JP2004131384A - 透明のリップスティック - Google Patents
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Abstract
【課題】発汗とシネレシスしない化粧品のスティックであり、特に透明のリップスティックを提供する。
【解決手段】約15から70wt%のゲル脂肪ポリアミド(Versamid 1655)末端にエステルを有するポリアミド(UniClear100)からなるゲル物質と、約20から55wt%の多元脂肪酸エステル(カプリル/カプリン酸トリグリセリド)からなる溶剤と、約1から35wt%の脂肪酸からなる溶質から構成することを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】約15から70wt%のゲル脂肪ポリアミド(Versamid 1655)末端にエステルを有するポリアミド(UniClear100)からなるゲル物質と、約20から55wt%の多元脂肪酸エステル(カプリル/カプリン酸トリグリセリド)からなる溶剤と、約1から35wt%の脂肪酸からなる溶質から構成することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発汗とシネレシスしない化粧品のスティックであり、特にリップスティックである透明のリップスティックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般の場合に、使用者は透明な質感を好きであるので、透明の化粧品が大歓迎されている。その理由であるため、例えばクリアの発汗防止ゲルや、クリアの脱臭剤スティックや、透明のゲル歯磨きなどの透明の消費製品が生まれている。透明のリップスティックを製造するため従来の成分は少なくとも一つの良くない特性がある。大部分の透明のリップスティックは自身を支持する強度がないため、支持効果を有する容器によって支持されている。一部のリップスティックは硬さが不足であり、一部は発汗とシネレシスによって化粧を脱落してしまい、そして、如何に従来のリップスティックより構造強度を有し、保存の安定性を有し、透明度を有するリップスティックを提供することはいま化粧品の開発方針である。
【0003】
アメリカ特許第3,148,125号に、中分子量のポリアミドや、脂肪酸エステルや、脂肪アルコールや、鉱油や、例えばエタノールとイソプロピルアルコールなどの低級アルコールから構成するクリアーリップスティックが掲示されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、低級アルコールを使用すると共に、刺激性を伴って産生してしまい、粘膜エリアに使用したら良くない。更に、中分子量のポリアミドは発汗とシネレシスの現象を起こってしまう。アメリカ特許第5,610,199号及び第5,780,517号に、ジベンジルモノソルビトールアセタール(DBMSA)や、疎水性物質や、少なくとも一つの化粧品物質を含む透明のリップスティックが掲示されている。
【0005】
アメリカ特許第5,750,125号に、ジベンジルモノソルビトールアセタール(DBMSA)や、耐熱性物質を有し、屈折率が1.5から1.65までの色を有するクリアーリップスティックが掲示されている。日本特許第63,119,405号に、12−ヒドロキシステアリン酸や、固松脂の多価アルコールエステルや、サイドチェーンに脂肪酸又は不飽和脂肪酸を有する多価アルコールエステルや、溶剤を含む透明のリップスティックが掲示されている。日本特許第4,091,010号に、12−ヒドロキシステアリン酸や、スクアランとメチルポリシロキサンのような透明の油を構成する固体の化粧品が掲示されている。日本特許第2000−204,012号に、12−ヒドロキシステアリン酸や、多糖を有する水素化ケイ素や、野菜油又はワセリンのような油や、トリメチル水素化ケイ素無水ケイ酸を含む透明のリップスティックが掲示されている。上記の特許に全て透明の成分は三種類のゲル物質が含まれ、例えば中分子量のポリアミドや、DBMSAや、12−ヒドロキシステアリン酸である。一般の場合に、DBMSA又は12−ヒドロキシステアリン酸の濃度は成分の硬さと透明度に影響があり、DBMSA又は12−ヒドロキシステアリン酸の濃度を増加すれば、成分の硬さが向上される一方、透明度が降下されている。逆に、DBMSA又は12−ヒドロキシステアリン酸の濃度を降下すれば、成分の硬さがソフトになると共に、透明度が向上されている。
【0006】
本発明は、脂肪ポリアミドと脂肪ポリアミドエステルのグループからなる少なくとも一つのポリアミドゲル物質や、少なくとも一つの約9から約30の炭素原子よりなる炭素鎖を有する脂肪酸エステルのような溶剤や、少なくとも一つの約1から約22の炭素原子よりなる炭素鎖を有する脂肪酸のような溶質を含む透明の化粧品スティックを提供している。溶質は少なくとも総成分の1wt%である。
【0007】
本発明の主な目的は、優れたカバー性や、高光沢性や、優れた透明性や、優れた付着性を有するリップスティックを提供する。
【0008】
本発明の次の目的は、触る際の粘着性をなし、優れた化学と物理性の安定性及び付着性を有するリップスティックを提供する。
本発明の他の趣旨と、達成効果と、技術手段とは以下のように説明している。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、脂肪ポリアミドと末端にエステルを有するポリアミドからなるポリアミドゲル物質と、脂肪酸の炭素鎖に少なくとも6個の炭素原子を有すると共に、脂肪アルコールの炭素鎖に少なくとも3個の炭素原子を有する多元脂肪酸エステルと、総成分に少なくとも1wt%を有する脂肪酸溶質からなる成分を有する透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項2の発明は、成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪酸溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項3の発明は、成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪アルコール溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項4の発明は、成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪三エステル溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項5の発明は、溶質はイソステアリン酸を含み、成分中にイソステアリンアルコール又はイソプロピルパルミチン酸塩を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項6の発明は、ポリアミドゲル物質は脂肪ポリアミドと末端にエステルを有するポリアミドの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項7の発明は、脂肪ポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は1:11から3:5までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項8の発明は、脂肪ポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は1:9から1:4までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項9の発明は、末端にエステルを有するポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は2:5から10:11までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項10の発明は、末端にエステルを有するポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は7:10から1:2までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項11の発明は、多元脂肪酸エステルはグリセロール脂肪酸エステルとソルビトール脂肪酸エステルを含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