JP2004120063A - スピーカユニット及びスピーカユニットの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボイスコイルにより駆動する振動部と振動部を吊着状態に保持するスピーカフレームとスピーカフレームの後端面に固定される磁気回路部とからなるスピーカユニットにおいて、磁気回路部の後端面にスピーカフレームの振動を制振する質量の大きい非磁性体の部材で形成された略円板形状の重りが、ねじ止め固定されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカユニットに係り、詳細には放音時に発生するスピーカユニットの振動が、他の部材に伝わるのを防止できる薄型のスピーカユニットの制振構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から車載用に用いられるスピーカユニット、例えば、ドア内部に組み込まれるスピーカユニットにおいても、音質のよいものが望まれているのが現状ではあるが、まだ改善の余地が多く残されてる。以下に、従来のスピーカユニットおよびスピーカユニットの取付構造の2例を図10および図11を用いて説明する。
【0003】
先ず、第1の従来例(特許文献1参照)を図10を用いて説明する。図10は第1従来例のボックス型スピーカユニットの構造を示す要部断面概略図である。
【0004】
150は電子機器に接続して用いられる音質を重視したボックス型スピーカユニットで、図10で示すように、スピーカユニット155およびスピーカボックス180などにより構成されている。また、スピーカユニット155はスピーカフレーム165、振動部、磁気回路部120および重り170などにより構成されている。
【0005】
スピーカフレーム165は、図10で示すように振動部および磁気回路部160などを保持する部材で、円錐台形状に近い形状をしており、胴体部には振動板の振動により発生する背圧を調整するための孔などがあけられている。また、スピーカフレーム165の内側には振動部(ボイスコイルに固定された振動板163が、エッジおよびダンパなどにより吊着状態に保持されている)が配設されており、スピーカフレーム165の後端部には磁気回路部(マグネット、ヨークおよびプレートなどにより構成されている)160が固定される。磁気回路部160の後端部には重り170を固定するためのねじ孔が形成されている。スピーカフレーム165の材料には、めっき鋼板や樹脂部材およびダイキャスト用のアルミ合金などが用いられ、めっき鋼板の場合にはプレス加工、樹脂部材およびアルミ合金の場合には成形加工により形成される。
【0006】
重り170は、図10で示すように略円柱形状をしており、磁気回路部160の後端部にねじ止め固定し、重り170の質量により放音時に振動部の駆動により発生する振動を制振する部品である。重り170の材料には、例えば非磁性体の黄銅または鉛部材などが用いられる。
【0007】
スピーカボックス180は、図10で示すように放音開口部を除き略卵型で2分割が可能となっており、内部にスピーカユニット155を保持するボックスである。スピーカユニット155は、重り170の後端部に設けられた防振部材175と、振動板163を保持するスピーカフレーム165の開口先端部に設けられた防振部材176が、スピーカボックス180の内面に圧接状態で保持されているので、スピーカユニット155はスピーカボックス180の内部に振動的にフローティング状態で保持されている。尚、スピーカボックス180の底面には相手側部材に取付けるためのねじ穴などが形成されている。
【0008】
次に、第2の従来例(特許文献2参照)を図11を用いてを説明する。図11は第2従来例のスピーカユニット及びスピーカユニットの取付構造を示す要部断面概略図である。
【0009】
100は特に車載用の電子機器の音声機器などに用いられるスピーカユニットで、図11で示すように、スピーカフレーム110、振動部(図示省略)、磁気回路部120およびスペーサ130などにより構成されている。
【0010】
スピーカフレーム110は振動部および磁気回路部120などを保持する部材で、円錐台形状に近い形状をしており、振動板の振動により発生する背圧を調整するための孔などが必要箇所にあけられている。また、スピーカフレーム110の開口先端部のフランジ部111には、スペーサ130またはバッフル140の取付面への取付孔112が形成されている。スピーカフレーム110の内側には振動部(ボイスコイルに固定された振動板163が、エッジおよびダンパなどにより吊着状態に保持されている)が配設されおり、スピーカフレーム110の後端部には磁気回路部(マグネット、ヨークおよびプレートなどにより構成されている)120が固定される。スピーカフレーム110の材料には、めっき鋼板や樹脂部材およびダイキャスト用のアルミ合金などが用いられ、めっき鋼板の場合にはプレス加工、樹脂部材およびアルミ合金の場合には成形加工により形成される。
