JP2004121577A - 紫外線殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】立体状の被殺菌体であっても表面を均一に殺菌することができる紫外線殺菌装置を提供すること。
【解決手段】装置本体21に設けられる楕円面鏡22と、この楕円面鏡22の一方の焦点22aに設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管23と、前記楕円面鏡22の他方の焦点22bに設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプ24とで構成する。
これにより、楕円面鏡22の他方22bの焦点の紫外線照射用ランプ24から紫外線を照射することで、一方の焦点22aの照射管22に集光させて内部を通る立体状の被殺菌体であってもその表面を均一に殺菌することができるようにしている。
【選択図】 図2
【解決手段】装置本体21に設けられる楕円面鏡22と、この楕円面鏡22の一方の焦点22aに設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管23と、前記楕円面鏡22の他方の焦点22bに設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプ24とで構成する。
これにより、楕円面鏡22の他方22bの焦点の紫外線照射用ランプ24から紫外線を照射することで、一方の焦点22aの照射管22に集光させて内部を通る立体状の被殺菌体であってもその表面を均一に殺菌することができるようにしている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は紫外線殺菌装置に関し、水や殺菌された水で製氷された氷の表面に付着する微生物を紫外線で殺菌するようにしたものであり、特にカップに注ぎ出す形式の自動販売機等の殺菌装置として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から紫外線による殺菌装置は広く使われており、例えばカップに飲料物を注ぎ出す形式の自動販売機や給茶機などにも備えられ、タンクや水道から供給される水や湯を殺菌するのに用いられている。
【0003】
例えば特許文献1に開示された自動販売機の紫外線殺菌システムでは、図3に概略構成を示すように、水道水などの原水1を1次殺菌部2の容器3に送り、この容器3内に設けたフィルタ4および紫外線殺菌ランプ5で浄化殺菌した後、タンク部6に貯水し、このタンク部6でも必要に応じて紫外線殺菌ランプ7で殺菌し、タンク部6で貯水された水は調理製造部8に送られて飲料物、氷、湯等に調理製造され、購買者の要求に応じて供給部9のノズル10から受け台11上のカップ12に注ぐようになっており、この供給部9にもノズル10および受け台11の周辺を殺菌するための紫外線殺菌ランプ13が設けてある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−348249号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような自動販売機の紫外線殺菌システムでは、カップ12に注がれる氷は、浄化殺菌した水を調理製造部8の製氷機に送って作られ、これを貯蔵しておき、購買者の要求に応じて供給部9のノズル10から供給されるようになっており、氷の原料となる水は浄化殺菌されているものの、氷自体は外気と接触する状態で貯蔵されることからこの貯蔵段階で雑菌などの微生物が付着する恐れがある。
【0006】
そこで、氷に対しても紫外線を照射して殺菌することが考えられるが、水や飲料物等の液体と異なり、氷が固体で立体形状であることから表面全体に紫外線を照射して殺菌することが難しいという問題がある。
【0007】
この発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたもので、立体状の被殺菌体であっても表面を均一に殺菌することができる紫外線殺菌装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術が有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載の紫外線殺菌装置は、装置本体に設けられる楕円面鏡と、この楕円面鏡の一方の焦点に設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管と、前記楕円面鏡の他方の焦点に設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプとで構成したことを特徴とするものである。
【0009】
