JP2004124173A - 非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体窒素温度での延性を損なうことなく、室温での耐力も大きく、非磁性であり、容易に鋳造でき、溶体化熱処理が不要であるオーステナイト系ステンレス鋳鋼を提供する。
【解決手段】成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼であって、液体窒素温度での伸びが30%以上、室温での0.2%耐力が240MPa以上、かつ比透磁率が1.10以下であることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
【選択図】 なし
【解決手段】成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼であって、液体窒素温度での伸びが30%以上、室温での0.2%耐力が240MPa以上、かつ比透磁率が1.10以下であることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非磁性オーステナイト鋳鋼およびその製造方法に関する。特に、液体窒素温度以下で使用される電磁石部材用の非磁性オーステナイト鋳鋼およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型マグネットを利用した核融合炉等に関する技術が急速に進展している。従来、これらの技術には超電導を利用したものが多いが、特にコイル冷却に必要なコストが増加するので、安価なコストで達成するための技術開発も進んでいる。
【0003】
そのため、液体窒素温度(77K)で使用できる電磁石用部材に関する要求も高まりつつある。ところで、このような部材は、超電導材と同様に低温や室温での強度、および延性に優れており、また、磁性を持たないことが要求される。
【0004】
上記に対応する材料として、高窒素型オーステナイト系ステンレス鋼である18%Cr−8%NiのSUS304LNや、例えば、特公昭55−51432号公報に記載されているような、高窒素高Mn系オーステナイト鋼などが提唱された。
【0005】
【特許文献1】
特公昭55−51432号公報
【特許文献2】
特開平7−90366号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の部材はいずれも熱間圧延等の加工を施した鋼材であり、しかも熱間加工性が良くないことから、特開平7−90366号公報では熱間加工性を改善させる技術を開示している。ところが、鋳造技術により所定の形状を構成させる技術は開示されていない。
【0007】
また、従来用いられている低温用高窒素型オーステナイト系ステンレス鋼は、含まれている炭素を極力少なくする製鋼方法を用い、さらにその炭素をマトリックスに固溶させて低温での延性を確保することから、1150℃以上に加熱後水冷等の急冷を行う溶体化熱処理が必須である。
【0008】
例えば、電磁石用の部材では、その形状が三次元的に複雑であることから、鋳造により製品を得ることがコスト低減の観点から望まれているが、上記の溶体化熱処理を施すと、加熱時には熱間強度不足により自重による変形が避けられず、かつ急冷時に生じる大きな応力による変形を避けることが困難である。
【0009】
このような問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、液体窒素温度での延性を損なうことなく、室温での耐力も大きく、非磁性であり、容易に鋳造でき、溶体化熱処理が不要であるオーステナイト系ステンレス鋳鋼を提供する技術を見出した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の第1の態様は、成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼であって、液体窒素温度での伸びが30%以上、室温での0.2%耐力が240MPa以上、かつ比透磁率が1.10以下であることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
【0011】
本発明の第2の態様は、前記鋳鋼は、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却して得られたものであることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0012】
本発明の第3の態様は、前記鋳鋼が、液体窒素温度以下の温度で使用される部材であることを特徴とする非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼である。
【0013】
本発明の第4の態様は、前記鋳鋼が、電磁石用の部材であることを特徴とする非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼である。
【0014】
本発明の第5の態様は、成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼を用意し、