【0011】
スペーサ130は、例えばバッフル140の取付面への取付部材で略筒型形状をしており、一方の端部にはフランジ部131が形成され、スピーカフレーム110の取付孔112に対応する位置にねじ孔132が形成されている。また、他方の端部にはフランジ部133が形成され、バッフル140に取付けるための取付孔134が形成されている。スペーサ130の材料には、樹脂部材やダイキャスト用のアルミ合金などが用いられ成形加工などにより形成される。
【0012】
135は環状シール部材で、図11で示すように円環形状をしておりスペーサ130のねじ孔132に対応する位置に固定用のねじ145が挿通する孔136が形成されている。環状シール部材135の材料には合成ゴムなどが用いられる。
【0013】
137はワッシャ状部材で、図11で示すように外形寸法はスペーサ130の取付孔134より大きく、内径寸法は固定用のねじ145が挿通する大きさとする。ワッシャ状部材137の材料には合成ゴムなどが用いられる。
【0014】
次に、スピーカユニットの取付けについて図11を用いて説明する。
【0015】
先ず、スペーサ130のフランジ部131のねじ孔132と、環状シール部材135の孔136との位置を合わせて載せる。次に、スピーカユニット100をスペーサ130の開口先端部より挿入し、スピーカフレーム110の取付孔112と、スペーサ130のフランジ部131のねじ孔132とを合致させる。次に、固定用のねじ145をねじ孔132に締めつけてスペーサ130と環状シール部材135とスピーカフレーム110のフランジ部111とがサンドイッチ状態に固定される。次に、スペーサ130のフランジ部133の取付孔134と、バッフル140への取付具(グロメット)141のねじ孔142とを合致させ、その間にワッシャ状部材137を設け、ねじ145により締めつけて固定する。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−285974号公報(第6頁、第17図)
【特許文献2】
特開平8−289393号公報(第1−4頁、第2図)
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の第1例で説明したボックス型スピーカユニット150では、重り170の厚みが厚く磁気回路部160の後端部から後方へ長く突出しており、ボックス型スピーカユニット150の前面部から後端部までの寸法(L)が長くなる。したがって、ボックス型スピーカユニット150を取付けるには相手側の取付部に(L)寸法以上の奥行き空間が必要となるので、例えば、車両のドアなど奥行き空間の狭い場所に取付けるスピーカユニットとしては不向きで、取付け場所に規制を受けることになる。
【0017】
また、上述の第2例で説明したスピーカユニット100では、放音時に発生する振動が、相手側の取付部材(例えば、バッフル140)に伝わるのを防止するために、スピーカフレーム110とスペーサ130のフランジ部131との間に、環状シール部材135を設け、スペーサ130のフランジ部133とバッフル140の取付面との間にワッシャ状部材137を設け、それぞれの位置を固定用のねじ145で固定している。しかし、この取付構造では固定用のねじ145の頭部の締付け面がスピーカフレーム110に当接しているので、スピーカフレーム110の振動がねじ145を介してスペーサ130へ伝わり、さらにスペーサ130を介して相手側の取付部材(例えば、バッフル140)に伝わり、その振動によりバッフル140が共振して発生する異音(鳴き)が、スピーカユニット100の再生音に混じり音を濁す原因となる。
【0018】
また、スピーカフレーム110の取付孔112とスペーサ130のねじ孔132とが、位置ずれした場合には取付ねじ145がスピーカフレーム110の取付孔112に接触する場合があり、スピーカフレーム110の振動がねじ145を介してスペーサ130へ伝わり、さらに、スペーサ130を介して相手側の取付部材(例えば、バッフル140)に伝わる。振動がバッフル140に伝わると、バッフル140が共振して発生する異音(鳴き)が、スピーカユニット100の再生音に混じり音を濁す原因となる。
【0019】
本発明は上述の問題を解決するもので、放音時に発生するスピーカユニットの振動が、他の部材に伝わるのを防止できる制振構造を有し、しかも、薄型のスピーカユニットを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の目的を達成するもので、ボイスコイルにより駆動する振動部と該振動部を吊着状態に保持するスピーカフレームと該スピーカフレームの後端面に固定される磁気回路部とからなるスピーカユニットにおいて、前記スピーカユニットには前記スピーカフレームの振動を制振する重量的負荷が加えられていることを特徴とするものである。
【0021】
また、前記重量的負荷は、質量の大きい非磁性体の部材で形成された重りであり、該重りは前記磁気回路部の後端面に固定されていることを特徴とするものである。
