JP2004128466A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】MIM容量素子を備えた半導体装置において、MIM容量素子の単位面積あたりの電気容量を大きくする。
【解決手段】MIM容量素子の下部電極13に上部電極21側に突出する下部電極部分9が形成されており、上部電極21に下部電極部分9に対応して凹部が形成されており、下部電極13の下部電極部分9は上部電極21の凹部内に容量絶縁膜15を介して配置されている。下部電極13の上面と上部電極21の下面との間の電気容量だけでなく、下部電極13の下部電極部分9の側面と上部電極21の凹部内の側面の間でも電気容量が取れるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM(Metal−Insulator−Metal)容量素子を備えた半導体装置及びその製造方法に関するものである。本明細書において容量絶縁膜とは下部電極と上部電極の間に設けられた絶縁膜をいう。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置は線幅の微細化により、ますます高密度化された回路構成で形成されている。特に、0.13μm(マイクロメートル)以降のプロセスでは、配線抵抗の低減やエレクトロマイグレーション耐圧の向上を図るため、銅(Cu)を主成分とした配線が用いられている。
【0003】
銅配線を形成する工程では、従来アルミ配線などに用いられてきたドライエッチングのように反応生成物の気化性が良くないことから、ドライエッチングを用いることができない。そのため、層間絶縁層に配線用の溝を形成し、その溝に銅を埋め込んで銅配線を形成するダマシン(damascene)法が用いられている。
このように、配線形成工程において、配線自体の微細化を推進し、スケーリング則に則ってチップ(半導体装置)のサイズを小さくしている。
【0004】
一方、高容量の容量素子に関しては、高誘電率の材料を用いる試みがあるが、形状は従来通りの2つの大きな平行平板を対向して配置したMIM容量素子又はPIP(Poly silicon Insulator Poly silicon)容量素子が用いられている。このような高容量の容量素子がチップ上で占める面積は大きく、配線の微細化の利益を活かしきれない。高容量の容量素子が半導体装置に形成される場合、容量素子の形成領域がチップサイズを支配的にさせてしまう虞れがあった。
【0005】
ダマシン法を用いたMIM容量素子の形成方法としては、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、ダマシン法を用いて、電圧依存性のない容量素子を形成することを特徴としている。しかし、容量素子の構造は従来のMIM構造と同様であり、一対の大きな電極板を必要とし、容量素子の面積サイズの低減にはならない。
【0006】
また、ダマシン法を用いたMIM容量素子の他の形成方法として、例えば特許文献2に開示されているものがある。特許文献2では、MIM容量素子として用いられる上層のCu配線と下層のCu配線の形状を、四角以外の格子状、すのこ状又はくし形の形状にし、その上層にCuの拡散防止膜を形成することにより、容量素子での電気的なリークを効果的に抑えることを特徴としている。しかし、特許文献2でも、一対の大きな電極板を必要とし、容量素子の面積サイズの低減にはならない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−24056号公報
【特許文献2】
特開2002−90416号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができるMIM容量素子を備えた半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置の第1態様は、金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えたものであって、MIM容量素子の下部電極と上部電極は、一方の電極に他方の電極側に突出する凸部が形成されており、他方の電極に上記凸部に対応して凹部が形成されており、上記凸部は上記凹部内に容量絶縁膜を介して配置されているものである。
上記容量絶縁膜の材料として、例えば窒化シリコン膜を挙げることができる。
【0010】
一方の電極に凸部が形成され、他方の電極に上記凸部に対応して凹部が形成されていることにより、凸部の側面と凹部の側面の間にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができる。これにより、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0011】
本発明の半導体装置の製造方法の第1局面は、金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えた半導体装置の製造方法であって、以下の工程(A)から(D)を含む。
(A)第1層間絶縁層上に、上面に凸部又は凹部をもつ下部電極を形成する下部電極形成工程、
(B)上記下部電極の表面に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程、
(C)上記容量絶縁膜上及び上記第1層間絶縁層上に上層層間絶縁層を形成する第2層間絶縁層形成工程、
(D)上記容量絶縁膜上の上記上層層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで、上記下部電極上に上記容量絶縁膜を介して上部電極を形成する上部電極形成工程。
【0012】
本発明の半導体装置の製造方法の第1局面によれば、下部電極と上部電極のうち一方の電極に他方の電極側に突出する凸部が形成されており、他方の電極に上記凸部に対応して凹部が形成されており、上記凸部は上記凹部内に容量絶縁膜を介して配置されているMIM容量素子を備えた本発明の半導体装置を製造することができ、MIM容量素子において凸部の側面と凹部の側面の間にも電気容量を形成して単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0013】
上部電極形成工程(D)において、例えば層間絶縁層にビアを形成する際に従来から用いられている写真製版技術及びエッチング技術により、容量絶縁膜上の上層層間絶縁層を選択的に除去する場合、写真製版工程に関して、下部電極の凸部又は凹部に対して精度の高いアライメント(位置合わせ)を必要とする。つまり、アライメントズレを起こした場合、上部電極と下部電極に挟まれる容量絶縁膜の膜厚が異なってしまい、最悪の場合にはショートを起こす。また、エッチング工程においては、テーパーの付かない垂直エッチングが必要とされる。
【0014】
そこで、本発明の半導体装置の製造方法の第1局面において、上記上層層間絶縁層形成工程(C)は、上記容量絶縁膜として上記上層層間絶縁層とはエッチング選択比があるものを形成し、上記上部電極形成工程(D)は、ダマシン法により、上記容量絶縁膜をエッチングストッパー層として上記容量絶縁膜上の上記上層層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで上記上部電極を形成することが好ましい。上記容量絶縁膜と上記上層層間絶縁層の組合せの一例として、上記容量絶縁膜は窒化シリコン膜、上記上層層間絶縁層は酸化シリコン膜を挙げることができる。
【0015】
ダマシン法を用いることにより、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法の第1局面において、上記上層層間絶縁層形成工程(C)は、上記容量絶縁膜上及び上記第1層間絶縁層上に第2層間絶縁層を形成し、さらにその上に上記第2層間絶縁層とはエッチング選択比があるエッチングストッパー層を形成し、さらにその上に第3層間絶縁層を形成して、下層側から順に第2層間絶縁層、エッチングストッパー層、及び第3層間絶縁層からなる上層層間絶縁層を形成し、上記上部電極形成工程(D)は、デュアルダマシン法により、上記容量絶縁膜上の上記第3層間絶縁層、上記エッチングストッパー層及び上記第2層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで、上記下部電極上に上記容量絶縁膜を介して上部電極を形成することが好ましい。上記容量絶縁膜と上記上層層間絶縁層の組合せの一例として、上記容量絶縁膜は窒化シリコン膜、上記第2層間絶縁層は酸化シリコン膜を挙げることができる。
