JP2004126531A - 楽曲データ編集装置、楽曲データ配信装置及びプログラム - Google Patents

楽曲データ編集装置、楽曲データ配信装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】楽曲データに関して知識のない演奏初心者から、自分なりに該楽曲をアレンジしたいと考える演奏上級者まで、幅広いユーザを満足させることができる楽曲データを提供する。
【解決手段】コンテンツ・サーバCSは、既存の楽曲データから標準楽曲データを生成し、これを演奏装置PSに配信する。この標準楽曲データは、楽曲の演奏テンポ、音量、拍子等が楽曲全体を通じて一定になるように楽曲再生制御コードが書き換えられ、かつ、音響を制御するための音響制御コードが一定化された楽曲データである。演奏装置PSを利用して楽曲演奏を行うユーザは、携帯する操作端末OUを操作する。楽音発生装置MSは、該操作端末OUから送信される運動情報に基づいて標準楽曲データを編集し、編集後の楽曲データに基づき楽音を発生する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽曲データ等を編集する際に好適な標準楽曲データを生成する標準楽曲データ生成装置、楽曲データ配信装置及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
楽曲演奏の鑑賞等を嗜好するユーザは、単に再生される楽曲を鑑賞して楽しむのみならず、自分の曲想に合わせて該楽曲を演奏したいという思いがある。
かかるユーザの思いを実現すべく、演奏テンポや音量といった演奏パラメータをユーザの動きに応じて制御する楽曲演奏システムが提案されている。この楽曲演奏システムは、各ユーザが操作する操作端末と、該操作端末を操作する各ユーザの動きに応じて音量等の演奏パラメータを制御し、制御した演奏パラメータに基づいて楽音を発生する楽音発生装置等を備えている。ユーザは、該操作端末を自分の曲想に合わせて上下、左右等に操作する。かかる操作内容は、運動情報として操作端末から楽音発生装置へ送信され、該運動情報に基づいて音量等の制御された楽音が楽音発生装置から発音される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記楽曲演奏システムによれば、ユーザは自分の曲想に合わせて楽曲を演奏することができる。しかしながら、該楽曲演奏時に利用される楽曲データ(例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データ等)は、MIDI楽器等による自動演奏を目的として作成されたものが殆どである。この既存の楽曲データには、楽曲データ作成者の曲想を実現するための各種の制御コード(例えば、演奏テンポや音量等を制御するための楽曲再生制御コード、パンや残響等の音響を制御するための音響制御コード等)が記述されているため、ユーザは該楽曲データに基づいて楽曲演奏をしたとしても、自分の曲想をうまく楽曲演奏に反映できないなど、演奏上の問題が生じていた。
【0004】
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、楽曲演奏の際に用いられる楽曲データに関し、MIDI等に関する知識のない演奏初心者から、自分なりに該楽曲をアレンジしたいと考える演奏上級者まで、幅広いユーザを満足させることができる反映性の高い楽曲データを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した問題を解決するため、本発明に係る楽曲データ編集装置は、原楽曲データに含まれる該楽曲の再生を制御するための楽曲再生制御コードを参照することにより、該楽曲再生における曲想が楽曲途中で変化するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって該楽曲再生における曲想が途中で変化すると判断された場合、楽曲再生制御状態が一定になるように該楽曲再生制御コードの書き換えを行う書き換え手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
かかる構成によれば、楽曲データに基づいて再生される曲想が楽曲途中で変化すると判断された場合、楽曲再生状態(例えば、演奏テンポ、音量等)が一定になるように楽曲再生制御コードの書き換えが行われる。
このように、演奏テンポや音量等が一定となるように楽曲再生制御コードの書き換えが行われることにより、ユーザは、かかる楽曲を比較的簡易な操作で自由にアレンジすることができる。いいかえれば、該楽曲について予め演奏テンポや音量等が楽曲途中で変化するように制御されていたために、演奏テンポや音量等を自分の思い通りに変更できない等の問題を未然に回避することが可能となる。
【0007】
また、本発明に係る楽曲データ編集装置は、原楽曲データに音響を制御するための音響制御コードが含まれているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって該音響制御コードが含まれていると判断された場合、楽曲データに付与される音響が一定となるように、前記音響制御コードの書き換えを行う制御コード書き換え手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
かかる構成によれば、楽曲データに音響を制御するための残響等が付与されていると判断された場合、残響等の音響が一定となるように音響制御コードが一定化される。
このように、楽曲に付与されている音響を制御するための音響制御コードを一定化することにより、ユーザは、比較的簡易な操作で、かかる楽曲に対し自由に残響等を付与することができる。いいかえれば、該楽曲について予め残響等の音響が楽曲途中で変化するように制御されていたために、該楽曲について自分の思い通りに残響等の音響を変更できない等の問題を未然に回避することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明の技術的思想の範囲で任意に変更可能である。
【0010】
A.本実施形態
(1)実施形態の構成
<システム100の構成>
図1は、本実施形態に係るシステム100の構成を示す図である。