【0022】
また、前記重りは、略円板形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0023】
また、前記重りには、振動板の駆動により発生する背圧を調整する孔が形成されていることを特徴とするものである。
【0024】
また、前記重りは、重設できるように複数枚にて構成されており、取付ける重りの枚数により重量が調整可能であることを特徴とするものである。
【0025】
また、前記重りは、防振部材により保持されていることを特徴とするものである。
【0026】
また、ボイスコイルにより駆動する振動部と該振動部を吊着状態に保持するスピーカフレームと該スピーカフレームの後端面に固定される磁気回路部とからなるスピーカユニットを相手側部材に取付けるスピーカユニットの取付構造において、前記スピーカフレームには前記相手側部材に設けられたねじ孔に対応する位置に取付孔が設けられ、前記スピーカフレームの取付面と略同じ形状に形成され前記取付孔と対応する位置に孔が設けられた環状防振部材と、前記スピーカフレームをねじ止めするねじの締付面に設けられる防振ワッシャとからなり、前記スピーカフレームは、前記相手側部材との間に前記環状防振部材を挟んで設けられ、前記防振ワッシャが挿着されたねじにより該相手側部材のねじ孔に固定されることを特徴とするものである。
【0027】
また、前記スピーカフレームの取付孔は、前記環状防振部材および防振ワッシャのねじ挿通孔より大きく形成されていることを特徴とするものである。
【0028】
また、前記環状防振部材には、ねじ挿通孔の外周に前記スピーカフレームの取付孔に挿入する円筒突出部が形成され、前記防振ワッシャには、前記円筒突出部に係合する孔が形成されていることを特徴とするものである。
【0029】
また、前記環状防振部材には、前記円筒突出部と防振ワッシャとが一体形成されたT型突出部が設けられ、前記T型突出部は、前記スピーカフレームの取付孔に嵌め込んで用いられることを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1乃至図8を用いて説明する。
【0031】
図1は本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの概略構成を示す要部断面図である。図2は本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付構造を示す要部断面概略図である。図3は本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付部を示す要部断面拡大図で、(a)取付部、(b)環状防振部材、(c)防振ワッシャである。図4は本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付構造と異なる取付構造を示す要部断面拡大図で、(a)取付部、(b)環状防振部材、(c)防振ワッシャである。図5は本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付構造と異なる取付構造を示す要部断面拡大図で、(a)取付部、(b)環状防振部材である。図6は本発明の第1の実施の形態と一部が異なるスピーカユニットの取付構造を示す要部断面概略図である。図7は本発明の第1の実施の形態と一部が異なる重りを示す断面概略図である。図8は本発明のスピーカユニットと従来のスピーカユニットの立下り累積スペクトラムを示す概略図で、(a)本発明のスピーカユニット、(b)従来のスピーカユニットである。
【0032】
10は電子機器の音声機器に用いられるスピーカユニットで、図1で示すようにスピーカフレーム20、振動部(図示省略)および磁気回路部25などにより構成されており、磁気回路部25の終端面には重り27がねじ止め固定されている。
【0033】
スピーカフレーム20は振動部および磁気回路部などを保持する部材で、図1で示すように円錐台形状に近い形状をしており、振動板の振動により発生する背圧を調整するための孔などが必要箇所にあけられている。また、スピーカフレーム20の開口先端部の取付部21には、スペーサ30またはバッフル40への取付孔22(相手側部材に形成されたねじ孔との寸法的誤差による位置ずれが生じた場合にも、ねじ29に接触しないように余裕のある大きさの孔とする)が形成されている。スピーカフレーム20の内側には振動部(ボイスコイルに固定された振動板163が、エッジおよびダンパなどにより吊着状態に保持されている)が配設されおり、スピーカフレーム20の後端部には、磁気回路部(マグネット、ヨーク、およびプレートなどにより構成されている)25が固定される。尚、磁気回路部25の後端部には重り27を取付けるためのねじ穴が形成されている。スピーカフレーム20の材料には、めっき鋼板などが用いられプレス加工により形成される。
【0034】