前記鋳鋼を、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、
ついで、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却することを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼の製造方法である。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について以下に説明する。本発明は、液体窒素温度以下で使用される部材、例えば電磁石用の部材である非磁性のオーステナイト系ステンレス鋳鋼およびその製造方法に係るものである。
【0016】
オーステナイト系ステンレス鋼は前述のように溶体化熱処理を施すことによって、低温での延性、室温での強度を確保するものである。しかし、鋳造方法により作製するためには、前記溶体化熱処理のように変形が発生するので、高温での加熱、および急速冷却は避ける必要がある。この問題点を解決するには、まず特定の成分元素を選定し、選定した成分元素を最適の含有範囲に制御する必要がある。さらに、成分元素の含有範囲に応じた熱処理方法を採用することが必要となる。
【0017】
本発明の鋳鋼は、成分組成(成分組成は以下mass%である)がC:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物からなる。以下に、本発明における化学成分の限定理由について説明する。
【0018】
C:0.08%以下。Cはオーステナイトの安定化を通じて非磁性を確保するために有効な元素である。0.08%を超えると鋳造時にデンドライト樹間でCrと容易に結合し、Cr炭化物として析出し延性を阻害する。従って、Cの含有量は0.08%以下とする。なお、Cの含有量は、0.03%未満ではその効果が小さい。そのため、C含有量は、0.03〜0.08%とすることが望ましい。
【0019】
Si:0.1〜1.5%。Siは脱酸元素として鋼中に含まれるが、0.1%未満では脱酸効果が不十分となり鋳物の欠陥が発生し易くなる。また、1.5%を超えると鋳造割れを生じ易くなる。従って、Siの含有量は0.1〜1.5%とする。
【0020】
Mn:0.1〜1.5%。MnもSiと同様に脱酸元素として鋼中に含まれるが、0.1%未満では脱酸効果が不十分となり鋳物の欠陥が発生し易くなる。また、1.5%を超えても脱酸効果は飽和する。従って、Mnの含有量は0.1〜1.5%とする。
【0021】
Ni:13〜15%。Ni、Crはオーステナイトステンレス鋼には不可欠の元素であり、それぞれの含有量によって得られる組織が異なることは知られている。Niは、凝固過程で発生するδフェライトの抑制に効果があり、オーステナイト組織を安定化させる。しかし、13%未満ではその効果が小さく、15%を超えると室温での0.2%耐力の低下を招く。従って、Niの含有量は13〜15%とする。
【0022】
Cr:18〜19%。Crはステンレス鋼に不可欠な元素であるが、18%未満では室温での耐力が不足し、19%を超えるとフェライト組織を形成し易くなり非磁性を達成できなくなる。従って、Crの含有量は18〜19%とする。
【0023】
Mo:2〜2.5%。Moは延性の向上に寄与する元素であるが、2%未満ではその効果は小さく、2.5%を超えるとCrと同様にフェライト組織を形成し易く非磁性を達成できなくなる。従って、Moが含有量は2〜2.5%とする。
【0024】
Al:0.005〜0.1%。Alは脱酸元素として鋼中に含まれるが、0.005%未満では脱酸不良となり鋳物としての欠陥が発生し易くなる。また、0.1%を超えるとN含有鋼の場合AlNを形成し易くなる。従って、Alの含有量は0.005〜0.1%とする。
【0025】
N:0.12〜0.2%。Nは室温での耐力を大きくするのに有効な合金元素である。一方、過剰に含有すると液体窒素温度での延性を損なうこととなる重要な元素である。0.12%未満では室温での耐力を240MPa以上にすることは困難であり、一方0.2%を超えると液体窒素温度での延性を損なうこととなる。従って、Nの含有量は0.12〜0.2%とする。
【0026】
また、本発明では、鋳鋼は、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却して得られたものであることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0027】
熱処理条件としては、300〜550℃の加熱温度で2時間以上加熱保持し、鋳造残留応力を緩和した後、空冷または徐冷して200℃以下の温度まで冷却する。
【0028】
ここで、加熱温度を300〜550℃とする理由を以下に説明する。加熱温度が300℃未満では、残留応力を緩和するのに長時間を要し実用的ではない。加熱温度が550℃を超えると、マトリックスに固溶しているNが他元素と反応して析出物を形成し、結果として液体窒素温度での延性を低下させるためである。
【0029】
さらに、熱処理条件の加熱時間を2時間以上とする。この理由は、2時間未満では、大型鋳物の場合に鋳物全体が所定の熱処理温度に到達できない場合があるためである。
【0030】
