JP2004128417A - プラズマ表面処理装置の電極構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマ表面処理装置における電極からの異常放電を無くし、併せて、メンテナンス作業を容易化する。
【解決手段】印加電界により処理ガスをプラズマ化し、被処理物の表面処理を行なうプラズマ表面処理装置M1における電界印加電極51は、導体からなる電極本体56と、誘電体からなる誘電ケース57とを備えている。誘電ケース57は、一面が開口された内部空間に電極本体56を取り出し可能に収容するケース本体57aと、上記開口を塞ぐ蓋57bとを有している。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマによって被処理物のエッチング、成膜、表面改質等の表面処理を行なうプラズマ表面処理装置におけるプラズマ発生用の電極の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマ表面処理装置では、一対の電極間に処理ガスを導入するとともに電界を印加してプラズマを発生させ、これを被処理物に当てて所望の表面処理を行なう。電極は、金属導体からなる本体における他方の電極との対向面にセラミック等の誘電体を溶射等で被膜することによって構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−236676号公報(第5頁段落0049、第9図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電極構造では、電極の背面(対向面とは逆側の面)やエッジから異常放電(アーク)が発生することがあった。特に処理ガスとしてアルゴンを始めとする希ガスや水素を用いた時に顕著であった。また、処理ガスの反応等によって不可避的に付着物(汚れ)が出来るため、頻繁にメンテナンスを行なって電極を丸ごと取り替えており、資材の無駄が多かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とすることろは、プラズマ表面処理装置における電極からの異常放電を無くし、併せて、メンテナンス作業を容易化するとともに資材の無駄を無くすことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明は、電極に電界を印加して処理ガスをプラズマ化(活性化)し、被処理物(基材、ワーク)の表面処理を行なうプラズマ表面処理装置における上記電極の構造であって、導体からなる電極本体と、固体誘電体からなる誘電ケースとを備え、この誘電ケースが、一面が開口された内部空間に上記電極本体を取り出し可能に収容するケース本体と、上記開口を塞ぐ蓋とを有していることを特徴とする。これによって、電極本体の全体が固体誘電体層としての誘電ケースで覆われることになるため、他方の電極との対向面は勿論、背面やエッジにおいても異常放電を防止できる。特に、処理ガスとしてアルゴンや水素等の放電しやすい物質を用いた場合でも、背面等における異常放電を確実に防止することができる。しかも、処理ガスの反応等に伴う付着物(汚れ)は誘電ケースにしか付かず、電極本体には付くことがないので、誘電ケースだけを取り替えることにすれば、電極本体はそのまま使用することができる。取り替え作業は極めて簡単である。また、取り外した誘電ケースは、強酸等の薬液に漬ける等して付着物を容易に除去することができ、再使用することができる。更に、誘電ケースからなる固体誘電体層の場合、電極本体表面に溶射等で直接被膜するのに比べて、厚みに変化を付けたりするのが容易であるので、以下に述べるように、プラズマの状態に種々のバリエーションを付加すること等が可能となる。
【0006】
上記電極本体が、長尺状をなすとともに互いに平行をなして対向するように一対設けられ、これら電極本体の対向面間に、上記誘電ケースによって、上記処理ガスを電極本体の延び方向と直交する向きに通すガス通路が画成されていることが望ましい。これによって、電極本体の長さ分の表面処理を一度に効率的に行なうことができる。誘電ケースの構成も簡単化できる。なお、これら対向する電極本体は、一方が電界印加側で他方が接地側の場合に限られず、双方とも例えば電界印加側であり、これら電界印加側の電極と対峙するようにして接地側の電極を別途設けてもよい。
【0007】
上記一対の電極本体は、互いに別々の誘電ケースに収容され、これら誘電ケース間に上記ガス通路が形成されていてもよく、1つの共通の誘電ケースに一体に収容されていてもよい。前者の別体誘電ケース構造においては、付着物(汚れ)の状況に応じて取り替え等のメンテナンスを互いに別個に行なうことができる。
後者の誘電ケース一体構成の場合には、ケース本体に、上記ガス通路が形成されるとともに、このガス通路を挟むようにして上記一対の電極本体のための2つの内部空間が形成されることになる。該一体構成によれば、部品点数を少なくできるだけでなく、ガス通路の形状、寸法を、組立て精度によらず高精度に形成することができる。
【0008】
上記ガス通路の流路断面積を、ガスの流れ方向に沿って異ならせ、次第に狭くしたり広くしたり段差を付けたりしてもよい。これによって、ガス流の圧や速度を変化させることができる。共通誘電ケース構造によれば、このような異形流路を容易に、しかも精度良く構成することができる。
【0009】
上記誘電ケースにおける上記ガス通路と上記内部空間を仕切る板の厚さが、ガスの流れ方向に沿って異なるようにしてもよい。これによって、流れるにしたがってラジカル種のでき方を変化させる等、プラズマの状態に様々なバリエーションを付けることができる。
【0010】
上記誘電ケースに、上記処理ガスを上記電極本体の延び方向に均一化させたうえで上記ガス通路に導くガス均一化路を形成してもよい。これによって、ガス均一化のための別途の部材が不要となり、部品点数を少なくすることができる。
【0011】
上記電極への電界印加又は接地の手段として、給電ピンを用いてもよく、被覆導線を電極に直接接続してもよい。
前者のピン構成においては、上記給電ピンが、先端面へ開口する軸孔を有して上記誘電ケース(ケース本体でも蓋でもよい。)を貫通して上記電極本体に引き抜き可能に埋め込まれた導電性のピン本体と、このピン本体と電気的に導通するようにして上記軸孔に摺動可能に収容された導電性の芯部材と、軸孔に収容されて上記芯部材を軸孔から押し出すように付勢するばねとを有していることが望ましい。これによって、給電ピンと電極本体とを電気的に確実に導通させることができる。また、給電ピンは、電極から簡単に取り外すことができるので、誘電ケースの取り替え等のメンテナンスの際に障害となることはない。
