JP2004123723A - 4−アルキルフェノール類の製造方法 - Google Patents
4−アルキルフェノール類の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】合成ゼオライトの存在下、4位未置換フェノール類とアルキルアルコールを50〜110℃の温度で反応させ(第一工程)、第一工程で得られた反応混合物において液相中に含まれる水を除去し(第二工程)、次いで、水の除去後の反応混合物において90〜150℃の温度で、酸触媒の存在下に転位反応を行う(第三工程)ことを特徴とする4−アルキルフェノール類の製造方法。
【選択図】なし
Description
第一工程では、合成ゼオライトの存在下、4位未置換フェノール類とアルキルアルコールを50〜110℃の温度で反応させて、4位未置換フェノール類のアルキル化を行う。
第二工程では、第一工程で得られた反応混合物の液相中から生成した水を除去する。
第三工程では、第一工程で生成した2−アルキル化フェノール類、3−アルキル化フェノール類、2,4−ジアルキル化フェノール類、2,6−ジアルキル化フェノール類、2,4,6−トリアルキル化フェノール類などからアルキル基が脱離し、4位未置換フェノール類の4位に付加する「アルキル基の転位反応」を生起させ、4−アルキルフェノール類を得る。
酸性陽イオン交換樹脂の形状は、触媒としての機能が発揮できる形状であれば、特に制限されるものではなく、通常は平均粒子径0.01〜10mmの微粒子または球形、円柱形などの粒子を用いることができる。
(第一工程)
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積100mLの四ツ口フラスコに、フェノール50.0g(531mmol)およびプロトンで置換されたβ型ゼオライト(エヌ・イー・ケムキャット社製、H−β)12.5gを仕込み、攪拌した。温度を100℃に昇温し、シリンジより含水率13重量%のTBA22.6g(266mmol)を3時間かけて滴下した。同温度で3時間撹拌し、アルキル化反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、反応液の組成は、フェノール(42.0%)、4−TBP(50.1%)、2−TBP(4.7%)、2,4−DTBP(3.1%)であり、フェノールの転化率は46.2%、4−TBPの選択率は81.9%、4−TBPの収率は75.9%であった。
(第一工程)
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積100mLの四ツ口フラスコに、フェノール50.0g(531mmol)およびプロトンで置換されたβ型ゼオライト(ズード・ケミー社製、H−BEA−25)12.5gを仕込み、攪拌した。温度を90℃に昇温し、シリンジより含水率13重量%のTBA22.6g(266mmol)を3時間かけて滴下した。同温度で5時間撹拌、アルキル化反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、各化合物の生成比、フェノールの転化率と4−TBPの選択率および収率を求めた。結果を表1に示す。
第一工程で得られた反応混合物より、β型ゼオライトを濾過により除去した。得られた濾液を減圧蒸留[26.7〜4.7kPa(200〜35mmHg)、内温90−120℃]することにより、水を除去した。水分除去後の混合物の水分濃度を測定したところ、0.1重量%であった。また、フェノールの量は、第一工程でアルキル化反応に消費されたTBAに対してモル比で1.1であった。
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積100mLの四ツ口フラスコに、第二工程で得られた脱水後の混合物およびプロトンで置換されたY型ゼオライト(東ソー株式会社製、HSZ−360HUA)12.5gを仕込み、120℃まで昇温し、1時間撹拌して転位反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、各化合物の生成比と4−TBPの選択率および収率を求めた。結果を表1に示す。
(第二工程)
実施例1の第一工程で得られた反応混合物より、β型ゼオライトを濾過により除去した。得られた濾液を減圧蒸留[26.7〜4.7kPa(200〜35mmHg)、内温90〜120℃]することにより水を除去した。水分除去後の混合物の水分濃度を測定したところ、0.1重量%であった。また、フェノールの量は、第一工程でアルキル化反応に消費されたTBAに対してモル比で1.1であった。
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積200mLの四ツ口フラスコに、第二工程で得られた脱水後の混合物およびフェノール100gを添加した。これにより、フェノールの量を、第一工程でアルキル化反応に消費されたTBAに対してモル比で6に調整した。そこに、プロトンで置換されたY型ゼオライト(前記のとおり)12.5gを仕込み、120℃まで昇温した後、1時間撹拌して転位反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、各化合物の生成比と4−TBPの選択率および収率を求めた。結果を表2に示す。
(第二工程)
