JP2004131254A - 帯状体巻取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の小型化・簡素化が実現でき、使用材料にも無駄が生じなくなり、しかも、巻取り時の張力・速度を一定にできる帯状体巻取装置を得る。
【解決手段】同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取り、巻軸31から帯状体Bを抜脱して巻回体を得る帯状体巻取装置20において、帯状体Bを巻回した原反29を、帯状体Bの繰り出し方向に回転させる繰出しモータ41と、帯状体Bの始端を保持するチャック43と、チャック43を搭載してチャック43を帯状体Bの繰出し方向に直線移動自在とする移動体45と、チャック43に始端が保持されて引き出された帯状体Bの途中をスリットに挟入し、帯状体Bの延在方向に直交し且つ帯状体Bの表裏面と平行な方向を回転中心として回転することで帯状体Bの巻始めをS字状にしてその両側を外周に二層で巻回する巻軸31とを設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取り、巻軸31から帯状体Bを抜脱して巻回体を得る帯状体巻取装置20において、帯状体Bを巻回した原反29を、帯状体Bの繰り出し方向に回転させる繰出しモータ41と、帯状体Bの始端を保持するチャック43と、チャック43を搭載してチャック43を帯状体Bの繰出し方向に直線移動自在とする移動体45と、チャック43に始端が保持されて引き出された帯状体Bの途中をスリットに挟入し、帯状体Bの延在方向に直交し且つ帯状体Bの表裏面と平行な方向を回転中心として回転することで帯状体Bの巻始めをS字状にしてその両側を外周に二層で巻回する巻軸31とを設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばリチウムイオン二次電池の電極素材等を巻き取るのに好適な帯状体巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばリチウム二次電池は、帯状体巻取装置を用いて電極シート、絶縁用シート(所謂セパレータ)などを重ねて巻いた巻回体を容器に収容して密封している。図7に示すように、この帯状体巻取装置10は、4本の繰り出し軸と、巻取り部とを有して構成されている。この帯状体巻取装置10において、4本の繰り出し軸には、正極集電体の両面に正極合剤が塗布された正極電極シートの原反ロール1と、負極集電体の両面に負極合剤が塗布された負極電極シートの原反ロール3と、それぞれ微孔性ポリプロピレンフィルムよりなる第1及び第2のセパレータの原反ロール5、7とがそれぞれ装着される。
【0003】
巻取り部には、巻軸9が配設されている。この巻取り部は、巻軸9を一定方向及び一定速度で回転駆動させて、各繰り出し軸1、3、5、7より繰り出された各材料を巻軸9に巻回させて巻回体を作製する。即ち、第1のセパレータB1、正極電極シートA1、第2のセパレータB2及び負極電極シートA2は、順次重ねられた状態で、回転駆動される巻軸9に所定量が巻き付けられ、巻回体を構成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の帯状体巻取装置は、正極電極シートの原反ロール1と、負極電極シートの原反ロール3と、第1及び第2のセパレータの原反ロール5、7とを装着する4本の繰り出し軸を備えていたため、それぞれの帯状体経路に案内機構や張力制御機構が必要となり、装置が大きく且つ複雑となって、装置コストが増大した。また、二つの原反5、7からセパレータB1、B2を繰り出して巻軸9に巻回する場合、図8(a)に示すように、各セパレータB1、B2の始端b1、b2を巻軸9のスリット9aに二重に挟入したり、図8(b)に示す様に巻軸9に対して360°回巻したりして段付けし(オフセットし)、固定していたため、その分の材料に無駄が生じる問題があった。更に、巻軸9が扁平である場合には、その回転角度によって帯状体の張力や巻取り速度が変化するため、巻取り精度の低下する問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、装置の小型化・簡素化が実現できるとともに、使用材料にも無駄が生じなくなり、しかも、巻取り時の張力・速度を一定にできる帯状体巻取装置を提供し、小型・簡素・安価な装置で、安価且つ高精度な巻回体の製作を可能にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の帯状体巻取装置は、同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取り、前記巻軸から前記帯状体を抜脱して巻回体を得る帯状体巻取装置であって、前記帯状体を巻回した原反を、該帯状体の繰り出し方向に回転させる繰出しモータと、前記帯状体の始端を保持するチャックと、該チャックを搭載して該チャックを前記帯状体の繰出し方向に直線移動自在とする移動体と、前記チャックに始端が保持されて引き出された前記帯状体の途中をスリットに挟入し、該帯状体の延在方向に直交し且つ該帯状体の表裏面と平行な方向を回転中心として回転することで前記帯状体の巻始めをS字状にしてその両側を外周に二層で巻回する巻軸とを備えたことを特徴とする。
【0006】
この帯状体巻取装置では、一つの原反からチャックにより帯状体の始端が掴まれ、二層分の原反が引き出され、その中間部が巻軸のスリットに挟入され、巻取りが行われる。従って、原反が一つであっても、同一の巻軸に、二層の帯状体が同一長で巻取られた巻回体が得られることになる。これにより、従来の二つの原反が必要であった帯状体巻取装置に比べ装置の小型化、低コスト化が可能になるとともに、帯状体の途中が、S字状にして巻始められるので、二枚の帯状体のそれぞれの始端がスリットに二重にオフセットされて巻始められるのに比べ、材料(帯状体)使用量が減少する。
【0007】
請求項2記載の帯状体巻取装置は、請求項1記載の帯状体巻取装置において、前記帯状体に接して張力を付与する張力付与ユニットを、前記繰出しモータと前記巻軸との間の帯状体経路、及び前記巻軸と前記チャックとの間の帯状体経路に配設し、該張力付与ユニットが、前記帯状体に接するダンサーローラと、先端に該ダンサーローラを回動自在に支持し、基端を所定角度範囲で回動自在に支持したアームと、前記ダンサーローラを介して前記帯状体に張力を付与するために一定の力を該アームに付与する張力付勢手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
この帯状体巻取装置では、帯状体の巻取り中に、張力に変動が生じると、帯状体に接しているダンサーローラを介してアームが揺動する。アームは、巻取り時の帯状体に作用する所定張力と、張力付勢手段からの付与張力とによって中立位置に配置されている。ここで、帯状体の張力が増加すると、アームは、張力付勢手段を伸長させる方向に振れ、張力の増加を減少させるように作用し、帯状体の張力が減少すると、アームは、張力付勢手段が収縮する方向に振れ、張力の低下を減少させるように作用する。従って、帯状体の張力変動が特に小さい場合では、このようなアームの揺動のみによって、巻取り張力の変動が吸収可能となり、帯状体が、常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0009】