後者の被覆導線構成においては、上記誘電ケース(ケース本体でも蓋でもよい。)を通して上記電極本体に上記被覆導線が挿し入れられており、しかも、この被覆導線の線材が、上記誘電ケースは勿論、上記電極本体内の手前側においても絶縁材で被覆され、上記電極本体内の奥側に位置する線材の端末のみが、絶縁材から露出され、上記挿し入れ方向と略直交するように捩じ込まれたネジ(ボルト)によって押え付けられていることが望ましい。これによって、電極からの導線引き出し部分における異常放電を確実に防止することができるとともに、導線端末を電極本体に確実に固定でき、電気的に確実に導通させることができる。また、誘電ケースの取り替え等のメンテナンスの際は、上記ネジを緩めることによって導線を電極から簡単に引き抜くことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ成膜装置M1(プラズマ表面処理装置)を示したものである。プラズマ成膜装置M1は、架台(図示せず)に支持されたヘッドユニット3と、このヘッドユニット3に接続されたガス源1,2及び電源4を備えている。ヘッドユニット3の下方には、大面積の板状の基材(被処理物)Wが搬送手段(図示せず)によって矢印aに示す方向に沿って(後方から前方へ)送られて来る。勿論、基材Wが固定されてヘッドユニット3が移動されるようになっていてもよい。プラズマ成膜装置M1は、この基材Wの上面に例えばアモルファスシリコン(a−Si)や窒化シリコン(SiN)等の膜A(図10)を形成するようになっている。
【0013】
原料ガス源1には、上記アモルファスシリコン等の膜Aとなる原料としての処理ガス(例えばシラン(SiH))が貯えられている。励起ガス源2(第2ガス源)には、プラズマで励起されることにより、上記シラン等の原料を反応させてアモルファスシリコン等の膜Aを生成する励起ガスとしての処理ガス(例えば水素や窒素)が貯えられている。励起ガスは、プラズマによって励起されるが、励起によってそれ自体が単独のみで膜化される成分は含まれていない。
【0014】
パルス電源4(電界印加手段)は、後記電極51にパルス電圧を出力するようになっている。このパルスの立上がり時間及び/又は立下り時間は、10μs以下、電界強度は1〜1000kV/cm、周波数は0.5kHz以上であることが望ましい。
【0015】
ヘッドユニット3は、外筐10と、この外筐10内に収容されたノズルヘッド20とを備えている。外筐10は、例えば正面視半円形状の前後の壁11と、これら壁11の下端部どうしを繋ぐ左右の低い壁12とを有して、平面視四角形状をなしている。この外筐10は、排気ダクトを兼ねている。すなわち、図3、図6、図7に示すように、外筐10の前後左右の壁11,12は中空になっている。これら中空部10bの下端部は、壁11,12の下端面に開口することによってノズルヘッド20の下端の外周を囲む吸い込み口10aを形成している。図1に示すように、前後の壁11の上端部には、中空部10bに連なる横長の開口11bが設けられている。これら上端開口11bから排気路13がそれぞれ延びている。排気路13は、互いに合流した後、真空ポンプ14(排気手段)に連なっている。
【0016】
ノズルヘッド20は、左右に長い略直方体形状をなし、前後左右の壁11,12に囲まれるようにして、外筐10に収容されている。ノズルヘッド20の外筐10への支持構造について説明する。
図3及び図7に示すように、外筐10の前後の壁11の内壁面の下端縁には、内フランジ11dが設けられている。この内フランジ11dに、ノズルヘッド20の後記ロアフレーム24の前後の辺が引掛けられるようにして載せられている。図5及び図7に示すように、外筐10の左右の壁12にも、同様の内フランジ12dが設けられており、これにロアフレーム24の左右の辺が載せられている。また、図1に示すように、左右の壁12の上端面には、逆三角形状の谷部12b(ノズル支持部)が形成されており、この谷部12bに、ノズルヘッド20の壁部材23の被支持部23aが、嵌め合わされるようにして載置されている(図5参照)。
【0017】
図1〜図3に示すように、ノズルヘッド20は、ガス均一化部30とノズル部21とを上下に重ねることによって構成されている。上側のガス均一化部30には、ガス源1,2からのガスが導入される。ガス均一化部30は、このガスをノズルヘッド20の長手方向に均一化させて、下側のノズル部21へ供給するようになっている。
【0018】
詳述すると、図2及び図4に示すように、ガス均一化部30は、左右に延びる複数の鋼製のプレート31〜38を積層することによって構成されている。これらプレート31〜38すなわちガス均一化部30の全体には、前後に3つのガス流通領域30F,30M,30Rが仮想的に設定されている。
【0019】
図1に示すように、2段目のプレート32の左端部(一端部)には、3つのガスプラグ32Pが、領域30F,30M,30Rに対応して前後に並んで設けられている。中央の原料ガス流通領域30Mにおけるガスプラグ32Pには、原料ガス管1aを介して上記原料ガス源1が接続されている。前後の励起ガス流通領域30F,30Rにおけるガスプラグ32Pには、励起ガス管2aを介して上記励起ガス源2が接続されている。なお、励起ガス管2aは、励起ガス源2から1本の管の状態で延び、それが2つに分岐されて各領域30F,30Rのガスプラグ32Pに連なっている。
【0020】
図2に示すように、2段目から最下段までのプレート32〜38には、領域30F,30M,30Rごとにガス均一化路30aが形成されている。これらガス均一化路30aは、互いに同一構成になっている。
【0021】
図2及び図4に示すように、各領域30F,30M,30Rのガス均一化路30aとして、2段目のプレート32には、左端部に上記ガスプラグ32Pの接続されるインレットポート32bが形成されるとともに、このポート32bからプレート32の左右中央部まで延びる深い逆さ凹溝32aが下面に開口するように形成されている。3段目のプレート33の左右中央部には、逆さ凹溝32aに連なる前後一対の連通孔33a,33bが形成されている。4段目のプレート34には、上記連通孔33aに連なるとともに右方へ延びる条溝34a及びこの条溝34aの終端(右端)から下面へ達する連通孔34c、並びに上記連通孔33bに連なるとともに左方へ延びる条溝34b及びこの条溝34bの終端(左端)から下面へ達する連通孔34dが形成されている。5段目のプレート35には、上記連通孔34cに連なるとともに左右長手方向の略全長にわたって延びる条溝35a、及び上記連通孔34dに連なるとともに左右長手方向の略全長にわたって延びる条溝35b、並びに各条溝35a,35bから下面へ延びるとともに左右に等ピッチで並べられた多数の細孔(圧損形成路)35c,35dが形成されている。6段目のプレート36には、上記細孔35c,35dに連なるとともに左右長手方向の略全長にわたって延びる幅広の条溝(膨張室)36a、及びこの条溝36aから下面へ延びるとともに左右に等ピッチで千鳥状に二列に並べられた多数の細孔(圧損形成路)36bが形成されている。7段目のプレート37には、上記細孔36bに連なるとともに左右長手方向の略全長にわたって延びる幅広の条溝(膨張室)37a、及びこの条溝37aから下面へ延びるとともに左右に等ピッチで千鳥状に二列に並べられた多数の細孔(圧損形成路)37bが形成されている。最下段のプレート38には、上記細孔37bに連なるとともに左右長手方向の略全長にわたって延びる幅広の貫通孔(膨張室)38aが形成されている。この貫通孔38aが、ガス均一化路30aの下流端を構成している。後述するように、貫通孔38aは、後記絶縁プレート27の誘導路27f,27m,27rに連通されている。
