JP2004130671A - インクジェット記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】非常に高い光沢感、インク吸収性及び写真質感を有するインクジェット記録材料を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂被覆紙の少なくとも一方に合成非晶質シリカを主体に含有する多孔質なインク受容層を少なくとも一層有するインクジェット記録材料において、前記非晶質シリカが平均一次粒径が20nm以下且つ平均二次粒径が300nm以下でありインク受容層塗設後の表面のASTM E430に規定されているRs値(Specular reflectance)が0.50以上であり、D/I値(Distinctness−of−reflected−image gloss)が15以上であることを特徴とするインクジェット記録材料。
【選択図】 なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン樹脂被覆紙の少なくとも一方に非晶質シリカを主体に含有する多孔質なインク受容層を少なくとも一層有するインクジェット記録材料に関するものであり、更に詳しくは、非常に高い光沢感、写真質感及びインク吸収性の優れたインクジェット記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式に使用される記録材料として、例えば、特開昭55−51583号、同56−157号、同57−107879号、同57−107880号、同59−230787号、同62−160277号、同62−184879号、同62−183382号、及び同64−11877号公報等に開示のごとく、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支持体に塗布して得られる記録材料が提案されている。
【0003】
また、光沢を付与したインクジェット記録材料として、特開平2−113986号公報には、カチオン性高分子電解質を含む水溶液で処理した後にキャストする方法、特開平2−274587号公報にはコロイダルシリカを用い、カチオン性高分子電解質を含む水溶液で処理した後にキャストする方法の提案がなされている。
【0004】
上述した記録材料の支持体としては、従来、紙が一般的に用いられており、紙自体にインク吸収層としての役割を持たせていた。近年、銀塩写真印画紙に質感の類似したフォトライクの記録材料が要望される中、紙支持体を用いた記録材料は、光沢、質感、耐水性、印字後のコックリング(皺あるいは波打ち)等の問題があり、例えば、特開平13−270232、特開平13−96898、特開平13−63205、特開平12−351270、特開平12−522649号公報にあるように、紙の両面にポリエチレン等のポリオレフィン樹脂をラミネートした樹脂ラミネート紙(ポリオレフィン樹脂被覆紙)等が用いられるようになってきた。このようなポリオレフィン樹脂被覆紙は、銀塩写真印画紙に使用されているものと同様であるため、ポリエチレンテレフタレートフィルムに代表される合成フィルムと比較して、手触り感や剛直といった特に写真質感を持たせるには最も適している。
【0005】
しかしながら、これらポリオレフィン樹脂被覆紙は、前述した紙支持体と違ってインクを吸収することができないため、ポリオレフィン樹脂被覆紙上に設けられたインク受容層のインク吸収性が重要である。光沢感の高く写真質感の高いフォトライクなインクジェット記録材料を得る為の、このようなポリオレフィン樹脂被覆紙上に設けられるインク受容層としては、従来水溶性ポリマーを主成分とし膨潤によりインクを吸収させる、所謂ポリマータイプインクジェット記録材料と、微細な無機顔料と親水性バインダーを主成分として、無機顔料間の空隙の毛細管現象によりインクを吸収させる、所謂多孔質タイプに分けられる。
【0006】
ポリマータイプとしては、例えば、特開昭60−168651号ではポリビニルアルコールとポリアクリル酸系水溶性高分子の使用が、特開昭60−262685号ではヒドロキシエチルセルロースの使用が、特開昭61−181679号ではカルボキシメチルセルロースとポリエチレンオキサイドの混合物の使用が、特開昭61−193879号では水溶性セルロースとポリビニルピロリドンの混合物の使用が、特開昭62−263084号では特定pHのゼラチン水溶液から形成された受容層が、また特開平1−146784号ではゼラチンと界面活性剤の混合物の使用がそれぞれ提案されている。
【0007】
多孔質タイプとしては、例えば、特公平3−56552号、特開平2−188287号、同平10−81064号、同平10−119423号、同平10−175365号、同平10−193776号、同10−203006号、同10−217601号、同平11−20300号、同平11−20306号、同平11−34481号公報等には、気相法による合成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと称す)を用いることが開示されている。また、特開平2―276671号、同平3−67684号、同平3−251488号、同平4−67986号、同平4−263983号、同平5−16517号公報等には、アルミナ水和物を用いることが開示されている。気相法シリカやアルミナ水和物は、平均一次粒径が数nm〜数十nmの超微粒子であり、かつ平均二次粒子径も300nm以下に容易に調製することができるので高い光沢感、発色性が得られる特徴がある。また、特開平10−181190号、特開平9−286165号公報等には、サイドグラインダにより微粉砕させた湿式法シリカを用いることが開示されている。また、特開2000−37944号公報には、気相法シリカ含有層の上にコロイダルシリカ層を設けた記録材料が開示されている(特許文献1)。また、特開2001−270232号公報には、比較的厚みの厚いポリエチレン樹脂層をもつ樹脂被覆紙支持体の上に気相法シリカを含有するインク受容層を設けた記録材料が開示されている(特許文献2)。しかしながら、上記したような記録材料では、本発明が目的とする光沢感及び写真質感は得られていなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−37944号公報(第5頁〜第6頁)
【特許文献2】
特開2001−270232号公報(第6頁〜第8頁)
【0009】
ポリマータイプは、水溶性ポリマーを主成分として使用しているため、インク受容層の耐水性が著しく低く、たとえポリオレフィン樹脂被覆紙のような耐水性支持体を使用しても、インクジェット記録材料としての耐水性、高湿条件に保管した場合のべたつきは非常に問題であり、更に多孔質タイプと比較してインク吸収性が低く、水溶性ポリマーの膨潤により印字後もしばらくの間印字部がべたつき、用紙同士を重ねるとインクの転写が起こるといった問題があった。
【0010】
これに対して、多孔質タイプはポリマータイプのインク受容層の耐水性に起因するこのような問題はないが、銀塩写真印画紙がポリオレフィン樹脂被覆紙にゼラチンを主体とする水溶性ポリマーを塗設するのに対し、多孔質タイプは素材である無機顔料の屈折率や空隙構造に起因する光の拡散反射のし易さにより、ポリマータイプほどの光沢感が得られにくく、銀塩写真印画紙に極めて近い質感が得られ難い問題があった。
【0011】
多孔質タイプの中でもアルミナ水和物を使用したインクジェット記録材料は、比較的高光沢が得られる反面、前記気相法シリカや湿式シリカに代表される合成非晶質シリカと比較してインク吸収性が低いといった問題点があった。
【0012】
以上より、非常に高い光沢感及び写真質感を有しつつ、インク吸収性の優れたインクジェット記録材料を得ることは困難であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、非常に高い光沢感、写真質感及びインク吸収性の優れたインクジェット記録材料を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、インクジェット記録材料の見た目の光沢感と測定値の相関について様々な条件で鋭意研究した結果、観測角度として比較的低角な条件下で、正反射領域の光強度が高く且つ正反射成分に対する光の拡散反射成分が少ないほど人は光沢感を得やすいことを見いだした。そして、このような正反射成分の光強度の指標としてASTM(The American Society forTesting and Materials) E430のRs値(Specular reflectance)、拡散反射成分の割合の指標として同ASTM E430のD/I値(Distinctness−of−reflected−image gloss)が有効であることを見いだした。
【0015】
