JP2004122729A - 多孔質木粉ボード及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】木粉を主たる原料とする調湿機能を備えた多孔質木粉ボード、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締して、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形する。
配合ボード原料として、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、木粉原料:70〜92重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%の割合で配合したものを用いる。
配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換する。
【選択図】 なし
【解決手段】平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締して、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形する。
配合ボード原料として、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、木粉原料:70〜92重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%の割合で配合したものを用いる。
配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、木粉を主原料とする木粉ボード及びその製造方法に関し、特に、調湿機能を備えた多孔質木粉ボード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
木材の加工時には、木粉、木屑などが大量に発生する。これらのうち、一部は樹脂と混合して、ボード状に形成したウッドプラスチックなどとして利用されており、その他にも、堆肥材料、パーティクルボード、MDF、固形燃料、活性炭原料(炭化させて活性炭とする)などの用途に利用されてはいるが、付加価値の高い形で有効利用されている割合はそれほど多くないのが実情である(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−113707号公報
【非特許文献1】
木材工業 Vol.57,No.6,2002,p.234−239
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、木粉を主たる原料とする調湿機能を備えた多孔質木粉ボード、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明(請求項1)の多孔質木粉ボードの製造方法は、
廃木材や木屑などの木質材料を粉砕した、平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合することにより配合ボード原料を調製する原料調製工程と、
前記配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形するボード成形工程と、
前記ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程と
を具備することを特徴としている。
【0006】
平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締して、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形することにより、多孔質で、吸放湿性能を有し、例えば、建築用内装材などとして用いた場合に調湿機能を発揮する多孔質木粉ボードを製造することが可能になり、木粉や木屑などの有効利用を図ることが可能になる。
【0007】
また、本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法においては、ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程を備えているので、ボード成形工程で、配合ボード原料の一部に用いられている熱可塑性樹脂と、金型との離型性を確保することが可能になり、効率よく多孔質木粉ボードを製造することが可能になる。
【0008】
なお、木粉原料としては、平均粒子径が200〜1000μmのものを用いることが好ましいが、これは木粉原料の平均粒子径が200μm未満になると、原料の混合工程における粉落ちや、粉砕に手間がかかることによるコストの増大を招き、また、1000μmを超えると、ボード成形後の機械的強度の低下を招き、好ましくないことによる。
なお、木粉原料の平均粒子径のより好ましい範囲は、500〜800μmである。
【0009】
木粉原料は木材の加工時に生じたもの、木材や木屑を粉砕したものなど、種々のものを用いることが可能である。
【0010】
また、熱可塑性樹脂としては、平均粒子径が20〜200μmのものを用いることが好ましいが、これは熱可塑性樹脂の平均粒子径が20〜200μmの範囲を外れると、多孔質木粉ボードに耐水性を付与する機能と、接着剤としての機能を両立させることが困難になることによる。熱可塑性樹脂の平均粒子径のより好ましい範囲は30〜100μmである。
本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法において用いることが可能な熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
なお、熱可塑性樹脂としては廃プラスチックなどを用いることが可能である。
【0011】
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、イソシアネート系化合物などが例示される。
【0012】
また、多孔質木粉ボードの絶乾比重を0.7〜1.0の範囲としたのは、絶乾比重が0.7未満になると、得られる多孔質木粉ボードの機械的強度が低下し、また、絶乾比重が1.0を超えると、得られる多孔質木粉ボードの多孔質性が損なわれ、吸放湿性能が低下することによる。
【0013】
また、請求項2の多孔質木粉ボードの製造方法は、
前記配合ボード原料が、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、
木粉原料 :70〜92重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
の割合で配合したものであること
を特徴としている。
【0014】
配合ボード原料として、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、木粉原料:70〜92重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%の割合で配合したものを用いることにより、必要な機械的強度を備え、かつ有意性のある吸放湿性能を備えた多孔質木粉ボードを得ることが可能になる。
【0015】
なお、木粉原料の割合を70〜92重量%としたのは、木粉原料の割合が70重量%未満になると吸放湿性能が低下し、92重量%を超えると得られる多孔質木粉ボードの機械的強度が低下することによる。
【0016】