項12の発明は、軽鉱油を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項13の発明は、総成分の中に15から90wt%のポリアミドゲル物質を有し、脂肪酸エステルは2から20wt%であることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項14の発明は、少なくとも一種類の芳香剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項15の発明は、少なくとも一種類の着色剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項16の発明は、約0から30wt%の脂肪ポリアミドと、約15から90wt%の末端にエステルを有するポリアミドと、約0から70wt%の鉱油と、約1から60wt%の6から22個の炭素原子になる直線型の炭素鎖を有する多元脂肪酸エステルと、約1から25wt%のイソステアリン酸と、約0から10wt%のイソステアリンアルコールと、約0から20wt%のイソプロピルパルミチン酸塩と、約0から5wt%の芳香剤と、約0から5wt%の着色剤からなる成分を有する透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項17の発明は、脂肪ポリアミドはVersamid 1655であることを特徴とする請求項16に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項18の発明は、末端にエステルを有するポリアミドはUniClear 100であることを特徴とする請求項16に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項19の発明は、約30から45wt%のUniClear 100と、約20から55wt%の多元脂肪酸エステル(カプリル/カプリン酸トリグリセリド)と、約5から10wt%のイソステアリン酸と、約3から7wt%のイソステアリンアルコールと、約5から10wt%のイソプロピルパルミチン酸塩からなる成分を有する透明のリップスティックを提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下説明の中に、「成分」というものは、本発明に係わる透明のリップスティックを製造するため基本の構成物質であり、この成分はゲル物質と溶剤と溶質とが混合されるものである。ゲル物質は成分中の主要なものであり、しかし、その特性が様様な因子(例えば、使用する溶剤の量や、油などの添加物種類と使用量など)によって影響されている。溶剤はゲル物質と溶質との結合に関係があり、ゲル物質と溶剤と溶質とを結合すれば、リップスティックに様様の特性(例えば、透明度や安定性など)を提供している。
【0011】
ここに使用される物は、脂肪酸は1から24の炭素原子(普段で偶数である)を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有すると共に、末端にカルボキシル基(−COOH)を有する。この脂肪酸のカルボン酸は動物又は植物油から得るものである。上記の脂肪酸は飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪酸はアルキルチェーンにおける炭素原子にシングルボンドを有する。飽和の脂肪酸は、例えば、酪酸(C4)や、ラウリン酸(C12)や、パルミチン酸(C16)や、ステアリン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸はアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸である。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイン酸(C18)や、リノール酸(C18)や、リノレン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。
【0012】
他の必要を除き、脂肪酸エステルは脂肪酸におけるカルボキシル基(−COOH)がアルキル基の一価アルコール(R’OH)によって交換され、脂肪酸エステル(RCOOR’)になる。R’は 1から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有する一価アルコールであり、R’は 飽和又は不飽和構造である。Rは脂肪酸エステルにおける脂肪の部分であり、4から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有すると共に、飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪酸エステルは、例えば、酪酸(C4)や、ラウリン酸(C12)や、パルミチン酸(C16)や、ステアリン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸エステルはアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸エステルである。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイン酸(C18)や、リノール酸(C18)や、リノレン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。
【0013】
他の必要を除き、多元脂肪酸エステルは脂肪酸におけるカルボキシル基(−COOH)がアルキル基の多元アルコールによって交換され、多元脂肪酸エステル((RCOO)3R’)になる。R’は 3から6の炭素原子を有する炭素鎖になるアルキル基を有する多元アルコールである。Rは脂肪酸エステルにおける脂肪の部分であり、6から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有すると共に、飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪酸エステルは、例えば、カプリル酸(C8)や、カプリン酸(C10)や、ラウリン酸(C12)や、パルミチン酸(C16)や、ステアリン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸エステルはアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸エステルである。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイン酸(C18)や、リノール酸(C18)や、リノレン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。
【0014】
他の必要を除き、脂肪アルコールは第一アルコール(C1からC24まで)に直線型又は分枝型のアルキルチェーンを有するものである。この炭素鎖は飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪アルコールはアルキルチェーンにおける炭素原子がシングルボンドによって連結されるものである。飽和の脂肪酸アルコールは、例えば、オクチルや、デシルや、ラウリルや、ミリスチルや、セチルや、ステアリルアルコールであり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸アルコールはアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸アルコールである。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイルや、リノレルや、リノレンル酸であり、しかし、その限りではない。
【0015】
意外的に、化粧品の保存安定性や、構造強度や、透明度や、自己支持性や、材質の弾性や、表面の美観性がポリアミドゲル物質と特別の溶質を溶解する溶剤によって改良されることが分かっている。本発明の成分には、少なくとも一種類のポリアミドゲル物質や、少なくとも一種類の溶質(例えば、脂肪アルコールと、脂肪酸と、脂肪酸エステルである)や、少なくとも一種類の溶剤(例えば、脂肪トリグリセリドである)が含まれている。その中、ポリアミドゲル物質は脂肪ポリアミドや末端にポリアミドを有するエステル又はその混合物である。溶質は8から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなる脂肪酸であり、或いは8から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなる脂肪酸エステルである。溶剤は4から18の炭素原子を有する炭素鎖よりなる脂肪トリグリセリドである。又、成分の中に、選択的に炭化水素や、芳香剤や、着色剤などを添加しても良い。