従って、本発明の上記の目的は、ポリオレフィン樹脂被覆紙の少なくとも一方に非晶質シリカを主体に含有する多孔質なインク受容層を少なくとも一層有するインクジェット記録材料において、前記非晶質シリカが平均一次粒径が20nm以下且つ分散液の平均二次粒径が300nm以下であり、前記インク受容層塗設側の表面のASTM E430に規定されているRs値が0.50以上であり、D/I値が15以上であることを特徴とするインクジェット記録材料によって達成された。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においてポリオレフィン樹脂被覆紙上に塗設されたインク受容層の表面は、ASTM E430に規定されているRs値が0.50以上であり、且つD/I値が15以上である。特にRs値が1.10以上であり、且つD/I値が30以上であることが光沢感を高めるため好ましい。Rs値が0.50未満である場合やD/I値が15未満である場合には本発明が目的とする銀塩写真印画紙と同程度の光沢感は得られない。
【0017】
尚、本発明におけるASTM E430に関する詳細は、文献名:Annual Book of ASTM Standards Vol 14.02、題名:Standard Method for MESUREMENT OF GLOSS OF HIGH−GLOSS SURFACES BY GONIOPHOTOMETRY に記載されている。
【0018】
インク受容層の表面光沢値を規定した例として特開2002−79745、同2002−46351、同2002−46350、同2002−46346、同2001−347753、同2001−138628、同2001−10218、同2000−355160、同2000−218924号公報等があるが、これらは全てJIS−Z−8741に規定されている鏡面光沢値である。
【0019】
JIS−Z−8741とASTM E430で規定されている測定装置の幾何光学的条件の大きな違いは、受光器の入射面内開き角であり、例えばJIS−Z−8741の受光角45度での鏡面光沢測定時の受光器の入射面内開き角は4.4±0.1°に対し、ASTM E430のRs値は、受光角30度で受光器の入射面内開き角は0.4±0.01°と非常に狭角であるため、前述したように、正反射領域の光強度を精度良く測定することが可能である。これに対してJIS−Z−8741のような広角な入射面内開き角をもって測定を行うと、正反射領域だけでなく拡散反射領域の光強度も含まれてしまい、インクジェット記録材料の光沢感と相関が出難いということが判明した。従って、JIS−Z−8741での測定値が高い記録材料であっても、必ずしも高い光沢感が得られるものではなく、本発明が対象とする合成非晶質シリカを主体に用いた記録材料において、ASTM E430のRs値及びD/I値が本発明の値をクリヤーするものはなかった。
【0020】
本発明の記録材料は、インク受容層塗設側の表面のASTM E430に規定されているRs値が0.50以上であり、D/I値が15以上である。かかる記録材料は、例えば、以下の構成によって得られる。
【0021】
インク受容層に用いられる合成非晶質シリカとしては、平均一次粒子径が20nm以下で且つ平均二次粒子径が300nm以下であることが基本的な構成要件であるが、他の構成として、例えば、ポリオレフィン樹脂被覆紙のインク受容層塗設面の樹脂層の厚みを42μm以上で且つJIS−B0601:2001に規定されるRzJIS(十点平均粗さ)が8μm以下にする態様、インク受容層の上に最上層として平均粒径が25〜100nmのコロイダルシリカを主体に含有する層を前記インク受容層と同時重層塗布する態様、インク受容層塗設側の面が温度100度以下でカレンダー処理する態様等が挙げられる。本発明は、これらの態様に限定されるものではなく、前記したASTM E430に規定されているRs値及びD/I値が本発明の値をクリヤーする態様はいずれも用いることができる。以下、本発明の記録材料を得るための構成について詳細に説明する。
【0022】
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙について詳しく説明する。本発明のポリオレフィン樹脂被覆紙は、原紙の片面もしくは両面にポリオレフィン樹脂層が設けられたものである。ここで用いられる原紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用いられているような平滑な原紙や、紙に無機顔料とバインダーを塗布してカレンダー処理で平滑化した、所謂一般オフセット印刷用使用されるアート紙やコート紙を使用することが好ましい。原紙を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いられる。この原紙には一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤が配合される。
【0023】
さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布されていてもよい。
【0024】
また、原紙の厚みに関しては特に制限はないが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ましく、その坪量は100〜250g/mが好ましい。
【0025】
ポリオレフィン樹脂被覆紙のポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上からなる共重合体及びこれらの混合物であり、各種の密度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独にあるいはそれらを混合して使用でき、ポリエチレン樹脂が好ましく用いられる。特に、インク受容層を設ける側のポリオレフィン樹脂層には、密度が0.930g/m以下の低密度ポリエチレン樹脂を全樹脂の90質量%以上、更には100質量%用いるのが好ましい。そして、インク受容層とは反対側のポリエチレン樹脂層には、密度が0.950g/m以上の高密度ポリエチレン樹脂を全樹脂の30質量%以上、更には50質量%以上用いるのが好ましく、上限は95質量%程度である。このようなポリエチレン樹脂被覆紙を用いることによって、更にプラスカールを抑制することができる。
【0026】
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙の含水率は6%以上が好ましい。上限は9%程度である。より好ましくは6.5%〜9.0%の範囲である。ポリオレフィン樹脂被覆紙の含水率を調整する方法は、原紙を抄造するとき、ドライヤーによる乾燥を調整したり、乾燥終了後に調湿ゾーンを設けて調整する方法が一般的である。
【0027】
また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーなどのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0028】
ポリオレフィン樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる押出コーティング法により製造され、その両面が樹脂により被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の場合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般に用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線を照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原紙に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施すことが好ましい。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光沢面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコロナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことができる。
【0029】
本発明の記録材料を得るための態様の一つは、インク受容層が塗設される面の樹脂被覆層として42μm以上で且つJIS−B0601:2001に規定されるRzJIS(十点平均粗さ)が8μm以下であり、好ましくは樹脂被覆層として42μm以上で且つRzJISが5μm以下、さらに好ましくは樹脂被覆層として42μm以上で且つRzJISが2μm以下である。この場合に、Rs値が0.50以上であり、且つD/I値が15以上となり易く、本発明の目的である光沢感が高くなる。
【0030】
RzJISは触針式3次元表面粗さ計の測定値であり、基準長さが8mmで測定されたものである。RzJISを求める場合は、傷と見なされるような並外れた高い山や深い谷のない部分から基準長さを抜き取る。又、表面形状に方向性が有る場合はRzJISが最も大きく現れる方向に測定する。
【0031】
