JP2004122484A - 感熱記録体 - Google Patents

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Yuji Tsuzuki
続 雄司
Kaoru Hamada
濱田 薫
Masayuki Watanabe
渡邊 誠幸
Junpei Natsui
夏井 純平
Takashi Date
伊達 隆
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Abstract

【課題】記録感度並びに画質が良好で、塗工層強度に優れた感熱記録体の提供。
【解決手段】支持体上に、下塗層、感熱記録層を順次積層して成る感熱記録体において、該下塗層に粒径が150nmより大きく、ガラス転移温度が0℃以下であるラテックスを含有する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は塩基性無色染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、無色又は淡色の電子供与性染料前駆体(以下染料前駆体という)と染料前駆体と加熱した時に反応して発色させる顕色剤とを主成分とする感熱記録層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられるが、このような感熱記録法は、従来実用化された他の記録法に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価でありコンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴から、情報産業の発展に伴い、ファクシミリやコンピューター分野、各種計測器、ラベル用等に広く使用されている。
【0003】
近年、記録装置の多様化や高性能化の進展に伴って高速印字及び高速の画像形成も可能となってきており、感熱記録体の記録感度に対してより優れた品質が求められている。また、用途の多様化に伴い、低濃度から高濃度にいたるいずれの領域においても、高画質の記録像が得られることも求められている。
【0004】
このような高画質で高感度な感熱記録体を得るために、例えば支持体と記録層との中間にガラス転移温度が60℃以下である造膜性高分子物質からなる中間層や、吸油性顔料からなる中間層を設けたり、さらにはそれらの層を多層に組み合わせて平滑性や断熱性を向上させる方法等が提案されている。また、特許文献1には、ガラス転移温度が0℃以下である高分子バインダーを主成分とする中間層を2層以上設けることが記載され、特許文献2には、特定吸油量の焼成カオリン100重量部に対してTgが0℃以下であるラテックスを10〜20重量部含有するアンダーコート層を設けた感熱記録材料が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−190487号(請求項1)
【特許文献2】
特開平10−250232号(請求項1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法では、必ずしも満足すべき結果は得られていない。即ち、造膜性高分子物質からなる中間層を設ける方法では、平滑性の向上に伴って、ドット再現性は良くなるものの、感熱ヘッドへのカス付着が増加し、また中間層の空隙が少ないため断熱性が不充分となって満足すべき記録感度が得られない。また、吸油性顔料を主体とする中間層を設ける方法では、感熱ヘッドへのカス付着は起こり難く、記録感度も良好であるが、中間層の接着強度が弱いため、記録体表面上をボールペン等の筆記用具を用いて書込みを行った場合、下塗層(アンダーコート層)あるいは感熱記録層の塗工層が剥がれ落ちるという欠点が付随する。また単に、ガラス転移温度が低いバインダーを使用しただけでは、良好な結果が得られない。
そこで、本発明は、上記のような問題を招くことなく、記録感度が高く、高画質の記録画像が得られる感熱記録体を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、支持体上に下塗層、感熱記録層を順次積層して成る感熱記録体において、該下塗層に粒径が150nmより大きく、ガラス転移温度が0℃以下であるラテックスを含有することにより達成された。
【0008】
本発明において優れた効果が得られる理由は明らかでないが、次のように考えられる。本発明で用いられるラテックスは粒径が150nm以上と大きいため、支持体への被覆性、即ち均質で凹凸のない塗工層の形成に寄与しているものと推察される。また、一般にラテックスの粒径が大きくなるとラテックス粒子の表面積が小さくなることからバインダー力が低下し、層強度が低下すると考えられるが、ガラス転移温度が0℃以下のものを用いることにより、バインダー力を向上させることができ、充分な層強度を得ることができる。更にガラス転移温度が0℃以下のラテックスを用いることにより、下塗層の柔軟性が向上する。そのため、記録体の表面上にボールペン等の筆記用具を用いて書込みを行った場合でも、下塗層が充分な柔軟性を持っていることから、ここから塗工層が剥がれ落ちることがないものと推測される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明における下塗層は、上記の如く、粒径が150nmより大きく、ガラス転移温度が0℃以下であるラテックスを含有するものであるが、この様なラテックスとしては、天然ゴム系、スチレン−アクリル系共重合体、スチレン−ブタジエン系共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体等の如き各種のラテックスが好ましく用いられる。なお、本発明において粒径とは、光散乱法または電子顕微鏡写真から求めた値である。
【0010】
本発明において、下塗層は顔料とラテックスとを主成分とし、顔料100重量部に対してラテックス10〜30重量部の範囲で含有することが、接着性、記録感度の点で好ましい。例えばバインダーの配合量が多すぎると下塗層の空隙率が減少するため、断熱性が低下し所望の記録感度を得ることが出来ない。また、ラテックスの配合量が少なすぎると顔料粒子の接着力が低下し、充分な層強度が得られない。
【0011】
本発明のような下塗層を支持体上に形成するためには、一般に顔料とラテックスの他、バインダーとしてデンプン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子等を混合して水性系の塗液を調整し、これを支持体に塗布量1〜15g/m程度で、通常の塗工機を用いて紙、再生紙、プラスチックフィルム、合成紙等の適当な材質の支持体上に塗布、乾燥することによって容易に行われる。塗工方法としてはエアーナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法等の既知の塗布方法をいずれも利用してよいが、高濃度の塗工が可能で塗液が支持体に浸透しにくく、均一な層構成が形成されることからブレード塗工によって下塗層を形成することが好ましい。
【0012】
下塗層に含有される顔料としては、焼成クレー、焼成カオリン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、無定形シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。特に焼成カオリンは、発色感度と画質のバランスに優れた感熱記録体が得られ最も好ましい。
【0013】
下塗層上に形成する感熱記録層は、従来公知の製造方法に拠って形成する。
本発明の感熱記録体に使用する無色ないし淡色の塩基性無色染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の塩基性無色染料の具体例を示す。また、これらの塩基性無色染料は単独または2種以上混合して使用してもよい。
【0014】
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−n−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム
1,1−ビス−〔2´,2´,2’’,2’’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2’’,2’’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2’’,2’’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン
ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
