JP2004121696A - 化粧崩れの傾向の鑑別法 - Google Patents

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Kazuhiro Nishikata
西方 和博
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Abstract

【課題】的確に化粧崩れの種類を鑑別する方法を提供する。
【解決手段】皮膚の皮膚のレプリカ及び/又はビデオマイクロスコープによる画像等から、皮溝と皮丘の深さ等の皮膚の微小立体構造を指標に化粧崩れのし易さ、崩れ方のタイプを鑑別する。前記化粧崩れは、(1)色材の濡れ変化による化粧崩れ、(2)化粧料の局在化による化粧崩れ、(3)化粧料の脱落による化粧崩れに分類され、本亜hつめいの鑑別法においては、(2)と(3)のくずれの鑑別に特に好適である。この様な鑑別結果は、前記皮膚の皮膚のレプリカ及び/又はビデオマイクロスコープによる画像等とともに提示することが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧崩れの種類の鑑別法に関し、更に詳細には、皮膚の微小立体構造を指標とする化粧崩れの鑑別法に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧は、取り分け、メークアップ化粧は、見た目に美しく、又、他人に於ける印象形成を好ましく見せるために行うものである。この為、もとの地肌の欠点をカバーするために色材或いは粉体類が使用され、かかる色材や粉体類を油脂マトリックスとともに皮膚上に密着させて、視覚的に、演色効果を実現させているものである。従って、その効果のもとになっている色材や粉体類が、経時により、最初塗布した状態と異なってくると、その効果は変化してしまい、当初の効果を実現できなくなる。これが所謂化粧崩れといえる。化粧崩れの種類は、単一ではないと言われており、例えば、乾燥状態の色材が皮脂や汗によって濡れることにより、色調を変化させるような化粧崩れや、皮膚に付着している化粧料が汗や皮脂によって流され、化粧部位に於ける化粧料の存在にムラやバラツキが出来てくるような化粧崩れなどが知られている。化粧崩れには皮脂の分泌が絡んでいることは間違いないが、皮脂分泌量の多い人が化粧崩れを起こしやすいわけでもない。前記の化粧崩れのパターンと皮膚生理との関係については未知の部分が多いと言える。この様な化粧崩れの種類により、これを防ぐ手段は異なってくるが、現在のところ、どの様な化粧崩れを起こしているかは、どの様な化粧料を使うことによって化粧崩れが起こりにくいかによって知るしかなく、化粧崩れの鑑別法は未だ開発されていない状態であるといえる。
【0003】
一方、皮膚の微小立体構造については、年齢或いは光老化などと深く関与していることは知られているが、この様な微小立体構造と化粧崩れの関係については、何の知見もない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、的確に化粧崩れの種類を鑑別する方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、化粧崩れの種類を鑑別する方法を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、皮膚の微小立体構造を指標とすることにより、化粧崩れの鑑別が的確に行えることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)皮膚の微小立体構造を指標とすることを特徴とする、化粧崩れの種類の鑑別法。
(2)皮膚の微小立体構造が、皮溝と皮丘の深さで代表されることを特徴とする、(1)に記載の化粧崩れの種類の鑑別法。
(3)皮膚の微小立体構造が、皮膚のレプリカ及び/又はビデオマイクロスコープによる画像から判別されるものであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の化粧崩れの種類の鑑別法。
(4)壮年期以上の年に於ける化粧崩れであることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の化粧崩れの種類の鑑別法。
