JP2004130686A - サーバ内蔵プリンタおよび印刷処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】別途サーバマシンを設置する必要がなく、プリンタの障害発生時に効率的な印刷処理のリカバリーが可能なサーバ内蔵プリンタと、これを用いた印刷処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の印刷処理方法は、印刷手段1、サーバ手段2および印刷制御手段3を含み構成されたサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、印刷手段1の障害発生の有無を検出する第1の工程と、この第1の工程において印刷手段1に障害の発生が検出された場合、クライアント装置から送られたプリントジョブをサーバ手段2に保存する第2の工程と、印刷手段1の復旧後に前記第2の工程において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出し、そのプリントジョブを実行する第3の工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明の印刷処理方法は、印刷手段1、サーバ手段2および印刷制御手段3を含み構成されたサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、印刷手段1の障害発生の有無を検出する第1の工程と、この第1の工程において印刷手段1に障害の発生が検出された場合、クライアント装置から送られたプリントジョブをサーバ手段2に保存する第2の工程と、印刷手段1の復旧後に前記第2の工程において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出し、そのプリントジョブを実行する第3の工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタの障害発生時に印刷処理のリカバリーが行えるサーバ機能を搭載したサーバ内蔵プリンタと、このサーバ内蔵プリンタを用いた印刷処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークに接続されたプリンタは、同じネットワークに接続されたプリントサーバを経由してプリンタの制御信号や印刷データを受け取り、画像等の印刷処理を行う(特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−231025号公報(第5頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
プリントサーバには、通常サーバマシン(パーソナルコンピュータ)が用いられる。サーバマシンが別に必要になると、サーバマシンの管理が必要になり、またこのサーバマシンを設置するためのスペースも必要になる。
【0005】
ネットワーク上にプリンタとは別にサーバマシンがあると、プリントジョブがクライアント装置(プリント要求元)→サーバマシン→プリンタというように、サーバマシン経由で流れるためネットワーク上を流れるデータのトラフィックが多くなってしまう。この結果、ネットワーク上のデータ転送に遅延が生じることにもなりかねない。また、すべてのプリントジョブはプリントサーバを経由してプリンタへ送られるので、万一プリントサーバに障害が発生した場合、全体のプリント環境に悪影響を及ぼしてしまう。
【0006】
一方、プリンタに障害が発生した場合には、プリンタの復旧後にプリントジョブを送り直す必要があるので、印刷処理時間にロスが生じる。なお、従来のプリンタでも、プリンタ内部に記憶媒体を設け、この記憶媒体にプリントジョブを一時的に保存し、プリンタ障害の解消後に前記記憶媒体に保存されているプリントジョブを読み出して印刷処理を再開できるようにしたものもある。しかし、特に保存すべきプリントジョブの容量が大きい場合には、完全な印刷処理のリカバリーはできない。
【0007】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、別途サーバマシンを設置する必要がなく、プリンタの障害発生時に効率的な印刷処理のリカバリーが可能なサーバ内蔵プリンタと、これを用いた印刷処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかるサーバ内蔵プリンタは、クライアント装置から送られたプリントジョブを実行するプリンタであって、画像等の出力を行う印刷手段と、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを保存するサーバ手段と、前記印刷手段を制御して前記印刷手段に前記サーバ手段に保存されているプリントジョブを実行させる印刷制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この請求項1の発明によれば、ネットワーク上にサーバマシンを別途設置する必要がないため、ネットワーク上を流れるプリントジョブ等の経由箇所を少なくすることができる。この結果、ネットワーク上の負荷を軽減し、効率的な印刷処理が可能になる。また、前記印刷手段に障害が発生した場合等には、前記サーバ手段にプリントジョブを保存できるので、印刷処理のリカバリーに対応しやすい。
【0010】
また、請求項2の発明にかかるサーバ内蔵プリンタは、請求項1に記載の発明において、前記印刷制御手段は、ネットワークを介して接続されている他の印刷手段を制御することを特徴とする。
【0011】
この請求項2の発明によれば、ネットワークを介して接続されている複数のプリンタのうちのいずれかに障害が発生しても、他のプリンタにプリントジョブを実行させることができるため、印刷処理時間のロスを低減でき、効率的な印刷処理を行うことが可能になる。
【0012】
また、請求項3の発明にかかる印刷処理方法は、請求項1または2に記載された発明のサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、前記印刷手段の障害発生の有無を検出する第1の工程と、この第1の工程において前記印刷手段に障害の発生が検出された場合、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを前記サーバ手段に保存する第2の工程と、前記印刷手段の復旧後に前記第2の工程において保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブを実行する第3の工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