また、熱硬化性樹脂の割合を3〜10重量%としたのは、熱硬化性樹脂の割合が3重量%未満になると機械的強度が低下し、10重量%を超えると得られる多孔質木粉ボードの吸放湿性能が低下することによる。なお、熱硬化性樹脂のより好ましい範囲は5〜8重量%である。
【0017】
また、熱可塑性樹脂の割合を5〜20重量%の割合としたのは、熱可塑性樹脂の割合が5重量%未満になると耐水性が不十分になり、20重量%を超えると多孔質性が損なわれて、吸放湿性能が低下することによる。なお、熱可塑性樹脂のより好ましい範囲は5〜10重量%である。
【0018】
また、請求項3の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂を使用することを特徴としている。
【0019】
熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂を用いることにより、十分な機械的強度を備えた、信頼性の高い多孔質木粉ボードを得ることが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0020】
また、請求項4の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記配合ボード原料を調製するにあたって、木粉原料とイソシアネート系樹脂とを予め混合した後、他の原料を添加、混合することを特徴としている。
【0021】
配合ボード原料を調製するにあたって、木粉原料とイソシアネート系樹脂とを予め混合した後、他の原料を添加、混合するようにした場合、イソシアネート系樹脂の濡れ性により、木粉原料と他の原料とが均一に混合できるようになり、本願発明を実効あらしめるために望ましい。なお、木粉原料と熱可塑性樹脂を先に混合すると、お互いに濡れ性がないため、均一に混合することができず、ボード成形が困難になるため好ましくない。
【0022】
また、請求項5の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記配合ボード原料に、さらに、グリコール類及び/又は多価アルコールを含有させることを特徴としている。
【0023】
配合ボード原料にグリコール類や多価アルコールを含有させることにより、木粉原料との接着性や相溶化性を向上させることが可能になり、機械的強度などの特性を向上させることが可能になる。
なお、グリコール類としては、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが例示され、多価アルコールとしてはグリセリンなどが例示される。
【0024】
また、請求項6の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換したことを特徴としている。
【0025】
配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換することにより、さらに吸放湿性能を向上させることが可能になる。
なお、ゼオライトを含有させることによりさらに吸放湿性能を向上させることが可能になるのは、多孔質材料であるゼオライトが木粉と木粉との間に入り込み、全体としての多孔質性を向上させることから、ゼオライトを含有させない場合よりもさらに吸放湿性能を向上させることが可能になるものと考えられる。
なお、ゼオライトと木粉を配合して用いることにより、ゼオライト又は木粉を単独で用いる場合よりも高い吸放湿性能を備えたボードを得ることが可能になる。
また、ゼオライトとして平均粒子径が1〜200μmのゼオライトを用いることが望ましいのは、ゼオライトの平均粒子径が1μm未満になるとボード成形後にゼオライトの粉落ちが発生し、また、200μmを超えるとボード成形後の機械的強度の低下を招き、好ましくないことによる。
【0026】
また、請求項7の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記ゼオライトを、前記配合ボード原料中の含有率が乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させることをとしている。
【0027】
ゼオライトを、配合ボード原料中の含有率が乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させることにより、さらに確実に吸放湿性能などの特性を向上させることが可能になる。
なお、ゼオライトを乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させるのが好ましいのは、15重量%未満になると、特性向上の効果が不十分になり、また、55重量%を超えると、機械的強度の低下を招き、好ましくないことによる。
【0028】
また、請求項8の多孔質木粉ボードの製造方法は、ゼオライトとして、Na型、Ca型、及び/又はK型の人工ゼオライトを使用することを特徴としている。
【0029】
本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法においては、ゼオライトとして、Na型、Ca型、及び/又はK型の人工ゼオライトを使用することにより、吸放湿性能に優れた多孔質木粉ボードを得ることが可能になるとともに、低コストで製造することができる人工ゼオライトの用途を確保することが可能になり、資源の有効活用に資することができる。
【0030】
また、本願発明(請求項9)の多孔質木粉ボードは、
請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、
木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、乾燥基準で、
木粉原料 :70〜92重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
の割合で含有しているとともに、
絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあること
を特徴としている。
【0031】
本願発明(請求項9)の多孔質木粉ボードは、請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであり、木粉原料と、熱硬化性樹脂と、熱可塑性樹脂の粉体とを上記の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形されたものであり、多孔質で優れた吸放湿性能を備えている。
【0032】
また、本願発明(請求項10)の多孔質木粉ボードは、
請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、
木粉原料、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、及びゼオライトを、乾燥基準で、
木粉原料 :15〜77重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
ゼオライト :15〜55重量%
の割合で含有しているとともに、
絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあること
を特徴としている。
【0033】
