ状の欠陥を抽出するために、各検査領域におけるパワースペクトラムの強度分布の傾きαが所定の範囲内に収まる領域を抽出する際、1つの領域に注目した場合において、傾きαと直行する方向に領域を探索することにより効率的に各検査領域におけるパワースペクトラムの強度分布の傾きαが所定の範囲内に収まる領域を抽出することができる。また、ここで、探索する方向を直交する方向だけでなく、直行する方向と所定の広がりを持った角度の範囲において探索することにより、欠陥が曲率を持った形状であっても検出することができる。
(6)次に、前述までの処理で、分割された各検査領域から抽出した欠陥領域を統合して欠陥領域の大きさを算出し、検出した欠陥領域の大きさが所定の大きさよりも大きい場合に被検査物を不良品として検出する等の欠陥の判定を行って処理を終了する(ステップ108、109)。
前述したような方法により、欠陥のコントラストが比較的低い場合にも、各検査領域におけるパワースペクトラムの強度分布の偏りが同一の特徴を示す領域を抽出することができ、これにより、高精度に欠陥を検出することが可能となる。
図3は本発明の第2の実施形態による欠陥検出方法の処理動作を説明するフローチャート、図4は被検査物の表面が一様ではなく欠陥とはならない背景パターンある被検査物の検査画像におけるスジ状欠陥を含む領域の画像からパワースペクトラムを作成する過程を説明する模式図であり、図3に示すフロー及び図4を参照して、本発明の第2の実施形態による欠陥検出方法の処理動作を説明する。
本発明の第2の実施形態は、被検査物表面が一様ではなく、被検査物表面に欠陥とはならない背景パターンが存在する場合の例である。被検査物表面に欠陥とはならない背景パターンが存在する場合、この背景パターンの除去を行う必要があり、図3に示すフローでは、図1に示すフローのステップ104とステップ105との間に、背景パターンの除去を行う処理としてのステップ301が加えられている。
すなわち、本発明の第2の実施形態の処理は、図3に示すように、検査時に、被検査物の画像に対して、図1の処理で説明したと同様に、ステップ101〜104の処理を行ってパワースペクトラムの作成を行うが、予め、欠陥のない標準となる対象物を撮像した背景画像を作成し、その背景画像から標準パワースペクトラムとしての背景パワースペクトラムを作成しておく。この背景パワースペクトラムは、ステップ101〜104の処理を行うことにより作成することができる。そして、ステップ301での背景パターンの除去を行った後、背景パターン除去後のパワースペクトラムに対して、図1の処理で説明したと同様に、ステップ105〜109の処理を行う。
前述した本発明の第2の実施形態での処理を図4を参照して説明する。いま、図4(a)に示すような被検査物表面の検査画像が得られたとする。そして、この検査画像を分割した1つ、例えば、図4(b)に示すようなスジ状欠陥を含む領域の画像に対して二次元のフーリエ変換を行うと、その検査周波数画像から図4(c)に示すような二次元のパワースペクトラムを作成することができる。
一方、同様にして、予め、欠陥のない図4(d)に示すような背景画像を作成し、その背景画像から背景パワースペクトラムを作成すると、図4(e)に示すような背景パワースペクトラムを得ることができる。そして、検査時に、図4(c)に示す検査パワースペクトラムと図4(e)に示す背景パワースペクトラムとを差分処理すると、図4(f)に示すような差分パワースペクトラムを作成することができる。この差分パワースペクトラムは、背景パターンの周波数が除去され、欠陥部のみを示すことになる。
前述したような背景パワースペクトラムは、複数の背景画像からそれぞれの背景パワースペクトラムを算出し、各周波数成分毎にその平均値を算出し、その平均値のデータを統合して背景パワースペクトルとすることによりノイズなどの影響を除去した背景パワースペクトラムとして作成することが可能である。また、被検査物の背景パターンが一定ではなくそれぞれの場所で異なる場合には、検査時の画像分割の場合と同様に背景画像を領域分割し、それぞれの領域毎に背景パワースペクトラムを作成し、検査時には対応する領域の背景パワースペクトラムを使用して差分パワースペクトラムを作成することにより、検査領域全面において高精度な欠陥の検出を行うことが可能となる。
前述した本発明の各実施形態における各処理は、処理プログラムとして構成し、情報処理装置に実行させることができ、この処理プログラムは、HD、DAT、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することができる。
本発明の第1の実施形態による欠陥検出方法の処理動作を説明するフローチャートである。 ある検査画像におけるスジ状欠陥を含む領域の画像からパワースペクトラムを作成する過程を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態による欠陥検出方法の処理動作を説明するフローチャートである。 被検査物の表面が一様ではなく欠陥とはならない背景パターンある被検査物の検査画像におけるスジ状欠陥を含む領域の画像からパワースペクトラムを作成する過程を説明する模式図である。

Claims (13)

  1. 被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出方法において、
    被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成し、作成された検査パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化し、次に、各領域毎に算出された検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出することを特徴とする欠陥検出方法。
  2. 請求項1記載の欠陥検出方法において、
    前記検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを算出することを特徴とする欠陥検出方法。
  3. 請求項1記載の欠陥検出方法において、