【0022】
なお、最上段のプレート31には、各領域30F,30M,30Rのガス均一化路30aを加温するための薄肉細長状のプレートヒータ31Hが左右に延びるようにして収容されている。2段目から最下段までのプレート32〜38には、領域30F,30M,30Rの境に沿ってスリット30sが形成されている。これによって、領域30F,30M,30Rごとに熱的に縁切りされている。
図1及び図2において、符号39Sは、最上段と2段目のプレート31,32を連結するボルトであり、符号39Lは、2段目から最下段までのプレート32〜38を連結するボルトである。
【0023】
次に、ノズルヘッド20のノズル部21について説明する。図3に示すように、ノズル部21は、電極ホルダ21Xと、この電極ホルダ21Xの内部に収容された電極ユニット50と、このユニット50上に被せられた絶縁プレート27とを備えている。図3、図5〜図7に示すように、電極ホルダ21Xは、左右に長く延びる金属製の前後の壁部材22と、これら壁部材22の左右の端部どうし間に架け渡された絶縁樹脂製の左右の壁部材23とを有して、左右に長い箱状をなしている。これら前後左右の壁部材22,23の下縁部には、長方形の枠状をなす金属製のロアフレーム24と、このロアフレーム24によって四隅が支持された長方形状のノズルプレート25とが配されている。上述したように、ロアフレーム24は、外筐10の内フランジ11d,12dに支持されている。このロアフレーム24の前後の辺に壁部材22が載置されている。壁部材22は、ボルト26Aによってガス均一化部30の最下段のプレート38に連結されている。なお、ロアフレーム24は、壁部材22にボルト等で連結されていてもよい。
【0024】
ノズルプレート25は、例えばアルミナ等の誘電材料で構成され、ノズルヘッド20の吹出しノズルとしての機能だけでなく、接地電極の固体誘電体層としての機能を有している。詳述すると、図3及び図7に示すように、ノズルプレート25の上面には、左右に延びる幅広の浅い凹部25aが形成されるとともに、前後幅方向の中央部には、左右に延びるスリット状の吹出し口25mが形成され、更に下面には、吹出し口25mを挟んで一対の浅い条溝25bが左右に延びるようにして形成されている。これら条溝25bに、細長い薄肉の金属導体板からなる接地電極本体61がそれぞれ嵌め込まれている。各接地電極本体61の上面(片側の面)は、電界印加電極51と対向するとともに、その逆側の下面は、基材Wと対向すべきようにして配置されている。これら接地電極本体61とその固体誘電体層としてのノズルプレート25とによって、接地電極60が構成されている。
なお、接地電極本体61は、一枚の細長金属導体板に吹出し口25mとなるべきスリットを開穿することによって構成してもよい。
【0025】
図5及び図7に示すように、接地電極本体61の長手方向の両端縁は、金属導体からなる上記ロアフレーム24と接している。ロアフレーム24の右端部(後記給電ピン40の配置側とは逆側)から接地線4bが延び、接地されている。
【0026】
図1〜図4に示すように、セラミック(絶縁体)からなる絶縁プレート27は、上記ガス均一化部30の最下段のプレート38と電極ユニット50とによって上下から挟持されている。図3及び図4に示すように、絶縁プレート27には、左右長手方向の略全長にわたって延びる3つのガス誘導路27f,27m,27rが互いに前後に離れて形成されている。中央の原料ガス誘導路27mは、絶縁プレート27を垂直に貫通している。前側の励起ガス誘導路27fは、絶縁プレート27の上面から下に向かうにしたがって後方へ傾き、プレート27の下面へ達している。後側の励起ガス誘導路27rは、絶縁プレート27の上面から下に向かうにしたがって前方へ傾き、プレート27の下面へ達している。
【0027】
図3、図5、図6に示すように、電極ユニット50は、左右へ延びるとともに互いに前後に平行に並べられた4本の長尺部材51,52と、これらを前後から挟む押えプレート53と、左右から挟む保持プレート54とを備えている。中側の2本(一対)の長尺部材51は、電界印加電極であり、狭い隙間50m(ガス通路)を介して対峙している。この隙間50mの上端部は、上記絶縁プレート27の誘導路27mを介してガス均一化部30の中央領域30Mの貫通孔38aにストレートに連なり、下端部は、上記ノズルプレート25の吹出し口25mにストレートに連なっている。
電界印加電極51は、本発明の要旨に係るものであるので、追って更に詳述する。
【0028】
電界印加電極51の前後2本の長尺部材52は、電界印加電極51と同一形状をなすセラミック等の誘電体からなる擬似電極スペーサである。図3及び図6に示すように、前側の電界印加電極51と擬似電極スペーサ52との間には、狭い隙間50fが形成されている。後側の電界印加電極51と擬似電極スペーサ52との間には、上記隙間50fと同一幅の隙間50rが形成されている。これら電極51及びスペーサ52の長手方向の両端面に、絶縁樹脂からなる上記保持プレート54がそれぞれ宛がわれている。各保持プレート54には、絶縁樹脂からなる3つの板片状スペーサ55が設けられている。これら板片状スペーサ55が、一対の電極51間、又は電極51と擬似電極スペーサ52間に挿し入れられることにより、上記隙間50f,50m,50rが確保されている。
【0029】
前後の各擬似電極スペーサ52の背面(電極51との対向側とは逆側の面)に、絶縁体からなる上記押えプレート53がそれぞれ添えられている。押えプレート53の背面に、壁部材22から捩じ込まれたボルト26が突き当てられている。これによって、電極ユニット50が、電極ホルダ21X内に正確に位置決めされて保持されている。
【0030】
図3に示すように、擬似電極スペーサ52は、上記ノズルプレート25における凹部25aより前後外側の上面に載せられている。一方、図3及び図5に示すように、電界印加電極51は、凹部25aの上に離れて配されている。これによって、前側の電界印加電極51の下面とノズルプレート25との間には、隙間21fが形成されている。この隙間21fの後側の縁が、中央の隙間50mの下端部に連なるとともに、前側の縁が、隙間50f及び上記絶縁プレート27の誘導路27fを介してガス均一化部30の前側の領域30Mの貫通孔38aに連なっている。同様に、後側の電界印加電極51の下面とノズルプレート25との間には、隙間21rが形成されている。この隙間21rの前側の縁が、中央の隙間50mの下端部に連なるとともに、後側の縁が、隙間50r及び上記絶縁プレート27の誘導路27rを介してガス均一化部30の後側の領域30Mの貫通孔38aに連なっている。
【0031】
電界印加電極51について、詳述する。