【0016】
若し脂肪ポリアミドをポリアミドゲル物質として使用すれば、成分の中に3から70wt%の脂肪ポリアミドが含まれている。より良い比率は成分の中に5から50wt%の脂肪ポリアミドが含まれている。一番良い比率は成分の中に10から25wt%の脂肪ポリアミドが含まれている。
【0017】
若し末端にポリアミドを有するエステルをポリアミドゲル物質として使用すれば、成分の中に20から90wt%のポリアミドエステルが含まれている。より良い比率は成分の中に20から70wt%のポリアミドエステルが含まれている。一番良い比率は成分の中に25から50wt%のポリアミドエステルが含まれている。
【0018】
若し上記の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物を使用すれば、成分の中に10から90wt%の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物が含まれている。より良い比率は成分の中に20から70wt%の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物が含まれている。一番良い比率は成分の中に30から60wt%の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物が含まれている。
【0019】
どんな溶剤が使用されても、成分の中に1から65wt%の溶剤が含まれている。より良い比率は成分の中に5から50wt%の多元脂肪酸の溶剤が含まれている。一番良い比率は成分の中に10から40wt%の多元脂肪酸エステルの溶剤が含まれている。
【0020】
成分の中に脂肪酸や、脂肪アルコールや、脂肪酸エステル又はその混合物からなる溶質が含まれている。成分の中に少なくとも1wt%の溶質が含まれている。溶質の功能は溶剤にポリアミドゲル物質の溶解度が向上されると共に、ポリアミドゲル物質の結合作用を産生しやすいことである。結合作用の産生することは本発明のリップスティックの構造強度や、透明度や、保存安定性が提供され、発汗とシネレシスすることが防止されている。成分の中に1から35wt%の溶質が含まれている。良い比率は成分の中に5から25wt%の溶質が含まれている。より良い比率は成分の中に7から10wt%の溶質が含まれている。一番良い比率は成分の中に10から15wt%の溶質が含まれている。
【0021】
炭化水素オイルは成分の中に溶剤として使用しても良い。炭化水素オイルを使用すれば、成分の中に0から20wt%の炭化水素オイルが含まれている。良い比率は成分の中に3から15wt%の炭化水素オイルが含まれている。一番良い比率は成分の中に5から10wt%の炭化水素オイルが含まれている。
【0022】
少なくとも一種類の芳香剤を本発明の成分に使用しても良い。芳香剤の総量は成分の0から5wt%であり、良い比率は成分の中に1から4wt%の芳香剤が含まれている。一番良い比率は成分の中に2から3wt%の芳香剤が含まれている。
【0023】
更に、少なくとも一種類の着色剤を本発明の成分に使用しても良い。着色剤の総量は成分の0から5wt%であり、良い比率は成分の中に1から4wt%の着色剤が含まれている。一番良い比率は成分の中に2から3wt%の着色剤が含まれている。
【0024】
【成分の組合せ】
溶質
本発明の成分に少なくとも一種類の溶質が含まれている。可溶化は溶液が形成される現象である。これは両親媒性と、分子の極性と非極性に関係がある。溶液中に不溶物又は微溶物を分散して溶解しやすいである。溶質は普段に表面活性剤の特性を有し、その特性は溶解度を向上することができる。特殊の場合にも、一つの化合物は同時に溶質と溶剤の特性を有している。本発明の溶質は溶剤にポリアミドゲル物質の溶解度を増加することができる。溶剤にポリアミドゲル物質の溶解度を増加すれば、ゲル物質/溶剤の透明度を向上することができる。又、溶質は結合剤として使用しても良い。溶液における結合剤は溶液間の分子の物理相互反応を提供している。この物理相互反応は水素の結合や、極性と極性との相互反応や、ファン・デル・ワールスの相互反応や、その作用力である。
【0025】
本発明に使用される溶質は三種類であり、それは脂肪酸と、脂肪アルコールと、脂肪酸エステルである。脂肪酸と脂肪アルコールと脂肪酸エステルとの炭化水素チェーンは直線型、分枝型又は環状型であると共に、飽和又は不飽和構造である。本発明に分枝型の炭素鎖を有する溶質を使用する方が良い。脂肪酸と脂肪アルコールと脂肪酸エステルとの炭素鎖は分枝にイソプロピル基を有するカルボン酸、アルコール又はエステルである。全ての脂肪酸、脂肪アルコール又は脂肪酸エステルは単官能基である方が良い。
【0026】
本発明に使用される脂肪酸と脂肪アルコールと脂肪酸エステルは室温で液体である。若し炭素鎖における炭素原子の数が多すぎれば、溶質は固体になると共に、混濁で成分の透明度に悪い影響を与えている。従って、脂肪アルコールにおける炭素鎖の炭素原子の数は10から20までのほうが良い。より良い実施例は炭素鎖の炭素原子の数が14から18までである。又、イソステアリンアルコールはより良い脂肪アルコールの実施例である。
【0027】
脂肪酸における炭素鎖の炭素原子の数は6から22までのほうが良い。より良い実施例は炭素鎖の炭素原子の数が10から20までである。一番良い実施例は炭素鎖の炭素原子の数が14から18までである。又、イソステアリン酸はより良い脂肪酸の実施例である。イソステアリン酸は成分の溶質として使用すれば、成分の中に1から25wt%のイソステアリン酸が含まれている。より良い実施例は成分の中に2から15wt%のイソステアリン酸が含まれている。一番良い実施例は成分の中に5から7wt%のイソステアリン酸が含まれている。
【0028】
脂肪酸エステルはC2からC22までのモノカルボン酸とC1からC22までのモノアルコールによって反応する産物である。脂肪酸エステルは少なくとも9個の炭素原子を有するものであり、詳しくて説明すれば、9から28個の炭素原子を有するものである。その炭素鎖は直線型又は分枝型であると共に、飽和又は不飽和構造であり、詳しくて説明すれば、これらの脂肪酸エステルの炭素鎖長さは10から24までである。この脂肪酸エステルは、例えば、イソプロピルイソステアリン酸塩や、2−エチルヘキシル酸塩や、2−エチルへキシルパルミチル酸塩や、イソプロピルステアリン酸塩や、イソプロピルパルミチル酸塩であり、しかし、その限りではない。イソプロピルパルミチル酸塩はより良い脂肪酸エステルの実施例である。
【0029】
本発明に混合の溶質を使用しても良い。その中、イソステアリン酸は溶質の主要な物質であり、他の脂肪アルコール又は脂肪酸エステルと一緒に混合して使用されても良い。より良い混合の溶質はイソステアリン酸や、脂肪アルコールや、脂肪酸エステルを混合するものである。混合の溶質を使用すれば、溶質の総量は成分の1から30wt%であり、良い比率は成分の中に2から20wt%の溶質が含まれている。一番良い比率は成分の中に3から15wt%の溶質が含まれている。
【0030】
ゲル物質
本発明に使用されるゲル物質はポリアミドゲル物質である。二種類のゲル物質が使用され、一つは植物性脂肪酸とポリアミドを有するポリアミドゲル物質である。本発明に使用される商業用のポリアミドはHenkel会社から製造されるVersamid 1655である。又、ポリアミドゲル物質として使用できる商業用のポリアミドはUni−Rez2620及びUni−Rez2626である。Uni−RezポリアミドはUnion Camp会社で製造されたものであり、VersamidポリアミドはHenkel会社で製造されたものである。他のポリアミドゲル物質は末端にエステルを有するコンプレックス脂肪酸であり、例えば、Arizona 化学会社で製造されたUniClearである。このポリアミドゲル物質は末端にエステルを有するポリアミド(ETPA)である。このタイプのポリアミドゲル物質はArizona 化学会社で製造されたUniClearのような製品である。この商業用のETPAゲル物質は成分中のポリアミドゲル物質として使用されることができ、例えば、UniClear 80や、UniClear 80Vや、UniClear 100や、UniClear 100Vである。
