JP2007151032A - スピーカ装置およびこのスピーカ装置が取り付けられる電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】スピーカ装置をキャビネットにしっかり固定してもスピーカ装置が発生する振動がキャビネットに伝わりにくいようにする。
【解決手段】フレーム部100と、このフレーム部に取り付けられ電気信号を機械振動に変換する駆動源200、304と、この駆動源に結合され前記機械振動に対応した音波を放射する振動板300と、前記フレーム部の所定箇所(界磁部取付面)104に結合され前記フレーム部に結合される箇所から離れた場所にフランジ部404を持つ取付構造体(400+402+404)とを具備している。この取付構造体は、前記振動板の振動方向に振動伝播抑制のためのコンプライアンスを持ち、前記振動板の振動方向と実質直交する方向にスピーカ装置の自重を支えることができるようなスチフネスを持つ。
【選択図】 図1
【解決手段】フレーム部100と、このフレーム部に取り付けられ電気信号を機械振動に変換する駆動源200、304と、この駆動源に結合され前記機械振動に対応した音波を放射する振動板300と、前記フレーム部の所定箇所(界磁部取付面)104に結合され前記フレーム部に結合される箇所から離れた場所にフランジ部404を持つ取付構造体(400+402+404)とを具備している。この取付構造体は、前記振動板の振動方向に振動伝播抑制のためのコンプライアンスを持ち、前記振動板の振動方向と実質直交する方向にスピーカ装置の自重を支えることができるようなスチフネスを持つ。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電気信号を機械振動に変換するスピーカ装置の取付機構の改善に関する。特に、実使用時に大きな振動を連続して発生するスピーカを、振動を嫌う要素(高精細表示デバイス、高周波部品等)を持つキャビネットに取り付けて用いる場合に、スピーカの振動(音圧)がキャビネットあるいはキャビネット内の要素に伝達し難くする構造に関する。
従来のスピーカ構造の場合、フレーム部とフランジ部は機械的に結合された形態で作成されており、振動板から発生した振動はこのフレーム部を機軸に振動する。それ故キャビネットへの固定部となるフランジ部にも同様に振動が伝達される(特許文献1または特許文献2のスピーカの構造参照)。
特開平10−023596号公報
特開2000−159091公報
特許文献1では、磁気回路を樹脂ケースに挿入し、樹脂フレームの根本部を樹脂ケースの開口部に螺合させる事により磁気回路を樹脂ケース内に固定し、樹脂ケースのフランジに円周方向の力で破断可能な破断部を設けると共に破断部の先のフランジ 部分を樹脂フレームに溶着するようにしている。また特許文献2では、熱可塑性樹脂を用いて射出成形を行い、ドーム部、ボイスコイル接合部、コーン部、フレーム貼付外周部を一体成形している。いずれの特許文献のスピーカ構造でも、発生した振動がフランジ部を介してキャビネットへ伝達され易い構造であることには変わりがない。
このような構造のスピーカの実装において、キャビネットへの振動伝達を抑制するためには、振動に対して内部損失を持ったダンピング部材(ゴム製のドーナツ状ブッシング等)をフランジ部に取り付け、このダンピング部材中を貫通するネジを用いてスピーカをキャビネットに固定することが考えられる。この場合、スピーカのフランジ部はダンピング部材を介してキャビネットへ機械的にネジ止めされることになる。しかしながら、比較的重い磁気回路を持つスピーカがキャビネットから外れない程度に強くネジ止めする必要があるため、ネジ止め箇所にダンピング部材(ゴム製ブッシング)を用いていても振動抑制効果は弱くなり、スピーカが大音量を発生する際はキャビネットが少なからず振動するようになる。
この発明の課題の1つは、スピーカ装置をキャビネットにしっかり固定してもスピーカ装置が発生する振動がキャビネットに伝わりにくいようにすることである。
