JP2004120294A - 高周波部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】導体損失の改善効果を高めるとともに、焼結時の熱膨張、熱圧縮の応力によるクラックや変形の発生を低減した高周波部品を提供する。
【解決手段】伝送線路3の厚みを増すために、帯状導体3a〜3cを上下方向に連続して3層以上重ねて一体化して形成する。このとき、帯状導体3a〜3cの線幅は積層の厚み方向中央域(3b)から上部領域(3a)及び下部領域(3c)に向かって漸次狭くなっており、階段状に角部を増加させ略多角形状に近似するように形成する。
【選択図】図4
【解決手段】伝送線路3の厚みを増すために、帯状導体3a〜3cを上下方向に連続して3層以上重ねて一体化して形成する。このとき、帯状導体3a〜3cの線幅は積層の厚み方向中央域(3b)から上部領域(3a)及び下部領域(3c)に向かって漸次狭くなっており、階段状に角部を増加させ略多角形状に近似するように形成する。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話などに使用される積層型誘電体共振器などの高周波部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロ波を利用した携帯電話等に使用されるフィルタ用の共振器として積層型誘電体共振器が多用されている。この、積層型誘電体共振器は、誘電体層を積層して成る積層体の内部にストリップラインと呼ばれる伝送線路が、また、外表面にアース電極が配置されて構成している。
【0003】
ところが、伝送線路を形成する帯状導体中をマイクロ波が伝搬する場合、表皮効果(高周波電流は導体の表面に流れやすい性質)のため、電流は帯状導体中心部にほとんど流れず、帯状導体の表面、特に両端のエッジ部分に集中して流れる結果、帯状導体両端のエッジ部分で電磁界の損失が大きくなるという現象が発生する。この表皮効果による損失を防止するため、図6に示すような積層型誘電体共振器100が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
即ち、図6に示す従来の積層型誘電体共振器100は、積層体101の内部に埋設した伝送線路を形成する帯状導体102(102a、102b)を、一端側において厚みが少なくとも誘電体層101dの1層分の厚みを有する厚層部102aと、他端側において厚みが一端側の厚みより薄くなるように形成されている薄層部102bとで構成している。つまり、帯状導体102は、少なくとも誘電体層101dの1層分の厚みを有した一端側の厚層部102aで流れる電流を多くし、誘電体層101dの1層分の厚みを伝送線路の全長に亘って形成しないようにすることで、導体損失を抑えて高いQ値を維持しながら、熱収縮率の相違に起因した焼結時のクラックや変形を防止するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−286617号公報(第3−6頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の積層型誘電体共振器100においては、伝送線路を形成する帯状導体102の一方端側の厚みを部分的に厚くしても、他端側の厚みの薄い部分は依然として残っているため、表皮効果による導体損失の改善には限度があった。
【0007】
また、帯状導体102の一方端側の厚みを単純に厚くしてゆくと、この部分の帯状導体102の体積は厚みに比例して大きくなり、その結果、厚みを厚くした部分で、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形を発生する恐れがあった。同時に、帯状導体102の体積に対する表面積の比が低下するため、相対的に帯状導体102と誘電体層101c〜101eとの接合面積が小さくなり、帯状導体102と誘電体層101c〜101eとの接合強度が低下することとなり、これも焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生原因となっていた。
【0008】
本発明は上述の課題に鑑み案出されたもので、その目的は、導体損失の改善効果を高めるとともに、焼結時の熱膨張、熱圧縮の応力によるクラックや変形の発生を低減し、信頼性の高い高周波部品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の高周波部品は、3層以上の誘電体層を積層して成る積層体の内部に伝送線路を配設する高周波部品において、前記伝送線路は、上下方向に連続する3層以上の誘電体層内に埋設された3個以上の帯状導体を一体化することにより形成されており、該各帯状導体の線幅を伝送線路の厚み方向中央域から上部領域及び下部領域に向かって漸次狭くなしたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明の高周波部品によれば、伝送線路は上下方向に連続する3個以上の帯状導体を一体化することで厚みを増すように形成されている。同時に、この伝送線路は、各帯状導体の線幅を厚み方向中央域から上部領域及び下部領域に向かって漸次狭くなすことで、角部を増加させ略多角形状に近似するように形成している。これにより、伝送線路の厚みを増すことで流れるマイクロ波電流を多くし、導体損失の改善を図ることができる。
【0011】
また、角部を増加することでマイクロ波電流の集中を分散させ導体損失の改善効果をより高めることができる。
【0012】
更に、厚みを増しても伝送線路自体の体積は厚みに比例して増加しないため、厚みを厚くした部分での焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を低減することができる。
【0013】
更にまた、伝送線路の体積に対する表面積の比が増加するため誘電体層との接合面積を充分確保することができ、伝送線路と誘電体層との接合が強固なものとなり、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を更に低減することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の詳細を図面に基づいて詳説する。