この請求項3の発明によれば、前記印刷手段に障害が発生した場合、例え前記プリントジョブが比較的大容量のものであってもそれを前記サーバ手段に保存しておくことができるため、前記印刷手段の復旧後前記クライアント装置からプリントジョブの再送を受ける必要がなく、効率的な印刷処理の再開が可能になる。
【0014】
また、請求項4の発明にかかる印刷処理方法は、請求項3に記載の発明において、前記第3の工程は前記印刷手段が復旧した場合に自動的に実行されることを特徴とする。
【0015】
この請求項4の発明によれば、より効率的な印刷処理の再開が可能となる。
【0016】
また、請求項5の発明にかかる印刷処理方法は、請求項1または2に記載の発明のサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、ネットワークを介して接続された複数のサーバ内蔵プリンタを用いて、前記印刷手段の障害発生の有無を検出する第1の工程と、この第1の工程において前記印刷手段に障害の発生が検出された場合、前記サーバ手段に前記クライアント装置から送られたプリントジョブを保存する第2の工程と、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する第3の工程と、この第3の工程において代行印刷が可能であると検出された場合、前記第2の工程で保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブをネットワークを介して代行印刷が可能な他のプリンタへ送信する第4の工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
この請求項5の発明によれば、自プリンタの印刷手段に障害が発生した場合でも、ネットワークを介して接続されている他のプリンタにおいて代行印刷を行うことができる。
【0018】
また、請求項6の発明にかかる印刷処理方法は、請求項1または2に記載の発明のサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、ネットワークを介して接続された複数のサーバ内蔵プリンタを用い、前記印刷手段が稼動中であるか否かを検出する第1の工程と、この第1の工程で前記印刷手段が稼動中であることが検出された場合、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを前記サーバ手段に保存する第2の工程と、前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了したか否かを検出する第3の工程と、この第3の工程において前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了しないことが検出された場合、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する第4の工程と、この第4の工程において代行印刷が可能であると検出された場合、前記第2の工程で保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブをネットワークを介して代行印刷が可能な他のプリンタへ送信する第5の工程と、を含むことを特徴とする。
【0019】
この請求項6の発明によれば、自プリンタの印刷手段が稼動中であっても、自プリンタの印刷手段の稼動終了を待つまでもなく、ネットワークを介して接続されている他のプリンタにおいて代行印刷を行うことができる。
【0020】
また、請求項7の発明にかかる印刷処理方法は、請求項6に記載の発明において、前記第3の工程において前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了したことが検出された場合、前記第2の工程において保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出しそのプリントジョブを実行することを特徴とする。
【0021】
この請求項7の発明によれば、自プリンタの印刷手段の稼動終了までわずかな時間であれば、代行印刷を行うまでもなく、自プリンタの印刷手段の稼動終了を待ってプリントジョブを実行することができる。
【0022】
また、請求項8の発明にかかる印刷処理方法は、請求項6に記載の発明において、前記第4の工程において代行印刷が不可能であると検出された場合、再度前記印刷手段の稼動が終了したか否かの検出を行うことを特徴とする。
【0023】
この請求項8の発明によれば、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が不可能な場合には、再度プリンタの印刷手段の稼動終了を検出し、自プリンタでの処理を選択することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるサーバ内蔵プリンタとこれを用いた印刷処理方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明のサーバ内蔵プリンタの概略構成を示す図である。本発明のサーバ内蔵プリンタは、印刷手段1と、サーバ手段2と、印刷制御手段3と、を含み構成される。
【0026】
印刷手段1は、画像等の出力を行う。サーバ手段2は、ハードディスクを備えて構成され、図示しないクライアント装置から送られたプリントジョブを保存する。印刷制御手段3は、CPU等を用いて構成され、所定のプログラム(詳細は後述する)が記憶されている記憶媒体を備えている。印刷制御手段3は、その記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、印刷手段1を制御してサーバ手段2に保存されているプリントジョブを実行させる。
【0027】
以上のように、本発明のサーバ内蔵プリンタは、サーバ機能と印刷機能が一体化されているので機器管理がしやすく、外部のサーバマシンとプリンタとの間のデータのやりとりをネットワークを介して行う必要がないので、ネットワーク上のデータのトラフィックを緩和できる。本発明のサーバ内蔵プリンタは、サーバマシンを経由しないでプリントジョブを受け取ることができるため、印刷手段1が直ちに印刷できる状態になっていれば、プリントジョブを受け取り後、直ちに印刷処理を実行でき、データ転送時間のロスの少ない快適な印刷環境を実現できる。
【0028】