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙は、ポリオレフィン樹脂を押出機で加熱溶融し、紙基体とクーリングロールとの間にフィルム状に押出し、圧着、冷却して製造される。この際、クーリングロールはポリオレフィン樹脂コーティング層の表面形状の形成に使用され、樹脂層の表面はクーリングロール表面の形状により高光沢か、無光沢か、またはパターン化された例えば絹目状やマット状等に形成することが出来る。
【0032】
本発明において、ポリオレフィン樹脂被覆紙のインク受容層塗設面の中心面平均粗さ(SRa)が0.3μm以下である場合に光沢感が高くなるため好ましく、さらに0.2μm以下である場合にその効果がさらに高くなるため好ましい。
【0033】
上記中心面平均粗さ(SRa)は、触針式表面粗さ形状測定機により、ポリオレフィン樹脂被覆紙の表面粗さを三次元的に測定し、得られた粗さ曲面から、その中心面上に面積SAの供試面域を抜き取り、この抜き取られた供試面域の中心面上に直交座標軸、X軸、Y軸を置き、また中心面に直交する軸をZ軸とし、粗さ曲面をZ=f(x、y)で表したとき、下記数1で与えられる。
【0034】
【数1】
Figure 2004130671
【0035】
数1において、Wxは試料面域のX軸方向の長さを表し、Wyは試料面域のY軸方向の長さを表し、SAは試料面域の面積を表す。
【0036】
本測定法は、二次元平面の測定を規定したJIS−B0601に従い、これを三次元空間に適用して設定した。測定機としては、例えば小坂研究所製、SE−3AK型機及びSPA−11型機を用いて解析できる。本測定に置いて最も重要な点は供試面域の面積の設定にあり、X軸方向長さ5mm、Y軸用法長さ1mmに囲まれる面積を採用し、カットオフ値0.8mmである。
【0037】
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙は、インク受容層が塗設される面に下引き層(プライマー層ともいう)を設けるのが好ましい。この下引き層は、インク受容層が塗設される前に、予めポリオレフィン樹脂層表面に塗布乾燥されたものである。この下引き層は、皮膜形成可能な水溶性ポリマーやポリマーラテックス等を主体に含有する。好ましくは、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース等の水溶性ポリマーであり、特に好ましくはゼラチンである。更に下引き層には、界面活性剤や硬膜剤を含有するのが好ましい。
【0038】
本発明において、上記した支持体には帯電防止性、搬送性、カール防止性などのために、各種のバックコート層を塗設することができる。バックコート層には無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、水溶性ポリマー、ポリマーラテックス、硬化剤、コロイダルシリカ等の顔料、界面活性剤などを適宜組み合わせて含有せしめることができる。バックコート層の塗布量は固形分で、2g/m以下が好ましく、1.5g/m以下がより好ましい。
【0039】
ポリオレフィン樹脂被覆紙支持体にインク受容層を塗設する場合、塗設に先立って、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理等を実施するのが好ましい。
【0040】
本発明におけるインク受容層は、平均一次粒径が20nm以下且つ分散液の平均二次粒径が300nm以下の合成非晶質シリカを主体に含有する多孔質層であることが特徴である。このような場合、Rs値が0.50以上であり、且つD/I値が15以上となり易く、光沢感が高く、且つインク吸収性が高くなる。平均一次粒径が20nmを越えたり、平均二次粒径が300nmを越えると本発明の光沢感が低下するため好ましくない。また、インク受容層が多孔質でない所謂吸水性ポリマーからなる膨潤タイプであった場合、印字後に印字部がべたつき、十分なインク吸収性が得られない。
【0041】
本発明の合成非晶質シリカの平均一時粒径とは、分散された粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子の粒径として求めた。本発明の合成非晶質シリカの平均二次粒径は希薄分散液を動的光散乱法を用いたレーザー粒径測定システム、例えばPAR−III(大塚電子株式会社製)で測定して得られる。該測定法の概略を以下に説明する。ブラウン運動している微粒子の懸濁溶液にレーザー光を照射すると、光が散乱される。この散乱スペクトル情報より粒子のブラウン運動に関する情報を得て、この情報より粒子の拡散係数、すなわち粒径情報に変換することで測定を行っている。
【0042】
本発明で用いる合成非晶質シリカの分散液の平均二次粒径は300nm以下であり、好ましくは20〜200nmに調整される。分散液の平均二次粒径が300nmを越える合成非晶質シリカを使用すると、本発明の光沢感が低下するため好ましくない。一方、分散液の平均二次粒径が極めて小さいシリカコロイド粒子を使用すると、インク吸収速度が得られない。
【0043】
本発明の合成非晶質シリカとしては気相法シリカ、湿式法シリカの1種以上使用することが出来る。これら合成非晶質シリカを使用することで本発明の光沢感とインク吸収性が得られる。本発明の合成非晶質シリカに代えてアルミナ水和物を使用した場合は、本発明が目的とするインク吸収性が得られない。
【0044】
本発明に用いられる気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは、日本アエロジル(株)からアエロジル、トクヤマ(株)からQSタイプとして市販されており入手することができる。
【0045】
本発明で使用される湿式法シリカは、その製造方法よりゲル法及び沈降法の大きく分けて2種類の製造方法があり、そのどちらでも使用することができる。これら湿式法シリカは、トクヤマ(株)よりファインシール、水沢化学工業(株)よりミズカシル、日本シリカ工業(株)よりニップシール等の名称で市販されている
【0046】
本発明において用いられるインク受容層中の合成非晶質シリカの量は、10〜30g/mが好ましく、13〜30g/mの範囲がより好ましい。含有量が上記範囲より多くなるとひび割れや塗層強度低くなりやすく、また少なくなるとインク吸水性が低くなるため好ましくない。
【0047】
本発明における合成非晶質シリカを用いた好ましい実施態様について説明する。本発明において合成非晶質シリカは、カチオン性ポリマーもしくは多価金属の存在下で水を主体とする分散媒中で分散される。このとき、ポリビニルアルコールのような親水性バインダーやホウ酸等の架橋剤(硬膜剤)は含まない状態で分散するのが好ましい。
【0048】
上記分散時の合成非晶質シリカの濃度は、10〜40質量%程度が適当であり、好ましくは15〜30質量%の範囲である。合成非晶質シリカの分散に用いられる分散媒は、水を主体とするものであるが、少量の有機溶剤(低級アルコールや酢酸エチル等の低沸点溶剤)を含んでもよい。その場合、有機溶剤は全分散媒に対して20質量%以下、更には10質量%以下であることが好ましい。
【0049】
本発明の合成非晶質シリカ分散液の製造方法の一実施態様を説明する。水を主体とする分散媒に気相法シリカを添加し混合(予備混合)してシリカスラリーを作製し、機械的手段で強い力を与えることにより所望の平均二次粒径まで粉砕して得る(breaking  down法(塊状原料を細分化する方法))ことが出来る。機械的手段としては、超音波、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェットミル、擂解機、サン
ドグラインダー等が挙げられる。分散機としては気相法シリカの場合、高圧モモジナイザー等の高圧分散機が好ましく、高圧ホモジナイザーを用いた分散は、例えば特開平10−310416号、特開2000−239536号、特開2001−207078号公報に記載の方法を用いることができる。また湿式シリカの場合は、媒体攪拌ミル等の高剪断分散機が好ましく用いられる。
【0050】
合成非晶質シリカの分散時に存在させるカチオン性ポリマーもしくは多価金属は、合成非晶質シリカを添加する前の分散媒中に添加してもよいし、予備混合中、分散開始時あるいは分散中に添加してもよい。好ましくは、カチオン性ポリマーもしくは多価金属は、合成非晶質シリカを添加する前の分散媒中に添加するのがよい。
【0051】
このような実施態様としては、特開平11−321079号、特開2000−239536号、特開2001−19421号、特開2001−80204号、特開2001−207078号公報等にカチオン性ポリマーの存在下で気相法シリカを分散する方法が記載されており、いずれも本発明に採用することができる。
【0052】
合成非晶質シリカの分散時に存在させるカチオン性ポリマーとしては、4級アンモニウム基、ホスホニウム基、あるいは1〜3級アミンの酸付加物を有する水溶性カチオン性ポリマーが挙げられる。例えば、ポリエチレンイミン、ポリジアルキルジアリルアミン、ポリアリルアミン、アリキルアミンエピクロルヒドリン重縮合物、特開昭59−20696号、同59−33176号、同59−33177号、同59−155088号、同60−11389号、同60−49990号、同60−83882号、同60−109894号、同62−198493号、同63−49478号、同63−115780号、同63−280681号、特開平1−40371号、同6−234268号、同7−125411号、同10−193776号、WO99/64248号公報等に記載されたカチオン性ポリマーが挙げられる。本発明に用いられるカチオン性ポリマーの重量平均分子量は10万以下が好ましく、より好ましくは5万以下であり、下限は2千程度である。