本願発明(請求項10)の多孔質木粉ボードは、請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであり、木粉原料と、熱硬化性樹脂と、熱可塑性樹脂の粉体とを上記の割合で配合した配合ボード原料にさらにゼオライトを含有させ、これを絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形したものであり、多孔質で、さらに優れた吸放湿性能を備えている。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を示してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0035】
[多孔質木粉ボードの製造]
この実施形態では、
(a)廃木材や木屑などの木質材料を粉砕した、平均粒子径が500μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が50μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合することにより配合ボード原料を調製する原料調製工程、
(b)配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が約0.85のボードに成形するボード成形工程、
(c)ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程
を経て多孔質木粉ボードを製造した。
【0036】
上記(a)の配合ボード原料を調製する原料調整工程では、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、表1に示すような割合で配合した。
【0037】
なお、この実施形態では熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂(MDI)を使用した。ただし、イソシアネート系樹脂以外の他の熱硬化性樹脂を用いることも可能である。
また、熱可塑性樹脂として、廃プラスチックとして回収されたポリプロピレン(PP)を用いた。ただし、本願発明においては、ポリエチレンなどの他の熱可塑性樹脂を用いることも可能である。
【0038】
そして、配合ボード原料を調製するにあたっては、水分含有量を調整した木粉原料とイソシアネート系樹脂(熱硬化性樹脂)とを予め混合した後、他の原料を添加、混合した。
【0039】
さらに、この実施形態では、一部の配合ボード原料に、平均粒子径が1〜200μm以下のゼオライトを含有させた(試料番号1〜7,13,14)。なお、この実施形態では、ゼオライトとして、Ca型の人工ゼオライトを用いた。
【0040】
さらに、この実施形態においては、一部の配合ボード原料に、多価アルコールであるグリセリンを含有させた(表1の試料番号12,13,14)。ただし、他の多価アルコールやグリコールを含有させることも可能である。
【0041】
また、上記(b)のボード成形工程では、上述のようにして調製した配合ボード原料を金型(この実施形態ではアルミニウム製の金型)に投入し、ホットプレス装置を用いて、熱圧締することによりボード状に成形した。
【0042】
なお、この実施形態では、ボード成形工程が、木紛、廃プラスチック(ポリプロピレン)、ゼオライトなどから構成される粉体状の配合ボード原料を圧締して成形する工程であって、凹部を備えた金型(ボックス状金型)に混合原料を投入して成形を行う必要があることに鑑み、複数の金型を回流させて順次熱圧締を行う金型回流式ホットプレス装置を使用してボード成形を行った。
【0043】
なお、このボード成形工程では、成形されるボードの絶乾比重が0.85になるように熱圧締条件を調整した。具体的には、加熱温度(熱板温度)160〜170℃、プレス圧力18〜20kgf/cm2(1.76〜1.96MPa)、プレス時間30minの範囲で熱圧締を行った。
【0044】
また、上記(c)の冷却工程は、では、ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却した。
本願発明においては、配合ボード原料が廃プラスチックなどの熱可塑性樹脂を含有していることから、熱可塑性樹脂が金型に付着することを防止するために、熱圧締後に、成形されたボードを金型ごと冷却するようにしている。
なお、ボード及び金型の冷却は、例えば、熱圧締時には熱媒が供給されていたホットプレス装置の熱板に冷媒を供給して冷却プレスを行う方法や、熱圧締の工程が終了した後に、成形されたボードを金型ごと移動させて、別の冷却プレス装置を用いて冷却プレスを行う方法などが例示される。
【0045】
そして、冷却後に金型からボードを取り出し、必要に応じて、養生、切断、トリミングなどの処理を行って所定の寸法のボード(多孔質木粉ボード)を得た。
なお、この実施形態で製造した多孔質木粉ボードの寸法は、長さ:200mm、幅:200mm、厚み:18mmであり、絶乾比重は上述のように約0.85である。
【0046】
そして、上記の工程を経て製造されたボード(多孔質木粉ボード)について、吸放湿性能を調べた。その結果を表1に示す。なお、表1において、試料番号に*印を付したものは本願発明の範囲外のものである。
【0047】
【表1】
【0048】
なお、吸放湿性能の測定は、長さ及び幅:30mm、厚み:18mmとした試料を80℃で72時間乾燥した後、
吸湿条件:温度30.5℃,相対湿度80%
放湿条件:温度25.0℃,相対湿度22%
で吸湿・放湿ともに100時間放置して、最大水分吸着量及び最大水分放出量を調べることにより行った。
【0049】
なお、比較のため、本願発明の範囲を外れたボード(試料番号1,2,5,11,14)を作製し、これについても特性を調べた。さらに、市販の吸放湿ボード(試料番号15)についても特性を調べた。
【0050】
表1に示すように、ゼオライトを添加し、かつ、その他の成分の割合を本願発明の範囲とした試料番号3,4,6,7,13の試料では、良好な吸放湿特性が得られることが確認された。しかし、ゼオライトを用いていても、木粉原料の割合が少なく、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン)の含有率が本願発明の範囲より高い試料番号1,2の試料では、多孔質性が損なわれ、良好な吸放湿特性が得られないことが確認された。なお、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン)を添加していない試料番号5及び14の試料については、吸放湿性能は良好であるが、ボードとしての耐水性や強度が不十分で実用性が低く好ましくない。
【0051】
また、ゼオライトを添加せず、木粉原料を70〜90重量%の割合で含有する試料番号8,9,10の試料では、良好な吸放湿特性が得られたが、試料番号11の木粉原料が60重量%の試料については、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン)の含有率が高いこともあって、吸放湿特性が低下することが確認された。
【0052】
また、ゼオライトを添加せず、熱硬化性樹脂としてイソシアネート系樹脂を用いるとともに、グリセリンを添加した試料番号12の試料においも、良好な吸放湿特性が得られることが確認された。なお、表1には示していないが、グリセリンを添加した試料番号12の試料では、グリセリンを添加していない試料番号9の試料よりも大きい機械的強度(曲げ強度)が得られることが確認されている。これは、イソシアネート系樹脂とグリセリンとを併用することにより、接着剤としての機能が向上したことによるものと考えられる。