【0015】
本発明の感熱記録体に使用する顕色剤としては、無色ないし淡色の塩基性染料を発色させる従来公知の顕色剤を併用することができる。かかる顕色剤としては、例えば、特開平3−207688号、特開平5−24366号公報等に記載のビスフェノールA類、4−ヒドロキシ安息香酸エステル類、4−ヒドロキシフタル酸ジエステル類、フタル酸モノエステル類、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、4−ヒドロキシフェニルアリールスルホン類、4−ヒドロキシフェニルアリールスルホナート類、1,3−ジ[2−(ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン類、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸エステル、ビスフェノールスルホン類が例示される。
【0016】
本発明の感熱記録体に使用する増感剤としては、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル]エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−トルエンスルホン酸フェニルを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独または2種以上混合して使用してもよい。
【0017】
また、記録画像の耐油性効果等を示す画像安定剤として、
4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)
2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン
等を添加することもできる。
【0018】
バインダーとしては、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラールポリスチロースおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
【0019】
填料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機または有機充填剤などが挙げられる。
【0020】
このほかに脂肪酸金属塩などの離型剤、ワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
【0021】
本発明の感熱記録体に使用する塩基性無色染料、顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、塩基性無色染料1部に対して顕色剤0.5〜10部、填料0.5〜10部程度が使用される。
【0022】
上記組成からなる塗液を紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体に塗布することによって目的とする感熱記録体が得られる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
【0023】
塩基性無色染料、顕色剤並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、アクリルエマルジョン、コロイダルシリカおよび目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。感熱記録層の塗布量は特に限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/mの範囲である。
【0024】
本発明の感熱記録体はさらに、保存性を高める目的で、高分子物質等のオーバーコート層を感熱記録層上に設けたり、支持体の感熱記録層とは反対面にバックコート層を設け、カールの矯正を図ることも可能である。また、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を必適宜付加することができる。
【0025】
【実施例】
<<感熱記録体の製造;実施例1、比較例1>>
以下に本発明の感熱記録体を実施例によって説明する。尚、説明中、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。各種溶液、分散液、あるいは塗液を以下のように調製した。
【0026】
[実施例1]
下記配合からなる配合物を攪拌分散して、下塗層塗液を調製した。
U液(下塗層塗液)
焼成カオリン                       100部
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス           50部
(粒径:180nm、ガラス転移温度:−20℃、固形分48%)
10%ポリビニルアルコール水溶液              30部
水                            160部
次いで、下塗層塗液を支持体(100g/mの基紙)の片面に塗布した後、乾燥を行い、塗布量10.0g/m の下塗層を得た。
下記配合の顕色剤分散液(A液)、及び塩基性無色染料分散液(B液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
Figure 2004122484
次いで下記の割合で分散液を混合して記録層の塗液とした。
記録層塗液
A液(顕色剤分散液)                  36.0部
B液(塩基性無色染料分散液)               9.2部
カオリンクレー(50%分散液)             12.0部
次いで、記録層塗液を前記下塗層形成紙の下塗層上に塗布量6.0g/mとなるように塗布した後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平滑度が500〜600秒になるように処理して感熱記録体を得た。
【0027】
[比較例1]
実施例1のU液(下塗層塗液)に配合したスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスを他のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(粒径:88nm、ガラス転移温度:10℃、固形分48%)に変えた以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作成した。
【0028】
<下塗層表面性評価>
ベック式平滑度計で測定し評価した。
【0029】
<記録感度評価>
作製した感熱記録体について、大倉電気社製のTH−PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.41mj/dotで印字した。記録部の記録濃度は、マクベス濃度計(RD−914)で測定し評価した。
【0030】
<画質評価>
前記感熱記録紙印字試験機を用い、印加エネルギー0.21mj/dotで印字、ベタ印字部を目視で評価した。
○:白抜け部分が観察されない。
△:白抜け部分が若干観察される。
×:白抜け部分が非常に多い。
【0031】
<印刷適性評価>
明製作所(株)製RI印刷機(RI−III型)にて印刷適性を評価した。インクに大日本インキ化学工業(株)製のタック12のUV硬化型インクを0.4cc用いて印刷を行い、感熱記録層表面の剥離状態を目視で評価した。
○:剥離が観察されない。
×:剥離が非常に多く、実用不可である。
【0032】
<層強度評価>
ボールペンに一定荷重(200g)をかけ、且つ左右に動かない状態で固定した後、ベタ印字部表面を前後2〜3cm程度に10往復筆記した際の剥がれ具合を評価した。
◎:はがれが観察されない。
○:はがれが若干観察されるが実用上問題ない。
×:はがれが非常に多く、実用不可である。
【0033】
【表1】
Figure 2004122484
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、平滑な下塗層が得られ、記録感度、画質が良好であるととともに、塗工層の強度に優れるためボールペン等の筆記用具を用いて書込みを行った場合でも、感熱記録層が剥がれ落ちることがなく、実用的価値の高い感熱記録体を得ることができる。

Claims (1)

  1. 支持体上に、下塗層、感熱記録層を順次積層して成る感熱記録体において、該下塗層に粒径が150nmより大きく、ガラス転移温度が0℃以下であるラテックスを含有することを特徴とする感熱記録体。
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