(5)皮膚の微小立体構造を表す、皮膚のレプリカ及び/又はビデオマイクロスコープによる画像とともに表示されることを特徴とする、(1)〜(4)に記載の化粧崩れの種類の鑑別法によって鑑別された、化粧崩れの種類の表示。
(6)化粧崩れの種類の鑑別のための皮膚の微小立体構造像の使用。
(7)皮膚の微小立体構造像が、皮膚レプリカの写真画像乃至は皮膚のビデオマイクロスコープによる画像であることを特徴とする、(6)に記載の使用。
(8)鑑別対象の被験者の皮膚の微小立体構造像とともに、比較基準となる皮膚の微小立体構造像を使用することを特徴とする、(6)又は(7)に記載の使用。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の、化粧崩れの種類の鑑別法は、皮膚の微小立体構造を指標とする。ここで、本発明に言う、皮膚の微小立体構造とは、皮膚の表面に存在する、皮溝や皮丘と言った規模の構造を意味し、レプリカを光学顕微鏡で観察したり、ビデオマイクロスコープと言われる拡大ビデオカメラで観察したり出来る規模のものである。皮溝や皮丘は、その深さが年齢により変化することは既に知られている。即ち、30歳台以下の若年、青年期においてはその凹凸は大きく、皮溝が深く刻まれ、皮丘もしっかりしているが、40を越えて、壮年、老年期にさしかかるとともに、この様な皮溝、皮丘の構造は平坦化してくる。本発明者の検討によれば、この様な皮膚微小構造の変化が、化粧崩れ、特に、皮脂等の油性分泌物と汗等の水性分泌物の両方に関わる化粧崩れに大きな影響を与えている。実際の鑑別法の詳細の説明の前に、現在本発明者らが把握している、3つの化粧崩れパターンについて述べておく。
【0007】
(1)色材の濡れ変化による化粧崩れ
一般的に色材に使用されている、二酸化チタンや酸化鉄等は液体に濡れていない状態、水などの水性担体に濡れている状態、皮脂やオイルなどの油性担体に濡れている状態で、その色調は大きく異なる。この為、濡れの少ない状態で塗布された色材に、汗や皮脂が吸収されることにより、その部分の色調は大きく変化する。これによって、汗や皮脂の多いところ少ないところで著しく色調が異なり、色調の分布に不均一性が出たり、当初に塗布したときの色と大きく異なり、その化粧料の使用者は「化粧が崩れた」と認識するようになる。これが、粉体の濡れ変化による、化粧崩れである。この様な化粧崩れが起こる要因としては、使用している色材に濡れ変化が起こる余地があることと、濡れ変化が起こるに充分な皮脂や汗が存在することが挙げられる。
【0008】
(2)化粧料の局在化による化粧崩れ
メークアップ化粧直後は、化粧料は塗布部位全般にわたって、一様に存在し、期待の光学的効果を発揮している。時間が経ち、汗や皮脂が分泌されるに従って、これらの流れに影響されて移動し、汗や皮脂の貯留しやすい場所、例えば、皮丘の縁や皮溝などに局在化し始める。この様な現象が起こると、局在的に化粧料が存在する部分では光学的効果が大きくなり、化粧料の存在率が低い部分では、光学的効果が低くなり、光学的効果に不均一性が出てくる。これが化粧崩れとして認識される。この様な化粧崩れが起こるための条件としては、1)化粧料が移動するに充分な汗又は皮脂の分泌があること、この場合、2)の条件があることから、汗乃至は皮脂が皮溝からあふれ出るに充分な量分泌されること、2)局在化すべき物理的要因があること、即ち、皮溝と皮丘の構造が明確であることの2つが必要である。
【0009】
(3)化粧料の脱落による化粧崩れ
この化粧崩れも、局在化同様化粧料の移動によるものであるが、汗や皮脂の分泌下にあって、局在化すべき物理的要因がない場合、即ち、皮溝と皮丘の構造などのような、皮膚の微小立体構造において、その高低差が極めて少ない場合、移動を始めた化粧料は、その移動を中止する要素が無く、顔などの化粧部位より脱落してしまい、光学的効果そのものが喪失してしまう。これも化粧崩れとして認識される。この様な化粧崩れを起こす条件としては、第一に皮膚の微小立体構造が平坦であること、言い換えれば、皮溝と皮丘の高低差が小さいことが挙げられ、第二には移動に充分な汗乃至は皮脂の分泌量があることが挙げられる。しかし、皮溝があまり深くないことから、汗乃至は皮脂の必要分泌量は(2)のケースに比して極めて少ないものであるといえるので、第二の要因はあまり寄与はないと考えられる。
【0010】
