JP2004124251A - Zn−Al合金粗面メッキ線及びその製造装置並びに製造方法と金網製かご - Google Patents

Zn−Al合金粗面メッキ線及びその製造装置並びに製造方法と金網製かご Download PDF

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Abstract

【課題】メッキ層が外観上微細ザラ面状を有し、湿潤状態でも滑り難いメッキ表面特性を有して、製網時に著しいクラックや剥離が発生しなく製網性が良好で、滑り止め性そして耐食性ともに満足されるZn−Al合金粗面メッキ線およびその製造装置並びに製造方法そして金網製かごを提供すること。
【解決手段】Zn−Al合金粗面メッキ線では、Zn−Al合金メッキ層L2表面が、独立状突起部L4と、この各突起部L4を相互に隔てる連続状溝部L5からなる微細梨地状のザラ面L3に形成されている。そして、このZn−Al合金粗面メッキ線を、ガス絞り部から引き上げ直後に、低速冷却空気と中速冷却空気と高速冷却空気の各層流中で個々に3段階に順次除冷して製造するようにした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はZn−Al合金粗面メッキ線及びその製造装置並びに製造方法さらに金網製かごに関する。
【0002】
【従来の技術】
Zn−Al合金メッキ線は、Znメッキ線に比べて耐食性が良好で、例えば、河川や湖沼の護岸工事に使用されている金網製のかごマット等のように、環境の厳しいところで使用されている。
そして、Zn−Al合金メッキ線のメッキ層表面は滑らかで、表面粗度は最大粗さ(Rmax)が4〜6μm、または、10点平均粗さ(Rz)で3〜8μm程度の所謂滑面(図28参照)になっている。そのため、曝露面が小さいため耐食性に優れ、製網時にメッキ層に著しいクラック剥離が発生し難く、製網性に優れている反面、かごマットとして使用された場合、雨に濡れることでかごマット表面すなわちメッキ線表面が滑り易い状態になり、歩き難く安全性に問題があった。
この滑りの問題は、JIS T8102の総ゴム製安全靴についてみると、かごマット工法技術推進協会において規定されている4kgゴム片摩擦係数測定法に基づく雨に濡れた湿潤状態下での摩擦係数:0.7以上(以下、基準数値とする)が参考になる。特に、滑りに直接関係するものと推測される靴底の踵部分における摩擦係数に注目してみると、上記した図28の滑面状のメッキ層表面を持つ直径4mmの10%Al−Znメッキ線(図3の比較例1参照)では、踵部の摩擦係数が乾燥時に0.88であったのに、湿潤時には0.68に低下していて、基準数値に満たない。
また、同様に滑面状のメッキ層表面を持つ直径5mmの10%Al−Znメッキ線(図3の比較例2参照)においても、踵部の摩擦係数が乾燥時に0.78であったのに、湿潤時には0.65に低下していて、基準数値に満たない。
【0003】
このようなかごマット表面の湿潤状態における滑り易さの問題を解決する目的で、先行発明1には、滑り難いかごマット用メッキ鉄線(図3の比較例3参照)が提案されている。このメッキ鉄線は、2%Mg−11%Al−Zn合金メッキ層を有しており、そのメッキ層の表面粗度は最大粗さが60.5μm、または、10点平均粗さで25.2μm程度のものになっていて、凸部と凹みらしき凹部とが混在した所謂粗面(図29参照)に仕上げられている。かかるメッキ鉄線では、踵部の摩擦係数が乾燥時で0.83、湿潤時でも0.73と、いずれも基準数値をクリアしていて、湿潤時においても所定の滑り止め性を発揮している。この乾燥時および湿潤時ともに所定の滑り止め性を発揮しているメッキ層は、一方で、最大粗さ:60.5μm、または、10点平均粗さ:25.2μmという表面粗度であることによって、荒れた外観の粗面を呈し、また2%Mg添加により耐食性は向上する反面、メッキ層のマイクロビッカース硬度が無添加時の60から120程度にアップして、製網時にメッキ層に著しいクラックや剥離が発生する可能性があり、製網性が良くないという問題を抱えている。斯様に、滑り止め性そして製網性ともに満足されるメッキ線は末だ提案されていない。
【0004】
【先行発明1】
特願2000−18799号
【0005】
また、耐食性について、本発明の段階的空冷による10%Al−Zn合金粗面メッキ線のめっき層組織はβ−Zn相をマトリックスとし、この中に大きな初晶が共析相として入っている。一般に、共析相はα−Zn相とβ−Zn相の電位の異なる2つの微細な相が混在されており、異種金属接触腐食効果により耐食性が悪い傾向がある。図7〜8の顕微鏡写真に示すように、腐食液により共析相が速く黒色に腐食されるのもこの理由によるものである。従来の滑面鉄線は、水冷による急速凝固のため、図31のメッキ付着量がMIN300g/mで線径が4mmの10%Al−Znメッキ線および図32のメッキ付着量がMIN300g/mで5mmの10%Al−Znメッキ線に示す如く耐食性の悪い共析相が組織全体に微細且つ近距離に分散されているために、腐食がこの間を伝わり易く、耐食性が低下する傾向がある。
【0006】
さらに、他の問題として、メッキ付着量の増大というテーマがある。この点、JIS規格では、メッキ線の最大付着量がJIS G3547メッキ鉄線の7種であり、Zn付着量はMIN400g/mに過ぎず、本発明のMIN660g/mは溶融メッキ線で従来規定されたことのない超厚メッキであるといえる。また、線径公差について、メッキ付着量の増加にともない線径公差は大きくなるのが普通であり、本発明のように超厚メッキのものでは従来法は製造技術上での障害が大きい。例えば、表面粗度の最大Rmaxで数百μmもある試作例(図6参照)では、線径バラツキが大きく表面外観も悪く、これが原因で製網時にメッキ層に著しいクラックや剥離が発生する危険性が高まる。
また、粗面化について、溶湯の流動性が低くて粗面化し易いMg入り溶湯に対し、粗面化し難いMg無添加の溶湯を用いて粗面化して摩擦係数を基準数値に確保するのは非常に困難である。
さらに、メッキ線速について、4.0mmのメッキ線の場合、MIN660g/mをクリアするには、Znメッキ線では40m/分程度のメッキ線速となるが、メッキ溶湯の物性の差により10%Al−Znメッキ線では60m/分程度の高速となってしまう。
このように、JIS規格で定められた最大付着量MIN400g/mに対しMIN660g/mと1.6倍以上の付着量を有し、その上で、MIN400g/mと同等の線径公差を保証した上での粗面化並びに外観良好な超厚メッキ層を確保し製造するのは非常に困難であるといえる。
