JP2004123069A - ラゲッジボードの開閉構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車室内後部において床面の前方側に左右に延設されたシートレッグの後端部はそれぞれレッグカバー3で覆われている。床面1において両レッグカバー3,3の後方には収容空間が上方に開口して形成されているとともに収容空間を閉鎖するラゲッジボード5が載置されており、レッグカバー3,3とともにラゲッジボード5の開閉構造を構成している。レッグカバー3,3の被当接部7はラゲッジボード5を後方側で当接させる被当接面72を有しており、この被当接面72は後方に向かってL字状に形成されている。一方、ラゲッジボード5は、当接部9の前端面が被当接面72に当接する当接面91を構成しており、この当接面91は前方に向かって円弧状に形成されている。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のラゲッジボードの開閉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両には、例えば図8および9に示すように、手荷物やタイヤ等を収容するために車室内後部の床面101に上方に開口した収容空間102を形成するラゲッジボックス103と、収容空間102を閉鎖するラゲッジボード110とを備えたものがある。
【0003】
このラゲッジボード110は収容空間102を閉鎖して床面101に載置されているとともに前方側で上下方向に開閉するように構成されている。このラゲッジボード110の開閉構造は、収容空間102を形成するラゲッジボックス103の前壁104に設けられた挿通穴105と、ラゲッジボード110の前端部111の底面112にリベット113で固定され、挿通穴105に挿通したヒンジブラケット115とを備えている。
【0004】
そして、ラゲッジボード110の後側を持ってヒンジブラケット115を挿通穴105に引っ掛けながらラゲッジボード110の前側を上下方向に回動させることによりラゲッジボード110を開閉することが可能となっており、またヒンジブラケット115を挿通穴105から抜き差しすることで着脱が可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなラゲッジボード110の開閉構造においては、ラゲッジボード110に別部材のヒンジブラケット115とリベット113を必要とするため、部品点数が多くなりコストがかかっていた。
【0006】
さらに、ラゲッジボード110はヒンジブラケット115により床面101より下方で挿通穴105に固定されるため、ヒンジブラケット115を挿通穴105に抜き差しすることが難しく、ラゲッジボード110を容易に着脱させることができなかった。
【0007】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、コストを抑えるとともにラゲッジボードを容易に着脱させることができるラゲッジボードの開閉構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1記載のラゲッジボードの開閉構造においては、車室内後部の床面の前方側で左右に離れて延設したシートレッグの後端部を覆う一対のレッグカバーと、前記床面の前記レッグカバーの後方に上方に開口して形成された収容空間を閉鎖して前記床面に載置されるラゲッジボードとを備え、前記ラゲッジボードは、前端を中心として後端を上下方向へ回動可能に設けられ、前記一対のレッグカバーは、後方側で前記ラゲッジボードを当接させる被当接面を有している一方、前記ラゲッジボードは前端に、上下方向へ回動時に前記被当接面に前方側で当接する当接面を有し、前記被当接面は後方に向かってL字状に形成されたものとしている。
【0009】
かかる構成においては、ラゲッジボードの後側を持ってラゲッジボードの当接面をレッグカバーの被当接面に真っ直ぐ当てて下方向に摺動させてラゲッジボードを上方へ回動させていくことによりラゲッジボードを開けることができる。
また、開状態のラゲッジボードを下方へ回動させて床面に載置させることによりラゲッジボードを閉じることができる。したがって、ラゲッジボードに別部材を使用することなくラゲッジボードを開閉することができる。
【0010】
また、ラゲッジボードはレッグカバーに当接するだけで固定されないため、ラゲッジボードを容易に着脱させることができる。
【0011】
また、請求項2記載のラゲッジボードの開閉構造においては、前記ラゲッジボードの前記当接面は、前方に向かって円弧状に形成されたものとしている。