【0053】
また、ゼオライトを添加し、熱硬化性樹脂としてイソシアネート系樹脂を用いるとともに、グリセリンを添加した試料番号13,14の試料でも、良好な吸放湿特性が得られることが確認された。なお、表1には示していないが、グリセリンを添加した試料番号13,14では、グリセリンを添加していない試料番号4,5の試料よりも大きい機械的強度(曲げ強度)が得られることが確認されている。
【0054】
また、表1の試料番号3,4,6〜10,12,13の本願発明の試料(多孔質木粉ボード)においては、試料番号15の市販の吸放湿ボード(石膏ボードにゼオライトを添加した吸放湿ボード)よりも良好な吸放湿特性が得られることが確認されている。
なお、表1には示していないが、試料番号3,4,6〜10、12,13の本願発明の試料(多孔質木粉ボード)については、いずれも実用上問題のない機械的強度(曲げ強度15〜25N/mm2)を備えていることが確認されている。
【0055】
上記の結果から、本願発明の方法により製造された多孔質木粉ボードは、十分な吸放湿特性と、実用可能な機械的強度を備えており、建築用内装材などの種々の用途に広く利用することが可能である。
【0056】
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0057】
【発明の効果】
上述のように、本願発明(請求項1)の多孔質木粉ボードの製造方法は、平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締して、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形することにより、多孔質で、吸放湿性能を有し、例えば、建築用内装材などとして用いた場合に調湿機能を発揮する多孔質木粉ボードを製造することが可能になり、木粉や木屑などの有効利用を図ることができる。
【0058】
また、本願発明(請求項1)の多孔質木粉ボードの製造方法においては、ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程を備えているので、ボード成形工程で、配合ボード原料の一部に用いられている熱可塑性樹脂と、金型との離型性を確保することが可能になり、効率よく多孔質木粉ボードを製造することができる。
【0059】
また、請求項2の多孔質木粉ボードの製造方法は、配合ボード原料として、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、木粉原料:70〜92重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%の割合で配合したものを用いているので、必要な機械的強度を備え、かつ有意性のある吸放湿性能を備えた多孔質木粉ボードを得ることが可能になる。
【0060】
また、請求項3の多孔質木粉ボードの製造方法のように、熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂を用いた場合、十分な機械的強度を備えた、信頼性の高い多孔質木粉ボードを得ることが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0061】
また、請求項4の多孔質木粉ボードの製造方法のように、配合ボード原料を調製するにあたって、木粉原料とイソシアネート系樹脂とを予め混合した後、他の原料を添加、混合するようにした場合、イソシアネート樹脂の濡れ性により、木粉原料と他の原料とが均一に混合できるようになり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0062】
また、請求項5の多孔質木粉ボードの製造方法のように、配合ボード原料にグリコール類や多価アルコールを含有させることにより、木粉原料との接着性や相溶化性を向上させることが可能になり、機械的強度などの特性を向上させることが可能になる。
【0063】
また、請求項6の多孔質木粉ボードの製造方法のように、配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換することにより、さらに吸放湿性能を向上させることが可能になる。
【0064】
また、請求項7の多孔質木粉ボードの製造方法のように、ゼオライトを、配合ボード原料中の含有率が乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させることにより、さらに確実に吸放湿性能などの特性を向上させることが可能になる。
【0065】
また、本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法においては、請求項8のように、ゼオライトとして、Na型、Ca型、及び/又はK型の人工ゼオライトを使用することにより、吸放湿性能に優れた多孔質木粉ボードを得ることが可能になるとともに、人工ゼオライトの用途を確保することが可能になり、資源の有効活用に資することが可能になる。
【0066】
また、本願発明(請求項9)の多孔質木粉ボードは、請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、乾燥基準で、木粉原料70〜92重量%、熱硬化性樹脂3〜10重量%、熱可塑性樹脂5〜20重量%の割合で含有する配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形されているので、多孔質で優れた吸放湿性能を備えている。
【0067】
また、本願発明(請求項10)の多孔質木粉ボードは、請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、乾燥基準で、木粉原料:15〜77重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%、ゼオライト:15〜55重量%を含有する配合ボード原料を、絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形したものであり、多孔質でしかもゼオライトを含有しているので、さらに優れた吸放湿性能を発揮することが可能である。
【発明の属する技術分野】
本願発明は、木粉を主原料とする木粉ボード及びその製造方法に関し、特に、調湿機能を備えた多孔質木粉ボード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
木材の加工時には、木粉、木屑などが大量に発生する。これらのうち、一部は樹脂と混合して、ボード状に形成したウッドプラスチックなどとして利用されており、その他にも、堆肥材料、パーティクルボード、MDF、固形燃料、活性炭原料(炭化させて活性炭とする)などの用途に利用されてはいるが、付加価値の高い形で有効利用されている割合はそれほど多くないのが実情である(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−113707号公報
【非特許文献1】
木材工業 Vol.57,No.6,2002,p.234−239
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、木粉を主たる原料とする調湿機能を備えた多孔質木粉ボード、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明(請求項1)の多孔質木粉ボードの製造方法は、
