JP2004131267A - シートサイズ検出装置、及びシート給紙装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの端部を規制するスライド移動自在なサイド規制部材が広範囲で移動可能となり、多種のサイズの原稿の規制ができるとともに、スライドボリュームの設置スペースの制約を受けず装置を小型化、安価な装置を提供することを目的とする。
【構成】シートの端部を規制するスライド自在なサイド規制部材51、52と、サイド規制部材51、52のスライド移動に連動して移動するスライドレバー61によって抵抗値を可変するスライドボリューム60と、そのスライドボリューム60の出力電圧によって原稿の幅方向の長さを判断する制御部70と、を備え、サイド規制部材51、52の移動領域をスライドボリューム60で検出可能な移動領域と検出されない非検出領域に区割し、規制ガイド部材51とスライドボリューム60のスライドレバー61の連結を所定の位置で連結・解除するように構成したので、広範囲に規制ガイド部材の移動が可能となるとともに、設置スペースの制約を受けず装置を小型化できる。
【選択図】 図4
【構成】シートの端部を規制するスライド自在なサイド規制部材51、52と、サイド規制部材51、52のスライド移動に連動して移動するスライドレバー61によって抵抗値を可変するスライドボリューム60と、そのスライドボリューム60の出力電圧によって原稿の幅方向の長さを判断する制御部70と、を備え、サイド規制部材51、52の移動領域をスライドボリューム60で検出可能な移動領域と検出されない非検出領域に区割し、規制ガイド部材51とスライドボリューム60のスライドレバー61の連結を所定の位置で連結・解除するように構成したので、広範囲に規制ガイド部材の移動が可能となるとともに、設置スペースの制約を受けず装置を小型化できる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙トレイ上のシートを所定の位置に給紙するシート給紙手段に関し、詳しくは、給紙トレイ上に載置されたシートのサイズ検出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のシート給紙装置においては、例えば画像読取装置に備えられてシート原稿を所定の読取位置に給紙するものが知られている。
【0003】
このようなシート給紙装置は、シート原稿を載置する給紙トレイ上にシートの幅方向の両端を規制する一対のサイド規制板が配置されている。この一対のサイド規制板はスライド移動可能に設けられている。
【0004】
そして、シート給紙装置にはシート原稿の幅方向の長さを検出するためのスライドボリューム(可変抵抗器)が設けられており、一対のサイド規制板の一方の移動に連動して検出レバー(接触子)を移動させることでスライドボリュームの抵抗値を変化させ、スライドボリュームからの出力電圧をによってシート幅を検知しているものがある(例えば、特許文献1。)。
【0005】
このスライドボリュームは給紙トレイの原稿載置面の背面に取り付けられ、スライドボリュームの移動レバーは、サイド規制板と一体にスライド移動されるラックに固定して取り付けている。これによって、サイド規制板の移動に連動させてスライドボリュームの移動レバーを移動させている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−43058号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、給紙トレイでの給紙が可能なシートの最大幅と最小幅の寸法差が汎用的なスライドボリュームの移動レバーの最大移動量よりも大きい場合は、機体の異なる装置のそれぞれに専用のスライドボリュームを製作しなければならないため、コスト面で問題となる。
【0007】
また、スライドボリュームの移動レバーの最大移動量が大きくなれば、スペース的な制約を受け、給紙トレイが必要以上に大型化するとの問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、広範囲にサイド規制板の移動が可能となり、多種のサイズの原稿の規制ができるとともに、スライドボリュームの設置スペースの制約を受けず装置を小型化でき、かつ安価なシート給紙装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、シートの端部を規制するためにサイド規制部材が移動される領域を、検出手段にて検出する検出域と検出しない非検出域とに区割し、サイド規制部材とレバー部材とを検出域で連結させ、非検出領域でサイド規制部材とレバー部材との連結を解除させるようにした。
【0010】
これによって、サイド規制部材と検出手段のレバー部材は所定の位置で連結・解除されるので、サイド規制部材の移動領域と検出手段のレバー部材の移動範囲を一致させる必要がなくなり、規制ガイド部材は広範囲の移動が可能となり、検出手段は小型化できるので検出手段の設置スペースの制約がなくなって装置を小型化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシートサイズ検出装置及びシート給紙装置を画像読取装置等に備えられた自動原稿送り装置の給紙部に適用した実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1は、自動原稿送り装置A及び画像読取装置Hを示す断面図であり、以下に図1に基づき自動原稿送り装置A及び画像読取装置Hについて説明する。
【0013】
自動原稿送り装置Aは、原稿を載置する給紙トレイ10と、読み取られた原稿を収納する排紙トレイ26と、画像読取装置Hの上面に設けられたプラテンガラス4に原稿を給紙するための給紙部1と、プラテンガラス4に沿って原稿を搬送するための搬送部2と、プラテンガラス4を通過した原稿を排紙、または原稿の表裏を反転して再度プラテンガラス4上に再給紙するための反転排紙部3と、を備えている。
【0014】
画像読取装置Hは、プラテンガラス4を介してランプ等の光源5からの光をプラテンガラス上に静止した原稿に照射し、その反射光を複数のミラー6a、6b、6cで反射させてレンズ7を介してCCD8で読み取る光学系の読取手段を備えている。
【0015】
この読取手段は、光源5や複数のミラー6a、6b、6cを光源ユニットとして構成し、副走査方向に移動させることによってプラテンガラス4上に静止した原稿の画像を読み取る。
【0016】
自動原稿送り装置Aの給紙部1には、給紙トレイ10に載せられた原稿の最上面に接触して繰り出す繰り出しローラ11と、繰り出された原稿を給紙する給紙ローラ12とこの給紙ローラ12に圧接して給紙ローラ12にて給紙される原稿の2枚目以降を阻止する分離部材13とからなる分離手段、給紙ローラ12と分離部材13によって1枚に分離されて給紙される原稿の先端を整合してスキューを補正するレジストローラ対14とが設けられている。そして、繰り出しローラ11の近傍には給紙トレイ10上に原稿が載置されたことを検出するエンプティセンサS1が配置され、レジストローラ対14の前後には原稿の先端を検出するレジストセンサS2と原稿の給紙を制御するタイミングセンサS3が配置されている。
【0017】
搬送部2には、駆動プーリ15と従動プーリ16に張架された無端状の搬送ベルト17が備えられている。この無端状の搬送ベルト17は、プラテンガラス4上に配置されてプラテンガラス4との間に原稿を挟んで搬送する。
【0018】
反転排紙部3には、プラテンガラス4からの原稿の表裏を反転してプラテンガラス4上に再給紙する反転ローラ18と、反転ローラ18に圧接される第1、第2の反転従動ローラ19、20と、排紙トレイ26に原稿を排紙する排紙ローラ対25と、原稿の排紙する経路を選択するため排紙フラッパ21と、原稿の表裏を反転して再給紙する経路に原稿を案内する反転フラッパ22と、原稿を排紙トレイ26に案内するための自重フラッパ23とが設けられている。さらに排紙する原稿の端を検出する排紙センサS5と、原稿の反転を検出する反転センサS4とが設けられている。
【0019】
ここで、反転排紙部3には、排紙トレイ26と搬送ベルト17との間にプラテンガラス4上から反転ローラ18を経由して反転された原稿をスイッチバックして排紙ローラ対25に案内するためのスイッチバック経路24が形成されている。
【0020】
