JP2004119790A - ナノ粒子の超臨界流体中分散液を用いる微細配線パターンの形成方法 - Google Patents
ナノ粒子の超臨界流体中分散液を用いる微細配線パターンの形成方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】微細な配線パターン描画工程において、加圧、加熱下において、超臨界流体中に金属ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子を含有する分散液に調製し、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行うことで、前記超臨界流体である分散媒体は、大気圧下では、速やかに気体状態に変じて、蒸散除去が可能となる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細な金属焼結体型配線パターンを形成する方法に関し、より具体的には、金属ナノ粒子、または金属酸化物ナノ粒子の分散液を利用して、微細口径ノズルから突出塗布して、超ファインなパターン描画後、金属酸化物ナノ粒子に対しては還元処理を施し、金属ナノ粒子を焼成して、デジタル高密度配線に対応した低インピーダンスでかつ極めて微細な金属焼結体型配線パターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属の微細粒子は、それを構成する金属の特性を利用して、配線材料、磁気材料、センサ材料、触媒などの各方面で幅広く使用されている。また、金属酸化物の微細粒子も、それを構成する金属酸化物の特性を利用して、研磨剤、セラミックス原料、磁気材料、センサ材料、燃料電池材料、触媒、化粧品材料など各方面で幅広く使用されている。近年、これらの金属の微細粒子または金属酸化物の微細粒子に関して、その粒径が、かかる微細粒子を利用する最終製品の性能に対しても、大きな影響を与えることが見出されてきた。その観点から、最終製品の高機能化ならびに小型化を目的として、粒径の極めて細かい微細粒子、より具体的には、平均粒子径が、サブミクロンあるいは、ナノメートルのスケールである、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子が作製されるに至っている。
【0003】
平均粒子径が、サブミクロンあるいは、ナノメートルのスケールである金属あるいは金属酸化物微粒子においては、かかる微粒子表面に表出する金属元素は、微細なステップ状の格子段差で構成される球状表面に位置するため、例えば、表面上における移動能が格段に大きくなるなどの、特有の性質(ナノサイズ効果)を示す。この様な金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子とすることにより初めて現れる特性を利用することで、派生する製品の高性能化および新しい機能の付与の可能性を目標として、近年、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子の新たな用途開発が益々盛んになってきている。
【0004】
その一つとして、金属ナノ粒子を利用して、超ファインな配線パターンを形成する方法は、例えば、金ナノ粒子あるいは銀ナノ粒子を用いる際には、既に方法論が確立されている。具体的には、金ナノ粒子あるいは銀ナノ粒子を含む、超ファイン印刷用分散液を利用した極めて微細な回路パターンの描画と、その後、金属ナノ粒子相互の焼結を施すことにより、得られる焼結体型配線層において、配線幅および配線間スペースが5〜50μm、体積固有抵抗率が1×10−5Ω・cm以下の配線形成が可能となっている。
【0005】
一方、近年、電子機器、電気機器、および情報端末機器などが小型軽量化に応じて、これらに使用される電子部品の小型化、低消費電力化が進んだ結果、それらの実装に利用される配線回路基板における配線パターンのサイズダウンも進められている。具体的には、回路基板上に形成される配線パターンの最小配線幅/配線間スペースも狭くなる傾向にあり、かかる微細な配線パターン形成に、金属ナノ粒子を利用した、超ファインな配線パターン形成技術の応用が進められようとしている。その際、超ファインなパターン形成を行う上で基礎となる、微細なパターンの描画手法として、スクリーン印刷法に加えて、例えば、インクジェット方式の描画法、あるいは、微細な口径のノズルを利用して金属ナノ粒子分散液を吐出・塗布する方法の利用が検討されている。
【0006】
さらに、上述する、金属ナノ粒子を利用した超ファインな配線パターンの形成に加えて、金属酸化物ナノ粒子を利用して、超ファインなパターンを描画した後、かかる金属酸化物ナノ粒子に対して還元処理を施し、金属ナノ粒子を作製することによって、超ファインな配線パターンの形成を行う試みも進められている。その際にも、微細なパターンの描画手法として、スクリーン印刷法に加えて、例えば、インクジェット方式の描画法、あるいは、微細な口径のノズルを利用して金属酸化物ナノ粒子分散液を吐出・塗布する方法の利用が検討されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェット方式の描画法、あるいは、微細な口径のノズルを利用してナノ粒子分散液を吐出・塗布する方法を利用する上では、用いるナノ粒子分散液中において、金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子が均一な分散濃度を維持することが必須な要件となる。加えて、微細な口径より、分散液を所望の吐出量で吐出させる上では、利用するナノ粒子分散液の流動性、液粘度を適正な範囲に調整することが必要である。金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子は、その極めて微細な粒子径により、凝集を起こし易いため、従来、例えば、その表面に粒子間の凝集を抑制する被覆剤層を設ける、あるいは、分散剤層による被覆を施すなどの手法を利用して、分散特性の向上を図っている。また、粒子径が微細になるとともに、分散液中に含有される分散粒子の体積比率が同じであっても、分散液の液粘度が加速度的に増加するため、所望の液粘度を達成する上では、分散溶媒を増し、希釈する手法が利用されている。
