JP2004125137A - 弾性継手 - Google Patents

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Teruhito Fukuoka
福岡 輝人
Shigeaki Nakagawa
中川 茂明
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/50Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
    • F16D3/64Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members comprising elastic elements arranged between substantially-radial walls of both coupling parts
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

【課題】従来、船舶等において、原動機と作業機間に一定のバネ定数を有する弾性継手を配置した場合には、原動機のトルク変動もしくは回転変動が大きくなる低トルク域では、ギヤの歯打ち音等の不快音を生じるという不具合があった。また、その弾性継手のバネ定数が大きい場合には、高トルク域において、原動機の出力変動を効率的に吸収できないという問題があった。
【解決手段】エンジン2とドライブ装置3の間を連結する弾性継手を、弾性継手の被駆動側体となるパイプ9と駆動側体となるフランジ12の間にバネにより付勢される係合部を設けるとともに、パイプ9とフランジ12に所定間隔をおいて円周方向にそれぞれ被駆動側突起15と駆動側突起14を設けて両者の間で係合可能に配置し、被駆動側突起15と駆動側突起14の間に弾性体13を配置することによって構成した。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原動機と作業機間を連結軸と弾性継手を介して連結する継手の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、船舶等においては、原動機(エンジン)側のフライホイール等と作業機(船舶の場合には、ドライブ装置)との間に設けた連結軸を介して、原動機の動力を作業機へ伝達していた。そして、連結軸の一端または両端に配置した弾性継手を介して、原動機と作業機間の連結を行っており、この場合に、配置される弾性継手としては、一定のバネ定数のものが採用され、また、配置される弾性継手のバネ定数は大きいものが採用されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−266076号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、原動機と作業機間に一定のバネ定数を有する弾性継手を配置した場合には、原動機のトルク変動もしくは回転変動が大きくなる低トルク(低回転)域では、ギヤの歯打ち音等の不快音を生じるという不具合があった。
また、バネ定数の大きな弾性継手を採用した場合には、高回転域において、バネ定数が大きすぎることにより、原動機の出力変動を効率的に吸収できないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、原動機と作業機の間を弾性継手を介して連結する構成において、弾性継手の被駆動側体と駆動側体の間にバネにより付勢される係合部を設けるとともに、被駆動側体と駆動側体に所定間隔をおいて円周方向にそれぞれ被駆動側突起と駆動側突起を設けて両者の間で係合可能に配置し、該被駆動側突起と駆動側突起の間に弾性部材を配置したものである。
【0006】
請求項2においては、前記係合部を、バネにより付勢されるボールと、対向面に形成される凹部より構成したものである。
【0007】
請求項3においては、前記係合部を、バネにより付勢される摩擦体と、対向面に形成される摺動面より構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。
図1は本発明の弾性継手を適用した船舶後部を示す側面図、図2は第一実施例の継手を示す正面図、図3は図2のA−A断面図、図4は第一実施例の継手のバネ特性を示す図、図5は第二実施例の継手を示す正面図、図6は図5のB−B断面図、図7は第二実施例の継手のバネ特性を示す図、図8はギヤ間の相対角速度と継手のネジリ固有振動数との関係を示す図である。
【0009】
まず、本発明の弾性継手の一実施例を適用した船舶についての概略構成を説明する。
図1に示すように、船舶の船体1後部の内外にわたって船内外機が搭載されており、該船内外機は船体1内に搭載された原動機であるエンジン2、船体1後端部に装着された作業機としてのドライブ装置3等から構成され、エンジン2の回転力をフライホイール5、連結軸6、ドライブ入力軸7等を介してドライブ装置3へ伝達可能としている。ドライブ装置3は船体1の後尾板に対して上下方向および水平方向に回動可能に装着されており、該ドライブ装置3の下部にプロペラ8が回転可能に取り付けられている。