この発明の一実施の形態に係るスピーカ装置(10)は、フレーム部(100)と、前記フレーム部に取り付けられ電気信号を機械振動に変換する駆動源(200、304)と、前記駆動源に結合され前記機械振動に対応した音波を放射する振動板(300)と、前記フレーム部の所定箇所(界磁部取付面104)に結合され前記フレーム部に結合される箇所から離れた場所にフランジ部(404)を持つ取付構造体(400+402+404)とを具備している。
ここで、前記取付構造体(400+402+404)は、前記振動板の振動方向に所定のコンプライアンス(振動板の振動方向に振動が伝播するのを抑制または低減するためのコンプライアンス)を持ち、前記振動板の振動方向と実質直交する方向(実質直交とは90゜±α゜である程度のαを許容する)に所定のスチフネス(スピーカ装置の自重を支えることができるようなスチフネス)を持つ。
なお、この発明の一実施の形態において、前記所定のコンプライアンスにおける「所定」とは、このコンプライアンスとスピーカ装置(10)の質量とで決まる機械共振周波数foが実使用時のスピーカ再生帯域下限以下となるようなコンプライアンスの大きさをさす(foは例えば25±15Hzくらいが適当)。また、前記所定のスチフネスにおける「所定」とは、スピーカ装置をキャビネット等に取り付けた実使用状態において前記振動板の振動方向と実質直交する方向に重力が加わる場合に、前記駆動源(200、304)またはスピーカ装置(10)全体の重量(比較的大型のスピーカ装置ではkgオーダになることもある:通常のダイナミックスピーカではその全体重量の大半は駆動源を構成する磁気回路の重量となる)を支え得る堅さをさす。所定のコンプライアンスおよび所定のスチフネスは、実際に製造するスピーカ装置個々の設計段階において試作により決定できる。
ダンピング部材を用いることなくフランジ部を直接キャビネット等に強固に固定しても、スピーカ装置の駆動源から発生する機械振動(スピーカ装置の質量と取付構造体の振動方向コンプライアンスに対応した機械共振周波数foより上の周波数の機械振動)は取付構造体(図1の例ではバネ構造部)で大幅に減衰され、この振動がフランジ部からキャビネットに伝わるのを抑制できる。
以下この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係るスピーカ装置10の構成を説明する断面図である。このスピーカ装置10は、大きく分けて、フレーム部100と、界磁部200と、振動系(300〜306)と、取付構造体(400〜404)とで構成されている。
ここで、振動系(300〜306)は、円錐(または楕円若しくは矩形)型振動板300と、エッジ302と、ボイスコイルボビンに巻かれたボイスコイル304と、ダンパー(スパイダー)306と、センターキャップ308で構成されている。また、取付構造体(400〜404)は、平板を波形に成形した形状のバネ構造部400と、脚部402と、フランジ部404をプラスティック(PP、PE、PS、ABS等の熱可塑性樹脂)を一体成形したものである。
界磁部200は、メインマグネット202と、トッププレート204と、ボトムプレートと一体化されたポールピース(センターポール)206と、キャンセルマグネット208(および必要に応じてマグネットカバー)で構成されている。
フレーム部100は、断面台形の深皿形状をしており、その底面(界磁部取付面)104には中央にボイスコイルボビンが貫通する孔が空いている。この貫通孔とポールピース206が同軸配置されるように、界磁部取付面104に界磁部200が接着および/またはネジ止め(若しくは溶接)される。また、フレーム部100には、振動板300が大振幅低音を発生する時の背圧を抜く開口部106が設けられている。
フレーム部100では、ポールピース206とトッププレート204との間の磁気ギャップに非接触でボイスコイル304が配置されるように、ボイスコイルボビンがダンパー306により位置決めされ、かつ振動板300が大振幅で振動してもボイスコイル304がポールピース206またはトッププレート204と擦れないようにエッジ302の外周部分がフレーム外周部102に接着される。その後、エッジ302の外周部分を挟むようにフレーム外周部102にガスケット108が取り付けられる。