請求項3記載の帯状体巻取装置は、請求項1又は2記載の帯状体巻取装置において、前記巻軸を扁平形状に形成し、前記アームの振れ角を検出する振れ角検出手段と、該振れ角検出手段の振れ角検出値に基づき、前記繰出しモータへ回転制御信号を送出するとともに、前記移動体を直線駆動する移動体駆動モータへ回転制御信号を送出する張力制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この帯状体巻取装置では、巻軸が扁平形状となることで、この巻軸に巻き取られる巻回体は角筒状となる。従って、巻取り時における巻軸の回転角度によって、巻軸に巻取られる帯状体の速度が変化する。つまり、張力に変動が生じる。この際、張力に変動が生じると、上記の作用と同様にしてアームが振れるが、このときの振れ角が振れ角検出手段によって検出され、この振れ角検出値に基づき、張力制御装置が、繰出しモータへ回転制御信号を送出するとともに、移動体駆動モータへ回転制御信号を送出して振れを抑制する。これにより、帯状体の張力が増加すれば、繰出しモータの回転は増加され、且つ移動体駆動モータは巻軸に接近方向へ移動量を増加させる。換言すれば、アームの揺動角度が常に一定となるように繰出しモータ、移動体駆動モータが制御される。この結果、張力変動が大きい場合であっても、帯状体が常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0011】
請求項4記載の帯状体巻取装置は、請求項3記載の帯状体巻取装置において、前記巻軸を軸線方向に移動自在に支持し、前記帯状体を押圧して、帯状体経路を前記巻軸のスリットに一致する位置に変位させるローラ部を、少なくとも前記巻軸の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側に配設したことを特徴とする。
【0012】
この帯状体巻取装置では、巻軸への帯状体の巻回前に、先ず、巻軸が巻取り位置から軸線方向に後退される。そして、帯状体は、始端がチャックによって掴まれ、原反から繰り出されて任意の位置で直線状となる。この直線状となった帯状体が、巻軸の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所で、ローラ部に押圧され、その結果、帯状体経路が巻軸のスリットに一致する位置に変位する。従って、退避していた巻軸が進出すれば、帯状体が巻軸のスリットに挿入される。これにより、種々の材料長ごとで原反繰り出し時の直線位置が変化しても、確実に帯状体がスリットに挿入可能となり、単一経路途中での帯状体の挟み込みが可能となり、小型且つ簡素な単一原反機構が実現する。
【0013】
請求項5記載の帯状体巻取装置は、請求項4記載の帯状体巻取装置において、前記巻軸の上流側に前記帯状体を挟持する一対のピンチローラを配設し、該ピンチローラと前記巻軸との間に前記帯状体を切断するカッター機構を設けたことを特徴とする。
【0014】
この帯状体巻取装置では、ピンチローラが巻軸の上流側に設けられ、カッター機構がピンチローラと巻軸との間に設けられることで、カッター機構によって切断された帯状体は、巻軸の上流に始端を配置させることになる。従って、巻軸を後退させることで、移動体を移動させることによるチャックでの始端の掴みが容易となる。これにより、小型且つ簡素な単一原反機構が実現する。また、巻き終わりの直前まで、巻軸上流側の帯状体終端が、ピンチローラによって保持可能となり、巻き終わりでの弛みが生じ難くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る帯状体巻取装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る帯状体巻取装置の主要部の概略を表す構成図、図2は本発明に係る帯状体巻取装置の全体の概略を表す構成図、図3は図1に示した張力付与ユニットの拡大図、図4は図1の主要部に設けられる経路変更ローラの動作説明図、図5は帯状体の張力・速度を制御する手順の説明図、図6は図1に示した巻軸への帯状体の巻取り過程を表す説明図である。
【0016】
本発明に係る帯状体巻取装置は、同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取り、巻軸から帯状体を抜脱して巻回体を得る場合に適用できるものであるが、本実施の形態では、帯状体巻取装置を、リチウムイオン二次乾電池の電極・セパレータ巻き取りに用いる場合を例に説明する。
【0017】
帯状体巻取装置20は、図2に示すように、3本の繰り出し軸と、巻取り部23とを有して構成されている。この帯状体巻取装置20において、3本の繰り出し軸には、正極集電体の両面に正極合剤が塗布された帯状体(正極電極シート)A1の正極原反ロール25と、負極集電体の両面に負極合剤が塗布された帯状体(負極電極シート)A2の負極原反ロール27と、微孔性ポリプロピレンフィルムよりなる帯状体(セパレータ)Bのセパレータ原反ロール29とがそれぞれ装着される。
【0018】
巻取り部23には、巻軸31が配設されている。この巻取り部23は、巻軸31を一定方向及び一定速度で回転駆動させて、原反25、27、29より繰り出された各材料(正極電極シートA1、負極電極シートA2、セパレータB)を巻軸31に巻回させて巻回体を作製する。後述する構成から明らかとなるように、巻取り部23は、従来構造に対し一つ少ない単一セパレータ原反ロール29から繰り出されたセパレータBによって、セパレータB、正極電極シートA1、セパレータB及び負極電極シートA2を順次四層に重ねた状態で巻軸31に巻き付け、巻回体を作成するようになっている。
【0019】
装置内において、各原反25、27、29と、巻取り部23との間にはそれぞれにガイドローラ33a、33b、33c、33d、33e(原反27のみ33a〜33f)が配設され、これらガイドローラ33a〜33eは各原反25、27、29と巻取り部23との間の正極電極シートA1、負極電極シートA2、セパレータBの帯状体経路(パス)を適宜に形成している。
【0020】
巻取り部23は、図1に示すように、セパレータBを巻回したセパレータ原反ロール29を、セパレータBの繰り出し方向に回転させる繰出しモータ41と、セパレータBの始端を保持するチャック43と、チャック43を搭載してこのチャック43をセパレータBの繰出し方向に直線移動自在とする移動体45と、巻軸31とを主要部材として備えている。移動体45は、移動体駆動モータ47によって駆動される例えばボールネジ機構によって直線移動される。
【0021】
巻軸31は、本実施の形態において扁平形状に形成され、先端には、軸線方向に切り込んだ図6に示すスリット49を有している。巻軸31は、チャック43に始端が保持されて引き出されたセパレータBの途中を、図6(a)に示すようにスリット49に挟入する。そして、巻軸31は、セパレータBの延在方向に直交し且つこのセパレータBの表裏面と平行な方向(図1の紙面垂直方向)を回転中心として回転する。従って、巻軸31は、セパレータBの巻始めを図6(b)に示すようにS字状にしてその両側を外周に二層で巻回する。また、正極電極シートA1と、負極電極シートA2とは、図6(c)に示すように、それぞれがセパレータBの両側に沿うようにして巻き込まれる。
【0022】
繰出しモータ41と巻軸31との間の帯状体経路、及び巻軸31とチャック43との間の帯状体経路には張力付与ユニット51を配設してあり、張力付与ユニット51はセパレータBに接して張力を付与する。この張力付与ユニット51は、セパレータBに接するダンサーローラ53と、先端にこのダンサーローラ53を回動自在に支持し、基端を所定角度範囲で回動自在に支持したアーム55と、ダンサーローラ53を介してセパレータBに張力を付与するために一定の力をアーム55に付与する張力付勢手段(バネ)57とを有している。図3に示すように、バネ57は、ダンサーローラ53がセパレータBの表面に接触する方向に一定の力を加えるべくアーム55を回動付勢している。