【0053】
これらのカチオン性ポリマーの使用量は合成非晶質シリカに対して1〜10質重%の範囲が好ましい。
【0054】
合成非晶質シリカの分散時に存在させる多価金属としては、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、チタン、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンが挙げられ、これらの金属の水溶性塩として用いることができる。具体的には例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム八水和物、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、塩化チタン、硫酸チタン、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。これらの中でも特に、アルミニウムあるいは周期表IVa族元素(ジルコニウム、チタン)の水溶性塩が好ましい。本発明において、水溶性とは常温常圧下で水に1質量%以上溶解することを意味する。
【0055】
上記以外の水溶性アルミニウム化合物として、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が好ましく用いられる。この化合物は、主成分が下記の一般式1、2又は3で示され、例えば[Al(OH)153+、[Al(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+、等のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
【0056】
[Al(OH)Cl6−n            ・・式1
[Al(OH)AlCl                    ・・式2
Al(OH)Cl(3n−m)  0<m<3n     ・・式3
【0057】
これらのものは多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って市販されており、各種グレードの物が容易に入手できる。本発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できる。これらの塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物は、特公平3−24907、同平3−42591号公報にも記載されている。
【0058】
上記した水溶性の多価金属塩の添加量は、合成非晶質シリカに対して0.1〜10質量%の範囲が好ましい。
【0059】
本発明において、インク受容層には皮膜としての特性を維持するために有機バインダーを含有するのが好ましい。有機バインダーとしては、各種水溶性ポリマーあるいはポリマーラテックスが好ましく用いられる。水溶性ポリマーとしては、例えばポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、澱粉、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル系等やそれらの誘導体が使用されるが、特に好ましい有機バインダーは完全または部分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコールである。
【0060】
ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したものである。平均重合度500〜5000のポリビニルアルコールが好ましい。また、カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
【0061】
また有機バインダーとして用いられるポリマーラテックスとしては、例えば、アクリル系ラテックスとしては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシアルキル基等のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル類、アクリルニトリル、アクリルアミド、アクリル酸及びメタクリル酸等の単独重合体または共重合体、あるいは上記モノマーと、スチレンスルホン酸やビニルスルホン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、ビニルメチルエーテル、酢酸ビニル、スチレン、ジビニルベンゼン等との共重合体が挙げられる。オレフィン系ラテックスとしては、ビニルモノマーとジオレフィン類のコポリマーからなるポリマーが好ましく、ビニルモノマーとしてはスチレン、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等が好ましく用いられ、ジオレフィン類としてはブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0062】
本発明のインク受容層には有機バインダーを無機微粒子に対して5〜35質量%の範囲で用いるのが好ましく、特に10〜30質量%の範囲で用いるのが好ましい。
【0063】
本発明において、インク受容層に皮膜の脆弱性を改良するために各種油滴を含有することができる。そのような油滴としては室温における水に対する溶解性が0.01質量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等)や重合体粒子(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させた粒子)を含有させることができる。そのような油滴は好ましくは親水性バインダーに対して10〜50質量%の範囲で用いることができる。
【0064】
本発明において、インク受容層には、有機バインダーとともに硬膜剤を含有するのが好ましい。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジン、米国特許第3,288,775号記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、同2,983,611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ほう酸及びほう酸塩の如き無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特にほう酸あるいはほう酸塩が好ましい。硬膜剤の添加量はインク受容層を構成する親水性バインダーに対して、0.1〜40質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%である。
【0065】
本発明においてインク受容層には、更に着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。また、本発明のインク受容層の塗布液のpHは、3.3〜6.0の範囲が好ましく、特に3.5〜5.5の範囲が好ましい。
【0066】
本発明の記録材料を得るための別の態様は、前述したインク受容層の上に更に最上層として、平均粒径が25〜100nm以下のコロイダルシリカを主体に含有する層(以下、コロイダルシリカ層という)を、インク受容層と同時重層塗布された記録材料である。このようにして製造された記録材料は、Rs値が0.50以上であり、且つD/I値が15以上となり易く、光沢感とインク吸収性が高くなるため好ましい。前記コロイダルシリカが平均粒径が25nm未満であるとインク吸収性の低下、100nmを越えると光沢感が低下するため好ましくない。
【0067】
本発明におけるコロイダルシリカとしては、例えばケイ酸ナトリウムの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を通して得られるシリカゾルを加熱熟成して得られ、日産化学工業(株)社からスノーテックスST−20、ST−30、ST−40、ST−C、ST−N、ST−20L、ST−O、ST−OL、ST−S、ST−XS、ST−XL、ST−YL、ST−ZL、ST−OZL、ST−AK等が、市販されている。
【0068】
上記のコロイダルシリカの粒子形状としては、球状、鎖状(数珠状)等があるが、本発明の目的である光沢感向上の観点から球状のコロイダルシリカが好ましい。
【0069】
本発明のコロイダルシリカの固形分塗布量は、0.1〜8.0g/mが好ましく、0.3〜5.0g/mの範囲がより好ましい。これによって、インク吸収性を低下させずに、光沢感の一段の改良が図られる。
【0070】
