JP2004129682A - 多孔板への棚板の取付構造 - Google Patents

多孔板への棚板の取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】多孔板の任意の位置に、棚板を安定的に取付ける。
【解決手段】棚板5の側端部下面を支持しうる前方を向く水平支持部4aと、その前端より斜め後ろ上方に向かって延出する傾斜部4bと、該傾斜部4bの上端に設けた後向折曲部4cと、その後端部に設けた上向係止部4dとからなる左右1対の支持杆4を、その水平支持部4aの後端部が棚板5の後端面より突出するようにして、該棚板5の両側端部に取付け、これら1対の支持杆4における上向係止部4dを、多孔板2の左右方向に並ぶいずれかの係止孔3に挿入して係合させるとともに、水平支持部4aの棚板5を後端面よりの突出部を、下方の左右方向に並ぶいずれかの係止孔3に挿脱可能に嵌合することにより、棚板5を、多孔板2の前面にほぼ水平として取付ける。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の係止孔を備える多孔板に、棚板を、安定的に、かつ簡単に取付けうるようにした多孔板への棚板の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の多孔板への棚板の取付構造としては、棚本体の左右両側端に、後端に上下1対の下向き鉤状の係止フックを有する支持片を後向きに折曲して形成し、左右の上下1対の係止フックを、多孔板における多数の係合孔に選択的に係合させることにより、棚を、多孔板に取付け位置変更可能として取付けたものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
意匠公報 第1034807号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1に記載されている従来の棚板の取付構造では、係止フックを単に上方より係合孔に係合させて、棚を多孔板に取付けているため、万一棚に上向きの力が加わると、フックが係合孔より外れ、棚が多孔板より脱落する恐れがある。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、多孔板の任意の位置に、棚板を脱落の恐れなく安定的に取付けうるようにした、多孔板への棚板の取付構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)上下左右方向に並ぶ多数の係止孔を備える多孔板への棚板の取付け構造であって、棚板の側端部下面を支持しうる前方を向く水平支持部と、その前端より斜め後ろ上方に向かって延出する傾斜部と、該傾斜部の上端に設けた後向折曲部と、その後端部に設けた上向係止部とからなる左右1対の支持杆を、その水平支持部の後端部が前記棚板の後端面より突出するようにして、棚板の両側端部に取付け、これら1対の支持杆における前記上向係止部を、前記多孔板の左右方向に並ぶいずれかの係止孔に挿入して係合させるとともに、前記水平支持部における棚板の後端面よりの突出部を、前部上向係止部を係合させた係止孔より下方の左右方向に並ぶいずれかの係止孔に挿脱可能に嵌合することにより、棚板を、多孔板の前面にほぼ水平として取付ける。
【0007】
(2)上記(1)項において、水平支持部における棚板の後端面よりの突出端部に、支持杆よりも大径とした多孔板の係止孔に挿脱可能に嵌合しうる円柱状の保持部材を設ける。
【0008】
(3)上記(1)または(2)項において、水平支持部を、棚板の内方側に向かってほぼL字状に折曲形成し、その後端部を、取付金具により棚板の両側部下面に取付ける。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を、学習机(1)の後面に上下方向に向けて取付けた多孔板(2)に適用した例を示すもので、多孔板(2)には、前後方向に貫通する多数の円形の係止孔(3)が、上下左右方向に一定間隔おきに穿設されている。
【0010】
(4)は、長方形をなす棚板(5)を支持する左右1対のワイヤ状の支持杆で、図2〜図4に示すように、棚板(5)における左右の両側部下面のほぼ後半部を支持する平面視L字形をなす水平支持部(4a)と、その前端より、斜め後ろ上方を向いて連設され、かつ上端を上記水平支持部(4a)の後端と上下にほぼ整合させてなる傾斜部(4b)と、その上端に連設された後向折曲部(4c)と、その後端に連設された上向係止部(4d)とからなり、水平支持部(4a)の後端部に形成されたおねじ部(6)には、上記係止孔(3)に挿脱可能な、支持杆(4)よりも大径かつ円柱状の保持駒(7)が螺着されている。
【0011】
保持駒(7)と係止部(4c)の下端間の寸法は、上向係止部(4d)をいずれかの係止孔(3)に係止させた際に、その列の内方の列の複数個離れた下方の係止孔(3)に、保持駒(7)が嵌合しうる寸法とされている。
【0012】
上記両支持杆(4)を棚板(5)に取付けるには、図2の底面斜視図に示すように、各支持杆(4)の水平支持部(4a)を、棚板(5)の後半部の両側部下面に、その後端より保持駒(7)を突出させるとともに、傾斜部(4b)の下端部を棚板(5)の側端面の中央部に形成した切欠溝(8)に挿入して当接させたのち、水平支持部(4a)を、取付金具(9)により下方より保持し、かつこれを4個のねじ(9)により棚板(5)の下面に固着することにより、支持杆(4)は、図4に示すように、側面視直角三角形をなすように棚板(5)に取付けられる。
【0013】
棚板(5)を多孔板(2)に取付けるには、まず図3に示すように、棚板(5)を多孔板(2)の前方において後方に傾斜させた状態で、両支持杆(4)の上向係止部(4d)の上端部を、上方寄りの左右方向に並ぶいずれか2個の係止孔(3)に差し込む。
【0014】
ついで、図4に示すように、棚板(5)を、上向係止部(4d)を中心として下向きに回動させ、水平支持部(4a)の後端部の左右1対の保持駒(7)を、上向係止部(4d)を挿入した係止孔(3)よりも下方、かつその内方の列の係止孔(3)のいずれかに嵌合させる。
【0015】
これにより、上向係止部(4d)の上端部は、係止孔(3)の後面上部と係合して、それより離脱するのが防止され、かつ棚板(5)の後端面が多孔板(2)の前面に当接することにより、棚板(5)はほぼ水平に取付けられる。
【0016】
棚板(5)の取付後において、左右の保持駒(7)が係止孔(3)に嵌合されているため、棚板(5)が上下左右方向に動く恐れはなく、安定的に支持される。
【0017】
また、棚板(5)に加わる荷重は、支持面積の大きい保持駒(7)によっても受支されるので、上向係止部(4d)のみに大きな力が作用してそれが曲がり、係止孔(3)より抜け外れるという恐れもない。
【0018】
上記実施形態では、多孔板(2)の係止孔(3)を、支持杆(4)よりも大径の保持駒(7)を嵌合しうるように、比較的大きい径としているが、保持駒(7)を設けずに、単に水平支持部(4a)の後端を突出させたのみとして実施する際には、係止孔(3)の径を、支持杆(4)の直径に対応させて小径としてもよい。
【0019】
保持駒(7)をゴム等の弾性材料により形成し、水平支持部(4a)における棚板(5)の後端面よりの突出端部に、圧入により固定するようにしてもよい。このような弾性材料よりなる保持駒(7)とすると、係止孔(3)との摩擦力が大となるため、容易に離脱するのを防止することができる。
【0020】
本発明は、上記のような学習机の後面に設けた多孔板(2)の外に、キッチン等の壁面に設けた多孔板にも適用することができる。
【0021】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、棚板は、それに取付けた左右1対の支持杆の上端における上向係止部と、下端の水平支持部の後方への突出部とを、多孔板の係止孔に係合することにより、該多孔板に取付けられているので、棚板に上下左右方向の外力が加わるなどしても、多孔板より脱落する恐れはなく、安定的に取付けることができる。
【0022】
請求項2記載の発明によれば、支持杆における水平支持部の後端の突出端部の、係止孔に対する支持面積が増大するので、棚板をより安定的に支持しうるととともに、棚板に加わる大きな荷重にも耐えることができる。
【0023】
請求項3記載の発明によれば、棚板の左右両側部を、水平支持部により安定的に支持しうるとともに、支持杆の棚板への取付け部や取付金具が上方より見えにくくなるので、見栄えが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を学習机の後面に設けた多孔板に適用した例を示す斜視図である。
【図2】同じく、棚板への支持杆の取付け要領を底面から見た拡大分解斜視図である。
【図3】同じく、棚板の多孔板への取付け要領を示す拡大斜視図である。
【図4】同じく、棚板取付後の側面図である。
【符号の説明】
(1)学習机
(2)多孔板
(3)係止孔
(4)支持杆
(4a)水平支持部
(4b)傾斜部
(4c)後向折曲部
(4d)上向係止部
(5)棚板
(6)おねじ部
(7)保持駒(保持部材)
(8)切欠溝
(9)取付金具
(10)ねじ