実際の化粧崩れにおいては、(2)又は(3)の化粧崩れが起こる際には、必ず(1)の化粧崩れが起こる可能性を有している。いわば、(2)、(3)の化粧崩れは(1)の化粧崩れと複合型になっている可能性が高い。それがあまり目立たないのは、(1)の化粧崩れの効果よりも、(2)或いは(3)の化粧崩れの効果の方が大きいことと、化粧崩れを意識した、種々のメークアップ用の新色材の開発により、色材そのものが濡れにくくなっていたり、濡れた場合と濡れない場合での光学的効果の差が少なくなっていたりすることも挙げられる。即ち、化粧崩れの対応を考える上で重要となってくるのは、(2)、(3)の化粧崩れの対応手段を創出することと、(2)、(3)のタイプの化粧崩れであることを的確に鑑別する技術を創出することであると言える。
【0011】
本発明の化粧崩れの種類の鑑別法の目的とするところは、化粧崩れの種類を的確に鑑別し、その化粧崩れのタイプに対応して適合した化粧料を選択することにある。従って、上記の化粧崩れのタイプごとの対応手段を構築しておくことが重要である。本発明者らはこの観点に立って、上記3タイプの化粧崩れの対応手段を検討し、構築した。以下に、対応手段をタイプごとに示す。
【0012】
(1)色材の濡れ変化による化粧崩れに対する対応策
この様な崩れに対する対応策は、大きく分けて2つある。一つは皮脂乃至は汗に濡れないように色材を処理することであり、もう一つは色材の濡れ状況が変わらないようにすることである。第一の対応としては、色材類の表面処理が挙げられる。かかる表面処理としては、ハイドロジェンメチルポリシロキサンやジメチルポリシロキサンを焼き付けたシリコーン処理、ジアルキルジアルコキシシラン等のシランカップリング剤で処理したシランカップリング剤処理、アシルグルタミン酸アルミニウム塩等で処理したアシルアミノ酸塩処理、レシチン等で被覆したレシチン処理などが好ましく例示できる。この様な処理に於ける処理量は、粉体全量に対して処理剤が1〜30重量%である。又、色材の濡れ状況を変わらなくさせる方策としては、例えば色材に油脂を含浸させ、新たに皮脂などで濡れないようにさせる手だてがある。この様な手だてはオイルゲル化粧料では有利である。含真に使用する油脂量は、色材などの粉体と同量乃至は10倍量である。現在のメークアップ化粧料に於いては、殆どの場合、色材に表面処理が施されていることから、この色材の濡れ変化に起因する化粧崩れが問題になるケースはさほど多くないと勘案される。
【0013】
(2)化粧料の局在化による化粧崩れに対する対応策
化粧料の局在化において注目すべきことは、この様な現象がチタンマイカなどの板状のものに起こりやすいことであり、この意味で、局在化が問題になるような使用者に対しては、この様な板状粉体、パール顔料などの配合を極力抑えた化粧料を選択することが適切である。又、皮脂や汗と混和しにくく、且つ、皮膚との密着力のある、キャンデリラワックス。カルナウバワックス、ポリエチレン等の高融点ワックス類を含有させることも有利である。これらの含有量は、化粧料全量に対して1〜5重量%が好ましい。加えて、過剰に存在する皮脂や汗をトラップするため、中空のアクリル樹脂粉体、アルミニウム塩や酸化亜鉛等をイナートしたベントナイト等の、分極部分を有するクラスレート粉体等を含有させることも適切であるといえる。この様な成分の好ましい含有量は、化粧料全量に対して1〜30重量%である。又、下地となる化粧料に於いて、油脂を多く含まないものを選択するのも肝要である。
【0014】
(3)化粧料の脱落による化粧崩れに対する対応策
この様な化粧崩れの場合、板状粉体などが局在化する皮膚立体構造に乏しいため、(2)の場合のように、板状粉体の含有量をコントロールするような工夫は不要である。この様な化粧崩れにおいて留意すべきことは、汗や皮脂の存在下でも化粧料を皮膚上に密着させる手だてである。この様な手だての1つとして、汗や皮脂と非流動性のマトリックスを作る成分を含有させることが挙げられる。具体的には、架橋型のかご型構造を有するアクリル樹脂や、アクリル酸デンプングラフト重合体等が好適に例示できる。この様な成分は、これを単独で化粧料に含有させることも出来るし、セリサイトなどの粉体上にコートして含有させることも出来る。かかる成分の好ましい含有量は、化粧料全量に対して、0.5〜20重量%である。又、これに加えて、(2)の場合と同様に汗や皮脂をトラップする成分を配合することも、相加的な効果がある。
【0015】