図8に示すように、電界印加電極51は、四角形断面をなして左右に長く延びる金属導体からなる電極本体56と、この電極本体56の固体誘電体層としての誘電ケース57とを備えている。誘電ケース57は、アルミナやガラス等のセラミック(誘電体)で形成されたケース本体57aと、これと同材質の蓋57bとで構成されている。ケース本体57aは、電極本体56と同形状の内部空間を有している。この内部空間は、ケース本体57aの背面(他方の電極51との対向側とは逆側の面)へ開口されている。このケース本体57aの内部空間に電極本体56が収容されるとともに、背面開口が蓋57bで塞がれている。これによって、電極本体56の全体が、誘電ケース57すなわち固体誘電体層で覆われている。勿論、蓋57bは着脱可能になっている。
なお、ケース本体57aの開口は、上面や長手方向の端面(左端面又は右端面)等に形成されていてもよい。
電極本体51の内部に冷却水等を通す冷却通路を形成してもよい。
【0032】
図5に示すように、電界印加電極51の例えば左端部には、給電ピン40が設けられている。図9に示すように、給電ピン40は、先端面に開口する軸孔41aが形成された軸状のピン本体41と、このピン本体41の基端部に装着された絶縁体製の筒状ピンホルダ45A,45Bと、軸孔41aに収容された有底の筒体42と、この筒体42内に摺動可能に収容された芯部材43とを備えている。ピン本体41と筒体42と芯部材43は、ステンレス等の導電性金属で構成され、内外の周面どうしが当接することによって電気的に導通し合っている。ピン本体41の先端部が、保持プレート54及びケース本体57aの左側板の孔57cに通されるとともに、電極本体56の左端面のピン孔56aに引き抜き可能に挿し込まれ、電極本体56と導通している。筒体42には、圧縮コイルばね44(付勢手段)が収容されており、この圧縮コイルばね44によって芯部材43が先端方向すなわち軸孔41aから押し出される向きに付勢されている。これによって、芯部材43の先端部が、ピン孔56aの奥端面に強く押し付けられている。この結果、給電ピン40と電極本体56との導通状態が確実に維持されている。
【0033】
ホルダ45A,76付きのピン本体41の基端部は、左側の保持プレート54と壁部材23との間に配されている。図5に示すように、このピン本体41の基端部から、給電線4aが延び、左側の壁部材23の上面と絶縁プレート27との間を通って上記パルス電源4に接続されている。
【0034】
図3に示すように、各電極51のケース本体57aにおける他方の電極51と対向する側の板は、上側が薄く、下側が厚くなって、中間に段差が形成されている。これによって、一対の電極51間の隙間50mは、上側が幅広で下側が幅狭になっている。
【0035】
前側の電界印加電極本体56は、前側の接地電極本体61の真上に位置し、後側の電界印加電極本体56は、後側の接地電極本体61の真上に位置している。更に詳しくは、図9に示すように、一対の電界印加電極本体56どうしの対向面間の間隔は、一対の接地電極本体61どうしの対向縁間の間隔と略等しくなっている。各接地電極本体61における背側(上記対向縁とは逆側)の縁は、電界印加電極本体56の背面より突出している。
【0036】
上記のように構成されたプラズマ成膜装置M1の動作について説明する。
励起ガス源2からの水素等の励起ガスが、ガス管2aを経て、ノズルヘッド20の前後2つのプラグ32Pから領域30F,30Rのガス均一化路30aに導入され、これら路30aによって左右長手方向に均一化された後、誘導路27f,27rを経て前後の隙間50f,50rへ誘導され、更に、電極51とノズルプレート25との間の隙間21f,21rへ導入される。
【0037】
一方、パルス電源4からのパルス電圧が、電界印加電極本体56と接地電極本体61との間に印加される。これによって、図9に示すように、上記前後の隙間21f,21r内にグロー放電等が発生してプラズマ空間PLが形成され、励起ガスが励起、活性化される。この励起ガス自体には、励起によってセラミック等の表面に付着、堆積するような成分は含まれていない。したがって、電極51やノズルプレート25の隙間21f,21r形成面(プラズマ空間PLに面する面)に膜が形成されることはない。
ここで、プラズマ空間PLは、各隙間21f,21r内だけでなく、隙間21f,21rから互いの対向方向(中央の隙間50mと吹出し口25mとの間)へはみ出すことになる。
【0038】
電界印加電極51と基材Wの間には、接地電極60が介在されているので、ノズルヘッド20を基材Wに近付けても、基材Wとの間にアークが発生するおそれがなく、基材Wの損傷を確実に防止することができる。しかも、電界印加電極本体56どうしの対向面間と、接地電極本体61どうしの対向縁間とが、ストレートに配されるとともに略等大になっているので、接地電極本体61どうしの対向縁間から電界が漏れるのを防止でき、ノズルヘッド20を基材Wに一層近接させることができる。これによって、ノズルヘッド20から基材Wの上面(表面)までの距離を、常圧下におけるラジカルの短小な失活距離以内に十分に収めることができる。例えば2mm以内に収めることができる。
【0039】
電界印加電極本体56は、全体が固体誘電体層としての誘電ケース57に包まれているので、上記パルス電界の印加時に接地電極60側とは逆側の上面や側面、エッジ等から異常放電が起きるのを確実に防止することができる。
【0040】
上記励起ガスの流通と同時併行して、原料ガス源1からのシラン等の原料ガスが、ガス管1aを経て、ノズルヘッド20の中央のガスプラグ32Pから領域30Mのガス均一化路30aに導入されて左右長手方向に均一化された後、誘導路27mを経て一対の電界印加電極51間の隙間50mへ導入される。各電界印加電極51には上記パルス電界が印加されているが、隙間50mでは放電が起きないので、原料ガスは、プラズマ化されずにそのまま通過する。したがって、電界印加電極51どうしの対向面(隙間50m形成面)に膜が形成されることはない。よって、電界印加電極51の何れの部分においても膜が付くのを防止、抑制することができ、メンテナンスの手間を省くことができる。
なお、隙間50mが途中から狭くなっているので、原料ガスが絞られて圧が高まる。
【0041】
その後、原料ガスは、電極51間の隙間50mから下方へ出て、上記プラズマ空間PLのはみ出し部内を通過する。これにより、原料ガスの分解、励起等の反応を極めて効率的に起こすことができ、ラジカルな反応生成物pを多量に得ることができる。一方、前後の隙間21f,21rから出た励起ガスは、原料ガスの流れに押される等して下に曲がる。これによって、前後両側の励起ガスが吹出し口25mの前後の縁に添うとともに、これら前後の励起ガス流の間に原料ガスが挟まれる。こうして、励起した励起ガスと反応生成物pを含む原料ガスとが層流状態になって吹出し口25m内を通過し、下方へ向かう。この層流のガスどうしの境では、原料ガスが、励起した励起ガスに触れる。これによって、原料ガスを更に反応させ、反応生成物pを増やすことができる。また、励起ガスが原料ガスと吹出し口25mの縁との間に介在されるので、反応生成物pが吹出し口25mの縁に触れるのを阻止でき、吹出し口25mの縁に膜が形成されるのを防止、抑制することができる。
【0042】