本発明において、コロイダルシリカの中でも特にアニオン性のものはカチオン性化合物によりカチオン化して使用することが好ましい。カチオン性化合物としてはカチオン性ポリマーあるいは水溶性多価金属化合物が好ましく用いられる。これらのカチオン性ポリマー及び水溶性多価金属化合物の詳細は、前述のインク受容層での説明と同じである。コロイダルシリカ層に用いられるカチオン性化合物としてはカチオン性ポリマーが好ましい。
【0071】
上記カチオン性化合物の添加量は、コロイダルシリカに対して0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8.0質量%の範囲がより好ましい。
【0072】
本発明のコロイダルシリカ層には、前記合成非晶質シリカおよびコロイダルシリカを結着させるために有機バインダーを少なくとも1種含有させることが出来るが、特にポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、澱粉、デキストリン、カルボキシメチルセルロース等やそれらの誘導体等の親水性バインダーを含有することが好ましく、さらに光沢感およびインク吸収性の観点からポリビニルアルコールを含有することが好ましい。
【0073】
本発明におけるポリビニルアルコールとしては、シラノール変性やカチオン変性等の各種変性物も含まれるが、透明性が高くインクのより高い浸透性が得られ、インクの初期の浸透時に膨潤して空隙を塞いでしまわないことが重要であり、この観点から好ましいのは完全または部分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコールである。
【0074】
ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したものである。平均重合度200〜5000のものが好ましい。
【0075】
また、カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
【0076】
コロイダルシリカ層の有機バインダーはコロイダルシリカに対して10質量%以下で用いるのが好ましく、下限は0.5質量%程度である。より好ましくは、1〜7質量%の範囲で有機バインダーを用いる。有機バインダーをこの範囲で含有させることによってインク吸収性を低下させずに光沢感を更に向上させる。
【0077】
コロイダルシリカ層には、有機バインダーとともに硬膜剤を用いることができる。硬膜剤としては、前述したインク受容層に用いられる硬膜剤を挙げることができる。これらの硬膜剤の中でも特に、ほう酸あるいはほう酸塩が好ましく用いられる。コロイダルシリカ層には、他に界面活性剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤等を含有することができる。
【0078】
本発明において、コロイダルシリカ層の塗布液のpHは3.3〜6.0の範囲が好ましく、特に3.5〜5.5の範囲が好ましい。
【0079】
本発明において、インク受容層とコロイダルシリカ層の少なくとも2層を同時重層塗布する塗布方法としては、例えば、スライドビードコーターやスライドカーテンコーター等の方法を用いることができる。
【0080】
従来、他のインク受容層とコロイダルシリカ層は逐次塗布(他のインク受容層を塗布乾燥後にコロイダルシリカ層を塗布乾燥する方法)するのが一般的であったが、コロイダルシリカ層におけるコロイダルシリカの塗布量が固形分で8g/m以下の場合、更には5g/m以下の場合に逐次塗布すると、コロイダルシリカ層の光沢感向上効果が十分に発揮されないということが分かった。これは、塗布乾燥された合成非晶質シリカを主体に含有するインク受容層の上に、比較的薄層のコロイダルシリカ層を塗布した場合、インク受容層中の空隙にコロイダルシリカ層の塗布液が一部浸透し、均一なコロイダルシリカ層が得られないためと考えられている。また、インク受容層中の空隙に存在する空気が上層のコロイダルシリカ層の塗布液中に拡散して泡となって、クレーター状の塗布欠陥(クレーター状ハジキ)を発生させることも、コロイダルシリカ層の均一塗布の障害になっていた。
【0081】
また、更にインク受容層に、平均一次粒径が20nm以下且つ平均二次粒径が300nm以下の合成非晶質シリカを用いた場合には、インク受容層を一旦塗布乾燥した後、コロイダルシリカ層を塗布すると、インク受容層が再度湿潤状態となって乾燥する過程で、インク受容層に微小なひび割れを生じさせる場合がある。
【0082】
上記したような、比較的薄層のコロイダルシリカ層を他のインク受容層の塗布乾燥後に逐次塗布する場合の課題は、インク受容層とコロイダルシリカ層を同時重層塗布することによって解消する。本発明において、コロイダルシリカ層の薄層塗布は、インク吸収性の点で好ましい。コロイダルシリカは、他の無機微粒子、例えば、本発明のインク受容層に好ましく用いられる合成非晶質シリカと比較してインク吸収性に劣るために、上層にコロイダルシリカ層を設ける場合は薄層の方が好ましい。その反面、コロイダルシリカ層は光沢感に優れており、均一な塗布面が形成できれば薄層であっても充分に高い光沢感の効果が得られる。従って、インク吸収性および光沢感を同時に高いレベル満足させるためには、薄層のコロイダルシリカ層を無機微粒子を主体に含有するインク受容層と同時重層塗布するのが極めて好ましいと言える。
【0083】
コロイダルシリカ層の好ましい構成は前述した通りであるが、該層の塗布液におけるコロイダルシリカの濃度は、3〜25質量%程度が適当であり、より好ましくは5〜15質量%である。コロイダルシリカ層塗布液の湿分塗布量は、10〜50g/m程度が好ましく、10〜30g/mがより好ましい。
【0084】
インク受容層の上に最上層としてコロイダルシリカ層を設ける態様において、ポリオレフィン樹脂被覆紙のインク受容層塗設面の樹脂層の厚みは、好ましくは30μm以上であり、より好ましくは35μm以上であり、更に好ましくは37μm以上である。これによって、更に光沢感の高い記録材料が得られる。また、これらのポリオレフィン樹脂層のインク受容層塗設面の樹脂層の中心面平均粗さSRa値は、前述したように0.3μm以下が好ましく、0.2μm以下がより好ましい。
【0085】
本発明の記録材料を得るための更に別の態様について説明する。ポリオレフィン樹脂被覆紙上にインク受容層を形成した後、該インク受容層は、例えば、スーパーカレンダー、グロスカレンダーなどを用い、加熱加圧下にロールニップ間を通してカレンダー処理を施すことにより、Rs値が0.50異常であり、且つD/I値が15以上となり易く、光沢感が高くなるため好ましい。尚、該カレンダー処理は、空隙率を低下させる要因となることがあるため、空隙率の低下が少ない条件を設定して行う必要がある。
【0086】
カレンダー処理を行う場合のロール温度としては、100度以下である場合に光沢感がさらに向上するため好ましい。100度を超えるとポリオレフィン樹脂被覆紙のポリオレフィン樹脂が軟化してブリスターが発生しやすくなり、光沢感が逆に低下するため好ましくない。
【0087】
本発明のインクジェット記録方法に使用されるインクに用いられる色材は、染料、顔料のいずれであってもよいが、特に染料の場合に有効である。
【0088】
染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料など各種染料を使用することができる。
【0089】
例えば染料の例としては、C.I.ダイレクトブラック−4、−9、−11、−17、−19、−22、−32、−80、−151、−154、−168、−171、−194及び−195、C.I.ダイレクトブルー−1、−2、−6、−8、−22、−34、−70、−71、−76、−78、−86、−142、−199、−200、−201、−202、−203、−207、−218、−236及び−287、C.I.ダイレクトレッド−1、−2、−4、−8、−9、−11、−13、−15、−20、−28、−31、−33、−37、−39、−51、−59、−62、−63、−73、−75、−80、−81、−83、−87、−90、−94、−95、−99、−101、−110、−189及び−227、C.I.ダイレクトイエロー−1、−2、−4、−8、−11、−12、−26、−27、−28、−33、−34、−41、−44、−48、−86、−87、−88、−135、−142及び−144、C.I.フードブラック−1及び−2、C.I.アシッドブラック−1、−2、−7、−16、−24、−26、−28、−31、−48、−52、−63、−107、−112、−118、−119、−121、−172、−194及び−208、C.I.アシッドブルー−1、−7、−9、−15、−22、−23、−27、−29、−40、−43、−55、−62、−78、−80、−81、−90、−102、−104、−111、−185及び−254、C.I.アシッドレッド−1、−4、−8、−13、−14、−15、−18、−21、−26、−35、−37、−52、−249及び−257、C.I.アシッドイエロー−1、−3、−4、−7、−11、−12、−13、−14、−19、−23、−25、−34、−38、−41、−42、−44、−53、−55、−61、−71、−76及び−79、ブロジェットシアン1、ブロジェットマゼンタ1、ブロジェットマゼンタ1T、ボルジェットイエロー1G(以上Zeneca社)、AE−SF  VP344、Duasyn  Brilliant  Red  F3BSF  VP180(以上ヘキスト社)、Basacid  Black  X34  liquid、Basacid  Black  X38  liquid、Basacid  Red495  liquid、Basacid  Blue  752  liquid、Basacid  Blue  624  liquid、Basacid  Blue765  liquid、Basacid  Yellow  SE0840  liquid、Basacid  Yellow  SE0173  liquid、Basacid  Yellow  099  liquid(以上BASF社)、Special  Black  SP  liquid、Special  Black  HF(以上バイエル社)等が挙げられる。これら染料は単独で、あるいは2種以上混合して、さらにはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4原色の他、赤、青、緑等のカスタムカラーに調色したものものを用いてもよい。