重り27は、図1で示すように円板形状をしており磁気回路部25の後端部に取付けて、その質量によりスピーカユニット10の放音時に発生する振動を制振する効果を狙ったものである。重り27の中心部には磁気回路部25に取付けるための最少必要面積の取付面が突出しており、その中心には磁気回路部25に取付けるための取付孔28が貫通して形成されている。また、円板部には振動部の駆動により発生する背圧を調整するための孔が必要により設けられる。重り27の材料には、例えば非磁性体の黄銅または鉛部材などが用いられる。
【0035】
次に、スピーカユニットを相手側部材に取付けるための部品について図2および図3を用いて説明する。
【0036】
スペーサ30は、図2で示すように例えばバッフル40の取付面への取付部材で略筒型形状をしており、一方の端部(開口先端部)にはフランジ部(本例では内側方向に)31が形成され、スピーカフレーム20の取付孔22に対応する位置にねじ孔32が形成されている。また、他方の端部にはフランジ部(本例では外側方向に)33が形成され、バッフル40に取付けるための取付孔34が形成されている。スペーサ30の材料には、樹脂部材やダイキャスト用のアルミ合金などが用いられ成形加工などにより形成される。
【0037】
36は環状防振部材で、図3で示すように円環形状をしておりスペーサ30のねじ孔32に対応する位置に固定用のねじ29と略同じ大きさの孔37が形成されている。環状防振部材36の材料には、フエルト(例えば、フリクション用の比較的硬度の高いもの)または防振用の合成ゴムなどが用いられる。
【0038】
38は防振ワッシャで、図3で示すように外形寸法はスピーカフレーム20の取付孔22より大きく、また、孔39の寸法は固定用のねじ29と略同じ大きさとする。防振ワッシャ38の材料には、フエルト(例えば、フリクション用の比較的硬度の高いもの)または防振用の合成ゴムなどが用いられる。
【0039】
45は保持部材で、図2で示すように断面がL字形状で円環形状をしており、スペーサ30の終端の開口部に接着固定され、重り27の外周に当接して重り27を支える部材である。保持部材45の材料には、例えば防振用の合成ゴムなどが用いられる。
【0040】
次に、スピーカユニットの取付けについて図2および図3を用いて説明する。
【0041】
先ず、スペーサ30の終端の開口部に保持部材45を接着固定する。スペーサ30のフランジ部31のねじ孔32と、環状防振部材36の孔37との位置を合わせて載せる。次に、スピーカユニット10をスペーサ30の開口先端部より挿入し、スピーカフレーム20の取付孔22と、スペーサ30のフランジ部31のねじ孔32とを合致させる。次に、固定用のねじ29に防振ワッシャ38を挿通し、ねじ29をねじ孔32に締めつけてスペーサ30と環状防振部材36とスピーカフレーム20とがサンドイッチ状態に固定する。次に、磁気回路部25の後端部に重り27を密着させ、ねじ29により締めつけて固定する。次に、スペーサ30のフランジ部の取付孔34の両面に、防振ワッシャ38を設け、取付孔34とバッフル40への取付具(グロメット)41のねじ孔42とを合致させ、ねじ29により締めつけて固定する。
【0042】
以上説明したように本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニット10によれば、重り27が円板状に形成されているので、スピーカユニット10の全長を短くすることができる。したがって、奥行きの狭い場所、例えば自動車のドアなどにも取付けが可能となる。また、スピーカユニット10の振動が重り27により制振される。さらに、スピーカユニット10と取付ける相手側部材のスペーサ30およびバッフル40との間に振動が伝達しないように、環状防振部材36、防振ワッシャ38および保持部材45などを用いることにより、スピーカユニット10が振動的にフローティング状態となる。その結果、図8で示すように本発明のスピーカユニット10の立下り累積スペクトラムは、従来のスピーカの立下り累積スペクトラムに比べて、周波数帯全域において不要な山が少なくなり、山そのものが低くなるので、余計な振動が伝わりにくくまた収まり易くなる。したがって、音質のよい再生音を提供することができる。
【0043】
スピーカフレーム20の取付孔22を環状防振部材36および防振ワッシャ38の孔37、39(固定用のねじ29と略同じ大きさ)より大きくすることにより、相手側部材に形成されたねじ孔との寸法的誤差による位置ずれが生じた場合でも、取付孔22の内面が固定用のねじ29に接触しないので、スピーカユニット10の振動が、ねじ29を介して相手側部材に伝わるのを防止することができる。
【0044】
尚、本発明の第1の実施の形態に係る重り27の取付構造では、重り27の外周縁部を保持部材45にて支えたが、スピーカユニットの大きさや重り27の重量などにより、図6で示すように重り47の外周縁部を保持しなくてもよい。
【0045】
