JP2004125492A - 信号受信回路、ディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】信号にノイズが発生したことを判定可能な信号受信回路と、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能な信号受信回路、ディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラムを提供する。
【解決手段】ディスク(21)を回転させるモータ(20)から信号を検出し(22)、信号の状態が変化する周期に基づいてディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置(10)において、信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、時間計測手段で計測した時間に基づき、状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段(S604)とを有する。
【選択図】 図13
【解決手段】ディスク(21)を回転させるモータ(20)から信号を検出し(22)、信号の状態が変化する周期に基づいてディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置(10)において、信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、時間計測手段で計測した時間に基づき、状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段(S604)とを有する。
【選択図】 図13
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(Compact Disk)などのディスクの回転制御は、ディスクを回転させるスピンドルモータに取り付けてあるホールセンサからのFG(Frequency Generator)出力信号を利用して行っており、例えば、ディスクの回転数の測定は、FG出力信号の周期が用いられる。
【0003】
また、アクセス位置で光ディスクの線速度が予め設定された線速度となる光ディスクの回転数を設定回転数として演算手段によって算出し、この算出された設定回転数と光ディスクの実際の回転数とを比較して、実際の回転数が設定回転数と一致するように回転駆動手段を駆動制御するものもある(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−230887 (段落0030、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、FG出力信号にノイズが発生すると、正しい回転数が得られないという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑み、信号にノイズが発生したことを判定可能な信号受信回路と、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能な信号受信回路、ディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、所定周期より大きい周期の信号を受信する信号受信回路において、前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測手段で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段(S604)とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項1によれば、信号にノイズが発生したことを判定可能な信号受信回路を提供することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、ディスク(21)を回転させるモータ(20)から信号を検出し(22)、前記信号の状態が変化する周期に基づいて前記ディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置(10)において、前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測手段で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段(S604)と、前記ノイズ判定手段が、前記状態の変化がノイズではないと判定すると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効手段(S605)とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項2によれば、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能なディスクドライブ装置を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、ディスク(21)を回転させるモータ(20)から信号を検出し(22)、前記信号の状態が変化する周期に基づいて前記ディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置制御方法において、前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測段階(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測段階で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定段階(S604)と、前記ノイズ判定段階で、前記状態の変化がノイズではないと判定されると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効段階(S605)とを有することを特徴とする。
【0012】