また、本発明のサーバ内蔵プリンタは、印刷手段1に障害が発生したり、印刷手段1に格納されている印刷用紙やトナー等の消耗品がなくなったりした場合でも、再度プリントジョブの送信を受けなくても、印刷手段1の復旧後直ちにサーバ手段2に保存されたプリントジョブを実行することができ、印刷処理再開までの時間的なロスを最小限にすることができる。印刷制御手段3の設定により、印刷手段1の復旧後自動的にサーバ手段2に保存されているプリントジョブを実行することもできる。サーバ手段2にはハードディスクが備えられていることから、プリントジョブの容量が大きくても対応できる。
【0029】
また、本発明のサーバ内蔵プリンタは、ハードディスクを備えたサーバ手段2を設けているが、近年ハードディスクの小型化が促進されているので、装置自体コンパクトに構成することができる。
【0030】
図2は、本発明のサーバ内蔵プリンタの一使用例を示す図である。図では、複数のクライアント装置(パーソナルコンピュータ)と複数の本発明のサーバ内蔵プリンタがネットワークを介して接続されている様子を示している。
【0031】
図2に示すネットワーク構成において、例えばクライアント装置11から送られたプリントジョブ(矢印A)を第1のプリンタ21で処理しようとしたが第1のプリンタ21の印刷手段に障害が発生している場合、第1のプリンタ21が受け取ったプリントジョブをそのまま第2のプリンタ22へ転送すれば(矢印B)、第1のプリンタ21の復旧を待たずに第2のプリンタ22で印刷処理が可能になる。すなわち、第2のプリンタ22で第1のプリンタ21の代行印刷ができる。
【0032】
また、例えば、第1のプリンタ21の印刷制御手段3で第2のプリンタ22および第3のプリンタ23の印刷手段1の制御を可能にしておけば、第1のプリンタ21の印刷手段1に障害が発生した場合、直ちに第2のプリンタ22または第3のプリンタ23での代行印刷が可能である。このようにすることで、効率的な印刷処理が実現できる。
【0033】
また、第1のプリンタ21の印刷制御手段3で第2のプリンタ22および第3のプリンタ23の印刷手段1の制御を可能にしておけば、ネットワーク上に第1のプリンタ21(本発明のサーバ内蔵プリンタ)を1台設置すれば、あとは通常のプリンタを設置するだけですべてのプリンタでの印刷処理が可能なる。
【0034】
次に、本発明のサーバ内蔵プリンタを用いた印刷方法を実行するための手順について詳細に説明する。ここに示す方法は、図2に示したように、クライアント装置と複数の本発明のプリンタがネットワークを介して接続されていることを前提とする。本発明のサーバ内蔵プリンタの印刷は、印刷制御手段3に備えられている記憶媒体に記憶されているプログラムにしたがって行われる。図3は、このサーバ内蔵プリンタを用いた印刷方法の実行手順を示すフローチャートである。
【0035】
1)本発明のサーバ内蔵プリンタは、クライアント装置11からのプリントジョブを受けて印刷処理を開始する。印刷制御手段3は、クライアント装置11からのプリントジョブを受けると、印刷手段1の状態を把握する(ステップS1)。印刷手段1に障害が発生していない場合は(ステップS1:No)、ステップS2へ進み、印刷手段1に障害が発生している場合は(ステップS1:Yes)、ステップS4へ進む。
【0036】
2)ステップS1において印刷手段1に障害が発生していない場合(ステップS1:No)、印刷制御手段3は、印刷手段1が稼動中か否かを検出する(ステップS2)。印刷手段1が稼動中でない場合は(ステップS2:No)、ステップS3へ進み、印刷手段1が稼動中である場合には(ステップS2:Yes)、ステップS11へ進む。
【0037】
3)印刷手段1が稼動中でない場合(ステップS2:No)、印刷制御手段3は前記クライアント装置11から送られたプリントジョブを印刷手段1に実行させ、画像等の出力を行う(ステップS3)。
【0038】
4)ステップS1において印刷手段1に障害が発生している場合(ステップS1:Yes)、印刷制御手段3は、前記クライアント装置11から送られてきたプリントジョブをサーバ手段2に保存する(ステップS4)。
【0039】
5)印刷制御手段3は、内部の記憶媒体に記憶されているプログラムに規定されている所定の時間内に印刷手段1が復旧したか否かを検出する(ステップS5)。印刷手段1が所定時間内に復旧した場合には(ステップS5:Yes)、ステップS6へ進み、印刷手段1が所定時間内に復旧しなかった場合は(ステップS5:No)、ステップS7へ進む。
【0040】
6)ステップS5において印刷手段1が所定時間内に復旧した場合(ステップS5:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS4において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS6)。この後、ステップS2へ戻り、処理を続行する。
【0041】
7)ステップS5において印刷手段1が所定時間内に復旧しなかった場合(ステップS5:No)、印刷制御手段3は、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する(ステップS7)。代行印刷が可能である場合は(ステップS7:Yes)、ステップS8へ進み、代行印刷が不可能な場合は(ステップS7:No)、ステップS10へ進む。
【0042】
8)ステップS7において代行印刷が可能であると検出された場合(ステップS7:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS4において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS8)。
【0043】
9)印刷制御手段3は、ステップS7においてサーバ手段2から読み出したプリントジョブを代行印刷を行うプリンタに向けて送信する(ステップS9)。
【0044】
10)ステップS7において代行印刷が不可能であると検出された場合(ステップS7:No)、人手による印刷手段1の障害除去作業に移る(ステップS10)。
【0045】
11)ステップS2において印刷手段1が稼動中であることが検出された場合(ステップS2:Yes)、印刷制御手段3は前記クライアント装置11から送られたプリントジョブをサーバ手段2に保存する(ステップS11)。
【0046】
12)印刷制御手段3は、内部の記憶媒体に記憶されているプログラムに規定されている所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了したか否かを検出する(ステップS12)。所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了した場合は(ステップS12:Yes)、ステップS13へ進み、所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了しない場合は(ステップS12:No)、ステップS14へ進む。