また、本発明の第1の実施の形態に係る重り27は一体で形成したが、これに限らず、スピーカユニットの磁気回路部の後端部に、予め重りを取付けるためのねじ穴を設けておき、図7で示すように重り48、49を複数個に分割し、スピーカユニットやスピーカユニットを取付ける相手側部材および取付状況などに応じて、必要個数を取付けて調整できるようにしてもよい。この構造によれば、広範囲の相手側部材に取付けることができるので、汎用性が増すと共に使用者の好みにあった音質を選ぶことができる。また、最適の重りとなるので音質の向上が図れると共にスピーカユニットの軽量化にもつながる。尚、重り48、49の取付面や取付孔の形状および取付構造、並びに重り48、49に使用する材質などは図1および図6に示す重り27、47に準ずる。
【0046】
また、本発明の第1の実施の形態に係る環状防振部材36と防振ワッシャ38とは、それぞれ平面形状に形成されているが、これに限らず、図4で示すように、環状防振部材60の孔61の外周にスピーカフレーム20の取付部21の取付孔22に係合する円筒突出部62を一体形成し、スピーカフレーム20に取付けた後に、円筒突出部62の外周に係合する孔66を有する防振ワッシャ65を挿入する。次に、環状防振部材60の孔61と、スペーサ30のフランジ部31のねじ孔32とを合致させる。次に、固定用のねじ29を孔61に挿入しねじ29を締めつけて固定する。この取付構造によれば、ねじ29がスピーカフレーム20の表面および取付孔22の内面に当接するのを防止することができるので、スピーカフレーム20の振動がねじ29を介してスペーサ30に伝わるのを防止することができる。その他に、ねじ29を締めつけることにより円筒突出部62が、内側の方へ変形しねじ29に圧着するので、ねじ29が緩むのを防止することができる。
【0047】
その他に、図5で示すように、図4の環状防振部材60の円筒突出部62と防振ワッシャ65とを一体形成したT型突出部71を、環状防振部材70の取付部とすることもできる。環状防振部材70のT型突出部71をスピーカフレーム20の取付部21の取付孔22に嵌め込んだ後に、T型突出部71の孔72とスペーサ30のフランジ部31のねじ孔32とを合致させる。次に、固定用のねじ29を孔72に挿入しねじ29を締めつけて固定する。この取付構造によれば、部品点数が減少するのでコスト低減につながる。その他に、図4で示す取付構造と同じ効果を得ることができる。
【0048】
尚、本発明のスピーカユニット10の取付構造の説明ではスペーサ30を介して相手側部材のバッフル40の取付面に取付ける取付構造について説明したが、これに限らず、スペーサ30を用いずに、スピーカユニット10のフランジ部とバッフル40の取付具41との間に環状防振部材36を挟み、固定用のねじ29に防振ワッシャ38を挿通し、ねじ29をねじ孔42に締めつけてフランジ部33と環状防振部材36とスピーカフレーム20とがサンドイッチ状態になるように固定してもよい。
【0049】
次に、本発明の第2の実施の形態を図9を用いて説明する。
【0050】
図9は本発明の第2の実施の形態に係るスピーカユニット及びスピーカユニットの取付構造を示す要部断面概略図である。尚、第2の実施の形態は第1の実施の形態の一部を変更したものであり、その他については略同じであるので同じ構成については同じ符号を付し説明を簡略または省略する。
【0051】
11は電子機器の音声機器に用いられるスピーカユニットで、スピーカフレーム50、振動部(図示省略)および磁気回路部25などにより構成されており、磁気回路部25の終端面には重り27がねじ止め固定されている。
【0052】
スピーカフレーム50は、図9で示すように振動部および磁気回路部25などを保持するフレーム部51と相手側部材(例えば、バッフル40)へ取付けるためのスペーサ部52とから構成されている。スピーカフレーム50は図2で示す第1の実施の形態のスピーカフレーム20とスペーサ30とを一体形成したものであり、前面部の取付部(ピーカフレーム20とスペーサ30とのねじ止め構造)が省略されている。スピーカフレーム50の材料には、樹脂部材またはダイキャスト用のアルミ合金が用いられいずれも成形加工などにより形成される。
【0053】
以上説明したように本発明の第2の実施の形態に係るスピーカユニット11のスピーカフレーム50によれば、振動部と磁気回路部のフレーム51とバッフル40へ取付けるためのスペーサ部52とが一体形成されている。したがって、構成部品点数が減り、また前面のねじ固定部が不要となるのでコスト低減が図れる。その他に、第1の実施の形態と同じ効果を得ることができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、放音時に発生するスピーカユニットの振動が、他の部材に伝わるのを防止できる制振構造を有し、しかも、薄型のスピーカユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの概略構成を示す要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付構造を示す要部断概略面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付構造を示す要部断面拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付構造と異なる取付構造を示す要部断面拡大図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るスピーカユニットの取付構造と異なる取付構造を示す要部断面拡大図でである。