そして、給紙部1、反転排紙部3に配置されたセンサS1〜S5は、原稿の搬送を制御するための制御基板に実装された1チップマイコン等を含む制御手段としての制御部に接続されており、各センサからの出力信号に基づいて上述した各ローラや各フラッパを駆動するためのモータ(図示せず)やアクチュエータ(図示せず)を制御し、原稿の送り動作が実行される。
【0021】
次に、上述の構成からなる自動原稿送り装置Aの原稿送り動作について説明する。
【0022】
先ず、エンプティセンサS1が原稿を検出すると、繰り出しローラ11と給紙ローラ12が駆動し、給紙トレイ12から原稿が繰り出され、1枚に分離されて給紙される。
【0023】
そして、給紙された原稿の先端がレジストセンサS2によって検出された時点から原稿を所定時間の間送ることで、原稿の先端がレジストローラ対14のニップ部に突き当たって整合され、原稿のスキューが補正される。そして、スキュー補正された原稿は、レジストローラ対14を駆動することによって、プラテンガラス4上に向けて送られる。
【0024】
プラテンガラス4上に送られた原稿は、搬送ベルト17の正回転駆動によってプラテンガラス4に沿って搬送される。そして、原稿の後端をタイミングセンサS2が検出した後に、原稿を所定量搬送して搬送ベルトを停止させることによって、原稿がプラテンガラス4上の所定の読取位置に停止される。この停止した状態で画像読取装置Hの読取手段によって原稿の画像が読み取られる。原稿の読み取りが終了すると搬送ベルト17は正回転駆動し、同時に反転ローラ18も正回転駆動される。これによって、原稿がプラテンガラス4上から搬出されて反転排紙部3に送り込まれる。
【0025】
そして、反転排紙部3に送り込まれた原稿は、片面モードまたは両面モードのいずれかによって送り動作を異ならせる。
【0026】
片面読取モードである場合には、プラテンガラス4上から搬出された原稿は排紙フラッパ21、及び反転フラッパ22によってスイッチバック経路24に導かれる。そして、原稿の後端が反転センサS4に検出されてから所定量搬送した後に反転ローラ18を一旦停止する。このとき、原稿の後端は自重フラッパ23を過ぎた位置で反転ローラ18と反転従動ローラ20にニップされて停止した状態となる。その後、反転ローラ18を逆回転駆動するとともに排紙ローラ対25を回転駆動することで、原稿をスイッチバックさせる。スイッチバックされた原稿は自重フラッパ23によって排紙ローラ対25に送られる。そして、排紙ローラ対25によって排紙トレイ26に排紙される。
【0027】
なお、自重フラッパ23は下方に自重によって垂下されており、通過する原稿の先端によって上方に回動するように構成されている。
【0028】
次に、両面読取モードの場合は、表面が読み取られ、プラテンガラス4上から搬出された原稿は排紙フラッパ21、反転フラッパ22によって反転ローラ17の周面に沿って送られて再びプラテンガラス4上に供給される。プラテンガラス4上に再供給された原稿は逆回転駆動する搬送ベルト17によって再び所定の位置に搬送され停止する。プラテンガラス4上の所定の位置に搬送されて停止された原稿は、その裏面が読取手段によって読み取られる。そして、読み取りが終了すると搬送ベルト17を正回転駆動し、同時に反転ローラ55も正回転駆動して、原稿をプラテンガラス4上から再び搬出する。プラテンガラス4上から搬出された原稿の先端を反転センサS4が検出すると排紙フラッパ21を排紙ローラ対25に案内する位置に切り換え、これによって、原稿は排紙ローラ対25に向けて案内される。そして、排紙ローラ対25にて排紙トレイ26に排紙される。
【0029】
以降、給紙トレイ10上に2枚目以降の原稿がある場合には、同様な給紙、搬送、排紙動作が実行される。
【0030】
図2、図3に基づきシート幅を検出するための機構を説明する。図2は、給紙トレイの平面図であり、図3は、給紙トレイの背面カバーを取り外した状態を示す背面図である。
【0031】
図2に示すように給紙トレイ10の原稿載置面側には、給紙トレイ10に載置された原稿の幅方向端部を規制するために一対のサイド規制部材51、52が設けられている。
【0032】
この一対のサイド規制部材は幅方向にスライド移動操作自由の可動部材であり、後述する給紙トレイ10の背面側に取り付けられた一対のラック53、54とピニオン55によって、第1のサイド規制部材51を幅方向にスライド移動操作するとそれに連動して第2のサイド規制部材52も第1のサイド規制部材51とは逆方向に等距離移動して一対のサイド規制部材51、52の間隔が中央基準で広狭変化するように構成されている。
【0033】
そして、給紙トレイ10の背面側には図3に示すように一対のサイド規制部材51、52のそれぞれに一体連結された第1、第2のラック53、54と、この第1、第2のラック53,54の移動を連動させるためのピニオン55が設けられている。
【0034】
この第1のラック53は、給紙トレイ10に形成されたスライド孔10aを介して給紙トレイ10の背面側に突出した第1のサイド規制部材51の連結枠51aに第1のラック53の一端側の係合片53aを嵌め込んで係合させることによって、第1のサイド規制部材51に連結し、固定支持されている。
【0035】
また、第2のラック111も第1のラック55と同様に、給紙トレイ10に形成されたスライド孔10bを介して給紙トレイ10の背面側に突出した第2のサイド規制部材52の連結枠52aに第2のラック54の係合片54aを嵌め込んで係合させることによって、第2のサイド規制部材52に連結し、固定支持されている。
【0036】
そして、第1のラック53と第2のラック54は、給紙トレイの背面の幅方向略中央部に取り付けられたピニオン55にそれぞれ歯合しており、このピニオン55によって第1のラック53と第2のラック54は連動してスライド移動する。
【0037】
56は、ピニオン55と一体形成されたフランジであって、このフランジ56はその外周側の一部でピンオン55に歯合する第1のラック53と第2のラック54を支持している。
【0038】
57、58は、第1のラック53と第2のラック54のそれぞれのスライド移動方向と直交する方向を規制する規制部材としてのガイドリブであり、このガイドリブ57、58は給紙トレイ10の背面側に形成され、第1のラック53と第2のラック54をそれぞれ規制することによって、確実にピニオン55に歯合させるとともに、第1のラック53と第2のラック54がガタがなくスムーズにスライド移動させる。
【0039】
給紙トレイ10の背面側には、スライド式の可変抵抗器であるスライドボリューム60が取り付けられている。このスライドボリューム60は、第1のラック53に連結されてスライド移動するスライドレバー61を有し、このスライドレバー61を移動させることで抵抗値を変化させ、その抵抗値の変化に伴ない変化する出力電圧を計測することで、第1のサイド規制部材51の位置を検出する。そして、この第1のサイド規制部材51の位置から給紙トレイ10上の原稿の幅方向の長さを検出する。
【0040】
ここで、本実施例では、第1のサイド規制部材51の移動領域に対してスライドボリューム60の検出する検出領域と検出しない非検出領域で区割している。
【0041】
そして、スライドボリューム60のスライドレバー61と第1のラック53とは、区割された検出領域で連結し、非検出領域で連結解除されるように連結・解除機構が設けられている。
【0042】
この連結・解除機構は、中央側の一方の壁59aを他方の壁59bよりも突出されたて係合溝59を有する連結部と、係合溝59にスライドレバー61が進入・退避されるように第1のラック53のスライド方向に対して所定角度だけ傾けてスライドボリューム60を配置してなる。
【0043】
この連結・解除機構による連結・解除動作を図4、図5に基づき説明する。
【0044】
まず、図4(a)に示すようにサイド規制部材51が給紙トレイ10の外側に位置した状態(一対のガイド規制部材51、52の間隔が広い状態)では、スライドレバー61は第1のラック53の連結部の係合溝59に進入しており、スライドレバー61と第1のラック53は連結されている。
【0045】
この状態から給紙トレイ10の中心に向けて第1のサイド規制部材51をスライド移動操作すると第1のラック53もそれに連動して給紙トレイ10の幅方向にスライド移動する。このとき、図4(b)に示すように第1のラック53に連結状態にあるスライドレバー61は、第1のラック53と同一方向に移動しながら第1のラック53と離れる方向に除々に移動される。つまり、スライドレバー61は第1のラック53の移動方向に対して斜め方向に移動される。