そして、反応生成物pを含む原料ガスが、吹出し口25mの直下の基材Wに吹き付けられる。これによって、基材Wの表面(上面)に所望の膜Aを形成することができる。上述したように、ノズルヘッド20を基材Wに可及的に近付けることができ、それら間の距離を常圧下でのラジカルの失活距離以内に収めることができるので、反応生成物pが失活しないうちに基材Wに確実に到達させることができる。この結果、高速かつ確実に成膜を行なうことができる。
また、上記ガス均一化部30によってガスが左右方向に均一化されているので、左右方向に均質な膜Aを一度に形成することができる。
【0043】
吹出し口25mから出た後の励起ガスと原料ガスは、接地電極60と基材Wとの間を、励起ガスが接地電極60の側に偏った層流状態を維持しながら、吹出し口25mから離れる向きへ流れて行く。これによって、原料ガスが接地電極60の本体61やノズルプレート25、更にはロアフレーム24の下面に触れて膜が出来るのを防止、抑制することができる。この結果、原料の無駄を無くすことができるとともに、膜を落す等のメンテナンスの手間を軽減することができる。
【0044】
その後、励起ガス及び原料ガスは、真空ポンプ14の駆動によって外筐10の吸い込み口10aから吸い込まれ、排出される。この真空ポンプ14の吸い込み圧等を調節することにより、上記の層流状態を一層確実に維持することができ、接地電極60下面への被膜を確実に防止、抑制することができる。
【0045】
たとえ、接地電極60の本体61やノズルプレート25やロアフレーム24に膜ができたとしても、ノズルヘッド20を引き上げて外筐10から出すと、ロアフレーム24と、本体61付きノズルプレート25だけが、外筐10の内フランジ11d,12dに引掛けられた状態で取り残される。これにより、ロアフレーム24及びノズルプレート25をノズルヘッド20から極めて簡単に取り外すことができ、これらだけを例えば強酸等の薬液に漬ける等して、膜を容易に除去することができる。
【0046】
電界印加電極51に膜が付着している場合には、電極ホルダ21Xから電極51を外し、分解する。分解に際して、給電ピン40は容易に引き抜くことができる。また、ケース本体57aから蓋57bを外せば電極本体56を簡単に取り出すことができる。膜は誘電ケース57にしか付くことがなく、電極本体56には付くことがないので、誘電ケース57だけ取り替えることにし、電極本体56は、新たな誘電ケースに入れ替えることによりそのまま使用することができる。この入れ替え作業も簡単に行なうことができる。一方、膜の付いた誘電ケース57は、それだけを強酸に漬ける等して、膜を容易に除去することができ、再使用することができる。これによって、資材の無駄を無くすことができる。誘電ケース57は電極51ごとに別体になっているので、付着の状況に応じて上記取り替え等のメンテナンスを互いに別個に行なうことができる。
なお、第1実施形態において、擬似電極スペーサ52を、誘電体ではなく金属導体で構成して接地することにより、接地電極60と併せて接地電極として用いることにしてもよい。そうすると、隙間50f,50rをもプラズマ空間PLとすることができる。この場合、接地電極52についても、電界印加電極51と同様に、金属導体からなる本体を誘電体からなるケースに収容するのが望ましい。
【0047】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の実施形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
図11〜図15は、本発明の第2実施形態を示したものである。図11及び図12に示すように、この実施形態に係るプラズマ成膜装置M2(プラズマ表面処理装置)は、接地電極の態様が上記第1実施形態と異なっている。すなわち、当該プラズマ成膜装置M2においては、接地電極が、ノズルプレート25にではなく、電極ユニット50に電界印加電極51と一緒に組み込まれている。詳述すると、電極ユニット50には、上記装置M1の2本の擬似電極スペーサ52に代えて、それらの配置位置にそれらと同一形状をなす長尺部材として、接地電極62が設けられている。これにより、左右に延びる長尺の電極51,62が、合計4本前後に平行に並べられている。中側の2本が、電界印加電極51であり、その前後外側の2本が、接地電極62である。
【0048】
したがって、電源ユニット50の前側の隙間50fと後側の隙間50rが、励起ガスの励起、活性化されるプラズマ空間PLとなる。ノズルプレート25には、これら隙間50f,50rとストレートに連なるスリット状の吹出し口25f,25rが形成されている。要するに、ノズルプレート25には、左右に延びる3つの吹出し口25f,25m,25rが、平行をなして前後に等間隔で並んで形成されている。ノズルプレート25の上面には、上記第1実施形態における凹部25aひいては隙間21f,21rが設けられておらず、電界印加電極51が当接されている。これによって、電源ユニット50の中央の隙間50mが、プラズマ空間PLと交わることなくノズルプレート25の吹出し口25mに直接連なっている。
【0049】
中央の隙間50mに導入された原料ガスは、そのまま吹出し口25mから吹出された後、ノズルプレート25と基材Wとの間を前後2方向に分かれて流れる。一方、前後の隙間50f,50rに導入された励起ガスは、電極51,62間の電界によりプラズマ化された後、吹出し口25f,25rから吹出される。この吹出し後の励起ガスに上記基材W上を流れて来た原料ガスが触れて反応が起きる。これによって、基材Wに膜Aが形成される。その後、励起ガスと原料ガスは、上下に重なる層流をなして吸い込み口10aへ向けて流れる。
【0050】
第2実施形態の電極構造について更に詳述する。
図15に示すように、接地電極62は、電界印加電極51と同様に、四角形断面をなして左右に長く延びる金属導体からなる電極本体63と、この電極本体63の固体誘電体層としての誘電ケース64とを備えている。誘電ケース64は、セラミック(誘電体)で形成されたケース本体64aと、これと同材質の蓋64bとで構成されている。ケース本体64aは、電極本体63と同形状の内部空間を有している。この内部空間は、ケース本体64aの長手方向の一端面(例えば左端面)へ開口されている。このケース本体64aの内部空間に電極本体63が収容されるとともに、左端開口が蓋64bで塞がれている。これによって、電極本体63の全体が、誘電ケース64すなわち固体誘電体層で覆われている。
なお、図13に示すように、第2実施形態では、電界印加電極51においても、ケース本体57aの長手方向の端面(例えば上記接地電極62とは逆の右端面)に開口が設けられている。蓋57bは、この端面開口に対応する形状になっている。勿論、これらケース本体57a,63aの開口を上面や前後の側面等に形成することにしてもよい。
【0051】
図14に示すように、接地電極62の右端部には、上記電界印加電極51の給電ピン40と同一構成の給電ピン40Aが設けられている。この給電ピン40Aのピン本体41の基端部から接地線4bが延び、右側の壁部材23の上面と絶縁プレート27との間を通って接地されている。