廃木材や木屑などの木質材料を粉砕した、平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合することにより配合ボード原料を調製する原料調製工程と、
前記配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形するボード成形工程と、
前記ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程と
を具備することを特徴としている。
【0006】
平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締して、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形することにより、多孔質で、吸放湿性能を有し、例えば、建築用内装材などとして用いた場合に調湿機能を発揮する多孔質木粉ボードを製造することが可能になり、木粉や木屑などの有効利用を図ることが可能になる。
【0007】
また、本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法においては、ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程を備えているので、ボード成形工程で、配合ボード原料の一部に用いられている熱可塑性樹脂と、金型との離型性を確保することが可能になり、効率よく多孔質木粉ボードを製造することが可能になる。
【0008】
なお、木粉原料としては、平均粒子径が200〜1000μmのものを用いることが好ましいが、これは木粉原料の平均粒子径が200μm未満になると、原料の混合工程における粉落ちや、粉砕に手間がかかることによるコストの増大を招き、また、1000μmを超えると、ボード成形後の機械的強度の低下を招き、好ましくないことによる。
なお、木粉原料の平均粒子径のより好ましい範囲は、500〜800μmである。
【0009】
木粉原料は木材の加工時に生じたもの、木材や木屑を粉砕したものなど、種々のものを用いることが可能である。
【0010】
また、熱可塑性樹脂としては、平均粒子径が20〜200μmのものを用いることが好ましいが、これは熱可塑性樹脂の平均粒子径が20〜200μmの範囲を外れると、多孔質木粉ボードに耐水性を付与する機能と、接着剤としての機能を両立させることが困難になることによる。熱可塑性樹脂の平均粒子径のより好ましい範囲は30〜100μmである。
本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法において用いることが可能な熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
なお、熱可塑性樹脂としては廃プラスチックなどを用いることが可能である。
【0011】
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、イソシアネート系化合物などが例示される。
【0012】
また、多孔質木粉ボードの絶乾比重を0.7〜1.0の範囲としたのは、絶乾比重が0.7未満になると、得られる多孔質木粉ボードの機械的強度が低下し、また、絶乾比重が1.0を超えると、得られる多孔質木粉ボードの多孔質性が損なわれ、吸放湿性能が低下することによる。
【0013】
また、請求項2の多孔質木粉ボードの製造方法は、
前記配合ボード原料が、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、
木粉原料 :70〜92重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
の割合で配合したものであること
を特徴としている。
【0014】
配合ボード原料として、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、木粉原料:70〜92重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%の割合で配合したものを用いることにより、必要な機械的強度を備え、かつ有意性のある吸放湿性能を備えた多孔質木粉ボードを得ることが可能になる。
【0015】
なお、木粉原料の割合を70〜92重量%としたのは、木粉原料の割合が70重量%未満になると吸放湿性能が低下し、92重量%を超えると得られる多孔質木粉ボードの機械的強度が低下することによる。
【0016】
また、熱硬化性樹脂の割合を3〜10重量%としたのは、熱硬化性樹脂の割合が3重量%未満になると機械的強度が低下し、10重量%を超えると得られる多孔質木粉ボードの吸放湿性能が低下することによる。なお、熱硬化性樹脂のより好ましい範囲は5〜8重量%である。
【0017】
また、熱可塑性樹脂の割合を5〜20重量%の割合としたのは、熱可塑性樹脂の割合が5重量%未満になると耐水性が不十分になり、20重量%を超えると多孔質性が損なわれて、吸放湿性能が低下することによる。なお、熱可塑性樹脂のより好ましい範囲は5〜10重量%である。
【0018】
また、請求項3の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂を使用することを特徴としている。
【0019】
熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂を用いることにより、十分な機械的強度を備えた、信頼性の高い多孔質木粉ボードを得ることが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0020】
また、請求項4の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記配合ボード原料を調製するにあたって、木粉原料とイソシアネート系樹脂とを予め混合した後、他の原料を添加、混合することを特徴としている。
【0021】
配合ボード原料を調製するにあたって、木粉原料とイソシアネート系樹脂とを予め混合した後、他の原料を添加、混合するようにした場合、イソシアネート系樹脂の濡れ性により、木粉原料と他の原料とが均一に混合できるようになり、本願発明を実効あらしめるために望ましい。なお、木粉原料と熱可塑性樹脂を先に混合すると、お互いに濡れ性がないため、均一に混合することができず、ボード成形が困難になるため好ましくない。
【0022】
また、請求項5の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記配合ボード原料に、さらに、グリコール類及び/又は多価アルコールを含有させることを特徴としている。
【0023】
配合ボード原料にグリコール類や多価アルコールを含有させることにより、木粉原料との接着性や相溶化性を向上させることが可能になり、機械的強度などの特性を向上させることが可能になる。
なお、グリコール類としては、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが例示され、多価アルコールとしてはグリセリンなどが例示される。
【0024】
また、請求項6の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換したことを特徴としている。
【0025】
配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換することにより、さらに吸放湿性能を向上させることが可能になる。