【0010】
前記フライホイール5の後面に継手10を介して連結軸6が連結され、また、該フライホイール5の後面に駆動側体となる出力側のフランジ12が固着されており、該フランジ12はフランジ12と後方同一軸心上に配置される連結軸6の一端に取り付けられる被駆動側体となる入力側のパイプ9と連結されている(図3)。該連結軸6の他端とドライブ入力軸7の一端とが継手11を介して連結されている。ドライブ入力軸7の他端はドライブ装置3に接続されている。なお、フランジ12を介さずに、継手10とフライホイール5とを直接、連結する構成とすることもできる。また、連結軸6の先端をパイプ状に形成して、パイプ9を設けない構成としてもよい。
そして、ドライブ装置3内には、ユニバーサルジョイント、ピニオン軸、ベベルギアやクラッチ機構や変速機構等が備えられ、これらを介してエンジン2からの動力を伝達してプロペラ8を回転するようにしている。
【0011】
次に、エンジン2からの動力を伝達するために、連結軸6の両端に取り付けられている継手10・11について説明する。なお、以下では、エンジン2側に取り付けられる継手10の構成ついて説明するが、同様の構成を、エンジン2側の継手10の代わりにドライブ装置3側の継手11に適用することが可能であり、また、両継手10・11に適用することもできる。
【0012】
まず、図2、図3を用いてパイプ9とフランジ12との固定手段としてバネと機械固定具とを用いた第一実施例の継手10Aについて説明する。なお、本実施例では、機械固定具としてボールを用いているが、爪状の係止部等を用いてもよい。
継手10Aをフランジ12とパイプ9とに連結固定することにより、継手10Aを介してフランジ12と、パイプ9および連結軸6とを連結し、エンジン2の動力(トルク)を、継手10Aを介してドライブ装置3へ伝達可能としている。
【0013】
継手10Aは、弾性部材である弾性体13と、フランジ12より軸心と平行(アキシャル方向)に突出した駆動側突起14と、パイプ9より半径方向(ラジアル方向)に突出した被駆動側突起15等よりなり、該駆動側突起14は扇形のブロック体にアキシャル方向にボルト孔を穿設してフランジ12の外周側面部に第二ボルト17により固定したものであり、被駆動側突起15は扇形のブロック体にラジアル方向にボルト孔を穿設してパイプ9の外周に第一ボルト16により固定して構成される。
該駆動側突起14と被駆動側突起15とは、それぞれ複数個ずつ(本実施例では四個ずつ)備えられ、略同一周上で等間隔で交互に配置されている。そして、両突起14・15間に合成樹脂やゴム等で形成される弾性体13が挟装されており、両突起14・15と弾性体13とは接着されている。両突起14・15はアルミニウム等の材質で形成されている。ただし、ボルト孔の部分のみをアルミニウム等の芯材として形成し、その周囲のゴム等の弾性体と接着して一体成形する構成としてもよい。また、駆動側をパイプに、被駆動側をフランジに構成することもできる。
【0014】
前記フランジ12は円板状に構成して中心部に後方へ突出する中空に形成された管状部12aが形成され、円板状部の外周部にはボルト孔が複数箇所(本実施例では四箇所)、同一円周上に所定間隔で前後方向に穿設されており、該ボルト孔と前記継手10Aの駆動側突起14のボルト孔との位置は対応して配置しているため、位置合わせをして、第二ボルト17を駆動側突起14のボルト孔とフランジ12のボルト孔に螺挿して、フランジ12と継手10Aとをアキシャル方向に連結固定する。ボルト締め付けの際に、連れ回り等して曲がって固定されないように、スプリングピン18をフランジ12に打ち込んでいる。
同様にパイプ9および連結軸6の外周にもボルト孔が、前記継手10Aの被駆動側突起15のボルト孔の位置に対応して、半径方向に穿設されており、第一ボルト16を前記ボルト孔に螺挿してパイプ9と継手10Aとをラジアル方向に連結固定する。このとき、ラジアル方向の第一ボルト16を締め付けることにより弾性体13に圧縮がかかることとなる。
また、管状部12aの外周はブッシュ19を介してパイプ9の内周と嵌合している。
【0015】
そして、パイプ9の前端部には、凹部9aが複数箇所(本実施例では四箇所)設けられ、ちょうど該凹部9aとフランジ12中心と前記駆動側突起14とが略直線上に位置するように設けられる。該凹部9aにバネ21が挿入され、該バネ21の一端は凹部9aの底面9bに当接し、他端はボール(硬質ボール)22と当接する。
フランジ12の後面には係合穴12bが、前記凹部9aの位置に対応して設けられ、つまり対向して設けられており、該係合穴12bにボール22の一部が嵌まることとなる。該ボール22はバネ21により突出方向に付勢されているため、係合穴12bとボール22とが係合した状態で維持されるように係合部が形成されている。
【0016】
トルクが0の無負荷時において、ボール22のパイプ9側の一部が前記凹部9a内に嵌まり、フランジ12側の一部が前記係合穴12bに係合している。