フレーム部100は、金属(鉄板等)あるいはプラスティック(PP、PE、PS、ABS等の熱可塑性樹脂)で製作できる。フレーム部100が金属の場合は、取付構造体の一部(図1では界磁部200の左右にある波形バネ構造部400の間の平板部分)を挟み込むようにして界磁部200を界磁部取付面104へネジ止めするなどして、フレーム部100に取付構造体(400〜404)を固定する。
フレーム部100が取付構造体(400〜404)と同じプラスティック(熱可塑性樹脂)の場合は、フレーム部100および取付構造体(400〜404)は同じ材料(ABS等の熱可塑性樹脂)で一体成形できる。この場合は一体成形の金型が相対的に複雑になるが、量産すればフレームと取付構造体を一体成形した方がローコストとなることが期待できる。
なお、フレーム部100および取付構造体(400〜404)の材料が何であれ、またフレーム部100および取付構造体(400〜404)が一体成形されているか別ピースであるかを問わず、フレーム外周部102とフランジ部404は構造上分離されている。
図1のスピーカ装置10では、振動板300は、バネ性(コンプライアンス)を持ったエッジ302及びダンパー306に支えられてポールピース2206の長手方向でピストン振動を行う事ができる。この振動を発生させるのが、界磁部200にて形成された磁界に直交する方向の電流を流すボイスコイル304である。このボイスコイル304に電流を流すことにより、振動板300を振動させることができる。ガスケット108は、エッジ302の剥がれを防ぎ、且つフレーム部100とキャビネット(図4または図5の12)と間の隙間を埋め、振動板300から発生した音響エネルギー(特に低音域のエネルギー)を前方へと導く効果を持ち合わせる。この実施の形態においては、ガスケット108を例えばウレタンフォームのようなスポンジ構造物にて形成する事により、隙間を埋め且つフレーム部から発生した振動の伝達を抑制する効果が得られる。
図1のスピーカ装置10の構造において、ボイスコイル304にて発生した振動エネルギーは振動板300を動かして電気入力を音響エネルギーへと変換されるが、その際、振動板300はフレーム部100を機軸として振動を行う。このため、振動板300のエネルギーと相反するエネルギー(振動板振動の反作用)がフレーム部100に発生する。本来はこのエネルギーを強固に固定したフランジ部404でキャビネット(図4または図5の12)等に逃がすのだが、それではキャビネット含めた構造物(表示デバイス、電子回路等)に振動エネルギーが伝播し、異音や他の影響(例えばチューナー等のコイルを揺さぶり、チューニングをずらす等)が発生する。
これを防ぐためには、通常フランジ部404にダンピング部材(ゴムブッシュ等)を用いてその伝播を低減させることができる。しかし、ダンピング部材の損失量が大きすぎると振動板300自体の振動量(特に低域の振動)が低減(フレーム部100の動きが大きくなり、本来振動させるべき振動板300が空気抵抗により動かなくなり、その分フレーム部100を動かす状況になり、そのエネルギーをダンピング部材で吸収するような形態となる)し、音の変換量が激減する。
また、このダンピング部材を硬く(損失量を少なく)すると、キャビネットへの振動伝播量が大きくなり、異音発生や内部部品(前記の例ではチューナーコイル等)への影響を防ぐという目的にそぐわなくなる。このためダンピング部材の特性はスピーカ特性に合わせてチューニングが必要となるが、このチューニングは一般的に材料特性によるため、細かなチューニングは困難な状況である。
これに対して、図1に示すような構造では、特にバネ構造部400がプラスティック成型による面を大きく取ったバネ構造の場合、振動板300が小振幅時はフレーム部100を固定させ、振動板300の振幅量が大きくなるとフレーム部100の振動量をこのバネ構造部400が吸収し、フランジ部404への振動の伝播を低減することが可能となる。これらはバネ構造部400等に用いる材料(プラスティック等)と、バネ構造(波数、波のピッチ、波の高さ等の形状/寸法)、及びそのバネ構造部分の厚みおよび/または幅等でコントロールすることが可能となり、スピーカ装置10の仕様に合わせた理想的な振動抑制効果をもたらすことが可能となる。
