JP2004123071A - 固形重量物の手動運搬車 - Google Patents

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Abstract

【課題】手動運搬車のハンドル(4)(4)の操作だけで100kg前後の固形重量物が一人の手動で簡単に積み下ろしができ、目的地に運搬できる固形重量物の手動運搬車を提供する。
【解決手段】車体(2)(2)についているハンドル(4)及びスライド車体(3)(3)についているハンドル(4)を開閉するだけで各支点、連動棒及び補助挟み口(7)(7)を通して上挟み口(6)、下挟み口(5)が、てこの応用で強力に開閉し、更に車輪(1)(1)を設けた事を特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自然石、コンクリートブロック、丸太等の固形重量物(30〜100kg)を一人の手動により、手軽に運搬できる固形重量物の運搬車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の手動運搬車は、土砂を運ぶ手押式の一輪車、又は二輪車、四輪車等の手動運搬車があり、石又はコンクリートブロック等の固形重量物を運ぶには、すべて人力による手積み作業で積み込んでから目的地に運搬していた。
そのため作業は大変な重労働であり、100kg前後の重量物は積み込むどころか動かす事さえ困難なため、二人で積み込むかショベルカー等の建設機械に頼らざるを得なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、固形重量物の運搬には大規模工事であれば、トラック及びダンプカー等で運び、積み込み作業もショベルカー又はブルドーザー等の建設機械で行われていた。
又小規模工事での運搬には、運搬車に人力による積み込みをしてから運ぶため大変な重労働であり、体力の消耗と疲労は大きな悩みであった。
本発明は、これらの欠点を解決するために発明されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前方部に車軸を軸に回動する左右の車輪と、この車軸を支点に回動する車体と、この車軸をスライドするためのスライド溝を前方部に備えたスライド車体と、後方部にこの車体とスライド車体をコントロールするためのハンドルとから構成され、このスライド車体の前方部には、スライド車体のスライド運動により複数の部材が連動し、石材、材木などの固形重量物を前記車軸を支点に、てこの原理で挟むことができる挟み部を構成する。
以上の構成からなる固形重量物の手動運搬車。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明すると、
(イ) この運搬車は手動で、車体の巾を構成する車軸(8)、下挟み口(5)、上挟み口(6)、各支点軸(9)(10)(11)、ハンドル(4)(4)を除くすべての部品が左右対称の構造で、車体(2)(2)とスライド車体(3)(3)に車輪(1)(1)のついている車軸(8)を支点に、てこを応用して重量物を運搬できる構造である。
そして、車体(2)(2)とスライド車体(3)(3)のハンドル(4)(4)を左右の手で握り、開閉するだけの力で重量物を強力に挟み込んで運搬できるため車体(2)(2)の車軸穴(16)(16)及び支点穴(24)(24)を形成する部分は厚い鉄板で構成し、できるだけ全体を軽くするために車体(2)(2)の大部分は鉄パイプを溶接して一体化した構造である。
又スライド車体(3)(3)も同様で、車輪(1)(1)を除く部品はすべて鉄製である。
尚、鉄以外の合金、軽合金、或いは鉄とアルミの組み合せ等、本発明のの構造で重量に耐え得る物質材で製造すれば総てが包含される。
(ロ) 車体(2)(2)の車軸穴(16)(16)の位置は固形重量物を挟んだ時、重量物の重心が最も車軸(8)に近く、しかもハンドル(4)が支点から遠ければ遠い程、てこの原理で軽く動かす事ができるために車体(2)(2)の根元に設ける。
又車体(2)(2)の支点穴(24)(24)はスライド車体(3)((3)の先にある下挟み口(5)で重量物を挟んだ時、最もその重心が車軸(8)に近くするために、又連動棒(14)(14)でスライド車体(3)(3)をスライドさせるために設ける。