また、200℃以下の温度までの冷却速度を空冷または徐冷とする理由は、これよりも速い速度で冷却すると冷却時に発生する歪みにより品物に変形が生じるためである。
【0031】
さらに、実験を重ねた結果、熱処理温度T℃とN含有量[N](%)との間には、下記(1)式と(2)式を同時に満たすことが重要であることを実験的に見出した。
T≦12500[N]−1200・・・(1)
T≦−5000[N]+1300・・・(2)
すなわち、(1)式、および(2)式を満たす範囲外の加熱温度で熱処理すると、室温での0.2%耐力が240MPa未満となるか、あるいは液体窒素温度での伸びが30%未満となる。
【0032】
また、本発明では、非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼が、液体窒素温度以下の温度で使用される部材であり、電磁石用部材に用いることができる。例えば、電磁石用の巻枠に用いることができる。
【0033】
また、本発明では、非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼は、成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼を用意し、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、ついで、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却して製造することを特徴とする。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0034】
すなわち、前記成分組成となるように鋳造した鋳鋼を用意し、300〜550℃の温度範囲で、かつ、T≦12500[N]−1200、およびT≦−5000[N]+1300で表わした温度T(℃)の範囲で2時間以上加熱し、ついで、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却することによって製造するものである
【0035】
【実施例】
以下実施例に基づき本発明を具体的に述べる。図1としての表1に示した成分組成となるように用意した供試材を30kVA高周波炉を用いて溶解した。次に、CO2ケイ砂型を用いてJIS G5122B号試験片(以下B号試験片と記述)に鋳造した。次に、B号試験片は300〜550℃の加熱温度で2時間保持後、200℃まで徐冷または空冷する熱処理を行った後、ASTM G型引張試験片(平行部径6mm)を用意した。
【0036】
ASTM G型引張試験片について、室温、および液体窒素温度(77K)で引張試験を行った。また、室温引張試験後の試験片については、破断部での比透磁率を計測した。比透磁率は、比透磁率値が1.10以下であれば非磁性と判定した。加熱温度、冷却速度、表1に示したN含有量と加熱温度を用いて求めた本発明の式(1)、式(2)の数値、および測定結果は図2としての表2に合せて示した。
【0037】
表2に示したNo.1〜9は本発明材であり、No.10〜16は本発明範囲外の比較材である。表2から明らかなように、本願発明材は室温での0.2%耐力は240MPa以上であり、液体窒素温度での伸びは30%以上となっており延性に優れている。また、比透磁率は1.10以下で非磁性であり、電磁石用部材として適している。
【0038】
また、図3には、本発明材および比較材のN含有量と加熱温度との関係を示した。図3には、300℃と550℃を示す実線と、本発明の式(1)、式(2)の実線で囲まれた範囲内が本発明に該当する。図中○印で示したものが、本発明品に該当し、図中×印で示したものは、比較材に該当するものである。
【0039】
すなわち、本発明品は、熱処理条件としては、300〜550℃の加熱温度範囲であり、かつ、T≦12500[N]−1200、及び、T≦−5000[N]+1300の条件を満たすものである。この範囲内にある本発明品は、室温での0.2%耐力は240MPa以上であり、液体窒素温度での伸びは30%以上となっており延性に優れている。また、比透磁率は、1.10以下で非磁性であり、電磁石用部材として適している。
【0040】
【発明の効果】
非磁性であり、液体窒素温度での延性に優れ、かつ室温での耐力が大きいオーステナイトステンレス鋳鋼が溶体化処理を施すことなく得られる。そのため、低コストで寸法精度の高い鋳物を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明、比較例の成分組成一覧表である。
【図2】本発明、比較例の測定結果一覧表である。
【図3】本発明範囲を示す概略図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、非磁性オーステナイト鋳鋼およびその製造方法に関する。特に、液体窒素温度以下で使用される電磁石部材用の非磁性オーステナイト鋳鋼およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型マグネットを利用した核融合炉等に関する技術が急速に進展している。従来、これらの技術には超電導を利用したものが多いが、特にコイル冷却に必要なコストが増加するので、安価なコストで達成するための技術開発も進んでいる。