また、金属のようにリジッドではなくある程度の柔軟性をもったプラスティック(熱可塑性樹脂)の一体成型により、本来このような構造で難しいガスケット108部分とキャビネットの取付位置関係(図5の例ではキャビネット12の取付ボス501等の位置とフランジ部404の取付ネジ601等の位置との関係)についても、そのずれの影響を低減することが可能となる。すなわち、図1のような構造のスピーカ装置10キャビネット12等へ取り付ける際の位置合わせも容易となる(位置ずれがあってもバネ構造部が柔軟に動けるので、フランジ部404の取付孔位置が多少ずれていても、その取付孔位置を取付ボス501等の位置に強引に合わせることが簡単に行える)。
図2は、この発明の一実施の形態に係るスピーカ装置10の外観を例示する斜視図である。このスピーカ装置10は、フレーム部100とフランジ部404、及びその間のバネ構造部400をプラスティック(熱可塑性樹脂)による一体成型にて形成したスピーカである。この場合、バネ構造部400は取り付けのフランジ部400に対して界磁部200とフレーム部100を支え、且つバネ構造部400を図示するように幅広に取る(振動板300の振動方向と直交する方向のスチフネスが大きくなる)ことにより、フレーム部100や界磁部200のローリング(図2の場合、紙面手前と紙面奥方向における、振動時や取り付け時のブレ)を抑えることが可能となる。
また、この広く取ったバネ構造部400の面は、フレーム部100に開けられた開口部(図1または図3の106)を通って振動板300の背面から放出される空気振動の直接放射を緩和し、振動板背面の空気振動による他への影響(振動に対してデリケートなキャビネット内の電子部品への影響等)を緩和する他、振動板300の背面圧を適切に制御し大振幅時の振動抑制(スピーカの最低共振周波数におけるQダンプ等)にも寄与する。
図2のスピーカ装置10の構造では、従来ならフレーム部分の両サイドの延長線上にフランジ部があるスピーカ構造を止め、フランジ部分404をそのフレーム部100より切り離し、バネ構造部400を介在させてスピーカ装置本体(界磁部200とフレーム部100)に接合させる構造をもつ。
界磁部200とフレーム部100は、振動板300を保持しかつ振動させる目的から切り離すことができない。そこで、これらを接合させた構造体(200+100)にバネ構造部400を接合させ、且つこのバネ構造部400の先にこのスピーカ装置本体をキャビネット等に固定させるフランジ部404を設ける。また、この構造は、フレーム部100とバネ構造部400、及びフランジ部404をプラスティック成型で作成する事により一体成型が可能となる。
図3は、図2の構成例においてバネ構造部の脚の下に覆われているフレーム開口部106の作用を説明する図である。この開口部106は、振動板300が振動した際に振動板背面の空気の逃げ道を作るために設けられている。
この開口部106が無いと、振動板背面とフレーム部100で形成される空間の空気圧により振動板300の振動が抑制され、特に低音域の空気振動の大きい振幅が取れなくなる。この実施の形態では、開口部106上にある程度の間隔をおいて空気の逃げ道を用意した覆い(バネ構造部400とその脚部402)を設ける事により、開口部106からの空気振動の直接放射を緩和し、他の物への影響を抑制する効果がある。また、非常に大きな低音入力の際に発生する大振幅音波の空気流には、このバネ構造部400(および/または脚部402)が障害物となる。すると、振動板300の背面に対し開口部106を介してある程度の空気制動がかかり、振動板300を支えるダンパー306やエッジ302への負担を軽減する作用も得られる。
