JP2005103864A - 感熱記録体 - Google Patents

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健二 平井
Seiki Yoneshige
誠樹 米重
Mizuho Shimoyama
瑞穂 下山
Kaoru Hamada
薫 濱田
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Abstract

【課題】 記録感度が高く、画質の良好な感熱記録体の提供。
【解決手段】 紙支持体上に2層以上の下塗層、感熱記録層、保護層を順次積層して成る感熱記録体において、保護層のJ.TAPPI No.30−79に規定される静摩擦係数が、0.30以下であることを特徴とする感熱記録体である。


Description

本発明は、塩基性無色染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
一般に、無色又は淡色の電子供与性染料前駆体(以下染料前駆体という)と染料前駆体と加熱した時に反応して発色させる顕色剤とを主成分とする感熱記録層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられるが、このような感熱記録法は、従来実用化された他の記録法に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価でありコンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴から、情報産業の発展に伴い、ファクシミリやコンピューター分野、各種計測器、ラベル用等に広く使用されてきた。また、屋外用のハンディターミナルや、高保存性が要求される金券用紙などの分野においても、感熱記録体が幅広く使用されるようになっており、光、水、温度などの外的環境に対する耐性や、可塑剤及び油などに対する保存性を向上させる目的で、感熱記録層の上に保護層が設けられることも多い。
近年では、記録装置の多様化や高性能化の進展に伴い、高速印字及び高速の画像形成も可能となりつつある。感熱記録体の記録感度に対してより優れた品質が求められており、低濃度から高濃度にいたるいずれの領域においても、高画質の記録像が得られることが求められている。
この要求を満たす方法として、スーパーカレンダー等により感熱記録体表面の平滑度を高めることが一般的に行われている。また、感熱記録層と支持体の間に下塗層(アンダーコート)を設けることや、スーパーカレンダーにより下塗層の平滑性を向上することが提案されている。
また、例えば特許文献1には、ドット再現性および記録感度の向上を目的として、感熱記録層と支持体の間に2層の下塗層を設けることが記載されている。
特開昭63−209882号公報
しかし、高平滑化を目的とした強いカレンダー処理は、感熱記録表面の必要以上の光沢化あるいは、白色度の低下、すなわち地肌かぶりを生じ、更には感熱ヘッドとの密着性が向上したことにより感熱ヘッドへのかす付着や印字時のスティッキングがみられる等の欠点が生じてくる。
これに対して、下塗層を設けることによって、支持体の凹凸が埋まり、より滑らかな表面が形成され、感熱塗工層設置後の表面平滑性が向上すると考えられ、強いスーパーカレンダー処理をすることなしに小さな印加エネルギーで高感度化が可能となる。このように下塗層によって、高感度・高画質化が進んではきたが、近年のより強い高感度・高画質化への要求には、単なる下塗層の設置だけでは対応できなくなってきている。また、下塗層にカレンダーをかけると、カレンダー圧によって下塗層の多孔性が損なわれ、断熱性を失い感度が低下してしまう。
さらに近年では、感熱記録体の用途多様化に伴って、感熱記録体上にボールペンや万年筆による記入が行われる機会が増えている。そのため、ボールペン等の筆記用具に対する、高い筆記適性が求められるようになっているが、高感度・高画質化のために下塗層を多層化している場合には、記録する際の筆圧により記録体の剥離が起こり易いという問題がある。
そこで本発明では、これらの問題を招くことなく、高感度・高画質の記録画像が得られ、尚且つ高いボールペン等の筆記適性を併せ持つ感熱記録体を提供することを課題とする。
上記課題は、下塗層、感熱記録層、保護層を積層して成る感熱記録体において、該下塗層が2層以上設けられており、かつ該保護層のJ.TAPPI No.30−79に規定される静摩擦係数が、0.30以下であることを特徴とする感熱記録体とすることによって達成された。
本発明において優れた効果が得られる理由は明らかでないが、次のように考えられる。ボールペン等で記録体に記入を行う際には、筆圧による荷重が伴い、その荷重によって、記録体を剥離させようとする力が働く。多層化している場合、下塗層の層間強度は、単層の下塗層の強度よりも劣ると考えられ、例えば、下塗層を2層設けている場合には、ボールペン等によって筆記を行った際に、2つの下塗層の間からの剥離が発生し易い。
一方、感熱記録層上に設けられている保護層の主成分は、柔軟性が高い材料であるため、感熱記録層が最表層となっている場合に比べて筆記用具の先端が層に食い込み易い。そのため、保護層を設けた記録体では、ペン先と記録体の引っかかりが大きくなり、その力によって剥離がより引き起こされ易くなる。
そして、ペン先と記録体間の摩擦が大きいほど剥離が起こり易いと考えられ、本発明ではこの摩擦を小さくし、ペン先の食い込みを抑制することによって剥離を抑制することが可能であると推測される。本発明においては、従来に比べ静摩擦係数の低い保護層が形成されることによって、ボールペン筆記適性が向上すると考えられる。
本発明によれば、記録濃度および画質が高く、ボールペン等による筆記適性の優れた感熱記録体を得ることができる。
本発明に用いる下塗層及び保護層は、顔料とバインダーとを主成分として含有する。