本発明の、化粧崩れの種類の鑑別法は、前記の技術を背景とした、化粧崩れのしにくい化粧料を選択するための、鑑別法である。本発明の化粧崩れの種類の鑑別法では、前記(2)のタイプの化粧崩れを起こしやすいのか、(3)のタイプの化粧崩れを起こしやすいのかを鑑別する。本発明の化粧崩れの種類の鑑別法の指標とするのは、皮膚の微小立体構造である。対象となる皮膚としては、化粧料を塗布する部位が特に好ましく、従って顔の皮膚の微小立体構造を指標とすることが特に好ましい。微小立体構造は、レプリカなどを採取し、これに写し取られた皮溝或いは皮丘の形状から判別することが出来る。又、レプリカ上の凹凸を波形に変換し、この波形より微小立体構造が、平坦であるのか、変化に富んでいるのかを知ることも出来る。又、ビデオマイクロスコープなどを利用して、皮膚の表面状態を画像として取り込み、これを幾つかの標準像と肉眼で比較して判別することも出来る。(2)のタイプの化粧崩れをする人と(3)のタイプの化粧崩れをする人では、皮膚の微小立体構造が著しく異なるため、これらの何れの方法を用いても、化粧崩れのタイプが正確に判別できる。特に、化粧崩れの種類を鑑別すべき対象に対して、その人の化粧崩れの種類の鑑別結果の説明を行う際には、前記標準像とともに提示することが、鑑別結果の理解、化粧崩れに対する対応を徹底させる上で格別の効果を奏する。
【0016】
皮膚の微小立体構造において、皮溝、皮丘が明確であり、これらが作り出す皮膚の肌理が明瞭である、立体的に凹凸の豊かな人は、本発明の鑑別法では、(2)のタイプの化粧崩れをすると鑑別する。即ち、立体構造が豊かな故に、立体構造上、安定に粉体類が存在できる皮丘の際や皮溝に粉体類が局在化し、(2)のタイプの化粧崩れをする。この崩れの典型的な例を、ビデオマイクロスコープによる画像として、図1に示す。この例では化粧料が局在化しているのがわかる。
【0017】
皮膚の微小立体構造において、皮溝、皮丘が不明瞭であり、皮膚の微小立体構造が全体的に平坦な印象を呈する人は、本発明の鑑別法では、(3)のタイプの化粧崩れをすると鑑別する。この様な人においては、分泌される汗や皮脂を貯留する余裕が皮溝にないため、分泌された汗や皮脂は皮膚全体に流れ出し、これによって化粧料が流し去られ、化粧部位より脱落してしまう。この様な皮膚の微小立体構造を持つ人は、40歳台以上の、割と高年齢の人に多い。従来においては、高年齢の人には皮脂分泌が少ないので、皮脂による化粧崩れは無いと言われていたが、本発明者らは、逆に高年齢になるほど、皮脂分泌が少なくなるにもかかわらず、皮脂崩れが多いことを追求して、この様な現象を見つけるに至った。従来においては、高年齢に於ける化粧崩れがなかなか解決できない問題であったが、本発明の知見により、適切な化粧料が選択でき、解決されるようになっている。本発明の鑑別法の特に特徴とすべきことは、従来においては、全く区別がされていなかった、(2)のタイプの化粧崩れと(3)のタイプの化粧崩れにおいて、大きな差異があり、それを的確に鑑別することにより、化粧崩れを防ぐことが出来るようになったことである。
【0018】
本発明の化粧崩れの種類の鑑別は、次に示す手順に従って行うことが出来る。
(1)鑑別対象者の顔の頬部よりレプリカを採取する。
(2)レプリカの光学顕微鏡像を得る。
(3)(2)の像を、基準となるレプリカの光学顕微鏡像と比較する。この時、平坦な基準と、凹凸の激しい基準の2つの極端な例をおき、比較することが好ましい。その中間的な例を更におくことも、更に好ましい。
(4)(3)の比較において、凹凸が大きい場合には(2)のタイプの化粧崩れと鑑別し、平坦な場合には(3)のタイプの化粧崩れと鑑別する。化粧料の選択は、前記した如くのような、それぞれのタイプに対応したものを勧める。この中間域においては比較的化粧崩れしにくい、即ち、化粧料の選択は嗜好性に任せる鑑別を行う。
【0019】
本発明の化粧崩れの種類の鑑別は、又、次に示す手順に従って行うことも出来る。
(1)鑑別対象者の顔の頬部よりレプリカを採取する。
(2)レプリカより、凹凸の波形パターンを解析する。
(3)(2)の波形を、基準となるレプリカの波形と比較する。この時、平坦な基準と、凹凸の激しい基準の2つの極端な例をおき、比較することが好ましい。その中間的な例を更におくことも、更に好ましい。波形分析では、微小立体構造は、例えば、平均振幅などのように、数値として得ることが出来る。