請求項3によれば、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能なディスクドライブ装置制御方法を提供することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、コンピュータに、信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手順(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測手順で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手順(S604)と、前記ノイズ判定手順で、前記状態の変化がノイズではないと判定されると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効手順(S605)とを実行させるためのディスクドライブ装置制御プログラム。
【0014】
請求項4によれば、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能なディスクドライブ装置制御プログラムを提供することができる。
【0015】
なお、参照符号はあくまでも例であり、本発明はこの参照符号に限定されるものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
本発明の実施の形態に係るディスクドライブ装置を、図1を用いて説明する。図1に示されるディスクドライブ装置10は、MCU(Micro Computer Unit)11と、フォーカス制御回路12と、トラッキング制御回路13と、ヘッドアンプ14と、データ検出部15と、モータ制御回路16と、光学ヘッド駆動モータ17と、光学ヘッド24と、レーザ制御回路18と、スピンドルモータ20と、モータ制御回路19と、FGセンサ22と、インタフェース23とを有する。
【0018】
このうち、MCU11は、ディスクドライブ装置10の全体の制御を行う。フォーカス制御回路12は、ディスク21と、光学ヘッド24との距離を一定に保つためのサーボ機構である。トラッキング制御回路13は、光学ヘッド24がディスク21のピッチを追従するための制御を行う。ヘッドアンプ14は、光学ヘッド24で読み込んだデータの増幅を行う。そのデータは、データ検出部15で検出される。モータ制御回路16は、光学ヘッド駆動モータ17で光学ヘッド24を制御する。レーザ制御回路18は、光学ヘッド24が出力するレーザの制御を行う。モータ制御回路19は、ディスク21を回転するスピンドルモータ20の制御を行う。FGセンサ22は、スピンドルモータ20に取り付けられたホールセンサからの信号を出力する。インタフェース23は、ディスクドライブ装置10と他の装置とのインタフェースを行う。
【0019】
次に、MCU11について図2を用いて説明する。MCU11は、CPU(Central Processing Unit)30と、ROM(Read Only Memory)31と、RAM(Random Access Memory)32で構成され、それらはバスで接続されている。ROM91には、CPU90が処理を実行するファームウェアが格納される。このファームウェアは、OS(Operating System)や、レジスタや周辺デバイスの制御をするプログラムや、その他ディスクドライブ装置を制御するプログラムで構成されている。そのプログラムをCPU90は、RAM32などを用いて実行する。なお、ROM91は、不揮発性の記憶装置であればよく、例えばフラッシュメモリでもよい。その場合は、後から機能の追加や不具合の修正などが可能となる。
【0020】
以上でディスクドライブ装置10の構成に関する説明を終え、次に、ディスク21がディスクドライブ装置10にセットされてから、ディスク21に記録されたデータを読み込むまでのMCU11の処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0021】
まず最初に、MCU11は、ステップS101で、ディスク21がセットされたことである例えばディスクトレイが閉じたことを検出する。次に、MCU11は、ステップS102で、ディスクの有無の判定およびサイズ判定処理を行う。ディスクの有無の判定とは、ディスクトレイにディスク21がセットされているかどうかの判定である。また、サイズの判定とは、ディスク21のサイズが8cmまたは12cmであるかなどのディスク21のサイズの判定である。
【0022】
次のステップS104で、MCU11は、サーボ調整処理を行う。この処理は、例えばレーザに対するディスク21の反射により、どのくらいの出力でレーザを出力するかなどを決定する処理などが挙げられる。次に、MCU11は、ステップS105で、ディスク21に関する情報が記録されているLIA(Lead In Area)に関する処理を行う。そして、MCU11は、ステップS106で、ディスク21の回転に伴うディスクドライブ装置10の振動を検出する処理を行う。
【0023】
上記ステップS101からステップS106が終了すると、MCU11は、ステップS107で、ディスク21の読み込み処理を開始する。そして、MCU11は、読み込み処理の最中に、ステップS108で、ディスク21の回転数測定処理を行い、適切な回転数でディスクドライブ装置10の制御を行う。
【0024】
以上で図3のフローチャートの説明を終え、次に、上記ステップS102のディスク有無およびサイズ判定処理、ステップS105のLIA処理、ステップS106の振動検出処理、ステップS108の回転数測定処理について順に説明する。
【0025】
最初に、図3のステップS102のディスク有無およびサイズ判定処理について説明する。この処理は、スピンドルモータ20が回転していない状態から、スピンドルモータ20を回転させ、一定時間が経過した後、ディスクの有無およびサイズの判定を同時に行う処理である。
【0026】
図4に示されるグラフは、横軸にスピンドルモータ20を回転させてからの経過時間、縦軸にスピンドルモータ20の回転数をもつグラフである。そして、グラフ中の直線、一点破線、破線は、それぞれ、ディスク無の場合、8cmディスクの場合、12cmディスクの場合のグラフを示している。なお、スピンドルモータ20の回転数は、後述するFGセンサ22より出力されるFG出力信号の周期を測定することにより得ることができる。