【0023】
アーム55の基端側には振れ角検出手段であるエンコーダEDが取り付けられており、アーム55の振れ角をエンコーダEDより信号T1として電気的に取り出すことができる構造になっている。そして、ダンサーローラ53は、セパレータBのループ58(図3参照)の表面にバネ57の付勢を伴って常に当接させており、セパレータBのテンションがバネ57の付勢力よりも大きくなるとループ58が小さくなる方向にアーム55を揺動し、小さくなるとループ58が大きくなる方向に移動するが、本装置ではダンサーローラ53が一定の位置に固定されて移動されないようにセパレータBの繰り出し量を制御することによって、ダンサーローラ53が大きく振れないようにしながら制御する手法がとられる。
【0024】
符号61は張力制御装置である。この張力制御装置61は、マイクロプロセッサ(CPU)63、カウンタモジュール65、サーボモジュール67を有したボードとして形成されており、エンコーダEDからの信号T1と張力設定値TRとの偏差に基づく張力補正信号TCを演算する。
【0025】
移動体45は、移動体駆動モータ47の回転方向に応じた方向にボールネジ45aが回転するようになっており、またボールネジ45aが回転すると、このボールネジ45aの回転方向及び回転量に応じた方向に移動体45が張力付与ユニット51と共に移動して、ダンサーローラ53にて形成されるループ58の増減が制御される構造になっている。
【0026】
張力制御装置61は、張力補正信号TCによりサーボドライバ69を介して繰出しモータ41、移動体駆動モータ47を駆動する。即ち、張力制御装置61は、エンコーダEDの振れ角検出値に基づき、繰出しモータ41へ回転制御信号を送出するとともに、移動体駆動モータ47へ回転制御信号を送出する。
【0027】
巻軸31は、軸線方向に移動自在に支持されている。この巻軸31の近傍には、図4に示すように、直線移動自在なローラ71aと、帯状電極を巻軸31に巻き付かせる為回動軸を中心に揺動自在なローラ71bとからなるローラ部71を、例えば巻軸31の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所に配設している。ローラ部71は、セパレータBを押圧して、帯状体経路を図4(b)に示すように、巻軸31のスリット49に一致する位置に変位させる。
【0028】
このローラ部71は、巻軸31へのセパレータBの巻回前に、先ず、巻軸31が巻取り位置から軸線方向に後退される。そして、セパレータBは、始端がチャック43によって掴まれ、セパレータ原反ロール29から繰り出されて図4(a)に示すように任意の位置で直線状となる。この直線状となったセパレータBが、巻軸31の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所でローラ部71に押圧され、その結果、帯状体経路が巻軸31のスリット49に一致する位置に変位する。従って、退避していた巻軸31が進出すれば、セパレータBが巻軸31のスリット49に挿入される。これにより、種々の材料長ごとで原反繰り出し時の直線位置が変化しても、確実にセパレータBがスリット49に挿入可能となり、単一経路途中でのセパレータBの挟み込みが可能となり、小型且つ簡素な単一セパレータ原反機構が実現可能となる。
【0029】
また、巻取り部23では、巻軸31の上流側に、セパレータBを挟持する一対のピンチローラ81a、81bを配設している。そして、このピンチローラ81a、81bと巻軸31との間には、セパレータBを切断するカッター機構83を配設している。
【0030】
このように、ピンチローラ81a、81bを巻軸31の上流側に設け、カッター機構83をピンチローラ81a、81bと巻軸31との間に設けることで、カッター機構83によって切断されたセパレータBは、巻軸31の上流に始端を配置させることになる。従って、巻軸31を後退させることにより、移動体45を移動させることによるチャック43での始端の掴みが容易となる。これにより、小型且つ簡素な単一原反機構が実現する。また、巻き終わりの直前まで、巻軸上流側のセパレータ終端が、ピンチローラ81a、81bによって保持可能となり、巻き終わりでの弛みが生じ難くなる。
【0031】
次に、上記のように構成した帯状体巻取装置20の動作を説明する。
新規の巻回体の作製開始時、セパレータBは、前の巻回体作製終了時に切断された終端がピンチローラ81a、81bに挟持された状態となって突出している。また、この状態では、巻軸31が巻回位置から後退されている。
【0032】
新たに巻回動作が開始されると、移動体45が図1の左方へ移動し、ピンチローラ81a、81bに挟持されているセパレータBの端部を、チャック43が掴む。チャック43がセパレータBを掴んだことが確認されると、移動体駆動モータ47が駆動され、移動体45が図1の右方へ移動され、同時に、繰出しモータ41が回転駆動されて、所定長のセパレータBがセパレータ原反ロール29から繰り出される。
【0033】
次いで、ローラ部71が、巻軸31の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所で、セパレータBを挟み、その結果、帯状体経路が巻軸31のスリット49に一致する位置に変位する。その後、退避していた巻軸31が進出することにより、セパレータBが巻軸31のスリット49に挿入される。
【0034】
この状態で、セパレータBは、一製品長の長さで繰り出され、その中央部がスリット49に挿入される。次いで、巻軸31が回転されると、図6に示すように、セパレータBは、同一の巻軸31に、二層の帯状体を同一長で二層に巻取られて行く。また、巻き始めから所定回転角度で、巻軸31を挟む両側から、正極電極シートA1と、負極電極シートA2とが、それぞれのセパレータBに沿うようにして挿入され、巻き込まれて行く。
【0035】
巻回時において、張力付与ユニット51部分では、ダンサーローラ53をセパレータBの表面にバネ57の付勢力で押し付け、この押し付け力とループ58の部分におけるセパレータBのテンションとが釣り合い、通常はダンサーローラ53が同じ位置に静止している。一方、ループ58の部分におけるテンションがバネ57による押し付け力よりも小さくなるとダンサーローラ53がループ58の量を増加させながら回転して振れ、逆に大きくなるとループ58の量を減少させながら回転して振れる。そして、このダンサーローラ53の振れ量はエンコーダEDにより検出されて信号T1として出力され、この信号T1と張力設定値TRとの偏差分の信号が張力制御装置61に入力される。
【0036】
張力制御装置61は、図6に示すように、エンコーダEDからの信号T1と偏差に基づく張力補正信号TCを出力してサーボドライバ69を介して繰出しモータ41、移動体駆動モータ47を駆動する。ここでの繰出しモータ41、移動体駆動モータ47は、ダンサーローラ53でのテンションの大きさによって回転数が異なり、ループ58の量を減少させ又は増加させる。
【0037】
即ち、繰出しモータ41の回転数を多くして繰出しモータ41とダンサーローラとの間に繰り出されるセパレータBの量が増加すると、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが減少する。逆に、回転数を減少させると、繰出しモータ41とダンサーローラとの間に繰り出されるセパレータBの量が減少し、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが増大する。