【0052】
なお、図12及び図13に示すように、電界印加電極51の給電ピン40は、上記第1実施形態と同じく、電極51の左端部に設けられている。したがって、電界印加電極51の給電ピン40と接地電極62の接地ピン68とが、ノズルヘッド20の左右両側に分かれて配されている。これによって、給電線4aと接地線4bどうしが、ショートするおそれを防止することができる。
【0053】
図16は、電界印加電極51の誘電ケースの変形例を示したものである。この誘電ケース58の本体58Xは、断面L字状をなす一対のピース58a,58bを組み合わせることによって構成されている。各ピース58a,58bの端縁には、爪58c,58dが形成されている。互いの爪58c,58dどうしを嵌め合わせることによって、長四角形状のケース本体58Xが形成されている。このケース本体58Xの長手方向の両端部(図16においては紙面奥側のみ図示。)に、開口58dがそれぞれ形成されている。これら開口58dには、それぞれ蓋59が着脱可能に設けられている。
勿論、図16の変形例は、接地電極62の誘電ケースにも適用可能である。
【0054】
図17は、電界印加電極51と給電線4aとの接続構造の変形例を示したものである。給電線4aとしての被覆導線46は、導体の線材46aを絶縁材46bで被覆することによって構成されている。被覆導線46は、誘電ケース57の孔57cを通して電極本体56の孔56aに挿し入れられている。この被覆導線46の線材46aは、誘電ケース57の孔57c内は勿論、電極本体56の孔56a内の手前側においても絶縁材46bで被覆されている。そして、孔56aの奥側に位置する線材46aの端末のみが、絶縁材46bから露出されている。一方、電極本体56には、孔57cと略直交するようにしてネジ(ボルト)47が捩じ込まれている。このネジ47によって、線材46aの端末が、孔57cの奥端部の内周面に押え付けられている。この構成によれば、電極51からの導線引き出し部分における異常放電を確実に防止することができる。また、導線46の端末を電極本体56に確実に固定し、電気的に確実に導通させることができる。さらに、誘電ケース57の取り替え等のメンテナンスの際は、ネジ47を緩めることによって導線46を電極51から簡単に取り外すことができる。
勿論、図17の変形例は、接地電極62と接地線4bとの接続構造にも適用できる。
【0055】
図18は、本発明の第3実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニット50Aを示したものである。電極ユニット50Aは、対をなす電界印加電極本体56及び接地電極本体63と、これら電極本体56,63に共通の誘電ケース70とで構成されている。誘電ケース70は、誘電体からなる1つのケース本体71と、誘電体からなる一対の蓋75A,75Bとを備えている。ケース本体71は、互いに平行をなして水平に長く延びる電界印加電極誘電ケース部72及び接地電極誘電ケース部73と、これら誘電ケース部72,73の両端部(図18では紙面奥側のみ図示。)間を連ねる連結部74とを有している。
【0056】
電界印加電極誘電ケース部72は、接地電極誘電ケース部73とは逆側を向く背面へ開口された内部空間72aを有して断面コ字形状をなしている。内部空間72aに電界印加電極本体56が収容されるとともに、背面開口が蓋75Aで塞がれている。同様に、接地電極誘電ケース部73は、電界印加電極誘電ケース部72とは逆側を向く背面へ開口された内部空間73aを有して、電界印加電極誘電ケース部72を反転させた断面コ字形状をなしている。内部空間73aに接地電極本体63が収容されるとともに、背面開口が蓋75Bで塞がれている。
【0057】
ケース本体71の2つの電極誘電ケース部72,73間には、ガス通路70a(プラズマ空間)が形成されている。ガス通路70aは、誘電ケース部72,73ひいては電極本体56,63と同方向に長く延びている。
電極誘電ケース部72,73における互いに対向する側板72d,73dには、中間高さに段差72g,73gが形成され、その板厚(すなわち電極本体56,63どうしの対向面に添う固体誘電体層の厚さ)が、上側で薄く、下側で厚くなっている。上記第1実施形態の隙間50mと同様に、ガス通路70aの上側が幅広で下側が幅狭になっている。)
【0058】
ガス通路70aの上端開口には、処理ガス(例えば成膜目的の場合には膜の原料ガスと励起ガスの混合ガス)が長手方向に均一化されたうえで導入される。一方、パルス電源4によって電極本体56,63間にパルス電圧が印加されることにより、通路70aがプラズマ空間となり、処理ガスがプラズマ化される。このプラズマは、板72d,73dすなわち固体誘電体層の厚さの違いによって、段差72g,73gより上側(上流側)で相対的に強くなり、下側(下流側)で相対的に弱くなる。これによって、処理ガスとして例えばシランと水素の混合ガスを用いた場合には、上側で水素のラジカル種生成が抑えられ、相対的にシランのラジカル種を多くすることができ、下側では水素のラジカル種を増やすことができる。このようにして、流れるにしたがってラジカル種のでき方を変化させ、プラズマの状態にバリエーションを持たせることができる。これを通路70aの下端開口(吹出し口)から基材(図示せず)へ吹付け、表面処理内容の豊富化を図ることができる。
【0059】
なお、目的に応じて、固体誘電体層としての板72d,73dの厚さを上下逆にしてもよい。この第3実施形態では、電界印加電極と接地電極の誘電ケースが一体化されているので、部品点数を少なくできるだけでなく、ガス通路70aの形状、寸法を、組立て精度によらず高精度に形成することができる。
【0060】
図19は、本発明の第4実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニット50Bを示したものである。電極ユニット50Bは、上記第3実施形態の電極ユニット50Aと同様に、対をなす電界印加電極本体56及び接地電極本体63と、これらに共通の誘電ケース70Aとを有して、誘電ケース一体構造になっている。電極ユニット50Bの誘電ケース70Aは、電極誘電ケース部72,73どうしの対向板72d,73dが、下へ向かうにしたがって互いに近付くように斜めになり、ガス通路70aの流路断面積が、下へ向かうにしたがって連続的に狭くなっている。これに合わせてケース本体71の内部空間72a,73aが斜めになり、電極本体56,63の対向面が下へ向かうにしたがって近付くように傾けられている。これによって、ガス通路70a内の処理ガスの流速やプラズマ状態を流れ方向に沿って連続的に変化させることができ、表面処理内容の豊富化を図ることができる。なお、目的に応じて、ガス通路70aを流れ方向に沿って次第に拡開するように構成してもよい。
【0061】
図20及び図21は、本発明の第5実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニット50Cを示したものである。電極ユニット50Cは、互いに別体をなす一対の電極51X,62Xで構成されている。電界印加電極51Xは、電界印加電極本体56と誘電ケース81Aとを備え、接地電極62Xは、接地電極本体63と誘電ケース81Bとを備えている。
