JP2004128431A - 圧電トランス駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電材料を圧電トランス構成にしたときに、ほぼ半値に低下する圧電セラミックス材料特性値の、機械的品質計数Qm値を、ハイQm値とした圧電トランスを得る。
【解決手段】少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスの、それぞれの電極部が合わさるように重ね合わせて、高温度で焼成或いは銀焼成或いはリフローすることにより、前記圧電トランスが相互に固着して、一体構成されて完成されていて、ハイQmを得ることを特徴とする圧電トランスを実現した。
【選択図】 図3
【解決手段】少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスの、それぞれの電極部が合わさるように重ね合わせて、高温度で焼成或いは銀焼成或いはリフローすることにより、前記圧電トランスが相互に固着して、一体構成されて完成されていて、ハイQmを得ることを特徴とする圧電トランスを実現した。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷陰極放電管及び放電ランプ等の点灯駆動装置として用いられる駆動装置と圧電振動子等の振動体、概して圧電セラミックスから成る圧電素子ないし電気−機械量変換素子に関し、より詳しくは冷陰極放電管及び放電ランプ等の点灯駆動装置に使用される駆動装置及び圧電セラミックスを用いた駆動装置等のトランスとして作用する電気信号を機械的な変位量に変換できて、また機械的な変位量を電気的信号にも逆変換できる電圧昇圧型の圧電トランス駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、小型携帯用のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等、いわゆるラップトップ及びパームトップタイプの電子機器が急速に普及してきており、一方、これらの電子機器には液晶表示装置が表示部として使用され、その照明用光源である冷陰極放電ランプの駆動に圧電トランスを含む回路が採用されるべく検討されていることは周知である。
【0003】
前記、圧電トランスは、1次側に発生する機械的な変位量を、2次側で拡大して出力する事により、高電圧の発生を可能ならしめたもので、電気量を機械量に変換し、さらに電気量に変換することで、高電圧を得るものであるが、ドライブする負荷が容量性の負荷となるので、これまで大電力を出力することが難しく、実用出力電力を得るために、3次モード、あるいは2次モード等の出力電流が大きくとれる、次数の高い高次モードを利用してきた。(参考文献:特開平8−264854号広報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし我が国において、1997年10月にコンピュータ厚み18mmという前例のない薄型のモバイルコンピュータが発売された。これがトリガーとなり、以後モバイルコンピュータの薄型化及び小型化はトレンドとなっている。
【0005】
これらの事により業界の流れとして、急速に液晶表示装置が薄型化したため、バックライトの内部に用いられる冷陰極放電管とリフレクター(反射板)の距離が0.5mm程度に近接され、浮遊容量が増加し、交流インピーダンス値が従来の150KΩないし200KΩから、70KΩから100KΩ程度と半減した。
【0006】
従来から多用されてきた巻線型のバックライトインバータのドライブ周波数は、ほぼ40KHzないし60KHzの間の周波数を用いており、使用周波数が比較的低いので、放電管部でのリーク電流が少なく、形状が大きいことは否めないが使用勝手の良いものであった。これに比べ、軽く、薄く、小さくなる利点により実用されている、圧電トランスを用いたバックライトインバータの周波数は、ほぼ80KHzないし120KHzの間の比較的に高い周波数帯であった。
【0007】
前記、圧電インバータが高い周波数帯を使用している主な理由は、大きな出力電流(5mAないし6mA)を得るために、振動の節が2カ所となる2次モードの1波長モード、あるいは振動の節が3カ所となる3次モードの1.5波長モードを用いることで、入力インピーダンスが数Ωから20Ω程度と、低インピーダンス化できて、圧電トランスの長手方向には2カ所ないし3カ所の振動の節ができることで、ベンディングのモードが抑制されて、目的とする縦方向振動による電気量−機械量変換が効率よく行われていて、実用出力電流の5mAから6mAの、上限電流値が実現できることによっている。
【0008】
またバックライトインバータはますます薄型化、小型化し、コンピュータ本体と、蓋(筐体)部に収納される液晶表示部が接続される複数のヒンジー部の間の、例えば長さ110mm・幅9mm・厚さ4mm程度の微小空間にも収納される、小型・薄型・軽量のものも要求されている。
【0009】
また最近、日本の各地でワールドカップが行われ、全世界で150億人が視聴したと言われ、それ以後、大画面の液晶テレビ等薄型の壁掛けタイプの平面テレビの売れ行きが好調となっている。前記の28インチないし37インチの液晶テレビでは、直径3mm管で長さ550mmから750mm程度の冷陰極放電管が使用されており、実用される圧電インバータも、ハイパワー化が要求されている。
【0010】
前述のように、これまでの圧電トランスは、2次モードの1波長モード、あるいは3次モードの1.5波長モードを使用してきたが、前記3次モードは120KHzと周波数が高すぎて、新しい液晶表示部ではリーク電流が大きくて使用できず、2次モードの1波長モードを用いてリーク電流の少ない50KHzを実現すると、70mm程度の長さの圧電トランスとなり、大きくて回路部品が搭載できない欠点が生じている。
【0011】
次に、従来から用いられてきたローゼンタイプの圧電トランスは、長手方向の1/2寸法部に入力電極がほどこされ、他の1/2寸法部に出力部が設けられているが、前記入力部の分極が厚み方向に行われるのに対して、前記出力部の分極が長さ方向に行われるために、完成後の圧電トランスの中央部に、分極処理に伴う応力最大部が内在している。