【0038】
また、移動体45の図1における左方の移動量を増大させると、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが減少する。逆に、移動体45の図1における左方の移動量を減少させると、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが増加する。
【0039】
よって、ダンサーローラ53の振れ位置をエンコーダEDからの信号で知り、この信号に応じて繰出しモータ41、移動体駆動モータ47の回転数を制御することにより、ダンサーローラ53を所定の位置に静止させてテンションを略一定に保持することができる。従って、この装置では、ループ58を制御することによりダンサーローラ53の位置を修正し、この修正でダンサーローラ53の振れを無くしながらテンションを略一定に制御するようにしていることから、安定したテンションの調整が可能になり、高速で巻き取りを行ったときでも巻軸31にセパレータBを略一定のテンションを付与しながら巻き取ることができる。
【0040】
このように、上記の帯状体巻取装置20によれば、一つのセパレータ原反ロール29からチャック43によりセパレータBの始端が掴まれ、二層分のセパレータBが引き出され、その中間部が巻軸31のスリット49に挟入され、巻取りが行われる。従って、セパレータ原反ロール29が一つであっても、同一の巻軸31に、二層のセパレータBが同一長で巻取られた巻回体が得られることになる。これにより、従来の二つの原反が必要であった従来の帯状体巻取装置に比べ装置の小型化、低コスト化が可能になるとともに、セパレータBの途中が、S字状にして巻始められるので、二枚のセパレータBのそれぞれの始端がスリット49に二重にオフセット(図8参照)されて巻始められるのに比べ、材料(セパレータB)使用量が減少する。
【0041】
また、セパレータBの巻取り中に、張力に変動が生じると、セパレータBに接しているダンサーローラ53を介してアーム55が揺動する。アーム55は、巻取り時のセパレータBに作用する所定張力と、バネ57からの付与張力とによって中立位置に配置されている。ここで、セパレータBの張力が増加すると、アーム55は、バネ57を伸長させる方向に振れ、張力の増加を減少させるように作用し、セパレータBの張力が減少すると、アーム55は、バネ57が収縮する方向に振れ、張力の低下を減少させるように作用する。従って、セパレータBの張力変動が特に小さい場合では、このようなアーム55の揺動のみによって、巻取り張力の変動が吸収可能となり、セパレータBが、常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0042】
更に、この帯状体巻取装置20では、巻軸31が扁平形状となることで、この巻軸31に巻き取られる巻回体は角筒状となる。従って、巻取り時における巻軸31の回転角度によって、巻軸31に巻取られるセパレータBの速度が変化する。つまり、張力に変動が生じる。この際、張力付に変動が生じると、アーム55が振れるが、このときの振れ角が振れエンコーダEDによって検出され、この振れ角検出値に基づき、張力制御装置61が、振れを抑制するために、繰出しモータ41へ回転制御信号を送出するとともに、移動体駆動モータ47へ回転制御信号を送出する。これにより、セパレータBの張力が増加すれば、繰出しモータ41の回転は増加され、且つ移動体駆動モータ47は巻軸31に接近方向へ移動量を増加させる。換言すれば、アーム55の揺動角度が常に一定となるように繰出しモータ41、移動体駆動モータ47が制御される。この結果、セパレータBが、常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0043】
なお、上記の実施の形態では、振れ角検出手段としてエンコーダEDを用いる場合を例に説明したが、振れ角検出手段は、エンコーダEDに代えて、振れ方向の上限下限を検出するリミットセンサーであってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る帯状体巻取装置によれば、一つの原反からチャックにより帯状体の始端を掴んで二層分の原反を引き出し、その中間部を巻軸のスリットに挟入し、巻取りを行うので、原反を一つにして、同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取った巻回体を得ることができる。この結果、従来の二つの原反が必要であった帯状体巻取装置に比べ装置の小型化、低コスト化を実現できるとともに、帯状体の途中を、S字状にして巻始めるので、二枚の帯状体のそれぞれの始端をスリットに二重にオフセットして巻始めるのに比べ、材料(帯状体)使用量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る帯状体巻取装置の主要部の概略を表す構成図である。
【図2】本発明に係る帯状体巻取装置の全体の概略を表す構成図である。
【図3】図1に示した張力付与ユニットの拡大図である。
【図4】図1の主要部に設けられる経路変更ローラの動作説明図である。
【図5】帯状体の張力・速度を制御する手順の説明図である。
【図6】図1に示した巻軸への帯状体の巻取り過程を表す説明図である。
【図7】従来の帯状体巻取装置の全体の概略を表す構成図である。
【図8】従来の帯状体巻取装置における巻軸への帯状体の巻取り状況を表す説明図である。
【符号の説明】
20…帯状体巻取装置、29…セパレータ原反ロール(原反)、31…巻軸、41…繰出しモータ、43…チャック、45…移動体、47…移動体駆動モータ、49…スリット、51…張力付与ユニット、53…ダンサーローラ、55…アーム、57…バネ張力付勢手段、61…張力制御装置、71…ローラ部、81a、81b…ピンチローラ、83…カッター機構、B…帯状体、ED…エンコーダ(振れ角検出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばリチウムイオン二次電池の電極素材等を巻き取るのに好適な帯状体巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばリチウム二次電池は、帯状体巻取装置を用いて電極シート、絶縁用シート(所謂セパレータ)などを重ねて巻いた巻回体を容器に収容して密封している。図7に示すように、この帯状体巻取装置10は、4本の繰り出し軸と、巻取り部とを有して構成されている。この帯状体巻取装置10において、4本の繰り出し軸には、正極集電体の両面に正極合剤が塗布された正極電極シートの原反ロール1と、負極集電体の両面に負極合剤が塗布された負極電極シートの原反ロール3と、それぞれ微孔性ポリプロピレンフィルムよりなる第1及び第2のセパレータの原反ロール5、7とがそれぞれ装着される。
【0003】