図4は、この発明の一実施の形態に係る電子機器(図1のスピーカ装置10が取付られる薄型デジタルTV)の概観を説明する図である。図1において、テレビジョン放送受信装置(この発明に係るスピーカ装置10を装着できる電子機器)11は、主として、装置本体となるほぼ四角形状に形成された薄型のキャビネット12と、このキャビネット12を起立させて支持するスタンド13とから構成されている。キャビネット12には、その正面に、例えば平面型液晶表示パネル(ハイビジョン対応高精細パネル:大きな振動が加わることは望ましくない精密デバイス)等でなる映像表示器14の表示領域が露出されるとともに、一対のスピーカ装置10、操作部16、リモートコントローラから送信される操作情報を受けるための受光部18等が配置されている。
また、スタンド13はほぼ薄型の箱状に形成されており、その一方の平面である底面板を、水平に設置された所定の基台(図示せず)上に載置するように構成されている。そして、このスタンド13は、上記基台上に載置される面と反対側の面である上面板のほぼ中央部から上方に突出する支持部材がキャビネット12の背面に連結されることにより、キャビネット12を起立させた状態で支持している。ここで、スタンド13は、その内部に後述するHDDユニット(および/またはDVDビデオレコーダユニット)20を収容可能に構成されている。そして、このスタンド13の上面板には、キャビネット12よりも正面側にせり出している部分に、HDDユニット(および/またはDVDビデオレコーダユニット)20を記録、再生、停止状態等に制御するための、押圧操作可能な複数の操作子が配置されている。このHDDユニット(および/またはDVDビデオレコーダユニット)20も、スピーカからの大きな振動はなるべく避けたい電子デバイスの1つである。またテレビジョン受信装置は微小レベルの高周波信号を受信するチューナを搭載しており、このチューナも大きな振動をなるべく避けたい電子デバイスである。
図5は、図4の機器内部(キャビネット12内)において図1のスピーカ装置10がどのように取り付けられるかの一例を説明する図である。このスピーカ装置10の構造は、重力のかかる方向に関して、キャビネット12への取り付け方に条件がある。すなわち、フレーム部100をキャビネット12へ強固にネジ止めすることは、振動伝播防止の観点からできない。また、図1を参照して説明したように、界磁部200は、マグネット、トッププレート、ポールピース等の重量物で構成されていることから、比較的重い。そのため、図5のスピーカ装置を、ネジ601〜604によりフランジ部404の取付孔を介してキャビネット12の取付ボス501、502、…へネジ止めした場合、界磁部200の重量で、バネ構造部400が斜めに傾がないことが必要となる。
上記要求は、重力がかかる方向が図5の紙面上下方向であれば、図示のような取付方で、満たされる。すなわち、図5のようにキャビネット12に取り付けられたスピーカ装置において、図1の振動板300の振動方向に対しては図5のバネ構造部400はその波形成形部分で大きなコンプライアンスを持つため、フレーム部100の界磁部取付面(104)における音声振動はフランジ部404へは殆ど伝わらない。また、図1の振動板300の振動方向と実質直交する方向(実質直交とは90゜±α゜である程度のαを許容する:図5では紙面上下のバネ構造部400の幅広方向)にスピーカ装置(少なくとも界磁部200)の自重を支えることができるようなスチフネスがあるので、界磁部200が自重で斜めに傾がない(その際、図1のガスケット108が図5のキャビネット12の一部に軽く当接しておれば、この傾ぎはさらに起き難くなる)。
また、フランジ部404から界磁部200の取付面(104)に至るまでのバネ構造部400は、その部分の大きなコンプライアンスにより容易に弾性変形できる。そのため、仮に図5の右側フランジ部404をキャビネット12の図示しない取付ボスに図5のネジ603と604でネジ止めしたあと、図5の左側フランジ部404のネジ孔が取付ボス501および502の位置から左右いずれかにずれてしまっても、このずれは(フランジ部404のネジ孔位置を多少強引にボス位置にずらすことで)容易に補正できる。