【0062】
一対の電極51X,62Xの誘電ケース81A,81Bどうしは、互いに反転形状をなしている。各誘電ケース81A,81Bは、長尺の電極本体56,63に合わせて左右(図20において紙面と直交する方向)に長く延びる固体誘電体製のケース本体82及び蓋83を備えている。ケース本体82の上側部には、ガス均一化部84が設けられ、下側部には、電極本体56,63のための収容部85が設けられている。下側の収容部85には、互いの対向面とは逆側の背面へ開口する内部空間85aが形成されており、この内部空間85aに電極本体56,63が収容されるとともに、背面開口が、蓋83で塞がれている。
【0063】
各ケース本体82のガス均一化部84は、水平に配された隔壁86によって仕切られた上下2つの半割り膨張室84a,84bを有して、大略E字状の断面をなしている。半割り膨張室84a,84bは、他方のケース本体82に向けて開口されている。そして、一対のケース本体82が、互いに前後に対向されるとともに、対向縁どうしが突き合され、これにより、双方の上側の半割り膨張室84aどうしが合わさって第1膨張室80aが形成され、下側の半割り膨張室84bどうしが合わさって第2膨張室80bが形成されている。これら膨張室80a,80bは、左右に延びるとともに、前後幅方向にも広がり、十分に大きな容積を有している。なお、これら膨張室80a,80bの容積は互いに等しくなっているが、互いに異ならせてもよい。
【0064】
一対のケース本体82の上板には、互いの対向縁の長手方向の中央部に処理ガス供給口80cが形成されている。この供給口80cを介して第1膨張室80a内に処理ガスが供給されるようになっている。一対の隔壁86の対向縁どうし間にはスリット状の隙間80d(圧損形成路)が形成されている。この隙間80dを介して上下の膨張室80a,80bどうしが連なっている。一対のケース本体82において、ガス均一化部84と電極収容部85との境となる板の対向縁どうし間にはスリット状の隙間80e(プラズマ空間への導入路)が形成されている。この隙間80eを介して、第2膨張室80bが電極収容部85間の幅広の隙間80f(ガス通路及びプラズマ空間)に連なっている。これら膨張室80a,80bと隙間80d,80eによって「ガス均一化路」が構成されている。
【0065】
処理ガスは、上端の供給口80cから第1膨張室80aに導入されて膨張された後、隙間80dで絞られて圧損を生じ、次に第2膨張室80bに導入されて再び膨張される。更に、隙間80eで絞られて再び圧損を生じる。このように、膨張と絞りを交互に加えることにより、処理ガスを左右長手方向に十分に均一化させた後、隙間80fへ導入することができる。そして、電極本体56,63間に電界を印加することによってプラズマ化して隙間80fの下端(吹出し口)から吹出し、基材Wに所望の表面処理を長手方向に均一に行なうことができる。
【0066】
この第5実施形態によれば、電極の固体誘電体層としての誘電ケース81A,81Bにガス均一化部を一体に組み込むことにより、ガス均一化のための別途の部材が不要となり、部品点数を少なくすることができる。
なお、ガス均一化部の膨張室は、第1、第2の二段だけに限られず、3段以上設けてもよい。これら膨張室80a,80bどうしを連ねる圧損形成路は、隙間80dのようなスリット状に代えて、スポット(小孔)状になるように構成していもよい。
【0067】
図22及び図23は、本発明の第6実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニット50Dを示したものである。電極ユニット50Dは、互いに別体をなす一対の電界印加電極51Y及び接地電極62Yで構成され、これら電極51Y,62Yどうしが、互いに合掌状態で突き合されることによって、一体化されている。
詳述すると、各電極51Y,62Yは、長尺の電極本体56,63と誘電ケース91A,91Bを備えている。各誘電ケース91A,91Bは,電極本体56,63を収容する固体誘電体製のケース本体92と、このケース本体92の背面開口を塞ぐ固体誘電体製の蓋93とを有している。ケース本体92の互いの対向面には、上端縁の中央部から出発して下方に向かうにしたがって長手方向に広がるように枝分かれするツリー状の溝92aと、この溝92aの末端の多数の枝に連なる浅い凹部92bとが形成されている。凹部92bは、ケース本体92の略全長にわたって延びるとともに下端縁へ連なっている。
【0068】
そして、一対のケース本体92の対向面どうしが、互いに貼り合わされ、これにより、双方の溝92aどうしが合わさってツリー状のガス分散通路(ガス均一化路)90aが形成され、凹部92bどうしが合わさって上記通路90aに連なるとともに下方へ開口するガス吹出し通路90bが形成されている。これら通路90a,90bの略全体が、一対の電極本体56,63の間に介在されている。
【0069】
電極ユニット50Dにおいては、処理ガスが、ユニット50D上面の開口からツリー状通路90aに導入される。そして、このツリー状通路90aによって長手方向に順次均一に分散された後、通路90bへ導かれて行く。一方、電極本体56,63間に電界が印加されることにより、通路90a,90b全体がプラズマ空間となる。これによって、上記処理ガスは、ツリー状通路90aでの分散流通の過程で順次プラズマ化され、通路90bにおいても更にプラズマ化された後、通路90bの下端開口(吹出し口)から基材Wへ向けて吹出される。
【0070】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の改変が可能である。
例えば、誘電ケースの蓋は、ケース本体に回転可能に連なっていてもよい。
電界印加用又は接地用の給電ピンや被覆導線は、ケース本体ではなく、蓋を通して電極本体内に挿し込まれるようになっていてもよい。
本発明は、減圧下でのプラズマ表面処理にも適用できる。電界印加電極と接地電極の間に被処理物を配置する所謂ダイレクト式のプラズマ表面処理にも適用できる。成膜に限られず、エッチング、表面改質、洗浄等のプラズマ表面処理に遍く適用できる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電極本体の全体が固体誘電体層としての誘電ケースで覆われることになるため、他方の電極との対向面は勿論、背面やエッジにおいても異常放電を防止できる。特に、処理ガスとしてアルゴンや水素等の放電しやすい物質を用いた場合でも、背面等における異常放電を確実に防止することができる。しかも、処理ガスの反応等に伴う付着物(汚れ)は誘電ケースにしか付かず、電極本体には付くことがないので、誘電ケースだけを取り替えることにすれば、電極本体はそのまま使用することができる。取り替え作業は極めて簡単である。また、取り外した誘電ケースは、強酸等の薬液に漬ける等して付着物を容易に除去することができ、再使用することができる。更に、誘電ケースからなる固体誘電体層の場合、電極本体表面に溶射等で直接被膜するのに比べて、厚みに変化を付けたりするのが容易であるので、プラズマの状態に種々のバリエーションを付加すること等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプラズマ成膜装置の概略図である。