なお、ゼオライトを含有させることによりさらに吸放湿性能を向上させることが可能になるのは、多孔質材料であるゼオライトが木粉と木粉との間に入り込み、全体としての多孔質性を向上させることから、ゼオライトを含有させない場合よりもさらに吸放湿性能を向上させることが可能になるものと考えられる。
なお、ゼオライトと木粉を配合して用いることにより、ゼオライト又は木粉を単独で用いる場合よりも高い吸放湿性能を備えたボードを得ることが可能になる。
また、ゼオライトとして平均粒子径が1〜200μmのゼオライトを用いることが望ましいのは、ゼオライトの平均粒子径が1μm未満になるとボード成形後にゼオライトの粉落ちが発生し、また、200μmを超えるとボード成形後の機械的強度の低下を招き、好ましくないことによる。
【0026】
また、請求項7の多孔質木粉ボードの製造方法は、前記ゼオライトを、前記配合ボード原料中の含有率が乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させることをとしている。
【0027】
ゼオライトを、配合ボード原料中の含有率が乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させることにより、さらに確実に吸放湿性能などの特性を向上させることが可能になる。
なお、ゼオライトを乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させるのが好ましいのは、15重量%未満になると、特性向上の効果が不十分になり、また、55重量%を超えると、機械的強度の低下を招き、好ましくないことによる。
【0028】
また、請求項8の多孔質木粉ボードの製造方法は、ゼオライトとして、Na型、Ca型、及び/又はK型の人工ゼオライトを使用することを特徴としている。
【0029】
本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法においては、ゼオライトとして、Na型、Ca型、及び/又はK型の人工ゼオライトを使用することにより、吸放湿性能に優れた多孔質木粉ボードを得ることが可能になるとともに、低コストで製造することができる人工ゼオライトの用途を確保することが可能になり、資源の有効活用に資することができる。
【0030】
また、本願発明(請求項9)の多孔質木粉ボードは、
請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、
木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、乾燥基準で、
木粉原料 :70〜92重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
の割合で含有しているとともに、
絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあること
を特徴としている。
【0031】
本願発明(請求項9)の多孔質木粉ボードは、請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであり、木粉原料と、熱硬化性樹脂と、熱可塑性樹脂の粉体とを上記の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形されたものであり、多孔質で優れた吸放湿性能を備えている。
【0032】
また、本願発明(請求項10)の多孔質木粉ボードは、
請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、
木粉原料、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、及びゼオライトを、乾燥基準で、
木粉原料 :15〜77重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
ゼオライト :15〜55重量%
の割合で含有しているとともに、
絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあること
を特徴としている。
【0033】
本願発明(請求項10)の多孔質木粉ボードは、請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであり、木粉原料と、熱硬化性樹脂と、熱可塑性樹脂の粉体とを上記の割合で配合した配合ボード原料にさらにゼオライトを含有させ、これを絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形したものであり、多孔質で、さらに優れた吸放湿性能を備えている。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を示してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0035】
[多孔質木粉ボードの製造]
この実施形態では、
(a)廃木材や木屑などの木質材料を粉砕した、平均粒子径が500μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が50μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合することにより配合ボード原料を調製する原料調製工程、
(b)配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が約0.85のボードに成形するボード成形工程、
(c)ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程
を経て多孔質木粉ボードを製造した。
【0036】
上記(a)の配合ボード原料を調製する原料調整工程では、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、表1に示すような割合で配合した。
【0037】
なお、この実施形態では熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂(MDI)を使用した。ただし、イソシアネート系樹脂以外の他の熱硬化性樹脂を用いることも可能である。
また、熱可塑性樹脂として、廃プラスチックとして回収されたポリプロピレン(PP)を用いた。ただし、本願発明においては、ポリエチレンなどの他の熱可塑性樹脂を用いることも可能である。
【0038】
そして、配合ボード原料を調製するにあたっては、水分含有量を調整した木粉原料とイソシアネート系樹脂(熱硬化性樹脂)とを予め混合した後、他の原料を添加、混合した。
【0039】
さらに、この実施形態では、一部の配合ボード原料に、平均粒子径が1〜200μm以下のゼオライトを含有させた(試料番号1〜7,13,14)。なお、この実施形態では、ゼオライトとして、Ca型の人工ゼオライトを用いた。
【0040】
さらに、この実施形態においては、一部の配合ボード原料に、多価アルコールであるグリセリンを含有させた(表1の試料番号12,13,14)。ただし、他の多価アルコールやグリコールを含有させることも可能である。
【0041】
また、上記(b)のボード成形工程では、上述のようにして調製した配合ボード原料を金型(この実施形態ではアルミニウム製の金型)に投入し、ホットプレス装置を用いて、熱圧締することによりボード状に成形した。