【0017】
デュアルダマシン法を用いることにより、上記のダマシン法を用いた場合と同様に、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0018】
本発明の半導体装置の第2態様は、金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えた半導体装置であって、下部電極は絶縁層に形成された開口部の内壁面及び底面に形成されており、上部電極は上記開口部内に上記下部電極とは容量絶縁膜を介して形成されているものである。
【0019】
絶縁層に形成された開口部の内壁面及び底面に下部電極が形成され、開口部内に下部電極とは容量絶縁膜を介して上部電極が形成されていることにより、絶縁層の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができる。これにより、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0020】
半導体装置の第2態様において、上記絶縁膜の厚み方向の上記開口部断面形状はT字型又は逆L字型に形成されている例を挙げることができる。T字型又は逆L字型の開口部断面形状はデュアルダマシン法により形成することができる。
【0021】
また、半導体装置の第2態様において、上記下部電極はアルミニウムにより形成され、上記上部電極は銅により形成されている例を挙げることができる。本明細書において、アルミニウムにはアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を含み、銅には銅を主成分とする銅合金を含む。これにより、従来のアルミニウム配線形成技術を用いて下部電極を形成でき、ダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて上部電極を形成することができるので、第2態様のMIM容量素子を容易に形成することができる。
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法の第2局面は、金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えた半導体装置の製造方法において、以下の工程(A)から(D)を含む。
(A)第1層間絶縁膜上に形成された上層層間絶縁層にMIM容量素子を形成するための開口部を形成する開口部形成工程、
(B)上記開口部を埋め込むことなく上記開口部の内壁面及び底面に下部電極を形成する下部電極形成工程、
(C)上記開口部を埋め込むことなく上記下部電極の表面に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程、
(D)上記容量絶縁膜の表面に上部電極を形成する上部電極形成工程。
【0023】
製造方法の第2局面によれば、下部電極は絶縁層に形成された開口部の内壁面及び底面に形成されており、上部電極は上記開口部内に上記下部電極とは容量絶縁膜を介して形成されているMIM容量素子を備えた半導体装置を製造することができ、MIM容量素子において絶縁層の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0024】
製造方法の第2局面において、上記上部電極形成工程(D)は、上記開口部に金属材料を埋め込んで上記上部電極を形成することが好ましい。このようにダマシン法を用いることにより、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0025】
また、製造方法の第2局面において、上記開口部形成工程(A)は、上記上層層間絶縁層としての第2層間絶縁膜、エッチングストッパー層及び第3層間絶縁膜に上記開口部を形成し、上記上部電極形成工程(D)は、上記開口部に金属材料を埋め込んで上記上部電極を形成するようにしてもよい。この局面において、上記開口部形成工程(A)で上記第3層間絶縁膜に対する開口寸法を上記第2層間絶縁膜及びエッチングストッパー層に対する開口寸法よりも大きくして上記開口部の厚み方向の断面形状をT字型又は逆L字型に形成する例を挙げることができる。
このようにデュアルダマシン法を用いることにより、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0026】
製造方法の第2局面において、上記下部電極形成工程(B)は、アルミニウムからなる上記下部電極を形成し、上記上部電極形成工程(D)は、銅からなる上記上部電極を形成する例を挙げることができる。これにより、従来のアルミニウム配線形成技術を用いて下部電極を形成でき、ダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて上部電極を形成することができるので、第2態様のMIM容量素子を容易に形成することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は半導体装置の第1態様の一実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。(A)のMIM容量素子の断面は(B)のB−B’位置に対応している。(A)ではMIM容量素子とビアで接続された2階層のメタル配線構造を示し、(B)ではMIM容量素子のみを示している。
【0028】
半導体基板(図示は省略)上に形成された第1層間絶縁層1の表面側に、例えばダマシン法により形成された下部電極部分3及び第1メタル配線層5が設けられている。第1層間絶縁層1は、例えば下層が低誘電率の酸化シリコン膜1a、上層が窒化シリコン膜1bからなる。酸化シリコン膜1aの膜厚は例えば100〜1000nm(ナノメートル)、ここでは500nmである。窒化シリコン膜1bの膜厚は例えば10〜300nm、ここでは100nmである。下部電極部分3及び第1メタル配線層5は例えばCuからなり、その膜厚は300nmである。
【0029】
下部電極部分3及び第1メタル配線層5の側面及び底面にバリヤメタル層7が形成されている。バリヤメタル層7は例えば窒化チタン(TiN)からなり、その膜厚は30nmである。
【0030】
下部電極部分3上に、例えばダマシン法により形成された下部電極部分9が形成されている。下部電極部分3と下部電極部分9の間(下部電極部分9の底面)と下部電極部分9の側面にバリヤメタル層11が形成されている。図1(B)に示すように、下部電極部分9は下部電極部分3上に帯状に形成されている。バリヤメタル層11は例えば窒化チタンからなり、その膜厚は30nmである。
【0031】
第1下部電極3、バリヤメタル層7,11及び下部電極部分9はMIM容量素子の下部電極13を構成する。下部電極部分9及びバリヤメタル層11は下部電極13の凸部を構成している。
【0032】
第1メタル配線層5上及び下部電極13上を含む第1層間絶縁層1上に、例えば膜厚が50nmの窒化シリコン膜15aが均一な膜厚をもって形成されている。下部電極13上の窒化シリコン膜15aは容量絶縁膜15を構成し、第1メタル配線層5上の窒化シリコン膜15aはキャップレイヤーを構成する。
【0033】
第1メタル配線層5上及び下部電極13上を含む第1層間絶縁層1上に第2層間絶縁層17が形成されている。第2層間絶縁層17は例えば下層が低誘電率の酸化シリコン膜17a、上層が窒化シリコン膜17bからなる。
【0034】
第2層間絶縁層17上に第3層間絶縁層19が形成されている。第3層間絶縁層19は例えば下層が低誘電率の酸化シリコン膜19a、上層が窒化シリコン膜19bからなる。
酸化シリコン膜17a,19aの膜厚は例えば100〜1000nm、ここでは500nmであり、窒化シリコン膜17b,19bの膜厚は例えば10〜300nm、ここでは100nmである。
【0035】
下部電極13上の第2層間絶縁層17及び第3層間絶縁層19に、例えばデュアルダマシン法によりMIM容量素子の上部電極21が形成されている。上部電極21は例えばCuからなる上部電極部分23と、上部電極部分23の底面及び側面に形成されたバリヤメタル層25により構成されている。バリヤメタル層25は例えば窒化チタンからなり、その膜厚は30nmである。
