JP2004121242A - カキ果実の剥皮方法、剥皮果実、および包装剥皮果実 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、カキ果実を加熱手段により加熱して、カキ果実に含まれているペクチン質分解酵素活性阻害因子を不活性化させ、かつ、カキ果実の角皮に少なくとも亀裂を生じさせる加熱処理工程と、前記加熱処理工程における加熱により角皮2に少なくとも亀裂が生じたカキ果実1Aにペクチン質分解酵素を含浸させてカキ果実の外果皮組織3Aを分解する酵素処理工程と、前記酵素処理工程でペクチン質分解酵素により分解された外果皮組織を除去手段により除去して剥皮果実を得る外果皮除去工程とを備えてなるカキ果実の剥皮方法である。また、前記剥皮方法により得られた剥皮果実、および、この剥皮果実を密封包装した包装剥皮果実である。
【選択図】 図1
Description
カキの需要の拡大を阻んでいる一つの要因は、その強固な果皮にあるとも言われている。近年、「剥きやすく、食べやすい果実」が好まれる消費傾向が顕著となり、皮や種が取り除かれて食べやすい大きさにカットされた、いわゆる「カットフルーツ」が市場を拡大しつつある。
ところが、この剥皮方法は、高圧と常圧の間の圧力変化に耐え得る密閉耐圧容器を必要とするため、設備が重大で多額の建設コストがかかり操作にも十分な注意を払わなければならない。また、この剥皮方法に用いられるカキ果実は加熱加圧されても皮層がもとの形を保っているほど強固な皮質を持つ、例えば富有柿などしか適用されない。因みに、刀根早生、平核無柿などのように皮質が比較的弱い品種では加熱加圧時に皮層に割れなどの傷が付くため、傷からの圧力漏れにより常圧降下時でも皮層の爆発的沸騰がほとんど発生せず、大部分の皮層は果肉にくっついたままとなる。
本発明者らは、このような角皮を含む外果皮組織の役割について更に精査し、角皮に亀裂を生じさせたり或る程度剥離させた後に、酵素を含浸させることで、内部の外果皮組織に酵素を浸透させることが可能であると推察した。すなわち、外果皮組織の細胞間隙に、ペクチン質分解酵素を作用させて、組織を構成する細胞間の接着を乖離させることにより、刃物などを使うことなく、効率的にカキ果実を剥皮することが可能になると考えたのである。
そのまま食品とする場合には、剥皮果実をアスコルビン酸水溶液などに浸漬した後、空気などの気体を透過させない性質、いわゆる気体バリア性を有する合成樹脂フィルムで密封状に包装する。そして、密封包装された包装剥皮果実を所定温度に加熱する。この所定温度とは、使用したペクチン質分解酵素を不活性化し、包装内に混入している微生物を殺菌し得る温度であり、例えば60℃程度である。かかる加熱に要求される温度は加熱時間とのかねあいで変わる。例えば、長時間加熱の場合は50℃程度でよいが、工業的に望まれる短時間加熱の場合は85℃以上とすることが好ましい。そうして、前記加熱後の包装剥皮果実は、冷蔵保存することで数週間の保存が可能であり、カットフルーツとして市場に流通させることができる。
実施例1.