【0027】
図4のグラフに示されるように、ディスク無の場合は、スピンドルモータ20がから回しのため、すぐに回転数は上がる。8cmディスクの場合は、やや重くなるため、回転数は、ディスク無の場合より下がる。12cmディスクの場合は、さらに重くなるため、回転数はさらに下がる。
【0028】
このように、ディスクの有無や種類で一定時間経過後の回転数が異なるため、例えば横軸上の「T」で測定した回転数によりディスクの有無や種類を判定することができる。ちなみに、このグラフの場合での判定方法は、「T」で検出した回転数がAより小さい場合は、12cmディスクと判定し、回転数がA以上でBより小さい場合は、8cmディスクと判定し、回転数がBより大きい場合は、ディスク無と判定する方法となっている。
【0029】
この判定処理を、図5のフローチャートを用いて説明する。まずMCU11は、ステップS201で、スピンドルモータ20を回転する。次に、ステップS202で、MCU11は、回転してから一定時間経過後、スピンドルモータ20の回転数を測定する。これは、図4での「T」における回転数の測定に相当する。
【0030】
次のステップS203では、測定した回転数により処理が分岐する。回転数がAより小さい場合、MCU11は、ステップS204で、12cmディスクと判定して処理を終了する。回転数がA以上の場合、MCU11は、ステップS205で、回転数がB(>A)より小さいかどうか判断する。回転数がBより小さい場合、MCU11は、ステップS206で8cmディスクと判定して処理を終了する。
【0031】
そして、回転数がB以上の場合、MCU11は、ステップS207でディスク無と判定し処理を終了する。
【0032】
以上で、ディスクの有無およびサイズの判定処理の説明を終え、次に図3のステップS105のLIA処理について説明する。
【0033】
リードインエリアであるLIAとは、ディスクにおいて、セッションの開始を示す記録領域である。そして、音楽用CDやCD−ROMでは、ディスクの内周から、リードインエリア、プログラムエリア、リードアウトエリアという形式でセッションのデータが記録される。また、マルチセッションでは、このリードインエリア、プログラムエリア、リードアウトエリアのセットがセッションの数だけ記録されることになる。
【0034】
また、リードインエリアには、セッション内のトラック情報など、そのセッションに関する各種の情報を記録したTOC(Table Of Contents)が書き込まれている。
【0035】
このリードインエリアに、光学ヘッド24のアクセス先が、例えば振動によって誤って突入した場合、元のアクセス先に復帰する処理について、以下説明する。
【0036】
図6は、図3のステップS105のLIA処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS301で、MCU11は、光学ヘッド24をディスク21の最内周付近に移動させアクセスする。そして、ステップS302で、MCU11は、光学ヘッド24を意図的にLIA内に移動し、LIAにアクセスさせる。次に、MCU11は、LIAから得られる相対時間情報を取得しながらLIAを読み込む。そのままLIAを読み続けることにより、いずれはアクセス先がLIAからプログラムエリアへ変更となる。そのときに得られたLIAでの最後の相対時間を、ステップS304で、MCU11は、LIAの最終相対時間とする。この最終相対時間を取得する処理を、マルチセッションディスクでは、LIAの個数分行うため、次のステップS305で、MCU11は、全てのLIAに対して処理を終了するまで、ステップS302へ処理を進め、全てのLIAに対して処理を終了するとLIA処理を終了する。
【0037】
次に、実際に光学ヘッド24がLIAに突入した場合の処理を図7のフローチャートを用いて説明する。ステップS401で、光学ヘッド24がLIAに突入すると、MCU11は、ステップS402でLIAの相対時間情報を読み込む。
【0038】
次に、先ほど取得したLIAの最終相対時間から、元のアクセス先に復帰するための情報を得るための処理であるステップS403の処理を簡単に説明する。LIAの最終相対時間をtとし、突入した位置の相対時間をvとする。また突入する前にアクセスしていた位置の絶対時間をuとすると、ステップS404で、現在の位置から(t−v)+uだけ光学ヘッドをずらすことにより、もとのアクセス先にアクセス先を1回の移動により復帰することができる。
【0039】
このようにすることにより、光学ヘッド24が誤ってLIAに突入しても、従来のようにとりあえず100トラックごとに光学ヘッドを移動することによって生ずる無駄な時間の発生を防ぐことができる。
【0040】
また、従来は、0:0.0付近が目的のアクセス先で、LIAにアクセスした場合、100トラックのジャンプによりLIAを脱出し、再び0:0.0付近が目的のアクセス先としてLIAにアクセスするという事態が発生する恐れがあるが、上記方法によれば、0:0.0付近がアクセス先の目的の場合は、速やかに収束することが分かる。
【0041】
次に、図3のステップS106の振動検出処理の説明をする。ここでの振動とは、ディスク自体に偏りがあり、その偏りによって発生する振動を示す。以下、振動検出処理について図面を用いて説明する。
【0042】
図8は、FGセンサ22が出力するFG出力信号のパルスを示す図である。図8に示されるように、この振動検出処理においては、まず、ディスクが1回転するごとに発生するパルスに、番号を0から7まで割り振っておく。そして、トラッキング制御回路13から得られるトラッキングエラー信号のうち、所定のレベルを超えたときの信号であるエラー信号を検出したタイミングで、タイミング値であるパルス番号を取得する。その取得したパルス番号から、振動が発生するパルス番号の移動平均を図9に示すように求める。
【0043】
図9は、振動が発生したときのパルス番号と、その移動平均を示した表である。なお、移動平均は、3回連続して取得したパルス番号ごとに求めている。そして、求まった値は、図中の「パルス番号と移動平均の対応」に示されるように、3回連続して取得したパルス番号のうちの最後のパルス番号の下に記載されている。
【0044】