【0012】
前記圧電トランスを、2次モードの1波長共振モードを用いてドライブすると、全長を100%として両端から22.4%の位置にそれぞれ2つの振動の節ができるので、分極時に発生し内在する応力最大部と、ドライブ時に発生する応力最大部(2つの振動の節部)が異なった位置関係となるので、応力集中による破壊が生じにくい。また長時間の駆動における特性劣化も生じない。
【0013】
圧電トランスを、軽く、薄く、短く、小さくするには、1次モードの1/2波長共振モードを使用することで実現できるが、前述した、分極時に発生して内在する応力最大部と、ドライブ時に発生する応力最大部が重なるため、2Wから3W程度の入力電力により、圧電トランスのほぼ中央部で幅方向に亀裂が入り、長手方向に2つに破壊する。
【0014】
また振動の節が、圧電トランスの中央部の1カ所となる1次モードの1/2波長共振モードに電気パワーを入れると、ベンディングモードの振幅が大きくなって、電気量−機械量変換に寄与する縦方向振動の励起が少なく、出力電流の上限が3mA程度となる。3mA以上の出力電流を取り出そうとすると、高い発熱を伴い、破壊に至った。
【0015】
本発明は、このような従来の圧電トランスのもつ欠点を改善して、新規の安価でかつ実用的な信頼性の高い圧電インバータを得るために、圧電セラミックスから成る圧電トランスの、新規な構成と特性を有する、圧電トランスを提供する事を目的としたものである。
【0016】
また本発明では、特開2000−332315特許の圧電トランス構成と、前述したように大きさが大きくなり、周波数が高くなることは否めないが、それなりの用途もあるので、従来のローゼン型圧電トランス構成も共にベース構成として用いた。
【0017】
【課題を解決する為の手段】
上記の目的を達成する為に、本発明よって成る圧電トランスは、セラミックから成る圧電トランスと、前記の圧電トランスをキーパーツとした、圧電インバータ装置からみたロス系を洗い出し、改善する事で、極めて低損失、故に高効率で、それ故極めて発熱量が少なく、長管や細管及び高輝度という、過酷なドライブにおいても使用可能な、小型・軽量の圧電トランスと、それを用いた圧電インバータを得るものである。
【0018】
また、圧電セラミックトランスに応用される圧電材料は、ハイパワー材料と呼ばれる強くて堅い材料で、誘電率が高く、電気・機械結合係数が大きく、機械的品質係数のQm値の最も高い圧電材料が使用されてきた。その理由は、材料そのものの機械的強度が高く、かつ良く作用(伸び縮み)して、電気量−機械量変換効率も高いという、一見矛盾した諸特性が要求され、過酷な使用状況にも良く耐えることが必要とされた。
【0019】
しかし前記の現行圧電材料により、高効率の圧電インバータとして実用されている圧電トランスの機械的Qm値は、圧電トランス構成にすると、1000程度前後が最大となるものが多用されていて、5W以上10W程度あるいはそれ以上の比較的大きいパワーでの実使用では、インバータ効率は、80%前後以下にとどまり、電力の増加とともに発熱量が増加して、熱暴走して、しいては破壊に至るものであった。
【0020】
本発明では、ハイパワー圧電材料を圧電トランス構成にしたときの機械的品質係数のQm値に着目したものであり、有限要素法など諸解析により圧電トランス実用時のQm値を4000程度にアップすることによって、28インチから37インチ程度のデバイスに用いる長管や細管及び高輝度という過酷なドライブにおいても、低発熱で90%以上の高効率を実現できることを見い出した。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明によって成る、発明の実施の形態を、実施例に基づき図面を参照して説明する。圧電トランスは、電気的にはセラミック共振子や水晶振動子と同様の特性であり、また前記圧電トランスの等価回路は図1のように表されて、機械腕がL1とC1とR1の直列回路となり、電気腕はC2のコンデンサ回路で、したがって圧電トランスの入力部は、機械腕と電気腕の並列回路から構成される。また圧電トランスの出力部の等価回路は、C3のコンデンサ回路から構成される。前記の圧電トランスを実駆動したときの機械的共振時の圧電トランスは、等価的にはCとRの並列回路とみなせるので、等価直列変換した等価回路を用いて、実駆動時の機械的品質係数のQm値を求める事ができる。
【0022】
ハイパワー圧電セラミックスを圧電トランス構成として、前記圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれ電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスの構成を図2を用いて説明する。グリーンシート状の圧電セラミックスからなる圧電トランス1の、中央部から右側表面に、パラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部2を形成し、切り欠き5はハンダ付けなどの配線用に使用され、前記入力電極部2の裏面には同様にして入力電極部3を形成して、また圧電トランス1の中央部から左側半分を出力部として、その端面に出力電極部4を施した圧電トランス1と、グリーンシート状の圧電セラミックスからなる圧電トランス6の、中央部から右側表面に、パラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部7を形成し、切り欠き10はハンダ付けなどの配線用に使用され、前記入力電極部7の裏面同位置には同様にして入力電極部8を形成して、また圧電トランス6の中央部から左側半分を出力部として、その端面に出力電極部9を施した圧電トランス6と、前記の圧電トランス1を、前記それぞれの電極が合わさるよう重ね合わせた後、プレス等を用いて加圧成形した後に、高温度で焼成することにより、前記少なくとも2枚ないし、同様にして多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする、圧電トランスを示したものである。図中矢印は分極方向を示している。