巻取り部には、巻軸9が配設されている。この巻取り部は、巻軸9を一定方向及び一定速度で回転駆動させて、各繰り出し軸1、3、5、7より繰り出された各材料を巻軸9に巻回させて巻回体を作製する。即ち、第1のセパレータB1、正極電極シートA1、第2のセパレータB2及び負極電極シートA2は、順次重ねられた状態で、回転駆動される巻軸9に所定量が巻き付けられ、巻回体を構成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の帯状体巻取装置は、正極電極シートの原反ロール1と、負極電極シートの原反ロール3と、第1及び第2のセパレータの原反ロール5、7とを装着する4本の繰り出し軸を備えていたため、それぞれの帯状体経路に案内機構や張力制御機構が必要となり、装置が大きく且つ複雑となって、装置コストが増大した。また、二つの原反5、7からセパレータB1、B2を繰り出して巻軸9に巻回する場合、図8(a)に示すように、各セパレータB1、B2の始端b1、b2を巻軸9のスリット9aに二重に挟入したり、図8(b)に示す様に巻軸9に対して360°回巻したりして段付けし(オフセットし)、固定していたため、その分の材料に無駄が生じる問題があった。更に、巻軸9が扁平である場合には、その回転角度によって帯状体の張力や巻取り速度が変化するため、巻取り精度の低下する問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、装置の小型化・簡素化が実現できるとともに、使用材料にも無駄が生じなくなり、しかも、巻取り時の張力・速度を一定にできる帯状体巻取装置を提供し、小型・簡素・安価な装置で、安価且つ高精度な巻回体の製作を可能にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の帯状体巻取装置は、同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取り、前記巻軸から前記帯状体を抜脱して巻回体を得る帯状体巻取装置であって、前記帯状体を巻回した原反を、該帯状体の繰り出し方向に回転させる繰出しモータと、前記帯状体の始端を保持するチャックと、該チャックを搭載して該チャックを前記帯状体の繰出し方向に直線移動自在とする移動体と、前記チャックに始端が保持されて引き出された前記帯状体の途中をスリットに挟入し、該帯状体の延在方向に直交し且つ該帯状体の表裏面と平行な方向を回転中心として回転することで前記帯状体の巻始めをS字状にしてその両側を外周に二層で巻回する巻軸とを備えたことを特徴とする。
【0006】
この帯状体巻取装置では、一つの原反からチャックにより帯状体の始端が掴まれ、二層分の原反が引き出され、その中間部が巻軸のスリットに挟入され、巻取りが行われる。従って、原反が一つであっても、同一の巻軸に、二層の帯状体が同一長で巻取られた巻回体が得られることになる。これにより、従来の二つの原反が必要であった帯状体巻取装置に比べ装置の小型化、低コスト化が可能になるとともに、帯状体の途中が、S字状にして巻始められるので、二枚の帯状体のそれぞれの始端がスリットに二重にオフセットされて巻始められるのに比べ、材料(帯状体)使用量が減少する。
【0007】
請求項2記載の帯状体巻取装置は、請求項1記載の帯状体巻取装置において、前記帯状体に接して張力を付与する張力付与ユニットを、前記繰出しモータと前記巻軸との間の帯状体経路、及び前記巻軸と前記チャックとの間の帯状体経路に配設し、該張力付与ユニットが、前記帯状体に接するダンサーローラと、先端に該ダンサーローラを回動自在に支持し、基端を所定角度範囲で回動自在に支持したアームと、前記ダンサーローラを介して前記帯状体に張力を付与するために一定の力を該アームに付与する張力付勢手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
この帯状体巻取装置では、帯状体の巻取り中に、張力に変動が生じると、帯状体に接しているダンサーローラを介してアームが揺動する。アームは、巻取り時の帯状体に作用する所定張力と、張力付勢手段からの付与張力とによって中立位置に配置されている。ここで、帯状体の張力が増加すると、アームは、張力付勢手段を伸長させる方向に振れ、張力の増加を減少させるように作用し、帯状体の張力が減少すると、アームは、張力付勢手段が収縮する方向に振れ、張力の低下を減少させるように作用する。従って、帯状体の張力変動が特に小さい場合では、このようなアームの揺動のみによって、巻取り張力の変動が吸収可能となり、帯状体が、常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0009】
請求項3記載の帯状体巻取装置は、請求項1又は2記載の帯状体巻取装置において、前記巻軸を扁平形状に形成し、前記アームの振れ角を検出する振れ角検出手段と、該振れ角検出手段の振れ角検出値に基づき、前記繰出しモータへ回転制御信号を送出するとともに、前記移動体を直線駆動する移動体駆動モータへ回転制御信号を送出する張力制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この帯状体巻取装置では、巻軸が扁平形状となることで、この巻軸に巻き取られる巻回体は角筒状となる。従って、巻取り時における巻軸の回転角度によって、巻軸に巻取られる帯状体の速度が変化する。つまり、張力に変動が生じる。この際、張力に変動が生じると、上記の作用と同様にしてアームが振れるが、このときの振れ角が振れ角検出手段によって検出され、この振れ角検出値に基づき、張力制御装置が、繰出しモータへ回転制御信号を送出するとともに、移動体駆動モータへ回転制御信号を送出して振れを抑制する。これにより、帯状体の張力が増加すれば、繰出しモータの回転は増加され、且つ移動体駆動モータは巻軸に接近方向へ移動量を増加させる。換言すれば、アームの揺動角度が常に一定となるように繰出しモータ、移動体駆動モータが制御される。この結果、張力変動が大きい場合であっても、帯状体が常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0011】
請求項4記載の帯状体巻取装置は、請求項3記載の帯状体巻取装置において、前記巻軸を軸線方向に移動自在に支持し、前記帯状体を押圧して、帯状体経路を前記巻軸のスリットに一致する位置に変位させるローラ部を、少なくとも前記巻軸の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側に配設したことを特徴とする。
【0012】
この帯状体巻取装置では、巻軸への帯状体の巻回前に、先ず、巻軸が巻取り位置から軸線方向に後退される。そして、帯状体は、始端がチャックによって掴まれ、原反から繰り出されて任意の位置で直線状となる。この直線状となった帯状体が、巻軸の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所で、ローラ部に押圧され、その結果、帯状体経路が巻軸のスリットに一致する位置に変位する。従って、退避していた巻軸が進出すれば、帯状体が巻軸のスリットに挿入される。これにより、種々の材料長ごとで原反繰り出し時の直線位置が変化しても、確実に帯状体がスリットに挿入可能となり、単一経路途中での帯状体の挟み込みが可能となり、小型且つ簡素な単一原反機構が実現する。
【0013】
請求項5記載の帯状体巻取装置は、請求項4記載の帯状体巻取装置において、前記巻軸の上流側に前記帯状体を挟持する一対のピンチローラを配設し、該ピンチローラと前記巻軸との間に前記帯状体を切断するカッター機構を設けたことを特徴とする。
【0014】