平核無柿種のカキ果実を1個ずつ、60℃(実施例1−1)、80℃(実施例1−2)、100℃(実施例1−3)の熱水3L中に別々に浸漬し、30秒〜60分間加熱処理した後、流水で急冷した。処理したカキ果実の側部および果頂部(ヘタと反対側の部分)の硬度を、貫入式果実硬度計(木屋製作所製のユニバーサル型に円錐型針頭を装着したもの)により測定した。また、カキ果実の角皮の表面状態を目視で判定し、5段階の角皮剥離スコアを付した。
実施例1に用いたと同じ平核無柿種のカキ果実について、加熱処理をすることなくブランクとして、果実側部および果頂部の硬度を測定した。
表2における「角皮剥離スコア」の内容は次の通りである。
1;変化無し。
2;表面にシワが発生している。
3;細かい亀裂が生じている。
4;大きな亀裂が生じている。
5;角皮が剥離している。
実施例1−3に記載した方法により、角皮の亀裂や剥離の発生に有効であると判断された100℃での加熱処理をそれぞれ30秒(実施例2−1)、60秒(実施例2−2)、120秒(実施例2−3)行った平核無柿果実に対し、ペクチン質分解酵素であるPectinase-GODO(トリコスポロン・ペニシラタム(Trichosporon penicillatum)由来ペクチン質分解酵素、合同酒精製)を用いて、外果皮組織の崩壊試験を行った。
前記酵素の0.1wt%水溶液を調製し、その650mLを1000mL容ビーカーに入れた。37℃に設定した恒温水槽中で前記の酵素水溶液を予熱した。酵素水溶液が37℃に達した時点で、加熱処理により予め角皮を一部剥離させたカキ果実2個を酵素水溶液中に浸漬した。ビーカーを恒温器に移して37℃に保温し、所定時間(30分、60分、90分、180分)経過後にカキ果実を取りだした。そして、酵素処理したカキ果実を流水中で軽く手で擦ることで、崩壊した外果皮組織を除去した。外果皮組織の残存状態を目視で判定し、5段階の剥皮スコアにより評価した。
Pectinase-GODOに替え、同じくペクチン質分解酵素であるマセロチームA(リゾプス(Rhizopus)属由来ペクチン質分解酵素、ヤクルト薬品工業製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、加熱済みカキ果実を酵素処理した。
Pectinase-GODOに替え、非ペクチナーゼ系酵素である精製パパインF(パパイヤ由来タンパク質分解酵素、アサヒビール製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、加熱済みカキ果実を酵素処理した。
Pectinase-GODOに替え、非ペクチナーゼ系酵素であるスミチームAC(Aspergillus niger由来セルロース分解酵素、新日本化学工業製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、加熱済みカキ果実を酵素処理した。
Pectinase-GODOに替え、非ペクチナーゼ系酵素であるスミチームC(Trichoderma属由来セルロース分解酵素、新日本化学工業製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、加熱済みカキ果実を酵素処理した。
加熱処理をしていない平核無柿種のカキ果実を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、カキ果実を酵素処理した。
表3および表4における「剥皮スコア」の内容は次の通りである。
1;変化無し。
2;部分的に角皮が剥離できる。
3;部分的に外果皮組織が崩壊している。
4;外果皮組織が大部分崩壊している。
5;外果皮組織が完全に崩壊している。
これに対し、精製パパインF(比較例2)、スミチームAC(比較例3)、スミチームC(比較例4)のように、ペクチン質分解活性を持たない非ペクチナーゼ系の酵素剤を使用した場合は、外果皮組織の状態にほとんど影響を与えなかった。また、比較例5のように、加熱処理されていない収穫時のままのカキ果実は、Pectinase-GODOで処理されても角皮すら影響を受けず表面状態に変化が見られなかった。