【0007】
本発明者は、付着溶融メッキ層の冷却を水冷から空冷にして、メッキ層の冷却速度を遅くすることで、メッキ層の表面がザラ面状の滑り難いZn−Al合金メッキ線を開発してきた。しかし、独立状突起が十分発達せず、均一なザラ面にならず(図30参照)、滑り止め性および製網性に関わる外観的な問題を有していた。さらに、合金層が35μmを超えて厚くなったり、線径のバラツキが大きくなると、製網時には全般的にメッキ層にクラックが発生し易くなる問題があった。
そして、本発明者は、メッキ層の表面状態と滑り難さの関係について解明を進めた結果、滑り難さは表面粗度には比例せず、或る程度の粗さがあれば一定となり、それ以上の粗さは必要なく、かえってザラ面が強くなり、外観が悪化し、曝露面積を大きくし耐食性を低下させ、製網時にメッキ層に著しいクラックや剥離が発生する危険性が高まるだけであることを新たに知見し本発明を完成したものである。
また本発明者は、a.空冷による低中高という三段階除冷凝固により、共析相間の距離も水冷組織より長くとれ、耐食性の悪い共析相は塊状となり、線材に対する方向性が弱く、腐食がメッキ層全体に拡大し難い傾向があることを、b.曝露面積が滑面鉄線よりも大きいという耐食上不利な条件があるのにもかかわらず、メッキ組織を特定条件下にコントロールすることにより、滑面鉄線と同等以上の耐食性を付与することが可能になることを、c.メッキ層の耐食性を示す腐食減量が、従来の滑面鉄線よりも同等以上の耐食性を示したことを、d.付着量を考慮すると、従来の滑面鉄線の2倍以上の耐久性を有していることを、それぞれ知見した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする課題は、第1には、メッキ層が外観上で微細ザラ面状を呈し、湿潤状態でも滑り難い表面特性を有し、しかも、製網時にメッキ層に著しいクラックや剥離が発生せず、滑り止め性そして製網性ともに満足され、さらに高耐食性であるZn−Al合金粗面メッキ線を、第2には、これらの特性を有するZn−Al合金粗面メッキ線を効率良く経済的に製造することが可能なZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置並びに製造方法を、第3には、滑り止め性および製網性ともに良好で且つ高耐食性を有する金網製かごを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を達成するため、Zn−Al合金粗面メッキ線の付着溶融メッキ金属が凝固に至る間、メッキ層の偏肉を抑制し、メッキ層表面を均一な微細ザラ面とするために、メッキ層の付着溶融メッキ金属が、先ず2段階に空冷される低中2速の低・中速空冷部と、さらに上位に配置されて2段階空冷後の付着溶融メッキ金属が最終的に冷却される高1速の高速空冷部を組み合わせ、線の進行方向に沿い平行な低速・中速・高速のそれぞれの冷却空気による各層流中でメッキ層の偏肉を抑制しつつ3段階に徐々に空冷して凝固させることで、独立状突起部と、この各突起部を相互に隔てる連続状溝部からなる微細梨地状のザラ面からなる線径バラツキの小さいメッキ層表面を得て、本発明を完成したものである。
【0010】
然るに、本発明のZn−Al合金粗面メッキ線では、
1.Zn−Al合金メッキ層表面が、独立状突起部と、この各突起部を相互に隔てる連続状溝部からなる微細梨地状のザラ面に形成されていることを特徴とする。
2.上記1記載のZn−Al合金粗面メッキ線において、独立状突起部が、直径50μmの円形内に3〜20個あることを特徴とする。
3.上記1または2記載のZn−Al合金粗面メッキ線において、Zn−Al合金メッキ層の表面粗度が、最大値(Rmax):15〜55μm、又は、10点平均粗さ(Rz):10〜25μmであることを特徴とする。
4.上記1〜3のいずれか1記載のZn−Al合金粗面メッキ線において、Zn−Al合金メッキ層のAl含有率が8〜20%であって、メッキ付着量が600〜850g/mで、メッキ地鉄界面のFe−Zn−Al合金層が15〜35μmであることを特徴とする。
5.上記1〜4のいずれか1記載のZn−Al合金粗面メッキ線において、Zn−Al合金メッキ層表面の摩擦係数が湿潤状態で0.73〜0.97であることを特徴とする。
6.上記1〜5のいずれか1記載のZn−Al合金粗面メッキ線において、線径が、JIS G3547めっき鉄線のGS−7種(Zn MIN400g/m)に定められた線径公差内であることを特徴とする。
7.上記1〜6のいずれか1記載のZn−Al合金粗面メッキ線において、Fe−Zn−Al合金層を除くZn−Al合金メッキ層の凝固組織において、初晶の大きさが、巾:3〜15μm、長さ:10〜50μmで、この大きな初晶が2万μm平方に10〜50個有り、滑面メッキ線と同等以上の耐食性を兼ね備えていることを特徴とする。
8.Zn−Al合金粗面メッキ線の製造装置では、メッキ浴面におけるメッキ絞り部の直上に下位の低・中速空冷装置と上位の高速空冷装置を配設し、低・中速空冷装置は、加圧空気部と、加圧空気部下部の低速空冷部と、加圧空気部上部の中速空冷部からなり、この低・中速空冷装置を通過する線材を、加圧空気部の空気噴出口から中速空冷部内に流入して同中速空冷部上端出口より流出する中速冷却空気と、中速冷却空気に吸引されて低速空冷部下端の入口から同低速空冷部内に流入して中速冷却空気に合流する低速冷却空気とで二段階に空冷可能に形成し、高速空冷装置は、加圧空気部と、加圧空気部上部の高速空冷部からなり、この高速空冷装置を通過する線材を、加圧空気部の空気噴出口から高速空冷部内に流入して同高速空冷部上端出口より流出する高速冷却空気で空冷可能に形成してあることを特徴とする。
9.上記8記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置において、低速空冷部と中速空冷部と高速空冷部のいずれか乃至全ての内部に、冷却空気の乱流を抑制する乱流防止板を線材の通過軌道脇に沿い配設して、この乱流防止板による冷却空気の層流空間部を形成してあることを特徴とする。
10.上記8記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置において、低速空冷部と中速空冷部と高速空冷部のいずれか乃至全ての内部に、冷却空気の乱流を抑制する複数の乱流防止板を前後に並列状の各線材の通過軌道脇に沿いそれぞれ左右対向状に配設して、前後および左右に隣接する各乱流防止板で隔てられた複数の層流空間部を形成してあると共に、この各層流空間部に加圧空気部の空気噴出口を連通せしめて、各層流空間部でそれぞれ線材を同時に空冷可能にしてあることを特徴とする。