【図6】本発明の第1の実施の形態と一部が異なるスピーカユニットの取付構造を示す要部断面概略図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態と一部が異なる重りを示す断面概略図である。
【図8】本発明のスピーカユニットと従来のスピーカユニットの立下り累積スペクトラムを示す概略図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るスピーカユニット及びスピーカユニットの取付構造を示す要部断面概略図である。
【図10】第1従来例のボックス型スピーカユニットの構造を示す要部断面概略図である。
【図11】第2従来例のスピーカユニット及びスピーカユニットの取付構造を示す要部断面概略図である。
【符号の説明】
10,11・・スピーカユニット
20,50・・スピーカフレーム
21,00・・取付部
22,28・・取付孔
25・・磁気回路部
27,47,48,49・・重り
29・・ねじ
30・・スペーサ
31,33・・フランジ部
32,42・・ねじ孔
34・・取付孔
38,65・・防振ワッシャ
37,39,61,66,72・・孔
36,60,70・・環状防振部材
40・・バッフル
41・・取付具
45・・保持部材
51・・フレーム部
52・・スペーサ部
62・・円筒突出部
71・・T型突出部
Claims (10)
- ボイスコイルにより駆動する振動部と該振動部を吊着状態に保持するスピーカフレームと該スピーカフレームの後端面に固定される磁気回路部とからなるスピーカユニットにおいて、
前記スピーカユニットには前記スピーカフレームの振動を制振する重量的負荷が加えられていることを特徴とするスピーカユニット。 - 前記重量的負荷は、質量の大きい非磁性体の部材で形成された重りであり、該重りは前記磁気回路部の後端面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカユニット。
- 前記重りは、略円板形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスピーカユニット。
- 前記重りには、振動板の駆動により発生する背圧を調整する孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスピーカユニット。
- 前記重りは、重設できるように複数枚にて構成されており、取付ける重りの枚数により重量が調整可能であることを特徴とする請求項2に記載のスピーカユニット。
- 前記重りは、防振部材により保持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のスピーカユニット。
- ボイスコイルにより駆動する振動部と該振動部を吊着状態に保持するスピーカフレームと該スピーカフレームの後端面に固定される磁気回路部とからなるスピーカユニットを相手側部材に取付けるスピーカユニットの取付構造において、
前記スピーカフレームには前記相手側部材に設けられたねじ孔に対応する位置に取付孔が設けられ、
前記スピーカフレームの取付面と略同じ形状に形成され前記取付孔と対応する位置に孔が設けられた環状防振部材と、
前記スピーカフレームをねじ止めするねじの締付面に設けられる防振ワッシャとからなり、
前記スピーカフレームは、前記相手側部材との間に前記環状防振部材を挟んで設けられ、前記防振ワッシャが挿着されたねじにより該相手側部材のねじ孔に固定されることを特徴とするスピーカユニットの取付構造。 - 前記スピーカフレームの取付孔は、前記環状防振部材および防振ワッシャのねじ挿通孔より大きく形成されていることを特徴とする請求項7に記載のスピーカユニットの取付構造。
- 前記環状防振部材には、ねじ挿通孔の外周に前記スピーカフレームの取付孔に挿入する円筒突出部が形成され、
前記防振ワッシャには、前記円筒突出部に係合する孔が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のスピーカユニットの取付構造。 - 前記環状防振部材には、前記円筒突出部と防振ワッシャとが一体形成されたT型突出部が設けられ、
前記T型突出部は、前記スピーカフレームの取付孔に嵌め込んで用いられることを特徴とする請求項9に記載のスピーカユニットの取付構造。
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