【0008】
従って、上述する被覆剤や分散剤を利用して、分散特性を維持し、さらには、分散液の液粘度調整のため、希釈用の分散溶媒を相当量添加した、金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子の分散液を用いて、微細な口径のノズルを利用して該ナノ粒子分散液を吐出・塗布する方法で微細パターンを描画した後、その塗布層中に含有される希釈用分散溶媒の除去、ならびに、ナノ粒子表面を被覆する被覆剤や分散剤の除去を行う工程が必要であった。前記の希釈用分散溶媒の除去、あるいは被覆剤や分散剤の除去を行う工程に際して、描画終了時に塗布層中に含有されている希釈用分散溶媒残留量、あるいは被覆剤や分散剤の含有量が多いと、往々にして、微細パターンの滲み、線幅のバラツキ、厚さの不均一さの要因ともなっていた。
【0009】
特には、分散液中において、液相部の主要を構成する希釈用分散溶媒は、塗布層の表面から徐々に蒸散する過程で、表面部においては、分散媒質であるナノ粒子の分散密度は局所的に上昇する結果、局所的に凝集を生じる。その後、内部に含浸されている希釈用分散溶媒の蒸散が進むと、当初に凝集を生じた皮膜層部と、内部では、分散媒質の密度に不均一さを生じ、塗布膜全体として、その膜厚方向でナノ粒子の凝集状態に粗密を示す状態ともなる。すなわち、希釈用分散溶媒の蒸散除去に伴い、全体嵩量の減少は均一になされた緻密にナノ粒子が積層された塗布層への変換が達成できない事態となる。
【0010】
さらには、スクリーン印刷に代えて、例えば、インクジェット方式の描画法、あるいは、微細な口径のノズルを利用してナノ粒子分散液を吐出・塗布する方法では、噴出させる口径が細くなるに従って、適正な液粘度は低下するため、希釈用分散溶媒の添加比率も増加する。そのため、前述の希釈用分散溶媒の緩やかな蒸散に起因する不具合は、より顕著となる。
【0011】
本発明は、前記の課題を解決するもので、本発明の目的は、微細な口径のノズルを利用してナノ粒子分散液を吐出・塗布する手法を採用して、超ファインな配線パターンの描画を行う際、分散液の調製に利用する分散媒体の含有比率を不必要に増加しなくとも、適正な液粘度を達成でき、同時に、ナノ粒子分散液を吐出・塗布した後には、含有される分散媒体は速やかに蒸散除去され、得られるナノ粒子の塗布層においては、その膜厚方向に緻密にナノ粒子が積層された状態とすることが可能な微細な配線パターンの描画工程と、その後、かかる金属ナノ粒子が緻密に積層された状態で、焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成する工程とする、あるいは、金属酸化物ナノ粒子が緻密に積層された状態で、気相から還元処理を施して、金属ナノ粒子へと還元し、生成する金属ナノ粒子の焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成する工程とすることを、効率的に、また、高い再現性で行い得る微細配線パターンの形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究、検討を進めた結果、常温、大気圧下で比較的に液粘度の低く、かつ、沸点も100℃程度の液体、あるいは、常温、大気圧下で気体であり、加圧すると容易に液化するものは、加圧、加熱を行うと、比較的に容易に超臨界流体へと変換でき、かかる超臨界流体中において、金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子は、相対的に高い分散濃度においても、良好な分散性を維持できることを見出した。加えて、かかる超臨界流体は、流動性に優れ、また、粘性も低下した状態となっており、超臨界流体を分散媒体に利用した、金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子の分散液は、微細な口径のノズルを利用して該分散液を吐出・塗布することが可能であることも判明した。また、塗布した際、周囲を大気圧とすると、超臨界状態は速やかに解消され、そのほとんどは気体へと状態変化する結果、極めて素早く蒸散されることにより、分散液中の固相成分のみが、緻密な積層状態で残留する塗布層が構成されることも確認した。本発明者らは、これらの知見に基づき、平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択される、金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子を、加圧、加熱下において、超臨界流体を作製、保持できる環境下に置くことで、超臨界流体中に金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子あるいは金属酸化物ナノ粒子を含有する分散液に容易に調製できること、さらに、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行うことで、含有されるナノ粒子が緻密に積層した形態の微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画することが可能であることを検証して、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明の微細配線パターンの形成方法は、
基板上に金属ナノ粒子相互の焼結体層からなる、良導電性の微細な配線パターンを形成する方法であって、
平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択される、前記金属ナノ粒子を含有する分散液を用いて、前記微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する工程と、