この図9の場合は、移動平均値が4の近傍に集まっているため、パルス番号4の位置で偏りが発生していると考えられる。このように、トラッキングエラーの発生が特定のパルス番号に偏っている場合、そのディスクは振動ディスクであると判定できる。
【0045】
以上説明した振動検出処理を、図10のフローチャートを用いて説明する。ステップS501で、所定のレベルを超えるトラッキングエラー信号により、振動が発生したことを認識すると、MCU11は、ステップS502で、そのときのパルス番号を取得する。そして、ステップS503で、MCU11は、図9に示したように、移動平均を求める。この移動平均は、通常、整数にはならないため、例えば移動平均値Xが、M≦X<M+1(M:整数)に入っていればMとするなど予め定めておく。なお、このXの整数化は、偏りがある位置を特定するのが目的ではなく、あくまでもある位置に偏りがあることを検出するのが目的である。
【0046】
このようにすることで、ディスクによる偏りがあっても振動を防ぐことが可能となる。
【0047】
なお、上記説明で0から7までのパルス番号を用いて説明したが、パルスの数は8個に限定されるものではなく、もちろん0から7でなくとも良い。
【0048】
次に、ディスクの回転数の測定について説明する。ディスク回転数の測定は、図8で説明したFG出力信号のパルスを用いて行われる。具体的には、図11のように、FG出力信号の周期(図11ではT秒)を測定することにより、回転数を測定している。従って、周期が短ければ、回転数は高く、周期が長ければ、回転数は低いことになる。
【0049】
そこで、図12に示されるようなノイズ33により、周期が短くなり、誤って実際の回転数よりも高いと判断することを避ける方法について以下説明する。
【0050】
図12に示されるようなノイズ33が発生し、誤った判断をする可能性があるのは、真のパルスにおける状態変化から次の真のパルスによる状態変化までの間にノイズが発生する場合である。従って、真のパルスにおける状態変化から次の真のパルスによる状態変化までの間に発生した状態変化をノイズとみなすことにより誤った判断を避けることが可能となる。
【0051】
そこで、真のパルスによる状態変化が発生してから、次の状態変化が発生するまでは、図11のパルスからも分かるように、少なくとも(T/2)秒以上の時間がかかる。このことは、(T/2)秒より小さい時間で状態変化があった場合はノイズとみなしてよいことを示している。
【0052】
これより、回転数がもっとも高い場合の周期をTmin秒とし、その半分のTmin/2をtとすると、状態変化が発生してから、t秒以内に発生した状態変化は、ノイズとして処理することができる。次に、その処理のフローチャートを図13を用いて説明する。
【0053】
MCU11は、ステップS601でFG出力信号の状態が変化したことを検出する。それと同時に、MCU11は、ステップS602で時間の計測を開始する。そしてステップS603で、MCU11は、状態変更を検出し、その状態変更がノイズかどうかを、ステップS604でt秒経過しているかどうかで判断する。t秒経過していない場合は、ノイズと判定され処理は終了する。t秒経過している場合、MCU11は、ステップS605で有効なFG出力信号とし、処理を終了する。そして、有効なFG出力信号の場合は、従来のように、周期の測定を行い、回転数を測定する。
【0054】
このようにすることにより、ノイズに影響を受けることなく、正確な回転数を測定することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、信号にノイズが発生したことを判定可能な信号受信回路と、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能な信号受信回路、ディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスクドライブ装置のブロック図である。
【図2】MCUのブロック図である。
【図3】ディスクトレイが閉じた場合のMCUの処理を示すフローチャートである。
【図4】スピンドルモータの回転数と経過時間の対応を示す図である。
【図5】ディスクの有無およびサイズの判定処理を示すフローチャートである。
【図6】LIA処理を示すフローチャートである。
【図7】アクセス先の復帰処理を示すフローチャートである。
【図8】FG出力信号のパルスを示す図である。
【図9】振動が発生したときのパルス番号と移動平均を示した図である。
【図10】振動検出処理を示すフローチャートである。
【図11】FG出力信号の周期を示す図である。
【図12】FG出力信号にノイズが発生した場合を示す図である。
【図13】ノイズ判定処理を示す図である。
【符号の説明】
10…ディスクドライブ装置
11…MCU
12…フォーカス制御回路
13…トラッキング制御回路
14…ヘッドアンプ
15…データ検出部
16、19…モータ制御回路
17…光学ヘッド駆動モータ
18…レーザ制御回路
20…スピンドルモータ
21…ディスク
22…FGセンサ
23…インタフェース
24…光学ヘッド
30…CPU
31…ROM
32…RAM
33…ノイズ
【発明の属する技術分野】
本発明はディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(Compact Disk)などのディスクの回転制御は、ディスクを回転させるスピンドルモータに取り付けてあるホールセンサからのFG(Frequency Generator)出力信号を利用して行っており、例えば、ディスクの回転数の測定は、FG出力信号の周期が用いられる。
【0003】