図1は本発明の高周波部品を積層型誘電体共振器に適用した実施形態を示す外観斜視図、図2は図1の積層型誘電体共振器のA−A´線断面図、図3は積層型誘電体共振器の内部構成を説明する図、図4は図1の積層型誘電体共振器のB−B´線断面図であり、同図に示す積層型誘電体共振器1は、大略的に、積層体2と、伝送線路3と、アース電極4と、外部入出力電極5a、5bとで構成されている。
【0015】
積層体2は、一層あたり50〜300μm程度の厚みを有した誘電体層2a〜2gを積層して成り、誘電体層2a〜2gの材料としては誘電体セラミック材料と低温焼成化された酸化物及び低融点ガラス材料とで構成されている。
【0016】
また、積層体2の積層方向には、Ag、Ag−Pd、Cu等を主成分とする導体からなる長尺状のビアホール導体6が形成され、これによりアース電極4a、4bと伝送線路3の一端側とが接続されている。
【0017】
伝送線路3は、帯状導体3a〜3cにて形成されている。これらの帯状導体3a〜3cは、誘電体層2c〜2eに貫通溝を形成し、この貫通溝にAg、Ag−Pd、Cu等を主成分とする導体を充填してなる。この帯状導体3a〜3cは誘電体層2c〜2eの一層分の厚みを有しているが、図3、図4に示すように、この帯状導体3a〜3cを上下方向に連続して3層以上重ねて一体化することで、伝送線路3の厚みを増すように形成している。このとき、帯状導体3a〜3cの線幅は積層の厚み方向中央域(3b)から上部領域(3a)及び下部領域(3c)に向かって漸次狭くなっており、階段状に角部を増加させ略多角形状に近似するように形成している。このように、伝送線路3の厚みを増すとともに、断面形状を角部を増加させた略多角形状に近似させることで、導体損失を飛躍的に改善できるとともに、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形を低減することができる。
【0018】
また、アース電極4は、Ag、Cu等を主成分とする導体からなり、積層体2の外周に被着形成してなり、積層体2の両主面に伝送線路3と対向するように形成した電極面4a、4bと積層体2の側面に形成した電極面4c、4d、4eよりなる。
一方、外部入出力電極5a、5bは積層体2の上面、下面及び側面に亘り帯状に被着形成されている。
そして、図2、図3に示すように外部入出力電極5a、5bから積層体2内に向けて伝送線路3の他端側で対向するように内部導体膜7、8が形成されている。
【0019】
以上のような構成によって、導体損失の改善効果が向上するとともに、焼結時の熱膨張、熱圧縮の応力によるクラックや変形の発生が抑制された積層型誘電体共振器1を得ることができる。
【0020】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【0021】
例えば、上述の実施形態では、伝送線路3を積層体2の内部に埋設した構造のものを例にとって説明したが、これに代えて、伝送線路3の上面や下面を積層体2の表面に露出させて形成するようにしても構わない。
【0022】
また、上述の実施形態では、厚み方向に連続する3層の帯状導体3a〜3bを一体化することにより伝送線路3を形成するようにしたが、帯状導体の積層数は3以上であれば何層でも良く、例えば図5に示す如く、厚み方向に連続する5層の帯状導体3a〜3eを一体化して伝送線路3を形成するようにしても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明の高周波部品によれば、伝送線路の厚みを増すことで流れるマイクロ波電流を多くし、導体損失の改善を図ることができる。
また、角部を増加することでマイクロ波電流の集中を分散させ導体損失の改善効果をより高めることができる。
更に、厚みを増しても伝送線路自体の体積は厚みに比例して増加しないため、厚みを厚くした部分での焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を低減することができる。
更にまた、伝送線路の体積に対する表面積の比が増加するため誘電体層との接合面積を充分確保することができ、伝送線路と誘電体層との接合が強固なものとなり、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を更に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波部品を積層型誘電体共振器に適用した実施形態を示す外観斜視図である。
【図2】図1の積層型誘電体共振器のA−A´線断面図である。
【図3】積層型誘電体共振器の内部構成を説明する説明図である。
【図4】図1の積層型誘電体共振器のB−B´線断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る高周波部品(積層型誘電体共振器)の断面図である。
【図6】従来の高周波部品(積層型誘電体共振器)の断面図である。
【符号の説明】
1・・・積層型誘電体共振器(高周波部品)
2・・・積層体
3・・・伝送線路
4・・・アース電極
5・・・入出力電極
6・・・ビアホール導体
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話などに使用される積層型誘電体共振器などの高周波部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロ波を利用した携帯電話等に使用されるフィルタ用の共振器として積層型誘電体共振器が多用されている。この、積層型誘電体共振器は、誘電体層を積層して成る積層体の内部にストリップラインと呼ばれる伝送線路が、また、外表面にアース電極が配置されて構成している。
【0003】
ところが、伝送線路を形成する帯状導体中をマイクロ波が伝搬する場合、表皮効果(高周波電流は導体の表面に流れやすい性質)のため、電流は帯状導体中心部にほとんど流れず、帯状導体の表面、特に両端のエッジ部分に集中して流れる結果、帯状導体両端のエッジ部分で電磁界の損失が大きくなるという現象が発生する。この表皮効果による損失を防止するため、図6に示すような積層型誘電体共振器100が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