システム100は、演奏装置PS等からの要求に応じて標準楽曲データ(後述)を配信するコンテンツ・サーバCSと、インターネットや公衆電話網など様々な通信網により構成されるネットワークNWと、コンテンツ・サーバCSからネットワークNWを介して配信される標準楽曲データを受信し、受信した標準楽曲データに基づいて当該楽曲に様々な音響効果等を付与し、該音響効果等を付与した楽曲データに基づいて楽曲演奏等を行う演奏装置PSとを備えている。なお、システム100は、本来複数台の演奏装置PSを備えているが、図1では、図面が煩雑になるのを防ぐため、演奏装置PSを1台のみ図示している。
【0011】
ここで、本実施形態に係るシステム100は、コンテンツ・サーバCSによって配信される標準楽曲データのデータ構造等に特徴がある。従って、以下では、まず、コンテンツ・サーバCSの構成等を説明し、後に演奏装置PSの構成等を説明する。
【0012】
<コンテンツ・サーバCSの機能構成>
図2はコンテンツ・サーバCSの機能構成を示すブロック図である。
制御部210は、コンテンツ・サーバCSの各部を中枢的に制御する。
既存楽曲データ記憶部220は、MIDIデータ等によって構成される既存の楽曲データ(原楽曲データ)を、例えばジャンル毎、アーティスト毎に分類して記憶する。
【0013】
ここで、図3は、既存楽曲データ記憶部220に格納される原楽曲データの構成を説明するための図である。
MIDIデータ等によって構成される原楽曲データは、図3(a)に示すように、演奏制御等を指示するイベントIBと、先行するイベントと後発のイベントとの発生時間間隔を示すデルタタイムDTからなる時系列の楽曲データである。かかる原楽曲データを構成するイベントIBは、MIDIイベントや、メタイベント等によって構成されている(図3(b)参照)。
【0014】
MIDIイベントは、図3(b)に示すように様々な種類のメッセージによって構成されている。
ノートオン/ノートオフメッセージは、所定の音を発音する(ノートオン)あるいは所定の音を消音する(ノートオフ)といった動作を指示するメッセージであり、発音等すべき音の高さを示す音高制御コード、発音等すべき音の大きさを示す個別音量制御コード等により構成されている。なお、発音等すべき音の長さ(音符に対応)は、上記デルタタイムによって決定され、このデルタタイムの値を参照することにより、各音符にスタッカートやスラー、フェルマータ、テヌート等が付与されているか否かが判断される(詳細は後述)。
【0015】
コントロールチェンジメッセージは、キーボード等に付加されている各種操作摘みやスイッチ、ペダル等の動きを伝えるメッセージであり、全体音量(いわゆるメインボリューム)等を調整するための全体音量制御コード、付加すべき残響の深さ等を示す残響制御コード、音に厚みをもたせるコーラスの強さ等を示す音色制御コード、演奏表現上の音量変化(クレッシェンド、デクレッシェンド等)を調整するための音長制御コード、左右のチャネルの音量バランスを調整するためのパン制御コード等により構成されている。なお、以下の説明では、個別音量制御コード及び全体音量制御コードを総称する場合には単に音量制御コードと呼ぶ。
【0016】
ピッチベンドメッセージは、音の高さ(ピッチ)を自由にシフトさせることで、ギターのチョーキングや管楽器のしゃくり上げ、スライドといった滑らかな音高の変化を実現するためのメッセージであり、音の高さの変化量等を示すピッチベンド制御コード等により構成されている。
プログラムチェンジメッセージは、発音時に利用する音源の種類、すなわち楽器の種類を決定するメッセージであり、該楽器の種類を示す楽器種別コード等により構成されている。
【0017】
一方、メタイベントは、図3(b)に示すようにMIDIイベント以外の情報、具体的には演奏テンポ(例えば、テンポ60)を制御するための演奏テンポ制御コードや、楽曲の拍子(例えば、4/4拍子)を示す拍子制御コード等により構成されている。
このように、原楽曲データには、楽曲作成者の曲想を実現するための各種の制御コードが記述されている。なお、特許請求の範囲の記載及び以下の説明では、演奏テンポ制御コード、音量制御コード、音色制御コード、音長制御コード、楽器種別コードなど、楽曲の再生を制御するための制御コードを楽曲再生制御コードと呼び、残響制御コード、パン制御コードなど、楽曲の音響を制御するための制御コードを音響制御コードと呼ぶ。
【0018】
図2に戻り、標準楽曲データ生成部230は、制御部210による制御の下、既存楽曲データ記憶部220から原楽曲データを読み出し、読み出した原楽曲データに基づいて標準楽曲データを生成する。
ここで、図4は、標準楽曲データ生成部230によって実行される標準楽曲データ生成処理を示すフローチャートである。
【0019】
標準楽曲データ生成部230は、制御部210から所定の原楽曲データの読み出し指示を受け取ると、かかる指示に従って既存楽曲データ記憶部220から対応する原楽曲データを読み出す(ステップS1)。そして、標準楽曲データ生成部230は、該原楽曲データに含まれる演奏テンポ制御コードを参照し、楽曲全体を通じて演奏テンポが一定であるか否かを判断する(ステップS2)。標準楽曲データ生成部230は、該判断結果に基づいて演奏テンポが楽曲の途中で変化していると判断すると(ステップS2;NO)、楽曲全体を通じて演奏テンポが一定となるように、演奏テンポ制御コードの書き換えを行う(ステップS3)。一方、標準楽曲データ生成部230は、該演奏テンポが楽曲全体を通じて一定であると判断すると(ステップS2;YES)、ステップS3をスキップしてステップS4へ進む。
【0020】
標準楽曲データ生成部230は、ステップS4に進むと、原楽曲データに含まれる全体音量制御コードを参照し、楽曲全体を通じて全体音量が一定であるか否かを判断する。標準楽曲データ生成部230は、該判断結果に基づいて全体音量が楽曲の途中で変化していると判断すると(ステップS4;NO)、楽曲全体を通じて全体音量が一定となるように、全体音量制御コードの書き換えを行う一方(ステップS5)、該全体音量が楽曲全体を通じて一定であると判断した場合には(ステップS4;YES)、ステップS5をスキップしてステップS6へ進む。
【0021】