下塗層中に含有される顔料としては、焼成クレー、焼成カオリン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、無定形シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。焼成カオリンを用いると、発色感度と画質のバランスに優れた感熱記録体が得られ最も好ましいが、これに限定されるものではない。
バインダーとしては、デンプン、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子やスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス、アクリル酸系共重合体等の合成樹脂エマルジョン等の水溶性高分子等を混合して水性系の塗液を調整する。中でも、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックおよびポリビニルアルコール(完全ケン化)が好ましいが、これらに限定されるものではない。
下塗層の各層は顔料100重量部に対してバインダーを10〜30部程度含有することが望ましい。また下塗層は、保水剤を顔料100重量部に対して1〜5重量部、好ましくは、顔料100重量部に対して2〜4重量部含有することにより、塗液の脱水量が制御され均一な下塗層を形成することができ望ましい。保水剤としては、変性珪酸塩のような無機重合体、ポリアクリル酸塩及びスチレンマレイン酸無水物共重合体のような合成重合体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース誘導体とアルギン酸ナトリウムのような多糖類等が挙げられるが、特に規定するものではない。中でも、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースが好ましいが、これらに限定されるものではない。下塗層の各層の組成は同一であっても、また異なっていても良い。
本発明における下塗層の塗布量は特に限定されず適宜調整可能であり、2層以上の合計で通常は乾燥重量で2〜20g/m、好ましくは4〜12g/m程度塗布される。下塗層を形成するにあたっては、塗工・乾燥工程を2度以上に分けて行うことが望ましい。下塗層を2度以上に分けて形成することは、同じ塗布量の下塗層を一度に形成する場合に比べ、比較的薄い層を積層することから、各層は困難を伴うことなく均一に形成されると考えられる。また、主に第1層目は支持体の凹凸を平坦化することに寄与し、第2層目以降はより均一な層形成に寄与すると考えられる。
塗工方法としてはエアーナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、カーテン法等の既知の塗布方法をいずれも利用してよい。特に、高濃度の塗工が可能で塗液が支持体に浸透しにくく、均一な層構成が形成されることからブレード塗工によって下塗層を形成することが好ましい。
保護層中に含有される顔料については、シリカ、コロイダルシリカ、チタニア、ジルコニア、アルミナ、5酸化アンチモン、酸化亜鉛等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、2種以上を混合して用いることもできる。
バインダーとしては、重合度が200〜2500の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラ-ル変性ポリビニルアルコールなどの変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロースなどのセルロース誘導体等の水溶性高分子物質、(メタ)アクリル酸エステル、アクリル酸エステル及び/またはメタクリル酸エステルとスチレン及び/または酢酸ビニルからなる共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタアクリル酸三元共重合体、コロイダルシリカ複合アクリル酸エステル共重合体、コロイダルシリカ複合スチレン/アクリル酸エステル系樹脂を挙げることが出来るが、これらに限定されるものではない。
また、静摩擦係数の低い保護層を得るために、本発明では保護層に架橋剤や滑剤を添加することが好ましい。架橋剤としては、グリオキザール、ポリアルデヒドなどのジアルデヒド系、ポリエチルアミンなどのポリアミン系、エポキシ系、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリセリンジグリシジルエーテルなどのジグリシジル系ジメチロールウレアなどのほか過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、塩化マグネシウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバロウワックス、マイクロクリスタリンワックス、アクリル系ワックスなどのワックス類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。尚、更に保護層の効果を高めるために、架橋反応を十分に行う目的で高温環境下に置きキュアリング処理を行うことが好ましい。
本発明の保護層中に含有される無機顔料及びバインダー、架橋剤や滑剤など必要に応じて添加されるその他各成分の量は要求される品質によって決定され限定されるものではないが、無機顔料1部に対してバインダー0.75〜3.5部を含有することが適当である。保護層の塗工方法としてはエアーナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、カーテン法等の既知の塗布方法をいずれも利用してよい。