11.上記8〜10のいずれか1記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置において、低・中速空冷装置および/または高速空冷装置における加圧空気部正面に、線材が挿脱可能な奥行きの切り割り状の線材通し部を形成し、この線材通し部と上下に一致して連続して、線材が挿脱可能な幅間隔のスリット状の線材挿脱部を、低速空冷部と中速空冷部の正面および/または高速空冷部の正面に形成してあることを特徴とする。
12.Zn−Al合金粗面メッキ線の製造方法では、上記8記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置を用い、無酸化性ガスが供給されるガス絞り部で、線材の表面に付着した溶融金属を所定の厚みに絞りつつ線材を引き上げ、その直後に、線材の進行方向に沿う下位の低・中速空冷部と上位の高速空冷部を順次通過させて、これらの各空冷部において線材表面の溶融金属を、線材の進行方向に沿い略平行状に流れる低速冷却空気と中速冷却空気と高速冷却空気の各層流中で個々に段階的に除冷することにより、Zn−Al合金メッキ層表面が、独立状突起部と、この各突起部を相互に隔てる連続状溝部からなる微細梨地状のザラ面に形成されているZn−Al合金粗面メッキ線を製造するようにしてあることを特徴とする。
13.Zn−Al合金粗面メッキ線を用いた金網製かごでは、上記1〜7のいずれか1記載のZn−Al合金粗面メッキ線を上面部に用いたことを特徴とする。
14.Zn−Al合金粗面メッキ線を用いた金網製かごでは、上記1〜7のいずれか1記載のZn−Al合金粗面メッキ線を用いて各面部を形成したことを特徴とする。
15.金網製かごは、護岸工事用のかごマット、ふとんかご、だるまかご、港湾築堤マット等であることを特徴とする。
【0011】
本発明における線材は、鉄線又は鋼線等の金属線であり、Zn−Al合金粗面メッキ線の表面は、水に濡れても滑り止め効果を有し且つ良好な製網製を有するザラ面状であれば良く、具体的には、メッキ表面が直径50μmの円内に山頂状の独立状突起部3〜20個と、この各突起部を相互に隔てる連続状溝部を有する均一微細梨地状のザラ面状であれば良い。突起部が3個未満では、メッキ表面のザラ状が酷くなり外観が悪化して製網性の低下を招き、かごマット等の構成部材として実用的でなくなり、20個を超えると平滑面に近づき滑り止め効果が低下することになる。
実用的な滑り難さの目安としては、JIS T8102の総ゴム製安全靴についてかごマット工法技術推進協会が定めたゴム片重量4Kgにおける潤滑状態での摩擦係数:0.7以上との規定がある。当条件下で測定した総ゴム製安全靴の各測定部位毎における摩擦係数の測定結果は図3の通りである。
【0012】
メッキ表面の表面粗度は、最大粗さで20μm程度以上または10点平均粗さが15程度以上あれば良く、それを下回ると滑り止め効果が低下する。また最大粗さ60或いは10点平均粗さ25を超えても滑り止め効果は向上せず、メッキ表面のザラ状が強くなり外観が悪化し製網時にメッキ層に著しいクラックや剥離が発生し易くなるだけである。湿潤状態の滑り止め効果は或る程度の粗度を有するザラ面状であれば良く、その程度は最大粗さで15〜55μm、10点平均粗さが10〜25μm程度であれば良いことが新たに判明した。
メッキ層部のAl含有率は、望ましくは8〜20%であり、8%に満たない場合は、合金の組成が流動性の良い共晶組織(5%Al−Zn)に近づくため、メッキ表面が前記した微細梨地状のザラ面を得難くなり、20%を超えた場合には、曲げ加工時にメッキ層部にクラックが入り易くなる。
また、従来品の10%Al−Zn滑面メッキ線(MIN300g/m)の2倍以上の耐食性を付与するため、メッキ付着量は600〜850g/mであることが望ましい。850g/mを超えることは本発明の製造装置および製造方法では望めない。
また、メッキ地鉄界面のZn−Fe−Al合金層の厚さは、15〜35μmであることが望ましく、15μm未満ではメッキ付着量の増加効果が期待できず、35μmを超えると曲げ加工時にクラックの発生の危険性が高まる。
Zn−Al合金メッキ層表面の摩擦係数は湿潤状態で0.73〜0.97であることが望ましく、0.73未満では、規定値の0.70に近づき過ぎて規定値を下回る危険性があり、0.97を超えることは本発明の製造装置および製造方法では望めない。
線径は、JISG3547めっき鉄線のGS−7種(Zn MIN400g/m)に定められた線径公差内であり、公差外であればかごマット工法技術推進協会の規格外品として取り扱われることになる。
Fe−Zn−Al合金層を除くZn−Al合金メッキ層の凝固組織は、初晶の大きさが、巾:3〜15μm、長さ:10〜50μmで、この大きな初晶が2万μm平方に10〜50個有り、滑面メッキ線と同等以上の耐食性を兼ね備えていることが望ましい。初晶の大きさは、巾が3μm未満では、耐食性の良くない共析相がメッキ組織中に微細且つ多数分散することになって、共析相間の距離が短くなり耐食性が低下する。15μmを超える場合は、耐食性の良くない共析相の塊状局部面積が大きくなり耐食性が低下する。初晶の長さが10μm未満では、耐食性の良くない共析相がメッキ組織中に微細且つ多数分散することになって、共析相間の距離が短くなり耐食性が低下する。50μmを超える場合は、耐食性の良くない共析相の塊状局部面積が大きくなり耐食性が低下する。初晶が2万μm平方に10個未満では、耐食性の良くない共析相の塊状局部面積が大きくなり耐食性が低下する。50個を超える場合は、耐食性の良くない共析相がメッキ組織中に微細且つ多数分散することになって、共析相間の距離が短くなり耐食性が低下する。
【0013】
そして、メッキ表面のザラ面の形成原理は、溶融金属の凝固体積収縮と非共晶系Al−Zn合金の低流動性との2つの物理的特性の組み合わせによるものと推測され、付着溶融メッキ層を、メッキ製造ラインで通常に用いられる水冷による急速凝固ではなく、先ず低速空冷し、次に中速空冷し、最後に高速空冷という三段階空冷によるコントロールされた強制除冷(除々に冷却すること)凝固を行なうことにより、凝固時メッキ表面に生じた微細収縮引け巣を低流動性の未凝固の溶融メッキが引け巣を覆うことなく、引け巣を残した状態で凝固を完了せしめることによって、メッキ表面を均一微細ザラ面状としたものである。すなわち、低中高という三段階空冷による強制除冷凝固が行なわれることにより、凝固時間が長くなって、めっき層の結晶が生長し拡大することで粗面化が発生し進行したものと推定される。逆に、水冷凝固により急速凝固を行なうと、引け巣を発生さすまもなく凝固が完了するのでメッキ表面は平滑になってしまう。