【0036】
上部電極21は、断面方向から見て、下部電極13の凸部(下部電極部分9及びバリヤメタル11)に対応して凹部をもつ形状に形成されている。MIM容量素子は、容量絶縁膜15を介して、下部電極13の凸部に上部電極21の凹部がはめ込まれた構造になっている。
【0037】
第1メタル配線層5上の第2層間絶縁層17及び第3層間絶縁層19に、例えばデュアルダマシン法により上部電極21と同時に形成された第2メタル配線層及びビア27が形成されている。第2メタル配線層及びビア27は例えばCuからなる。第2メタル配線層及びビア27の側面及び底面にバリヤメタル層25が形成されている。
上部電極21上及び第2メタル配線層及びビア27を含む第3層間絶縁層19上に例えば膜厚が50nm程度の窒化シリコン膜からなるキャップレイヤー29が形成されている。
【0038】
このようなMIM容量素子構造を有することにより、下部電極13の上面と上部電極21の下面との間の電気容量だけでなく、両電極13,21の側面の間でも電気容量が取れる。これにより、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0039】
図2は半導体装置の第1態様の他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。(A)のMIM容量素子の断面は(B)のB−B’位置に対応している。(A)ではMIM容量素子とビアで接続された2階層のメタル配線構造を示し、(B)ではMIM容量素子のみを示している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の説明は省略する。
【0040】
この実施例では、下部電極13の下部電極部分9及びバリヤメタル層11は上面側から見て島状に複数個形成されている。下部電極部分9及びバリヤメタル層11の上面及び側面に容量絶縁膜15が均一な膜厚で形成されている。
【0041】
上部電極21は下部電極13の凸部(下部電極部分9及びバリヤメタル11)に対応して凹部をもつ形状に形成されている。MIM容量素子は、容量絶縁膜15を介して、下部電極13の凸部に上部電極21の凹部がはめ込まれた構造になっている。
【0042】
この実施例でも、図1を参照して説明した実施例と同様に、下部電極13の上面と上部電極21の下面との間の電気容量だけでなく、下部電極13の下部電極部分9の側面と上部電極21の凹部内の側面の間でも電気容量が取れる。これにより、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0043】
図3及び図4は半導体装置の製造方法の第1局面の一実施例を示す工程断面図である。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付す。図1、図3及び図4を参照してこの実施例を説明する。
【0044】
(1)例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、半導体基板(図示は省略)上に酸化シリコン膜1aを500nmの膜厚に形成する。酸化シリコン膜1a上に、例えばCVD法により、窒化シリコン膜1bを100nmの膜厚に形成する。酸化シリコン膜1a及び窒化シリコン膜1bは第1層間絶縁層1を構成する。
【0045】
ダマシン法により、第1層間絶縁層1の表面側に、下部電極部分3、第1メタル配線層5及びバリヤメタル層7を形成する(図3(a)参照)。
工程(1)におけるダマシン法の一例を以下に簡単に説明する。
【0046】
写真製版技術により、MIM容量素子の下部電極部分3の形成領域及び第1メタル配線層5の形成領域に開口部をもつレジストパターンを形成する。そのレジストパターンをマスクにして、例えばAr/CF/O系のガスを用いたドライエッチングにより窒化シリコン膜1bを選択的に除去して窒化シリコン膜1bに開口部を形成する。パターニングされた窒化シリコン膜1bをマスクにして、例えばC/CO/Ar/O系のガスを用いたドライエッチングにより酸化シリコン膜1aの表面側の一部を選択的に除去して、酸化シリコン膜1aに下部電極用の溝及び第1メタル配線用の溝を形成する。
【0047】
その溝内を含む第1層間絶縁層1の表面に、スパッタ法により窒化チタンからなるバリヤメタル層7を形成する。Cuスパッタ法によりバリヤメタル層7の表面にシード層を形成し、シード層の導電性を用いて、メッキ技術により、バリヤメタル層7上にCuを成膜する。例えば硝酸/硝酸鉄/アンモニア/シリカからなるスラリーを用いたCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、溝外のCu及びバリヤメタル7を研磨削除して下部電極部分3及び第1メタル配線層を形成する。このように溝構造を形成し、金属物質を埋め込んで配線などを形成する方法をダマシン法という。
【0048】
(2)下部電極部分3上及び第1メタル配線層5上を含む第1層間絶縁層1上に、例えばCVD法により、酸化シリコン膜31aを500nmの膜厚に形成し、さらにその上に、CVD法により、窒化シリコン膜31bを100nmの膜厚に形成する。上記と同様のダマシン法により、下部電極部分3上の酸化シリコン膜31a及び窒化シリコン膜31bに、バリヤメタル層11及び下部電極部分9を形成する。これにより、下部電極部分9及びバリヤメタル層11を凸部とする、下部電極部分3,9及びバリヤメタル層7,11からなる下部電極13を形成する(図3(b)参照)。
【0049】
(3)窒化シリコン膜31b及び酸化シリコン膜31aを除去する。例えばCVD法により、下部電極13上及び第1メタル配線層5上を含む第1層間絶縁層1上全面に、窒化シリコン膜15aを50nmの膜厚に形成する(図3(c)参照)。
【0050】
(4)例えばCVD法により、第1層間絶縁層1上全面に酸化シリコン膜17aを800nmの膜厚に形成する。CMP法を用いて、下部電極部分9の上面に形成された窒化シリコン膜15aの表面まで平坦化エッチングを行なう。平坦化後の酸化シリコン膜17aの膜厚は500nm程度である。酸化シリコン膜17a上及び露出した窒化シリコン膜15a上に、例えばCVD法により、エッチングストッパー層としての窒化シリコン膜17bを100nmの膜厚に形成する。酸化シリコン膜17a及び窒化シリコン膜17bは第2層間絶縁層17を構成する。
【0051】
ここでは下部電極部分9の上面に形成された窒化シリコン膜15aの表面が露出するように酸化シリコン膜17aを形成しているが、本発明の半導体装置の製造方法はこれに限定されるものではなく、下部電極部分9の上面に形成された窒化シリコン膜15a上にも酸化シリコン膜17aを形成しておき、下部電極部分9上の領域において、窒化シリコン膜15aと窒化シリコン膜17bの間に酸化シリコン膜17aを形成するようにしてもよい。その場合、下記の工程(6)で下部電極13上の窒化膜17bを除去する際に容量絶縁膜となる下部電極13上の窒化シリコン膜15aを除去しないようにすることができる。
【0052】
例えばCVD法により、第2層間絶縁層17上に酸化シリコン膜19aを500nmの膜厚に形成する。酸化シリコン膜19a上に、例えばCVD法により、窒化シリコン膜19bを100nmの膜厚に形成する。酸化シリコン膜19a及び窒化シリコン膜19bは第3層間絶縁層19を構成する(図4(d)参照)。第2層間絶縁層17及び第3層間絶縁層19は本発明の半導体装置の製造方法での上層層間絶縁層を構成する。
【0053】
(5)写真製版技術及びエッチング技術により、窒化シリコン膜19b及び酸化シリコン膜19aに上部電極用溝33及び第2メタル配線用溝35を形成する。酸化シリコン膜19aのエッチング時に、窒化シリコン膜17bはエッチングストッパー層として機能する(図4(e)参照)。
【0054】
(6)写真製版技術により、MIM容量素子の上部電極の凹部突起となる領域及びビア形成領域に開口部をもつレジストパターンを形成する。エッチング技術により、窒化シリコン膜17b及び酸化シリコン膜17aを選択的に除去して、下部電極13の形成領域に上部電極用開口部37を形成し、第1メタル配線層5の形成領域にビアホール39を形成する。窒化シリコン膜17bをエッチングする際、窒化シリコン膜15aをエッチングしないようにする。酸化シリコン膜17aのエッチング時に、窒化シリコン膜15aはエッチングストッパー層として機能する。その後、レジストパターンを除去する。