【0090】
また、顔料を用いることも可能であり、例えばカーボンブラック、ブリリアントーカミンBS、レーキカーミンFB、ブリリアントファーストスカーレッド、ジアゾイエロー、パーマネントレッドR、ファストイエロー10G、フタロシアニンブルー、ブルーレーキ、ローダミンレーキ等を用いることができる。
【0091】
これら色材の含有量は、全インク量に対して0.5〜20質量%の範囲、より好ましくは1〜10質量%である。
【0092】
本発明のインク組成物に用いられる水溶性有機溶媒としては、保湿剤として作用するものを含有させることができ、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,5−ペンタンジオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコール誘導体、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の塩基性溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類等が挙げられる。これらの水溶性有機溶媒は、全インク量に対して1〜40質量%の範囲で含有させるのが好ましい。
【0093】
本発明のインク組成物には、次のような有機溶剤をさらに含むこともできる。すなわち、イミダゾール、メチルイミダゾール、ヒドロキシイミダゾール、トリアゾール、ニコチンアミド、ジメチルアミノピリジン、ε−カプロラクタム、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、乳酸アミド、スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−プロパンサルトン、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル、1−メチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、ヒドロキシエチルピペラジン、ピペラジン、エチレン尿素、プロピレン尿素、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリジノン、アセトアミド、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を含むことができる。
【0094】
本発明のインク組成物には、色材の溶解、分散状態をさらに安定化させるため、界面活性剤、分散剤、包接化合物等を添加してもよい。界面活性剤としては、ノニオン、アニオン、カチオンあるいは両性界面活性剤のいずれを用いてもよいが、特にノニオン界面活性剤が好ましい。ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩、およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホンアミドのアルキルカルボン酸塩、スルホコハク酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、第1級ないし第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩等が使用でき、両性界面活性剤としては、ベタイン、スルホベタイン、サルフェートベタイン等が使用できる。
【0095】
その他、アクリル酸/メタクリル酸/マレイン酸又はそれらの塩を単量体成分とする水溶性ポリマー、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、セルロース誘導体、シクロデキストリン、大環状アミン類、クラウンエーテル類、尿素、アセトアミド等を用いることができる。その他、必要に応じてpH調整剤、防カビ剤、キレート剤、防腐剤、防錆剤、粘度調整剤あるいは導電剤等を含有させることも可能である。
【0096】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。尚、部とは、質量部を表す。
【0097】
比較例1
<ポリオレフィン樹脂被覆紙A>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン  スタンダード  フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5質量%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0質量%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0質量%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5質量%添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/mになるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄造した原紙に、密度0.918g/cmの低密度ポリエチレン100質量%の樹脂に対して、10質量%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ32μmになるように押出コーティングし、微粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆しインク受容層塗設面とした。このときインク受容層塗設面のSRa値は0.15μm、RzJIS値は1.12μmであった。もう一方の面には密度0.962g/cmの高密度ポリエチレン樹脂70質量部と密度0.918の低密度ポリエチレン樹脂30質量部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ32μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆した。
【0098】
上記樹脂被覆紙の表面に高周波コロナ放電処理を施した後、下記組成の下引き層塗布液をゼラチンが50mg/mとなるように塗布乾燥してポリオレフィン樹脂被覆紙Aを作製した。
【0099】
(下引き層塗布液)
石灰処理ゼラチン                                      100部
スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩         2部
クロム明ばん                        10部
【0100】
上記のポリオレフィン樹脂被覆紙Aのインク受容層塗設面に下記組成のインク受容層Aの塗布液をスライドビードコーターで固形分塗布量が固形分で、25g/mになるように塗布、乾燥し比較例1のインクジェット記録材料を作製した。尚、塗布後の乾燥条件は、塗布後すぐに10℃以下の雰囲気下で冷却しゲル化した後、30〜50℃の温風で乾燥した。
【0101】
<インク受容層Aの塗布液>
水                                                        430部
変性エタノール                                              22部
カチオン性ポリマー;シャロールDC902P                        3部
(ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー:第一工業製薬(株)製、平均分子量9000)
合成非晶質シリカ;QS30                                100部
(気相法シリカ:(株)トクヤマ製、平均一次粒径7nm、BET法による比表面積300m/g)