【0046】
そして、図5(a)に示すように所定の位置まで第1のラック53が移動するとスライドレバー61は第1のラック53の係合溝59から外れ、連結が解除される。
【0047】
その後、図5(b)に示すように第1のラック53は移動するが、スライドレバー61は第1のラック53との連結が解除されているので、移動されない。
【0048】
さらに、スライドレバー61と第1のラック53との連結が解除されている状態、つまり、第1のサイド規制部材51が給紙トレイ10の幅方向中央側に位置している状態(一対のサイド規制部材51、52の間隔が狭い状態)から第1のサイド規制部材51が給紙トレイ10の幅方向外側に移動させた場合には、第1のサイド規制部材51に連動してスライド移動する第1のラック53の係合溝59の一方の壁59aにスライドボリューム60のスライドレバー61が所定の位置で突き当たる。そして、さらに第1のラック53を移動することでスライドレバー61が移動しながら係合溝59に進入し、連結される。
【0049】
すなわち、スライドレバー61をサイド規制部材51の移動範囲に対して所定範囲だけ移動させるように構成し、サイド規制部材51、52の移動範囲の一部のみをスライドボリューム60で検出するように構成している。
【0050】
このように、サイド規制部材とスライドボリュームのスライドレバーの連動を所定の位置で連結・解除、すなわち区割された検出領域で連結し、非検出領域で連結解除されるよう構成したので、サイド規制部材の移動範囲がスライドボリュームのスライドレバーの移動範囲によりも広範囲に移動可能となるになるので、多種多様なサイズの規制が可能となる。
【0051】
なお、図3に示す62a、62bはスライドボリューム60を第1のラック53に対して傾けて配置するために給紙トレイ10の背面に形成された位置決めリブであって、この位置決めリブ62a、62bにスライドボリューム60の一側面を突き当てるようにしてスライドボリューム60を位置決めしている。
【0052】
また、給紙トレイ10の背面に対しては背面カバーが取り付けられて給紙トレイ10の背面に取り付けられた第1、第2のラック53、54、ピニオン55、スライドボリューム60等の機構は覆われて保護される。
【0053】
次に、原稿の幅方向の長さを検出する検出手段について図6のブロック図に基づき説明すると、給紙トレイ10上の一対のサイド規制部材51、52が移動されることによってスライドボリューム60の抵抗値が変位する。このスライドボリューム60からの出力電圧は、制御部70に設けられたAD変換回路71で10ビットのデジタルデータとしてRAM等の記憶手段72に格納される。そして、10ビットデータによって原稿の幅方向の長さが検出される。
【0054】
なお、AD変換回路は、CPUやROM、RAMを含む1チップマイコンに内蔵され、この1チップマイコンのアナログポートからスライドボリューム60からの出力電圧が入力される。
【0055】
給紙トレイ10には原稿の給紙方向の長さを検出する第1の長さセンサS6、第2の長さセンサS7が設けられており、スライドボリューム68にて検出された原稿の幅方向の長さと原稿の長さによって、原稿のサイズを制御部70にて特定する。
【0056】
このサイズを特定の処理について、図7のフローチャートに基づき説明する。
【0057】
まず、エンプティセンサS1によって、原稿が給紙トレイ10上にセットされたことが検出される(ST1)。そして第2の長さセンサS7にて原稿の有無を検出し(ST2)、第2の長さセンサS7が原稿を検出していたならば、給紙トレイ10上の原稿がLG(T)、B4(T)、A3(T)、LD(T)のいずれかであると判別する(ST3)されサイズ判別1が実行される。
【0058】
そして、第2の長さセンサS7が原稿を検出しなければ、第1の長さセンサS6にて原稿の有無を検出(ST4)し、第1の長さセンサS6が原稿を検出していれば、給紙トレイ10上の原稿がB5(T)、LT(T)、A4(T)のいずれかであると判別(ST5)されサイズ判別2が実行される。また、第1の長さセンサS6が原稿を検出していなければ、給紙トレイ10上の原稿がST(Y)、A5(Y)、B5(Y)、A5(T)、A4(Y)、LT(Y)、ST(T)のいずれかであると判別(ST6)され、サイズ判別3が実行される。
【0059】
表1は、第1、第2の長さセンサS6、S7の原稿検出状態と原稿幅情報とによる原稿サイズを示す表である。つまり、ここでは表1に示すように第1、第2の長さセンサS6、S7によって原稿を判別して原稿の幅方向が異なるサイズに分類した情報を取得する。
【0060】
【表1】
【0061】
次に、その幅方向が異なるサイズに分類された原稿は、後述する原稿サイズ判別1〜3のいずれかの処理で表1に示す閾値に基づいて原稿サイズが特定される。そして、特定された原稿サイズの情報は画像形成装置等の本体に送信される(ST7)。
【0062】
原稿サイズを特定するための原稿サイズ判別1〜3の処理は、一対の規制サイド部材51、52の移動に伴なって出力値が変位するスライドボリューム58の出力値によって検出された原稿の幅方向の長さ情報によって、原稿サイズが特定される。
【0063】
この原稿サイズを特定する処理を図8乃至図10のフローチャートに基づいて説明する。図7は、サイズ判別1の処理のフローチャートを示す。図8は、サイズ判別2の処理のフローチャートを示す。図9は、サイズ判別3の処理のフローチャートを示す。
【0064】
給紙トレイ10上の原稿がLG(T)、B4(T)、A3(T)、LD(T)といずれかであると判別された場合に実行されるサイズ判別1では、図7で示すようにスライドボリューム58の出力値より原稿の幅方向の長さが検出される(ST10)。この検出された原稿の幅方向の長さは上述したようにAD変換され、その幅データが記憶される。この幅データとして記憶された原稿の幅方向の長さが288mm以上か否か比較され(ST11)、原稿の幅方向の長さが288mm以上であれば原稿サイズがA3(T)であると特定される(ST12)。そして、原稿の幅方向の長さが288mmよりも短い場合は277mm以上か否かを比較され(ST13)、原稿の幅方向の長さが277mm以上であれば原稿サイズがLD(T)であると特定される(ST14)。さらに、原稿の幅方向の長さが277mmよりも短い場合は、236mm以上か否かを比較され(ST15)、原稿の幅方向の長さが276mm以上であれば原稿サイズがB4(T)であると特定され(ST16)、原稿の幅方向の長さが277mmよりも短い場合はLG(T)と特定される(ST17)。
【0065】
なお、上記の数値288mmはA3(T)の規定されている幅方向の長さ297mmとLD(T)の規定されている幅方向の長さ279.4mmの中央値であって、A3(T)とLD(T)を判断するために予め定められた閾値である。この閾値は表1に示すように各サイズ間毎に定められており、この閾値と検出された原稿の幅方向の長さとを順次比較して原稿のサイズが特定される。
【0066】
次に、図8のフローチャートで示すように、給紙トレイ10上の原稿がA4(T)、LT(T)、B5(T)の何れかであると判別された場合に実行される原稿サイズ判別2は、サイズ判別1のST10と同様にスライドボリューム58の出力値より原稿の幅方向の長さが検出される(ST20)。そして、スライドボリューム58の出力値から検出された原稿の幅方向の長さが213mm以上か否か比較され(ST21)、原稿の幅方向の長さが213mm以上であれば原稿サイズがLT(T)であると特定される(ST22)。そして、原稿の幅方向の長さが213mmよりも短い場合は、196mm以上か否かを比較され(ST23)、原稿の幅方向の長さが196mm以上であれば原稿サイズがA4(T)であると特定される(ST24)。さらに、原稿の幅方向の長さが196mmよりも短い場合は、B5(T)と特定される(ST25)。
【0067】
なお、上記の数値213mmは、LT(T)の規定されている幅方向の長さ215.9mmとA4(T)の規定されている幅方向の長さ210mmの中央値であって、LT(T)とA4(T)を判断するために予め定められた閾値である。この閾値は表1に示すように各サイズ間毎に定められており、この閾値と検出された原稿の幅方向の長さとを順次比較して原稿のサイズが特定される。
【0068】