また、アクセス位置で光ディスクの線速度が予め設定された線速度となる光ディスクの回転数を設定回転数として演算手段によって算出し、この算出された設定回転数と光ディスクの実際の回転数とを比較して、実際の回転数が設定回転数と一致するように回転駆動手段を駆動制御するものもある(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−230887 (段落0030、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、FG出力信号にノイズが発生すると、正しい回転数が得られないという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑み、信号にノイズが発生したことを判定可能な信号受信回路と、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能な信号受信回路、ディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、所定周期より大きい周期の信号を受信する信号受信回路において、前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測手段で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段(S604)とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項1によれば、信号にノイズが発生したことを判定可能な信号受信回路を提供することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、ディスク(21)を回転させるモータ(20)から信号を検出し(22)、前記信号の状態が変化する周期に基づいて前記ディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置(10)において、前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測手段で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段(S604)と、前記ノイズ判定手段が、前記状態の変化がノイズではないと判定すると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効手段(S605)とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項2によれば、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能なディスクドライブ装置を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、ディスク(21)を回転させるモータ(20)から信号を検出し(22)、前記信号の状態が変化する周期に基づいて前記ディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置制御方法において、前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測段階(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測段階で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定段階(S604)と、前記ノイズ判定段階で、前記状態の変化がノイズではないと判定されると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効段階(S605)とを有することを特徴とする。
【0012】
請求項3によれば、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能なディスクドライブ装置制御方法を提供することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、コンピュータに、信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手順(S602)と、次に信号の状態が変化した際(S603)に、前記時間計測手順で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手順(S604)と、前記ノイズ判定手順で、前記状態の変化がノイズではないと判定されると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効手順(S605)とを実行させるためのディスクドライブ装置制御プログラム。
【0014】
請求項4によれば、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能なディスクドライブ装置制御プログラムを提供することができる。
【0015】
なお、参照符号はあくまでも例であり、本発明はこの参照符号に限定されるものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
本発明の実施の形態に係るディスクドライブ装置を、図1を用いて説明する。図1に示されるディスクドライブ装置10は、MCU(Micro Computer Unit)11と、フォーカス制御回路12と、トラッキング制御回路13と、ヘッドアンプ14と、データ検出部15と、モータ制御回路16と、光学ヘッド駆動モータ17と、光学ヘッド24と、レーザ制御回路18と、スピンドルモータ20と、モータ制御回路19と、FGセンサ22と、インタフェース23とを有する。
【0018】
このうち、MCU11は、ディスクドライブ装置10の全体の制御を行う。フォーカス制御回路12は、ディスク21と、光学ヘッド24との距離を一定に保つためのサーボ機構である。トラッキング制御回路13は、光学ヘッド24がディスク21のピッチを追従するための制御を行う。ヘッドアンプ14は、光学ヘッド24で読み込んだデータの増幅を行う。そのデータは、データ検出部15で検出される。モータ制御回路16は、光学ヘッド駆動モータ17で光学ヘッド24を制御する。レーザ制御回路18は、光学ヘッド24が出力するレーザの制御を行う。モータ制御回路19は、ディスク21を回転するスピンドルモータ20の制御を行う。FGセンサ22は、スピンドルモータ20に取り付けられたホールセンサからの信号を出力する。インタフェース23は、ディスクドライブ装置10と他の装置とのインタフェースを行う。
【0019】