【0023】
他の実施例を、図3を用いて説明する。圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り、前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれ電極材料を施した少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする、圧電トランスの構成を図3に示したもので、グリーンシート状の圧電セラミックスから成る圧電トランス11の、前記第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部からなり(特開2000−332315、広報参照)それぞれの領域は、2:2:1の割合から構成されていて、その中央部にはバラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部12を形成し、切り欠き17はハンダ付けなど配線用に使用され、前記入力電極部12の裏面には、同様にして入力電極部13が形成され、圧電トランス11の後方部には、同様にして剛体部電極部14が施され、同位置の裏面には剛体部電極部15が形成されている。また前方(左手)は出力部で、その端面に出力電極部16を施した前記圧電トランス11と、次段に用意された圧電トランス18を重ねる。図中矢印は分極方向を示している。
【0024】
同様にして、グリーンシート状の圧電セラミックスから成る圧電トランス18の、前記第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部からなり(特開2000−332315、広報参照)それぞれの領域は、2:2:1の割合から構成されていて、その中央部にはパラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部19を形成し、切り欠き24はハンダ付けなど配線用に使用され、前記入力電極部19の裏面には、同様にして入力電極部20が形成され、圧電トランス18の後方部には、同様にして剛体部電極部21が施され、同位置の裏面には剛体部電極部22が形成されている。また前方(左手)は出力部で、その端面に出力電極部23を施した、前記圧電トランス18と次段に用意された圧電トランス25を重ねる。
【0025】
さらに同様に、グリーンシート状の圧電セラミックスから成る圧電トランス25の、前記第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部からなり(特開2000−332315、広報参照)それぞれの領域は、2:2:1の割合から構成されていて、その中央部にはパラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部26を形成し、切り欠き31はハンダ付けなど配線用に使用され、前記入力電極部26の裏面には、同様にして入力電極部27が形成され、圧電トランス25の後方部には、同様にして剛体部電極部28が施され、同位置の裏面には剛体部電極部29が形成されている。また前方(左手)は出力部で、その端面に出力電極部30を施した圧電トランス25とを、順序的には前記の圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25を、前記それぞれの電極が合わさるよう重ね合わせた後、プレス等を用いて加圧成形した後に、高温度で焼成することにより、前記少なくとも2枚(図示せず)ないし、多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して、一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0026】
また次に圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれ銀電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図2と同様であるので、図2を参照して説明すると、圧電トランス1及び圧電トランス6は、共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板から成り、前記圧電トランス1及び6の中央部から右側表・裏面に銀電極材料を共に施し、また左側半分の出力部の端面にも銀電極材料を共に施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚(図示せず)の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0027】
また、圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り、前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれ銀電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図3と同様であるので、図3を参照して説明すると、それぞれの圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25は共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板からなり、前記それぞれの圧電トランス11及び18及び25のそれぞれの入力電極部12及び13及び19及び20及び26及び27は、銀電極材料が共に施されて、またそれぞれの剛体部電極部14及び15及び21及び22及び28及び29にも前記と同様に銀電極材料が共に施されて、また前方(左手)は出力部で、その端面にそれぞれの出力電極部16及び23及び30が共に施されて、前記圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25を、前記それぞれの電極が合わさるように重ねあわせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくとも2枚(図示せず)多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0028】