(ハ) スライド溝(15)(15)はスライド車体(3)(3)の先端にある下挟み口(5)で重量物を挟む時、前後の動きをさせるため、又重量物を挟んだ時、その重心が最も車軸(8)に近くするために、下挟み口(5)の先端から閉めた時、上挟み口(6)と完全に閉まる位置の長さに、又車軸(8)の太さが楽に入る巾の溝を設ける。
(ニ) スライド車体(3)(3)にある支点穴(18)(18)の位置は車体(2)(2)の支点穴(24)(24)から連動棒(14)(14)でスライドさせるために設け、下挟み口(5)(5)の支点穴(17)(17)の位置も上挟み口(6)を開閉させるため、下挟み口(5)の先端部に設ける。
又連動棒(13)(13)は丸太及び、ヒューム管を挟む場合、丸い膨らみに当たらないために曲げてある。
(ホ) 下挟み口(5)は左右対称で、重量物を挟む時、接地面の下から重量物の隙間に差し込む形に先端を鋭く尖らせて、ハンドル(4)(4)を開ければ大きく開き、閉めれば上挟み口(6)の方に押し付けるように掬う作用の構成である。
更に先端部に固形重量物が中に入っても掬えるようにするため、厚い鉄板でコの字形に溶接し一体化した構造である。
(ヘ) 補助挟み口(7)(7)は上挟み口(6)で重量物を挟む時、大きく開き、しかも重心が車軸(8)に最も近くする補助的役割をするため、鉤形の構造で、根元に車軸(8)を通す車軸穴(21)(21)を設け、更に鉤形の曲がる位置に連動棒(12)(12)を固定する支点穴(22)(22)を設ける。
更に先端には、上挟み口(6)を取り付ける支点穴(23)(23)を設ける。
(ト) 上挟み口(6)の構造は重量物と接地面との隙間に差し込み掬えるため、先を鋭く尖らせた鉤形で、根元に連動棒(13)(13)を取り付ける支点穴(19)(19)と補助挟み口(7)(7)に取り付けるための曲がる位置に設けた支点穴(20)(20)で左右対称の構成であり、更に中に入った重量物を挟むためにコの字状に厚い鉄板で溶接し一体化した構造である。
そしてスライド車体(3)のハンドル(4)だけ開けば上挟み口(6)及び下挟み口(5)が大きく開く。そのまま両ハンドル(4)(4)を同時に上げれば、車軸を中心にシーソーの原理で上挟み口(6)及び下挟み口(5)は挟もうとする重量物の接地面に前後から掬える状態に着地する。
そのままハンドル(4)(4)を閉めれば、重量物を下挟み口(5)のの方向に抱え込む作用をし、同時に掬う作用の構造である。
従って、両挟み口(5)(6)に挟まれれば重量物は完全に持ち上った状態になる。
(チ) 車体(2)(2)の前部にある車軸穴(16)(16)に車軸(8)を通し、更にハンドル(4)(4)を上下に開閉すればスライド車体全体が前後にスライドし、その先端にある下挟み口(5)が開閉するためのスライド溝(15)(15)にも通す。
そして上挟み口(6)が大きく開閉させる補助役の補助挟み口(7)(7)の車軸穴(21)(21)にも通して組立る。
そして車軸(8)の左右には車輪(1)(1)を取り付ける。
(リ) 鉄パイプの車体(2)(2)にスライド車体(3)(3)をスライドさせるために、支点穴(24)(24)に連動棒(14)(14)の一方の穴をボルトで取り付け、更に一方の穴をスライド車体(3)(3)の支点穴(18)(18)に取り付け、又同じ位置の支点穴(18)(18)に別の連動棒(12)(12)の一方を支点軸(11)で左右をネジで取り付ける。
(ヌ) 連動棒(12)(12)の残る一方の穴を補助挟み口(7)(7)の支点穴(22)(22)に支点軸(10)で左右をネジで取り付ける。
更に補助挟み口(7)(7)の先端にある支点穴(23)(23)に上挟み口(6)の支点穴(20)(20)を支点軸(9)で左右をネジで取り付ける。
そして上挟み口(6)の根元にある支点穴(19)(19)に連動棒(13)(13)の一方を、又残る一方を下挟み口(5)の先端にある支点穴(17)(17)にボルトで取り付ける。