【0003】
そのため、液体窒素温度(77K)で使用できる電磁石用部材に関する要求も高まりつつある。ところで、このような部材は、超電導材と同様に低温や室温での強度、および延性に優れており、また、磁性を持たないことが要求される。
【0004】
上記に対応する材料として、高窒素型オーステナイト系ステンレス鋼である18%Cr−8%NiのSUS304LNや、例えば、特公昭55−51432号公報に記載されているような、高窒素高Mn系オーステナイト鋼などが提唱された。
【0005】
【特許文献1】
特公昭55−51432号公報
【特許文献2】
特開平7−90366号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の部材はいずれも熱間圧延等の加工を施した鋼材であり、しかも熱間加工性が良くないことから、特開平7−90366号公報では熱間加工性を改善させる技術を開示している。ところが、鋳造技術により所定の形状を構成させる技術は開示されていない。
【0007】
また、従来用いられている低温用高窒素型オーステナイト系ステンレス鋼は、含まれている炭素を極力少なくする製鋼方法を用い、さらにその炭素をマトリックスに固溶させて低温での延性を確保することから、1150℃以上に加熱後水冷等の急冷を行う溶体化熱処理が必須である。
【0008】
例えば、電磁石用の部材では、その形状が三次元的に複雑であることから、鋳造により製品を得ることがコスト低減の観点から望まれているが、上記の溶体化熱処理を施すと、加熱時には熱間強度不足により自重による変形が避けられず、かつ急冷時に生じる大きな応力による変形を避けることが困難である。
【0009】
このような問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、液体窒素温度での延性を損なうことなく、室温での耐力も大きく、非磁性であり、容易に鋳造でき、溶体化熱処理が不要であるオーステナイト系ステンレス鋳鋼を提供する技術を見出した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の第1の態様は、成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼であって、液体窒素温度での伸びが30%以上、室温での0.2%耐力が240MPa以上、かつ比透磁率が1.10以下であることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
【0011】
本発明の第2の態様は、前記鋳鋼は、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却して得られたものであることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0012】
本発明の第3の態様は、前記鋳鋼が、液体窒素温度以下の温度で使用される部材であることを特徴とする非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼である。
【0013】
本発明の第4の態様は、前記鋳鋼が、電磁石用の部材であることを特徴とする非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼である。
【0014】
本発明の第5の態様は、成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼を用意し、
前記鋳鋼を、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、
ついで、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却することを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼の製造方法である。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について以下に説明する。本発明は、液体窒素温度以下で使用される部材、例えば電磁石用の部材である非磁性のオーステナイト系ステンレス鋳鋼およびその製造方法に係るものである。
【0016】
オーステナイト系ステンレス鋼は前述のように溶体化熱処理を施すことによって、低温での延性、室温での強度を確保するものである。しかし、鋳造方法により作製するためには、前記溶体化熱処理のように変形が発生するので、高温での加熱、および急速冷却は避ける必要がある。この問題点を解決するには、まず特定の成分元素を選定し、選定した成分元素を最適の含有範囲に制御する必要がある。さらに、成分元素の含有範囲に応じた熱処理方法を採用することが必要となる。
【0017】
本発明の鋳鋼は、成分組成(成分組成は以下mass%である)がC:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物からなる。以下に、本発明における化学成分の限定理由について説明する。
【0018】