(4)(3)の比較において、凹凸が大きい場合には(2)のタイプの化粧崩れと鑑別し、平坦な場合には(3)のタイプの化粧崩れと鑑別する。化粧料の選択は、前記した如くのような、それぞれのタイプに対応したものを勧める。この中間域においては比較的化粧崩れしにくい、即ち、化粧料の選択は嗜好性に任せる鑑別を行う。
【0020】
本発明の化粧崩れの種類の鑑別は、次に示す手順に従っても行うことが出来る。
(1)鑑別対象者の顔の頬部をビデオマイクロスコープによって撮影し、画像を得る。
(2)(1)の像を、基準となるビデオマイクロスコープ画像と比較する。この時、平坦な基準と、凹凸の激しい基準の2つの極端な例をおき、比較することが好ましい。その中間的な例を更におくことも、更に好ましい。この方法では、レプリカを作る必要がないので、リアルタイムに化粧崩れの種類を鑑別することが出来る。
(3)(2)の比較において、凹凸が大きい場合には(2)のタイプの化粧崩れと鑑別し、平坦な場合には(3)のタイプの化粧崩れと鑑別する。化粧料の選択は、前記した如くのような、それぞれのタイプに対応したものを勧める。この中間域においては比較的化粧崩れしにくい、即ち、化粧料の選択は嗜好性に任せる鑑別を行う。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0022】
<実施例1>
無作為に集めた、パネラー5名の頬部のビデオマイクロスコープ画像から、この5名の化粧崩れの種類について鑑別を行った。鑑別に際しては、図3〜5に示す基準の写真を比較対照に用いて行った。その後、5名に下記に示す処方のファンデーションで化粧を行い、時間を追って化粧崩れのパターンを観察した。結果を表2に示す。これより、鑑別された化粧崩れの種類と実際の化粧崩れの種類が良く一致していることがわかる。
【0023】
【表1】
Figure 2004121696
【0024】
【表2】
Figure 2004121696
【0025】
<実施例2>
無作為に選抜した40人のパネラーを、20人ずつ2群に分け、1群は実施例1の要領で、ビデオマイクロスコープ画像より化粧崩れの種類の鑑別を行い、(2)のタイプの化粧崩れの人を7名選抜した。(タイプ(2)群)もう一群からは無作為に7名のパネラーを選抜した。(無作為選抜群)この人たちに、下記に示す(2)のタイプの化粧崩れ用の化粧料を3週間使用してもらい、化粧持ちを調べてもらった。化粧持ちの評価は、スコア5:非常に化粧持ちがよい、スコア4:化粧持ちがよい、スコア3:化粧持ちがやや良い、スコア2:化粧持ちがやや悪い、スコア1:化粧持ちが悪いの基準に従ってスコア付けをおこなった。結果を出現例数として表3に示す。これより、本発明の化粧崩れの種類の鑑別法により、化粧崩れのタイプを的確に鑑別し、それに適した化粧料を使用した群は、化粧持ちも良好であることがわかる。
(タイプ(2)用の化粧料(ファンデーション))
シリコーン処理微粒子二酸化チタン         20  重量部
シリコーン処理酸化鉄               10  重量部
シリカゲル                    10  重量部
中空アクリル樹脂粉体               30  重量部
アルミニウム・亜鉛イナートベントナイト      20  重量部
ポリエチレン                    3  重量部
キャンデリラワックス                2  重量部
重質流動イソパラフィン               5  重量部
【0026】
【表3】
Figure 2004121696
【0027】
<実施例3>
無作為に選抜した40人のパネラーを、20人ずつ2群に分け、1群は実施例1の要領で、ビデオマイクロスコープ画像より化粧崩れの種類の鑑別を行い、(3)のタイプの化粧崩れの人を7名選抜した。(タイプ(3)群)もう一群からは無作為に7名のパネラーを選抜した。(無作為選抜群)この人たちに、下記に示す(3)のタイプの化粧崩れ用の化粧料を3週間使用してもらい、化粧持ちを調べてもらった。化粧持ちの評価は、スコア5:非常に化粧持ちがよい、スコア4:化粧持ちがよい、スコア3:化粧持ちがやや良い、スコア2:化粧持ちがやや悪い、スコア1:化粧持ちが悪いの基準に従ってスコア付けをおこなった。結果を出現例数として表4に示す。これより、本発明の化粧崩れの種類の鑑別法により、化粧崩れのタイプを的確に鑑別し、それに適した化粧料を使用した群は、化粧持ちも良好であることがわかる。