【0055】
写真製版技術により、上部電極用溝33及び上部電極用開口部37を覆い、第2メタル配線用溝35及びビアホール39に対応して開口部をもつレジストパターンを形成した後、エッチング技術により、そのレジストパターンをマスクにして、上部電極用溝33内の窒化シリコン膜17b及びスルーホール39底部の窒化シリコン膜15aを選択的に除去する。その後、レジストパターンを除去する(図4(f)参照)。
【0056】
(7)上記のダマシン法と同様にして、上部電極用溝33内、第2メタル配線用溝35内、上部電極用開口部37内及びビアホール39内にバリヤメタル層25の形成及びCuの埋込みを行なって、上部電極部分23及び第2メタル配線層及びビア27を同時に形成する。下部電極13と上部電極21の間の窒化シリコン膜15aは容量絶縁膜15を構成する。その後、CVD法により、例えば窒化シリコン膜からなるキャップレイヤー29を10〜300nm、ここでは50nmの膜厚に形成する(図1参照)。
一般的に、このようにメタル配線層とビアを同時に埋め込むプロセスはデュアルダマシン法と呼ばれている。
【0057】
このように、この実施例によれば、下部電極13に上部電極21側に突出する凸部が形成されており、上部電極21に下部電極13の凸部に対応して凹部が形成されており、下部電極13の凸部は上部電極21の凹部内に容量絶縁膜15を介して配置されているMIM容量素子を備えた本発明の半導体装置を製造することができる。
【0058】
さらに、上部電極21をデュアルダマシン法により形成しているので、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0059】
図5は半導体装置の第1態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。(A)のMIM容量素子の断面は(B)のB−B’位置に対応している。(A)ではMIM容量素子とビアで接続された2階層のメタル配線構造を示し、(B)ではMIM容量素子のみを示している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0060】
半導体基板(図示は省略)上に形成された第1層間絶縁層1の表面側に下部電極部分3及び第1メタル配線層5が形成され、下部電極部分3及び第1メタル配線層5の側面及び底面にバリヤメタル層7が形成されている。下部電極部分3上、第1メタル配線層5上及びバリヤメタル層7上を含む第1層間絶縁層1上に、例えば膜厚が10〜100nm、ここでは10nmの窒化シリコン膜16aが均一な膜厚をもって形成されている。窒化シリコン膜16aは下部電極部分3及び第1メタル配線層5を形成する銅材料の拡散を防ぐキャップレイヤーとして働く。下部電極部分3上の窒化シリコン膜16aが一部除去されており、その除去部分に下部電極部分9が形成されている。下部電極部分3と下部電極部分9の間と、下部電極部分9の側面にバリヤメタル層11が形成されている。下部電極部分3,9及びバリヤメタル層7,11は下部電極を構成する。
【0061】
下部電極13上に、例えば膜厚が10〜50nm、ここでは30nmの酸化シリコン膜16bが形成されている。酸化シリコン膜16bは、下部電極部分9の形成領域を除く下部電極部分3上の領域において窒化シリコン膜16aを介して形成されている。
【0062】
第1メタル配線層5上及び下部電極13上を含む第1層間絶縁層1上に、下層が酸化シリコン膜17a、上層が窒化シリコン膜17bからなる第2層間絶縁層17が形成され、さらにその上に、下層が酸化シリコン膜19a、上層が窒化シリコン膜19bからなる第3層間絶縁層19が形成されている。
【0063】
下部電極13上の第2層間絶縁層17及び第3層間絶縁層19に、上部電極部分23とバリヤメタル層25からなる上部電極21が形成されている。下部電極13と上部電極21の間の窒化シリコン膜16a及び酸化シリコン膜16bは容量絶縁膜を構成する。第1メタル配線層5上の第2層間絶縁層17及び第3層間絶縁層19に、第2メタル配線層及びビア27が形成されている。上部電極21上及び第2メタル配線層及びビア27を含む第3層間絶縁層19上にキャップレイヤー29が形成されている。
【0064】
この実施例では、図1に示した実施例と同様に、下部電極13の上面と上部電極21の下面との間の電気容量だけでなく、両電極13,21の側面の間でも電気容量が取れので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0065】
この実施例では下部電極13の下部電極部分9及びバリヤメタル層11は上面側から見て帯状に形成されているが、本発明の半導体装置はこれに限定されるものではなく、図2に示した実施例と同様に、下部電極部分9及びバリヤメタル層11は上面側から見て島状に複数個形成されているようにしてもよい。
【0066】
図6及び図7は半導体装置の製造方法の第1局面の他の実施例を示す工程断面図である。図5と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付す。図5、図6及び図7を参照してこの実施例を説明する。
【0067】
(1)図3(a)を参照して説明した製造方法の実施例の工程(1)と同様にして、半導体基板(図示は省略)上に酸化シリコン膜1aと窒化シリコン膜1bを順次形成して第1層間絶縁層1を形成し、ダマシン法により、第1層間絶縁層1の表面側に、下部電極部分3、第1メタル配線層5及びバリヤメタル層7を形成する。さらに、膜厚が10〜100nm、ここでは10nmの窒化シリコン膜16aを形成する(図6(a)参照)。
【0068】
(2)図3(b)を参照して説明した製造方法の実施例の工程(2)と同様にして、第1層間絶縁層1上に酸化シリコン膜31aと窒化シリコン膜31bを順次形成し、ダマシン法により、下部電極部分3上の酸化シリコン膜31a、窒化シリコン膜31b及び窒化シリコン膜16aにバリヤメタル層11及び下部電極部分9を形成して下部電極13を形成する(図6(b)参照)。
【0069】
(3)窒化シリコン膜31b及び酸化シリコン膜31aを除去する。例えばCVD法により、下部電極13上及び第1メタル配線層5上を含む第1層間絶縁層1上全面に、膜厚が30nmの酸化シリコン膜16b、膜厚が10〜100nm、ここでは30nmの窒化シリコン膜16cを順次形成する。写真製版技術により、下部電極13の形成領域を覆うようにレジストパターンを形成した後、エッチング技術により、そのレジストパターンをマスクにして、窒化シリコン膜16c及び酸化シリコン膜16bを選択的に除去する。これにより、第1メタル配線層5上の窒化シリコン膜16c及び酸化シリコン膜16bが除去される。その後、レジストパターンを除去する(図6(c)参照)。
【0070】
(4)例えばCVD法及びCMP法により、下部電極部分9の上面の上に形成された窒化シリコン膜16cの表面が露出するように、第1層間絶縁層1上全面に酸化シリコン膜17aを形成し、さらにその上に、例えばCVD法により窒化シリコン膜17bを形成して、第2層間絶縁層17を形成する。例えばCVD法により、第2層間絶縁層17上に酸化シリコン膜19aを形成し、さらにその上に窒化シリコン膜19bを形成して第3層間絶縁層19を形成する(図7(d)参照)。
【0071】
(5)写真製版技術及びエッチング技術により、窒化シリコン膜19b及び酸化シリコン膜19aに上部電極用溝33及び第2メタル配線用溝35を形成する(図7(e)参照)。
【0072】
(6)写真製版技術により、MIM容量素子の上部電極の凹部突起となる領域及びビア形成領域に開口部をもつレジストパターンを形成する。エッチング技術により、窒化シリコン膜17b及び酸化シリコン膜17aを選択的に除去して、上部電極用開口部37及びビアホール39を形成する。窒化シリコン膜17bをエッチングする際、下部電極13の形成領域において窒化シリコン膜16cが除去されて酸化シリコン膜16bが露出しないようにする。
続いて、エッチング技術により、ビアホール39底部の窒化シリコン膜16aを除去する。このとき、上部電極用開口部37内の窒化シリコン膜16cも除去される。その後、レジストパターンを除去する(図7(f)参照)。
【0073】