【0031】
UniClear 100はポリアミドゲル物質として使用される場合に、成分の中に15から90wt%のUniClear 100が含まれている。より良い実施例は成分の中に30から70wt%のUniClear 100が含まれている。一番良い実施例は成分の中に40から55wt%のUniClear 100が含まれている。
【0032】
脂肪ポリアミド及び末端にエステルを有するポリアミドの混合物は本発明に使用しても良い。ポリアミドゲル物質の混合物に、脂肪ポリアミドゲル物質の重量比率は1:11から3:5までである。例えば、1単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と11ゲル物質の総重量から3単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と5ゲル物質の総重量までである。より良い脂肪ポリアミドゲル物質の重量比率は1:9から1:4までである。例えば、1単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と9ゲル物質の総重量から1単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と4ゲル物質の総重量までである。
【0033】
ポリアミドゲル物質の混合物に、末端にエステルを有するポリアミドゲル物質の重量比率は10:11から2:5までである。例えば、1単位重量の末端にエステルを有するポリアミドゲル物質と9ゲル物質の総重量から1単位重量の末端にエステルを有するポリアミドゲル物質と4ゲル物質の総重量までである。より良い末端にエステルを有するポリアミドゲル物質の重量比率は7:10から1:2までである。
【0034】
溶剤
本発明は成分中のポリアミドゲル物質と溶剤とを反応することによってゲルが生成されている。溶剤は低極性の液体であり、ゲル物質と反応してゲルになる方が良い。本発明に使用される溶剤は多元脂肪酸エステルである。この多元脂肪酸エステルは多元アルコール(一個以上のアルコールの官能基を有するアルコールである)と脂肪酸によって反応して産生されるものである。グリセロール脂肪酸エステルは一多元脂肪酸エステルの例であり、本発明に使用されている。グリセロール脂肪酸エステルは、例えば、ラウリン酸ジグリセリドや、オレイン酸トリグリセリドや、カプリル/カプリン酸トリグリセリドや、椰子グリセリドや、ステアリン酸モノグリセリドや、パルミチック酸モノグリセリドである。グリセロール脂肪酸エステルの炭素原子の数は6から12までの方が良い。本発明のより良い溶剤はカプリル/カプリン酸トリグリセリドである。ソルビトール脂肪酸エステルはソルビタンから製造されるものである。例えば、ソルビタンラウレトや、ソルビタントリオレトや、ソルビタンパルミテトや、ソルビタンステアレトや、ソルビタントリステアレトや、ソルビタンオレトや、ソルビタンセスキオレトである。より良いソルビトール脂肪酸エステルはソルビタンラウレトとソルビタントリオレトである。これらのソルビタン製品はアメリカICI会社で製造されたものであり、SPAN及びAPLACEL商標名の下で販売されると共に、異なるデザインがある。ソルビトール脂肪酸エステルは乳化効果を向上する作用があり、乳化剤は成分中における添加物の溶解度を向上する効果があり、この効果は芳香剤又は着色剤を成分中に添加して透明度が向上される効果と同じである。
【0035】
鉱油は本発明に溶剤として使用されても良い。鉱油は軽鉱油又は重鉱油であり、本発明の成分に軽鉱油を使用する方が良い。商業用鉱油はUSPとNFの二等級があり、USP鉱油は粘度が35cStから100cStであり、流動点が−40℃から−12℃である。NF軽鉱油は低粘度を有すると共に、3cStから30cStであり、流動点が−45℃である。
【0036】
添加物
本発明の成分に少なくとも一種類の芳香剤を添加しても良い。この芳香剤は従来のリップスティックを製造する際、良く添加されるものである。この芳香剤はNoville会社South Hackensack N.J.で製造されるCitronella AN114351や、AN114349や、AN114462であり、しかし、その限りではない。本発明に使用される芳香剤の添加量は発散レベル次第である。
【0037】
本発明の成分に少なくとも一種類の芳香剤を添加し、異なる色を表しても良い。成分中に着色剤を添加することは透明度を保持しながらクリアカラーを提供しなければならなく、且つ、成分を混濁させることができない。この着色剤は顔料又は染料であり、本発明に染料を使用する方が良く、特に油溶性の染料である。これらの染料はD&C violet2号や、D&C yellow11号や、D&C green6号や、D&C
red17号であり、しかし、その限りではない。
【0038】
実施例
以下に本発明に係わる透明のリップスティックの実施例を挙げて説明する。
実施例1
(1)鋼鉄製の容器にカプリル/カプリン酸トリグリセリドを加入し、更に混ぜながら、110℃まで加熱する。
(2)混ぜるの中、温度が94℃から96℃までになる際、徐々にVersamid 1655ゲル物質を添加する。ゲル物質を添加するの同時に、均一の溶液を得るためにイソステアリン酸とイソステアリンアルコールとイソプロピルパルミチン酸塩を添加する。
(3)鋳型に成分を流し込み、室温まで冷却しながら固形化する。
【0039】
実施例2
(1)鋼鉄製の容器にカプリル/カプリン酸トリグリセリドを添加し、更に混ぜながら、110℃まで加熱する。
(2)混合しながら温度が94℃から96℃までになると、徐々にUniClear 100ゲル物質を添加する。ゲル物質を添加すると同時に、均一な溶液を得るためにイソステアリン酸とイソステアリンアルコールとイソプロピルパルミチン酸塩を添加する。
(3)鋳型に成分を流し込み、室温まで冷却しながら固形化させる。
【0040】
実施例3
表1に示す成分を製造するためのステップを説明する
(1)容器に溶剤を添加し、更に混ぜながら、110℃まで加熱する。
(2)温度が95℃から100℃までになると、少量のUniClear 100ゲル物質を添加する。ゲル物質を添加すると同時に、均一な溶液を得るためにイソステアリン酸を添加する。
(3)成分の安定性を保持するため、最初から主要な成分を添加して、更に芳香剤と着色剤を添加する。
(4)鋳型に成分を流し込み、室温まで冷却しながら固形化する。
上記のステップによって製造される成分は表1に示す。
【表1】
ゲル物質1はVersamid 1655である。
ゲル物質2はUniClear 100である。
【0041】
実施例4
透明度テスト
厚さ1cmのサンプルを取って、12点の透明度テストを行う。
テスト評価:O:はっきり鑑定できる;T:鑑定し難しい;X:鑑定できない。
実施例3に示す1から10の成分をテストした結果を表2に示す。
【表2】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発汗とシネレシスしない化粧品のスティックであり、特にリップスティックである透明のリップスティックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般の場合に、使用者は透明な質感を好きであるので、透明の化粧品が大歓迎されている。その理由であるため、例えばクリアの発汗防止ゲルや、クリアの脱臭剤スティックや、透明のゲル歯磨きなどの透明の消費製品が生まれている。透明のリップスティックを製造するため従来の成分は少なくとも一つの良くない特性がある。大部分の透明のリップスティックは自身を支持する強度がないため、支持効果を有する容器によって支持されている。一部のリップスティックは硬さが不足であり、一部は発汗とシネレシスによって化粧を脱落してしまい、そして、如何に従来のリップスティックより構造強度を有し、保存の安定性を有し、透明度を有するリップスティックを提供することはいま化粧品の開発方針である。
【0003】