原稿サイズ判別3も、表1に示すように各サイズ間毎に定められた閾値と検出された原稿の幅方向の長さとを順次比較し、ここではST(Y)、A5(Y)、B5(Y)、A5(T)、A4(Y)、LT(Y)、ST(T)の原稿のサイズが特定される。
【0069】
図9のフローチャートで示すように、原稿サイズ判別3は、スライドボリューム58の出力値より原稿の幅方向の長さを検出する(ST30)。
【0070】
そして、スライドボリューム58の出力値より検出された原稿の幅方向の長さが288mm以上か否か比較され(ST31)、原稿の幅方向の長さが288mm以上であれば原稿サイズがA4(Y)であると特定される(ST32)。
【0071】
原稿の幅方向の長さが288mmよりも短い場合は、268mm以上か否かを比較され(ST33)、原稿の幅方向の長さが268mm以上であれば原稿サイズがLT(Y)であると特定される(ST34)。
【0072】
さらに、原稿の幅方向の長さが268mmよりも短い場合は、237mm以上か否かを比較され(ST35)、原稿の幅方向の長さが237mm以上であれば原稿サイズがB5(Y)であると特定される(ST36)。
【0073】
原稿の幅方向の長さが237mmよりも短い場合は、213mm以上か否かを比較され(ST37)、原稿の幅方向の長さが213mm以上であれば原稿サイズがST(Y)であると特定される(ST38)。
【0074】
原稿の幅方向の長さが213mmよりも短い場合は、179mm以上か否かを比較され(ST39)、原稿の幅方向の長さが179mm以上であれば原稿サイズがA5(Y)であると特定される(ST40)。
【0075】
原稿の幅方向の長さが179mmよりも短い場合は、144mm以上か否かを比較され(ST41)、原稿の幅方向の長さが144mm以上であれば原稿サイズがA5(T)であると特定される(ST42)。
【0076】
そして、原稿の幅方向の長さが144mmよりも短い場合はST(T)と特定される(ST43)。このとき、本実施例では前述した第1のラック53とスライドボリューム60のスライドレバー61の連結・解除される位置を、第1、第2のサイド規制部材51、52の間隔が144mmよりも若干狭くなる位置に設定している。つまり、第1、第2のサイド規制部材51、52の間隔が144mm以上の間隔で第1のラック53とスライドレバー61連結し、144mmよりも狭い間隔で解除されるようにしている。そして、ST(T)については、実際のST(T)の原稿の幅方向の長さを検出できないが、144mmよりも小さい幅方向の原稿はST(T)しかないので、ST(T)と特定している。
【0077】
このように、原稿の幅方向の長さが最小の原稿について、その幅方向両端を第1のラック53とスライドレバー61の解除後に一対のサイド規制部材51、52を移動させて規制するようにしている。これによって、一対のサイド規制部材51、52を移動の移動範囲に対してスライドレバー61の移動範囲を狭くしても、支障なく全ての原稿サイズの判別が可能となる。
【0078】
なお、上記実施例においては、原稿の幅方向の長さが最小の原稿のみを第1のラック53とスライドレバー61の解除後に、その幅方向の両端を規制するようにしたが、第1のラックとスライドレバーの解除後に、複数のサイズの原稿の幅方向の両端を規制するようにしてもよい。この場合、第1のラックとスライドレバーの解除後でスライドボリュームの検出できないサイズの原稿については、各サイズの原稿の幅方向に対応したセンサを給紙トレイからプラテンガラスに至る経路中に適切に配置して原稿の幅方向の長さを検出するようにすればよい。これによって、さらにスライドボリュームが小型化され、給紙トレイ内の省スペース化が図れる。
【0079】
なお、上述した実施例では、原稿の給紙方向の長さの検出結果によって原稿のサイズを分類したうえで、原稿の幅方向の長さの検出結果に基づいて原稿サイズを特定したが、原稿の幅方向の長さの検出結果によって原稿のサイズを分類したうえで、原稿の給紙方向の長さの検出結果に基づいて原稿サイズを特定してもよい。
【0080】
さらに、原稿の給紙方向の長さの検出は、給紙トレイ上にセンサを配置して原稿の長さ情報を得たが、給紙トレイからプラテンガラスに至る経路中に配置したセンサによって給紙される原稿の先後端を検出し、実際の原稿の長さを計測してもよい。また、所定の位置に原稿の先端が到達した時点で所定の位置の給紙方向上流側に配置されたセンサの原稿の検出結果に基づいて原稿の長さ情報を得てもよい。
【0081】
上記の実施例によれば、シートの端部を規制するスライド自在なサイド規制部材51、52と、サイド規制部材51、52のスライド移動に連動して移動するスライドレバー61によって抵抗値を可変するスライドボリューム60と、そのスライドボリューム60の出力電圧によって原稿の幅方向の長さを判断する制御部70と、を備え、サイド規制部材51、52の移動領域をスライドボリューム60で検出可能な移動領域と検出されない非検出領域に区割し、規制ガイド部材51とスライドボリューム60のスライドレバー61の連結を所定の位置で連結・解除するように構成したので、広範囲に規制ガイド部材の移動が可能となるとともに、設置スペースの制約を受けず装置を小型化できる。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される自動原稿送り装置を備えた画像読取装置を示す断面図である。
【図2】本発明に係る給紙トレイの平面図である。
【図3】本発明に係る給紙トレイの背面カバーを取り外した状態を示す背面図である。
【図4】本発明に係るラックとスライドボリュームのスライドレバーの連結・解除動作を示す図である。
【図5】本発明に係るラックとスライドボリュームのスライドレバーの連結・解除動作を示す図である。
【図6】本発明に係る原稿サイズ検出を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る原稿サイズを特定する処理を示すフローチャート図である。
【図8】本発明に係る原稿サイズを判別する処理(サイズ判別1)を示すフローチャート図である。
【図9】本発明に係る原稿サイズを判別する処理(サイズ判別2)を示すフローチャート図である。
【図10】本発明に係る原稿サイズを判別する処理(サイズ判別3)を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
10 給紙トレイ
51 第1のサイド規制部材
52 第2のサイド規制部材
53 第1のラック
54 第2のラック
55 ピニオン
60 スライドボリューム
61 スライドレバー
61 回転軸
59 連結溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙トレイ上のシートを所定の位置に給紙するシート給紙手段に関し、詳しくは、給紙トレイ上に載置されたシートのサイズ検出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のシート給紙装置においては、例えば画像読取装置に備えられてシート原稿を所定の読取位置に給紙するものが知られている。
【0003】
このようなシート給紙装置は、シート原稿を載置する給紙トレイ上にシートの幅方向の両端を規制する一対のサイド規制板が配置されている。この一対のサイド規制板はスライド移動可能に設けられている。
【0004】
そして、シート給紙装置にはシート原稿の幅方向の長さを検出するためのスライドボリューム(可変抵抗器)が設けられており、一対のサイド規制板の一方の移動に連動して検出レバー(接触子)を移動させることでスライドボリュームの抵抗値を変化させ、スライドボリュームからの出力電圧をによってシート幅を検知しているものがある(例えば、特許文献1。)。
【0005】
このスライドボリュームは給紙トレイの原稿載置面の背面に取り付けられ、スライドボリュームの移動レバーは、サイド規制板と一体にスライド移動されるラックに固定して取り付けている。これによって、サイド規制板の移動に連動させてスライドボリュームの移動レバーを移動させている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−43058号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、給紙トレイでの給紙が可能なシートの最大幅と最小幅の寸法差が汎用的なスライドボリュームの移動レバーの最大移動量よりも大きい場合は、機体の異なる装置のそれぞれに専用のスライドボリュームを製作しなければならないため、コスト面で問題となる。