【0012】
かかる構成においては、ラゲッジボードの当接面とレッグカバーの被当接面との接触面積が小さくなるため、ラゲッジボードをレッグカバー上で下方へ滑らかに摺動させることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態を示す車室内I後部の要部斜視図である。この車室内I後部において床面1の前方側には、リヤシートを支持する一対のシートレッグ2,2(右側のみ図示)が左右に延設されており、両シートレッグ2,2の後端部21はそれぞれレッグカバー3で覆われている。
【0015】
また、この床面1において両レッグカバー3,3の後方には、手荷物やタイヤ11等を収容する矩形状の収容空間4が上方に開口して形成されているとともに収容空間4を閉鎖するラゲッジボード5が載置されており、レッグカバー3,3とともに本発明のラゲッジボード5の開閉構造を構成している。
【0016】
レッグカバー3,3は、図2に示すように、シートレッグ2,2を覆う一対のレッグカバー本体6,6と、両レッグカバー本体6,6の内側に相対向して形成され、ラゲッジボード5を後方側で当接させる被当接部7とから構成されている。
【0017】
レッグカバー本体6は、図3に示すように後端面61がラゲッジボード5の回動軌跡5aの前方側に沿って後方に向かう円弧状に形成されている。
【0018】
また被当接部7は、図4に示すように後部71にラゲッジボード5を後方側で当接させる被当接面72を有しており、この被当接面72は後方に向かってL字状に形成されている。
【0019】
一方、ラゲッジボード5は周縁部の下側が切りかかれて形成されており、図2に示すようにレッグカバー本体6の後方に位置して収容空間4を閉鎖する矩形状の閉鎖部8と、この閉鎖部8の前方でレッグカバー3の被当接部7を跨いで形成され、被当接部7に当接する当接部9とから構成されている。
【0020】
閉鎖部8は、左右側が図5に示すように床面1の収容空間4の左右側を形成するフロアパネル12で支持されている一方、後方側が図6に示すように床面1の収容空間4の後方側を形成するプレートラゲッジリヤ13で支持されており、これらの部材12、13によってラゲッジボード5は床面1に載置されている。
【0021】
また閉鎖部8は、図2、図5、図6に示すようにラゲッジボード5が床面1に載置された状態で周囲の部材(レッグカバー本体6、プレートラゲッジリヤ13等)との間で前後側に隙間14を開けて形成されている一方、図2に示すように閉鎖部8の後端部の中間部分にはラゲッジボード5を開閉操作するための切り欠き81が形成されている。
【0022】
また、ラゲッジボード5は、図4に示すように前端を中心として後端を上下方向へ回動可能に設けられており、前端に、上下方向へ回動時に両レッグカバー3,3の被当接面72,72に前方側で当接する当接面91を有している。
【0023】
一方、当接部9は、ラゲッジボード5が床面1に載置された状態で、図7に示すようにレッグカバー本体6との間に左右側で隙間14を空けて形成されているとともに、図4に示すように被当接部7との間で高さを合わせて前後側および上下側で隙間14を空けて形成されており、被当接面72内で浮いている。そして、当接部9は前端面が被当接面72に当接する当接面91を構成しており、この当接面91は前方に向かって四分円の円弧状に形成されている。
【0024】
かかる構成においては、図4に示すようにラゲッジボード5の切り欠き81に手を入れて後方側を持って当接面91をレッグカバー3の被当接面72の前側面73に真っ直ぐ当てて下方へ摺動させると、当接部9の下側先端92が被当接面72の前側面73と下側面74とが交わる隅75にラゲッジボード5の自重で引っ掛かるので、下側先端92を中心にしてラゲッジボード5を上方へ回動させていくことによりラゲッジボード5を開けることができる。また、開状態のラゲッジボード5を後方へ回動させて床面1に載置させることによりラゲッジボード5を閉じることができる。
【0025】
したがって、本実施の形態におけるラゲッジボード5の開閉構造では、ラゲッジボード5に別部材を使用せずにラゲッジボードを開閉させることができる。よって、ラゲッジボード5の開閉構造にかかるコストを抑えることができる。
【0026】
また、この開閉構造では、ラゲッジボード5がレッグカバー3に当接するだけで固定されないので、ラゲッジボード5を容易に着脱させることができる。
【0027】