メッキ層の厚さは700g/mの厚メッキでも偏肉無しで片側100μmと薄く、5倍程度の偏肉が生じると20μmと非常に薄くなり、空冷による除冷凝固を行なっても、偏肉による薄肉部のみが急冷凝固され、前記の原理により平滑面となり、平滑面とザラ面が混在したり、独立状突起が十分発達せず、この場合、摩擦係数の低下はあまりないものの外観上見栄えが悪いという問題を有することになる。この不具合を防止するには、偏肉の小さい厚メッキを行うことが重要であり、乱流防止板を有した空冷装置による冷却空気の層流中で段階的に空冷することによって偏肉を抑制でき、除冷凝固が全面で等しく行なえることが重要となる。さらに、偏肉の抑制により、製網加工時の肉厚部におけるメッキ層の著しいクラックや剥離を防止できることにもなる。
【0014】
特に偏肉が発生し易いガス絞り部直上の付着メッキ層における高温度で流動性の大きい層部分を低・中速空冷装置の低速冷却空気による層流中で行なうことが偏肉抑制に有効である。そして、付着溶融メッキ層の温度が下がり、或る程度流動性が下がった低・中速冷却装置の中速冷却空気による層流中で行い、さらに、その上部では、より高速の高速冷却空気による層流中で行なえば偏肉の抑制が可能となる。
この偏肉の抑制には、乱流防止板が寄与していて、低速、中速、高速の各冷却空気の流れを層流状態に整えていることで、シンカーローラーからトップローラー間に線材の振れ止めがなくとも、また、トップローラーがメッキ浴面から7m程も高くとも、偏肉発生や線径バラツキの拡大原因にもなる線材の振れ動きを未然に阻止している。
ザラ面状のメッキ層表面は、段階的に空冷されて除冷されることで形成されるものであるが、低・中速そして高速の各空冷装置における空冷長さ(上下長さ)は、空冷効果が発揮される範囲になり、金属線の線速等を考慮して適宜設定される。また各空冷装置の上下間隔は、各空冷装置による空冷効果が個々に発揮される範囲になる。また、空冷が個別に行なわれてそれぞれの空冷効果を得られる限りにおいて、線材が通り抜ける管は連続しているタイプのものであっても良い。
【0015】
乱流防止板は、低速空冷部と中速空冷部と高速空冷部のいずれかの内部に形成するようにしても良いし、或いは、低速空冷部と中速空冷部の内部に、若しくは、中速空冷部と高速空冷部の内部に、さらには、低速空冷部と高速空冷部の内部に、将又、低速空冷部と中速空冷部と高速空冷部の全ての内部に、形成しても良い。
低・中速空冷装置および高速空冷装置は、線材の冷却本数が1本である態様のものであっても良いし、1列状の複数本の線材を同時に冷却する態様のものであっても良い。
【0016】
金網製かごは、一般的に護岸用に石詰めされて用いられているかごマット等であり、じゃかごと呼ばれているふとんかご類、だるまかご、港湾築堤マット等が挙げられる。
この金網製かごに用いられるZn−Al合金粗面メッキ線は、上面部の一部或いは全部に用いても良いし、上面部を含めた各面部全てに用いても良い。後者の場合、金網全体が従来品の10%Al−Zn合金滑面メッキ線(MIN300g/m)の2倍以上の高耐食性を有す画期的な製品となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1〜図2には本発明のZn−Al合金粗面メッキ線における実施の1形態を例示しており、線材Lは、素線L1表面にZn−Al合金メッキ層L2をメッキして形成している。このZn−Al合金メッキ層L2表面は、直径50μmの円形内に、3〜20個の独立状突起部L4と、この突起部L4間の連続状溝部L5が、アトランダムに共存した均一で微細な梨地状のザラ面L3に形成されている。独立状突起部L4は、各突起部それぞれが連続状溝部L5を隔てて独立した状態にあり、連続状溝部L5とでZn−Al合金メッキ層L2表面を形成している。連続状溝部L5は、各突起部L4を隔てて独立せしめていて、独立状突起部L4とでZn−Al合金メッキ層L2表面を形成していると共に、このZn−Al合金メッキ層L2表面に連続状溝部L5からなる水切り溝部L6を形成している。
そして、Zn−Al合金メッキ層L2の表面粗度は、最大粗さ(Rmax)で15〜55μm又は10点平均粗さ(Rz)で10〜25μmにしてある。また、Zn−Al合金メッキ層L2のAl含有率は8〜20%であって、メッキ付着量は600〜850g/mで、メッキ地鉄界面のFe−Zn−Al合金層L7は15〜35μmにしてある。
【0018】
因みに、本発明例1の直径4mmの10%Al−Zn合金粗面メッキ線および本発明例2の直径5mmの10%Al−Zn合金粗面メッキ線では、ともにメッキ層表面が図2の(A)および(B)等の微細梨地状のザラ面を呈し、滑りに直接関係するものと推測される靴底の踵部分における摩擦係数は、本発明例1のもので乾燥時0.80、湿潤時0.78を有し、本発明例2のもので乾燥時0.83、湿潤時0.75を有し、いずれも基準数値を満たしていると共に、外観的にも表面粗度が小さく整っていた。(図3参照)
この本発明例1および本発明例2では、図2の(A)および(B)の拡大写真で示されているように、メッキ層表面が、突起と溝で構成されているタイヤのトレッドパターンに似た独立状突起部L4と、この突起部L4間の連続状溝部L5と、この連続状溝部L5を排水溝兼用とした水切り溝部L6からなる粗面形状を作り上げており、本発明は小さな表面粗度で外観が整っていて製網性に優れ、しかも、有効な滑り止め効果を発揮し得るものであることが分かる。
また、耐食性については、メッキ層の耐食性を示す腐食減量の面からも、本発明例3では、従来品の10%Al−Zn滑面メッキ線(MIN300g/m)である比較例4と同等以上の耐食性を示した。メッキ付着量を考慮すると、本発明例3は比較例4の2倍以上の耐久性を有している(図4参照)。因みに、本発明例3は、比較例5のJISG3547メッキ鉄線のGS−7種(Zn:MIN400g/m)に照らしてメッキ付着量を考慮すると4倍以上の高耐食性を有している。そして、本発明例1および本発明例2ともに、共析相間の距離も水冷組織より長くとれ、耐食性の悪い共析相は塊状となり、線材に対する方向性が弱く、腐食がメッキ層全体に拡大し難く高耐食性を有している(図7、図8参照)。