標準楽曲データ生成部230は、ステップS6に進むと、原楽曲データに上記音響制御コードが含まれているか否かを判断する。標準楽曲データ生成部230は、例えば原楽曲データに残響制御コード等の音響制御コードが含まれていると判断すると(ステップS6;YES)、該音響制御コードを一定化する(すなわち、音響制御コードの値を一定値に書き換える)一方(ステップS7)、音響制御コードが含まれていないと判断した場合には(ステップS6;NO)、ステップS7をスキップしてステップS8へ進む。なお、ステップS6及びS7において検索・一定化の対象となる音響制御コードに関し、原楽曲データに含まれる全ての種類の音響制御コードを検索し、一定化することも可能であるが、様々な音響制御コードの一部の種類の音響制御コード(例えば、残響制御コードとパン制御コード)のみを検索し、一定化するようにしても良い。
【0022】
さて、標準楽曲データ生成部230は、ステップS8に進むと、原楽曲データに含まれるデルタタイムを参照して、スタッカート、フェルマータ、スラー、テヌート等が付与された音符が存在するか否かを判断する。
ここで、図5は、スタッカートが付与されていない音符(8分音符a)が実際に鳴っている時間T1と、スタッカートが付与されている音符(8分音符b)が実際に鳴っている時間T2を比較した図である。
【0023】
図5に示すように同じ8分音符であっても、スタッカートが付与されている8分音符bが実際に鳴っている時間T2は、スタッカートが付与されていない8分音符aが実際に鳴っている時間T1よりも短くなる。これは、スタッカートが付与されている8分音符bに対応するデルタタイムが、スタッカートが付与されていない8分音符aに対応するデルタタイムよりも短く設定されているためである。かかるデルタタイムの時間差を利用して、標準楽曲データ生成部230は、判断対象となる8分音符にスタッカートが付与されているか否かを判断する。
【0024】
すなわち、標準楽曲データ生成部230は、スタッカートが付与されていない8分音符に対応するデルタタイム(以下、基準デルタタイム)を基準として、この基準デルタタイムと、判断対象となる楽曲中の各8分音符に対応するデルタタイムとの時間差を求める。そして、標準楽曲データ生成部230は、求めた時間差が所定時間差以上である場合には、8分音符にスタッカートが付与されていると判断する一方、求めた時間差が所定時間差内である場合には、8分音符にスタッカートが付与されていないと判断する。このような処理を実行することにより、標準楽曲データ生成部230は、いずれの8分音符にスタッカートが付与されているのか判断することができる。
【0025】
なお、図5では、スタッカートが付与されている若しくは付与されていない音符として8分音符を例示したが、例えば4分音符などあらゆる音符に適用可能である。また、スタッカートが付与されていない各音符に対応するデルタタイムは、予めテーブル化し、これを標準楽曲データ生成部230に保持させておけば良い。また、フェルマータ、スラー、テヌート等については、以上説明したスタッカートとほぼ同様の論理によって説明することができるため、割愛する。
【0026】
図4に戻り、標準楽曲データ生成部230は、楽曲中の各音符に対応するデルタタイムを参照し、スタッカート、フェルマータ、スラー、テヌート等の付与された音符を発見すると(ステップS8;YES)、該音符に対応するデルタタイムを基準デルタタイムに書き換えることによってスタッカート、フェルマータ、スラー、テヌート等を削除し(ステップS9)、標準楽曲データ生成処理を終了する。一方、標準楽曲データ生成部230は、スタッカート、フェルマータ、スラー、テヌート等が付与されている音符を発見しない場合(ステップS8;NO)、ステップS9をスキップして標準楽曲データ生成処理を終了する。
【0027】
かかる処理が標準楽曲データ生成部230によって実行されることにより、下記(a)〜(c)の特徴を有する標準楽曲データが生成される。
<標準楽曲データの特徴>
(a)演奏テンポ、全体音量が楽曲全体を通じて一定化されている
(b)音響を制御するための音響制御コードが一定化されている
(c)スタッカート、フェルマータ、スラー、テヌート等が削除されている
【0028】
さて、再び図2に戻り、標準楽曲データ記憶部240は、標準楽曲データ生成部230によって生成された標準楽曲データを記憶する。なお、この標準楽曲データ記憶部240には、原楽曲データと標準楽曲データとの対応関係を示す楽曲データリストRが格納されている(図6参照)。
【0029】
標準楽曲データ読み出し部250は、制御部210から通知される所定の標準楽曲データの読み出し指示に従って、標準楽曲データ記憶部240から対応する標準楽曲データを読み出し、これを外部通信部260へ出力する。
外部通信部260は、制御部210による制御の下、標準楽曲データ読み出し部250から出力される標準楽曲データを、ネットワークNWを介して複数(あるいは単数)の演奏装置PSに配信する。
以上がコンテンツ・サーバCSの機能構成である。以下、かかる機能を実現するコンテンツ・サーバCSのハードウェア構成について説明する。
【0030】
<コンテンツ・サーバCSのハードウェア構成>
図7は、コンテンツ・サーバCSのハードウェア構成を示す図である。
CPUS0は、メモリS1に格納されている各種制御プログラム等に従って、コンテンツ・サーバCSの各部を制御する。すなわち、CPUS0が上述した制御部210、標準楽曲データ生成部230、標準楽曲データ読み出し部250の機能を実現する。
【0031】
メモリS1は、ROM等の不揮発性メモリやRAM等の揮発性メモリによって構成され、かかるメモリS1には、上述した標準楽曲データ生成処理を実行するためのプログラムを含む様々な制御プログラム、テーブル等が記憶される。すなわち、メモリS1が上述した既存楽曲データ記憶部220、標準楽曲データ記憶部240の機能を実現する。
【0032】
通信回路S2は、専用線等によってネットワークNWに接続され、CPUS0による制御の下、メモリS1に格納されている標準楽曲データをネットワークNW経由で各演奏装置PSに配信する一方、各演奏装置PSからネットワークNW経由で送られてくる標準楽曲データの配信要求を受信する。すなわち、通信回路S2がCPUS0と共に上述した外部通信部260の機能を実現する。
操作部S3は、キーボード、マウス、各種操作ボタン等によって構成され、標準楽曲データの生成等に関して種々の設定を行うことが可能となっている。