次に、圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれハンダペーストを施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれのハンダペーストを施した電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図2と同様であるので、図2を参照して説明すると、圧電トランス1及び圧電トランス6は、共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板から成り、前記圧電トランス1及び6の中央部から右側表・裏面に銀電極材料を共に施し、また左側半分の出力部の端面にも銀電極材料を共に施した後、銀焼成された圧電トランスを用いたもので、前記圧電トランス1及び6のそれぞれの銀電極3及び7及び4及び9の表面にハンダペーストを施し、高温度でリフローする事により、前記少なくても2枚ないし多くても3枚(図示せず)の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0029】
また次に、圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り(特開2000−332315、広報参照)前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれハンダペーストを施した、少なくとも2枚(図示せず)ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれのハンダペーストを施した電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚(図示せず)ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図3と同様であるので、図3を参照して説明すると、それぞれの圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25は共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板からなり、前記それぞれの圧電トランス11及び18及び25のそれぞれの入力電極部12及び13及び19及び20及び26及び27は、銀電極材料が共に施されて、またそれぞれの剛体部電極部14及び15及び21及び22及び28及び29にも前記と同様に銀電極材料が共に施されて、また前方(左手)は出力部で、その端面にそれぞれの出力電極部16及び23及び30が共に施された後、銀焼成された圧電トランスを用いたもので、前記圧電トランス11及び18及び25の各電極、16及び13及び15と、各電極23及び19及び20及び21及び22と、各電極30及び26及び28のそれぞれの銀電極表面にハンダペーストを施し、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚(図示せず)ないし多くても3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。圧電セラミックストランスをキーパーツとした、圧電インバータ装置には、ハイパワー圧電材料が応用されている。この材料の機械的品質係数のQm値は、2000前後のハイQm材料が多用されているが、入力部を厚み方向に分極、出力部を長さ方向に分極する圧電セラミックトランス構成を完成させると、Qm値は1/2値の1000程度に低下する。方向の異なる分極時に内在する応力に起因するもので、解決不可能とされてきたが、本発明による構成によると、Qm値4000を実現することが初めて可能となった。
【0031】
機械的品質係数Qm値4000の、圧電セラミックストランスをキーパーツとした、圧電インバータ装置完成品では、総合効率が90%以上となった。しがたって、極めて低損失、故に高効率で、それ故極めて発熱量が少なく、長管や細管及び高輝度という、過酷なドライブにおいても使用可能な、小型・軽量の圧電トランスと、それを用いた圧電インバータを、本発明によりはじめて実現したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧電セラミックストランスの等価回路を示す図である。
【図2】本発明によって成る圧電セラミックストランスの斜視図である。
【図3】本発明によって成る別の実施例の圧電セラミックストランスの斜視図である。
【符号の説明】
L1 コイル
C1、C2、C3 コンデンサ
R1 抵抗
1、6、11、18、25 圧電トランス
2、3、7、8、12、13、19、20、26、27 入力電極
14、15、21、22、28、29 剛体部電極部
4、9、16、23、30 出力電極
5、10、17、24、31 切り欠き
【発明の属する技術分野】
本発明は冷陰極放電管及び放電ランプ等の点灯駆動装置として用いられる駆動装置と圧電振動子等の振動体、概して圧電セラミックスから成る圧電素子ないし電気−機械量変換素子に関し、より詳しくは冷陰極放電管及び放電ランプ等の点灯駆動装置に使用される駆動装置及び圧電セラミックスを用いた駆動装置等のトランスとして作用する電気信号を機械的な変位量に変換できて、また機械的な変位量を電気的信号にも逆変換できる電圧昇圧型の圧電トランス駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、小型携帯用のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等、いわゆるラップトップ及びパームトップタイプの電子機器が急速に普及してきており、一方、これらの電子機器には液晶表示装置が表示部として使用され、その照明用光源である冷陰極放電ランプの駆動に圧電トランスを含む回路が採用されるべく検討されていることは周知である。