この帯状体巻取装置では、ピンチローラが巻軸の上流側に設けられ、カッター機構がピンチローラと巻軸との間に設けられることで、カッター機構によって切断された帯状体は、巻軸の上流に始端を配置させることになる。従って、巻軸を後退させることで、移動体を移動させることによるチャックでの始端の掴みが容易となる。これにより、小型且つ簡素な単一原反機構が実現する。また、巻き終わりの直前まで、巻軸上流側の帯状体終端が、ピンチローラによって保持可能となり、巻き終わりでの弛みが生じ難くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る帯状体巻取装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る帯状体巻取装置の主要部の概略を表す構成図、図2は本発明に係る帯状体巻取装置の全体の概略を表す構成図、図3は図1に示した張力付与ユニットの拡大図、図4は図1の主要部に設けられる経路変更ローラの動作説明図、図5は帯状体の張力・速度を制御する手順の説明図、図6は図1に示した巻軸への帯状体の巻取り過程を表す説明図である。
【0016】
本発明に係る帯状体巻取装置は、同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取り、巻軸から帯状体を抜脱して巻回体を得る場合に適用できるものであるが、本実施の形態では、帯状体巻取装置を、リチウムイオン二次乾電池の電極・セパレータ巻き取りに用いる場合を例に説明する。
【0017】
帯状体巻取装置20は、図2に示すように、3本の繰り出し軸と、巻取り部23とを有して構成されている。この帯状体巻取装置20において、3本の繰り出し軸には、正極集電体の両面に正極合剤が塗布された帯状体(正極電極シート)A1の正極原反ロール25と、負極集電体の両面に負極合剤が塗布された帯状体(負極電極シート)A2の負極原反ロール27と、微孔性ポリプロピレンフィルムよりなる帯状体(セパレータ)Bのセパレータ原反ロール29とがそれぞれ装着される。
【0018】
巻取り部23には、巻軸31が配設されている。この巻取り部23は、巻軸31を一定方向及び一定速度で回転駆動させて、原反25、27、29より繰り出された各材料(正極電極シートA1、負極電極シートA2、セパレータB)を巻軸31に巻回させて巻回体を作製する。後述する構成から明らかとなるように、巻取り部23は、従来構造に対し一つ少ない単一セパレータ原反ロール29から繰り出されたセパレータBによって、セパレータB、正極電極シートA1、セパレータB及び負極電極シートA2を順次四層に重ねた状態で巻軸31に巻き付け、巻回体を作成するようになっている。
【0019】
装置内において、各原反25、27、29と、巻取り部23との間にはそれぞれにガイドローラ33a、33b、33c、33d、33e(原反27のみ33a〜33f)が配設され、これらガイドローラ33a〜33eは各原反25、27、29と巻取り部23との間の正極電極シートA1、負極電極シートA2、セパレータBの帯状体経路(パス)を適宜に形成している。
【0020】
巻取り部23は、図1に示すように、セパレータBを巻回したセパレータ原反ロール29を、セパレータBの繰り出し方向に回転させる繰出しモータ41と、セパレータBの始端を保持するチャック43と、チャック43を搭載してこのチャック43をセパレータBの繰出し方向に直線移動自在とする移動体45と、巻軸31とを主要部材として備えている。移動体45は、移動体駆動モータ47によって駆動される例えばボールネジ機構によって直線移動される。
【0021】
巻軸31は、本実施の形態において扁平形状に形成され、先端には、軸線方向に切り込んだ図6に示すスリット49を有している。巻軸31は、チャック43に始端が保持されて引き出されたセパレータBの途中を、図6(a)に示すようにスリット49に挟入する。そして、巻軸31は、セパレータBの延在方向に直交し且つこのセパレータBの表裏面と平行な方向(図1の紙面垂直方向)を回転中心として回転する。従って、巻軸31は、セパレータBの巻始めを図6(b)に示すようにS字状にしてその両側を外周に二層で巻回する。また、正極電極シートA1と、負極電極シートA2とは、図6(c)に示すように、それぞれがセパレータBの両側に沿うようにして巻き込まれる。
【0022】
繰出しモータ41と巻軸31との間の帯状体経路、及び巻軸31とチャック43との間の帯状体経路には張力付与ユニット51を配設してあり、張力付与ユニット51はセパレータBに接して張力を付与する。この張力付与ユニット51は、セパレータBに接するダンサーローラ53と、先端にこのダンサーローラ53を回動自在に支持し、基端を所定角度範囲で回動自在に支持したアーム55と、ダンサーローラ53を介してセパレータBに張力を付与するために一定の力をアーム55に付与する張力付勢手段(バネ)57とを有している。図3に示すように、バネ57は、ダンサーローラ53がセパレータBの表面に接触する方向に一定の力を加えるべくアーム55を回動付勢している。
【0023】
アーム55の基端側には振れ角検出手段であるエンコーダEDが取り付けられており、アーム55の振れ角をエンコーダEDより信号T1として電気的に取り出すことができる構造になっている。そして、ダンサーローラ53は、セパレータBのループ58(図3参照)の表面にバネ57の付勢を伴って常に当接させており、セパレータBのテンションがバネ57の付勢力よりも大きくなるとループ58が小さくなる方向にアーム55を揺動し、小さくなるとループ58が大きくなる方向に移動するが、本装置ではダンサーローラ53が一定の位置に固定されて移動されないようにセパレータBの繰り出し量を制御することによって、ダンサーローラ53が大きく振れないようにしながら制御する手法がとられる。
【0024】
符号61は張力制御装置である。この張力制御装置61は、マイクロプロセッサ(CPU)63、カウンタモジュール65、サーボモジュール67を有したボードとして形成されており、エンコーダEDからの信号T1と張力設定値TRとの偏差に基づく張力補正信号TCを演算する。
【0025】
移動体45は、移動体駆動モータ47の回転方向に応じた方向にボールネジ45aが回転するようになっており、またボールネジ45aが回転すると、このボールネジ45aの回転方向及び回転量に応じた方向に移動体45が張力付与ユニット51と共に移動して、ダンサーローラ53にて形成されるループ58の増減が制御される構造になっている。
【0026】
張力制御装置61は、張力補正信号TCによりサーボドライバ69を介して繰出しモータ41、移動体駆動モータ47を駆動する。即ち、張力制御装置61は、エンコーダEDの振れ角検出値に基づき、繰出しモータ41へ回転制御信号を送出するとともに、移動体駆動モータ47へ回転制御信号を送出する。
【0027】
巻軸31は、軸線方向に移動自在に支持されている。この巻軸31の近傍には、図4に示すように、直線移動自在なローラ71aと、帯状電極を巻軸31に巻き付かせる為回動軸を中心に揺動自在なローラ71bとからなるローラ部71を、例えば巻軸31の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所に配設している。ローラ部71は、セパレータBを押圧して、帯状体経路を図4(b)に示すように、巻軸31のスリット49に一致する位置に変位させる。
【0028】
このローラ部71は、巻軸31へのセパレータBの巻回前に、先ず、巻軸31が巻取り位置から軸線方向に後退される。そして、セパレータBは、始端がチャック43によって掴まれ、セパレータ原反ロール29から繰り出されて図4(a)に示すように任意の位置で直線状となる。この直線状となったセパレータBが、巻軸31の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所でローラ部71に押圧され、その結果、帯状体経路が巻軸31のスリット49に一致する位置に変位する。従って、退避していた巻軸31が進出すれば、セパレータBが巻軸31のスリット49に挿入される。これにより、種々の材料長ごとで原反繰り出し時の直線位置が変化しても、確実にセパレータBがスリット49に挿入可能となり、単一経路途中でのセパレータBの挟み込みが可能となり、小型且つ簡素な単一セパレータ原反機構が実現可能となる。