【0033】
<演奏装置PSの機能構成>
図8は、演奏装置PSの機能構成を示す図である。
図8及び図1に示すように、演奏装置PSは、楽音発生装置MSと、該楽音発生装置MSに対応して設けられる複数の操作端末OU−k(1≦k≦n)によって構成されている。なお、操作端末OU−kを特に区別する必要がない場合には、単に操作端末OUと呼ぶ。
【0034】
操作端末OUは、操作者の手に把持される、もしくは身体の一部に装着される等といったように操作者に携帯可能な端末である(図9参照)。
図8に示す動作センサ310は、操作端末OUを携帯している操作者の動作に基づく運動を検出して運動情報を生成し、無線通信部320に順次出力するセンサであり、公知の3次元加速度センサ、3次元速度センサ、2次元加速度センサ、2次元速度センサまたは歪み検出器等により構成されている。
【0035】
無線通信部320は、楽音発生装置MSとの間で無線によるデータ通信を行う役割を担っている。無線通信部320は、動作センサ310から操作者の動きに応じた運動情報を受け取ると、該運動情報に操作端末OUを識別するためのIDを付加して楽音発生装置MSに無線送信する。
【0036】
楽音発生装置MSは、コンテンツ・サーバCSからネットワークNWを介して受信した標準楽曲データを、各操作端末OUから送信される運動情報に基づいて編集し、編集した後の楽曲データに基づいて楽音発生等を行う(図10参照)。
図8に示す外部通信部410は、コンテンツ・サーバCSからネットワークNWを介して配信される標準楽曲データを受信し、受信した標準楽曲データを標準楽曲データ記憶部420に転送する。
標準楽曲データ記憶部420は、外部通信部410から転送される標準楽曲データを記憶する。
【0037】
無線通信部430は、各操作端末OUから送信される運動情報を受信し、受信した運動情報を情報解析部440に出力する。
情報解析部440は、無線通信部430から供給される運動情報に対し、後述する所定の解析処理を行い、解析結果を標準楽曲データ編集部450に出力する。
【0038】
標準楽曲データ編集部450は、情報解析部440から供給される運動情報の解析結果に応じて標準楽曲データの編集を行い、編集した後の楽曲データ(以下、編集後楽曲データという)を順次楽音発生部470へ出力する一方、該編集後楽曲データを編集後楽曲データ記憶部460へ転送する。標準楽曲データの編集動作について詳述すると、標準楽曲データ編集部450は、情報解析部440から供給される運動情報の解析結果から演奏テンポ、音量、付与すべき残響の深さ等を決定し、決定した内容に基づいて標準楽曲データに含まれる各制御パラメータの書き換え等を行う。
【0039】
編集後楽曲データ記憶部460は、標準楽曲データ編集部450から転送されるユーザの曲想に応じて編集された編集後楽曲データを記憶する。
楽音発生部470は、標準楽曲データ編集部450から供給される編集後楽曲データを受け取り、受け取った編集後楽曲データに基づいて順次楽音信号を生成し、楽音として外部へ出力する。
以下、かかる機能を実現する操作端末OUおよび楽音発生装置MSのハードウェア構成について説明する。
【0040】
<操作端末OUのハードウェア構成>
図9は、操作端末OUの外観を示す図であり、図10は、操作端末OUのハードウェア構成を示すブロック図である。
図9に示すように、本実施形態に係る操作端末OUは、操作者が手に把持して使用する、いわゆる手持ちタイプの操作端末であり、両端側が大径で中央側が小径のテーパ状をなす基部(図示左寄り)と端部(図示右寄り)から構成されている。
【0041】
基部は、平均径が端部より小さく手で握りやすくなっており、把持部として機能する。この基部における底部(図示左端)外面にはLED(Light Emitting Diode)表示器TDや電池電源の電源スイッチTSが設けられ、中央部外面には操作スイッチT6が設けられている。一方、端部の先端近傍には、複数個のLED発光器TLが設けられている。このような形状を有する操作端末OUには、各種の装置が内蔵されている。
【0042】
図10に示すCPUT0は、ROM、RAM等により構成されたメモリT1に格納されている各種制御プログラムに基づいて、動作センサ310など操作端末OUの各部を制御する。また、CPUT0は、動作センサ310から送出される運動情報に操作端末OUを識別するためのIDを付加する機能等を備えている。
動作センサ310は、例えば3次元加速度センサ等により構成され、操作者が操作端末OUを手に持ち操作することにより、その操作の方向、大きさおよび速度に応じた運動情報を出力する。なお、本実施形態では、動作センサ310が操作端末OUに内蔵されている場合を例に説明を行うが、動作センサ310を操作者の身体の任意箇所等に取り付け可能な構成とすることも可能である。
【0043】
送信回路T2は、アンテナT2aのほか、高周波トランスミッタ、電力増幅器、(ともに図示略)等を備えており、CPUT0から供給されるIDの付加された運動情報を楽音発生装置MSに送信する機能等を備えている。すなわち、送信回路T2がCPUT0と共に図8に示す無線通信部320の機能を実現している。
【0044】
表示ユニットT3は、上述したLED表示器TD、複数個のLED発光器TL等を備え(図9参照)、CPUT0による制御の下、センサナンバ、動作中、電源アラーム等の各種情報を表示する。操作スイッチT4は、当該操作端末OUの電源のオン/オフ切り換えや各種モード設定等を行うために用いられるスイッチである。これらの各構成要素には、図示せぬ電池電源から駆動電力が供給されるが、このような電池電源としては、一次電池を用いるようにしてもよいし、充電可能な二次電池を用いるようにしてもよい。
【0045】
<楽音発生装置MSのハードウェア構成>
図11は、楽音発生装置MSのハードウェア構成を示すブロック図である。
楽音発生装置MSは、一般的なパーソナルコンピュータと同様の機能を備えるほか、ネットワーク接続機能、楽音発生機能等を備えている。
【0046】