アメリカ特許第3,148,125号に、中分子量のポリアミドや、脂肪酸エステルや、脂肪アルコールや、鉱油や、例えばエタノールとイソプロピルアルコールなどの低級アルコールから構成するクリアーリップスティックが掲示されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、低級アルコールを使用すると共に、刺激性を伴って産生してしまい、粘膜エリアに使用したら良くない。更に、中分子量のポリアミドは発汗とシネレシスの現象を起こってしまう。アメリカ特許第5,610,199号及び第5,780,517号に、ジベンジルモノソルビトールアセタール(DBMSA)や、疎水性物質や、少なくとも一つの化粧品物質を含む透明のリップスティックが掲示されている。
【0005】
アメリカ特許第5,750,125号に、ジベンジルモノソルビトールアセタール(DBMSA)や、耐熱性物質を有し、屈折率が1.5から1.65までの色を有するクリアーリップスティックが掲示されている。日本特許第63,119,405号に、12−ヒドロキシステアリン酸や、固松脂の多価アルコールエステルや、サイドチェーンに脂肪酸又は不飽和脂肪酸を有する多価アルコールエステルや、溶剤を含む透明のリップスティックが掲示されている。日本特許第4,091,010号に、12−ヒドロキシステアリン酸や、スクアランとメチルポリシロキサンのような透明の油を構成する固体の化粧品が掲示されている。日本特許第2000−204,012号に、12−ヒドロキシステアリン酸や、多糖を有する水素化ケイ素や、野菜油又はワセリンのような油や、トリメチル水素化ケイ素無水ケイ酸を含む透明のリップスティックが掲示されている。上記の特許に全て透明の成分は三種類のゲル物質が含まれ、例えば中分子量のポリアミドや、DBMSAや、12−ヒドロキシステアリン酸である。一般の場合に、DBMSA又は12−ヒドロキシステアリン酸の濃度は成分の硬さと透明度に影響があり、DBMSA又は12−ヒドロキシステアリン酸の濃度を増加すれば、成分の硬さが向上される一方、透明度が降下されている。逆に、DBMSA又は12−ヒドロキシステアリン酸の濃度を降下すれば、成分の硬さがソフトになると共に、透明度が向上されている。
【0006】
本発明は、脂肪ポリアミドと脂肪ポリアミドエステルのグループからなる少なくとも一つのポリアミドゲル物質や、少なくとも一つの約9から約30の炭素原子よりなる炭素鎖を有する脂肪酸エステルのような溶剤や、少なくとも一つの約1から約22の炭素原子よりなる炭素鎖を有する脂肪酸のような溶質を含む透明の化粧品スティックを提供している。溶質は少なくとも総成分の1wt%である。
【0007】
本発明の主な目的は、優れたカバー性や、高光沢性や、優れた透明性や、優れた付着性を有するリップスティックを提供する。
【0008】
本発明の次の目的は、触る際の粘着性をなし、優れた化学と物理性の安定性及び付着性を有するリップスティックを提供する。
本発明の他の趣旨と、達成効果と、技術手段とは以下のように説明している。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、脂肪ポリアミドと末端にエステルを有するポリアミドからなるポリアミドゲル物質と、脂肪酸の炭素鎖に少なくとも6個の炭素原子を有すると共に、脂肪アルコールの炭素鎖に少なくとも3個の炭素原子を有する多元脂肪酸エステルと、総成分に少なくとも1wt%を有する脂肪酸溶質からなる成分を有する透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項2の発明は、成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪酸溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項3の発明は、成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪アルコール溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項4の発明は、成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪三エステル溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項5の発明は、溶質はイソステアリン酸を含み、成分中にイソステアリンアルコール又はイソプロピルパルミチン酸塩を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項6の発明は、ポリアミドゲル物質は脂肪ポリアミドと末端にエステルを有するポリアミドの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項7の発明は、脂肪ポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は1:11から3:5までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項8の発明は、脂肪ポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は1:9から1:4までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項9の発明は、末端にエステルを有するポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は2:5から10:11までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項10の発明は、末端にエステルを有するポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は7:10から1:2までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項11の発明は、多元脂肪酸エステルはグリセロール脂肪酸エステルとソルビトール脂肪酸エステルを含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項12の発明は、軽鉱油を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項13の発明は、総成分の中に15から90wt%のポリアミドゲル物質を有し、脂肪酸エステルは2から20wt%であることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項14の発明は、少なくとも一種類の芳香剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項15の発明は、少なくとも一種類の着色剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項16の発明は、約0から30wt%の脂肪ポリアミドと、約15から90wt%の末端にエステルを有するポリアミドと、約0から70wt%の鉱油と、約1から60wt%の6から22個の炭素原子になる直線型の炭素鎖を有する多元脂肪酸エステルと、約1から25wt%のイソステアリン酸と、約0から10wt%のイソステアリンアルコールと、約0から20wt%のイソプロピルパルミチン酸塩と、約0から5wt%の芳香剤と、約0から5wt%の着色剤からなる成分を有する透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項17の発明は、脂肪ポリアミドはVersamid 1655であることを特徴とする請求項16に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項18の発明は、末端にエステルを有するポリアミドはUniClear 100であることを特徴とする請求項16に記載の透明のリップスティックを提供する。
本願の請求項19の発明は、約30から45wt%のUniClear 100と、約20から55wt%の多元脂肪酸エステル(カプリル/カプリン酸トリグリセリド)と、約5から10wt%のイソステアリン酸と、約3から7wt%のイソステアリンアルコールと、約5から10wt%のイソプロピルパルミチン酸塩からなる成分を有する透明のリップスティックを提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下説明の中に、「成分」というものは、本発明に係わる透明のリップスティックを製造するため基本の構成物質であり、この成分はゲル物質と溶剤と溶質とが混合されるものである。ゲル物質は成分中の主要なものであり、しかし、その特性が様様な因子(例えば、使用する溶剤の量や、油などの添加物種類と使用量など)によって影響されている。溶剤はゲル物質と溶質との結合に関係があり、ゲル物質と溶剤と溶質とを結合すれば、リップスティックに様様の特性(例えば、透明度や安定性など)を提供している。