(7)上記のダマシン法と同様にして、上部電極用溝33内、第2メタル配線用溝35内、上部電極用開口部37内及びビアホール39内にバリヤメタル層25の形成及びCuの埋込みを行なって、上部電極部分23及び第2メタル配線層及びビア27を同時に形成する。下部電極13と上部電極23の間の窒化シリコン膜16a及び酸化シリコン膜16bは容量絶縁膜16を構成する。その後、CVD法により、例えば窒化シリコン膜からなるキャップレイヤー29を10〜300nm、ここでは50nmの膜厚に形成する(図5参照)。
【0074】
このように、この実施例によれば、下部電極13に上部電極21側に突出する凸部が形成されており、上部電極21に下部電極13の凸部に対応して凹部が形成されており、下部電極13の凸部は、下層が窒化シリコン膜16a、上層が酸化シリコン膜16bの積層膜からなる容量絶縁膜16を介して上部電極21の凹部内に配置されているMIM容量素子を備えた本発明の半導体装置を製造することができる。
【0075】
さらに、上部電極21をデュアルダマシン法により形成しているので、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0076】
この製造方法の実施例の工程(6)において、上部電極用開口部37内の窒化シリコン膜16c及びスルーホール39底部の窒化シリコン膜16aを除去した後、上部電極用開口部37内の酸化シリコン膜16bを除去するようにしてもよい。これにより、窒化シリコン膜16aを容量絶縁膜とするMIM容量素子を形成することができる。
【0077】
図3及び図4を参照して説明した製造方法の実施例ならびに図6及び図7を参照して説明した製造方法の実施例では、デュアルダマシン法により上部電極21を形成しているが、本発明の製造方法はこれに限定されるものではない。例えばダマシン法により、下部電極13の凸部を構成する下部電極部分9の側面に対応して、上部電極21の凹部を形成するための上部電極部分を形成した後、その上部電極部分上、及び、下部電極部分9上の容量絶縁膜15又は16上に別の上部電極部分を形成して、それらの上部電極部分により上部電極を形成するようにしてもよい。この場合でも、上部電極を形成する際に、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0078】
図1から図7では、下部電極13に上部電極21側に突出する凸部が形成されており、上部電極21に下部電極13の凸部に対応して凹部が形成されており、下部電極13の凸部は上部電極21の凹部内に容量絶縁膜15又は16を介して配置されているMIM容量素子を示しているが、本発明が適用されるMIM容量素子はこれに限定されるものではなく、上部電極に下部電極側に突出する凸部が形成されており、下部電極に上部電極の凸部に対応して凹部が形成されており、下部電極の凸部は上部電極の凹部内に容量絶縁膜を介して配置されているMIM容量素子であってもよい。
【0079】
また、上部電極又は下部電極に形成される凸部、及び他方の電極に形成される凹部は、例えば図8に示すように、下部電極13に複数本の帯状の凸部を構成する下部電極部分9を設け、上部電極21に下部電極部分9に対応して凹部を設けてもよいし、図9に示すように、下部電極13にマトリクス状に下部電極部分9を設け、上部電極21に下部電極部分9に対応して凹部を設けてもよい。ただし、上部電極又は下部電極に形成される凸部、及び他方の電極に形成される凹部の形状及び配置はこれらに限定されるものではなく、他の形状及び配置であってもよい。
【0080】
図10は半導体装置の第2態様の一実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。(A)のMIM容量素子の断面は(B)のB−B’位置に対応している。(A)ではMIM容量素子とビアで接続された2階層のメタル配線構造を示し、(B)ではMIM容量素子のみを示している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0081】
半導体基板(図示は省略)上に形成された第1層間絶縁層1の表面側に、例えばダマシン法により形成された第1メタル配線層5及び第1メタル配線層(下層配線層)47が設けられている。第1層間絶縁層1は下層が低誘電率の酸化シリコン膜1a、上層が窒化シリコン膜1bからなる。第1メタル配線層47及び第1メタル配線層5は例えばCuからなり、その膜厚は例えば300nmである。
第1メタル配線層47及び第1メタル配線層5の側面及び底面にバリヤメタル層7が形成されている。
【0082】
第1メタル配線層5上及び第1メタル配線層47上を含む第1層間絶縁層1上に、例えば膜厚が10〜300nm、膜厚が50nmの窒化シリコン膜49が形成されている。窒化シリコン膜49はキャップレイヤーを構成する。
第1メタル配線層5上及び第1メタル配線層47上を含む窒化シリコン膜49上に、下層が低誘電率の酸化シリコン膜17a、上層が窒化シリコン膜17bからなる第2層間絶縁層17が形成され、さらにその上に、下層が低誘電率の酸化シリコン膜19a、上層が窒化シリコン膜19bからなる第3層間絶縁層19が形成されている。
【0083】
第1メタル配線層47上の窒化シリコン膜49、第2層間絶縁層17及び第3層間絶縁層19に、厚み方向の断面形状がT字型の開口部51が形成されている。開口部51は紙面垂直方向に帯状に形成されている。
開口部51の内壁面及び底面に、例えば膜厚が50〜500nm、ここでは200nmのアルミニウムからなる下部電極53が形成されている。下部電極53は開口部51の底面で第1メタル配線層47と接触している。図示は省略するが、下部電極53と第1メタル配線層47の間には例えば窒化チタンからなる膜厚が30nmのバリヤメタルが形成されている。
開口部51内で下部電極53の表面に、容量絶縁膜を構成する酸化シリコン膜55が形成されている。酸化シリコン膜55の膜厚は例えば5〜100nm、ここでは50nmである。
【0084】
例えばデュアルダマシン法により、下部電極53及び酸化シリコン膜55が内部に形成された開口部51内に導電材料が埋め込まれて上部電極57が形成されている。上部電極57は例えばCuからなる上部電極部分59と、上部電極部分59の底面及び側面に形成されたバリヤメタル層61により構成されている。バリヤメタル層61は例えば窒化チタンからなり、その膜厚は30nmである。
MIM容量素子は、開口部51内に形成された下部電極53、容量絶縁膜55及び上部電極57により構成されている。
【0085】
第1メタル配線層5上の第2層間絶縁層17及び第3層間絶縁層19に、例えばデュアルダマシン法により上部電極57と同時に形成された第2メタル配線層及びビア27が形成されている。第2メタル配線層及びビア27の側面及び底面にバリヤメタル層25が形成されている。
上部電極57上及び第2メタル配線層及びビア27を含む第3層間絶縁層19上に窒化シリコン膜からなるキャップレイヤー29が形成されている。
【0086】
このようなMIM容量素子構造を有することにより、絶縁層17,19の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0087】
図11は半導体装置の第2態様の他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。(A)のMIM容量素子の断面は(B)のB−B’位置に対応している。
(A)ではMIM容量素子とビアで接続された2階層のメタル配線構造を示し、(B)ではMIM容量素子のみを示している。図10と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の説明は省略する。
【0088】
この実施例が図10に示した実施例と異なる点は、開口部51が上面側から見て島状に複数個形成されている点である。
各開口部51内に、下部電極53、容量絶縁膜55及び上部電極57からなるMIM容量素子が形成されている。
【0089】
この実施例でも、図10を参照して説明した実施例と同様に、絶縁層17,19の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0090】
図12及び図13は半導体装置の製造方法の第2局面の一実施例を示す工程断面図である。図10と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付す。図10、図12及び図13を参照してこの実施例を説明する。