C:0.08%以下。Cはオーステナイトの安定化を通じて非磁性を確保するために有効な元素である。0.08%を超えると鋳造時にデンドライト樹間でCrと容易に結合し、Cr炭化物として析出し延性を阻害する。従って、Cの含有量は0.08%以下とする。なお、Cの含有量は、0.03%未満ではその効果が小さい。そのため、C含有量は、0.03〜0.08%とすることが望ましい。
【0019】
Si:0.1〜1.5%。Siは脱酸元素として鋼中に含まれるが、0.1%未満では脱酸効果が不十分となり鋳物の欠陥が発生し易くなる。また、1.5%を超えると鋳造割れを生じ易くなる。従って、Siの含有量は0.1〜1.5%とする。
【0020】
Mn:0.1〜1.5%。MnもSiと同様に脱酸元素として鋼中に含まれるが、0.1%未満では脱酸効果が不十分となり鋳物の欠陥が発生し易くなる。また、1.5%を超えても脱酸効果は飽和する。従って、Mnの含有量は0.1〜1.5%とする。
【0021】
Ni:13〜15%。Ni、Crはオーステナイトステンレス鋼には不可欠の元素であり、それぞれの含有量によって得られる組織が異なることは知られている。Niは、凝固過程で発生するδフェライトの抑制に効果があり、オーステナイト組織を安定化させる。しかし、13%未満ではその効果が小さく、15%を超えると室温での0.2%耐力の低下を招く。従って、Niの含有量は13〜15%とする。
【0022】
Cr:18〜19%。Crはステンレス鋼に不可欠な元素であるが、18%未満では室温での耐力が不足し、19%を超えるとフェライト組織を形成し易くなり非磁性を達成できなくなる。従って、Crの含有量は18〜19%とする。
【0023】
Mo:2〜2.5%。Moは延性の向上に寄与する元素であるが、2%未満ではその効果は小さく、2.5%を超えるとCrと同様にフェライト組織を形成し易く非磁性を達成できなくなる。従って、Moが含有量は2〜2.5%とする。
【0024】
Al:0.005〜0.1%。Alは脱酸元素として鋼中に含まれるが、0.005%未満では脱酸不良となり鋳物としての欠陥が発生し易くなる。また、0.1%を超えるとN含有鋼の場合AlNを形成し易くなる。従って、Alの含有量は0.005〜0.1%とする。
【0025】
N:0.12〜0.2%。Nは室温での耐力を大きくするのに有効な合金元素である。一方、過剰に含有すると液体窒素温度での延性を損なうこととなる重要な元素である。0.12%未満では室温での耐力を240MPa以上にすることは困難であり、一方0.2%を超えると液体窒素温度での延性を損なうこととなる。従って、Nの含有量は0.12〜0.2%とする。
【0026】
また、本発明では、鋳鋼は、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却して得られたものであることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼である。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0027】
熱処理条件としては、300〜550℃の加熱温度で2時間以上加熱保持し、鋳造残留応力を緩和した後、空冷または徐冷して200℃以下の温度まで冷却する。
【0028】
ここで、加熱温度を300〜550℃とする理由を以下に説明する。加熱温度が300℃未満では、残留応力を緩和するのに長時間を要し実用的ではない。加熱温度が550℃を超えると、マトリックスに固溶しているNが他元素と反応して析出物を形成し、結果として液体窒素温度での延性を低下させるためである。
【0029】
さらに、熱処理条件の加熱時間を2時間以上とする。この理由は、2時間未満では、大型鋳物の場合に鋳物全体が所定の熱処理温度に到達できない場合があるためである。
【0030】
また、200℃以下の温度までの冷却速度を空冷または徐冷とする理由は、これよりも速い速度で冷却すると冷却時に発生する歪みにより品物に変形が生じるためである。
【0031】
さらに、実験を重ねた結果、熱処理温度T℃とN含有量[N](%)との間には、下記(1)式と(2)式を同時に満たすことが重要であることを実験的に見出した。
T≦12500[N]−1200・・・(1)
T≦−5000[N]+1300・・・(2)
すなわち、(1)式、および(2)式を満たす範囲外の加熱温度で熱処理すると、室温での0.2%耐力が240MPa未満となるか、あるいは液体窒素温度での伸びが30%未満となる。
【0032】
また、本発明では、非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼が、液体窒素温度以下の温度で使用される部材であり、電磁石用部材に用いることができる。例えば、電磁石用の巻枠に用いることができる。
【0033】
また、本発明では、非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼は、成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼を用意し、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、ついで、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却して製造することを特徴とする。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