この紫外線殺菌装置によれば、装置本体に設けられる楕円面鏡と、この楕円面鏡の一方の焦点に設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管と、前記楕円面鏡の他方の焦点に設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプとで構成するようにしており、楕円面鏡の一方の焦点に紫外線を透過する照射管を設けて内部を被殺菌体を通すようにし、他方の焦点の紫外線照射用ランプから紫外線を照射することで、照射管に集光させて立体状の被殺菌体であってもその表面を均一に殺菌できるようになる。
【0010】
また、この発明の請求項2記載の紫外線殺菌装置は、請求項1記載の構成に加え、前記紫外線照射用ランプを前記照射管を通る被殺菌体に連動させて発光殺菌する制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
この紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを前記照射管を通る被殺菌体に連動させて発光殺菌する制御手段を設けるようにしており、照射管を被殺菌体が通る殺菌の必要なときにのみ紫外線を照射して殺菌するようにし、無駄を無くし省エネとなる。
【0012】
さらに、この発明の請求項3記載の紫外線殺菌装置は、請求項1または2記載の構成に加え、前記紫外線照射用ランプを紫外線照射用フラッシュランプで構成したことを特徴とするものである。
【0013】
この紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを紫外線照射用フラッシュランプで構成してあり、紫外線照射用フラッシュランプからの閃光によって短時間に効率良く照射して殺菌できるようにしている。
【0014】
また、この発明の請求項4記載の紫外線殺菌装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記被殺菌体が氷であり、その表面を殺菌するようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
この紫外線殺菌装置によれば、前記被殺菌体を氷とし、その表面を殺菌するようにしており、立体状の氷であってもその表面を均一に殺菌できるようにしている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1(a),(b)および図2はこの発明の紫外線殺菌装置を自動販売機に適用した一実施の形態にかかり、図1(a)は氷の製造及び供給系の概略構成図、図1(b)は殺菌装置部分の概略斜視図、図2は紫外線の照射状態を説明する横断面図である。
【0017】
この紫外線殺菌装置20は、例えば氷などの立体状の被殺菌体の表面に付着する雑菌等の微生物を均一に殺菌できるようにしたもので、特にカップに注ぎ出す形式の自動販売機の氷の殺菌に適している。
【0018】
この紫外線殺菌装置20は、図3および図1に示すように、水道水などの原水1を浄化殺菌して得られる殺菌水を用い、調理製造部8の製氷機14で製氷し、これを氷保管室15に保管した後、購買者の要求で供給部9のカップ12に注ぎ入れるカップ式自動販売機に設けられ、具体的には、カップ12に注ぎ入れる直前に殺菌できるように氷保管室15と氷ノズル10との間に設置される。
【0019】
この紫外線殺菌装置20は、装置本体21に楕円面鏡22が設けらており、ここでは装置本体21自体が中空楕円柱状とされ、楕円面の側面21aと平坦な上下面21bとで構成され、この装置本体21の内面を全て鏡面とすることで楕円面鏡22が構成されるようにしてある。
【0020】
この装置本体21の内面全体で構成された楕円面鏡22の焦点22a,22bには、一方の焦点22aに紫外線を透過する材料の管で構成された照射管23が配置されて装置本体11を上下に貫通して取り付けてあり、他方の焦点22bには棒状の紫外線照射用ランプとして紫外線フラッシュランプ24が配置され、装置本体21内に取り付けてある。
【0021】
この楕円面鏡22は、中空楕円柱状の内面を鏡面として構成してあるので、2つの焦点22a,22bはそれぞれ楕円面鏡22の横断面の楕円の焦点が連続する直線上に位置することから、これら焦点22a,22bの連続する直線に沿ってそれぞれ照射管23と紫外線フラッシュランプ24とが配置してある。
【0022】
この照射管23は、紫外線を透過する材料として、例えば石英ガラス、合成フューズドシリカ(アモルファス二酸化シリコン)、合成石英、溶融石英、合成サファイア(酸化アルミニウム)などが用いられて作られており、ここでは、製氷機14で作られる氷が通過できる内径の管としてある。
【0023】
また、紫外線フラッシュランプ24としては、例えばキセノンフラッシュランプが用いられるほか、アーク放電ランプやエキシマランプ等が用いられ、図示しないランプ制御装置により発光時間:1.0μs〜1.0ms、出力:0.2〜500wの紫外線を発光・照射できるようしてあり、ランプ制御装置では、自動販売機の購買者の要求に合わせて発光のタイミングなどが制御されるようになっている。
【0024】