実施例2で用いたPectinase-GODOについて、更に詳細な酵素処理条件の検討を行った。実施例1−3に記載した方法により、最適化した加熱処理条件(100℃、1分間)で前処理し角皮を剥離させた平核無柿果実を用いて、外果皮組織の崩壊試験を行った。Pectinase-GODOの、0.001wt%、0.01wt%、0.1wt%水溶液を調製し、各酵素水溶液の650mLをそれぞれ1000mL容ビーカーに入れた。37℃に設定した恒温水槽中で前記の酵素水溶液を予熱した。酵素水溶液が37℃に達した時点で、加熱処理により予め角皮を剥離させた果実2個を酵素水溶液中に浸漬した。ビーカーを恒温器に移して37℃に保温し、所定時間(30分、60分、90分、120分、180分)経過後にカキ果実を取りだした。そして、酵素処理したカキ果実を流水中で軽く手で擦ることで、崩壊した外果皮組織を除去した。外果皮組織の残存状態を目視で判定し、5段階の剥皮スコアにより評価した。
実施例4におけるPectinase-GODOに替えてマセロチームAを用いたことと、100℃で2分間加熱処理したカキ果実を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、カキ果実を酵素処理した。
表5における「剥皮スコア」の内容は次の通りである。
1;変化無し。
2;部分的に角皮が剥離できる。
3;部分的に外果皮組織が崩壊している。
4;外果皮組織が大部分崩壊している。
5;外果皮組織が完全に崩壊している。
ここでは、剥皮果実の密封包装商品を製造する例を示す。すなわち、実施例1−3において1分間加熱処理したカキ果実を実施例4−3において90分間酵素処理した以外は、実施例4と同様にして剥皮果実を得た。こうして得られたカキの剥皮果実に包丁で十字状の切れ目を入れ、1wt%L−アスコルビン酸溶液に15分間浸漬した。その後、剥皮果実を膜厚50μmのポリエチレン製袋に入れ、業務用卓上バキュームシーラー(シャープ株式会社製SQ−202型)を用いて袋内を脱気しヒートシールにより密封包装して包装剥皮果実を得た。
包装剥皮果実をそのまま沸騰水中に1分間保持し、袋内面と剥皮果実表面の殺菌、および果実表面に残存している可能性のあるペクチン質分解酵素の不活性化を行った。このように加熱された包装剥皮果実を放冷後に5℃で貯蔵したところ、処理後約10日間経っても、色調の変化、果実硬度の変化、および微生物の繁殖が認められず、カットフルーツとしての良好な品質を保持していた。
ところで、加熱処理による角皮の亀裂の生じ方は、カキ果実の熟成状態や貯蔵状態により差が現われる。例えば、上記のように100℃の熱水を用いて加熱処理をする場合であっても加熱時間が30秒間を下回ると、角皮に亀裂を生じたにも拘わらず、その後に酵素処理を実施しても外果皮組織の崩壊を生じない場合があった。
すなわち、平核無柿果実で、(1)適熟期のもの(適熟果、実施例7−1)、(2)適熟期に採取してポリエチレンフィルムで包装し5℃で1ヶ月間貯蔵したもの(貯蔵果、実施例7−2)、(3)完熟のもの(完熟果、実施例7−3)の3区について、それぞれのカキ果実を1個ずつ、100℃の熱水3L中に別々に浸漬し、10秒、30秒、60秒間、それぞれ保持した後、流水で急冷した。加熱処理後のカキ果実の角皮の状態について、5段階の角皮剥離スコアで評価した。これらの評価結果を下記の表6に示す。表6における「角皮剥離スコア」の内容(1〜5)は表2で示した角皮剥離スコアの内容と同じである。
また、これら加熱処理後のカキ果実を、前述と同様に37℃に保ったPectinase-GODO の0.1wt%水溶液中に浸漬し、そのまま2時間保持した後、外果皮組織を除去するためにカキ果実を流水中で軽く手で擦った。外果皮組織の残存状態を目視で判定し、5段階の剥皮スコアにより評価した。表6における「剥皮スコア」の内容(1〜5)は表5で示した剥皮スコアの内容と同じである。