本発明の紙支持体に用いる原紙は、木材パルプを主原料とし、これを抄紙して製造する。木材パルプとしては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプのいずれも使用可能であるが、短繊維で平滑性の出しやすい広葉樹パルプがより好ましい。なお、必要に応じて、木材パルプの一部をポリエチレン、ポリプロピレン等からなる合成パルプ、あるいはポリエステル、ポリビニルアルコール、ナイロン等からなる合成繊維に置換えてもよい。原紙中には、ロジン、パラフィンワックス、高級脂肪酸塩、アルケニルコハク酸塩、脂肪酸無水物、アルキルケテンダイマーのような内添サイズ剤を加えてもよい。内添サイズ以外の内添薬品として、ポリアクリルアミド、スターチ、ポリビニルアルコール、メラミンホルムアルデヒド縮合物等の紙力増強剤、無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンポリアミンとの反応物、高級脂肪酸四級アンモニウム塩等の柔軟化剤、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、カオリン、二酸化チタン、尿素樹脂微粒子等の填料、硫酸バンド、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン等の定着剤、蛍光染料等を必要に応じて原紙中に添加してもよい。
なお、原紙表面に公知の表面サイズ剤を塗布し、その上に本発明に係る下塗層を設けてもよい。表面サイズ剤の例としては、ポリビニルアルコール、スターチ、ポリアクリルアミド、ゼラチン、カゼイン、スチレン無水マレイン酸共重合体、アルキルケテンダイマー、ポリウレタン、エポキシ化脂肪酸アミド等を挙げることができる。
また、紙支持体の平滑性を向上させる目的で、上記塗布層の塗布時、または塗布後、グロスカレンダーまたはスーパーカレンダーのようなカレンダー処理を実施することが好ましい。
本発明の感熱記録層中に使用する無色ないし淡色の塩基性無色染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の塩基性無色染料の具体例を示す。また、これらの塩基性無色染料は単独または2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド
〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−n−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム 1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン
ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明の感熱記録体に使用する顕色剤としては、無色ないし淡色の塩基性染料を発色させる従来公知の顕色剤を併用することができる。かかる顕色剤としては、例えば、特開平3−207688号、特開平5−24366号公報等に記載のビスフェノールA類、4−ヒドロキシ安息香酸エステル類、4−ヒドロキシフタル酸ジエステル類、フタル酸モノエステル類、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、4−ヒドロキシフェニルアリールスルホン類、4−ヒドロキシフェニルアリールスルホナート類、1,3−ジ[2−(ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン類、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸エステル、ビスフェノールスルホン類、国際公開WO97/16420号記載のジフェニルスルホン架橋型化合物、国際公開WO02/081229号あるいは特開2002−301873号公報記載の化合物等が例示される。
本発明の感熱記録層中に使用する増感剤としては、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル]エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−トルエンスルホン酸フェニルを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独または2種以上混合して使用してもよい。
また、記録画像の耐油性効果等を示す画像安定剤として、
4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)
2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等を添加することもできる。
バインダーとしては、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラールポリスチロースおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
填料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機または有機充填剤などが挙げられる。
このほかに脂肪酸金属塩などの離型剤、ワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱記録体に使用する塩基性無色染料、顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、塩基性無色染料1部に対して顕色剤0.5〜10部、填料0.5〜10部程度が使用される。
塩基性無色染料、顕色剤並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダーおよび目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーターなど各種コーターを備えた塗工機が適宜選択され使用される。中でもブレードコーターが好ましい。感熱記録層の塗布量は特に限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/mの範囲である。