楽音発生装置MSの各部を制御する本体CPUM0は、テンポクロックや割り込みクロックの発生等に利用されるタイマM1による時間管理の下、所定のプログラムに従って種々の制御を行う。また、本体CPUM0は、メモリM2に記憶されている各種制御プログラムに従って操作端末OUから送信される運動情報、すなわち該操作端末OUを携帯する操作者の身体の動作を表す運動情報を解析し、当該解析結果に基づいて演奏テンポ、音量、付与すべき残響の深さ等を決定する。そして、CPUM0は、決定した内容に基づいて標準楽曲データに含まれる各制御パラメータの書き換えを行い、編集後楽曲データ等を生成する。すなわち、本体CPUM0が図8に示す情報解析部440、標準楽曲データ編集部450の機能を実現している。
【0047】
メモリM2は、ROM等の不揮発性メモリ、RAM等の揮発性メモリ等によって構成され、該メモリM2には楽音発生装置MSを制御するための所定の制御プログラム、コンテンツ・サーバCSからネットワークNWを介して配信される標準楽曲データ及び標準楽曲データを編集することによって生成される編集後楽曲データ等が記憶される。すなわち、メモリM2が図8に示す標準楽曲データ記憶部420、編集後楽曲データ記憶部460の機能を実現している。なお、上記制御プログラムには、本体CPUM0が運動情報を解析するための制御プログラムや、該運動情報の解析結果に基づいて演奏テンポ、音量等を決定し、決定した内容に基づいて標準楽曲データに含まれる各制御パラメータを書き換えるための制御プログラム等が含まれる。
【0048】
外部通信回路M3は、インタフェース回路や、モデム等により構成され、コンテンツ・サーバCSから配信される標準楽曲データをネットワークNWを介して受信する一方、該ネットワークNWを介してコンテンツ・サーバCSに標準楽曲データの配信要求等を送信する。すなわち、外部通信回路M3が本体CPUM0と共に図8に示す外部通信部410の機能を実現している。
【0049】
受信処理回路M4には、多チャンネル高周波レシーバ等によって構成されたアンテナ分配回路M4aが接続されている。受信処理回路M4は、操作端末OUから送信される運動情報をアンテナM4b、アンテナ分配回路M4aを介して受信し、受信した信号に所定の信号処理を施す役割を担っている。すなわち、受信処理回路M4、アンテナ分配回路M4a、アンテナM4bが本体CPUM0と共に図8に示す無線通信部430の機能を実現している。
【0050】
音源回路M5及び効果回路M6は、音源LSI、DSP等により構成され、操作者の動きに応じて編集された後の楽曲データ、すなわち編集後楽曲データに基づき楽音信号を生成し、これをスピーカシステムM7へ出力する。スピーカシステムM7は、D/A変換器、アンプ等を備え、音源回路M5及び効果回路M6において生成された楽音信号を楽音として外部に出力する。すなわち、音源回路M5、効果回路M6、スピーカシステムM7が本体CPUM0と共に図8に示す楽音発生部470の機能を実現している。
【0051】
検出回路M8には、キーボードM8aが接続されている。操作者は、このキーボードM8aを使用して演奏データ制御に必要な各種モードの設定、操作端末OUを識別するIDに対応する処理・機能の割り当て、演奏トラックへの音色(音源)・設定等、種々の設定操作を行う。
表示回路M9には、液晶パネルM9a等が接続され、現在編集している標準楽曲データに関する様々な情報等が液晶パネルM9a等に表示される。
【0052】
外部記憶装置M10は、ハードディスクドライブ(HDD)、コンパクトディスク・リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)ドライブ、フロッピィデイスクドライブ(FDD)、光磁気(MO)ディスクドライブ、ディジタル多目的ディスク(DVD)ドライブ等の記憶装置から成り、各種制御プログラムや編集後の楽曲データ等を記憶することが可能となっている。従って、演奏パラメータや各種制御プログラム等は、上述したメモリM2に格納しておくだけでなく、この外部記憶装置M10に格納しておくこともできる。
以上が操作端末OUおよび楽音発生装置MSのハードウェア構成に関する詳細である。以下、動作センサ310として3次元加速度センサを用いた場合の運動情報解析処理、標準楽曲データ編集処理、楽音発生処理(これらを総称して楽曲データ編集・楽音発生処理という)を図8等を参照して説明する。
【0053】
<楽曲データ編集・楽音発生処理>
図12は、動作センサ310を使用して標準楽曲データを編集し、編集した後の楽曲データ(すなわち、編集後楽曲データ)に基づいて楽音発生等を行う場合の機能ブロック図である。
操作者が動作センサ310の内蔵された操作端末OUを手に持って操作すると、操作方向と操作力に応じた運動情報が該操作端末OUから楽音発生装置MSに送信される。さらに詳述すると、操作端末OUにおける動作センサ310のx軸検出部SX、y軸検出部SYおよびz軸検出部SZからは、x(上下)方向の加速度αx(xは、添字)、y(左右)方向の加速度αy(yは、添字)およびz(前後)方向の加速度αz(zは、添字)を表わす信号Mx、My、Mzが出力される。
【0054】
CPUT0は、動作センサ310から出力される信号Mx、My、Mzの各々にIDを付加した運動情報を、送信回路T2等を介して楽音発生装置MSに無線送信する。楽音発生装置MSの無線通信部430は、アンテナM4bを介してIDの付加された運動情報を受信すると、図示せぬテーブルを参照し、受け取った運動情報に付加されているIDと該テーブルに登録されているIDとを比較する。無線通信部430は、比較の結果、運動情報に付加されているIDと同じIDが該テーブルに登録されていることを確認すると、運動情報を加速度データαx、αy、αzとして情報解析部440に出力する。
【0055】
情報解析部440は、無線通信部430から受け取った各軸加速度データを解析し、下記式(1)で表わされる加速度の絶対値|α|を求める。
|α|=(αx*αx+αy*αy+αz*αz)1/2・・・(1)
次に、情報解析部440は、加速度αx、αyと、加速度αzとを比較する。比較の結果、例えば、下記に示す(2)の関係が成立するとき、つまり、z方向加速度αzがx、y方向加速度αx、αyより大きいときは、操作端末OUを突く「突き動作」であると判別する。
αx<αz、且つ、αy<αz・・・(2)
【0056】
逆に、z方向加速度αzがx方向加速度αx及びy方向加速度αyより小さいときには、操作端末OUにより空気を切りさく「切り動作」であると判別する。この場合、さらに、x、y方向加速度αx、αyの値を互いに比較することにより、「切り動作」の方向が「たて」(x)なのか「よこ」(y))なのかを判別することができる。