このように構成した紫外線殺菌装置20は、例えば図1(a)に示すように、殺菌された水を用いて製氷機14で製氷された氷が保管される氷保管室15と、この氷保管室15からカップ12に氷を注ぐノズル10との間に設置される。
【0025】
こうして紫外線殺菌装置20を設置した状態で、購買者から氷の入った飲料物の要求がなされると、この要求信号に基づいて氷保管室15から氷がノズル10に送られ、カップ12に注がれるが、氷保管室15からの氷の供給と同時に、紫外線殺菌装置20のランプ制御装置によって紫外線用フラッシュランプ24から紫外線が閃光(パルス光)として照射される。
【0026】
すると、図2に示すように、この紫外線用フラッシュランプ24が楕円面鏡22の他方の焦点22bに配置され、一方の焦点22aに照射管23が配置してあるので、紫外線用フラッシュランプ24からの紫外線が照射管23に集光され、紫外線を透過する材料の照射管23内を通る氷に照射され、光源である紫外線用フラッシュランプ24の反対側も楕円面鏡22で反射された紫外線が照射され、直接照射される紫外線とともに、氷の周囲を均一に殺菌することができる。
【0027】
そして、氷の周囲だけでなく上下の表面も照射管22を通過する間に透過する紫外線で殺菌されるとともに、装置本体21の上下面21bの内面の鏡面によって反射した紫外線も照射されることで殺菌され、氷の立体形状にかかわらず表面全体を均一に殺菌することができる。
【0028】
また、この紫外線殺菌装置20では、紫外線照射用ランプとしてフラッシュランプ24を用い、紫外線の閃光(パルス光)によって殺菌するようにしているので、ごく短時間で殺菌することが可能であり、常時ランプを点灯する必要がなく、省エネルギとなる。
【0029】
さらに、紫外線殺菌装置20自体がコンパクトであり、設置場所の制限を受けずに自動販売機のわずかなスペースに設置することができる。
【0030】
また、紫外線を用いて殺菌するようにしているので、殺菌力が強く、薬品などを用いる場合のような匂いの付着などの問題もなく取り扱いが容易である。
【0031】
なお、上記実施の形態では、被殺菌体として氷を例に説明したが、固体で立体状のものに限らず、水や飲料物などの液体など他の流体の殺菌にも適用することができ、紫外線を無駄無く均一に照射して殺菌することができる。
【0032】
また、紫外線照射用ランプはフラッシュランプに限らず、連続点灯タイプのランプであっても良く、形状も棒状のものに限らず、球状などのものであっても良い。
【0033】
さらに、上記実施の形態では、楕円面鏡を中空楕円柱状の内面全体を鏡面として構成したが、楕円凹面の一部だけで楕円面鏡(軸上鏡、あるいは軸外鏡)を構成するようにしても良く、この場合に焦点に置かれる紫外線照射用ランプから照射される紫外線が楕円面鏡に向けて集中的に照射できるようにマスクなどを用いることが好ましい。
【0034】
【発明の効果】
以上、一実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明の請求項1記載の紫外線殺菌装置によれば、装置本体に設けられる楕円面鏡と、この楕円面鏡の一方の焦点に設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管と、前記楕円面鏡の他方の焦点に設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプとで構成するようにしたので、楕円面鏡の一方の焦点に紫外線を透過する照射管を設けて内部に被殺菌体を通すようにし、他方の焦点の紫外線照射用ランプから紫外線を照射することで、照射管に集光させて立体状の被殺菌体であってもその表面を均一に殺菌することができる。
【0035】
また、この発明の請求項2記載の紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを前記照射管を通る被殺菌体に連動させて殺菌する制御手段を設けるようにしたので、照射管を被殺菌体が通る殺菌の必要なときにのみ紫外線を照射して殺菌することができ、無駄を無くし省エネとすることができる。
【0036】
さらに、この発明の請求項3記載の紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを紫外線照射用フラッシュランプで構成したので、紫外線照射用フラッシュランプからの閃光(パルス光)によって短時間に効率良く紫外線を照射して殺菌することができる。
【0037】
また、この発明の請求項4記載の紫外線殺菌装置によれば、前記被殺菌体を氷とし、その表面を殺菌するようにしたので、立体状の氷であってもその表面を均一に殺菌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の紫外線殺菌装置を自動販売機に適用した一実施の形態にかかり、 (a)は氷の製造及び供給系の概略構成図、(b)は殺菌装置部分の概略斜視図である。
【図2】この発明の紫外線殺菌装置を自動販売機に適用した一実施の形態にかかる紫外線の照射状態を説明する横断面図である。