本発明の感熱記録体はさらに、支持体の感熱記録層とは反対面にバックコート層を設け、カールの矯正を図ることも可能である。また、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を必適宜付加することができる。
<<感熱記録体の製造;実施例1〜3、比較例1〜2>>
以下に本発明の感熱記録体を実施例によって説明する。尚、説明中、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。各種溶液、分散液、あるいは塗液を以下のように調製した。
[実施例1]
<下塗層>
下記配合の下塗層塗液を紙支持体(坪量100g/m、密度:0.85g/cm、サイズ度:80秒)の片面に表に示したようにブレード塗工方式にて塗布、乾燥を行い下塗層を得た。支持体上に第1層として7g/m、その上に第2層として5g/m、それぞれ順次塗布、乾燥を行った。
焼成カオリン 100部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固形分48%) 40部
完全ケン化ポリビニルアルコール(10%水溶液) 30部
カルボキシメチルセルロース2%水溶液 25部
ヒドロキシメチルセルロース(固形分40%) 1.3部
水 130部
<感熱記録層>
次に下記配合の顕色剤分散液、及び塩基性無色染料分散液を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
〔顕色剤分散液〕
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
〔塩基性無色染料分散液〕
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 2.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 4.6部
水 2.6部
次いで下記の割合で分散液を混合して感熱記録層塗液とした。
〔感熱記録層塗液〕
顕色剤分散液 36.0部
塩基性無色染料分散液 9.2部
カオリンクレー(50%分散液) 12.0部
次いで、感熱記録層塗液を前記下塗層形成紙の下塗層上に塗布量6.0g/m2となるように塗布した後、乾燥を行った。
<保護層>
下記の割合で分散液を混合して塗液とした。
10%ポリビニルアルコール水溶液 60.0部
水酸化アルミニウム(50%分散液) 30.0部
ステアリン酸亜鉛(40%分散液) 1.3部
グリオキザール(40%溶液) 2.0部
水 50.0部
次いで、保護層塗液を前記感熱記録層上に塗布量4.0g/m2になるように塗布し乾燥した。このシートをスーパーカレンダーで平滑度が500〜600秒になるように処理した後にキュアリング処理(40℃、3日間放置)を行い、感熱記録体を得た。
[実施例2]
下塗層が3層設けてあり、塗布量がそれぞれ4g/mである以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[実施例3]
カレンダー処理後にキュアリング処理を行わない以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[比較例1]
下塗層が1層であり、塗布量が12g/mである以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[比較例2]
保護層中にグリオキザールを添加せず、キュアリング処理を行わない以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[参考例1]
保護層を設けない以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
<静摩擦係数の測定>
J.TAPPI No.30−79に規定される方法に従って感熱記録体の静摩擦係数を測定した。
<記録濃度評価>
大倉電気社製のTH−PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.41mj/dotで印字した。記録部の記録濃度は、マクベス濃度計(RD−914)で測定し評価した。
<画質評価>
前記感熱記録紙印字試験機を用い、印加エネルギー0.21mj/dotで印字、ベタ印字部を目視で評価した。
○:白抜け部分が観察されない。
△:白抜け部分が若干観察される。
×:白抜け部分が非常に多い。
<ボールペン適性評価>
前記感熱記録紙印字試験機を用い、印加エネルギー0.41mj/dotで印字した後、ベタ印字部に黒色ボールペン(ZEBRA N−5000)を用いて5往復の筆記を行い、それによる剥離の程度を目視で評価した。
◎:剥離が観察されない。
○:剥離がほとんど観察されない。
×:剥離が非常に多い。
以上の画質評価の結果を品質試験結果として表2に示す。
Figure 2005103864
Figure 2005103864

Claims (2)

  1. 支持体上に下塗層、感熱記録層、保護層を積層して成る感熱記録体において、該下塗層が2層以上設けられており、かつ該保護層のJ.TAPPI No.30−79に規定される静摩擦係数が、0.30以下であることを特徴とする記載の感熱記録体。
  2. 該保護層が架橋反応されたものである請求項1記載の感熱記録体。

JP2003338889A 2003-09-29 2003-09-29 感熱記録体 Pending JP2005103864A (ja)

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