【0007】
また、スライドボリュームの移動レバーの最大移動量が大きくなれば、スペース的な制約を受け、給紙トレイが必要以上に大型化するとの問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、広範囲にサイド規制板の移動が可能となり、多種のサイズの原稿の規制ができるとともに、スライドボリュームの設置スペースの制約を受けず装置を小型化でき、かつ安価なシート給紙装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、シートの端部を規制するためにサイド規制部材が移動される領域を、検出手段にて検出する検出域と検出しない非検出域とに区割し、サイド規制部材とレバー部材とを検出域で連結させ、非検出領域でサイド規制部材とレバー部材との連結を解除させるようにした。
【0010】
これによって、サイド規制部材と検出手段のレバー部材は所定の位置で連結・解除されるので、サイド規制部材の移動領域と検出手段のレバー部材の移動範囲を一致させる必要がなくなり、規制ガイド部材は広範囲の移動が可能となり、検出手段は小型化できるので検出手段の設置スペースの制約がなくなって装置を小型化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシートサイズ検出装置及びシート給紙装置を画像読取装置等に備えられた自動原稿送り装置の給紙部に適用した実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1は、自動原稿送り装置A及び画像読取装置Hを示す断面図であり、以下に図1に基づき自動原稿送り装置A及び画像読取装置Hについて説明する。
【0013】
自動原稿送り装置Aは、原稿を載置する給紙トレイ10と、読み取られた原稿を収納する排紙トレイ26と、画像読取装置Hの上面に設けられたプラテンガラス4に原稿を給紙するための給紙部1と、プラテンガラス4に沿って原稿を搬送するための搬送部2と、プラテンガラス4を通過した原稿を排紙、または原稿の表裏を反転して再度プラテンガラス4上に再給紙するための反転排紙部3と、を備えている。
【0014】
画像読取装置Hは、プラテンガラス4を介してランプ等の光源5からの光をプラテンガラス上に静止した原稿に照射し、その反射光を複数のミラー6a、6b、6cで反射させてレンズ7を介してCCD8で読み取る光学系の読取手段を備えている。
【0015】
この読取手段は、光源5や複数のミラー6a、6b、6cを光源ユニットとして構成し、副走査方向に移動させることによってプラテンガラス4上に静止した原稿の画像を読み取る。
【0016】
自動原稿送り装置Aの給紙部1には、給紙トレイ10に載せられた原稿の最上面に接触して繰り出す繰り出しローラ11と、繰り出された原稿を給紙する給紙ローラ12とこの給紙ローラ12に圧接して給紙ローラ12にて給紙される原稿の2枚目以降を阻止する分離部材13とからなる分離手段、給紙ローラ12と分離部材13によって1枚に分離されて給紙される原稿の先端を整合してスキューを補正するレジストローラ対14とが設けられている。そして、繰り出しローラ11の近傍には給紙トレイ10上に原稿が載置されたことを検出するエンプティセンサS1が配置され、レジストローラ対14の前後には原稿の先端を検出するレジストセンサS2と原稿の給紙を制御するタイミングセンサS3が配置されている。
【0017】
搬送部2には、駆動プーリ15と従動プーリ16に張架された無端状の搬送ベルト17が備えられている。この無端状の搬送ベルト17は、プラテンガラス4上に配置されてプラテンガラス4との間に原稿を挟んで搬送する。
【0018】
反転排紙部3には、プラテンガラス4からの原稿の表裏を反転してプラテンガラス4上に再給紙する反転ローラ18と、反転ローラ18に圧接される第1、第2の反転従動ローラ19、20と、排紙トレイ26に原稿を排紙する排紙ローラ対25と、原稿の排紙する経路を選択するため排紙フラッパ21と、原稿の表裏を反転して再給紙する経路に原稿を案内する反転フラッパ22と、原稿を排紙トレイ26に案内するための自重フラッパ23とが設けられている。さらに排紙する原稿の端を検出する排紙センサS5と、原稿の反転を検出する反転センサS4とが設けられている。
【0019】
ここで、反転排紙部3には、排紙トレイ26と搬送ベルト17との間にプラテンガラス4上から反転ローラ18を経由して反転された原稿をスイッチバックして排紙ローラ対25に案内するためのスイッチバック経路24が形成されている。
【0020】
そして、給紙部1、反転排紙部3に配置されたセンサS1〜S5は、原稿の搬送を制御するための制御基板に実装された1チップマイコン等を含む制御手段としての制御部に接続されており、各センサからの出力信号に基づいて上述した各ローラや各フラッパを駆動するためのモータ(図示せず)やアクチュエータ(図示せず)を制御し、原稿の送り動作が実行される。
【0021】
次に、上述の構成からなる自動原稿送り装置Aの原稿送り動作について説明する。
【0022】
先ず、エンプティセンサS1が原稿を検出すると、繰り出しローラ11と給紙ローラ12が駆動し、給紙トレイ12から原稿が繰り出され、1枚に分離されて給紙される。
【0023】
そして、給紙された原稿の先端がレジストセンサS2によって検出された時点から原稿を所定時間の間送ることで、原稿の先端がレジストローラ対14のニップ部に突き当たって整合され、原稿のスキューが補正される。そして、スキュー補正された原稿は、レジストローラ対14を駆動することによって、プラテンガラス4上に向けて送られる。
【0024】
プラテンガラス4上に送られた原稿は、搬送ベルト17の正回転駆動によってプラテンガラス4に沿って搬送される。そして、原稿の後端をタイミングセンサS2が検出した後に、原稿を所定量搬送して搬送ベルトを停止させることによって、原稿がプラテンガラス4上の所定の読取位置に停止される。この停止した状態で画像読取装置Hの読取手段によって原稿の画像が読み取られる。原稿の読み取りが終了すると搬送ベルト17は正回転駆動し、同時に反転ローラ18も正回転駆動される。これによって、原稿がプラテンガラス4上から搬出されて反転排紙部3に送り込まれる。
【0025】
そして、反転排紙部3に送り込まれた原稿は、片面モードまたは両面モードのいずれかによって送り動作を異ならせる。
【0026】
片面読取モードである場合には、プラテンガラス4上から搬出された原稿は排紙フラッパ21、及び反転フラッパ22によってスイッチバック経路24に導かれる。そして、原稿の後端が反転センサS4に検出されてから所定量搬送した後に反転ローラ18を一旦停止する。このとき、原稿の後端は自重フラッパ23を過ぎた位置で反転ローラ18と反転従動ローラ20にニップされて停止した状態となる。その後、反転ローラ18を逆回転駆動するとともに排紙ローラ対25を回転駆動することで、原稿をスイッチバックさせる。スイッチバックされた原稿は自重フラッパ23によって排紙ローラ対25に送られる。そして、排紙ローラ対25によって排紙トレイ26に排紙される。
【0027】
なお、自重フラッパ23は下方に自重によって垂下されており、通過する原稿の先端によって上方に回動するように構成されている。
【0028】
次に、両面読取モードの場合は、表面が読み取られ、プラテンガラス4上から搬出された原稿は排紙フラッパ21、反転フラッパ22によって反転ローラ17の周面に沿って送られて再びプラテンガラス4上に供給される。プラテンガラス4上に再供給された原稿は逆回転駆動する搬送ベルト17によって再び所定の位置に搬送され停止する。プラテンガラス4上の所定の位置に搬送されて停止された原稿は、その裏面が読取手段によって読み取られる。そして、読み取りが終了すると搬送ベルト17を正回転駆動し、同時に反転ローラ55も正回転駆動して、原稿をプラテンガラス4上から再び搬出する。プラテンガラス4上から搬出された原稿の先端を反転センサS4が検出すると排紙フラッパ21を排紙ローラ対25に案内する位置に切り換え、これによって、原稿は排紙ローラ対25に向けて案内される。そして、排紙ローラ対25にて排紙トレイ26に排紙される。
【0029】
以降、給紙トレイ10上に2枚目以降の原稿がある場合には、同様な給紙、搬送、排紙動作が実行される。
【0030】
図2、図3に基づきシート幅を検出するための機構を説明する。図2は、給紙トレイの平面図であり、図3は、給紙トレイの背面カバーを取り外した状態を示す背面図である。