次に、MCU11について図2を用いて説明する。MCU11は、CPU(Central Processing Unit)30と、ROM(Read Only Memory)31と、RAM(Random Access Memory)32で構成され、それらはバスで接続されている。ROM91には、CPU90が処理を実行するファームウェアが格納される。このファームウェアは、OS(Operating System)や、レジスタや周辺デバイスの制御をするプログラムや、その他ディスクドライブ装置を制御するプログラムで構成されている。そのプログラムをCPU90は、RAM32などを用いて実行する。なお、ROM91は、不揮発性の記憶装置であればよく、例えばフラッシュメモリでもよい。その場合は、後から機能の追加や不具合の修正などが可能となる。
【0020】
以上でディスクドライブ装置10の構成に関する説明を終え、次に、ディスク21がディスクドライブ装置10にセットされてから、ディスク21に記録されたデータを読み込むまでのMCU11の処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0021】
まず最初に、MCU11は、ステップS101で、ディスク21がセットされたことである例えばディスクトレイが閉じたことを検出する。次に、MCU11は、ステップS102で、ディスクの有無の判定およびサイズ判定処理を行う。ディスクの有無の判定とは、ディスクトレイにディスク21がセットされているかどうかの判定である。また、サイズの判定とは、ディスク21のサイズが8cmまたは12cmであるかなどのディスク21のサイズの判定である。
【0022】
次のステップS104で、MCU11は、サーボ調整処理を行う。この処理は、例えばレーザに対するディスク21の反射により、どのくらいの出力でレーザを出力するかなどを決定する処理などが挙げられる。次に、MCU11は、ステップS105で、ディスク21に関する情報が記録されているLIA(Lead In Area)に関する処理を行う。そして、MCU11は、ステップS106で、ディスク21の回転に伴うディスクドライブ装置10の振動を検出する処理を行う。
【0023】
上記ステップS101からステップS106が終了すると、MCU11は、ステップS107で、ディスク21の読み込み処理を開始する。そして、MCU11は、読み込み処理の最中に、ステップS108で、ディスク21の回転数測定処理を行い、適切な回転数でディスクドライブ装置10の制御を行う。
【0024】
以上で図3のフローチャートの説明を終え、次に、上記ステップS102のディスク有無およびサイズ判定処理、ステップS105のLIA処理、ステップS106の振動検出処理、ステップS108の回転数測定処理について順に説明する。
【0025】
最初に、図3のステップS102のディスク有無およびサイズ判定処理について説明する。この処理は、スピンドルモータ20が回転していない状態から、スピンドルモータ20を回転させ、一定時間が経過した後、ディスクの有無およびサイズの判定を同時に行う処理である。
【0026】
図4に示されるグラフは、横軸にスピンドルモータ20を回転させてからの経過時間、縦軸にスピンドルモータ20の回転数をもつグラフである。そして、グラフ中の直線、一点破線、破線は、それぞれ、ディスク無の場合、8cmディスクの場合、12cmディスクの場合のグラフを示している。なお、スピンドルモータ20の回転数は、後述するFGセンサ22より出力されるFG出力信号の周期を測定することにより得ることができる。
【0027】
図4のグラフに示されるように、ディスク無の場合は、スピンドルモータ20がから回しのため、すぐに回転数は上がる。8cmディスクの場合は、やや重くなるため、回転数は、ディスク無の場合より下がる。12cmディスクの場合は、さらに重くなるため、回転数はさらに下がる。
【0028】
このように、ディスクの有無や種類で一定時間経過後の回転数が異なるため、例えば横軸上の「T」で測定した回転数によりディスクの有無や種類を判定することができる。ちなみに、このグラフの場合での判定方法は、「T」で検出した回転数がAより小さい場合は、12cmディスクと判定し、回転数がA以上でBより小さい場合は、8cmディスクと判定し、回転数がBより大きい場合は、ディスク無と判定する方法となっている。
【0029】
この判定処理を、図5のフローチャートを用いて説明する。まずMCU11は、ステップS201で、スピンドルモータ20を回転する。次に、ステップS202で、MCU11は、回転してから一定時間経過後、スピンドルモータ20の回転数を測定する。これは、図4での「T」における回転数の測定に相当する。
【0030】
次のステップS203では、測定した回転数により処理が分岐する。回転数がAより小さい場合、MCU11は、ステップS204で、12cmディスクと判定して処理を終了する。回転数がA以上の場合、MCU11は、ステップS205で、回転数がB(>A)より小さいかどうか判断する。回転数がBより小さい場合、MCU11は、ステップS206で8cmディスクと判定して処理を終了する。
【0031】
そして、回転数がB以上の場合、MCU11は、ステップS207でディスク無と判定し処理を終了する。
【0032】
以上で、ディスクの有無およびサイズの判定処理の説明を終え、次に図3のステップS105のLIA処理について説明する。
【0033】
リードインエリアであるLIAとは、ディスクにおいて、セッションの開始を示す記録領域である。そして、音楽用CDやCD−ROMでは、ディスクの内周から、リードインエリア、プログラムエリア、リードアウトエリアという形式でセッションのデータが記録される。また、マルチセッションでは、このリードインエリア、プログラムエリア、リードアウトエリアのセットがセッションの数だけ記録されることになる。
【0034】
また、リードインエリアには、セッション内のトラック情報など、そのセッションに関する各種の情報を記録したTOC(Table Of Contents)が書き込まれている。
【0035】
このリードインエリアに、光学ヘッド24のアクセス先が、例えば振動によって誤って突入した場合、元のアクセス先に復帰する処理について、以下説明する。
【0036】