バインダー;PVA235                                    22部
(ポリビニルアルコール:クラレ(株)製、ケン化度88%、平均重合度3500)
硼酸                                                          5部
界面活性剤;スワノールAM                                0.3部
(ベタイン系:日本サーファクタント社製)
【0102】
インク受容層Aの塗布液を作製するに当たり、先ず、気相法シリカ分散液を作製し、次に気相法シリカ分散液にポリビニルアルコール等の添加剤を加えて塗布液を作成した。分散媒の水と変性エタノールの中にカチオン性ポリマーを添加し、次いで気相法シリカを添加し予備混合してシリカスラリーを作製した。次にこのシリカスラリーを高圧ホモジナイザーで2回処理して、シリカ濃度が20質量%のカチオン化された気相法シリカの分散液を作製した。分散後の平均二次粒径を前記レーザー粒径測定システム PAR−III(大塚電子株式会社製)にて測定したところ160nmであった。次にこの気相法シリカ分散液にポリビニルアルコール水溶液を添加しさらに硼酸および界面活性剤を添加して高圧ホモジナイザーで再度分散してインク受容層塗布液を作製した。このインク受容層塗布液は、合成非晶質シリカが9質量%の固形分濃度になるように調整し、更にpHが4.5になるように調整してインク受容層Aの塗布液を作製した。
【0103】
比較例2
<ポリオレフィン樹脂被覆紙B>
ポリオレフィン樹脂被覆紙Aのインク受容層塗設面の樹脂層の厚みを32μmから40μmへ変更した以外は、ポリオレフィン樹脂被覆紙Aと同様にしてポリオレフィン樹脂被覆紙Bを作製した。ポリエチレン樹脂の押出被覆後のインク受容層塗設面のSRa値は0.13μm、RzJIS値は1.01μmであった。
【0104】
上記のポリオレフィン樹脂被覆紙Bを使用した以外は、比較例1と同様にして比較例2のインクジェット記録材料を作製した。
【0105】
実施例1
<ポリオレフィン樹脂被覆紙C>
ポリオレフィン樹脂被覆紙Aのインク受容層塗設面の樹脂層の厚みを32μmから44μmへ変更した以外は、ポリオレフィン樹脂被覆紙Aと同様にしてポリオレフィン樹脂被覆紙Cを作製した。ポリエチレン樹脂の押出被覆後のインク受容層塗設面のSRa値は0.11μm、RzJIS値は0.96μmであった。
【0106】
上記のポリオレフィン樹脂被覆紙Cを使用した以外は、比較例1と同様にして実施例1のインクジェット記録材料を作製した。
【0107】
実施例2
前記のポリオレフィン樹脂被覆紙Aのインク受容層塗設面に前記のインク受容層Aの塗布液を下層、下記のコロイダルシリカ層の塗布液を上層として、スライド塗布テストコーターで固形分塗布量が、それぞれ25g/m、1.5g/mになるように同時多層塗布、乾燥し実施例2のインクジェット記録材料を作製した。尚、塗布後の乾燥条件は、塗布後すぐに10℃以下の雰囲気下で冷却しゲル化した後、30〜50℃の温風で乾燥した。
【0108】
<コロイダルシリカ層の塗布液>
コロイダルシリカ ;スノーテックスST−OL40           100部
(平均一次粒子径が40〜50nmの 日産化学工業株式会社製)
カチオン性ポリマー;ポリフィックス601           1部
(昭和高分子社性、特殊変性ポリアミン)
バインダー;PVA235                                     4部
(ポリビニルアルコール:クラレ(株)製、ケン化度88%、平均重合度3500)
界面活性剤                                                0.3部
(ベタイン系;日本サーファクタント社製、スワノールAM)
【0109】
上記のコロイダルシリカ層の塗布液は以下のようにして作製した。まずコロイダルシリカの濃度が10質量%になるように水を加えてコロイダルシリカ水溶液を調製し、このコロイダルシリカ水溶液を高速回転ディスパーで高速撹拌しながら0.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを約1上昇させた後、カチオン性ポリマー(ポリフィックス601の10質量%溶液)を添加して更に10分間高速撹拌した。次いで、ポリビニルアルコール、界面活性剤を順に加えてコロイダルシリカ層Aの塗布液を作製した。この塗布液のpHは4.0であった。
【0110】
実施例3
実施例2のポリオレフィン樹脂被覆紙Aをポリオレフィン樹脂被覆紙Cへ変更した以外は、実施例2と同様にしてを作製した。
【0111】
実施例4
実施例3のインク受容層Aの塗布液を下記のインク受容層Bの塗布液に変更した以外は実施例2と同様にして実施例4のインクジェット記録材料を作製した。
【0112】
<インク受容層Bの塗布液>
水                                                        200部
変性エタノール                                              12部
合成非晶質シリカ;ニップシールLP                        100部
(湿式法シリカ:(株)日本シリカ製、平均一次粒径16nm、凝集径9μm、BET法による比表面積210m/g)
カチオン性ポリマー                               3部
(ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー
第一工業製薬(株)製、シャロールDC902P、平均分子量9000)
バインダー;PVA235                                    22部
(ポリビニルアルコール:クラレ(株)製、ケン化度88%、平均重合度3500)
硼酸                                                          3部
界面活性剤;スワノールAM                                0.3部
(ベタイン系:日本サーファクタント社製)
【0113】
上記インク受容層Bの塗布液は以下のようにして作製した。分散媒の水と変性エタノールの中にカチオン性ポリマーを添加し、次いで湿式法シリカを添加し予備混合してシリカスラリーを作製した。次にこのシリカスラリーを0.3μmのジルコニアビーズを充填したメディアミルで処理して、シリカ濃度が30質量%の湿式法シリカ分散液を作製した。分散後の平均二次粒径を前記レーザー粒径測定システム PAR−III(大塚電子株式会社製)にて測定したところ200nmであった。次にこの合成非晶質シリカ分散液に、カチオン性ポリマーの水溶液、ポリビニルアルコール水溶液、硼酸および界面活性剤を添加してインク受容層塗布液を作製した。このインク受容層塗布液は、湿式法シリカが15質量%の固形分濃度になるように調整し、更にpHが4.5になるように調整してインク受容層Bの塗布液を作製した。
【0114】
実施例5
比較例1のインクジェット記録材料のインク受容層面に線圧150kg/cmでスーパーカレンダー処理を施したものを実施例5のインクジェット記録材料とした。
【0115】
比較例3
比較例1のインク受容層Aの塗布液を下記のインク受容層Cの塗布液に変更した以外は比較例1と同様にして比較例3のインクジェット記録材料を作製した。
【0116】
<インク受容層Cの塗布液>
水                                                        200部
合成非晶質シリカ;アルミナ水和物                          100部
(擬ベーマイト、平均一次粒径13nm、アスペクト比3の平板状)
硝酸                                                          1部
硼酸                                                      0.5部
バインダー;PVA235                                   10部
(ポリビニルアルコール:クラレ(株)製、ケン化度88%、平均重合度3500)
界面活性剤;スワノールAM                                0.3部
(ベタイン系:日本サーファクタント社製)
【0117】
上記インク受容層Cの塗布液は以下のようにして作製した。水の中に硝酸を添加し、次いでアルミナ水和物を添加し予備混合してアルミナスラリーを作製した。アルミナスラリーを高速回転ディスパーで高速撹拌しながら10分間高速撹拌した。分散後の平均二次粒径を前記レーザー粒径測定システム PAR−III(大塚電子株式会社製)にて測定したところ160nmであった。次いで、ポリビニルアルコール、界面活性剤を順に加えてコロイダルシリカ層Aの塗布液を作製した。この塗布液のpHは4.2であった。塗布液中のアルミナ水和物の濃度は15質量%であった。