即ち、図6に示す従来の積層型誘電体共振器100は、積層体101の内部に埋設した伝送線路を形成する帯状導体102(102a、102b)を、一端側において厚みが少なくとも誘電体層101dの1層分の厚みを有する厚層部102aと、他端側において厚みが一端側の厚みより薄くなるように形成されている薄層部102bとで構成している。つまり、帯状導体102は、少なくとも誘電体層101dの1層分の厚みを有した一端側の厚層部102aで流れる電流を多くし、誘電体層101dの1層分の厚みを伝送線路の全長に亘って形成しないようにすることで、導体損失を抑えて高いQ値を維持しながら、熱収縮率の相違に起因した焼結時のクラックや変形を防止するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−286617号公報(第3−6頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の積層型誘電体共振器100においては、伝送線路を形成する帯状導体102の一方端側の厚みを部分的に厚くしても、他端側の厚みの薄い部分は依然として残っているため、表皮効果による導体損失の改善には限度があった。
【0007】
また、帯状導体102の一方端側の厚みを単純に厚くしてゆくと、この部分の帯状導体102の体積は厚みに比例して大きくなり、その結果、厚みを厚くした部分で、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形を発生する恐れがあった。同時に、帯状導体102の体積に対する表面積の比が低下するため、相対的に帯状導体102と誘電体層101c〜101eとの接合面積が小さくなり、帯状導体102と誘電体層101c〜101eとの接合強度が低下することとなり、これも焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生原因となっていた。
【0008】
本発明は上述の課題に鑑み案出されたもので、その目的は、導体損失の改善効果を高めるとともに、焼結時の熱膨張、熱圧縮の応力によるクラックや変形の発生を低減し、信頼性の高い高周波部品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の高周波部品は、3層以上の誘電体層を積層して成る積層体の内部に伝送線路を配設する高周波部品において、前記伝送線路は、上下方向に連続する3層以上の誘電体層内に埋設された3個以上の帯状導体を一体化することにより形成されており、該各帯状導体の線幅を伝送線路の厚み方向中央域から上部領域及び下部領域に向かって漸次狭くなしたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明の高周波部品によれば、伝送線路は上下方向に連続する3個以上の帯状導体を一体化することで厚みを増すように形成されている。同時に、この伝送線路は、各帯状導体の線幅を厚み方向中央域から上部領域及び下部領域に向かって漸次狭くなすことで、角部を増加させ略多角形状に近似するように形成している。これにより、伝送線路の厚みを増すことで流れるマイクロ波電流を多くし、導体損失の改善を図ることができる。
【0011】
また、角部を増加することでマイクロ波電流の集中を分散させ導体損失の改善効果をより高めることができる。
【0012】
更に、厚みを増しても伝送線路自体の体積は厚みに比例して増加しないため、厚みを厚くした部分での焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を低減することができる。
【0013】
更にまた、伝送線路の体積に対する表面積の比が増加するため誘電体層との接合面積を充分確保することができ、伝送線路と誘電体層との接合が強固なものとなり、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を更に低減することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の詳細を図面に基づいて詳説する。
図1は本発明の高周波部品を積層型誘電体共振器に適用した実施形態を示す外観斜視図、図2は図1の積層型誘電体共振器のA−A´線断面図、図3は積層型誘電体共振器の内部構成を説明する図、図4は図1の積層型誘電体共振器のB−B´線断面図であり、同図に示す積層型誘電体共振器1は、大略的に、積層体2と、伝送線路3と、アース電極4と、外部入出力電極5a、5bとで構成されている。
【0015】
積層体2は、一層あたり50〜300μm程度の厚みを有した誘電体層2a〜2gを積層して成り、誘電体層2a〜2gの材料としては誘電体セラミック材料と低温焼成化された酸化物及び低融点ガラス材料とで構成されている。
【0016】
また、積層体2の積層方向には、Ag、Ag−Pd、Cu等を主成分とする導体からなる長尺状のビアホール導体6が形成され、これによりアース電極4a、4bと伝送線路3の一端側とが接続されている。
【0017】
伝送線路3は、帯状導体3a〜3cにて形成されている。これらの帯状導体3a〜3cは、誘電体層2c〜2eに貫通溝を形成し、この貫通溝にAg、Ag−Pd、Cu等を主成分とする導体を充填してなる。この帯状導体3a〜3cは誘電体層2c〜2eの一層分の厚みを有しているが、図3、図4に示すように、この帯状導体3a〜3cを上下方向に連続して3層以上重ねて一体化することで、伝送線路3の厚みを増すように形成している。このとき、帯状導体3a〜3cの線幅は積層の厚み方向中央域(3b)から上部領域(3a)及び下部領域(3c)に向かって漸次狭くなっており、階段状に角部を増加させ略多角形状に近似するように形成している。このように、伝送線路3の厚みを増すとともに、断面形状を角部を増加させた略多角形状に近似させることで、導体損失を飛躍的に改善できるとともに、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形を低減することができる。
【0018】
また、アース電極4は、Ag、Cu等を主成分とする導体からなり、積層体2の外周に被着形成してなり、積層体2の両主面に伝送線路3と対向するように形成した電極面4a、4bと積層体2の側面に形成した電極面4c、4d、4eよりなる。