【0011】
ここに使用される物は、脂肪酸は1から24の炭素原子(普段で偶数である)を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有すると共に、末端にカルボキシル基(−COOH)を有する。この脂肪酸のカルボン酸は動物又は植物油から得るものである。上記の脂肪酸は飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪酸はアルキルチェーンにおける炭素原子にシングルボンドを有する。飽和の脂肪酸は、例えば、酪酸(C4)や、ラウリン酸(C12)や、パルミチン酸(C16)や、ステアリン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸はアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸である。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイン酸(C18)や、リノール酸(C18)や、リノレン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。
【0012】
他の必要を除き、脂肪酸エステルは脂肪酸におけるカルボキシル基(−COOH)がアルキル基の一価アルコール(R’OH)によって交換され、脂肪酸エステル(RCOOR’)になる。R’は 1から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有する一価アルコールであり、R’は 飽和又は不飽和構造である。Rは脂肪酸エステルにおける脂肪の部分であり、4から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有すると共に、飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪酸エステルは、例えば、酪酸(C4)や、ラウリン酸(C12)や、パルミチン酸(C16)や、ステアリン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸エステルはアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸エステルである。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイン酸(C18)や、リノール酸(C18)や、リノレン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。
【0013】
他の必要を除き、多元脂肪酸エステルは脂肪酸におけるカルボキシル基(−COOH)がアルキル基の多元アルコールによって交換され、多元脂肪酸エステル((RCOO)3R’)になる。R’は 3から6の炭素原子を有する炭素鎖になるアルキル基を有する多元アルコールである。Rは脂肪酸エステルにおける脂肪の部分であり、6から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなるアルキル基を有すると共に、飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪酸エステルは、例えば、カプリル酸(C8)や、カプリン酸(C10)や、ラウリン酸(C12)や、パルミチン酸(C16)や、ステアリン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸エステルはアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸エステルである。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイン酸(C18)や、リノール酸(C18)や、リノレン酸(C18)であり、しかし、その限りではない。
【0014】
他の必要を除き、脂肪アルコールは第一アルコール(C1からC24まで)に直線型又は分枝型のアルキルチェーンを有するものである。この炭素鎖は飽和又は不飽和構造である。飽和の脂肪アルコールはアルキルチェーンにおける炭素原子がシングルボンドによって連結されるものである。飽和の脂肪酸アルコールは、例えば、オクチルや、デシルや、ラウリルや、ミリスチルや、セチルや、ステアリルアルコールであり、しかし、その限りではない。不飽和の脂肪酸アルコールはアルキルチェーンにおける炭素原子に少なくとも一つのダブルボンドを有する脂肪酸アルコールである。不飽和の脂肪酸は、例えば、オレイルや、リノレルや、リノレンル酸であり、しかし、その限りではない。
【0015】
意外的に、化粧品の保存安定性や、構造強度や、透明度や、自己支持性や、材質の弾性や、表面の美観性がポリアミドゲル物質と特別の溶質を溶解する溶剤によって改良されることが分かっている。本発明の成分には、少なくとも一種類のポリアミドゲル物質や、少なくとも一種類の溶質(例えば、脂肪アルコールと、脂肪酸と、脂肪酸エステルである)や、少なくとも一種類の溶剤(例えば、脂肪トリグリセリドである)が含まれている。その中、ポリアミドゲル物質は脂肪ポリアミドや末端にポリアミドを有するエステル又はその混合物である。溶質は8から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなる脂肪酸であり、或いは8から22の炭素原子を有する炭素鎖よりなる脂肪酸エステルである。溶剤は4から18の炭素原子を有する炭素鎖よりなる脂肪トリグリセリドである。又、成分の中に、選択的に炭化水素や、芳香剤や、着色剤などを添加しても良い。
【0016】
若し脂肪ポリアミドをポリアミドゲル物質として使用すれば、成分の中に3から70wt%の脂肪ポリアミドが含まれている。より良い比率は成分の中に5から50wt%の脂肪ポリアミドが含まれている。一番良い比率は成分の中に10から25wt%の脂肪ポリアミドが含まれている。
【0017】
若し末端にポリアミドを有するエステルをポリアミドゲル物質として使用すれば、成分の中に20から90wt%のポリアミドエステルが含まれている。より良い比率は成分の中に20から70wt%のポリアミドエステルが含まれている。一番良い比率は成分の中に25から50wt%のポリアミドエステルが含まれている。
【0018】
若し上記の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物を使用すれば、成分の中に10から90wt%の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物が含まれている。より良い比率は成分の中に20から70wt%の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物が含まれている。一番良い比率は成分の中に30から60wt%の脂肪ポリアミドとポリアミドエステルの混合物が含まれている。
【0019】
どんな溶剤が使用されても、成分の中に1から65wt%の溶剤が含まれている。より良い比率は成分の中に5から50wt%の多元脂肪酸の溶剤が含まれている。一番良い比率は成分の中に10から40wt%の多元脂肪酸エステルの溶剤が含まれている。
【0020】
成分の中に脂肪酸や、脂肪アルコールや、脂肪酸エステル又はその混合物からなる溶質が含まれている。成分の中に少なくとも1wt%の溶質が含まれている。溶質の功能は溶剤にポリアミドゲル物質の溶解度が向上されると共に、ポリアミドゲル物質の結合作用を産生しやすいことである。結合作用の産生することは本発明のリップスティックの構造強度や、透明度や、保存安定性が提供され、発汗とシネレシスすることが防止されている。成分の中に1から35wt%の溶質が含まれている。良い比率は成分の中に5から25wt%の溶質が含まれている。より良い比率は成分の中に7から10wt%の溶質が含まれている。一番良い比率は成分の中に10から15wt%の溶質が含まれている。
【0021】
炭化水素オイルは成分の中に溶剤として使用しても良い。炭化水素オイルを使用すれば、成分の中に0から20wt%の炭化水素オイルが含まれている。良い比率は成分の中に3から15wt%の炭化水素オイルが含まれている。一番良い比率は成分の中に5から10wt%の炭化水素オイルが含まれている。