そこで、この実施例では、「カキ果実に含まれる酵素活性阻害因子の存在と、加熱処理による酵素活性阻害因子の不活性化」について確認試験を実施した。
まず、平核無柿のカキ果実をナイフを用いて剥皮し、剥ぎ取った皮部分(16.2g)に100mM酢酸緩衛液(pH5.5)50mLを加え、水冷しながらポリトロンホモジナイザーで摩砕した。この摩砕物を13000rpm、4℃で40分間遠心分離し、上澄液を得た。この上澄液を透析チューブ(和光純薬製、ダイアリシスメンブラン8)に移したのち、20mM酢酸緩衝液(pH5.5)に対して透析し、チューブ内に残った液を果皮抽出液とした。この果皮抽出液はたんぱく質を含む高分子成分である。ペクチン質分解酵素活性の測定は、ポリガラクチュロン酸カリウム塩(シグマケミカル製)を基質として酵素反応により生成するガラクチュロン酸を、Somogyi−Nelson法により還元糖として定量することで行った。この場合、Pectinase-GODO の粉末を0.001wt%となるように20mM酢酸緩衝液(pH5.5)に溶解して酵素溶液とした。また、ポリガラクチュロン酸カリウム塩を0.2wt%となるように20mM酢酸緩衝液(pH5.5)に溶解して基質溶液とした。この基質溶液400μLに前記の酵素溶液50μLおよび果皮抽出液50μLを加えて、37℃で30分間反応させた後、反応液中の還元糖量をSomogyi−Nelson法によりガラクチュロン酸を標準として定量し、1分間に1μモルのガラクチュロン酸を遊離する酵素活性が1U(ユニット)であるとして反応液の酵素活性Uを算出した(実施例8−1)。また、実施例8−1における果皮抽出液50μLの替わりに、この果皮抽出液を予め沸騰水浴中で30分間加熱処理して得た加熱果皮抽出液50μLを用いたこと以外は、実施例8−1と同様にして反応液の酵素活性Uを算出した(実施例8−2)。そして、コントロール(比較例6)については、前記した果皮抽出液50μLまたは加熱果皮抽出液50μLの替わりに20mM酢酸緩衛液(pH5.5)50μLを用いたこと以外、実施例8−1または実施例8−2と同様にして反応液の酵素活性Uを算出した。これらの測定結果を下記の表7および図3に示す。
次に、平核無柿のカキ果実を多数用いて、剥皮状態に及ぼす加熱処理の必要性に関する検討を行った。加熱区のカキ果実は、100℃で60秒間加熱処理を実施して角皮を損傷させたもの(実施例9(実施例2−2に相当))を用いた。また、非加熱区のカキ果実としては、加熱処理のかわりに、(1)金属ブラシを用いて角皮を部分的に損傷させたもの(比較例7)、(2)サンドペーパーを用いて角皮を完全に除去したもの(比較例8)を用いた。前記のようにそれぞれに処理されたカキ果実をPectinase-GODOの0.1wt%水溶液に浸漬し、実施例2−2と同様の方法で酵素処理を行った。3時間の浸漬後にカキ果実を酵素水溶液から取り出し、流水中でカキ果実の表面を軽く手で擦った。カキ果実の外果皮組繊の残存状態を目視で判定し、5段階の剥皮スコアにより評価した。これらの評価結果を下記の表8に示す。表8における「剥皮スコア」の内容(1〜5)は表5で示した剥皮スコアの内容と同じである。
実施例1〜7および実施例9における酵素処理の含浸態様では、酵素水溶液中に継続して浸漬させる態様をとった。そこで、この実施例10では、実施例1−3に記載した方法により最適化した加熱処理条件(100℃、1分間)で加熱処理し角皮を剥離させた平核無柿果実に対し、前記の「継続浸漬」とは異なる含浸態様で酵素処理を実施し、カキ果実の外果皮組織の崩壊を評価した。
すなわち、Pectinase-GODOの0.1wt%水溶液を調製し、この酵素水溶液650mLをそれぞれ1000mL容ビーカーに入れた。37℃に設定した恒温水槽中で前記の酵素水溶液を予熱した。酵素水溶液が37℃に達した時点で、加熱処理により予め角皮を剥離させたカキ果実に対し、以下に述べる各試験区の含浸態様で各区2個のカキ果実を酵素処理した。