また、ラゲッジボード5の当接面91が前方に向かって円弧状に形成されていることから、ラゲッジボード5の当接面91とレッグカバー3の被当接面72との接触面積が小さくなるため、ラゲッジボード5をレッグカバー3上で滑らかに下方へ摺動させることができる。よって、ラゲッジボード5の開操作性を向上させることができる。
【0028】
また、図3で示したように、レッグカバー本体6後端面61がラゲッジボード5の回動軌跡5aの前方側に沿って円弧状に形成されていることから、ラゲッジボード5の開時におけるレッグカバー3との干渉を防ぐことができる。
【0029】
また、ラゲッジボード1の当接部は、閉時にレッグカバー3の被当接面72、72に跨って位置させることでレッグカバー本体6、6間に挟まれるため、ラゲッジボード1を適正な位置に位置決めをすることができる。
【0030】
また、このときにラゲッジボード1は周囲の部材との間に隙間14を形成するので、走行時にがたついても周囲の部材に当たって位置が大きくずれることがない。よって、ラゲッジボード1を再度適正な位置に位置させることができる。
【0031】
また、ラゲッジボード5の当接部9は、ラゲッジボード1の閉状態では図4に示すようにレッグカバー3の被当接面72内で浮いた状態で位置していることから被当接面72の下側面74が当接部9により上方から覆われるため、車室内Iの外観性を損なうことがない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1記載のラゲッジボードの開閉構造においては、ラゲッジボードに別部材を使用することなくラゲッジボードを開閉することができる。よって、コストを抑えることができる。
【0033】
また、ラゲッジボードはレッグカバーに固定されないのでラゲッジボードを容易に着脱させることができる。
【0034】
また、本発明の請求項2記載のラゲッジボードの開閉構造においては、ラゲッジボードとレッグカバーとの接触面積が小さくなるため、ラゲッジボードをレッグカバー上で下方へ滑らかに摺動させることが可能になる。よって、ラゲッジボードの開操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す車室内後部の要部を示す斜視図である。
【図2】ラゲッジボードの開閉構造を示す平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】図2のC−C断面図である。
【図6】図2のD−D断面図である。
【図7】図2のE−E断面図である。
【図8】従来のラゲッジボードの開閉構造を示す平面図である。
【図9】図8のX−X断面図である。
【符号の説明】
1 床面
2 シートレッグ
3 レッグカバー
4 収容空間
5 ラゲッジボード
21 後端部
72 被当接面
91 当接面
Claims (2)
- 車室内後部の床面の前方側で左右に離れて延設したシートレッグの後端部を覆う一対のレッグカバーと、
前記床面の前記レッグカバーの後方に上方に開口して形成された収容空間を閉鎖して前記床面に載置されるラゲッジボードとを備え、
前記ラゲッジボードは、前端を中心として後端を上下方向へ回動可能に設けられ、前記一対のレッグカバーは、後方側で前記ラゲッジボードを当接させる被当接面を有している一方、前記ラゲッジボードは前端に、上下方向へ回動時に前記被当接面に前方側で当接する当接面を有し、前記被当接面は後方に向かってL字状に形成されたことを特徴とするラゲッジボードの開閉構造。 - 前記ラゲッジボードの前記当接面は、前方に向かって円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1記載のラゲッジボードの開閉構造。
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JP2002294204A JP4165171B2 (ja) | 2002-10-07 | 2002-10-07 | ラゲッジボードの開閉構造 |
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CN103008185A (zh) * | 2011-09-21 | 2013-04-03 | 上汽通用五菱汽车股份有限公司 | 汽车行李箱盖涂胶工具 |
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2002
- 2002-10-07 JP JP2002294204A patent/JP4165171B2/ja not_active Expired - Fee Related
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