Claims (3)

  1. 上下左右方向に並ぶ多数の係止孔を備える多孔板への棚板の取付け構造であって、棚板の側端部下面を支持しうる前方を向く水平支持部と、その前端より斜め後ろ上方に向かって延出する傾斜部と、該傾斜部の上端に設けた後向折曲部と、その後端部に設けた上向係止部とからなる左右1対の支持杆を、その水平支持部の後端部が前記棚板の後端面より突出するようにして、棚板の両側端部に取付け、これら1対の支持杆における前記上向係止部を、前記多孔板の左右方向に並ぶいずれかの係止孔に挿入して係合させるとともに、前記水平支持部における棚板の後端面よりの突出部を、前部上向係止部を係合させた係止孔より下方の左右方向に並ぶいずれかの係止孔に挿脱可能に嵌合することにより、棚板を、多孔板の前面にほぼ水平として取付けたこと特徴とする多孔板への棚板の取付構造。
  2. 水平支持部における棚板の後端面よりの突出端部に、支持杆よりも大径とした多孔板の係止孔に挿脱可能に嵌合しうる円柱状の保持部材を設けた請求項1記載の多孔板への棚板の取付構造。
  3. 水平支持部を、棚板の内方側に向かってほぼL字状に折曲形成し、その後端部を、取付金具により棚板の両側部下面に取付けた請求項1または2記載の多孔板への棚板の取付構造。
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