【0022】
少なくとも一種類の芳香剤を本発明の成分に使用しても良い。芳香剤の総量は成分の0から5wt%であり、良い比率は成分の中に1から4wt%の芳香剤が含まれている。一番良い比率は成分の中に2から3wt%の芳香剤が含まれている。
【0023】
更に、少なくとも一種類の着色剤を本発明の成分に使用しても良い。着色剤の総量は成分の0から5wt%であり、良い比率は成分の中に1から4wt%の着色剤が含まれている。一番良い比率は成分の中に2から3wt%の着色剤が含まれている。
【0024】
【成分の組合せ】
溶質
本発明の成分に少なくとも一種類の溶質が含まれている。可溶化は溶液が形成される現象である。これは両親媒性と、分子の極性と非極性に関係がある。溶液中に不溶物又は微溶物を分散して溶解しやすいである。溶質は普段に表面活性剤の特性を有し、その特性は溶解度を向上することができる。特殊の場合にも、一つの化合物は同時に溶質と溶剤の特性を有している。本発明の溶質は溶剤にポリアミドゲル物質の溶解度を増加することができる。溶剤にポリアミドゲル物質の溶解度を増加すれば、ゲル物質/溶剤の透明度を向上することができる。又、溶質は結合剤として使用しても良い。溶液における結合剤は溶液間の分子の物理相互反応を提供している。この物理相互反応は水素の結合や、極性と極性との相互反応や、ファン・デル・ワールスの相互反応や、その作用力である。
【0025】
本発明に使用される溶質は三種類であり、それは脂肪酸と、脂肪アルコールと、脂肪酸エステルである。脂肪酸と脂肪アルコールと脂肪酸エステルとの炭化水素チェーンは直線型、分枝型又は環状型であると共に、飽和又は不飽和構造である。本発明に分枝型の炭素鎖を有する溶質を使用する方が良い。脂肪酸と脂肪アルコールと脂肪酸エステルとの炭素鎖は分枝にイソプロピル基を有するカルボン酸、アルコール又はエステルである。全ての脂肪酸、脂肪アルコール又は脂肪酸エステルは単官能基である方が良い。
【0026】
本発明に使用される脂肪酸と脂肪アルコールと脂肪酸エステルは室温で液体である。若し炭素鎖における炭素原子の数が多すぎれば、溶質は固体になると共に、混濁で成分の透明度に悪い影響を与えている。従って、脂肪アルコールにおける炭素鎖の炭素原子の数は10から20までのほうが良い。より良い実施例は炭素鎖の炭素原子の数が14から18までである。又、イソステアリンアルコールはより良い脂肪アルコールの実施例である。
【0027】
脂肪酸における炭素鎖の炭素原子の数は6から22までのほうが良い。より良い実施例は炭素鎖の炭素原子の数が10から20までである。一番良い実施例は炭素鎖の炭素原子の数が14から18までである。又、イソステアリン酸はより良い脂肪酸の実施例である。イソステアリン酸は成分の溶質として使用すれば、成分の中に1から25wt%のイソステアリン酸が含まれている。より良い実施例は成分の中に2から15wt%のイソステアリン酸が含まれている。一番良い実施例は成分の中に5から7wt%のイソステアリン酸が含まれている。
【0028】
脂肪酸エステルはC2からC22までのモノカルボン酸とC1からC22までのモノアルコールによって反応する産物である。脂肪酸エステルは少なくとも9個の炭素原子を有するものであり、詳しくて説明すれば、9から28個の炭素原子を有するものである。その炭素鎖は直線型又は分枝型であると共に、飽和又は不飽和構造であり、詳しくて説明すれば、これらの脂肪酸エステルの炭素鎖長さは10から24までである。この脂肪酸エステルは、例えば、イソプロピルイソステアリン酸塩や、2−エチルヘキシル酸塩や、2−エチルへキシルパルミチル酸塩や、イソプロピルステアリン酸塩や、イソプロピルパルミチル酸塩であり、しかし、その限りではない。イソプロピルパルミチル酸塩はより良い脂肪酸エステルの実施例である。
【0029】
本発明に混合の溶質を使用しても良い。その中、イソステアリン酸は溶質の主要な物質であり、他の脂肪アルコール又は脂肪酸エステルと一緒に混合して使用されても良い。より良い混合の溶質はイソステアリン酸や、脂肪アルコールや、脂肪酸エステルを混合するものである。混合の溶質を使用すれば、溶質の総量は成分の1から30wt%であり、良い比率は成分の中に2から20wt%の溶質が含まれている。一番良い比率は成分の中に3から15wt%の溶質が含まれている。
【0030】
ゲル物質
本発明に使用されるゲル物質はポリアミドゲル物質である。二種類のゲル物質が使用され、一つは植物性脂肪酸とポリアミドを有するポリアミドゲル物質である。本発明に使用される商業用のポリアミドはHenkel会社から製造されるVersamid 1655である。又、ポリアミドゲル物質として使用できる商業用のポリアミドはUni−Rez2620及びUni−Rez2626である。Uni−RezポリアミドはUnion Camp会社で製造されたものであり、VersamidポリアミドはHenkel会社で製造されたものである。他のポリアミドゲル物質は末端にエステルを有するコンプレックス脂肪酸であり、例えば、Arizona 化学会社で製造されたUniClearである。このポリアミドゲル物質は末端にエステルを有するポリアミド(ETPA)である。このタイプのポリアミドゲル物質はArizona 化学会社で製造されたUniClearのような製品である。この商業用のETPAゲル物質は成分中のポリアミドゲル物質として使用されることができ、例えば、UniClear 80や、UniClear 80Vや、UniClear 100や、UniClear 100Vである。
【0031】
UniClear 100はポリアミドゲル物質として使用される場合に、成分の中に15から90wt%のUniClear 100が含まれている。より良い実施例は成分の中に30から70wt%のUniClear 100が含まれている。一番良い実施例は成分の中に40から55wt%のUniClear 100が含まれている。
【0032】
脂肪ポリアミド及び末端にエステルを有するポリアミドの混合物は本発明に使用しても良い。ポリアミドゲル物質の混合物に、脂肪ポリアミドゲル物質の重量比率は1:11から3:5までである。例えば、1単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と11ゲル物質の総重量から3単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と5ゲル物質の総重量までである。より良い脂肪ポリアミドゲル物質の重量比率は1:9から1:4までである。例えば、1単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と9ゲル物質の総重量から1単位重量の脂肪ポリアミドゲル物質と4ゲル物質の総重量までである。
【0033】
ポリアミドゲル物質の混合物に、末端にエステルを有するポリアミドゲル物質の重量比率は10:11から2:5までである。例えば、1単位重量の末端にエステルを有するポリアミドゲル物質と9ゲル物質の総重量から1単位重量の末端にエステルを有するポリアミドゲル物質と4ゲル物質の総重量までである。より良い末端にエステルを有するポリアミドゲル物質の重量比率は7:10から1:2までである。
【0034】
溶剤
本発明は成分中のポリアミドゲル物質と溶剤とを反応することによってゲルが生成されている。溶剤は低極性の液体であり、ゲル物質と反応してゲルになる方が良い。本発明に使用される溶剤は多元脂肪酸エステルである。この多元脂肪酸エステルは多元アルコール(一個以上のアルコールの官能基を有するアルコールである)と脂肪酸によって反応して産生されるものである。グリセロール脂肪酸エステルは一多元脂肪酸エステルの例であり、本発明に使用されている。グリセロール脂肪酸エステルは、例えば、ラウリン酸ジグリセリドや、オレイン酸トリグリセリドや、カプリル/カプリン酸トリグリセリドや、椰子グリセリドや、ステアリン酸モノグリセリドや、パルミチック酸モノグリセリドである。グリセロール脂肪酸エステルの炭素原子の数は6から12までの方が良い。本発明のより良い溶剤はカプリル/カプリン酸トリグリセリドである。ソルビトール脂肪酸エステルはソルビタンから製造されるものである。例えば、ソルビタンラウレトや、ソルビタントリオレトや、ソルビタンパルミテトや、ソルビタンステアレトや、ソルビタントリステアレトや、ソルビタンオレトや、ソルビタンセスキオレトである。より良いソルビトール脂肪酸エステルはソルビタンラウレトとソルビタントリオレトである。これらのソルビタン製品はアメリカICI会社で製造されたものであり、SPAN及びAPLACEL商標名の下で販売されると共に、異なるデザインがある。ソルビトール脂肪酸エステルは乳化効果を向上する作用があり、乳化剤は成分中における添加物の溶解度を向上する効果があり、この効果は芳香剤又は着色剤を成分中に添加して透明度が向上される効果と同じである。