【0042】
なお、この実施形態では、ボード成形工程が、木紛、廃プラスチック(ポリプロピレン)、ゼオライトなどから構成される粉体状の配合ボード原料を圧締して成形する工程であって、凹部を備えた金型(ボックス状金型)に混合原料を投入して成形を行う必要があることに鑑み、複数の金型を回流させて順次熱圧締を行う金型回流式ホットプレス装置を使用してボード成形を行った。
【0043】
なお、このボード成形工程では、成形されるボードの絶乾比重が0.85になるように熱圧締条件を調整した。具体的には、加熱温度(熱板温度)160〜170℃、プレス圧力18〜20kgf/cm2(1.76〜1.96MPa)、プレス時間30minの範囲で熱圧締を行った。
【0044】
また、上記(c)の冷却工程は、では、ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却した。
本願発明においては、配合ボード原料が廃プラスチックなどの熱可塑性樹脂を含有していることから、熱可塑性樹脂が金型に付着することを防止するために、熱圧締後に、成形されたボードを金型ごと冷却するようにしている。
なお、ボード及び金型の冷却は、例えば、熱圧締時には熱媒が供給されていたホットプレス装置の熱板に冷媒を供給して冷却プレスを行う方法や、熱圧締の工程が終了した後に、成形されたボードを金型ごと移動させて、別の冷却プレス装置を用いて冷却プレスを行う方法などが例示される。
【0045】
そして、冷却後に金型からボードを取り出し、必要に応じて、養生、切断、トリミングなどの処理を行って所定の寸法のボード(多孔質木粉ボード)を得た。
なお、この実施形態で製造した多孔質木粉ボードの寸法は、長さ:200mm、幅:200mm、厚み:18mmであり、絶乾比重は上述のように約0.85である。
【0046】
そして、上記の工程を経て製造されたボード(多孔質木粉ボード)について、吸放湿性能を調べた。その結果を表1に示す。なお、表1において、試料番号に*印を付したものは本願発明の範囲外のものである。
【0047】
【表1】
【0048】
なお、吸放湿性能の測定は、長さ及び幅:30mm、厚み:18mmとした試料を80℃で72時間乾燥した後、
吸湿条件:温度30.5℃,相対湿度80%
放湿条件:温度25.0℃,相対湿度22%
で吸湿・放湿ともに100時間放置して、最大水分吸着量及び最大水分放出量を調べることにより行った。
【0049】
なお、比較のため、本願発明の範囲を外れたボード(試料番号1,2,5,11,14)を作製し、これについても特性を調べた。さらに、市販の吸放湿ボード(試料番号15)についても特性を調べた。
【0050】
表1に示すように、ゼオライトを添加し、かつ、その他の成分の割合を本願発明の範囲とした試料番号3,4,6,7,13の試料では、良好な吸放湿特性が得られることが確認された。しかし、ゼオライトを用いていても、木粉原料の割合が少なく、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン)の含有率が本願発明の範囲より高い試料番号1,2の試料では、多孔質性が損なわれ、良好な吸放湿特性が得られないことが確認された。なお、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン)を添加していない試料番号5及び14の試料については、吸放湿性能は良好であるが、ボードとしての耐水性や強度が不十分で実用性が低く好ましくない。
【0051】
また、ゼオライトを添加せず、木粉原料を70〜90重量%の割合で含有する試料番号8,9,10の試料では、良好な吸放湿特性が得られたが、試料番号11の木粉原料が60重量%の試料については、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン)の含有率が高いこともあって、吸放湿特性が低下することが確認された。
【0052】
また、ゼオライトを添加せず、熱硬化性樹脂としてイソシアネート系樹脂を用いるとともに、グリセリンを添加した試料番号12の試料においも、良好な吸放湿特性が得られることが確認された。なお、表1には示していないが、グリセリンを添加した試料番号12の試料では、グリセリンを添加していない試料番号9の試料よりも大きい機械的強度(曲げ強度)が得られることが確認されている。これは、イソシアネート系樹脂とグリセリンとを併用することにより、接着剤としての機能が向上したことによるものと考えられる。
【0053】
また、ゼオライトを添加し、熱硬化性樹脂としてイソシアネート系樹脂を用いるとともに、グリセリンを添加した試料番号13,14の試料でも、良好な吸放湿特性が得られることが確認された。なお、表1には示していないが、グリセリンを添加した試料番号13,14では、グリセリンを添加していない試料番号4,5の試料よりも大きい機械的強度(曲げ強度)が得られることが確認されている。
【0054】
また、表1の試料番号3,4,6〜10,12,13の本願発明の試料(多孔質木粉ボード)においては、試料番号15の市販の吸放湿ボード(石膏ボードにゼオライトを添加した吸放湿ボード)よりも良好な吸放湿特性が得られることが確認されている。
なお、表1には示していないが、試料番号3,4,6〜10、12,13の本願発明の試料(多孔質木粉ボード)については、いずれも実用上問題のない機械的強度(曲げ強度15〜25N/mm2)を備えていることが確認されている。
【0055】
上記の結果から、本願発明の方法により製造された多孔質木粉ボードは、十分な吸放湿特性と、実用可能な機械的強度を備えており、建築用内装材などの種々の用途に広く利用することが可能である。
【0056】
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0057】
【発明の効果】
上述のように、本願発明(請求項1)の多孔質木粉ボードの製造方法は、平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合した配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締して、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形することにより、多孔質で、吸放湿性能を有し、例えば、建築用内装材などとして用いた場合に調湿機能を発揮する多孔質木粉ボードを製造することが可能になり、木粉や木屑などの有効利用を図ることができる。
【0058】
また、本願発明(請求項1)の多孔質木粉ボードの製造方法においては、ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程を備えているので、ボード成形工程で、配合ボード原料の一部に用いられている熱可塑性樹脂と、金型との離型性を確保することが可能になり、効率よく多孔質木粉ボードを製造することができる。
【0059】
また、請求項2の多孔質木粉ボードの製造方法は、配合ボード原料として、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、木粉原料:70〜92重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%の割合で配合したものを用いているので、必要な機械的強度を備え、かつ有意性のある吸放湿性能を備えた多孔質木粉ボードを得ることが可能になる。
【0060】