【図3】従来の紫外線殺菌装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 原水
8 調理製造部
9 供給部
10 ノズル
12 カップ
14 製氷機
15 氷保管室
20 紫外線殺菌装置
21 装置本体
21a 楕円側面
21b 平坦上下面
22 楕円面鏡
23 照射管
24 紫外線フラッシュランプ(紫外線照射用ランプ)
【発明の属する技術分野】
この発明は紫外線殺菌装置に関し、水や殺菌された水で製氷された氷の表面に付着する微生物を紫外線で殺菌するようにしたものであり、特にカップに注ぎ出す形式の自動販売機等の殺菌装置として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から紫外線による殺菌装置は広く使われており、例えばカップに飲料物を注ぎ出す形式の自動販売機や給茶機などにも備えられ、タンクや水道から供給される水や湯を殺菌するのに用いられている。
【0003】
例えば特許文献1に開示された自動販売機の紫外線殺菌システムでは、図3に概略構成を示すように、水道水などの原水1を1次殺菌部2の容器3に送り、この容器3内に設けたフィルタ4および紫外線殺菌ランプ5で浄化殺菌した後、タンク部6に貯水し、このタンク部6でも必要に応じて紫外線殺菌ランプ7で殺菌し、タンク部6で貯水された水は調理製造部8に送られて飲料物、氷、湯等に調理製造され、購買者の要求に応じて供給部9のノズル10から受け台11上のカップ12に注ぐようになっており、この供給部9にもノズル10および受け台11の周辺を殺菌するための紫外線殺菌ランプ13が設けてある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−348249号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような自動販売機の紫外線殺菌システムでは、カップ12に注がれる氷は、浄化殺菌した水を調理製造部8の製氷機に送って作られ、これを貯蔵しておき、購買者の要求に応じて供給部9のノズル10から供給されるようになっており、氷の原料となる水は浄化殺菌されているものの、氷自体は外気と接触する状態で貯蔵されることからこの貯蔵段階で雑菌などの微生物が付着する恐れがある。
【0006】
そこで、氷に対しても紫外線を照射して殺菌することが考えられるが、水や飲料物等の液体と異なり、氷が固体で立体形状であることから表面全体に紫外線を照射して殺菌することが難しいという問題がある。
【0007】
この発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたもので、立体状の被殺菌体であっても表面を均一に殺菌することができる紫外線殺菌装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術が有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載の紫外線殺菌装置は、装置本体に設けられる楕円面鏡と、この楕円面鏡の一方の焦点に設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管と、前記楕円面鏡の他方の焦点に設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプとで構成したことを特徴とするものである。
【0009】
この紫外線殺菌装置によれば、装置本体に設けられる楕円面鏡と、この楕円面鏡の一方の焦点に設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管と、前記楕円面鏡の他方の焦点に設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプとで構成するようにしており、楕円面鏡の一方の焦点に紫外線を透過する照射管を設けて内部を被殺菌体を通すようにし、他方の焦点の紫外線照射用ランプから紫外線を照射することで、照射管に集光させて立体状の被殺菌体であってもその表面を均一に殺菌できるようになる。
【0010】
また、この発明の請求項2記載の紫外線殺菌装置は、請求項1記載の構成に加え、前記紫外線照射用ランプを前記照射管を通る被殺菌体に連動させて発光殺菌する制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
この紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを前記照射管を通る被殺菌体に連動させて発光殺菌する制御手段を設けるようにしており、照射管を被殺菌体が通る殺菌の必要なときにのみ紫外線を照射して殺菌するようにし、無駄を無くし省エネとなる。
【0012】
さらに、この発明の請求項3記載の紫外線殺菌装置は、請求項1または2記載の構成に加え、前記紫外線照射用ランプを紫外線照射用フラッシュランプで構成したことを特徴とするものである。
【0013】
この紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを紫外線照射用フラッシュランプで構成してあり、紫外線照射用フラッシュランプからの閃光によって短時間に効率良く照射して殺菌できるようにしている。
【0014】
また、この発明の請求項4記載の紫外線殺菌装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記被殺菌体が氷であり、その表面を殺菌するようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
この紫外線殺菌装置によれば、前記被殺菌体を氷とし、その表面を殺菌するようにしており、立体状の氷であってもその表面を均一に殺菌できるようにしている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1(a),(b)および図2はこの発明の紫外線殺菌装置を自動販売機に適用した一実施の形態にかかり、図1(a)は氷の製造及び供給系の概略構成図、図1(b)は殺菌装置部分の概略斜視図、図2は紫外線の照射状態を説明する横断面図である。
【0017】
この紫外線殺菌装置20は、例えば氷などの立体状の被殺菌体の表面に付着する雑菌等の微生物を均一に殺菌できるようにしたもので、特にカップに注ぎ出す形式の自動販売機の氷の殺菌に適している。
【0018】
この紫外線殺菌装置20は、図3および図1に示すように、水道水などの原水1を浄化殺菌して得られる殺菌水を用い、調理製造部8の製氷機14で製氷し、これを氷保管室15に保管した後、購買者の要求で供給部9のカップ12に注ぎ入れるカップ式自動販売機に設けられ、具体的には、カップ12に注ぎ入れる直前に殺菌できるように氷保管室15と氷ノズル10との間に設置される。
【0019】
この紫外線殺菌装置20は、装置本体21に楕円面鏡22が設けらており、ここでは装置本体21自体が中空楕円柱状とされ、楕円面の側面21aと平坦な上下面21bとで構成され、この装置本体21の内面を全て鏡面とすることで楕円面鏡22が構成されるようにしてある。
【0020】
この装置本体21の内面全体で構成された楕円面鏡22の焦点22a,22bには、一方の焦点22aに紫外線を透過する材料の管で構成された照射管23が配置されて装置本体11を上下に貫通して取り付けてあり、他方の焦点22bには棒状の紫外線照射用ランプとして紫外線フラッシュランプ24が配置され、装置本体21内に取り付けてある。
【0021】
この楕円面鏡22は、中空楕円柱状の内面を鏡面として構成してあるので、2つの焦点22a,22bはそれぞれ楕円面鏡22の横断面の楕円の焦点が連続する直線上に位置することから、これら焦点22a,22bの連続する直線に沿ってそれぞれ照射管23と紫外線フラッシュランプ24とが配置してある。
【0022】
この照射管23は、紫外線を透過する材料として、例えば石英ガラス、合成フューズドシリカ(アモルファス二酸化シリコン)、合成石英、溶融石英、合成サファイア(酸化アルミニウム)などが用いられて作られており、ここでは、製氷機14で作られる氷が通過できる内径の管としてある。
【0023】
また、紫外線フラッシュランプ24としては、例えばキセノンフラッシュランプが用いられるほか、アーク放電ランプやエキシマランプ等が用いられ、図示しないランプ制御装置により発光時間:1.0μs〜1.0ms、出力:0.2〜500wの紫外線を発光・照射できるようしてあり、ランプ制御装置では、自動販売機の購買者の要求に合わせて発光のタイミングなどが制御されるようになっている。
【0024】
このように構成した紫外線殺菌装置20は、例えば図1(a)に示すように、殺菌された水を用いて製氷機14で製氷された氷が保管される氷保管室15と、この氷保管室15からカップ12に氷を注ぐノズル10との間に設置される。
【0025】
こうして紫外線殺菌装置20を設置した状態で、購買者から氷の入った飲料物の要求がなされると、この要求信号に基づいて氷保管室15から氷がノズル10に送られ、カップ12に注がれるが、氷保管室15からの氷の供給と同時に、紫外線殺菌装置20のランプ制御装置によって紫外線用フラッシュランプ24から紫外線が閃光(パルス光)として照射される。
【0026】
すると、図2に示すように、この紫外線用フラッシュランプ24が楕円面鏡22の他方の焦点22bに配置され、一方の焦点22aに照射管23が配置してあるので、紫外線用フラッシュランプ24からの紫外線が照射管23に集光され、紫外線を透過する材料の照射管23内を通る氷に照射され、光源である紫外線用フラッシュランプ24の反対側も楕円面鏡22で反射された紫外線が照射され、直接照射される紫外線とともに、氷の周囲を均一に殺菌することができる。
【0027】
そして、氷の周囲だけでなく上下の表面も照射管22を通過する間に透過する紫外線で殺菌されるとともに、装置本体21の上下面21bの内面の鏡面によって反射した紫外線も照射されることで殺菌され、氷の立体形状にかかわらず表面全体を均一に殺菌することができる。