図5には前記した本発明例1および本発明例2の製造データーについて、次に説明する本発明の製造装置を用いて製造する場合のデーターを示しており、メッキ付着量660g/mの超厚メッキを確保している。しかも、所定の線径公差を満足していた。(図6参照)
【0019】
図9〜図17には本発明のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置における実施の1形態を例示しており、この製造装置1は、メッキ槽2のメッキ浴面2aにおけるメッキ絞り部3の上部に低・中速空冷装置4を、この低・中速空冷装置4の上部に高速空冷装置8を、それぞれ配設していて、複数本の線材Lが、メッキ槽2内のシンカーローラー11を経てメッキ浴面2aから無酸化性の雰囲気ガスで覆われたメッキ絞り部3を通過して同時に立ち上がり、低・中速空冷装置4および高速空冷装置8を通過する過程でZn−Al合金メッキ層L2を空冷凝固された後にトップローラー12を経てドラム(図示せず)に同時に巻き取られるようにしてある。
【0020】
低・中速空冷装置4は、加圧空気部5と、加圧空気部5下部の下側冷却部6と、加圧空気部5上部の上側冷却部7からなり、この低・中速空冷装置4を通過する複数本の線材Lが、加圧空気部5の空気噴出口5aから上側冷却部7内に流入して同上側冷却部7上端の出口7aより流出する中速冷却空気bと、中速冷却空気bに自然吸引されて下側冷却部6下端の入口6aから同下側冷却部6内に流入して中速冷却空気bに合流する低速冷却空気aとで、それぞれ同時に二段階に空冷されるようにしてある。
加圧空気部5は、二又状左右先部5b間に前後に並列状(1列状)の複数本の線材Lが同時に水平方向に挿脱可能な奥行きの切り割り状の線材通し部5cを形成していると共に、左右の先部5b上面に左右一対の空気噴出口5aを上側冷却部7における各層流空間部7bと連通状にそれぞれ開口して形成していて、各空気噴出口5aから20〜50m/s程度の風速の中速冷却空気bが層流空間部7bに噴出するようにしてある。
【0021】
下側冷却部6は、横断面略長四角形状の筒体の内部に低速冷却空気aの乱流を抑制する複数の乱流防止板6bを各線材Lの通過軌道脇に沿いそれぞれ左右対向状に配設してあると共に、前後および左右に隣接する各乱流防止板6bで隔てられた複数の層流空間部6cを形成していて、上側冷却部7内を流れる中速冷却空気bに吸引されて、5〜15m/sの風速の低速冷却空気aが入口6aから層流空間部6c内に流入して乱流を抑制された層流状態で、メッキ絞り部3通過直後における複数の線材LのZn−Al合金メッキ層L2を同時に冷却するようにしてある。また、下側冷却部6は、左右対向状の乱流防止板6b間および下側冷却部6の正面壁部6dに線材L径よりも広幅の間隙の線材挿脱部6eを加圧空気部5の線材通し部5cと上下に一致させて連続形成していて、この線材通し部5cおよび線材挿脱部6eから複数本の線材Lを同時に水平方向に挿脱可能にしてある。
【0022】
上側冷却部7は、横断面略長四角形状の筒体の内部に中速冷却空気bの乱流を抑制する複数の乱流防止板7cを各線材Lの通過軌道脇に沿いそれぞれ左右対向状に配設してあると共に、前後および左右に隣接する各乱流防止板7cで隔てられた複数の層流空間部7bを形成していて、空気噴出口5aから噴出する中速冷却空気bが層流空間部7b内に流入して乱流を抑制された層流状態で、低速冷却空気aによる冷却直後の複数の線材LにおけるZn−Al合金メッキ層L2を同時に冷却するようにしてある。また、上側冷却部7は、左右対向状の乱流防止板7c間および上側冷却部7の正面壁部7dに線材L径よりも広幅の間隙の線材挿脱部7eを加圧空気部5の線材通し部5cと上下に一致させて連続形成していて、この線材挿脱部7eから複数本の線材Lを同時に水平方向に挿脱可能にしてある。
そして、低・中速空冷装置4における加圧空気部5と下側冷却部6と上側冷却部7は相互に分離および合体可能に形成してあり、下側冷却部6上部の取付け部6f上面に加圧空気部5を載乗させて取り付けてある。加圧空気部5の取付け位置は取付け部6f上面のガイド6gで位置出ししてある。加圧空気部5上面には上側冷却部7をガイド5dで位置出しして取り付けてあり、低・中速空冷装置4のメンテナンス時或いは線材Lの断線時等に、加圧空気部5または下側冷却部6或いは上側冷却部7、さらには、これら全体の低・中速空冷装置4を水平方向に移動させることで、線材Lの冷却位置から外して迅速に対応し得るようにしてある。
【0023】
高速空冷装置8は、加圧空気部9と、加圧空気部9上部の冷却部10からなり、この高速空冷装置8を通過する複数本の線材Lが、加圧空気部9の空気噴出口9aから冷却部10内に流入して同冷却部10上端の出口10aより流出する高速冷却空気cで空冷されるようにしてある。
加圧空気部9は、二又状左右先部9b間に前後に並列状(1列状)の複数本の線材Lが同時に水平方向に挿脱可能な奥行きの切り割り状の線材通し部9cを形成していると共に、左右の先部9b上面に左右一対の空気噴出口9aを冷却部10における各層流空間部10bと連通状にそれぞれ開口して形成していて、各空気噴出口9aから30〜60m/s程度の風速の高速冷却空気cが層流空間部10bに噴出するようにしてある。
【0024】
冷却部10は、横断面略長四角形状の筒体の内部に高速冷却空気cの乱流を抑制する複数の乱流防止板10cを各線材Lの通過軌道脇に沿いそれぞれ左右対向状に配設してあると共に、前後および左右に隣接する各乱流防止板10cで隔てられた複数の層流空間部10bを形成していて、空気噴出口9aから噴出する高速冷却空気cが層流空間部10b内に流入して乱流を抑制された層流状態で、中速冷却空気bによる冷却直後の複数の線材LにおけるZn−Al合金メッキ層L2を同時に冷却するようにしてある。また、冷却部10は、左右対向状の乱流防止板10c間および冷却部10の正面壁部10dに線材L径よりも広幅の間隙の線材挿脱部10eを加圧空気部9の線材通し部9cと上下に一致させて連続形成していて、この線材挿脱部10eから複数本の線材Lを同時に水平方向に挿脱可能にしてある。
そして、加圧空気部9と冷却部10は相互に分離および合体可能に形成してあり、加圧空気部9上面には冷却部10をガイド9dで位置出しして取り付けてあり、高速空冷装置8のメンテナンス時或いは線材Lの断線時等に、加圧空気部9または冷却部10、さらには、これら全体の高速空冷装置8を水平方向に移動させることで、線材Lの冷却位置から外して迅速に対応し得るようにしてある。