【0003】
前記、圧電トランスは、1次側に発生する機械的な変位量を、2次側で拡大して出力する事により、高電圧の発生を可能ならしめたもので、電気量を機械量に変換し、さらに電気量に変換することで、高電圧を得るものであるが、ドライブする負荷が容量性の負荷となるので、これまで大電力を出力することが難しく、実用出力電力を得るために、3次モード、あるいは2次モード等の出力電流が大きくとれる、次数の高い高次モードを利用してきた。(参考文献:特開平8−264854号広報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし我が国において、1997年10月にコンピュータ厚み18mmという前例のない薄型のモバイルコンピュータが発売された。これがトリガーとなり、以後モバイルコンピュータの薄型化及び小型化はトレンドとなっている。
【0005】
これらの事により業界の流れとして、急速に液晶表示装置が薄型化したため、バックライトの内部に用いられる冷陰極放電管とリフレクター(反射板)の距離が0.5mm程度に近接され、浮遊容量が増加し、交流インピーダンス値が従来の150KΩないし200KΩから、70KΩから100KΩ程度と半減した。
【0006】
従来から多用されてきた巻線型のバックライトインバータのドライブ周波数は、ほぼ40KHzないし60KHzの間の周波数を用いており、使用周波数が比較的低いので、放電管部でのリーク電流が少なく、形状が大きいことは否めないが使用勝手の良いものであった。これに比べ、軽く、薄く、小さくなる利点により実用されている、圧電トランスを用いたバックライトインバータの周波数は、ほぼ80KHzないし120KHzの間の比較的に高い周波数帯であった。
【0007】
前記、圧電インバータが高い周波数帯を使用している主な理由は、大きな出力電流(5mAないし6mA)を得るために、振動の節が2カ所となる2次モードの1波長モード、あるいは振動の節が3カ所となる3次モードの1.5波長モードを用いることで、入力インピーダンスが数Ωから20Ω程度と、低インピーダンス化できて、圧電トランスの長手方向には2カ所ないし3カ所の振動の節ができることで、ベンディングのモードが抑制されて、目的とする縦方向振動による電気量−機械量変換が効率よく行われていて、実用出力電流の5mAから6mAの、上限電流値が実現できることによっている。
【0008】
またバックライトインバータはますます薄型化、小型化し、コンピュータ本体と、蓋(筐体)部に収納される液晶表示部が接続される複数のヒンジー部の間の、例えば長さ110mm・幅9mm・厚さ4mm程度の微小空間にも収納される、小型・薄型・軽量のものも要求されている。
【0009】
また最近、日本の各地でワールドカップが行われ、全世界で150億人が視聴したと言われ、それ以後、大画面の液晶テレビ等薄型の壁掛けタイプの平面テレビの売れ行きが好調となっている。前記の28インチないし37インチの液晶テレビでは、直径3mm管で長さ550mmから750mm程度の冷陰極放電管が使用されており、実用される圧電インバータも、ハイパワー化が要求されている。
【0010】
前述のように、これまでの圧電トランスは、2次モードの1波長モード、あるいは3次モードの1.5波長モードを使用してきたが、前記3次モードは120KHzと周波数が高すぎて、新しい液晶表示部ではリーク電流が大きくて使用できず、2次モードの1波長モードを用いてリーク電流の少ない50KHzを実現すると、70mm程度の長さの圧電トランスとなり、大きくて回路部品が搭載できない欠点が生じている。
【0011】
次に、従来から用いられてきたローゼンタイプの圧電トランスは、長手方向の1/2寸法部に入力電極がほどこされ、他の1/2寸法部に出力部が設けられているが、前記入力部の分極が厚み方向に行われるのに対して、前記出力部の分極が長さ方向に行われるために、完成後の圧電トランスの中央部に、分極処理に伴う応力最大部が内在している。
【0012】
前記圧電トランスを、2次モードの1波長共振モードを用いてドライブすると、全長を100%として両端から22.4%の位置にそれぞれ2つの振動の節ができるので、分極時に発生し内在する応力最大部と、ドライブ時に発生する応力最大部(2つの振動の節部)が異なった位置関係となるので、応力集中による破壊が生じにくい。また長時間の駆動における特性劣化も生じない。
【0013】
圧電トランスを、軽く、薄く、短く、小さくするには、1次モードの1/2波長共振モードを使用することで実現できるが、前述した、分極時に発生して内在する応力最大部と、ドライブ時に発生する応力最大部が重なるため、2Wから3W程度の入力電力により、圧電トランスのほぼ中央部で幅方向に亀裂が入り、長手方向に2つに破壊する。
【0014】
また振動の節が、圧電トランスの中央部の1カ所となる1次モードの1/2波長共振モードに電気パワーを入れると、ベンディングモードの振幅が大きくなって、電気量−機械量変換に寄与する縦方向振動の励起が少なく、出力電流の上限が3mA程度となる。3mA以上の出力電流を取り出そうとすると、高い発熱を伴い、破壊に至った。
【0015】
本発明は、このような従来の圧電トランスのもつ欠点を改善して、新規の安価でかつ実用的な信頼性の高い圧電インバータを得るために、圧電セラミックスから成る圧電トランスの、新規な構成と特性を有する、圧電トランスを提供する事を目的としたものである。
【0016】
また本発明では、特開2000−332315特許の圧電トランス構成と、前述したように大きさが大きくなり、周波数が高くなることは否めないが、それなりの用途もあるので、従来のローゼン型圧電トランス構成も共にベース構成として用いた。
【0017】
【課題を解決する為の手段】
上記の目的を達成する為に、本発明よって成る圧電トランスは、セラミックから成る圧電トランスと、前記の圧電トランスをキーパーツとした、圧電インバータ装置からみたロス系を洗い出し、改善する事で、極めて低損失、故に高効率で、それ故極めて発熱量が少なく、長管や細管及び高輝度という、過酷なドライブにおいても使用可能な、小型・軽量の圧電トランスと、それを用いた圧電インバータを得るものである。