【0028】
また、この紫外線殺菌装置20では、紫外線照射用ランプとしてフラッシュランプ24を用い、紫外線の閃光(パルス光)によって殺菌するようにしているので、ごく短時間で殺菌することが可能であり、常時ランプを点灯する必要がなく、省エネルギとなる。
【0029】
さらに、紫外線殺菌装置20自体がコンパクトであり、設置場所の制限を受けずに自動販売機のわずかなスペースに設置することができる。
【0030】
また、紫外線を用いて殺菌するようにしているので、殺菌力が強く、薬品などを用いる場合のような匂いの付着などの問題もなく取り扱いが容易である。
【0031】
なお、上記実施の形態では、被殺菌体として氷を例に説明したが、固体で立体状のものに限らず、水や飲料物などの液体など他の流体の殺菌にも適用することができ、紫外線を無駄無く均一に照射して殺菌することができる。
【0032】
また、紫外線照射用ランプはフラッシュランプに限らず、連続点灯タイプのランプであっても良く、形状も棒状のものに限らず、球状などのものであっても良い。
【0033】
さらに、上記実施の形態では、楕円面鏡を中空楕円柱状の内面全体を鏡面として構成したが、楕円凹面の一部だけで楕円面鏡(軸上鏡、あるいは軸外鏡)を構成するようにしても良く、この場合に焦点に置かれる紫外線照射用ランプから照射される紫外線が楕円面鏡に向けて集中的に照射できるようにマスクなどを用いることが好ましい。
【0034】
【発明の効果】
以上、一実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明の請求項1記載の紫外線殺菌装置によれば、装置本体に設けられる楕円面鏡と、この楕円面鏡の一方の焦点に設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管と、前記楕円面鏡の他方の焦点に設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプとで構成するようにしたので、楕円面鏡の一方の焦点に紫外線を透過する照射管を設けて内部に被殺菌体を通すようにし、他方の焦点の紫外線照射用ランプから紫外線を照射することで、照射管に集光させて立体状の被殺菌体であってもその表面を均一に殺菌することができる。
【0035】
また、この発明の請求項2記載の紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを前記照射管を通る被殺菌体に連動させて殺菌する制御手段を設けるようにしたので、照射管を被殺菌体が通る殺菌の必要なときにのみ紫外線を照射して殺菌することができ、無駄を無くし省エネとすることができる。
【0036】
さらに、この発明の請求項3記載の紫外線殺菌装置によれば、前記紫外線照射用ランプを紫外線照射用フラッシュランプで構成したので、紫外線照射用フラッシュランプからの閃光(パルス光)によって短時間に効率良く紫外線を照射して殺菌することができる。
【0037】
また、この発明の請求項4記載の紫外線殺菌装置によれば、前記被殺菌体を氷とし、その表面を殺菌するようにしたので、立体状の氷であってもその表面を均一に殺菌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の紫外線殺菌装置を自動販売機に適用した一実施の形態にかかり、 (a)は氷の製造及び供給系の概略構成図、(b)は殺菌装置部分の概略斜視図である。
【図2】この発明の紫外線殺菌装置を自動販売機に適用した一実施の形態にかかる紫外線の照射状態を説明する横断面図である。
【図3】従来の紫外線殺菌装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 原水
8 調理製造部
9 供給部
10 ノズル
12 カップ
14 製氷機
15 氷保管室
20 紫外線殺菌装置
21 装置本体
21a 楕円側面
21b 平坦上下面
22 楕円面鏡
23 照射管
24 紫外線フラッシュランプ(紫外線照射用ランプ)
Claims (4)
- 装置本体に設けられる楕円面鏡と、
この楕円面鏡の一方の焦点に設けられ内部を被殺菌体が通る紫外線透過材の照射管と、
前記楕円面鏡の他方の焦点に設けられ紫外線を発光する紫外線照射用ランプとで構成したことを特徴とする紫外線殺菌装置。 - 前記紫外線照射用ランプを前記照射管を通る被殺菌体に連動させて発光殺菌する制御手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の紫外線殺菌装置。
- 前記紫外線照射用ランプを紫外線照射用フラッシュランプで構成したことを特徴とする請求項1または2記載の紫外線殺菌装置。
- 前記被殺菌体が氷であり、その表面を殺菌するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線殺菌装置。
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