【0034】
すなわち、前記成分組成となるように鋳造した鋳鋼を用意し、300〜550℃の温度範囲で、かつ、T≦12500[N]−1200、およびT≦−5000[N]+1300で表わした温度T(℃)の範囲で2時間以上加熱し、ついで、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却することによって製造するものである
【0035】
【実施例】
以下実施例に基づき本発明を具体的に述べる。図1としての表1に示した成分組成となるように用意した供試材を30kVA高周波炉を用いて溶解した。次に、CO2ケイ砂型を用いてJIS G5122B号試験片(以下B号試験片と記述)に鋳造した。次に、B号試験片は300〜550℃の加熱温度で2時間保持後、200℃まで徐冷または空冷する熱処理を行った後、ASTM G型引張試験片(平行部径6mm)を用意した。
【0036】
ASTM G型引張試験片について、室温、および液体窒素温度(77K)で引張試験を行った。また、室温引張試験後の試験片については、破断部での比透磁率を計測した。比透磁率は、比透磁率値が1.10以下であれば非磁性と判定した。加熱温度、冷却速度、表1に示したN含有量と加熱温度を用いて求めた本発明の式(1)、式(2)の数値、および測定結果は図2としての表2に合せて示した。
【0037】
表2に示したNo.1〜9は本発明材であり、No.10〜16は本発明範囲外の比較材である。表2から明らかなように、本願発明材は室温での0.2%耐力は240MPa以上であり、液体窒素温度での伸びは30%以上となっており延性に優れている。また、比透磁率は1.10以下で非磁性であり、電磁石用部材として適している。
【0038】
また、図3には、本発明材および比較材のN含有量と加熱温度との関係を示した。図3には、300℃と550℃を示す実線と、本発明の式(1)、式(2)の実線で囲まれた範囲内が本発明に該当する。図中○印で示したものが、本発明品に該当し、図中×印で示したものは、比較材に該当するものである。
【0039】
すなわち、本発明品は、熱処理条件としては、300〜550℃の加熱温度範囲であり、かつ、T≦12500[N]−1200、及び、T≦−5000[N]+1300の条件を満たすものである。この範囲内にある本発明品は、室温での0.2%耐力は240MPa以上であり、液体窒素温度での伸びは30%以上となっており延性に優れている。また、比透磁率は、1.10以下で非磁性であり、電磁石用部材として適している。
【0040】
【発明の効果】
非磁性であり、液体窒素温度での延性に優れ、かつ室温での耐力が大きいオーステナイトステンレス鋳鋼が溶体化処理を施すことなく得られる。そのため、低コストで寸法精度の高い鋳物を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明、比較例の成分組成一覧表である。
【図2】本発明、比較例の測定結果一覧表である。
【図3】本発明範囲を示す概略図である。
Claims (5)
- 成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼であって、液体窒素温度での伸びが30%以上、室温での0.2%耐力が240MPa以上、かつ比透磁率が1.10以下であることを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼。
- 前記鋳鋼は、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却して得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。 - 前記鋳鋼が、液体窒素温度以下の温度で使用される部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼。
- 前記鋳鋼が、電磁石用の部材であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の非磁性オーステナイトステンレス鋳鋼。
- 成分組成(成分組成は以下mass%である)として、C:0.08%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ni:13〜15%、Cr:18〜19%、Mo:2〜2.5%、Al:0.005〜0.1%、N:0.12〜0.2%を含有し、残部が実質的にFeおよび不可避不純物である鋳鋼を用意し、
前記鋳鋼を、300〜550℃の温度範囲で、かつ以下に示した式(1)及び(2)を満たす温度T(℃)で2時間以上加熱し、
ついで、空冷又は徐冷して200℃以下の温度まで冷却することを特徴とする非磁性オーステナイト系ステンレス鋳鋼の製造方法。
T≦12500[N]−1200・・・式(1)
T≦−5000[N]+1300・・・式(2)
ただし、[N]は、窒素の含有率(%)を示す。
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