【0057】
また、各軸x、y、z方向成分相互の比較だけでなく、各方向成分αx、αy、αz自体の大きさと所定のしきい値とを比較し、しきい値以上であれば、これらの動作を組み合わせた「組合せ動作」であると判別することができる。例えば、αz>αx、αz>αy、且つ、αx>「x成分のしきい値」であれば「たて(x方向)に切りつつ、突く動作」と判別し、αz<αx、αz<αy、αx>「x成分のしきい値」、且つ、αy>「y成分のしきい値」であれば、「斜め(x、y両方向)切り動作」であると判別する。さらに、X方向およびy方向の加速度αx、αyの値が、円軌跡を描くように相対的に変化していく現象を検出することにより、操作端末OUをぐるぐると回す「回し動作」であると判別することができる。
【0058】
標準楽曲データ編集部450は、情報解析部440による解析処理の判定結果に基づいて、標準楽曲データ記憶部420から読み出した所定の標準楽曲データ(例えば、操作者によって適宜選択された標準楽曲データa’等)の編集を行う。例えば、加速度絶対値|α|或いは各方向成分αx、αy、αzのうち最大を示す成分の大きさに応じて各楽音の音量を決定し、標準楽曲データに含まれる個別音量制御コードの書き換えを行う。
【0059】
また、標準楽曲データ編集部450は、該判定結果に基づいて他のパラメータを次のように決定する。例えば、「たて(x方向)切り動作」の周期に応じて演奏テンポを決定し、決定した演奏テンポで楽曲再生が行われるよう、標準楽曲データに含まれる演奏テンポ制御コードの書き換えを行う。これとは別に、「たて切り動作」が素早く小さい動作であると判断した場合には、残響効果を付与すべく、残響制御コードを追加、或いは既に残響制御コードが記述されている場合には該残響制御コードの書き換えを行う。また、該「たて切り動作」がゆっくり大きい動作であると判断した場合には、ピッチ(音高)を上・下させるように音高制御コードの書き換えを行う。また、「よこ(y方向)切り動作」であると判断した場合にはスラー効果を与えるべく、標準楽曲データに含まれるデルタタイムの書き換えを行う。
【0060】
さらに「突き動作」であると判断した場合には、そのタイミングで楽音発生タイミングを縮めてスタッカート効果を与えるべく、上記デルタタイムを書き換えたり、あるいは大きさに応じた単発音(打楽器音、掛け声等)を演奏に挿入すべく、新たなMIDIイベント等を生成し、これを標準楽曲データ中の所定箇所に挿入する。また「よこ(y方向)切り動作」と「突き動作」との「組み合わせ動作」であると判断した場合には、上述した制御を併用し、標準楽曲データに含まれる様々な音響制御コードの書き換え等を行う。
【0061】
また「回し動作」であると判断し、かつ、その周期が所定周期以上であると判断した場合は、該周期に応じて楽曲の拍子を変更するために拍子制御コードの書き換えを行う一方、その周期が所定周期以下であると判断した場合は、該周期に応じてトリルを発生させる制御コードの追加、若しくは書き換えを行う。なお、これらの制御はあくまで例示であり、その他にも例えば各軸の加速度のローカルピーク値に応じてダイナミクス(クレッシェンド、デクレッシェンド等)を制御すべく、ローカルピークの鋭さを示すピークQ値に応じて音長制御コードの書き換え等を行うようにしても良い。
【0062】
標準楽曲データ編集部450は、このようにして情報解析部440から供給される解析結果に基づき標準楽曲データに含まれる各制御コードを書き換え、操作者の曲想を反映した編集後楽曲データを生成すると、これを編集後楽曲データ記憶部460へ転送すると共に、楽音発生部470へ出力する。
編集後楽曲データ記憶部460は、標準楽曲データ編集部450から転送される編集後楽曲データを記憶する一方、楽音発生部470は、標準楽曲データ編集部450から供給される編集後楽曲データに基づいて楽音信号を生成し、これを楽音として外部へ出力する。この結果、楽音発生装置MSから操作者の曲想を反映した演奏音が順次発音されることとなる。
【0063】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るシステム100によれば、コンテンツ・サーバCSは、既存の楽曲データ(原楽曲データ)から標準楽曲データを生成し、これを演奏装置PSに配信する。
この標準楽曲データは、楽曲の演奏テンポ、音量等が楽曲全体を通じて一定になるように楽曲再生制御コードが書き換えられ、かつ、音響を制御するための音響制御コードが削除された楽曲データである。このように、演奏対象となる楽曲データには、楽曲データ作成者等の曲想を反映する制御コード等が含まれていないため、演奏装置PSを利用して楽曲演奏を行うユーザは、携帯する操作端末OUを操作するといった簡単な操作で、自己の曲想を楽曲演奏に反映させることができ、かつ、当該楽曲演奏に様々な音響を付与することができる。いいかえれば、システム100を採用することにより、楽曲データ等に関してMIDI等に関する知識のない演奏初心者から、自分なりに該楽曲をアレンジしたいと考える演奏上級者まで、幅広いユーザを満足させることが可能となる。
【0064】
(3)変形例
以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまで例示であり、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0065】
<変形例1>
上述した本実施形態では、コンテンツ・サーバCSが生成した標準楽曲データを各演奏装置PSに自動配信する場合について説明したが、演奏装置PSが所定の標準楽曲データの配信を要求し、コンテンツ・サーバCSが該要求に応じた所定の標準楽曲データを当該演奏装置に配信するようにしても良い。
【0066】
図13は、変形例1に係る標準楽曲データの配信動作を説明するためのシーケンス図である。
演奏装置PSを利用して楽曲演奏を行うユーザ(操作者)は、まず楽音発生装置MSのキーボードM8a等を操作して配信可能な標準楽曲データリストを要求すべき指示を入力する(ステップSa1)。楽音発生装置MSの本体CPUM0は、該指示に従って、コンテンツ・サーバCSに配信可能な標準楽曲データリストを要求する(ステップSa2)。コンテンツ・サーバCSのCPUS0は、ネットワークNWを介して該要求を受け取ると、メモリS1に格納されている楽曲データリストR(図6参照)を読み出し、これをネットワークNW経由で該楽音発生装置MS宛に送信する(ステップSa3)。