【0047】
13)ステップS12において所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了した場合(ステップS12:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS11において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS13)。この後、ステップS3へ戻り、処理を続行する。
【0048】
14)ステップS12において所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了しない場合(ステップS12:No)、印刷制御手段3は、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能であるか否かを検出する(ステップS14)。代行印刷が可能である場合は(ステップS14:Yes)、ステップS15へ進む。代行印刷が不可能な場合は(ステップS14:No)、ステップS12へ戻り、処理を続行する。
【0049】
15)代行印刷が可能な場合には(ステップS14:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS11において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS15)。この後、ステップS9へ進み、代行印刷処理を行う。
【0050】
ところで、ステップS7およびステップS14において、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷の可能性を検出しているが、これを前記クライアント装置11で送信するプリントジョブに、あらかじめ他のプリンタでの代行印刷を行うか否かの設定をしておいてもよい。このようにすれば、代行印刷を実行するか否かをユーザの意志に委ねることができる。
【0051】
また、同様に、前記クライアント装置11で送信するプリントジョブに、ステップS5およびステップS12における印刷手段1の状態の如何を問わず、直ちに代行印刷処理に移行する旨の設定をしておけば、印刷手段1の稼動終了時間を考慮することなく、直ちに代行印刷処理を実行することができる。
【0052】
また、前述のように、印刷手段1の復旧または稼動終了までの待ち時間はあらかじめ印刷制御手段3うちの記憶媒体に記憶されているプログラムに規定されているが、この待ち時間はユーザが任意に変更可能である。
【0053】
以上のような手順を経ることにより、本発明のサーバ内蔵プリンタでは、印刷手段1に障害が発生した場合、一時的にサーバ手段2にプリントジョブを保存し、印刷手段1の復旧を待って自動的に印刷処理を再開することが可能である。したがって、印刷手段1の復旧時に再度クライアント装置11からプリントジョブの送信を受ける必要がないため、印刷手段1の復旧時から画像出力までの時間を短縮し、良好な印刷環境を実現できる。
【0054】
また、所定の時間内に印刷手段1の復旧ができなくても、ネットワークを介して接続された他のプリンタを使っての画像出力が可能であるため、効率的な印刷処理を行うことができる。これは、印刷手段1が稼動中で直ちに新たなプリントジョブの実行ができない場合であっても同様である。
【0055】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明した。しかしながら、本発明はこの実施の形態に示した事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基づいてその変更、改良等が可能であることは云うまでもない。例えば、本発明のサーバ内蔵プリンタにマルチファンクション機能を備えることも可能である。
【0056】
なお、本実施の形態で説明した印刷処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをサーバ内蔵プリンタで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータ(PC)で読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体から読み出してサーバ内蔵プリンタの記憶媒体に転送することができる。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、別途サーバマシンを設置する必要がなく、プリンタの障害発生時に効率的な印刷処理のリカバリーが可能という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーバ内蔵プリンタの概略構成を示す図である。
【図2】本発明のサーバ内蔵プリンタの一使用例を示す図である。
【図3】本発明のサーバ内蔵プリンタを用いた印刷方法の実行手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 印刷手段
2 サーバ手段
3 印刷制御手段
11 クライアント装置
21 第1のプリンタ
22 第2のプリンタ
23 第3のプリンタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタの障害発生時に印刷処理のリカバリーが行えるサーバ機能を搭載したサーバ内蔵プリンタと、このサーバ内蔵プリンタを用いた印刷処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークに接続されたプリンタは、同じネットワークに接続されたプリントサーバを経由してプリンタの制御信号や印刷データを受け取り、画像等の印刷処理を行う(特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−231025号公報(第5頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
プリントサーバには、通常サーバマシン(パーソナルコンピュータ)が用いられる。サーバマシンが別に必要になると、サーバマシンの管理が必要になり、またこのサーバマシンを設置するためのスペースも必要になる。
【0005】
ネットワーク上にプリンタとは別にサーバマシンがあると、プリントジョブがクライアント装置(プリント要求元)→サーバマシン→プリンタというように、サーバマシン経由で流れるためネットワーク上を流れるデータのトラフィックが多くなってしまう。この結果、ネットワーク上のデータ転送に遅延が生じることにもなりかねない。また、すべてのプリントジョブはプリントサーバを経由してプリンタへ送られるので、万一プリントサーバに障害が発生した場合、全体のプリント環境に悪影響を及ぼしてしまう。