エンジン2の回転数が少ない低トルク域(低負荷時)においては、フランジ12とパイプ9とは一体的に回転する。このとき、バネ21の付勢力(四箇所の合計)により剪断力(トルク)によるボールを凹部9a内に押し込もうとする力より大きく、低トルク域では、フランジ12とパイプ9(連結軸6)とは一体的に回転する。
エンジン2の回転数を上げてトルクを徐々に大きくしていくと、ある一定のトルク以上では、バネ21の付勢力にトルクが打ち勝った状態となる。このときから、ボール22と係合穴12bとの係合が外れ、これにより、フランジ12とパイプ9との固定が解除される。
そして、このボール22が外れた状態では、継手10Aの弾性体13が弾性変形することにより、フランジ12とパイプ9とは若干角度だけ相対的に回転する(ねじれる)ことが可能となる。
【0017】
このように、継手10Aは、ある一定のトルクがかかるまでの低トルク域ではフランジ12とパイプ9との固定を維持した固定継手として機能して、フランジ12とパイプ9(連結軸6)とが一体的に回転し、弾性体13を介さずにエンジン2の動力を伝達する。また、一定トルク以上かかった高トルク域ではフランジ12とパイプ9との固定が解除されて、フランジ12→駆動側突起14→弾性体13→被駆動側突起15→パイプ9(連結軸6)のように、弾性体13を介してトルクを伝動し、弾性継手として機能する構成としている。
【0018】
図4に本実施例の継手10Aのバネ特性を実線にて示している。なお、破線は従来の弾性継手のバネ特性を表している。
図4においては、縦軸をトルク、横軸をネジレ角度としており、ネジレ角度はトルクT1がかかるまで0となっており、これはT1以下の低トルク域でフランジ12とパイプ9とが固定されていることを示している。
トルクがT1を超えると、T1を超えただけのトルクに比例してネジレ角度が大きくなっている。これはT1以上の高トルク域でフランジ12とパイプ9との固定が解除され、弾性体13が弾性変形することにより、フランジ12とパイプ9との間にネジレが発生して、継手10Aが弾性継手として機能することを示している。
なお、バネ21のバネ定数を変更することにより、バネ21の付勢力が変わり、フランジ12とパイプ9との固定が解除されるトルクT1が変化する。また、バネ21とボール22の配設箇所数を変更することによっても、フランジ12とパイプ9との固定が解除されるトルクT1が変化する。
【0019】
このように、継手10Aを、ある一定のトルクまでの低トルク域においては固定継手として、ある一定トルク以上の高トルク域においては弾性継手として機能させている。
これにより、継手10Aを低トルク域では、固定継手として機能させることで、弾性体13の変形を抑えることができ、エンジン2のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。
また、高トルク域では、バネ定数を低トルク域よりも小さくした弾性継手として機能させて、弾性体13が弾性変形することで、駆動側の出力変動や、従動側の負荷変動、および装置間の取付誤差を少なくでき、エンジン2のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。
【0020】
ギヤの噛み合いによる歯打ち音の大きさは、ドライブ装置3内のギヤ間の相対角速度の大きさに依存することが知られている。すなわち、相対角速度が大きいほど歯打ち衝撃力が大きくなり、歯打ち音は大きくなる。また、エンジン2の回転数を変化させると、継手に作用する負荷トルクが変わり、ネジリ固有振動数も変化する。
図8では、この相対角速度とネジリ固有振動数との関係を示しており、縦軸を相対角速度、横軸をネジリ固有振動数としている。ネジリ固有振動数は継手のネジリバネ定数が高いほど大きくなる。よって、相対角速度が小さくなるようなネジリバネ定数(ネジリ固有振動数)を有する継手をエンジン2とドライブ装置3間に用いれば、歯打ち音を小さく抑えることができる。
図8によれば、歯打ち音を低減するには、継手のネジリバネ定数を大きくすればよいことが分かる。
従来、この歯打ち音によるクラッチ中立時の不快音が大きくなるという問題があった。
本実施例では、継手10Aを、低トルク域においては固定継手として、高トルク域においては弾性継手として機能させることにより、特に、低トルク域におけるクラッチ中立時の歯打ち音を低減させることとしている。
【0021】
次に、パイプ9とフランジ12との係合部をバネと摩擦による固定具とを用いた第二実施例の継手10Bについて説明する。
本実施例において、前述した第一実施例の場合の継手10Aと略同様の構成をしており、継手10Bとフランジ12との固定手段としてバネと摩擦による固定具を利用している点が異なる。
【0022】