また、請求項3の多孔質木粉ボードの製造方法のように、熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂を用いた場合、十分な機械的強度を備えた、信頼性の高い多孔質木粉ボードを得ることが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0061】
また、請求項4の多孔質木粉ボードの製造方法のように、配合ボード原料を調製するにあたって、木粉原料とイソシアネート系樹脂とを予め混合した後、他の原料を添加、混合するようにした場合、イソシアネート樹脂の濡れ性により、木粉原料と他の原料とが均一に混合できるようになり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0062】
また、請求項5の多孔質木粉ボードの製造方法のように、配合ボード原料にグリコール類や多価アルコールを含有させることにより、木粉原料との接着性や相溶化性を向上させることが可能になり、機械的強度などの特性を向上させることが可能になる。
【0063】
また、請求項6の多孔質木粉ボードの製造方法のように、配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換することにより、さらに吸放湿性能を向上させることが可能になる。
【0064】
また、請求項7の多孔質木粉ボードの製造方法のように、ゼオライトを、配合ボード原料中の含有率が乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させることにより、さらに確実に吸放湿性能などの特性を向上させることが可能になる。
【0065】
また、本願発明の多孔質木粉ボードの製造方法においては、請求項8のように、ゼオライトとして、Na型、Ca型、及び/又はK型の人工ゼオライトを使用することにより、吸放湿性能に優れた多孔質木粉ボードを得ることが可能になるとともに、人工ゼオライトの用途を確保することが可能になり、資源の有効活用に資することが可能になる。
【0066】
また、本願発明(請求項9)の多孔質木粉ボードは、請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、乾燥基準で、木粉原料70〜92重量%、熱硬化性樹脂3〜10重量%、熱可塑性樹脂5〜20重量%の割合で含有する配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形されているので、多孔質で優れた吸放湿性能を備えている。
【0067】
また、本願発明(請求項10)の多孔質木粉ボードは、請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、乾燥基準で、木粉原料:15〜77重量%、熱硬化性樹脂:3〜10重量%、熱可塑性樹脂:5〜20重量%、ゼオライト:15〜55重量%を含有する配合ボード原料を、絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあるボードに成形したものであり、多孔質でしかもゼオライトを含有しているので、さらに優れた吸放湿性能を発揮することが可能である。
Claims (10)
- 廃木材や木屑などの木質材料を粉砕した、平均粒子径が200〜1000μmの木粉原料と、熱硬化性樹脂と、平均粒子径が20〜200μmの熱可塑性樹脂の粉体とを所定の割合で配合することにより配合ボード原料を調製する原料調製工程と、
前記配合ボード原料を金型に投入し、熱圧締することにより、絶乾比重が0.7〜1.0のボードに成形するボード成形工程と、
前記ボード成形工程の終了後に、成形されたボードを金型ごと冷却する冷却工程と
を具備することを特徴とする多孔質木粉ボードの製造方法。 - 前記配合ボード原料が、乾燥基準で、木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、
木粉原料 :70〜92重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
の割合で配合したものであること
を特徴とする請求項1記載の多孔質木粉ボードの製造方法。 - 前記熱硬化性樹脂として、イソシアネート系樹脂を使用することを特徴とする請求項1又は2記載の多孔質木粉ボードの製造方法。
- 前記配合ボード原料を調製するにあたって、木粉原料とイソシアネート系樹脂とを予め混合した後、他の原料を添加、混合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質木粉ボードの製造方法。
- 前記配合ボード原料に、さらに、グリコール類及び/又は多価アルコールを含有させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質木粉ボードの製造方法。
- 前記配合ボード原料中の木粉原料の一部を、平均粒子径が1〜200μmのゼオライトで置換したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質木粉ボードの製造方法。
- 前記ゼオライトを、前記配合ボード原料中の含有率が乾燥基準で15〜55重量%となるような割合で含有させることを特徴とする請求項6記載の多孔質木粉ボードの製造方法。
- ゼオライトとして、Na型、Ca型、及び/又はK型の人工ゼオライトを使用することを特徴とする請求項6又は7記載の多孔質木粉ボードの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、
木粉原料、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂を、乾燥基準で、
木粉原料 :70〜92重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
の割合で含有しているとともに、
絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあること
を特徴とする多孔質木粉ボード。 - 請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造された多孔質木粉ボードであって、
木粉原料、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、及びゼオライトを、乾燥基準で、
木粉原料 :15〜77重量%
熱硬化性樹脂 : 3〜10重量%
熱可塑性樹脂 : 5〜20重量%
ゼオライト :15〜55重量%
の割合で含有しているとともに、
絶乾比重が0.7〜1.0の範囲にあること
を特徴とする多孔質木粉ボード。
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CN115194907A (zh) * | 2022-07-08 | 2022-10-18 | 大亚人造板集团有限公司 | 一种enf级纤维板的生产工艺 |
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2002
- 2002-10-07 JP JP2002293826A patent/JP2004122729A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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