【0118】
比較例4
比較例1のインク受容層Aの塗布液において、シリカスラリーの高圧ホモジナイザー処理を高速回転ディスパー処理に変更した以外は比較例1と同様にして比較例4のインクジェット記録材料を作製した。尚、分散後の気相法シリカの平均二次粒径は400nmであった。
【0119】
比較例5
比較例1のインク受容層Aの塗布液の合成非晶質シリカを平均一次粒径が30nmの気相法シリカ(アエロジル50:日本アエロジル(株)製、BET法による比表面積50m/g)に変更した以外は比較例1と同様にして比較例5のインクジェット記録材料を作製した。尚、分散後の平均二次粒径を前記レーザー粒径測定システム PAR−III(大塚電子株式会社製)にて測定したところ210nmであった。
【0120】
比較例6
比較例1のポリオレフィン樹脂被覆紙Aを厚さ200μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムに変更した以外は比較例1と同様にして比較例6のインクジェット記録材料を作製した。
【0121】
比較例7
前記のポリオレフィン樹脂被覆紙Aのインク受容層塗設面に下記のインク受容層Dの塗布液をスライド塗布テストコーターで固形分塗布量が、それぞれ25g/mになるように塗布、乾燥し比較例7のインクジェット記録材料を作製した。尚、塗布後の乾燥条件は、塗布後すぐに10℃以下の雰囲気下で冷却しゲル化した後、30〜50℃の温風で乾燥した。
【0122】
比較例8
実施例2のインク受容層Aを塗布、乾燥した後に、その上にコロイダルシリカ層を塗布、乾燥した以外は実施例2と同様にして、比較例8のインクジェット記録材料を作製した。
【0123】
<インク受容層Dの塗布液>
水                            900部
ゼラチン                                  50部
ポリビニルピロリドン                    50部
界面活性剤                           0.3部
【0124】
比較例9
<ポリオレフィン樹脂被覆紙D>
ポリオレフィン樹脂被覆紙Aのインク受容層塗設面の樹脂層の厚みを32μmから50μmへ変更し、粗面加工されたクーリングロールを使用した以外は、ポリオレフィン樹脂被覆紙Aと同様にしてポリオレフィン樹脂被覆紙Dを作製した。ポリエチレン樹脂の押出被覆後のインク受容層塗設面のSRa値は0.85μm、RzJIS値は10.0μmであった。
【0125】
上記のポリオレフィン樹脂被覆紙Dを使用した以外は、実施例1と同様にして比較例9のインクジェット記録材料を作製した。
【0126】
作製したインクジェット記録材料に関して、以下の測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
【0127】
<Rs及びD/Iの測定>
得られたインクジェット記録材料のインク受容層面のASTM E430に規定されているRs値及びD/I値をDGM−30(村上色彩科学(株)製)で測定した。
【0128】
<光沢感>
得られたインクジェット記録材料にPM−880C(セイコーエプソン(株)製)で自然画像を印字し印字後のインクジェット記録材料を作成した。また前記と同等の自然画像データを使用してミニラボ機QSS3001(ノーリツ鋼機(株)製)で銀塩カラー写真印画紙、三菱SAC(三菱製紙(株)製)に露光して、露光後の銀塩カラー写真印画紙を作成した。これら印字後のインクジェット記録材料と露光後の銀塩カラー写真印画紙を用いて、インク受容層面の光沢感を、銀塩カラー写真印画紙を比較として用いて20人の被験者による目視評価を行い以下の基準で判定した。
◎:20人全ての被験者が銀塩カラー写真印画紙同等以上の光沢感を持つと評価した。
○:11〜19人が銀塩カラー写真印画紙同等以上の光沢感を持つと評価した。
△:10人以上が銀塩カラー写真印画紙より光沢感が劣ると評価した。
×:20人全ての被験者が銀塩カラー写真印画紙より光沢感が劣ると評価した。
【0129】
<写真質感>
前記印字後のインクジェット記録材料の写真質感を、露光後の銀塩カラー写真印画紙を比較として用いて20人の被験者による感応評価を行い以下の基準で判定した。
◎:20人全ての被験者が銀塩カラー写真印画紙同等の質感を持つと評価した。
○:11〜19人が銀塩カラー写真印画紙同等の質感を持つと評価した。
△:10人以上が銀塩カラー写真印画紙とは質感が異なると評価した。
×:20人全ての被験者が銀塩カラー写真印画紙とは質感が異なると評価した。
【0130】
<インク吸収性>
得られたインクジェット記録材料をPM−880C(セイコーエプソン(株)製)でグリーンベタ印字を行い、印字直後に印字部にPPCを圧着して、PPCへのインク転写程度を以下の基準で目視評価した。
◎:全くインクの転写が見られない。
○:一部にインクの転写が見られるが実用上問題ないレベル
△:明らかにインクの転写が見られ実用上不可レベル
×:著しくインクの転写が見られ実用上不可レベル
【0131】
【表1】
Figure 2004130671
【0132】
本発明の実施例1〜5のインクジェット用記録材料は、ポリオレフィン樹脂被覆紙に平均一次粒径が20nm以下且つ平均二次粒径が300nm以下である合成非晶質シリカを主体に含有する多孔質なインク受容層を設け、インク受容層塗設後の表面のASTM E430に規定されているRs値が0.50以上であり、D/I値が15以上であったため、非常に高い光沢感、写真質感およびインク吸収性が得られた。比較例1、2に対し実施例1、また実施例2に対し実施例3のインクジェット記録材料は、ポリオレフィン樹脂被覆紙のインク受容層塗設面の樹脂層の厚みを42μm以上であり、且つRzJIS値が8μm以下としたことでより光沢感が向上している。比較例1に対し実施例2、また実施例1に対し実施例3、4のインクジェット記録材料は、インク受容層が少なくとも2層の同時多層塗布されたものであり、支持体から最も遠いインク受容層が、平均粒径が25〜100nmのコロイダルシリカを主体に含有する層であるためより光沢感が向上している。比較例1に対し実施例5のインクジェット記録材料は、インク受容層が温度100度以下でカレンダー処理されたことでより光沢感が向上している。
一方、比較例3のインクジェット記録材料は合成非晶質シリカではなくアルミナ水和物を使用したため、光沢感が高くなるがインク吸収性が低下した。比較例4のインクジェット記録材料は合成非晶質シリカである気相法シリカの分散を十分行わなかったため、平均二次粒径が300nmを越えてしまったため、光沢感が低下し、同時に写真質感も低下した。比較例5のインクジェット記録材料は、平均一次粒径が20nmを越える合成非晶質シリカを含有したため、光沢感が低下し、同時に写真質感も低下した。比較例6のインクジェット記録材料はポリオレフィン樹脂被覆紙ではなく合成フィルムを使用したため、光沢感は高いが、写真の質感にはほど遠い結果となった。比較例7のインクジェット記録材料はインク受容層が多孔質層でない所謂膨潤タイプであったため、光沢感は高いがインク吸収性が著しく劣る結果となった。比較例8のインクジェット記録材料はインク受容層とコロイダルシリカ層を同時多層塗布を行わなかったため、コロイダルシリカ層が均一に塗布できず光沢感が低下した。実施例1に対し比較例9のインクジェット記録材料はインク受容層塗設面の樹脂層の厚みが42μm以上であったが、RzJIS値が8μmを越えていたため、Rs値及びD/I値が低下し、光沢感が悪化した。
【0133】
【発明の効果】
本発明によれば、非常に高い光沢感、写真質感およびインク吸収性を有するインクジェット記録材料が得られた。

Claims (4)

  1. ポリオレフィン樹脂被覆紙の少なくとも一方に合成非晶質シリカを主体に含有する多孔質なインク受容層を少なくとも一層有するインクジェット記録材料において、前記非晶質シリカが平均一次粒径が20nm以下且つ分散液の平均二次粒径が300nm以下であり、前記インク受容層塗設側の表面のASTM E430に規定されているRs値(Specular reflectance)が0.50以上であり、D/I値(Distinctness−of−reflected−image gloss)が15以上であることを特徴とするインクジェット記録材料。
  2. 前記ポリオレフィン樹脂被覆紙のインク受容層塗設面の樹脂層の厚みが42μm以上であり、且つJIS−B0601:2001に規定されるRzJIS(十点平均粗さ)が8μm以下である請求項1記載のインクジェット記録材料。
  3. 前記インク受容層の上に更に最上層として、平均粒径が25〜100nmのコロイダルシリカを主体に含有する層を有し、前記インク受容層と前記コロイダルシリカを含有する層の少なくとも2層を同時重層塗布して得られた請求項1または2記載のインクジェット記録材料。
  4. 前記インク受容層塗設側の面が温度100度以下でカレンダー処理されてなる請求項1〜3の何れか1つに記載のインクジェット記録材料。
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