【0091】
(1)図3(a)を参照して説明した製造方法の実施例の工程(1)と同様にして、半導体基板(図示は省略)上に酸化シリコン膜1aと窒化シリコン膜1bを順次形成して第1層間絶縁層1を形成し、ダマシン法により、第1層間絶縁層1の表面側に、第1メタル配線層47、第1メタル配線層5及びバリヤメタル層7を形成する。さらに、膜厚が10〜300nm、ここでは50nmの窒化シリコン膜49を形成する(図12(a)参照)。
【0092】
(2)例えばCVD法により、窒化シリコン膜49上全面に、低誘電率の酸化シリコン膜17a、エッチングストッパー層としての窒化シリコン膜17b、低誘電率の酸化シリコン膜19a、及びエッチングストッパー層としての窒化シリコン膜19bを順次形成する。酸化シリコン膜17a,19aの膜厚は例えば100〜1000nm、ここでは500nmに形成し、窒化シリコン膜17b,19bの膜厚は例えば10〜300nm、ここでは100nmに形成する。酸化シリコン膜17a及び窒化シリコン膜17bは第2層間絶縁層17を構成し、酸化シリコン膜19a及び窒化シリコン膜19bは第9層間絶縁層19を構成する(図12(b)参照)。
【0093】
(3)写真製版技術及びエッチング技術により、窒化シリコン膜19b及び酸化シリコン膜19aにMIM容量素子用溝51a及び第2メタル配線用溝35を形成する。
写真製版技術により、MIM容量素子用溝51aの所定の領域及びビア形成領域に開口部をもつレジストパターンを形成し、エッチング技術により、窒化シリコン膜17b、酸化シリコン膜17a及び窒化シリコン膜49を選択的に除去して、MIM容量素子用開口部51b及びビアホール39を形成する。その後、レジストパターンを除去する(図12(c)参照)。MIM容量素子用溝51a及びMIM容量素子用開口部51bは開口部51を構成する。
【0094】
(4)スパッタ法により、開口部51内、第2メタル配線用溝35内及びビアホール39内を含む第3層間絶縁膜19上全面にバリヤメタル(図示は省略)を形成し、さらにその上に下部電極用のアルミニウム膜63を例えば50〜500nm、ここでは200nmの膜厚に形成する。さらにその上に、CVD法により、容量絶縁膜用の酸化シリコン膜65を例えば5〜100nm、ここでは50nmの膜厚に形成する(図13(d)参照)。
【0095】
(5)写真製版技術により、MIM容量素子形成領域である開口部51の形成領域のみを覆うレジストパターンを形成し、エッチング技術によりそのレジストパターンをマスクにして酸化シリコン膜65及びアルミニウム膜63を選択的に除去する。酸化シリコン膜65に対するエッチング処理は、C/CO/Ar/O系のガスを用いたドライエッチングにより行ない、アルミニウム膜63に対するエッチング処理はCl/BCl系のガスを用いたドライエッチングにより行なった。これにより、開口部51内の酸化シリコン膜65及びアルミニウム膜63のみを残存させてアルミニウム膜63から下部電極53を形成し、酸化シリコン膜65から容量絶縁膜55を形成する。その後、レジストパターンを除去する(図13(e)参照)。
【0096】
(7)上記のダマシン法と同様にして、下部電極53及び容量絶縁膜55が形成された開口部51内、第2メタル配線用溝35内及びビアホール39内にバリヤメタル層61の形成及びCuの埋込みを行なって、上部電極部分59及び第2メタル配線層及びビア27を同時に形成する。これにより、開口部51内に、上部電極部分59及びバリヤメタル61からなる上部電極57を形成し、下部電極53、容量絶縁膜55及び上部電極部分59からなるMIM容量素子を形成する。その後、CVD法により、例えば窒化シリコン膜からなるキャップレイヤー29を10〜300nm、ここでは50nmの膜厚に形成する(図10参照)。
【0097】
このように、この実施例によれば、下部電極53は絶縁層17,19に形成された開口部51の内壁面及び底面に形成されており、上部電極57は開口部51内に下部電極53とは容量絶縁膜55を介して形成されているMIM容量素子を備えた半導体装置を製造することができ、MIM容量素子において絶縁層17,19の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0098】
さらに、上部電極57をデュアルダマシン法により形成しているので、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0099】
また、この実施例では図10に示したMIM容量素子を形成しているが、同様にして図11に示したMIM容量素子も形成することができる。
【0100】
図14は半導体装置の第2態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。(A)のMIM容量素子の断面は(B)のB−B’位置に対応している。(A)ではMIM容量素子とビアで接続された2階層のメタル配線構造を示し、(B)ではMIM容量素子のみを示している。図10と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の説明は省略する。
【0101】
この実施例が図10に示した実施例と異なる点は、MIM容量素子が形成される開口部67は厚み方向の断面形状が逆L字型に形成されている点である。開口部67内に、下部電極53、容量絶縁膜55及び上部電極57からなるMIM容量素子が形成されている。
【0102】
この実施例でも、図10を参照して説明した実施例と同様に、絶縁層17,19の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0103】
この実施例のMIM容量素子は、図10、図12及び図13を参照して説明した製造方法の実施例と同様にして形成することができる。
また、この実施例のMIM容量素子について、上面側から見た断面図は図15に示すように島状に形成されていてもよい。
【0104】
図16は半導体装置の第2態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。(A)のMIM容量素子の断面は(B)のB−B’位置に対応している。(A)ではMIM容量素子とビアで接続された2階層のメタル配線構造を示し、(B)ではMIM容量素子のみを示している。図10と同じ機能を果たす部分には同じ符号を付し、それらの部分の説明は省略する。
【0105】
この実施例が図10に示した実施例と異なる点は、MIM容量素子が形成される開口部69は第2層間絶縁膜17に形成されている点である。開口部69内に、下部電極53、容量絶縁膜55及び上部電極57からなるMIM容量素子が形成されている。また、第1メタル配線層5上に、上部電極57と同時に形成されたバリヤメタル25及びビア71が形成されている。図16では第2層間絶縁膜17上に形成される第3層間絶縁膜の図示はしていない。
【0106】
この実施例でも、絶縁層17の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0107】
この実施例のMIM容量素子は、デュアルダマシン法ではなく、絶縁層17を形成した後、シングルダマシン法を用いることにより形成することができる。
また、この実施例のMIM容量素子について、上面側から見た断面図は図17に示すように島状に形成されていてもよい。
【0108】
図1から図17では、半導体基板の図示を省略しているが、第1層間絶縁層1は半導体基板に接して形成されたものであってもよいし、半導体基板と第1層間絶縁層1の間に1層又は複数層の層間絶縁層が形成されていてもよい。また、第1メタル配線層は最下層のメタル配線層であってもよいし、第1メタル配線層5よりも下層に他のメタル配線層が形成されていてもよい。
【0109】
上記の実施例では、バリヤメタル層として窒化チタンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、バリヤメタル層としては、例えば窒化タングステン(WN)等、他の材料からなるものを用いることができる。
【0110】