実施例1の第一工程で得られた反応混合物より、β型ゼオライトを濾過により除去した。得られた濾液を減圧蒸留[26.7〜4.7kPa(200〜35mmHg)、内温90〜120℃]することにより水を除去した。水分除去後の混合物の水分濃度を測定したところ、0.1重量%であった。また、フェノールの量は、第一工程でアルキル化反応に消費されたTBAに対してモル比で1.1であった。
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積100mLの四ツ口フラスコに、第二工程で得られた脱水後の混合物および酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、アンバーリスト15E)12.5gを仕込み、90℃まで昇温し、1時間撹拌して転位反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、各化合物の生成比と4−TBPの選択率および収率を求めた。結果を表3に示す。
(第一工程)
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積200mLの四ツ口フラスコに、フェノール125.0g(1.33mol)およびプロトンで置換されたβ型ゼオライト(ズード・ケミー社製、H−BEA−25)12.5gを仕込み、攪拌した。温度を100℃に昇温し、シリンジより含水率13重量%のTBA22.6g(266mmol)を3時間かけて滴下した。同温度で3時間撹拌、アルキル化反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、各化合物の生成比、フェノールの転化率と4−TBPの選択率および収率を求めた。結果を表4に示す。
第一工程で得られた反応混合物より、β型ゼオライトを濾過により除去した。得られた濾液を減圧蒸留[26.7〜4.7kPa(200〜35mmHg)、内温90〜120℃]することにより水を除去した。水分除去後の混合物の水分濃度を測定したところ、0.15重量%であった。
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積100mLの四ツ口フラスコに、第二工程で得られた脱水後の混合物およびプロトンで置換されたY型ゼオライト(前記のとおり)12.5gを仕込み、120℃まで昇温し、1時間撹拌して転位反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、各化合物の生成比と4−TBPの選択率および収率を求めた。結果を表4に示す。
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積100mLの四ツ口フラスコに、フェノール50.0g(531mmol)およびプロトンで置換されたβ型ゼオライト(ズード・ケミー社製、H−BEA−25)12.5gを仕込み、攪拌した。温度を100℃に昇温し、シリンジより含水率13重量%のTBA22.6g(266mmol)を3時間かけて滴下した。同温度で2時間撹拌し、アルキル化反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、反応液の組成は、フェノール(39.0%)、4−TBP(54.0%)、2−TBP(4.0%)、2,4−DTBP(3.0%)であり、フェノールの転化率は44.5%、4−TBPの選択率は88.8%、4−TBPの収率は79.0%であった。反応液の水分濃度を測定したところ、5.0重量%であった。その後、β型ゼオライトを濾過により除去した。
攪拌器、冷却管および温度計を装着した内容積100mLの四ツ口フラスコに、フェノール50.0g(531mmol)およびプロトンで置換されたβ型ゼオライト(ズード・ケミー社製、H−BEA−25)12.5gを仕込み、攪拌した。温度を90℃に昇温し、シリンジよりTBA19.7g(266mmol)を3時間かけて滴下した。同温度で5時間撹拌し、アルキル化反応を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し、各化合物の生成比、フェノールの転化率と4−TBPの選択率および収率を求めた。結果を表5に示す。反応液の水分濃度を測定したところ、1.0重量%であった。その後、β型ゼオライトを濾過により除去した。
Claims (4)
- 合成ゼオライトの存在下、4位未置換フェノール類とアルキルアルコールを50〜110℃の温度で反応させ(第一工程)、得られた反応混合物において液相中に含まれる生成した水を除去し(第二工程)、次いで、生成した水の除去後の反応混合物において90〜150℃の温度で、酸触媒の存在下に転位反応を行う(第三工程)ことを特徴とする4−アルキルフェノール類の製造方法。
- 第三工程において、反応混合物の液相中の水濃度を0.5重量%以下に調整して転位反応を行う請求項1に記載の4−アルキルフェノール類の製造方法。
- 第三工程において、反応混合物中の4位未置換フェノール類の量を、第一工程でアルキル化反応に消費されたアルキルアルコールに対して、1〜10倍モルの範囲に調整して転位反応を行う請求項1または2に記載の4−アルキルフェノール類の製造方法。
- 4位未置換フェノール類がフェノールであり、かつアルキルアルコールがtert−ブタノールである請求項1〜3のいずれか1項に記載の4−アルキルフェノール類の製造方法。
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