図6は、図3のステップS105のLIA処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS301で、MCU11は、光学ヘッド24をディスク21の最内周付近に移動させアクセスする。そして、ステップS302で、MCU11は、光学ヘッド24を意図的にLIA内に移動し、LIAにアクセスさせる。次に、MCU11は、LIAから得られる相対時間情報を取得しながらLIAを読み込む。そのままLIAを読み続けることにより、いずれはアクセス先がLIAからプログラムエリアへ変更となる。そのときに得られたLIAでの最後の相対時間を、ステップS304で、MCU11は、LIAの最終相対時間とする。この最終相対時間を取得する処理を、マルチセッションディスクでは、LIAの個数分行うため、次のステップS305で、MCU11は、全てのLIAに対して処理を終了するまで、ステップS302へ処理を進め、全てのLIAに対して処理を終了するとLIA処理を終了する。
【0037】
次に、実際に光学ヘッド24がLIAに突入した場合の処理を図7のフローチャートを用いて説明する。ステップS401で、光学ヘッド24がLIAに突入すると、MCU11は、ステップS402でLIAの相対時間情報を読み込む。
【0038】
次に、先ほど取得したLIAの最終相対時間から、元のアクセス先に復帰するための情報を得るための処理であるステップS403の処理を簡単に説明する。LIAの最終相対時間をtとし、突入した位置の相対時間をvとする。また突入する前にアクセスしていた位置の絶対時間をuとすると、ステップS404で、現在の位置から(t−v)+uだけ光学ヘッドをずらすことにより、もとのアクセス先にアクセス先を1回の移動により復帰することができる。
【0039】
このようにすることにより、光学ヘッド24が誤ってLIAに突入しても、従来のようにとりあえず100トラックごとに光学ヘッドを移動することによって生ずる無駄な時間の発生を防ぐことができる。
【0040】
また、従来は、0:0.0付近が目的のアクセス先で、LIAにアクセスした場合、100トラックのジャンプによりLIAを脱出し、再び0:0.0付近が目的のアクセス先としてLIAにアクセスするという事態が発生する恐れがあるが、上記方法によれば、0:0.0付近がアクセス先の目的の場合は、速やかに収束することが分かる。
【0041】
次に、図3のステップS106の振動検出処理の説明をする。ここでの振動とは、ディスク自体に偏りがあり、その偏りによって発生する振動を示す。以下、振動検出処理について図面を用いて説明する。
【0042】
図8は、FGセンサ22が出力するFG出力信号のパルスを示す図である。図8に示されるように、この振動検出処理においては、まず、ディスクが1回転するごとに発生するパルスに、番号を0から7まで割り振っておく。そして、トラッキング制御回路13から得られるトラッキングエラー信号のうち、所定のレベルを超えたときの信号であるエラー信号を検出したタイミングで、タイミング値であるパルス番号を取得する。その取得したパルス番号から、振動が発生するパルス番号の移動平均を図9に示すように求める。
【0043】
図9は、振動が発生したときのパルス番号と、その移動平均を示した表である。なお、移動平均は、3回連続して取得したパルス番号ごとに求めている。そして、求まった値は、図中の「パルス番号と移動平均の対応」に示されるように、3回連続して取得したパルス番号のうちの最後のパルス番号の下に記載されている。
【0044】
この図9の場合は、移動平均値が4の近傍に集まっているため、パルス番号4の位置で偏りが発生していると考えられる。このように、トラッキングエラーの発生が特定のパルス番号に偏っている場合、そのディスクは振動ディスクであると判定できる。
【0045】
以上説明した振動検出処理を、図10のフローチャートを用いて説明する。ステップS501で、所定のレベルを超えるトラッキングエラー信号により、振動が発生したことを認識すると、MCU11は、ステップS502で、そのときのパルス番号を取得する。そして、ステップS503で、MCU11は、図9に示したように、移動平均を求める。この移動平均は、通常、整数にはならないため、例えば移動平均値Xが、M≦X<M+1(M:整数)に入っていればMとするなど予め定めておく。なお、このXの整数化は、偏りがある位置を特定するのが目的ではなく、あくまでもある位置に偏りがあることを検出するのが目的である。
【0046】
このようにすることで、ディスクによる偏りがあっても振動を防ぐことが可能となる。
【0047】
なお、上記説明で0から7までのパルス番号を用いて説明したが、パルスの数は8個に限定されるものではなく、もちろん0から7でなくとも良い。
【0048】
次に、ディスクの回転数の測定について説明する。ディスク回転数の測定は、図8で説明したFG出力信号のパルスを用いて行われる。具体的には、図11のように、FG出力信号の周期(図11ではT秒)を測定することにより、回転数を測定している。従って、周期が短ければ、回転数は高く、周期が長ければ、回転数は低いことになる。
【0049】
そこで、図12に示されるようなノイズ33により、周期が短くなり、誤って実際の回転数よりも高いと判断することを避ける方法について以下説明する。
【0050】
図12に示されるようなノイズ33が発生し、誤った判断をする可能性があるのは、真のパルスにおける状態変化から次の真のパルスによる状態変化までの間にノイズが発生する場合である。従って、真のパルスにおける状態変化から次の真のパルスによる状態変化までの間に発生した状態変化をノイズとみなすことにより誤った判断を避けることが可能となる。
【0051】
そこで、真のパルスによる状態変化が発生してから、次の状態変化が発生するまでは、図11のパルスからも分かるように、少なくとも(T/2)秒以上の時間がかかる。このことは、(T/2)秒より小さい時間で状態変化があった場合はノイズとみなしてよいことを示している。
【0052】
これより、回転数がもっとも高い場合の周期をTmin秒とし、その半分のTmin/2をtとすると、状態変化が発生してから、t秒以内に発生した状態変化は、ノイズとして処理することができる。次に、その処理のフローチャートを図13を用いて説明する。
【0053】