また、本発明の半導体装置及びその製造方法は、例えば電源ラインのノイズ除去用にMIM容量素子を備えている半導体装置及びその製造方法に適用することができる。そのような半導体装置では、例えば図18に示すように、MIM容量素子41は電源Vccに接続されている電源ライン43と、グランド(GND)に接続されているグランドライン45の間に接続されている。これにより、電源Vccから来るノイズをMIM容量素子41で鈍らせ、安定した電圧を供給することができる。
【0111】
ただし、本発明が適用される半導体装置及びその製造方法は電源ラインのノイズ除去用にMIM容量素子を備えている半導体装置及びその製造方法に限定されるものではなく、MIM容量素子を備えた半導体装置及びその製造方法であれば本発明を適用することができる。
【0112】
以上、本発明の半導体装置及びその製造方法の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0113】
【発明の効果】
請求項1及び2に記載された半導体装置では、MIM容量素子を備え、MIM容量素子の下部電極と上部電極は、一方の電極に他方の電極側に突出する凸部が形成されており、他方の電極に上記凸部に対応して凹部が形成されており、上記凸部は上記凹部内に容量絶縁膜を介して配置されているようにしたので、凸部の側面と凹部の側面の間にも電気容量を形成することができ、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができる。
【0114】
請求項3及び4に記載された半導体装置では、MIM容量素子を備えた半導体装置であって、下部電極は絶縁層に形成された開口部の内壁面及び底面に形成されており、上部電極は開口部内に下部電極とは容量絶縁膜を介して形成されているようにしたので、絶縁層の厚み方向にも電気容量を形成することができ、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができる。
【0115】
請求項5に記載された半導体装置では、下部電極はアルミニウムにより形成され、上部電極は銅により形成されているようにしたので、従来のアルミニウム配線形成技術を用いて下部電極を形成でき、ダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて上部電極を形成することができ、第2態様のMIM容量素子を容易に形成することができる。
【0116】
請求項6に記載された半導体装置の製造方法では、第1層間絶縁層上に、上面に凸部又は凹部をもつ下部電極を形成する下部電極形成工程(A)、下部電極の表面に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程(B)、容量絶縁膜上及び第1層間絶縁層上に上層層間絶縁層を形成する第2層間絶縁層形成工程(C)、容量絶縁膜上の上層層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで、下部電極上に容量絶縁膜を介して上部電極を形成する上部電極形成工程(D)を含むようにしたので、MIM容量素子を備えた本発明の半導体装置を製造することができ、凸部の側面と凹部の側面の間にも電気容量を形成することができ、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができる。
【0117】
請求項7及び8に記載された半導体装置の製造方法では、上層層間絶縁層形成工程(C)は、容量絶縁膜として上層層間絶縁層とはエッチング選択比があるものを形成し、上部電極形成工程(D)は、ダマシン法により、容量絶縁膜をエッチングストッパー層として容量絶縁膜上の上層層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで上部電極を形成するようにしたので、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0118】
請求項9及び10に記載された半導体装置の製造方法では、上層層間絶縁層形成工程(C)は、容量絶縁膜上及び第1層間絶縁層上に第2層間絶縁層を形成し、さらにその上に第2層間絶縁層とはエッチング選択比があるエッチングストッパー層を形成し、さらにその上に第3層間絶縁層を形成して、下層側から順に第2層間絶縁層、エッチングストッパー層、及び第3層間絶縁層からなる上層層間絶縁層を形成し、上部電極形成工程(D)は、デュアルダマシン法により、容量絶縁膜上の第3層間絶縁層、エッチングストッパー層及び第2層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで、下部電極上に容量絶縁膜を介して上部電極を形成するようにしたので、のダマシン法を用いた場合と同様に、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0119】
請求項11に記載された半導体装置の製造方法では、第1層間絶縁膜上に形成された上層層間絶縁層にMIM容量素子を形成するための開口部を形成する開口部形成工程(A)、開口部を埋め込むことなく開口部の内壁面及び底面に下部電極を形成する下部電極形成工程(B)、開口部を埋め込むことなく下部電極の表面に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程(C)、及び、容量絶縁膜の表面に上部電極を形成する上部電極形成工程(D)を含むようにしたので、下部電極は絶縁層に形成された開口部の内壁面及び底面に形成されており、上部電極は開口部内に下部電極とは容量絶縁膜を介して形成されているMIM容量素子を備えた半導体装置を製造することができ、MIM容量素子において絶縁層の厚み方向にも電気容量を形成することができるので、単位面積あたりの電気容量を大きくすることができ、MIM容量素子の面積サイズを小さくすることができる。
【0120】
請求項12に記載された半導体装置の製造方法では、請求項11に記載された製造方法において、上部電極形成工程(D)は、開口部に金属材料を埋め込んで上部電極を形成するようにしたので、ダマシン法により、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0121】
請求項13及び14に記載された半導体装置の製造方法では、請求項11に記載された製造方法において、開口部形成工程(A)は、上層層間絶縁層としての第2層間絶縁膜、エッチングストッパー層及び第3層間絶縁膜に開口部を形成し、上部電極形成工程(D)は、開口部に金属材料を埋め込んで上部電極を形成するようにしたので、デュアルダマシン法により、MIM容量素子の形成領域において写真製版工程での高いアライメント精度及びエッチング工程で高い加工精度を必要とはしないので、プロセスマージンを広げることができる。
【0122】
請求項15に記載された半導体装置の製造方法では、請求項11から14のいずれかに記載された製造方法において、下部電極形成工程(B)は、アルミニウムからなる下部電極を形成し、上部電極形成工程(D)は、銅からなる上部電極を形成するようにしたので、従来のアルミニウム配線形成技術を用いて下部電極を形成でき、ダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて上部電極を形成することができるので、第2態様のMIM容量素子を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置の第1態様の一実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図2】半導体装置の第1態様の他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図3】半導体装置の製造方法の第1局面の一実施例の前半部を示す工程断面図である。
【図4】同実施例の後半部を示す工程断面図である。
【図5】半導体装置の第1態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図6】半導体装置の製造方法の第1局面の他の実施例の前半部を示す工程断面図である。
【図7】同実施例の後半部を示す工程断面図である。