図5、図6に示すように、パイプ9の前端部には、凹部9cが複数箇所(本実施例では八箇所)同一円周上に所定間隔で設けられ、ちょうど該凹部9cとフランジ12中心と前記両突起14・15とが略直線(半径方向)上に位置するように設けられる。該凹部9cにバネ31とピストン32とが介挿され、バネ31の一端は凹部9cの底面9dに当接し、他端はピストン32の一端面と当接する。ピストン32の他端面は摩擦体33の一端面と接着され、該摩擦体33の他端面はフランジ12後面と当接している。摩擦体33は摩擦係数の大きいゴムや樹脂等からなっている。また、フランジ12の後面は摩擦体33の押圧により制動できるように、表面を粗状としたり、摩擦材を貼設または加工または処理したりすることによって、摩擦抵抗を有する摩擦面(摺動面)としている。
バネ31の付勢力により、ピストン32および摩擦体33はフランジ12側に向けて付勢されており、摩擦体33がフランジ12後面に圧接されている。これにより、摩擦体33とフランジ12との間に摩擦力(静摩擦力)が作用し、フランジ12の回転方向に抵抗が加わることとなる。
なお、ピストン32を介装せずに、バネ31と摩擦体33とを直接、連結する構成としてもよい。
【0023】
トルクが0の無負荷時において、バネ31の付勢力により摩擦体33とフランジ12とは圧接されている。エンジン2の回転数が少ない低トルク域(低負荷時)においても、バネ31の付勢力、言い換えれば、摩擦体33とフランジ12との間の静摩擦力(八箇所の合計)がトルクに打ち勝っている。よって、低トルク域では、フランジ12とパイプ9(連結軸6)とは一体的に回転する。
エンジン2の回転数を上げてトルクを徐々に大きくしていくと、ある一定のトルク以上では、摩擦体33とフランジ12間の静摩擦力にトルクが打ち勝った状態となる。このときから、摩擦体33とフランジ12との間には静摩擦力より小さい動摩擦力が作用するため、フランジ12とパイプ9との固定が解除された状態となる。
そして、この状態では、継手10Bの弾性体13が弾性変形することにより、フランジ12とパイプ9とは若干角度だけ相対的に回転する(ねじれる)ことが可能となる。
【0024】
このように、継手10Bは、ある一定のトルクがかかるまでの低トルク域ではフランジ12とパイプ9との固定を維持した固定継手として機能して、フランジ12とパイプ9(連結軸6)とが一体的に回転し、弾性体13を介さずにエンジン2の動力を伝達し、一定トルク以上かかった高トルク域ではフランジ12とパイプ9との固定を解除し、弾性継手として機能して、フランジ12→駆動側突起14→弾性体13→被駆動側突起15→パイプ9(連結軸6)のように、弾性体13を介してトルクを伝動し、弾性継手として機能する構成としている。
【0025】
図7に本実施例の継手10Bのバネ特性を実線にて示している。なお、破線は従来の弾性継手のバネ特性を表している。
図7においては、縦軸をトルク、横軸をネジレ角度としており、ネジレ角度はトルクT2がかかるまで0となっており、これはT2以下の低トルク域でフランジ12とパイプ9とが固定されていることを示している。
トルクがT2を超えると、T2を超えただけのトルクに比例してネジレ角度が大きくなっている。これはT2以上の高トルク域でフランジ12とパイプ9との固定が解除され、弾性体13が弾性変形することにより、フランジ12とパイプ9との間にネジレが発生して、継手10Bが弾性継手として機能することを示している。
なお、バネ31のバネ定数を変更することにより、バネ31の付勢力が変わり、フランジ12とパイプ9との固定が解除されるトルクT2が変化する。また、摩擦体33の材質を変更したり、摩擦体33等の配設箇所数を変更したりすることによっても、フランジ12とパイプ9との固定が解除されるトルクT2が変化する。
【0026】
このように、継手10Bを、ある一定のトルクまでの低トルク域においては固定継手として、ある一定トルク以上の高トルク域においては弾性継手として機能させている。
これにより、継手10Bを低トルク域では、固定継手として機能させることで、弾性体13の変形を抑えることができ、エンジン2のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。
また、高トルク域では、バネ定数を低トルク域よりも小さくした弾性継手として機能させて、弾性体13が弾性変形することで、駆動側の出力変動や、従動側の負荷変動、および装置間の取付誤差を少なくでき、エンジン2のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。
また、前述した第一実施例の場合と同様に、クラッチ中立時の歯打ち音を低減させることができる(図8参照)。
【0027】