【0018】
また、圧電セラミックトランスに応用される圧電材料は、ハイパワー材料と呼ばれる強くて堅い材料で、誘電率が高く、電気・機械結合係数が大きく、機械的品質係数のQm値の最も高い圧電材料が使用されてきた。その理由は、材料そのものの機械的強度が高く、かつ良く作用(伸び縮み)して、電気量−機械量変換効率も高いという、一見矛盾した諸特性が要求され、過酷な使用状況にも良く耐えることが必要とされた。
【0019】
しかし前記の現行圧電材料により、高効率の圧電インバータとして実用されている圧電トランスの機械的Qm値は、圧電トランス構成にすると、1000程度前後が最大となるものが多用されていて、5W以上10W程度あるいはそれ以上の比較的大きいパワーでの実使用では、インバータ効率は、80%前後以下にとどまり、電力の増加とともに発熱量が増加して、熱暴走して、しいては破壊に至るものであった。
【0020】
本発明では、ハイパワー圧電材料を圧電トランス構成にしたときの機械的品質係数のQm値に着目したものであり、有限要素法など諸解析により圧電トランス実用時のQm値を4000程度にアップすることによって、28インチから37インチ程度のデバイスに用いる長管や細管及び高輝度という過酷なドライブにおいても、低発熱で90%以上の高効率を実現できることを見い出した。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明によって成る、発明の実施の形態を、実施例に基づき図面を参照して説明する。圧電トランスは、電気的にはセラミック共振子や水晶振動子と同様の特性であり、また前記圧電トランスの等価回路は図1のように表されて、機械腕がL1とC1とR1の直列回路となり、電気腕はC2のコンデンサ回路で、したがって圧電トランスの入力部は、機械腕と電気腕の並列回路から構成される。また圧電トランスの出力部の等価回路は、C3のコンデンサ回路から構成される。前記の圧電トランスを実駆動したときの機械的共振時の圧電トランスは、等価的にはCとRの並列回路とみなせるので、等価直列変換した等価回路を用いて、実駆動時の機械的品質係数のQm値を求める事ができる。
【0022】
ハイパワー圧電セラミックスを圧電トランス構成として、前記圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれ電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスの構成を図2を用いて説明する。グリーンシート状の圧電セラミックスからなる圧電トランス1の、中央部から右側表面に、パラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部2を形成し、切り欠き5はハンダ付けなどの配線用に使用され、前記入力電極部2の裏面には同様にして入力電極部3を形成して、また圧電トランス1の中央部から左側半分を出力部として、その端面に出力電極部4を施した圧電トランス1と、グリーンシート状の圧電セラミックスからなる圧電トランス6の、中央部から右側表面に、パラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部7を形成し、切り欠き10はハンダ付けなどの配線用に使用され、前記入力電極部7の裏面同位置には同様にして入力電極部8を形成して、また圧電トランス6の中央部から左側半分を出力部として、その端面に出力電極部9を施した圧電トランス6と、前記の圧電トランス1を、前記それぞれの電極が合わさるよう重ね合わせた後、プレス等を用いて加圧成形した後に、高温度で焼成することにより、前記少なくとも2枚ないし、同様にして多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする、圧電トランスを示したものである。図中矢印は分極方向を示している。
【0023】
他の実施例を、図3を用いて説明する。圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り、前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれ電極材料を施した少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする、圧電トランスの構成を図3に示したもので、グリーンシート状の圧電セラミックスから成る圧電トランス11の、前記第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部からなり(特開2000−332315、広報参照)それぞれの領域は、2:2:1の割合から構成されていて、その中央部にはバラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部12を形成し、切り欠き17はハンダ付けなど配線用に使用され、前記入力電極部12の裏面には、同様にして入力電極部13が形成され、圧電トランス11の後方部には、同様にして剛体部電極部14が施され、同位置の裏面には剛体部電極部15が形成されている。また前方(左手)は出力部で、その端面に出力電極部16を施した前記圧電トランス11と、次段に用意された圧電トランス18を重ねる。図中矢印は分極方向を示している。
【0024】
同様にして、グリーンシート状の圧電セラミックスから成る圧電トランス18の、前記第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部からなり(特開2000−332315、広報参照)それぞれの領域は、2:2:1の割合から構成されていて、その中央部にはパラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部19を形成し、切り欠き24はハンダ付けなど配線用に使用され、前記入力電極部19の裏面には、同様にして入力電極部20が形成され、圧電トランス18の後方部には、同様にして剛体部電極部21が施され、同位置の裏面には剛体部電極部22が形成されている。また前方(左手)は出力部で、その端面に出力電極部23を施した、前記圧電トランス18と次段に用意された圧電トランス25を重ねる。