一方、外部入出力電極5a、5bは積層体2の上面、下面及び側面に亘り帯状に被着形成されている。
そして、図2、図3に示すように外部入出力電極5a、5bから積層体2内に向けて伝送線路3の他端側で対向するように内部導体膜7、8が形成されている。
【0019】
以上のような構成によって、導体損失の改善効果が向上するとともに、焼結時の熱膨張、熱圧縮の応力によるクラックや変形の発生が抑制された積層型誘電体共振器1を得ることができる。
【0020】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【0021】
例えば、上述の実施形態では、伝送線路3を積層体2の内部に埋設した構造のものを例にとって説明したが、これに代えて、伝送線路3の上面や下面を積層体2の表面に露出させて形成するようにしても構わない。
【0022】
また、上述の実施形態では、厚み方向に連続する3層の帯状導体3a〜3bを一体化することにより伝送線路3を形成するようにしたが、帯状導体の積層数は3以上であれば何層でも良く、例えば図5に示す如く、厚み方向に連続する5層の帯状導体3a〜3eを一体化して伝送線路3を形成するようにしても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明の高周波部品によれば、伝送線路の厚みを増すことで流れるマイクロ波電流を多くし、導体損失の改善を図ることができる。
また、角部を増加することでマイクロ波電流の集中を分散させ導体損失の改善効果をより高めることができる。
更に、厚みを増しても伝送線路自体の体積は厚みに比例して増加しないため、厚みを厚くした部分での焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を低減することができる。
更にまた、伝送線路の体積に対する表面積の比が増加するため誘電体層との接合面積を充分確保することができ、伝送線路と誘電体層との接合が強固なものとなり、焼結時の熱膨張、熱収縮の応力によるクラックや変形の発生を更に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波部品を積層型誘電体共振器に適用した実施形態を示す外観斜視図である。
【図2】図1の積層型誘電体共振器のA−A´線断面図である。
【図3】積層型誘電体共振器の内部構成を説明する説明図である。
【図4】図1の積層型誘電体共振器のB−B´線断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る高周波部品(積層型誘電体共振器)の断面図である。
【図6】従来の高周波部品(積層型誘電体共振器)の断面図である。
【符号の説明】
1・・・積層型誘電体共振器(高周波部品)
2・・・積層体
3・・・伝送線路
4・・・アース電極
5・・・入出力電極
6・・・ビアホール導体
Claims (1)
- 3層以上の誘電体層を積層して成る積層体の内部に伝送線路を配設してなる高周波部品において、
前記伝送線路は、上下方向に連続する3層以上の誘電体層内に埋設された3個以上の帯状導体を一体化することにより形成されており、該各帯状導体の線幅を伝送線路の厚み方向中央域から上部領域及び下部領域に向かって漸次狭くなしたことを特徴とする高周波部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002280354A JP2004120294A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 高周波部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002280354A JP2004120294A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 高周波部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004120294A true JP2004120294A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32275080
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002280354A Pending JP2004120294A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 高周波部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004120294A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006222519A (ja) * | 2005-02-08 | 2006-08-24 | Tdk Corp | 信号伝送線路、電子部品及び信号伝送線路の製造方法 |
JP2009246880A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Toshiba Corp | マーチャントバラン |
-
2002
- 2002-09-26 JP JP2002280354A patent/JP2004120294A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006222519A (ja) * | 2005-02-08 | 2006-08-24 | Tdk Corp | 信号伝送線路、電子部品及び信号伝送線路の製造方法 |
JP4582311B2 (ja) * | 2005-02-08 | 2010-11-17 | Tdk株式会社 | 信号伝送線路、電子部品及び信号伝送線路の製造方法 |
JP2009246880A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Toshiba Corp | マーチャントバラン |
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