【0006】
一方、プリンタに障害が発生した場合には、プリンタの復旧後にプリントジョブを送り直す必要があるので、印刷処理時間にロスが生じる。なお、従来のプリンタでも、プリンタ内部に記憶媒体を設け、この記憶媒体にプリントジョブを一時的に保存し、プリンタ障害の解消後に前記記憶媒体に保存されているプリントジョブを読み出して印刷処理を再開できるようにしたものもある。しかし、特に保存すべきプリントジョブの容量が大きい場合には、完全な印刷処理のリカバリーはできない。
【0007】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、別途サーバマシンを設置する必要がなく、プリンタの障害発生時に効率的な印刷処理のリカバリーが可能なサーバ内蔵プリンタと、これを用いた印刷処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかるサーバ内蔵プリンタは、クライアント装置から送られたプリントジョブを実行するプリンタであって、画像等の出力を行う印刷手段と、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを保存するサーバ手段と、前記印刷手段を制御して前記印刷手段に前記サーバ手段に保存されているプリントジョブを実行させる印刷制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この請求項1の発明によれば、ネットワーク上にサーバマシンを別途設置する必要がないため、ネットワーク上を流れるプリントジョブ等の経由箇所を少なくすることができる。この結果、ネットワーク上の負荷を軽減し、効率的な印刷処理が可能になる。また、前記印刷手段に障害が発生した場合等には、前記サーバ手段にプリントジョブを保存できるので、印刷処理のリカバリーに対応しやすい。
【0010】
また、請求項2の発明にかかるサーバ内蔵プリンタは、請求項1に記載の発明において、前記印刷制御手段は、ネットワークを介して接続されている他の印刷手段を制御することを特徴とする。
【0011】
この請求項2の発明によれば、ネットワークを介して接続されている複数のプリンタのうちのいずれかに障害が発生しても、他のプリンタにプリントジョブを実行させることができるため、印刷処理時間のロスを低減でき、効率的な印刷処理を行うことが可能になる。
【0012】
また、請求項3の発明にかかる印刷処理方法は、請求項1または2に記載された発明のサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、前記印刷手段の障害発生の有無を検出する第1の工程と、この第1の工程において前記印刷手段に障害の発生が検出された場合、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを前記サーバ手段に保存する第2の工程と、前記印刷手段の復旧後に前記第2の工程において保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブを実行する第3の工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
この請求項3の発明によれば、前記印刷手段に障害が発生した場合、例え前記プリントジョブが比較的大容量のものであってもそれを前記サーバ手段に保存しておくことができるため、前記印刷手段の復旧後前記クライアント装置からプリントジョブの再送を受ける必要がなく、効率的な印刷処理の再開が可能になる。
【0014】
また、請求項4の発明にかかる印刷処理方法は、請求項3に記載の発明において、前記第3の工程は前記印刷手段が復旧した場合に自動的に実行されることを特徴とする。
【0015】
この請求項4の発明によれば、より効率的な印刷処理の再開が可能となる。
【0016】
また、請求項5の発明にかかる印刷処理方法は、請求項1または2に記載の発明のサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、ネットワークを介して接続された複数のサーバ内蔵プリンタを用いて、前記印刷手段の障害発生の有無を検出する第1の工程と、この第1の工程において前記印刷手段に障害の発生が検出された場合、前記サーバ手段に前記クライアント装置から送られたプリントジョブを保存する第2の工程と、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する第3の工程と、この第3の工程において代行印刷が可能であると検出された場合、前記第2の工程で保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブをネットワークを介して代行印刷が可能な他のプリンタへ送信する第4の工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
この請求項5の発明によれば、自プリンタの印刷手段に障害が発生した場合でも、ネットワークを介して接続されている他のプリンタにおいて代行印刷を行うことができる。
【0018】
また、請求項6の発明にかかる印刷処理方法は、請求項1または2に記載の発明のサーバ内蔵プリンタを用いて行うものであって、ネットワークを介して接続された複数のサーバ内蔵プリンタを用い、前記印刷手段が稼動中であるか否かを検出する第1の工程と、この第1の工程で前記印刷手段が稼動中であることが検出された場合、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを前記サーバ手段に保存する第2の工程と、前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了したか否かを検出する第3の工程と、この第3の工程において前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了しないことが検出された場合、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する第4の工程と、この第4の工程において代行印刷が可能であると検出された場合、前記第2の工程で保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブをネットワークを介して代行印刷が可能な他のプリンタへ送信する第5の工程と、を含むことを特徴とする。
【0019】
この請求項6の発明によれば、自プリンタの印刷手段が稼動中であっても、自プリンタの印刷手段の稼動終了を待つまでもなく、ネットワークを介して接続されている他のプリンタにおいて代行印刷を行うことができる。