【0067】
楽音発生装置MSの本体CPUM0は、受信処理回路M4等を介して該楽曲データリストRを受け取ると、これを液晶パネルM9aに表示させる(ステップSa4)。ユーザは、液晶パネルM9aの表示内容から、配信要求すべき標準楽曲データを決定し、決定した標準楽曲データの配信指示を入力する(ステップSa5)。本体CPUM0は、入力された指示に従って、コンテンツ・サーバCSに該標準楽曲データ(例えば、標準楽曲データa’)の配信を要求する(ステップSa6)。コンテンツ・サーバCSのCPUS0は、ネットワークNW等を介して該要求を受け取ると、この要求に従ってメモリS1を検索し、対応する標準楽曲データを読み出す(ステップSa7)。そして、CPUS0は、読み出した標準楽曲データをネットワークNW経由で楽音発生装置MS宛に配信する(ステップSa8)。かかる標準楽曲データが楽音発生装置MSに送信された後の処理については、上述した本実施形態とほぼ同様に説明することができるため、割愛する。
【0068】
以上説明したように、演奏装置PSがコンテンツ・サーバCSに所定の標準楽曲データを要求し、コンテンツ・サーバCSが該演奏装置PSに対して要求のあった標準楽曲データを配信するようにしても良い。
【0069】
<変形例2>
また、上記変形例1の応用として、例えば操作者の曲想に応じて生成された編集後楽曲データをコンテンツ・サーバCS(或いは異なるサーバ)等にアップロードし、これをホームページに掲載して他の操作者等に公開したり、希望により公開した編集後楽曲データを他の操作者等に配信しても良い。さらには、コンテンツ・サーバCS等にアップロードされた編集後楽曲データについてコンテスト等を実施し、音楽に関する自己開示の機会を各操作者等に与えるようにしても良い。
【0070】
<変形例3>
また、上述した本実施形態に係る標準楽曲データ生成処理(図4参照)では、ステップS8において、標準楽曲データ生成部230が原楽曲に音響制御コードが含まれていると判断すると(ステップS6;YES)、原楽曲データに含まれる音響制御コードを一定化したが、かかる音響制御コードを一定化する代わりに、楽曲に音響効果が付与されないように音響制御コードそのものを削除しても良い。また、上述した本実施形態では、楽曲再生制御コードのうち、演奏テンポ、音量等が楽曲全体を通じて一定になるように楽曲再生制御コードの書き換えを行う場合について説明したが、例えば音色制御コード、音長制御コードなど、他の楽曲再生制御コードの書き換えを行うようにしても良い。また、この楽曲再生制御コードについても、上記音響制御コードと同様、原楽曲データに含まれる楽曲再生制御コードを削除するようにしても良い。さらに、音響制御コードの書き換え(若しくは削除)のみ行い、楽曲再生制御コードの書き換え(若しくは削除)を行わない態様、あるいは楽曲再生制御コードの書き換え(若しくは削除)のみ行い、音響制御コードの書き換え(若しくは削除)を行わない態様にも適用可能である。
【0071】
<変形例4>
また、上述した本実施形態では、楽曲再生制御コードとして演奏テンポ制御コード、音量制御コード等を例示し、音響制御コードとして残響制御コード、パン制御コード等を例示したが、これらの制御コードはあくまで例示にすぎず、例えば音高を微妙に揺らす効果を付与するためのモジュレーションディプス制御コードなど、音響の付与に関わるあらゆる音響制御コード、楽曲の再生制御に関わるあらゆる楽曲再生制御コードに適用可能である。
【0072】
<変形例5>
以上説明した本実施形態及び各変形例に係るコンテンツ・サーバCS等に係る諸機能は、ソフトウェア、ハードウェアのいずれによっても実現可能である。例えば、前掲図4に示す標準楽曲データ生成処理を実行するためのソフトウェアによって実現する場合、該ソフトウェアが記録されている記録媒体(例えばCD−ROM等)からインストールする、あるいは該ソフトウェアを備えたサーバからネットワークNWを介してダウンロードしてインストールする。このように、上述したコンテンツ・サーバCSに係る諸機能をソフトウェアによって実現することも可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、楽曲データに関して知識のない演奏初心者から、自分なりに該楽曲をアレンジしたいと考える演奏上級者まで、幅広いユーザを満足させることができる楽曲データの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るシステムの構成を示す図である。
【図2】同実施形態に係るコンテンツ・サーバの機能構成を示す図である。
【図3】同実施形態に係る原楽曲データを説明するための図である。
【図4】同実施形態に係る標準楽曲データ生成処理を示すフローチャートである。
【図5】同実施形態に係るスタッカートの付与された音符と付与されていない音符を比較した図である。
【図6】同実施形態に係る楽曲データリストを例示した図である。
【図7】同実施形態に係るコンテンツ・サーバの構成を示す図である。
【図8】同実施形態に係る演奏装置の機能構成を示す図である。
【図9】同実施形態に係る操作端末の外観を示す図である。
【図10】同実施形態に係る操作端末の構成を示す図である。
【図11】同実施形態に係る楽音発生装置の構成を示す図である。
【図12】同実施形態に係る楽曲データ編集・楽音発生処理を説明するための図である。
【図13】変形例1に係る標準楽曲データの配信動作を説明するためのシーケンス図である。
【符号の説明】
100・・・システム、CS・・・コンテンツ・サーバ、NW・・・ネットワーク、PS・・・演奏装置、MS・・・楽音発生装置、OU・・・操作端末、210・・・制御部、220・・・既存楽曲データ記憶部、230・・・標準楽曲データ生成部、240・・・標準楽曲データ記憶部、250・・・標準楽曲データ読み出し部、260・・・外部通信部、S0、T0・・・CPU、S1、T1、M2・・・メモリ、S2・・・通信回路、310・・・動作センサ、320・・・無線通信部、410・・・外部通信部、420・・・標準楽曲データ記憶部、430・・・無線通信部、440・・・情報解析部、450・・・標準楽曲データ編集部、460・・・編集後楽曲データ記憶部、470・・・楽音発生部、T2・・・送信回路、T3・・・表示ユニット、T4・・・操作スイッチ、M0・・・本体CPU、M1・・・タイマ、M3・・・外部通信回路、M4・・・受信回路、M5・・・音源回路、M6・・・効果回路、M7・・・スピーカシステム、M8・・・検出回路、M9・・・表示回路、M10・・・外部記憶装置。