MCU11は、ステップS601でFG出力信号の状態が変化したことを検出する。それと同時に、MCU11は、ステップS602で時間の計測を開始する。そしてステップS603で、MCU11は、状態変更を検出し、その状態変更がノイズかどうかを、ステップS604でt秒経過しているかどうかで判断する。t秒経過していない場合は、ノイズと判定され処理は終了する。t秒経過している場合、MCU11は、ステップS605で有効なFG出力信号とし、処理を終了する。そして、有効なFG出力信号の場合は、従来のように、周期の測定を行い、回転数を測定する。
【0054】
このようにすることにより、ノイズに影響を受けることなく、正確な回転数を測定することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、信号にノイズが発生したことを判定可能な信号受信回路と、モータからの信号にノイズが発生しても正しい回転数を得ることが可能な信号受信回路、ディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスクドライブ装置のブロック図である。
【図2】MCUのブロック図である。
【図3】ディスクトレイが閉じた場合のMCUの処理を示すフローチャートである。
【図4】スピンドルモータの回転数と経過時間の対応を示す図である。
【図5】ディスクの有無およびサイズの判定処理を示すフローチャートである。
【図6】LIA処理を示すフローチャートである。
【図7】アクセス先の復帰処理を示すフローチャートである。
【図8】FG出力信号のパルスを示す図である。
【図9】振動が発生したときのパルス番号と移動平均を示した図である。
【図10】振動検出処理を示すフローチャートである。
【図11】FG出力信号の周期を示す図である。
【図12】FG出力信号にノイズが発生した場合を示す図である。
【図13】ノイズ判定処理を示す図である。
【符号の説明】
10…ディスクドライブ装置
11…MCU
12…フォーカス制御回路
13…トラッキング制御回路
14…ヘッドアンプ
15…データ検出部
16、19…モータ制御回路
17…光学ヘッド駆動モータ
18…レーザ制御回路
20…スピンドルモータ
21…ディスク
22…FGセンサ
23…インタフェース
24…光学ヘッド
30…CPU
31…ROM
32…RAM
33…ノイズ
Claims (4)
- 所定周期より大きい周期の信号を受信する信号受信回路において、
前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段と、
次に信号の状態が変化した際に、前記時間計測手段で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段とを有することを特徴とする信号受信回路。 - ディスクを回転させるモータから信号を検出し、前記信号の状態が変化する周期に基づいて前記ディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置において、
前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手段と、
次に信号の状態が変化した際に、前記時間計測手段で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手段と、
前記ノイズ判定手段が、前記状態の変化がノイズではないと判定すると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効手段とを有することを特徴とするディスクドライブ装置。 - ディスクを回転させるモータから信号を検出し、前記信号の状態が変化する周期に基づいて前記ディスクの回転数を測定するディスクドライブ装置制御方法において、
前記信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測段階と、
次に信号の状態が変化した際に、前記時間計測段階で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定段階と、
前記ノイズ判定段階で、前記状態の変化がノイズではないと判定されると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効段階とを有することを特徴とするディスクドライブ装置制御方法。 - コンピュータに、
信号の状態が変化した時点から所定の時間を計測する時間計測手順と、
次に信号の状態が変化した際に、前記時間計測手順で計測した時間に基づき、前記状態の変化がノイズであるかどうかを判定するノイズ判定手順と、
前記ノイズ判定手順で、前記状態の変化がノイズではないと判定されると該状態の変化により測定された周期を有効とする測定周期有効手順とを実行させるためのディスクドライブ装置制御プログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002287205A JP2004125492A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 信号受信回路、ディスクドライブ装置、ディスクドライブ制御方法、ディスクドライブ制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (1)
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CN111665708A (zh) * | 2020-06-10 | 2020-09-15 | 中国测试技术研究院电子研究所 | 一种基于fpga电路的扫频时间检测方法 |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002287205A patent/JP2004125492A/ja active Pending
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CN111665708B (zh) * | 2020-06-10 | 2022-05-03 | 中国测试技术研究院电子研究所 | 一种基于fpga电路的扫频时间检测方法 |
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