【0020】
また、請求項7の発明にかかる印刷処理方法は、請求項6に記載の発明において、前記第3の工程において前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了したことが検出された場合、前記第2の工程において保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出しそのプリントジョブを実行することを特徴とする。
【0021】
この請求項7の発明によれば、自プリンタの印刷手段の稼動終了までわずかな時間であれば、代行印刷を行うまでもなく、自プリンタの印刷手段の稼動終了を待ってプリントジョブを実行することができる。
【0022】
また、請求項8の発明にかかる印刷処理方法は、請求項6に記載の発明において、前記第4の工程において代行印刷が不可能であると検出された場合、再度前記印刷手段の稼動が終了したか否かの検出を行うことを特徴とする。
【0023】
この請求項8の発明によれば、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が不可能な場合には、再度プリンタの印刷手段の稼動終了を検出し、自プリンタでの処理を選択することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるサーバ内蔵プリンタとこれを用いた印刷処理方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明のサーバ内蔵プリンタの概略構成を示す図である。本発明のサーバ内蔵プリンタは、印刷手段1と、サーバ手段2と、印刷制御手段3と、を含み構成される。
【0026】
印刷手段1は、画像等の出力を行う。サーバ手段2は、ハードディスクを備えて構成され、図示しないクライアント装置から送られたプリントジョブを保存する。印刷制御手段3は、CPU等を用いて構成され、所定のプログラム(詳細は後述する)が記憶されている記憶媒体を備えている。印刷制御手段3は、その記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することにより、印刷手段1を制御してサーバ手段2に保存されているプリントジョブを実行させる。
【0027】
以上のように、本発明のサーバ内蔵プリンタは、サーバ機能と印刷機能が一体化されているので機器管理がしやすく、外部のサーバマシンとプリンタとの間のデータのやりとりをネットワークを介して行う必要がないので、ネットワーク上のデータのトラフィックを緩和できる。本発明のサーバ内蔵プリンタは、サーバマシンを経由しないでプリントジョブを受け取ることができるため、印刷手段1が直ちに印刷できる状態になっていれば、プリントジョブを受け取り後、直ちに印刷処理を実行でき、データ転送時間のロスの少ない快適な印刷環境を実現できる。
【0028】
また、本発明のサーバ内蔵プリンタは、印刷手段1に障害が発生したり、印刷手段1に格納されている印刷用紙やトナー等の消耗品がなくなったりした場合でも、再度プリントジョブの送信を受けなくても、印刷手段1の復旧後直ちにサーバ手段2に保存されたプリントジョブを実行することができ、印刷処理再開までの時間的なロスを最小限にすることができる。印刷制御手段3の設定により、印刷手段1の復旧後自動的にサーバ手段2に保存されているプリントジョブを実行することもできる。サーバ手段2にはハードディスクが備えられていることから、プリントジョブの容量が大きくても対応できる。
【0029】
また、本発明のサーバ内蔵プリンタは、ハードディスクを備えたサーバ手段2を設けているが、近年ハードディスクの小型化が促進されているので、装置自体コンパクトに構成することができる。
【0030】
図2は、本発明のサーバ内蔵プリンタの一使用例を示す図である。図では、複数のクライアント装置(パーソナルコンピュータ)と複数の本発明のサーバ内蔵プリンタがネットワークを介して接続されている様子を示している。
【0031】
図2に示すネットワーク構成において、例えばクライアント装置11から送られたプリントジョブ(矢印A)を第1のプリンタ21で処理しようとしたが第1のプリンタ21の印刷手段に障害が発生している場合、第1のプリンタ21が受け取ったプリントジョブをそのまま第2のプリンタ22へ転送すれば(矢印B)、第1のプリンタ21の復旧を待たずに第2のプリンタ22で印刷処理が可能になる。すなわち、第2のプリンタ22で第1のプリンタ21の代行印刷ができる。
【0032】
また、例えば、第1のプリンタ21の印刷制御手段3で第2のプリンタ22および第3のプリンタ23の印刷手段1の制御を可能にしておけば、第1のプリンタ21の印刷手段1に障害が発生した場合、直ちに第2のプリンタ22または第3のプリンタ23での代行印刷が可能である。このようにすることで、効率的な印刷処理が実現できる。
【0033】
また、第1のプリンタ21の印刷制御手段3で第2のプリンタ22および第3のプリンタ23の印刷手段1の制御を可能にしておけば、ネットワーク上に第1のプリンタ21(本発明のサーバ内蔵プリンタ)を1台設置すれば、あとは通常のプリンタを設置するだけですべてのプリンタでの印刷処理が可能なる。
【0034】
次に、本発明のサーバ内蔵プリンタを用いた印刷方法を実行するための手順について詳細に説明する。ここに示す方法は、図2に示したように、クライアント装置と複数の本発明のプリンタがネットワークを介して接続されていることを前提とする。本発明のサーバ内蔵プリンタの印刷は、印刷制御手段3に備えられている記憶媒体に記憶されているプログラムにしたがって行われる。図3は、このサーバ内蔵プリンタを用いた印刷方法の実行手順を示すフローチャートである。
【0035】
1)本発明のサーバ内蔵プリンタは、クライアント装置11からのプリントジョブを受けて印刷処理を開始する。印刷制御手段3は、クライアント装置11からのプリントジョブを受けると、印刷手段1の状態を把握する(ステップS1)。印刷手段1に障害が発生していない場合は(ステップS1:No)、ステップS2へ進み、印刷手段1に障害が発生している場合は(ステップS1:Yes)、ステップS4へ進む。
【0036】
2)ステップS1において印刷手段1に障害が発生していない場合(ステップS1:No)、印刷制御手段3は、印刷手段1が稼動中か否かを検出する(ステップS2)。印刷手段1が稼動中でない場合は(ステップS2:No)、ステップS3へ進み、印刷手段1が稼動中である場合には(ステップS2:Yes)、ステップS11へ進む。
【0037】