Claims (12)

  1. 原楽曲データに含まれる該楽曲の再生を制御するための楽曲再生制御コードを参照することにより、該楽曲再生における曲想が楽曲途中で変化するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって該楽曲再生における曲想が途中で変化すると判断された場合、楽曲再生制御状態が一定になるように該楽曲再生制御コードの書き換えを行う書き換え手段と
    を具備することを特徴とする楽曲データ編集装置。
  2. 前記判断手段によって参照される楽曲再生制御コードは、演奏テンポ制御コードであり、前記書き換え手段は、前記判断手段によって演奏テンポが楽曲途中で変化すると判断された場合、該演奏テンポが一定になるように該演奏テンポ制御コードの書き換えを行うことを特徴とする請求項1に記載の楽曲データ編集装置。
  3. 前記判断手段によって参照される楽曲再生制御コードは、音量制御コードであり、前記書き換え手段は、前記判断手段によって音量が楽曲途中で変化すると判断された場合、該音量が一定になるように該音量制御コードの書き換えを行うことを特徴とする請求項1に記載の楽曲データ編集装置。
  4. コンピュータに、
    原楽曲データに含まれる該楽曲の再生を制御するための楽曲再生制御コードを参照することにより、該楽曲再生における曲想が楽曲途中で変化するか否かを判断する判断機能と、
    前記判断機能によって該楽曲再生における曲想が途中で変化すると判断された場合、楽曲再生制御状態が一定になるように該楽曲再生制御コードの書き換えを行う書き換え機能とを実現させるためのプログラム。
  5. 原楽曲データに音響を制御するための音響制御コードが含まれているか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記音響制御コードが含まれていると判断された場合、楽曲データに付与される音響が一定となるように、前記音響制御コードの書き換えを行う制御コード書き換え手段と
    を具備することを特徴とする楽曲データ編集装置。
  6. コンピュータに、
    原楽曲データに音響を制御するための音響制御コードが含まれているか否かを判断する判断機能と、
    前記判断機能によって該音響制御コードが含まれていると判断された場合、楽曲データに付与される音響が一定となるように、前記音響制御コードの書き換えを行う制御コード書き換え機能とを実現させるためのプログラム。
  7. 演奏装置へ楽曲データを配信する配信装置であって、
    原楽曲データに楽曲再生および音響を制御するための楽曲再生制御コードおよび音響制御コードが含まれている場合、該原楽曲データから前記楽曲再生制御コードおよび音響制御コードを削除する制御コード削除手段と、
    前記制御コード削除手段によって楽曲再生制御コードおよび音響制御コードの削除された楽曲データを標準楽曲データとして前記演奏装置へ配信する配信手段と
    を具備することを特徴とする楽曲データ配信装置。
  8. 前記演奏装置からの要求に応じて、配信可能な標準楽曲データを通知する通知手段をさらに具備することを特徴とする請求項7に記載の楽曲データ配信装置。
  9. 前記演奏装置は、当該楽曲データ配信装置から該標準楽曲データを受信し、受信した標準楽曲データを編集し、編集後の楽曲データに基づいて楽音を発生する楽音発生装置と、操作者携帯可能な端末であって前記楽音発生装置による該標準楽曲データの編集を制御するための情報を生成する操作端末とを備え、
    前記操作端末は、前記操作者の操作により生じた当該操作端末の運動を検出し、運動情報として前記楽音発生装置へ送信する手段を具備し、
    前記楽音発生装置は、前記標準楽曲データを編集する際に、前記操作端末から受信した前記運動情報に基づいて、楽曲再生制御コードおよび音響制御コードを新たに生成し、生成した楽曲再生制御コードおよび音響制御コードを前記標準楽曲データに付与することを特徴とする請求項7または8に記載の楽曲データ配信装置。
  10. 演奏装置へ楽曲データを配信する配信装置であって、
    原楽曲データに楽曲再生および音響を制御するための楽曲再生制御コードおよび音響制御コードが含まれ、かつ、該楽曲再生における曲想および該音響が楽曲途中で変化する場合、該楽曲再生制御状態および該音響が一定となるように、前記楽曲再生制御コードおよび音響制御コードの書き換えを行う制御コード書き換え手段と、
    前記制御コード書き換え手段によって楽曲再生制御コードおよび音響制御コードの書き換えられた楽曲データを標準楽曲データとして前記演奏装置へ配信する配信手段と
    を具備することを特徴とする楽曲データ配信装置。
  11. 前記演奏装置からの要求に応じて、配信可能な標準楽曲データを通知する通知手段をさらに具備することを特徴とする請求項10に記載の楽曲データ配信装置。
  12. 前記演奏装置は、当該楽曲データ配信装置から該標準楽曲データを受信し、受信した標準楽曲データを編集し、編集後の楽曲データに基づいて楽音を発生する楽音発生装置と、操作者携帯可能な端末であって前記楽音発生装置による該標準楽曲データの編集を制御するための情報を生成する操作端末とを備え、
    前記操作端末は、前記操作者の操作により生じた当該操作端末の運動を検出し、運動情報として前記楽音発生装置へ送信する手段を具備し、
    前記楽音発生装置は、前記標準楽曲データを編集する際に、前記操作端末から受信した前記運動情報に基づいて、楽曲再生制御コードおよび音響制御コードを新たに生成し、前記標準楽曲データに含まれる楽曲再生制御コードおよび音響制御コードを、新たに生成した楽曲再生制御コードおよび音響制御コードに書き換えることを具備することを特徴とする請求項10または11に記載の楽曲データ配信装置。
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