【0035】
鉱油は本発明に溶剤として使用されても良い。鉱油は軽鉱油又は重鉱油であり、本発明の成分に軽鉱油を使用する方が良い。商業用鉱油はUSPとNFの二等級があり、USP鉱油は粘度が35cStから100cStであり、流動点が−40℃から−12℃である。NF軽鉱油は低粘度を有すると共に、3cStから30cStであり、流動点が−45℃である。
【0036】
添加物
本発明の成分に少なくとも一種類の芳香剤を添加しても良い。この芳香剤は従来のリップスティックを製造する際、良く添加されるものである。この芳香剤はNoville会社South Hackensack N.J.で製造されるCitronella AN114351や、AN114349や、AN114462であり、しかし、その限りではない。本発明に使用される芳香剤の添加量は発散レベル次第である。
【0037】
本発明の成分に少なくとも一種類の芳香剤を添加し、異なる色を表しても良い。成分中に着色剤を添加することは透明度を保持しながらクリアカラーを提供しなければならなく、且つ、成分を混濁させることができない。この着色剤は顔料又は染料であり、本発明に染料を使用する方が良く、特に油溶性の染料である。これらの染料はD&C violet2号や、D&C yellow11号や、D&C green6号や、D&C
red17号であり、しかし、その限りではない。
【0038】
実施例
以下に本発明に係わる透明のリップスティックの実施例を挙げて説明する。
実施例1
(1)鋼鉄製の容器にカプリル/カプリン酸トリグリセリドを加入し、更に混ぜながら、110℃まで加熱する。
(2)混ぜるの中、温度が94℃から96℃までになる際、徐々にVersamid 1655ゲル物質を添加する。ゲル物質を添加するの同時に、均一の溶液を得るためにイソステアリン酸とイソステアリンアルコールとイソプロピルパルミチン酸塩を添加する。
(3)鋳型に成分を流し込み、室温まで冷却しながら固形化する。
【0039】
実施例2
(1)鋼鉄製の容器にカプリル/カプリン酸トリグリセリドを添加し、更に混ぜながら、110℃まで加熱する。
(2)混合しながら温度が94℃から96℃までになると、徐々にUniClear 100ゲル物質を添加する。ゲル物質を添加すると同時に、均一な溶液を得るためにイソステアリン酸とイソステアリンアルコールとイソプロピルパルミチン酸塩を添加する。
(3)鋳型に成分を流し込み、室温まで冷却しながら固形化させる。
【0040】
実施例3
表1に示す成分を製造するためのステップを説明する
(1)容器に溶剤を添加し、更に混ぜながら、110℃まで加熱する。
(2)温度が95℃から100℃までになると、少量のUniClear 100ゲル物質を添加する。ゲル物質を添加すると同時に、均一な溶液を得るためにイソステアリン酸を添加する。
(3)成分の安定性を保持するため、最初から主要な成分を添加して、更に芳香剤と着色剤を添加する。
(4)鋳型に成分を流し込み、室温まで冷却しながら固形化する。
上記のステップによって製造される成分は表1に示す。
【表1】
ゲル物質1はVersamid 1655である。
ゲル物質2はUniClear 100である。
【0041】
実施例4
透明度テスト
厚さ1cmのサンプルを取って、12点の透明度テストを行う。
テスト評価:O:はっきり鑑定できる;T:鑑定し難しい;X:鑑定できない。
実施例3に示す1から10の成分をテストした結果を表2に示す。
【表2】
Claims (19)
- 脂肪ポリアミドと末端にエステルを有するポリアミドからなるポリアミドゲル物質と、脂肪酸の炭素鎖に少なくとも6個の炭素原子を有すると共に、脂肪アルコールの炭素鎖に少なくとも3個の炭素原子を有する多元脂肪酸エステルと、総成分に少なくとも1wt%を有する脂肪酸溶質からなる成分を有する透明のリップスティック。
- 成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪酸溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪アルコール溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 成分中に10から20までの炭素原子よりなる炭素鎖から構成する脂肪酸エステル溶質を有することを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 溶質はイソステアリン酸を含み、成分中にイソステアリンアルコール又はイソプロピルパルミチン酸塩を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- ポリアミドゲル物質は脂肪ポリアミドと末端にエステルを有するポリアミドの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 脂肪ポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は1:11から3:5までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティック。
- 脂肪ポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は1:9から1:4までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティック。
- 末端にエステルを有するポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は2:5から10:11までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティック。
- 末端にエステルを有するポリアミドとポリアミドゲル物質の重量比率は7:10から1:2までであることを特徴とする請求項6に記載の透明のリップスティック。
- 多元脂肪酸エステルはグリセロール脂肪酸エステルとソルビトール脂肪酸エステルを含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 軽鉱油を含むことを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 総成分の中に15から90wt%のポリアミドゲル物質を有し、脂肪酸エステルは2から20wt%であることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 少なくとも一種類の芳香剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 少なくとも一種類の着色剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載の透明のリップスティック。
- 約0から30wt%の脂肪ポリアミドと、約15から90wt%の末端にエステルを有するポリアミドと、約0から70wt%の鉱油と、約1から60wt%の6から22個の炭素原子よりなる直線型の炭素鎖を有する多元脂肪酸エステルと、約1から25wt%のイソステアリン酸と、約0から10wt%のイソステアリンアルコールと、約0から20wt%のイソプロピルパルミチン酸塩と、約0から5wt%の芳香剤と、約0から5wt%の着色剤からなる成分を有する透明のリップスティック。
- 脂肪ポリアミドはVersamid 1655であることを特徴とする請求項16に記載の透明のリップスティック。
- 末端にエステルを有するポリアミドはUniClear100であることを特徴とする請求項16に記載の透明のリップスティック。
- 約30から45wt%のUniClear100と、約20から55wt%の多元脂肪酸エステル(カプリル/カプリン酸トリグリセリド)と、約5から10wt%のイソステアリン酸と、約3から7wt%のイソステアリンアルコールと、約5から10wt%のイソプロピルパルミチン酸塩からなる成分を有する透明のリップスティック。
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