本発明は以上の構造で、これを使用する時は、車体(2)(2)のハンドル(4)及びスライド車体(3)(3)のハンドル(4)を左右の手で握り、上下に開閉すると(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)(ト)(チ)(リ)(ヌ)で説明の通り、てこの応用から各支点、及び各連動棒を通して、先端の上挟み口(6)及び下挟み口(5)が大きく開閉する。
そのため重量物が上下挟み口(5)(6)に入る範囲の物であれば重さ100kg以上の物も楽に運ぶ事ができる。
このため運ぼうとする重量物の手前でハンドル(4)(4)を上下に開けば、上下挟み口(5)(6)が大きく口を開ける。
そのまま重量物の上から前後を覆い被せて接地面へ着地させ、確認をしてからハンドル(4)(4)を閉め付ければ、前述の通りてこの応用で重量物を上下挟み口(5)(6)が強力に挟むと同時に掬う作用をするため、完全に持ち上がった状態になる。
そして、上下挟み口(5)(6)が接地しているため、ハンドル(4)(4)を身体に合った力の入れ易い位置に戻す。
するとシーソーの原理で車輪のついた車軸(8)を支点に重量物は完全に持ち上り、車輪が付いているため目的地に押して行けば楽々運搬する事ができる。
【0006】
【発明の効果】
従来の手動運搬車は固形重量物を運ぶには、すべて人力による手積み作業で行われ、このための重労働は著しく体力を消耗させ、又労働時間も長くかかり、労働者に嫌われる作業であった。
又建設機械(ショベルカー、ブルドーザー)等がない場合、又は建設機械があっても運転士がいなければ同様に人力による手積み作業をせざるを得なかった。
本発明はそれ等の欠点を解消して、手作業といえども固形重量物の手動運搬車のハンドル(4)(4)を左右の手で上下に開閉するだけで上下挟み口(5)(6)で固形重量物の積み下ろしができ、しかも10〜20kgの力で30kg以上100kg前後の固形重量物が楽々と目的場所に運べる効果がある。
このため固形重量物を運搬する建設機械のない小規模の工事現場又は個人で行う工事等、手軽に扱えその効果は甚大である。
又スライド車体が車軸をスライド運動することによって、車体とスライド車体のハンドル操作幅が少なくて済むので、手動運搬の操作性の向上とともに少ない力で最大限にてこの原理を利用して重量物を運搬することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の斜視図
【図2】本発明の車体部分の分解斜視図
【図3】本発明のスライド車体部分の分解斜視図
【図4】本発明の組立部品部の分解斜視図
【図5】本発明の上下挟み口を閉じた状態の側面図
【図6】本発明の上下挟み口を中間に開いた状態の側面図
【図7】本発明の上下挟み口を最大に開いた状態の側面図
【図8】本発明の運搬車で丸太を運んでいる使用状態を示す図
【図9】本発明のその他の第1の実施例の斜視図
【図10】本発明のその他の第1の実施例の車体部分の分解斜視図
【図11】本発明のその他の第1の実施例のスライド車体部分の分解斜視図
【図12】本発明のその他の第1の実施例の組立部品部の分解斜視図
【図13】本発明のその他の第2の実施例の斜視図
【符号の説明】
1 車輪        13 連動棒
2 車体        14 連動棒
3 スライド車体    15 スライド溝
4 ハンドル      16 車軸穴
5 下挟み口      17 支点穴
6 上挟み口      18 支点穴
7 補助挟み口     19 支点穴
8 車軸        20 支点穴
9 支点軸       21 車軸穴
10 支点軸       22 支点穴
11 支点軸       23 支点穴
12 連動棒       24 支点穴

Claims (1)

  1. 前方部に車軸を軸に回動する左右の車輪と、この車軸を支点に回動する車体と、この車軸をスライドするためのスライド溝を前方部に備えたスライド車体と、後方部にこの車体とスライド車体をコントロールするためのハンドルとから構成され、このスライド車体の前方部には、スライド車体のスライド運動により複数の部材が連動し、石材、材木などの固形重量物を前記車軸を支点に、てこの原理で挟むことができる挟み部を構成してなる固形重量物の手動運搬車。
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