【0031】
図2に示すように給紙トレイ10の原稿載置面側には、給紙トレイ10に載置された原稿の幅方向端部を規制するために一対のサイド規制部材51、52が設けられている。
【0032】
この一対のサイド規制部材は幅方向にスライド移動操作自由の可動部材であり、後述する給紙トレイ10の背面側に取り付けられた一対のラック53、54とピニオン55によって、第1のサイド規制部材51を幅方向にスライド移動操作するとそれに連動して第2のサイド規制部材52も第1のサイド規制部材51とは逆方向に等距離移動して一対のサイド規制部材51、52の間隔が中央基準で広狭変化するように構成されている。
【0033】
そして、給紙トレイ10の背面側には図3に示すように一対のサイド規制部材51、52のそれぞれに一体連結された第1、第2のラック53、54と、この第1、第2のラック53,54の移動を連動させるためのピニオン55が設けられている。
【0034】
この第1のラック53は、給紙トレイ10に形成されたスライド孔10aを介して給紙トレイ10の背面側に突出した第1のサイド規制部材51の連結枠51aに第1のラック53の一端側の係合片53aを嵌め込んで係合させることによって、第1のサイド規制部材51に連結し、固定支持されている。
【0035】
また、第2のラック111も第1のラック55と同様に、給紙トレイ10に形成されたスライド孔10bを介して給紙トレイ10の背面側に突出した第2のサイド規制部材52の連結枠52aに第2のラック54の係合片54aを嵌め込んで係合させることによって、第2のサイド規制部材52に連結し、固定支持されている。
【0036】
そして、第1のラック53と第2のラック54は、給紙トレイの背面の幅方向略中央部に取り付けられたピニオン55にそれぞれ歯合しており、このピニオン55によって第1のラック53と第2のラック54は連動してスライド移動する。
【0037】
56は、ピニオン55と一体形成されたフランジであって、このフランジ56はその外周側の一部でピンオン55に歯合する第1のラック53と第2のラック54を支持している。
【0038】
57、58は、第1のラック53と第2のラック54のそれぞれのスライド移動方向と直交する方向を規制する規制部材としてのガイドリブであり、このガイドリブ57、58は給紙トレイ10の背面側に形成され、第1のラック53と第2のラック54をそれぞれ規制することによって、確実にピニオン55に歯合させるとともに、第1のラック53と第2のラック54がガタがなくスムーズにスライド移動させる。
【0039】
給紙トレイ10の背面側には、スライド式の可変抵抗器であるスライドボリューム60が取り付けられている。このスライドボリューム60は、第1のラック53に連結されてスライド移動するスライドレバー61を有し、このスライドレバー61を移動させることで抵抗値を変化させ、その抵抗値の変化に伴ない変化する出力電圧を計測することで、第1のサイド規制部材51の位置を検出する。そして、この第1のサイド規制部材51の位置から給紙トレイ10上の原稿の幅方向の長さを検出する。
【0040】
ここで、本実施例では、第1のサイド規制部材51の移動領域に対してスライドボリューム60の検出する検出領域と検出しない非検出領域で区割している。
【0041】
そして、スライドボリューム60のスライドレバー61と第1のラック53とは、区割された検出領域で連結し、非検出領域で連結解除されるように連結・解除機構が設けられている。
【0042】
この連結・解除機構は、中央側の一方の壁59aを他方の壁59bよりも突出されたて係合溝59を有する連結部と、係合溝59にスライドレバー61が進入・退避されるように第1のラック53のスライド方向に対して所定角度だけ傾けてスライドボリューム60を配置してなる。
【0043】
この連結・解除機構による連結・解除動作を図4、図5に基づき説明する。
【0044】
まず、図4(a)に示すようにサイド規制部材51が給紙トレイ10の外側に位置した状態(一対のガイド規制部材51、52の間隔が広い状態)では、スライドレバー61は第1のラック53の連結部の係合溝59に進入しており、スライドレバー61と第1のラック53は連結されている。
【0045】
この状態から給紙トレイ10の中心に向けて第1のサイド規制部材51をスライド移動操作すると第1のラック53もそれに連動して給紙トレイ10の幅方向にスライド移動する。このとき、図4(b)に示すように第1のラック53に連結状態にあるスライドレバー61は、第1のラック53と同一方向に移動しながら第1のラック53と離れる方向に除々に移動される。つまり、スライドレバー61は第1のラック53の移動方向に対して斜め方向に移動される。
【0046】
そして、図5(a)に示すように所定の位置まで第1のラック53が移動するとスライドレバー61は第1のラック53の係合溝59から外れ、連結が解除される。
【0047】
その後、図5(b)に示すように第1のラック53は移動するが、スライドレバー61は第1のラック53との連結が解除されているので、移動されない。
【0048】
さらに、スライドレバー61と第1のラック53との連結が解除されている状態、つまり、第1のサイド規制部材51が給紙トレイ10の幅方向中央側に位置している状態(一対のサイド規制部材51、52の間隔が狭い状態)から第1のサイド規制部材51が給紙トレイ10の幅方向外側に移動させた場合には、第1のサイド規制部材51に連動してスライド移動する第1のラック53の係合溝59の一方の壁59aにスライドボリューム60のスライドレバー61が所定の位置で突き当たる。そして、さらに第1のラック53を移動することでスライドレバー61が移動しながら係合溝59に進入し、連結される。
【0049】
すなわち、スライドレバー61をサイド規制部材51の移動範囲に対して所定範囲だけ移動させるように構成し、サイド規制部材51、52の移動範囲の一部のみをスライドボリューム60で検出するように構成している。
【0050】
このように、サイド規制部材とスライドボリュームのスライドレバーの連動を所定の位置で連結・解除、すなわち区割された検出領域で連結し、非検出領域で連結解除されるよう構成したので、サイド規制部材の移動範囲がスライドボリュームのスライドレバーの移動範囲によりも広範囲に移動可能となるになるので、多種多様なサイズの規制が可能となる。
【0051】
なお、図3に示す62a、62bはスライドボリューム60を第1のラック53に対して傾けて配置するために給紙トレイ10の背面に形成された位置決めリブであって、この位置決めリブ62a、62bにスライドボリューム60の一側面を突き当てるようにしてスライドボリューム60を位置決めしている。
【0052】
また、給紙トレイ10の背面に対しては背面カバーが取り付けられて給紙トレイ10の背面に取り付けられた第1、第2のラック53、54、ピニオン55、スライドボリューム60等の機構は覆われて保護される。
【0053】
次に、原稿の幅方向の長さを検出する検出手段について図6のブロック図に基づき説明すると、給紙トレイ10上の一対のサイド規制部材51、52が移動されることによってスライドボリューム60の抵抗値が変位する。このスライドボリューム60からの出力電圧は、制御部70に設けられたAD変換回路71で10ビットのデジタルデータとしてRAM等の記憶手段72に格納される。そして、10ビットデータによって原稿の幅方向の長さが検出される。
【0054】
なお、AD変換回路は、CPUやROM、RAMを含む1チップマイコンに内蔵され、この1チップマイコンのアナログポートからスライドボリューム60からの出力電圧が入力される。
【0055】
給紙トレイ10には原稿の給紙方向の長さを検出する第1の長さセンサS6、第2の長さセンサS7が設けられており、スライドボリューム68にて検出された原稿の幅方向の長さと原稿の長さによって、原稿のサイズを制御部70にて特定する。
【0056】
このサイズを特定の処理について、図7のフローチャートに基づき説明する。
【0057】
まず、エンプティセンサS1によって、原稿が給紙トレイ10上にセットされたことが検出される(ST1)。そして第2の長さセンサS7にて原稿の有無を検出し(ST2)、第2の長さセンサS7が原稿を検出していたならば、給紙トレイ10上の原稿がLG(T)、B4(T)、A3(T)、LD(T)のいずれかであると判別する(ST3)されサイズ判別1が実行される。