【0029】
また、巻取り部23では、巻軸31の上流側に、セパレータBを挟持する一対のピンチローラ81a、81bを配設している。そして、このピンチローラ81a、81bと巻軸31との間には、セパレータBを切断するカッター機構83を配設している。
【0030】
このように、ピンチローラ81a、81bを巻軸31の上流側に設け、カッター機構83をピンチローラ81a、81bと巻軸31との間に設けることで、カッター機構83によって切断されたセパレータBは、巻軸31の上流に始端を配置させることになる。従って、巻軸31を後退させることにより、移動体45を移動させることによるチャック43での始端の掴みが容易となる。これにより、小型且つ簡素な単一原反機構が実現する。また、巻き終わりの直前まで、巻軸上流側のセパレータ終端が、ピンチローラ81a、81bによって保持可能となり、巻き終わりでの弛みが生じ難くなる。
【0031】
次に、上記のように構成した帯状体巻取装置20の動作を説明する。
新規の巻回体の作製開始時、セパレータBは、前の巻回体作製終了時に切断された終端がピンチローラ81a、81bに挟持された状態となって突出している。また、この状態では、巻軸31が巻回位置から後退されている。
【0032】
新たに巻回動作が開始されると、移動体45が図1の左方へ移動し、ピンチローラ81a、81bに挟持されているセパレータBの端部を、チャック43が掴む。チャック43がセパレータBを掴んだことが確認されると、移動体駆動モータ47が駆動され、移動体45が図1の右方へ移動され、同時に、繰出しモータ41が回転駆動されて、所定長のセパレータBがセパレータ原反ロール29から繰り出される。
【0033】
次いで、ローラ部71が、巻軸31の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側の二箇所で、セパレータBを挟み、その結果、帯状体経路が巻軸31のスリット49に一致する位置に変位する。その後、退避していた巻軸31が進出することにより、セパレータBが巻軸31のスリット49に挿入される。
【0034】
この状態で、セパレータBは、一製品長の長さで繰り出され、その中央部がスリット49に挿入される。次いで、巻軸31が回転されると、図6に示すように、セパレータBは、同一の巻軸31に、二層の帯状体を同一長で二層に巻取られて行く。また、巻き始めから所定回転角度で、巻軸31を挟む両側から、正極電極シートA1と、負極電極シートA2とが、それぞれのセパレータBに沿うようにして挿入され、巻き込まれて行く。
【0035】
巻回時において、張力付与ユニット51部分では、ダンサーローラ53をセパレータBの表面にバネ57の付勢力で押し付け、この押し付け力とループ58の部分におけるセパレータBのテンションとが釣り合い、通常はダンサーローラ53が同じ位置に静止している。一方、ループ58の部分におけるテンションがバネ57による押し付け力よりも小さくなるとダンサーローラ53がループ58の量を増加させながら回転して振れ、逆に大きくなるとループ58の量を減少させながら回転して振れる。そして、このダンサーローラ53の振れ量はエンコーダEDにより検出されて信号T1として出力され、この信号T1と張力設定値TRとの偏差分の信号が張力制御装置61に入力される。
【0036】
張力制御装置61は、図6に示すように、エンコーダEDからの信号T1と偏差に基づく張力補正信号TCを出力してサーボドライバ69を介して繰出しモータ41、移動体駆動モータ47を駆動する。ここでの繰出しモータ41、移動体駆動モータ47は、ダンサーローラ53でのテンションの大きさによって回転数が異なり、ループ58の量を減少させ又は増加させる。
【0037】
即ち、繰出しモータ41の回転数を多くして繰出しモータ41とダンサーローラとの間に繰り出されるセパレータBの量が増加すると、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが減少する。逆に、回転数を減少させると、繰出しモータ41とダンサーローラとの間に繰り出されるセパレータBの量が減少し、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが増大する。
【0038】
また、移動体45の図1における左方の移動量を増大させると、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが減少する。逆に、移動体45の図1における左方の移動量を減少させると、ダンサーローラ53の部分におけるテンションが増加する。
【0039】
よって、ダンサーローラ53の振れ位置をエンコーダEDからの信号で知り、この信号に応じて繰出しモータ41、移動体駆動モータ47の回転数を制御することにより、ダンサーローラ53を所定の位置に静止させてテンションを略一定に保持することができる。従って、この装置では、ループ58を制御することによりダンサーローラ53の位置を修正し、この修正でダンサーローラ53の振れを無くしながらテンションを略一定に制御するようにしていることから、安定したテンションの調整が可能になり、高速で巻き取りを行ったときでも巻軸31にセパレータBを略一定のテンションを付与しながら巻き取ることができる。
【0040】
このように、上記の帯状体巻取装置20によれば、一つのセパレータ原反ロール29からチャック43によりセパレータBの始端が掴まれ、二層分のセパレータBが引き出され、その中間部が巻軸31のスリット49に挟入され、巻取りが行われる。従って、セパレータ原反ロール29が一つであっても、同一の巻軸31に、二層のセパレータBが同一長で巻取られた巻回体が得られることになる。これにより、従来の二つの原反が必要であった従来の帯状体巻取装置に比べ装置の小型化、低コスト化が可能になるとともに、セパレータBの途中が、S字状にして巻始められるので、二枚のセパレータBのそれぞれの始端がスリット49に二重にオフセット(図8参照)されて巻始められるのに比べ、材料(セパレータB)使用量が減少する。
【0041】
また、セパレータBの巻取り中に、張力に変動が生じると、セパレータBに接しているダンサーローラ53を介してアーム55が揺動する。アーム55は、巻取り時のセパレータBに作用する所定張力と、バネ57からの付与張力とによって中立位置に配置されている。ここで、セパレータBの張力が増加すると、アーム55は、バネ57を伸長させる方向に振れ、張力の増加を減少させるように作用し、セパレータBの張力が減少すると、アーム55は、バネ57が収縮する方向に振れ、張力の低下を減少させるように作用する。従って、セパレータBの張力変動が特に小さい場合では、このようなアーム55の揺動のみによって、巻取り張力の変動が吸収可能となり、セパレータBが、常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0042】