(タイプ(3)用の化粧料(ファンデーション))
シリコーン処理微粒子二酸化チタン         20  重量部
シリコーン処理酸化鉄               10  重量部
架橋型アクリル樹脂被覆セリサイト         10  重量部
アクリル酸デンプングラフト重合体被覆マイカ    10  重量部
中空アクリル樹脂粉体               20  重量部
アルミニウム・亜鉛イナートベントナイト      20  重量部
ポリエチレン                    3  重量部
キャンデリラワックス                2  重量部
重質流動イソパラフィン               5  重量部
【0028】
【表4】
Figure 2004121696
【0029】
<実施例4>
無作為に抽出したパネラー80名を20名ずつ4群に分け、化粧崩れの試験を行った。即ち、第1群、第2群は、実施例1の方法に従って、化粧崩れの種類の鑑別を行い、タイプ(2)の人には前述のタイプ(2)用のファンデーションを渡し、タイプ(3)の人にはタイプ(3)用のファンデーションを渡し、中間の人には、好みでどちらかを選択してもらった。この時、第1群は、図3〜5の皮膚の微小立体構造の写真と、図1、2の崩れ方を示す写真とパネラーの皮膚の微小立体構造の写真とを提示し、化粧料の特徴を口頭で説明してサンプルを渡した。第2群は、口頭で化粧崩れの種類と化粧料の説明を行い、サンプルを渡した。第3群は、実施例1の方法に従って、化粧崩れの種類の鑑別を行い、タイプに関係なくタイプ(2)用のファンデーションを渡した。第4群は、実施例1の方法に従って、化粧崩れの種類の鑑別を行い、タイプに関係なくタイプ(3)用のファンデーションを渡した。実施例2、3と同様に化粧崩れを評価してもらった。結果を表5に示す。これより、写真を提示して説明することにより、化粧崩れの種類とその特質の理解が高まっていることがわかる。又、本発明の鑑別法により的確に化粧崩れの種類を鑑別することが出来、これにより化粧崩れも防げることもわかる。
【0030】
【表5】
Figure 2004121696
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、的確に化粧崩れの種類を鑑別する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイプ(2)の化粧崩れの例を示す図である。(図面代用写真)
【図2】タイプ(3)の化粧崩れの例を示す図である。(図面代用写真)
【図3】皮膚の微小立体構造が平坦な例を示す図である。(図面代用写真)
【図4】皮膚の微小立体構造が「平坦」と「凹凸にとむ」の中間を示すものを表す図である。(図面代用写真)
【図5】皮膚の微小立体構造が「凹凸のとむ」例を示す図である。(図面代用写真)

Claims (8)

  1. 皮膚の微小立体構造を指標とすることを特徴とする、化粧崩れの種類の鑑別法。
  2. 皮膚の微小立体構造が、皮溝と皮丘の深さで代表されることを特徴とする、請求項1に記載の化粧崩れの種類の鑑別法。
  3. 皮膚の微小立体構造が、皮膚のレプリカ及び/又はビデオマイクロスコープによる画像から判別されるものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化粧崩れの種類の鑑別法。
  4. 壮年期以上の年に於ける化粧崩れであることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の化粧崩れの種類の鑑別法。
  5. 皮膚の微小立体構造を表す、皮膚のレプリカ及び/又はビデオマイクロスコープによる画像とともに表示されることを特徴とする、請求項1〜4に記載の化粧崩れの種類の鑑別法によって鑑別された、化粧崩れの種類の表示。
  6. 化粧崩れの種類の鑑別のための皮膚の微小立体構造像の使用。
  7. 皮膚の微小立体構造像が、皮膚レプリカの写真画像乃至は皮膚のビデオマイクロスコープによる画像であることを特徴とする、請求項6に記載の使用。
  8. 鑑別対象の被験者の皮膚の微小立体構造像とともに、比較基準となる皮膚の微小立体構造像を使用することを特徴とする、請求項6又は7に記載の使用。
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