3)印刷手段1が稼動中でない場合(ステップS2:No)、印刷制御手段3は前記クライアント装置11から送られたプリントジョブを印刷手段1に実行させ、画像等の出力を行う(ステップS3)。
【0038】
4)ステップS1において印刷手段1に障害が発生している場合(ステップS1:Yes)、印刷制御手段3は、前記クライアント装置11から送られてきたプリントジョブをサーバ手段2に保存する(ステップS4)。
【0039】
5)印刷制御手段3は、内部の記憶媒体に記憶されているプログラムに規定されている所定の時間内に印刷手段1が復旧したか否かを検出する(ステップS5)。印刷手段1が所定時間内に復旧した場合には(ステップS5:Yes)、ステップS6へ進み、印刷手段1が所定時間内に復旧しなかった場合は(ステップS5:No)、ステップS7へ進む。
【0040】
6)ステップS5において印刷手段1が所定時間内に復旧した場合(ステップS5:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS4において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS6)。この後、ステップS2へ戻り、処理を続行する。
【0041】
7)ステップS5において印刷手段1が所定時間内に復旧しなかった場合(ステップS5:No)、印刷制御手段3は、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する(ステップS7)。代行印刷が可能である場合は(ステップS7:Yes)、ステップS8へ進み、代行印刷が不可能な場合は(ステップS7:No)、ステップS10へ進む。
【0042】
8)ステップS7において代行印刷が可能であると検出された場合(ステップS7:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS4において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS8)。
【0043】
9)印刷制御手段3は、ステップS7においてサーバ手段2から読み出したプリントジョブを代行印刷を行うプリンタに向けて送信する(ステップS9)。
【0044】
10)ステップS7において代行印刷が不可能であると検出された場合(ステップS7:No)、人手による印刷手段1の障害除去作業に移る(ステップS10)。
【0045】
11)ステップS2において印刷手段1が稼動中であることが検出された場合(ステップS2:Yes)、印刷制御手段3は前記クライアント装置11から送られたプリントジョブをサーバ手段2に保存する(ステップS11)。
【0046】
12)印刷制御手段3は、内部の記憶媒体に記憶されているプログラムに規定されている所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了したか否かを検出する(ステップS12)。所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了した場合は(ステップS12:Yes)、ステップS13へ進み、所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了しない場合は(ステップS12:No)、ステップS14へ進む。
【0047】
13)ステップS12において所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了した場合(ステップS12:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS11において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS13)。この後、ステップS3へ戻り、処理を続行する。
【0048】
14)ステップS12において所定の時間内に印刷手段1の稼動が終了しない場合(ステップS12:No)、印刷制御手段3は、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能であるか否かを検出する(ステップS14)。代行印刷が可能である場合は(ステップS14:Yes)、ステップS15へ進む。代行印刷が不可能な場合は(ステップS14:No)、ステップS12へ戻り、処理を続行する。
【0049】
15)代行印刷が可能な場合には(ステップS14:Yes)、印刷制御手段3は、ステップS11において保存されたプリントジョブをサーバ手段2から読み出す(ステップS15)。この後、ステップS9へ進み、代行印刷処理を行う。
【0050】
ところで、ステップS7およびステップS14において、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷の可能性を検出しているが、これを前記クライアント装置11で送信するプリントジョブに、あらかじめ他のプリンタでの代行印刷を行うか否かの設定をしておいてもよい。このようにすれば、代行印刷を実行するか否かをユーザの意志に委ねることができる。
【0051】
また、同様に、前記クライアント装置11で送信するプリントジョブに、ステップS5およびステップS12における印刷手段1の状態の如何を問わず、直ちに代行印刷処理に移行する旨の設定をしておけば、印刷手段1の稼動終了時間を考慮することなく、直ちに代行印刷処理を実行することができる。
【0052】
また、前述のように、印刷手段1の復旧または稼動終了までの待ち時間はあらかじめ印刷制御手段3うちの記憶媒体に記憶されているプログラムに規定されているが、この待ち時間はユーザが任意に変更可能である。
【0053】
以上のような手順を経ることにより、本発明のサーバ内蔵プリンタでは、印刷手段1に障害が発生した場合、一時的にサーバ手段2にプリントジョブを保存し、印刷手段1の復旧を待って自動的に印刷処理を再開することが可能である。したがって、印刷手段1の復旧時に再度クライアント装置11からプリントジョブの送信を受ける必要がないため、印刷手段1の復旧時から画像出力までの時間を短縮し、良好な印刷環境を実現できる。
【0054】
また、所定の時間内に印刷手段1の復旧ができなくても、ネットワークを介して接続された他のプリンタを使っての画像出力が可能であるため、効率的な印刷処理を行うことができる。これは、印刷手段1が稼動中で直ちに新たなプリントジョブの実行ができない場合であっても同様である。
【0055】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明した。しかしながら、本発明はこの実施の形態に示した事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基づいてその変更、改良等が可能であることは云うまでもない。例えば、本発明のサーバ内蔵プリンタにマルチファンクション機能を備えることも可能である。