【0025】
このことにより、立上り浴面の酸化を防止しメッキ線の外観を保持する無酸化性ガスが供給されるメッキ絞り部3上では、低速と中速の二つの速度が異なる層流状態の中速冷却空気bと低速冷却空気aがひとつの低・中速空冷装置4に発生することによって、メッキ絞り部3通過直後における偏肉が発生し易い高温のZn−Al合金メッキ層L2を先ず低速冷却空気aで、次いに、同じく層流状態の中速冷却空気bにより相前後して順次冷却し、しかる後に、中速冷却空気bによる冷却直後の比較的偏肉が発生しにくい低温のメッキ層L2を高速空冷装置8における層流状態の高速冷却空気cで冷却することにより、複数本の線材Lを同時に冷却し、各線材LのZn−Al合金メッキ層L2は、一様に偏肉を防止されて効率的に冷却されて均一の微細梨地状のザラ面に仕上げられることになる。
【0026】
図18〜図22には本発明の線材メッキ装置における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図4の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成の説明は符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
低・中速空冷装置4および高速空冷装置8は、一本の線材Lを空冷可能に形成してある。低・中速空冷装置4における下側冷却部6の横断面略円形状の筒体内部には、低速冷却空気aの乱流を抑制する乱流防止板6bを線材Lの通過軌道脇に沿い三方に等角度状に配設してあると共に、この乱流防止板6bによって低速冷却空気aの流れを乱れがないように整える層流空間部6cを形成してある。同様に、上側冷却部7の内部には、加圧空気部5の空気噴出口5aから噴出する中速冷却空気bの乱流を抑制する乱流防止板7cを線材Lの通過軌道脇に沿い三方に等角度状に配設してあると共に、この乱流防止板7cによる中速冷却空気bの層流空間部7bを形成してある。下側冷却部6の乱流防止板6bと上側冷却部7の乱流防止板7cは上下に一致して連続するようにしてあり、下方の層流空間部6cから線材通し部5cを経て上方の層流空間部7bに一直線状に連続するように形成してある。
そして、低・中速空冷装置4における下側冷却部6と上側冷却部7は、加圧空気部5に対して分離および合体可能に形成してあり、加圧空気部5下面に下側冷却部6を取り付けてある。下側冷却部6の取付け位置は取付け部6f上面のガイド6gで位置出ししてある。加圧空気部5上面には上側冷却部7をガイド5dで位置出しして取り付けてあり、加圧空気部5および下側冷却部6そして上側冷却部7のメンテナンス時或いは線材Lの断線時等に、下側冷却部6と上側冷却部7を脱着して迅速に対応し得るようにしてある。これにともない、下側冷却部6の正面壁部6dには、線材L径よりも広幅の間隙の線材挿脱部6eを形成していて、下側冷却部6を水平方向に着脱可能にしてある。同様に、上側冷却部7の正面壁部7dには、線材L径よりも広幅の間隙の線材挿脱部7eを形成していて、上側冷却部7を水平方向に着脱可能にしてある。
【0027】
高速空冷装置8における冷却部10の横断面略円形状の筒体内部には、加圧空気部9の空気噴出口9aから噴出する高速冷却空気cの乱流を抑制する乱流防止板10cを線材Lの通過軌道脇に沿い三方に等角度状に配設してあると共に、この乱流防止板10cによって高速冷却空気cの流れを乱れがないように整える層流空間部10bを形成してある。また、冷却部10の正面壁部10dには、線材L径よりも広幅の間隙の線材挿脱部10eを形成していて、この冷却部10を水平方向に着脱可能にしてある。そして、加圧空気部9と冷却部10は相互に分離および合体可能に形成してあり、加圧空気部9上面には冷却部10をガイド9dで位置出しして取り付けてあり、高速空冷装置8のメンテナンス時或いは線材Lの断線時等に脱着して迅速に対応し得るようにしてある。
【0028】
このことにより、立上り浴面の酸化を防止しメッキ線の外観を保持する無酸化性ガスが供給されるメッキ絞り部3上では、低速と中速の二つの速度が異なる層流状態の中速冷却空気bと低速冷却空気aがひとつの低・中速空冷装置4に発生することによって、メッキ絞り部3通過直後における偏肉が発生し易い高温のメッキ層を先ず低速冷却空気aで、次いに、同じく層流状態の中速冷却空気bにより相前後して順次冷却し、しかる後に、中速冷却空気bによる冷却直後の比較的偏肉が発生しにくい低温のメッキ層L1を高速空冷装置8における層流状態の高速冷却空気cで冷却することにより、1本の線材Lを冷却し、線材Lのメッキ層L1は、偏肉を防止されて効率的に冷却されて均一の微細梨地状のザラ面に仕上げられることになる。
【0029】
前記した各態様は本発明の一例を示しているに過ぎず、これらに限定されるものではない。例えば、加圧空気部5および下側冷却部6並びに上側冷却部7そして高速空冷装置8の加圧空気部9および冷却部10における線材Lと空気噴出口5a、9aと乱流防止板6b、7c、10cとの位置関係さらに層流空間部6c、7b、10bの形態を、図23〜図25に示すように形成しても良く、本発明の趣旨を変更しない限り任意である。図25では、加圧空気部5における線材通し部5c内に乱流防止板5eを配設してあり、この乱流防止板5eは下側冷却部6および上側冷却部7の乱流防止板6b、7c間に介在していると共に上下に一致して連続していて、中速冷却空気bに吸引される低速冷却空気aが乱流を抑制された層流状態のまま上側冷却部7の層流空間7cに流入して中速冷却空気bに合流するようにしてある。また、高速空冷装置8は複数にしても良い。さらに、図示していないが、高速空冷装置8の線材通し部9c内に乱流防止板を配設して、冷却部10内の乱流防止板10cと上下に一致させて連続形成して、高速冷却空気cが乱れなく層流状態を維持し得るようにしても良い。
【0030】
図26には本発明のZn−Al合金粗面メッキ線Lを上面部13aに用いた金網製かご13を例示しており、図27には本発明のZn−Al合金粗面メッキ線Lを用いて正面部13b、左側面部13c、右側面部13d、背面部13e、上面部13a、下面部13fの各面部を形成した金網製かご13を例示している。
【0031】
【発明の効果】