【0025】
さらに同様に、グリーンシート状の圧電セラミックスから成る圧電トランス25の、前記第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部からなり(特開2000−332315、広報参照)それぞれの領域は、2:2:1の割合から構成されていて、その中央部にはパラジウムあるいは銀パラジウム等から成る電極材料を施した、入力電極部26を形成し、切り欠き31はハンダ付けなど配線用に使用され、前記入力電極部26の裏面には、同様にして入力電極部27が形成され、圧電トランス25の後方部には、同様にして剛体部電極部28が施され、同位置の裏面には剛体部電極部29が形成されている。また前方(左手)は出力部で、その端面に出力電極部30を施した圧電トランス25とを、順序的には前記の圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25を、前記それぞれの電極が合わさるよう重ね合わせた後、プレス等を用いて加圧成形した後に、高温度で焼成することにより、前記少なくとも2枚(図示せず)ないし、多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して、一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0026】
また次に圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれ銀電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図2と同様であるので、図2を参照して説明すると、圧電トランス1及び圧電トランス6は、共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板から成り、前記圧電トランス1及び6の中央部から右側表・裏面に銀電極材料を共に施し、また左側半分の出力部の端面にも銀電極材料を共に施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚(図示せず)の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0027】
また、圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り、前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれ銀電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図3と同様であるので、図3を参照して説明すると、それぞれの圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25は共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板からなり、前記それぞれの圧電トランス11及び18及び25のそれぞれの入力電極部12及び13及び19及び20及び26及び27は、銀電極材料が共に施されて、またそれぞれの剛体部電極部14及び15及び21及び22及び28及び29にも前記と同様に銀電極材料が共に施されて、また前方(左手)は出力部で、その端面にそれぞれの出力電極部16及び23及び30が共に施されて、前記圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25を、前記それぞれの電極が合わさるように重ねあわせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくとも2枚(図示せず)多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0028】
次に、圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれハンダペーストを施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれのハンダペーストを施した電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図2と同様であるので、図2を参照して説明すると、圧電トランス1及び圧電トランス6は、共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板から成り、前記圧電トランス1及び6の中央部から右側表・裏面に銀電極材料を共に施し、また左側半分の出力部の端面にも銀電極材料を共に施した後、銀焼成された圧電トランスを用いたもので、前記圧電トランス1及び6のそれぞれの銀電極3及び7及び4及び9の表面にハンダペーストを施し、高温度でリフローする事により、前記少なくても2枚ないし多くても3枚(図示せず)の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0029】