    前記検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、各周波数毎に個別に設定された所定の閾値を越えた周波数成分のみにより強度分布の偏りを算出することを特徴とする欠陥検出方法。
  4. 請求項1、2または3記載の欠陥検出方法において、
    数値化された検査パワースペクトラムの偏りが一定の傾きをもっている場合、その傾き方向と直行する方向の領域の検査パワースペクトルの偏りを比較し、その差が所定の範囲内である場合にその領域を1つの欠陥領域として検出することを特徴とする欠陥検出方法。
  5. 被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出方法において、
    予め標準となる対象物を撮像し、撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより、周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における標準的な周波数状態を示すパワースペクトラムである標準パワースペクトラムデータを作成し、
    検査時に、被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成し、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成し、
    その後、前記検査パワースペクトラムデータと前記標準パワースペクトラムデータとの差分である差分パワースペクトラムデータを作成し、作成された差分パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化し、次に、各領域毎に算出された差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出することを特徴とする欠陥検出方法。
  6. 請求項5記載の欠陥検出方法において、
    前記標準パワースペクトラムデータは、複数の背景画像からそれぞれの背景パワースペクトラムを算出し、各周波数成分毎にその平均値を算出し、その平均値のデータを統合して作成することを特徴とする欠陥検出方法。
  7. 請求項5または6記載の欠陥検出方法において、
    前記差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、所定の閾値を越えた周波数成分のみで強度分布の偏りを算出することを特徴とする欠陥検出方法。
  8. 請求項5または6記載の欠陥検出方法において、
    前記差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを数値化する際、各周波数毎に個別に設定された所定の閾値を越えた周波数成分のみにより強度分布の偏りを算出することを特徴とする欠陥検出方法。
  9. 請求項5ないし8のうちいずれか1記載の欠陥検出方法において、
    数値化された差分パワースペクトラムの偏りが一定の傾きをもっている場合、その傾き方向と直行する方向の領域の検査パワースペクトルの偏りを比較し、その差が所定の範囲内である場合にその領域を1つの欠陥領域として検出することを特徴とする欠陥検出方法。
  10. 請求項4または9記載の欠陥検出方法において、
    検出した欠陥領域の大きさを計算し所定の大きさよりも大きい場合に被検査物を不良品として検出することを特徴とする欠陥検出方法。
  11. 請求項1ないし10のうち1記載の欠陥検出方法において、
    画像データの二次元フーリエ変換にFFTを使用することを特徴とする欠陥検出方法。
  12. 被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出プログラムにおいて、
    被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割する処理と、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成する処理と、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成する処理と、作成された検査パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化する処理と、各領域毎に算出された検査パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出する処理とを実行させることを特徴とする欠陥検出プログラム。
  13. 被検査物を撮像した画像データを処理することにより被検査物の欠陥を検査する欠陥検出プログラムにおいて、
    予め標準となる対象物を撮像した画像データを所定の領域に分割する処理と、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより、周波数画像データを作成する処理と、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における標準的な周波数状態を示すパワースペクトラムである標準パワースペクトラムデータを作成する処理と、被検査物を撮像した画像データを所定の領域に分割する処理と、分割されたそれぞれの領域の画像データを二次元フーリエ変換することにより周波数画像データを作成する処理と、作成された周波数画像データから、それぞれの領域における周波数状態を示す検査パワースペクトラムデータを作成する処理と、前記検査パワースペクトラムデータと前記標準パワースペクトラムデータとの差分である差分パワースペクトラムデータを作成する処理と、作成された差分パワースペクトラムデータについて強度分布の偏りを数値化する処理と、各領域毎に算出された差分パワースペクトラムデータの強度分布の偏りを周辺の領域と比較することにより被検査物の欠陥を検出する処理とを実行させることを特徴とする欠陥検出プログラム。
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