なお、以上に実施例の他に、継手におけるフランジ12とパイプ9との固定手段として、油圧(空圧)と機械的もしくは摩擦による固定具を利用した油圧(空圧)式の固定手段、磁石、ソレノイド等の電磁力を利用した電磁力式の固定手段、遠心力を利用して機械的固定具の固定・分離を行う遠心式の固定手段等を採用することもできる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、請求項1に示す如く、原動機と作業機の間を弾性継手を介して連結する構成において、弾性継手の被駆動側体と駆動側体の間にバネにより付勢される係合部を設けるとともに、被駆動側体と駆動側体に所定間隔をおいて円周方向にそれぞれ被駆動側突起と駆動側突起を設けて両者の間で係合可能に配置し、該被駆動側突起と駆動側突起の間に弾性部材を配置したので、原動機のトルクがある一定のトルクまでの低トルク域では固定継手として作用し、一定トルク以上の高トルク域では弾性継手として機能する。よって、低トルク域では、継手の弾性体の変形を抑えて、原動機のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができ、また、高トルク域では、継手の弾性体が弾性変形することで、駆動側の出力変動や、従動側の負荷変動、および装置間の取付誤差を少なくでき、原動機のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。
【0029】
請求項2に示す如く、前記係合部を、バネにより付勢されるボールと、対向面に形成される凹部より構成したので、継手を、バネの付勢力によってある一定のトルクまでの低トルク域においては固定継手として作用させ、ある一定トルク以上の高トルク域においては弾性継手として機能させることにより、低トルク域では、継手の弾性体の変形を抑えて、原動機のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。また、高トルク域では、継手の弾性体が弾性変形することで、駆動側の出力変動や、従動側の負荷変動、および装置間の取付誤差を少なくでき、原動機のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。
【0030】
請求項3に示す如く、前記係合部を、バネにより付勢される摩擦体と、対向面に形成される摺動面より構成したので、継手を、駆動側体となるフランジと摩擦体との摩擦力によってある一定のトルクまでの低トルク域においては固定継手として作用させ、ある一定トルク以上の高トルク域においては弾性継手として機能させることにより、低トルク域では、継手の弾性体の変形を抑えて、原動機のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。また、高トルク域では、継手の弾性体が弾性変形することで、駆動側の出力変動や、従動側の負荷変動、および装置間の取付誤差を少なくでき、原動機のトルクもしくは回転変動による歯打ち音等の不快音を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性継手を適用した船舶後部を示す側面図。
【図2】第一実施例の継手を示す正面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】第一実施例の継手のバネ特性を示す図。
【図5】第二実施例の継手を示す正面図。
【図6】図5のB−B断面図。
【図7】第二実施例の継手のバネ特性を示す図。
【図8】ギヤ間の相対角速度と継手のネジリ固有振動数との関係を示す図。
【符号の説明】
1  船体
2  エンジン
3  ドライブ装置
6  連結軸
9  パイプ
10・11 継手
12 フランジ
13 弾性体
14 駆動側突起
15 被駆動側突起
16 第一ボルト
17 第二ボルト

Claims (3)

  1. 原動機と作業機の間を弾性継手を介して連結する構成において、弾性継手の被駆動側体と駆動側体の間にバネにより付勢される係合部を設けるとともに、被駆動側体と駆動側体に所定間隔をおいて円周方向にそれぞれ被駆動側突起と駆動側突起を設けて両者の間で係合可能に配置し、該被駆動側突起と駆動側突起の間に弾性部材を配置したことを特徴とする弾性継手。
  2. 前記係合部を、バネにより付勢されるボールと、対向面に形成される凹部より構成したことを特徴とする請求項1に記載の弾性継手。
  3. 前記係合部を、バネにより付勢される摩擦体と、対向面に形成される摺動面より構成したことを特徴とする請求項1に記載の弾性継手。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022122078A1 (de) * 2020-12-10 2022-06-16 KTR Systems GmbH Elastische kupplung mit klauenkörpern mit befestigungsbohrungen eingebettet in einem gummielastischen ring

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WO2022122078A1 (de) * 2020-12-10 2022-06-16 KTR Systems GmbH Elastische kupplung mit klauenkörpern mit befestigungsbohrungen eingebettet in einem gummielastischen ring

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