【図2】上記プラズマ成膜装置のノズルヘッドのガス均一化部の側面断面図である。
【図3】上記ノズルヘッドのノズル部の側面断面図である。
【図4】上記ガス均一化部の長手方向に沿う正面断面図である。
【図5】図3のV−V線に沿う上記ノズルヘッドのノズル部の正面断面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う上記ノズル部の左側部の平面断面図である。
【図7】上記ノズルヘッドの底面図である。
【図8】上記ノズル部の電界印加電極の分解斜視図である。
【図9】上記ノズル部の給電ピンの詳細図である。
【図10】上記プラズマ成膜装置による成膜動作を示すノズルヘッドのガス吹出し部分の拡大図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るプラズマ成膜装置におけるノズルヘッドのノズル部の側面断面図である。
【図12】上記第2実施形態のノズルヘッドの底面図である。
【図13】図11のXIII−XIII線に沿う上記第2実施形態のノズル部の正面断面図である。
【図14】図13のXIV−XIV線に沿う上記第2実施形態のノズル部の右側部の平面断面図である。
【図15】上記第2実施形態のノズル部の接地電極の分解斜視図である。
【図16】上記電界印加電極の誘電ケースの変形例を示す側面断面図である。
【図17】上記電界印加電極と給電線の接続構造の変形例を示す断面図である。
【図18】本発明の第3実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニットを示す斜視図である。
【図19】本発明の第4実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニットを示す斜視図である。
【図20】本発明の第5実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニットを示す側面断面図である。
【図21】図20のXXI−XXI線に沿う上記第5実施形態の電極ユニットの電界印加電極誘電ケースの正面図である。
【図22】本発明の第6実施形態に係るプラズマ表面処理装置用の電極ユニットを示す側面断面図である。
【図23】図22のXXIII−XXIII線に沿う上記第6実施形態の電極ユニットの電界印加電極誘電ケースの正面図である。
【符号の説明】
M1,M2 プラズマ成膜装置(プラズマ表面処理装置)
W 基材(被処理物)
40 給電ピン
41 ピン本体
41a 軸孔
43 芯部材
44 圧縮コイルばね
46 被覆導線
46a 線材
46b 絶縁材
47 ネジ
51,51X,51Y 電界印加電極
56 電界印加電極本体
57,58 電界印加電極本体用の誘電ケース
57a,58X ケース本体
57b,59 蓋
62,62X,62Y 接地電極
63 接地電極本体
64 接地電極本体用の誘電ケース
64a ケース本体
64b 蓋
70,70A 一対の電極本体に共通の誘電ケース
70a ガス通路
71 ケース本体
72a,73a 内部空間
75A,75B 蓋
72d,73d 対向板(共通誘電ケースのガス通路と内部空間を仕切る板)
80f 隙間(ガス通路)
81A,81B 誘電ケース
82 ケース本体
83 蓋
84 ガス均一化部
85a 内部空間
90a,90b ガス通路
91A,91B 誘電ケース
92 ケース本体
93 蓋

Claims (9)

  1. 電極に電界を印加して処理ガスをプラズマ化し、被処理物の表面処理を行なうプラズマ表面処理装置における上記電極の構造であって、
    導体からなる電極本体と、固体誘電体からなる誘電ケースとを備え、
    この誘電ケースが、一面が開口された内部空間に上記電極本体を取り出し可能に収容するケース本体と、上記開口を塞ぐ蓋とを有していることを特徴とするプラズマ表面処理装置の電極構造。
  2. 上記電極本体が、長尺状をなすとともに互いに平行をなして対向するように一対設けられ、これら電極本体の対向面間に、上記誘電ケースによって、上記処理ガスを電極本体の延び方向と直交する向きに通すガス通路が画成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
  3. 上記一対の電極本体は、互いに別々の誘電ケースに収容され、これら誘電ケース間に上記ガス通路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
  4. 上記一対の電極本体に共通の誘電ケースを1つ備え、この誘電ケースのケース本体に、上記ガス通路が形成されるとともに、このガス通路を挟むようにして上記一対の電極本体のための2つの内部空間が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
  5. 上記ガス通路の流路断面積が、ガスの流れ方向に沿って異なっていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
  6. 上記誘電ケースにおける上記ガス通路と上記内部空間を仕切る板の厚さが、ガスの流れ方向に沿って異なることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
  7. 上記誘電ケースが、上記処理ガスを上記電極本体の延び方向に均一化させたうえで上記ガス通路に導くガス均一化路を有していることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
  8. 上記電極への電界印加用又は接地用の給電ピンを備え、
    上記給電ピンが、先端面へ開口する軸孔を有して上記誘電ケースを貫通して上記電極本体に引き抜き可能に埋め込まれた導電性のピン本体と、このピン本体と電気的に導通するようにして上記軸孔に摺動可能に収容された導電性の芯部材と、軸孔に収容されて上記芯部材を軸孔から押し出すように付勢するばねとを有していることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
  9. 導体の線材を絶縁材で被覆してなる電界印加用又は接地用の被覆導線が、上記誘電ケースを通して上記電極本体に挿し入れられており、しかも、この被覆導線の線材が、上記誘電ケースは勿論、上記電極本体内の手前側においても絶縁材で被覆され、上記電極本体内の奥側に位置する線材の端末のみが、絶縁材から露出され、上記挿し入れ方向と略直交するように捩じ込まれたネジによって押え付けられていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のプラズマ表面処理装置の電極構造。
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