試験区(2):酵素水溶液を収容したガラス製噴霧瓶で、カキ果実1個あたり約1.5mLの酵素水溶液をカキ果実の表面に均一に噴霧した後、一つは密閉容器(実施例10−3)に、もう一つは開放容器(実施例10−4)に入れ、それぞれを37℃で2時間保持した。
試験区(3):果頂部を上にしてカキ果実を置き、カキ果実1個あたり約2mLの酵素水溶液を果頂部より滴下し、カキ果実の表面に均一に流下させた後、一つは密閉容器(実施例10−5)に、もう一つは開放容器(実施例10−6)に入れ、それぞれを37℃で2時間保持した。
試験区(4):カキ果実を酵素水溶液中に浸漬し、浸漬を継続した状態で37℃で2時間保持した(実施例4−3)。
前記した試験区(1)〜(4)の酵素処理後に、それぞれのカキ果実を流水中で軽く手で擦ることで、崩壊した外果皮組織を除去した。外果皮組織の残存状態を目視で判定し、5段階の剥皮スコアにより評価した。これらの評価結果を下記の表9に示す。表9における「剥皮スコア」の内容(1〜5)は表5で示した剥皮スコアの内容と同じである。
前記した実施例10−1,10−2のように寸時の浸漬後に酵素水溶液から取り出して保存した場合の保存温度条件について、更に詳細な検討を行った。
実施例1−3に記載した方法により100℃、1分間の加熱処理条件で角皮を剥離させた平核無柿果実を、前記の実施例10−1,10−2に従って調製したPectinase-GODOの0.1wt%水溶液に浸漬し、約10秒間保持したのち直ちに酵素水溶液から取り出した。このように処理した多数のカキ果実を10の試験区にわけ、それぞれを密閉容器(実施例11−1,11−3,11−5,11−7,11−9)と開放容器(実施例11−2,11−4,11−6,11−8,11−10)に入れるとともに、10℃(実施例11−1,11−2)、15℃(実施例11−3,11−4)、20℃(実施例11−5,11−6)、25℃(実施例11−7,11−8)、30℃(実施例11−9,11−10)の各温度で保存し、所定時間(4時間、6時間、24時間)経過後に、カキ果実を流水中で軽く手で擦ることで、崩壊した外果皮組織を除去した。外果皮組織の残存状態を目視で判定し、5段階の剥皮スコアにより評価した。これらの評価結果を下記の表10に示す。表10における「剥皮スコア」の内容(1〜5)は表5で示した剥皮スコアの内容と同じである。表中において、「−」印(実施例11−7,11−9)は4時間経過時点で剥皮スコアの最高点が得られたため以後の評価を省略したことを示している。
以上の結果から、カキ果実の表面が乾かない状態(密閉容器内)で温度を25℃以上にして保存すれば、酵素反応が効率よく進行し、4時間以内に外果皮組織を崩壊させて剥皮できることがわかる。無論、保存時間をさらに長くすれば、10〜20℃の低温でも十分に酵素反応が進行することが示されている。一方、開放容器内で保存した場合は、保存温度が高いほど果皮が乾きやすくなるため、外果皮組織が崩壊しにくいことが判る。
1B 剥皮果実
2 角皮
3A 外果皮組織
3B 表面
4 果肉
Claims (3)
- カキ果実を加熱手段により加熱して、カキ果実に含まれているペクチン質分解酵素活性阻害因子を不活性化させ、かつ、カキ果実の角皮に少なくとも亀裂を生じさせる加熱処理工程と、前記加熱処理工程における加熱により角皮に少なくとも亀裂が生じたカキ果実にペクチン質分解酵素を含浸させてカキ果実の外果皮組織を分解する酵素処理工程と、前記酵素処理工程でペクチン質分解酵素により分解された外果皮組織を除去手段により除去して剥皮果実を得る外果皮除去工程とを備えてなるカキ果実の剥皮方法。
- 請求項1に記載のカキ果実の剥皮方法により得られた剥皮果実。
- 請求項2に記載の剥皮果実を、気体バリア性を有する合成樹脂フィルムで密封状に包装した後、密封包装された剥皮果実を所定温度に加熱してなる包装剥皮果実。
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