また次に、圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り(特開2000−332315、広報参照)前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれハンダペーストを施した、少なくとも2枚(図示せず)ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれのハンダペーストを施した電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚(図示せず)ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスの基本構成は、ほぼ図3と同様であるので、図3を参照して説明すると、それぞれの圧電トランス11及び圧電トランス18及び圧電トランス25は共に高温度で焼成された後の堅いセラミックス板からなり、前記それぞれの圧電トランス11及び18及び25のそれぞれの入力電極部12及び13及び19及び20及び26及び27は、銀電極材料が共に施されて、またそれぞれの剛体部電極部14及び15及び21及び22及び28及び29にも前記と同様に銀電極材料が共に施されて、また前方(左手)は出力部で、その端面にそれぞれの出力電極部16及び23及び30が共に施された後、銀焼成された圧電トランスを用いたもので、前記圧電トランス11及び18及び25の各電極、16及び13及び15と、各電極23及び19及び20及び21及び22と、各電極30及び26及び28のそれぞれの銀電極表面にハンダペーストを施し、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚(図示せず)ないし多くても3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランスを示したものである。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。圧電セラミックストランスをキーパーツとした、圧電インバータ装置には、ハイパワー圧電材料が応用されている。この材料の機械的品質係数のQm値は、2000前後のハイQm材料が多用されているが、入力部を厚み方向に分極、出力部を長さ方向に分極する圧電セラミックトランス構成を完成させると、Qm値は1/2値の1000程度に低下する。方向の異なる分極時に内在する応力に起因するもので、解決不可能とされてきたが、本発明による構成によると、Qm値4000を実現することが初めて可能となった。
【0031】
機械的品質係数Qm値4000の、圧電セラミックストランスをキーパーツとした、圧電インバータ装置完成品では、総合効率が90%以上となった。しがたって、極めて低損失、故に高効率で、それ故極めて発熱量が少なく、長管や細管及び高輝度という、過酷なドライブにおいても使用可能な、小型・軽量の圧電トランスと、それを用いた圧電インバータを、本発明によりはじめて実現したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧電セラミックストランスの等価回路を示す図である。
【図2】本発明によって成る圧電セラミックストランスの斜視図である。
【図3】本発明によって成る別の実施例の圧電セラミックストランスの斜視図である。
【符号の説明】
L1 コイル
C1、C2、C3 コンデンサ
R1 抵抗
1、6、11、18、25 圧電トランス
2、3、7、8、12、13、19、20、26、27 入力電極
14、15、21、22、28、29 剛体部電極部
4、9、16、23、30 出力電極
5、10、17、24、31 切り欠き
Claims (6)
- 圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれ電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランス。
- 圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り、前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれ電極材料を施した少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されて完成されたことを特徴とする圧電トランス。
- 圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれ銀電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランス。
- 圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り、前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれ銀電極材料を施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれの電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度で銀焼成することにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランス。
- 圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの入力電極部及び出力電極部に、それぞれハンダペーストを施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれのハンダペーストを施した電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランス。
- 圧電セラミックスから成る圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの長手方向に1次モード(1/2波長)で共振する圧電トランスが第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の前記3領域から構成されて成り、前記第一の領域となる出力部と第二の領域となる入力部と第三の領域となる剛体部に、それぞれハンダペーストを施した、少なくとも2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスを、前記それぞれのハンダペーストを施した電極部が合わさるよう重ね合わせた後、高温度でリフローすることにより、前記少なくても2枚ないし多くとも3枚の圧電トランスが、相互に固着して一体構成されたことを特徴とする圧電トランス。
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