【0058】
そして、第2の長さセンサS7が原稿を検出しなければ、第1の長さセンサS6にて原稿の有無を検出(ST4)し、第1の長さセンサS6が原稿を検出していれば、給紙トレイ10上の原稿がB5(T)、LT(T)、A4(T)のいずれかであると判別(ST5)されサイズ判別2が実行される。また、第1の長さセンサS6が原稿を検出していなければ、給紙トレイ10上の原稿がST(Y)、A5(Y)、B5(Y)、A5(T)、A4(Y)、LT(Y)、ST(T)のいずれかであると判別(ST6)され、サイズ判別3が実行される。
【0059】
表1は、第1、第2の長さセンサS6、S7の原稿検出状態と原稿幅情報とによる原稿サイズを示す表である。つまり、ここでは表1に示すように第1、第2の長さセンサS6、S7によって原稿を判別して原稿の幅方向が異なるサイズに分類した情報を取得する。
【0060】
【表1】
【0061】
次に、その幅方向が異なるサイズに分類された原稿は、後述する原稿サイズ判別1〜3のいずれかの処理で表1に示す閾値に基づいて原稿サイズが特定される。そして、特定された原稿サイズの情報は画像形成装置等の本体に送信される(ST7)。
【0062】
原稿サイズを特定するための原稿サイズ判別1〜3の処理は、一対の規制サイド部材51、52の移動に伴なって出力値が変位するスライドボリューム58の出力値によって検出された原稿の幅方向の長さ情報によって、原稿サイズが特定される。
【0063】
この原稿サイズを特定する処理を図8乃至図10のフローチャートに基づいて説明する。図7は、サイズ判別1の処理のフローチャートを示す。図8は、サイズ判別2の処理のフローチャートを示す。図9は、サイズ判別3の処理のフローチャートを示す。
【0064】
給紙トレイ10上の原稿がLG(T)、B4(T)、A3(T)、LD(T)といずれかであると判別された場合に実行されるサイズ判別1では、図7で示すようにスライドボリューム58の出力値より原稿の幅方向の長さが検出される(ST10)。この検出された原稿の幅方向の長さは上述したようにAD変換され、その幅データが記憶される。この幅データとして記憶された原稿の幅方向の長さが288mm以上か否か比較され(ST11)、原稿の幅方向の長さが288mm以上であれば原稿サイズがA3(T)であると特定される(ST12)。そして、原稿の幅方向の長さが288mmよりも短い場合は277mm以上か否かを比較され(ST13)、原稿の幅方向の長さが277mm以上であれば原稿サイズがLD(T)であると特定される(ST14)。さらに、原稿の幅方向の長さが277mmよりも短い場合は、236mm以上か否かを比較され(ST15)、原稿の幅方向の長さが276mm以上であれば原稿サイズがB4(T)であると特定され(ST16)、原稿の幅方向の長さが277mmよりも短い場合はLG(T)と特定される(ST17)。
【0065】
なお、上記の数値288mmはA3(T)の規定されている幅方向の長さ297mmとLD(T)の規定されている幅方向の長さ279.4mmの中央値であって、A3(T)とLD(T)を判断するために予め定められた閾値である。この閾値は表1に示すように各サイズ間毎に定められており、この閾値と検出された原稿の幅方向の長さとを順次比較して原稿のサイズが特定される。
【0066】
次に、図8のフローチャートで示すように、給紙トレイ10上の原稿がA4(T)、LT(T)、B5(T)の何れかであると判別された場合に実行される原稿サイズ判別2は、サイズ判別1のST10と同様にスライドボリューム58の出力値より原稿の幅方向の長さが検出される(ST20)。そして、スライドボリューム58の出力値から検出された原稿の幅方向の長さが213mm以上か否か比較され(ST21)、原稿の幅方向の長さが213mm以上であれば原稿サイズがLT(T)であると特定される(ST22)。そして、原稿の幅方向の長さが213mmよりも短い場合は、196mm以上か否かを比較され(ST23)、原稿の幅方向の長さが196mm以上であれば原稿サイズがA4(T)であると特定される(ST24)。さらに、原稿の幅方向の長さが196mmよりも短い場合は、B5(T)と特定される(ST25)。
【0067】
なお、上記の数値213mmは、LT(T)の規定されている幅方向の長さ215.9mmとA4(T)の規定されている幅方向の長さ210mmの中央値であって、LT(T)とA4(T)を判断するために予め定められた閾値である。この閾値は表1に示すように各サイズ間毎に定められており、この閾値と検出された原稿の幅方向の長さとを順次比較して原稿のサイズが特定される。
【0068】
原稿サイズ判別3も、表1に示すように各サイズ間毎に定められた閾値と検出された原稿の幅方向の長さとを順次比較し、ここではST(Y)、A5(Y)、B5(Y)、A5(T)、A4(Y)、LT(Y)、ST(T)の原稿のサイズが特定される。
【0069】
図9のフローチャートで示すように、原稿サイズ判別3は、スライドボリューム58の出力値より原稿の幅方向の長さを検出する(ST30)。
【0070】
そして、スライドボリューム58の出力値より検出された原稿の幅方向の長さが288mm以上か否か比較され(ST31)、原稿の幅方向の長さが288mm以上であれば原稿サイズがA4(Y)であると特定される(ST32)。
【0071】
原稿の幅方向の長さが288mmよりも短い場合は、268mm以上か否かを比較され(ST33)、原稿の幅方向の長さが268mm以上であれば原稿サイズがLT(Y)であると特定される(ST34)。
【0072】
さらに、原稿の幅方向の長さが268mmよりも短い場合は、237mm以上か否かを比較され(ST35)、原稿の幅方向の長さが237mm以上であれば原稿サイズがB5(Y)であると特定される(ST36)。
【0073】
原稿の幅方向の長さが237mmよりも短い場合は、213mm以上か否かを比較され(ST37)、原稿の幅方向の長さが213mm以上であれば原稿サイズがST(Y)であると特定される(ST38)。
【0074】
原稿の幅方向の長さが213mmよりも短い場合は、179mm以上か否かを比較され(ST39)、原稿の幅方向の長さが179mm以上であれば原稿サイズがA5(Y)であると特定される(ST40)。
【0075】
原稿の幅方向の長さが179mmよりも短い場合は、144mm以上か否かを比較され(ST41)、原稿の幅方向の長さが144mm以上であれば原稿サイズがA5(T)であると特定される(ST42)。
【0076】
そして、原稿の幅方向の長さが144mmよりも短い場合はST(T)と特定される(ST43)。このとき、本実施例では前述した第1のラック53とスライドボリューム60のスライドレバー61の連結・解除される位置を、第1、第2のサイド規制部材51、52の間隔が144mmよりも若干狭くなる位置に設定している。つまり、第1、第2のサイド規制部材51、52の間隔が144mm以上の間隔で第1のラック53とスライドレバー61連結し、144mmよりも狭い間隔で解除されるようにしている。そして、ST(T)については、実際のST(T)の原稿の幅方向の長さを検出できないが、144mmよりも小さい幅方向の原稿はST(T)しかないので、ST(T)と特定している。
【0077】
このように、原稿の幅方向の長さが最小の原稿について、その幅方向両端を第1のラック53とスライドレバー61の解除後に一対のサイド規制部材51、52を移動させて規制するようにしている。これによって、一対のサイド規制部材51、52を移動の移動範囲に対してスライドレバー61の移動範囲を狭くしても、支障なく全ての原稿サイズの判別が可能となる。
【0078】
なお、上記実施例においては、原稿の幅方向の長さが最小の原稿のみを第1のラック53とスライドレバー61の解除後に、その幅方向の両端を規制するようにしたが、第1のラックとスライドレバーの解除後に、複数のサイズの原稿の幅方向の両端を規制するようにしてもよい。この場合、第1のラックとスライドレバーの解除後でスライドボリュームの検出できないサイズの原稿については、各サイズの原稿の幅方向に対応したセンサを給紙トレイからプラテンガラスに至る経路中に適切に配置して原稿の幅方向の長さを検出するようにすればよい。これによって、さらにスライドボリュームが小型化され、給紙トレイ内の省スペース化が図れる。
【0079】