なお、上記実施の形態では、バネ構造部400との一体成形を実現する観点からフレーム部100にプラスチック(熱可塑性樹脂)を用いている。しかし、この一体成形をしない場合は、フレーム部100は鉄板等の金属フレームでもよい。この場合、バネ構造部400+脚部402+フランジ部404はフレーム部100とは別ピースで製作しておく。そして、フレーム部100に界磁部200を取り付ける際に、左右のバネ構造部400の間をフレーム部100の界磁部取付面104と界磁部200とで挟み込んで固定すればよい(固定方法には、接着、溶接、ネジ止め等を適宜選択できる)。
<この発明の一実施の形態による効果>
<1>フレーム部とフランジ部、及びその間のバネ構造部をプラスティックによる一体成型が可能;
<2>バネ構造部は取り付けのフランジ部に対して界磁部とフレーム部を支え、且つバネ構造部を幅広く取ることにより、フレーム部や界磁部のローリング(振動時や取り付け時のブレ)を抑えることが可能;
<3>幅広く取ったバネ構造の面は、フレームに開けられた開口部を通る振動板背面からの空気振動の直接放射を緩和し、振動板背面の空気振動による他への影響を緩和できる;
<4>上記<3>の構造は、振動板の背面圧を制御し大振幅時の振動抑制にも寄与するため、低音音圧出力特性にラウドネス効果をもたらすことが可能となる(小音量時は振動板振幅が小さいので上記振動抑制の程度が小さいが、大音量では振動抑制の程度が大きい)。
<1>フレーム部とフランジ部、及びその間のバネ構造部をプラスティックによる一体成型が可能;
<2>バネ構造部は取り付けのフランジ部に対して界磁部とフレーム部を支え、且つバネ構造部を幅広く取ることにより、フレーム部や界磁部のローリング(振動時や取り付け時のブレ)を抑えることが可能;
<3>幅広く取ったバネ構造の面は、フレームに開けられた開口部を通る振動板背面からの空気振動の直接放射を緩和し、振動板背面の空気振動による他への影響を緩和できる;
<4>上記<3>の構造は、振動板の背面圧を制御し大振幅時の振動抑制にも寄与するため、低音音圧出力特性にラウドネス効果をもたらすことが可能となる(小音量時は振動板振幅が小さいので上記振動抑制の程度が小さいが、大音量では振動抑制の程度が大きい)。
<この発明の一実施の形態に係るスピーカ装置(図1)のまとめ>
フランジ部404とフレーム部100を切り離し、フランジ部404とそのスピーカ主要部(200+300)側の接合部104との間に、スピーカ主要部(200+300)で発生する振動がフランジ部404に伝播するのを抑制するバネ性の構造部400を持たせる(スピーカ装置)。
フランジ部404とフレーム部100を切り離し、フランジ部404とそのスピーカ主要部(200+300)側の接合部104との間に、スピーカ主要部(200+300)で発生する振動がフランジ部404に伝播するのを抑制するバネ性の構造部400を持たせる(スピーカ装置)。
フランジ部404とスピーカ主要部(200+300)との間に設けられたバネ構造部400に関して、フランジ部404、脚部402、バネ構造部400、およびフレーム部100をプラスティック成型にて一体構造とする(スピーカフレーム)。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、現在または将来の実施段階では、その時点で利用可能な技術に基づき、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、図1では振動板にコーン紙を用いたダイナミックスピーカにこの発明に係るバネ構造部を設けているが、平面振動板を用いたスピーカのフレームにこの発明に係るバネ構造部を設けることもできる。また、この発明に係るバネ構造部を適用できるスピーカ装置の振動板駆動原理は、磁界中の導体に電流が流れることにより生じる力を利用するもの(広義のダイナミックスピーカ)に限られず、クーロン力を利用したもの(コンデンサスピーカ)や圧電素子を利用したもの(クリスタルスピーカ)でもよい。とはいえ、大きな振動パワーが出やすいのはダイナミックスピーカなので、スピーカの振動がキャビネットに伝わることによる弊害を抑える観点から見れば、この発明に係るバネ構造部は、ダイナミックスピーカに適用されるのが一般的といえる。