A.請求項1により、Zn−Al合金メッキ層表面が、独立状突起部と、この各突起部を相互に隔てる連続状溝部からなる微細梨地状のザラ面に形成されているため、湿潤状態でも、総ゴム製安全靴に対して摩擦係数が0.7以上ある滑り難い均一微細梨地状のザラ面からなるメッキ層表面を有するかご用のZn−Al合金粗面メッキ線とすることができる。
これにより、独立状突起部を相互に隔てる連続状溝が水切り溝および排水溝として働くことで、独立状突起部による滑り止めが確保されて、かごマット施工中における作業の安全が保たれて有用である。そして、かかる滑り止め作用を発揮するメッキ層は、表面粗度が小さいため、製網性に優れていると共に外観的にも荒れていなくて、耐食性の低下に通じる表面積の増大を最小限に止められる。
B.請求項2により、Aの効果を補強する効果がある。
C.請求項3により、粗面メッキ線でありながら、表面粗度を必要以上に大きくしないことによって、曝露面積を小さくすることにより耐食性の必要以上の低下を防止できる。
D.請求項4により、さらに、耐食性の確保及び製網時における品質上有害なメッキ層の著しいクラックや剥離を防止できる。
E.請求項5により、湿潤状態でも滑りにくいメッキ線が得られる。
F.請求項6により、メッキ表面の外観が良くなり、製網時の曲げ加工時にも、メッキ層に著しいクラックや剥離を防止することができる
G.請求項7により、曝露面積が大きいため、滑面メッキ線に比較し耐食性が良くないとされる粗面メッキ線でも、メッキ組織の調整により滑面メッキ線と同等以上の高耐食性が得られる。
H.請求項8により、メッキ絞り部通過直後の線材における高温で流動性が大きく偏肉の発生し易い溶融メッキ層を、層流状態の低速冷却空気で冷却し、そして、この低速冷却空気による冷却直後の中温で流動性がやや低く偏肉が少ない溶融メッキ層を、層流状態の中速冷却空気で冷却した後、低温で流動性が低く偏肉しにくい溶融メッキ層を、層流状態の高速冷却空気で冷却するようにしてあるため、偏肉を抑制した効率的冷却が可能となり、従来品と同等以上の偏肉比が少なくて、しかも、外観良好で、滑り止め性および製網性ともに良好なZn−Al合金粗面メッキ線を安定して量産することができる。
I.請求項9により、乱流抑制板で冷却空気を層流状態に整えてあるため、線材の振れを抑止して、従来品と同等以上の偏肉比でありながら、外観良好であるZn−Al合金粗面メッキ線を安定して量産することができる。
J.請求項10により、さらに、一本しか通線できなかった従来の空冷装置に比べて、複数本の線材を同時にメッキして冷却して安定して量産することができると共に、従来品と同等以上の偏肉比でありながら、外観良好であるZn−Al合金粗面メッキ線を安定して量産することができる。
K.請求項11により、さらに、断線時の処理および空冷装置自体の脱着が容易になり、生産性、作業性ともに優れている。
L.請求項12により、滑り止め性および製網性ともに良好なZn−Al合金粗面メッキ線を安定して量産することができる。
M.請求項13により、湿潤状態でも滑り難く、耐食性に優れた上蓋を有するかごマットやふとんかご等の護岸用金網製かごが得られる。
N.請求項14により、湿潤状態でも滑り難く、全体が耐食性に優れたかごマットやふとんかご等の護岸用金網製かごが得られる。
O.請求項15により、護岸工事用のかごマット、ふとんかご、だるまかご、港湾築堤マット等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のZn−Al合金粗面メッキ線における実施の1形態を例示している横断面図。
【図2】(A)および(B)はメッキ層表面の走査型電子顕微鏡による拡大写真。
【図3】JIS T8102総ゴム製安全靴の摩擦係数測定表。
【図4】耐食性データー表
【図5】製造データー表
【図6】線径測定表
【図7】(A)および(B)は本発明品の4.0mmの10%Al−Zn合金粗面メッキ線(660g/m)におけるメッキ層断面の顕微鏡写真。
【図8】(A)および(B)は本発明品の5.0mmの10%Al−Zn合金粗面メッキ線(660g/m)におけるメッキ層断面の顕微鏡写真。
【図9】本発明のZn−Al合金粗面メッキ線製造装置における実施の1形態を例示している概略図。
【図10】低・中速空冷装置の部分拡大正面図。
【図11】図10の(11)−(11)縦断面図。
【図12】図10の(12)−(12)横断面図。
【図13】図10の(13)−(13)横断面図。
【図14】図10の(14)−(14)横断面図。
【図15】高速空冷装置の縦断面図。
【図16】図15の(16)−(16)縦断面図。
【図17】図15の(17)−(17)横断面図。
【図18】本発明のZn−Al合金粗面メッキ線製造装置における実施の他の1形態を例示している低・中速空冷装置の縦断面図。
【図19】図18の(19)−(19)横断面図。
【図20】図18の(20)−(20)横断面図。
【図21】高速冷却装置の縦断面図。
【図22】図21の(22)−(22)横断面図。
【図23】本発明のZn−Al合金粗面メッキ線製造装置における実施の他の1形態を例示している中速空冷装置の横断面図。
【図24】本発明のZn−Al合金粗面メッキ線製造装置における実施の他の1形態を例示している低・中速空冷装置または高速空冷装置の横断面図。
【図25】本発明のZn−Al合金粗面メッキ線製造装置における実施の他の1形態を例示している低・中速空冷装置および高速空冷装置の縦断面図。
【図26】本発明の金網製かごにおける実施の1形態を例示している斜視図。
【図27】本発明の金網製かごにおける実施の他の1形態を例示している斜視図。
【図28】従来品の10%Al−Zn合金滑面メッキ線(MIN300g/m)におけるメッキ層表面の走査型電子顕微鏡による拡大写真。
【図29】従来品の2%Mg−11%Al−Zn合金粗面メッキ線(MIN220g/m)におけるメッキ層表面の走査型電子顕微鏡による拡大写真。
【図30】比較例の10%Al−Zn合金粗面メッキ線(MIN660g/m)におけるメッキ層表面の走査型電子顕微鏡による拡大写真。
【図31】(A)および(B)は従来品の4.0mmの10%Al−Zn合金滑面メッキ線(MIN300g/m)におけるメッキ層断面の顕微鏡写真。
【図32】(A)および(B)は従来品の5.0mmの10%Al−Zn合金滑面メッキ線(MIN300g/m)におけるメッキ層断面の顕微鏡写真。
【符号の説明】
L 線材
L1 素線
L2 Zn−Al合金メッキ層
L3 ザラ面
L4 独立状突起部
L5 連続状溝部
L6 水切り溝部
L7 Fe−Zn−Al合金層
1 製造装置
2 メッキ槽
2a メッキ浴面
3 メッキ絞り部
4 低・中速空冷装置