【0056】
なお、本実施の形態で説明した印刷処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをサーバ内蔵プリンタで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータ(PC)で読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体から読み出してサーバ内蔵プリンタの記憶媒体に転送することができる。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、別途サーバマシンを設置する必要がなく、プリンタの障害発生時に効率的な印刷処理のリカバリーが可能という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーバ内蔵プリンタの概略構成を示す図である。
【図2】本発明のサーバ内蔵プリンタの一使用例を示す図である。
【図3】本発明のサーバ内蔵プリンタを用いた印刷方法の実行手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 印刷手段
2 サーバ手段
3 印刷制御手段
11 クライアント装置
21 第1のプリンタ
22 第2のプリンタ
23 第3のプリンタ
Claims (8)
- クライアント装置から送られたプリントジョブを実行するプリンタであって、
画像等の出力を行う印刷手段と、
前記クライアント装置から送られたプリントジョブを保存するサーバ手段と、
前記印刷手段を制御して前記印刷手段に前記サーバ手段に保存されているプリントジョブを実行させる印刷制御手段と、
を備えたことを特徴とするサーバ内蔵プリンタ。 - 前記印刷制御手段は、ネットワークを介して接続されている他の印刷手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のサーバ内蔵プリンタ。
- 請求項1または2に記載のサーバ内蔵プリンタを用いて行う印刷処理方法であって、
前記印刷手段の障害発生の有無を検出する第1の工程と、
この第1の工程において前記印刷手段に障害の発生が検出された場合、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを前記サーバ手段に保存する第2の工程と、
前記印刷手段の復旧後に前記第2の工程において保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブを実行する第3の工程と、
を含むことを特徴とする印刷処理方法。 - 前記第3の工程は、前記印刷手段が復旧した場合に自動的に実行されることを特徴とする請求項3に記載の印刷処理方法。
- ネットワークを介して接続された複数の請求項1または2に記載のサーバ内蔵プリンタを用いて行う印刷処理方法であって、
前記印刷手段の障害発生の有無を検出する第1の工程と、
この第1の工程において前記印刷手段に障害の発生が検出された場合、前記サーバ手段に前記クライアント装置から送られたプリントジョブを保存する第2の工程と、
ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する第3の工程と、
この第3の工程において代行印刷が可能であると検出された場合、前記第2の工程で保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブをネットワークを介して代行印刷が可能な他のプリンタへ送信する第4の工程と、
を含むことを特徴とする印刷処理方法。 - ネットワークを介して接続された複数の請求項1または2に記載のサーバ内蔵プリンタを用いて行う印刷処理方法であって、
前記印刷手段が稼動中であるか否かを検出する第1の工程と、
この第1の工程で前記印刷手段が稼動中であることが検出された場合、前記クライアント装置から送られたプリントジョブを前記サーバ手段に保存する第2の工程と、
前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了したか否かを検出する第3の工程と、
この第3の工程において前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了しないことが検出された場合、ネットワークを介して接続されている他のプリンタでの代行印刷が可能か否かを検出する第4の工程と、
この第4の工程において代行印刷が可能であると検出された場合、前記第2の工程で保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブをネットワークを介して代行印刷が可能な他のプリンタへ送信する第5の工程と、
を含むことを特徴とする印刷処理方法。 - 前記第3の工程において前記印刷手段が所定の時間内に稼動終了したことが検出された場合、前記第2の工程において保存されたプリントジョブを前記サーバ手段から読み出し、そのプリントジョブを実行することを特徴とする請求項6に記載の印刷処理方法。
- 前記第4の工程において代行印刷が不可能であると検出された場合、再度前記印刷手段の稼動が終了したか否かの検出を行うことを特徴とする請求項6に記載の印刷処理方法。
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Cited By (3)
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JP2008210371A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-09-11 | Sharp Corp | 情報処理システム |
JP2015069415A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | ブラザー工業株式会社 | サーバ,プリンタおよびプリントシステム |
JP2020150502A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成システム |
-
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- 2002-10-10 JP JP2002298087A patent/JP2004130686A/ja active Pending
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