また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
11…テレビジョン放送受信装置、12…キャビネット、13…スタンド、14…映像表示器、10…スピーカ装置、100…フレーム部、102…フレーム外周部、104…界磁部取付面、106…開口部、108…ガスケット、200…界磁部、202…メインマグネット、204…トッププレート、206…ポールピース、208…キャンセルマグネット、300…振動板、302…エッジ、304…ボイスコイル、306…ダンパー(スパイダー)、308…センターキャップ、400…バネ構造部、402…脚部、404…フランジ部。
Claims (7)
- フレーム部と、
前記フレーム部に取り付けられ電気信号を機械振動に変換する駆動源と、
前記駆動源に結合され前記機械振動に対応した音波を放射する振動板と、
前記フレーム部の所定箇所に結合され、この所定箇所から離れた場所にフランジ部を持ち、前記振動板の振動方向に所定のコンプライアンスを持ち、前記振動板の振動方向と実質直交する方向に所定のスチフネスを持つ取付構造体とを具備したスピーカ装置。 - 前記振動板の周囲のエッジに近接または接触する前記フレーム部の周囲部分は前記フランジ部から離れており、前記スピーカ装置が取り付けられるキャビネットへは、前記周囲部分でなく前記フランジ部を機械的に固定できるように構成された請求項1に記載のスピーカ装置。
- 前記取付構造体は、前記フランジ部とともにバネ構造部および脚部を備えており、
前記バネ構造部は波形成形された形状を持ちその両端に第1端部および第2端部を持ち、前記第1端部は前記フレーム部の所定箇所に結合され、
前記脚部は一方端および他方端を持ち、その一方端は前記バネ構造部の第2端部に結合され、その他方端は前記フランジ部に結合され、
前記バネ構造部の前記波形成形された形状と前記バネ構造部の材質によって前記所定のコンプライアンスを設定できるように構成した請求項1または請求項2に記載のスピーカ装置。 - 前記フレーム部には前記振動板と対向する部分に開口部が設けられ、この開口部を空間を隔てて前記取付構造体の一部分が覆うように構成された請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のスピーカ装置。
- 前記バネ構造部、前記脚部、および前記フランジ部がプラスティックまたは熱可塑性樹脂の一体成形で構成される請求項3に記載のスピーカ装置。
- 前記取付構造体と前記フレーム部がプラスティックまたは熱可塑性樹脂の一体成形で構成される請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のスピーカ装置。
- スピーカ取付部分を有するキャビネットと、前記スピーカ取付部分に取り付けられるスピーカ装置とを備えた電子機器において、前記スピーカ装置が、フレーム部と、前記フレーム部に取り付けられ電気信号を機械振動に変換する駆動源と、前記駆動源に結合され前記機械振動に対応した音波を放射する振動板と、前記フレーム部の所定箇所に結合されこの所定箇所から離れた場所にフランジ部を持ち前記振動板の振動方向に所定のコンプライアンスを持ち前記振動板の振動方向と実質直交する方向に所定のスチフネスを持つ取付構造体とを具備し、
前記所定のコンプライアンスは前記駆動源の機械振動が前記フレーム部に伝達されるのを抑えるような柔らかさに選ばれ、
前記所定のスチフネスは前記駆動源またはスピーカ装置全体の重量を支え得るような堅さに選ばれ、
前記所定のスチフネスを持つ方向に重力がかかるように前記スピーカ取付部分へ前記フランジ部を固定するように構成された電子機器。
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