なお、上述した実施例では、原稿の給紙方向の長さの検出結果によって原稿のサイズを分類したうえで、原稿の幅方向の長さの検出結果に基づいて原稿サイズを特定したが、原稿の幅方向の長さの検出結果によって原稿のサイズを分類したうえで、原稿の給紙方向の長さの検出結果に基づいて原稿サイズを特定してもよい。
【0080】
さらに、原稿の給紙方向の長さの検出は、給紙トレイ上にセンサを配置して原稿の長さ情報を得たが、給紙トレイからプラテンガラスに至る経路中に配置したセンサによって給紙される原稿の先後端を検出し、実際の原稿の長さを計測してもよい。また、所定の位置に原稿の先端が到達した時点で所定の位置の給紙方向上流側に配置されたセンサの原稿の検出結果に基づいて原稿の長さ情報を得てもよい。
【0081】
上記の実施例によれば、シートの端部を規制するスライド自在なサイド規制部材51、52と、サイド規制部材51、52のスライド移動に連動して移動するスライドレバー61によって抵抗値を可変するスライドボリューム60と、そのスライドボリューム60の出力電圧によって原稿の幅方向の長さを判断する制御部70と、を備え、サイド規制部材51、52の移動領域をスライドボリューム60で検出可能な移動領域と検出されない非検出領域に区割し、規制ガイド部材51とスライドボリューム60のスライドレバー61の連結を所定の位置で連結・解除するように構成したので、広範囲に規制ガイド部材の移動が可能となるとともに、設置スペースの制約を受けず装置を小型化できる。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される自動原稿送り装置を備えた画像読取装置を示す断面図である。
【図2】本発明に係る給紙トレイの平面図である。
【図3】本発明に係る給紙トレイの背面カバーを取り外した状態を示す背面図である。
【図4】本発明に係るラックとスライドボリュームのスライドレバーの連結・解除動作を示す図である。
【図5】本発明に係るラックとスライドボリュームのスライドレバーの連結・解除動作を示す図である。
【図6】本発明に係る原稿サイズ検出を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る原稿サイズを特定する処理を示すフローチャート図である。
【図8】本発明に係る原稿サイズを判別する処理(サイズ判別1)を示すフローチャート図である。
【図9】本発明に係る原稿サイズを判別する処理(サイズ判別2)を示すフローチャート図である。
【図10】本発明に係る原稿サイズを判別する処理(サイズ判別3)を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
10 給紙トレイ
51 第1のサイド規制部材
52 第2のサイド規制部材
53 第1のラック
54 第2のラック
55 ピニオン
60 スライドボリューム
61 スライドレバー
61 回転軸
59 連結溝
Claims (8)
- 給紙トレイ上のシートの幅方向の端部を規制するためにスライド移動自在に設けられたサイド規制部材と、前記サイド規制部材の移動に連動して移動するレバー部材を有し、該レバー部材の移動によって変化される出力値によってシートの幅方向の長さ検出する検出手段と、を備えたシートサイズ検出装置において、
前記サイド規制部材が移動される領域を前記検出手段にて検出する検出域と検出しない非検出域とに区割し、前記サイド規制部材と前記レバー部材とを前記検出域で連結させるとともに前記非検出領域で前記サイド規制部材と前記レバー部材との連結を解除させる連結手段を設けたことを特徴とするシートサイズ検出装置。 - 前記検出手段は、前記レバー部材の移動によって出力電圧を変化させる可変抵抗器と、前記可変抵抗器の出力電圧によってシートの幅方向のサイズを判断する判断手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のシートサイズ検出装置。
- 前記連結手段は、前記一対のサイド規制部材の少なくとも一方に固定され、ピニオンに歯合されたラックを有し、このラックに形成された係合部と前記レバー部材とを係合することとによって前記サイド規制部材と前記レバー部材との連結させたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシートサイズ検出装置。
- 前記レバー部材が前記ラックの移動方向に対して斜め方向に移動するように前記可変抵抗器を取り付ける取付手段とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のシートサイズ検出装置。
- シートを載置する給紙トレイと、前記給紙トレイ上のシートを所定の処理位置に給紙する給紙手段と、前記給紙トレイ上のシートの給紙方向と直交する幅方向の少なくとも一端を規制するために移動自在に設けられたサイド規制部材と、を備えた給紙装置において、
前記サイド規制部材の移動に連動して移動するレバー部材を有し、該レバー部材の移動によって変化される出力値によってシートの幅方向の長さ検出する幅検出手段と、シートの給紙方向の長さを検出する長さ検出手段と、前記幅検出手段と前記長さ検出手段によってシートのサイズを判定する判定手段と、前記サイド規制部材が移動される領域を前記幅検出手段にて検出する検出域と検出しない非検出域で区割し、前記サイド規制部材と前記レバー部材とを前記検出域で連結させ、前記非検出領域で前記サイド規制部材と前記レバー部材との連結を解除する連結手段を設けたことを特徴とするシート給紙装置。 - 前記一対のサイド規制部材の一方に固定された第1のラックと、他方に固定された第2のラックと、前記一対のサイド規制部材は互いに連動して移動させるピニオンとを備え、前記第1のラック及び前記第2のラックに歯合し、前記一対のサイド規制部材を互いに連動して移動させるピニオンとを備えたことを特徴とする請求項5に記載のシート給紙装置。
- 前記連結手段は、前記第1のラックに設けられ、前記レバー部材とを係合することによって前記サイド規制部材と前記レバー部材とを連結させる係合部を有することを特徴とする請求項6に記載のシート給紙装置。
- 前記レバー部材が前記第1のラックの移動方向に対して斜め方向に移動するように前記可変抵抗器を取り付ける取付手段とを備えたことを特徴とする請求項7に記載のシート給紙装置。
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JP2002299551A JP2004131267A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | シートサイズ検出装置、及びシート給紙装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004131267A true JP2004131267A (ja) | 2004-04-30 |
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ID=32288652
Family Applications (1)
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JP2002299551A Pending JP2004131267A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | シートサイズ検出装置、及びシート給紙装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004131267A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016044064A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | シート搬送装置、画像処理装置、シートサイズ判定方法 |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002299551A patent/JP2004131267A/ja active Pending
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Effective date: 20040816 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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