更に、この帯状体巻取装置20では、巻軸31が扁平形状となることで、この巻軸31に巻き取られる巻回体は角筒状となる。従って、巻取り時における巻軸31の回転角度によって、巻軸31に巻取られるセパレータBの速度が変化する。つまり、張力に変動が生じる。この際、張力付に変動が生じると、アーム55が振れるが、このときの振れ角が振れエンコーダEDによって検出され、この振れ角検出値に基づき、張力制御装置61が、振れを抑制するために、繰出しモータ41へ回転制御信号を送出するとともに、移動体駆動モータ47へ回転制御信号を送出する。これにより、セパレータBの張力が増加すれば、繰出しモータ41の回転は増加され、且つ移動体駆動モータ47は巻軸31に接近方向へ移動量を増加させる。換言すれば、アーム55の揺動角度が常に一定となるように繰出しモータ41、移動体駆動モータ47が制御される。この結果、セパレータBが、常に一定の張力、且つ速度で巻き取られることになる。
【0043】
なお、上記の実施の形態では、振れ角検出手段としてエンコーダEDを用いる場合を例に説明したが、振れ角検出手段は、エンコーダEDに代えて、振れ方向の上限下限を検出するリミットセンサーであってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る帯状体巻取装置によれば、一つの原反からチャックにより帯状体の始端を掴んで二層分の原反を引き出し、その中間部を巻軸のスリットに挟入し、巻取りを行うので、原反を一つにして、同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取った巻回体を得ることができる。この結果、従来の二つの原反が必要であった帯状体巻取装置に比べ装置の小型化、低コスト化を実現できるとともに、帯状体の途中を、S字状にして巻始めるので、二枚の帯状体のそれぞれの始端をスリットに二重にオフセットして巻始めるのに比べ、材料(帯状体)使用量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る帯状体巻取装置の主要部の概略を表す構成図である。
【図2】本発明に係る帯状体巻取装置の全体の概略を表す構成図である。
【図3】図1に示した張力付与ユニットの拡大図である。
【図4】図1の主要部に設けられる経路変更ローラの動作説明図である。
【図5】帯状体の張力・速度を制御する手順の説明図である。
【図6】図1に示した巻軸への帯状体の巻取り過程を表す説明図である。
【図7】従来の帯状体巻取装置の全体の概略を表す構成図である。
【図8】従来の帯状体巻取装置における巻軸への帯状体の巻取り状況を表す説明図である。
【符号の説明】
20…帯状体巻取装置、29…セパレータ原反ロール(原反)、31…巻軸、41…繰出しモータ、43…チャック、45…移動体、47…移動体駆動モータ、49…スリット、51…張力付与ユニット、53…ダンサーローラ、55…アーム、57…バネ張力付勢手段、61…張力制御装置、71…ローラ部、81a、81b…ピンチローラ、83…カッター機構、B…帯状体、ED…エンコーダ(振れ角検出手段)
Claims (5)
- 同一の巻軸に、二層の帯状体を同一長で巻取り、前記巻軸から前記帯状体を抜脱して巻回体を得る帯状体巻取装置であって、
前記帯状体を巻回した原反を、該帯状体の繰り出し方向に回転させる繰出しモータと、
前記帯状体の始端を保持するチャックと、
該チャックを搭載して該チャックを前記帯状体の繰出し方向に直線移動自在とする移動体と、
前記チャックに始端が保持されて引き出された前記帯状体の途中をスリットに挟入し、該帯状体の延在方向に直交し且つ該帯状体の表裏面と平行な方向を回転中心として回転することで前記帯状体の巻始めをS字状にしてその両側を外周に二層で巻回する巻軸と
を備えたことを特徴とする帯状体巻取装置。 - 請求項1記載の帯状体巻取装置において、
前記帯状体に接して張力を付与する張力付与ユニットを、前記繰出しモータと前記巻軸との間の帯状体経路、及び前記巻軸と前記チャックとの間の帯状体経路に配設し、
該張力付与ユニットが、
前記帯状体に接するダンサーローラと、
先端に該ダンサーローラを回動自在に支持し、基端を所定角度範囲で回動自在に支持したアームと、
前記ダンサーローラを介して前記帯状体に張力を付与するために一定の力を該アームに付与する張力付勢手段と
を備えたことを特徴とする帯状体巻取装置。 - 請求項1又は2記載の帯状体巻取装置において、
前記巻軸を扁平形状に形成し、
前記アームの振れ角を検出する振れ角検出手段と、
該振れ角検出手段の振れ角検出値に基づき、前記繰出しモータへ回転制御信号を送出するとともに、前記移動体を直線駆動する移動体駆動モータへ回転制御信号を送出する張力制御装置と
を備えたことを特徴とする帯状体巻取装置。 - 請求項3記載の帯状体巻取装置において、
前記巻軸を軸線方向に移動自在に支持し、
前記帯状体を押圧して、帯状体経路を前記巻軸のスリットに一致する位置に変位させるローラ部を、少なくとも前記巻軸の進出位置を挟む帯状体経路の上流側及び下流側に配設したことを特徴とする帯状体巻取装置。 - 請求項4記載の帯状体巻取装置において、
前記巻軸の上流側に前記帯状体を挟持する一対のピンチローラを配設し、該ピンチローラと前記巻軸との間に前記帯状体を切断するカッター機構を設けたことを特徴とする帯状体巻取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002298425A JP2004131254A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 帯状体巻取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002298425A JP2004131254A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 帯状体巻取装置 |
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JP2004131254A true JP2004131254A (ja) | 2004-04-30 |
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ID=32287850
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JP (1) | JP2004131254A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009043540A (ja) * | 2007-08-08 | 2009-02-26 | Kaido Seisakusho:Kk | 巻回装置用張力発生機構 |
WO2011063710A1 (zh) * | 2009-11-24 | 2011-06-03 | 深圳市吉阳自动化科技有限公司 | 一种卷绕装置及卷绕方法 |
CN108428946A (zh) * | 2018-02-28 | 2018-08-21 | 深圳市赢合科技股份有限公司 | 一种卷绕机的隔膜补偿方法 |
CN112106178A (zh) * | 2018-04-26 | 2020-12-18 | 株式会社新川 | 安装装置以及薄膜供应装置 |
WO2023163097A1 (ja) * | 2022-02-28 | 2023-08-31 | パナソニックエナジ-株式会社 | 円筒形の非水電解質二次電池 |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002298425A patent/JP2004131254A/ja active Pending
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