5 加圧空気部
5a 空気噴出口
5b 二又状左右先部
5c 線材通し部
5d ガイド
6 下側冷却部
6a 入口
6b 乱流防止板
6c 層流空間部
6d 正面壁部
6e 線材挿脱部
6f 取付け部
6g ガイド
7 上側冷却部
7a 出口
7b 層流空間部
7c 乱流防止板
7d 正面壁部
7e 線材挿脱部
8 高速空冷装置
9 加圧空気部
9a 空気噴出口
9b 二又状左右先部
9c 線材通し部
9d ガイド
10 冷却部
10a 出口
10b 層流空間部
10c 乱流防止板
10d 正面壁部
10e 線材挿脱部
11 シンカーローラー
12 トップローラー
13 金網製かご
13a 上面部
13b 正面部
13c 左側面部13c
13d 右側面部
13e 背面部
13f 下面部
a 低速冷却空気
b 中速冷却空気
c 高速冷却空気

Claims (15)

  1. Zn−Al合金メッキ層表面が、独立状突起部と、この各突起部を相互に隔てる連続状溝部からなる微細梨地状のザラ面に形成されているZn−Al合金粗面メッキ線。
  2. 独立状突起部が、直径50μmの円形内に3〜20個あることを特徴とする請求項1記載のZn−Al合金粗面メッキ線。
  3. Zn−Al合金メッキ層の表面粗度が、最大値(Rmax):15〜55μm、又は、10点平均粗さ(Rz):10〜25μmであることを特徴とする請求項1または2記載のZn−Al合金粗面メッキ線。
  4. Zn−Al合金メッキ層のAl含有率が8〜20%であって、メッキ付着量が600〜850g/mで、メッキ地鉄界面のFe−Zn−Al合金層が15〜35μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のZn−Al合金粗面メッキ線。
  5. Zn−Al合金メッキ層表面の摩擦係数が湿潤状態で0.73〜0.97であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のZn−Al合金粗面メッキ線。
  6. 線径が、JISG3547めっき鉄線のGS−7種(Zn MIN400g/m)に定められた線径公差内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のZn−Al合金粗面メッキ線。
  7. Fe−Zn−Al合金層を除くZn−Al合金メッキ層の凝固組織において、初晶の大きさが、巾:3〜15μm、長さ:10〜50μmで、この大きな初晶が2万μm平方に10〜50個有り、滑面メッキ線と同等以上の耐食性を兼ね備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のZn−Al合金粗面メッキ線。
  8. メッキ浴面におけるメッキ絞り部の直上に下位の低・中速空冷装置と上位の高速空冷装置を配設し、
    低・中速空冷装置は、加圧空気部と、加圧空気部下部の低速空冷部と、加圧空気部上部の中速空冷部からなり、この低・中速空冷装置を通過する線材を、加圧空気部の空気噴出口から中速空冷部内に流入して同中速空冷部上端出口より流出する中速冷却空気と、中速冷却空気に吸引されて低速空冷部下端の入口から同低速空冷部内に流入して中速冷却空気に合流する低速冷却空気とで二段階に空冷可能に形成し、
    高速空冷装置は、加圧空気部と、加圧空気部上部の高速空冷部からなり、この高速空冷装置を通過する線材を、加圧空気部の空気噴出口から高速空冷部内に流入して同高速空冷部上端出口より流出する高速冷却空気で空冷可能に形成してあることを特徴とするZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置。
  9. 低速空冷部と中速空冷部と高速空冷部のいずれか乃至全ての内部に、冷却空気の乱流を抑制する乱流防止板を線材の通過軌道脇に沿い配設して、この乱流防止板による冷却空気の層流空間部を形成してある請求項8記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置。
  10. 低速空冷部と中速空冷部と高速空冷部のいずれか乃至全ての内部に、冷却空気の乱流を抑制する複数の乱流防止板を前後に並列状の各線材の通過軌道脇に沿いそれぞれ左右対向状に配設して、前後および左右に隣接する各乱流防止板で隔てられた複数の層流空間部を形成してあると共に、この各層流空間部に加圧空気部の空気噴出口を連通せしめて、各層流空間部でそれぞれ線材を同時に空冷可能にしてある請求項8記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置。
  11. 低・中速空冷装置および/または高速空冷装置における加圧空気部正面に、線材が挿脱可能な奥行きの切り割り状の線材通し部を形成し、この線材通し部と上下に一致して連続して、線材が挿脱可能な幅間隔のスリット状の線材挿脱部を、低速空冷部と中速空冷部の正面および/または高速空冷部の正面に形成してある請求項8〜10のいずれか1項記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置。
  12. 請求項8記載のZn−Al合金粗面メッキ線の製造装置を用い、無酸化性ガスが供給されるガス絞り部で、線材の表面に付着した溶融金属を所定の厚みに絞りつつ線材を引き上げ、その直後に、線材の進行方向に沿う下位の低・中速空冷部と上位の高速空冷部を順次通過させて、これらの各空冷部において線材表面の溶融金属を、線材の進行方向に沿い略平行状に流れる低速冷却空気と中速冷却空気と高速冷却空気の各層流中で個々に段階的に除冷することにより、Zn−Al合金メッキ層表面が、独立状突起部と、この各突起部を相互に隔てる連続状溝部からなる微細梨地状のザラ面に形成されているZn−Al合金粗面メッキ線を製造するようにしてあるZn−Al合金粗面メッキ線の製造方法。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項記載のZn−Al合金粗面メッキ線を上面部に用いたことを特徴とする金網製かご。
  14. 請求項1〜7のいずれか1項記載のZn−Al合金粗面メッキ線を用いて各面部を形成したことを特徴とする金網製かご。
  15. 金網製かごは、護岸工事用のかごマット、ふとんかご、だるまかご、港湾築堤マット等であることを特徴とする請求項13または14記載の金網製かご。
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