【図8】半導体装置の第1態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図9】半導体装置の第1態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図10】半導体装置の第2態様の一実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図11】半導体装置の第2態様の他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図12】半導体装置の製造方法の第2局面の一実施例の前半部を示す工程断面図である。
【図13】同実施例の後半部を示す工程断面図である。
【図14】半導体装置の第2態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図15】半導体装置の第2態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図16】半導体装置の第2態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図17】半導体装置の第2態様のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は側面から見た断面図、(B)は(A)のA−A’位置での上面側から見た断面図である。
【図18】本発明が適用される半導体装置の一部分を示す回路図である。
【符号の説明】
1   第1層間絶縁層
1a,17a,19a,31a,65  酸化シリコン膜
1b,17b,19b,31b,49  窒化シリコン膜
3,9  下部電極部分
5   第1メタル配線層
7,11,25,61  バリヤメタル層
13,53  下部電極
15,55  容量絶縁膜
17   第2層間絶縁膜
19   第3層間絶縁膜
21,57  上部電極
23   上部電極部分
27   第2メタル配線層及びビア
29   キャップレイヤー
33   上部電極用溝
35   第2メタル配線用溝
37   上部電極用開口部
39   ビアホール
41   MIM容量素子
43   電源ライン
45   グランドライン
47   下層配線
51,67,69  開口部
51a  MIM容量素子用溝
51b  MIM容量素子用開口部
63   アルミニウム膜
71   ビア

Claims (15)

  1. 金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えた半導体装置において、
    MIM容量素子の下部電極と上部電極は、一方の電極に他方の電極側に突出する凸部が形成されており、他方の電極に前記凸部に対応して凹部が形成されており、前記凸部は前記凹部内に容量絶縁膜を介して配置されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記容量絶縁膜は、窒化シリコン膜である請求項1に記載の半導体装置。
  3. 金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えた半導体装置において、
    下部電極は絶縁層に形成された開口部の内壁面及び底面に形成されており、上部電極は前記開口部内に前記下部電極とは容量絶縁膜を介して形成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記絶縁膜の厚み方向の前記開口部断面形状はT字型又は逆L字型に形成されている請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記下部電極はアルミニウムにより形成され、前記上部電極は銅により形成されている請求項3又は4に記載の半導体装置。
  6. 金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えた半導体装置の製造方法において、以下の工程(A)から(D)を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
    (A)第1層間絶縁層上に、上面に凸部又は凹部をもつ下部電極を形成する下部電極形成工程、
    (B)前記下部電極の表面に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程、
    (C)前記容量絶縁膜上及び前記第1層間絶縁層上に上層層間絶縁層を形成する上層層間絶縁層形成工程、
    (D)前記容量絶縁膜上の前記上層層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで、前記下部電極上に前記容量絶縁膜を介して上部電極を形成する上部電極形成工程。
  7. 前記上層層間絶縁層形成工程(C)は、前記上層層間絶縁層として前記容量絶縁膜とはエッチング選択比があるものを形成し、
    前記上部電極形成工程(D)は、ダマシン法により、前記容量絶縁膜をエッチングストッパー層として前記容量絶縁膜上の前記上層層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで前記上部電極を形成する請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記容量絶縁膜は窒化シリコン膜であり、前記上層層間絶縁層は酸化シリコン膜である請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記上層層間絶縁層形成工程(C)は、前記容量絶縁膜上及び前記第1層間絶縁層上に第2層間絶縁層を形成し、さらにその上に前記第2層間絶縁層とはエッチング選択比があるエッチングストッパー層を形成し、さらにその上に第3層間絶縁層を形成して、下層側から順に第2層間絶縁層、エッチングストッパー層、及び第3層間絶縁層からなる上層層間絶縁層を形成し、
    前記上部電極形成工程(D)は、デュアルダマシン法により、前記容量絶縁膜上の前記第3層間絶縁層、前記エッチングストッパー層及び前記第2層間絶縁層を選択的に除去した後、その除去部分に金属材料を埋め込んで、前記下部電極上に前記容量絶縁膜を介して上部電極を形成する請求項7に記載のMIM容量素子の製造方法。
  10. 前記容量絶縁膜は窒化シリコン膜であり、前記第2層間絶縁層は酸化シリコン膜である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 金属材料からなる下部電極と、容量絶縁膜を介して下部電極上に形成された上部電極をもつMIM容量素子を備えた半導体装置の製造方法において、以下の工程(A)から(D)を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
    (A)第1層間絶縁膜上に形成された上層層間絶縁層にMIM容量素子を形成するための開口部を形成する開口部形成工程、
    (B)前記開口部を埋め込むことなく前記開口部の内壁面及び底面に下部電極を形成する下部電極形成工程、
    (C)前記開口部を埋め込むことなく前記下部電極の表面に容量絶縁膜を形成する容量絶縁膜形成工程、
    (D)前記容量絶縁膜の表面に上部電極を形成する上部電極形成工程。
  12. 前記上部電極形成工程(D)は、前記開口部に金属材料を埋め込んで前記上部電極を形成する請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記開口部形成工程(A)は、前記上層層間絶縁層としての第2層間絶縁膜、エッチングストッパー層及び第3層間絶縁膜に前記開口部を形成し、前記上部電極形成工程(D)は、前記開口部に金属材料を埋め込んで前記上部電極を形成する請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記開口部形成工程(A)において前記第3層間絶縁膜に対する開口寸法を前記第2層間絶縁膜及びエッチングストッパー層に対する開口寸法よりも大きくして前記開口部の厚み方向の断面形状をT字型又は逆L字型に形成する請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記下部電極形成工程(B)は、アルミニウムからなる前記下部電極を形成し、前記上部電極形成工程(D)は、銅からなる前記上部電極を形成する請求項11から14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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