前記塗布層中に含まれる、金属ナノ粒子に対して焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成する工程とを有し、
前記微細な配線パターンの描画工程において、
加圧、加熱下において、超臨界流体中に前記金属ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子を含有する分散液に調製し、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行うことを特徴とする微細配線パターンの形成方法である。あるいは、金属ナノ粒子に代えて、金属の酸化物ナノ粒子を出発原料とする形態として、
基板上に金属ナノ粒子相互の焼結体層からなる、良導電性の微細な配線パターンを形成する方法であって、
平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択される、前記金属の酸化物ナノ粒子を含有する分散液を用いて、前記微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する工程と、
該塗布層中に含まれる、前記金属酸化物ナノ粒子に対して、金属酸化物を金属へと還元する処理を施し、生成する金属ナノ粒子の焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成する工程とを有し、
前記微細な配線パターンの描画工程において、
加圧、加熱下において、超臨界流体中に前記金属酸化物ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とする金属酸化物ナノ粒子を含有する分散液に調製し、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行うことを特徴とする微細配線パターンの形成方法である。
【0014】
前記超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する金属ナノ粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、錫、亜鉛、チタン、アルミニウムからなる群より選択される、一種類の金属、あるいは、二種以上の金属元素からなる合金で構成されるナノ粒子であることが好ましい。あるいは、前記超臨界流体を分散媒体とする金属酸化物ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する金属酸化物ナノ粒子は、還元処理により、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、錫、亜鉛、チタン、アルミニウムからなる群より選択される、一種類の金属、あるいは、二種以上の金属元素からなる合金へと還元可能な金属酸化物で構成されるナノ粒子であることが好ましい。
【0015】
一方、前記超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する超臨界流体は、水、アルコール、エタン、エチレン、二酸化炭素からなる群より選択される単一の化合物により構成される超臨界流体であることが望ましい。また、前記超臨界流体を分散媒体とする金属酸化物ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する超臨界流体は、水、アルコール、エタン、エチレン、二酸化炭素からなる群より選択される単一の化合物により構成される超臨界流体であることが好ましい。
【0016】
なお、上述する金属酸化物で構成されるナノ粒子は、該金属酸化物から構成される表面酸化皮膜層と、その内部に該金属からなる内核とを有する混合体状粒子であることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の微細配線パターンの形成方法に関して、より詳しく説明する。
【0018】
本発明の微細配線パターンの形成方法においては、プリント配線基板において、その導電性配線パターンを、金属微粒子相互に焼成処理を施すことで、焼結体に変換し、これを導通層に利用している。微細なパターンの描画を達成するため、前記金属微粒子として、平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択する金属ナノ粒子を利用し、該金属ナノ粒子の分散液に調製した後、微細な口径のノズルを利用して該分散液を吐出・塗布することで、所望の微細なパターンを有する塗布層としている。その際、分散液に用いる分散媒体として、加圧、加熱下において超臨界状態にある化合物、すなわち、超臨界流体を利用し、分散媒質である金属ナノ粒子を、前記超臨界状態を達成できる加圧、加熱下において、該超臨界流体中に分散した分散液とする。超臨界流体は、通常の液体状態と異なり、気・液界面を形成せず、また、固体表面との接触角は、加熱状態における液体よりも格段に大きくなる結果、超臨界流体中における、分散媒質である金属ナノ粒子の分散特性は非常に優れたものとなる。すなわち、超臨界流体を分散媒体に利用する、金属ナノ粒子の分散液では、含有する金属ナノ粒子の分散濃度を高くしても、良好な分散性を保持できる。加えて、超臨界流体は、通常の液体状態と比較して、遥かに高い流動性、遥かに小さな粘性を示し、含有する金属ナノ粒子の分散濃度を高くしても、かかる分散液の液粘性を低く抑えることが可能となる。
【0019】
本発明では、上述する超臨界流体を分散媒体に利用する、金属ナノ粒子の分散液の特質を利用することで、分散媒体の含有比率を抑制した上で、微細な口径のノズルを利用して該分散液を容易に吐出・塗布することを可能としている。加えて、基板上に吐出・塗布された該分散液の液滴は、大気圧下に置かれる結果、含有される超臨界流体は、速やかに気体状態へと相転移を起こし、従って、塗布された該分散液の液滴中に含まれる分散媒体は、急速に蒸散される。その間、液滴の嵩の減少が進む際、超臨界流体で覆われている金属ナノ粒子の局所的な凝集は回避され、全体として、金属ナノ粒子が緻密に積層した塗布層へと移行する。具体的には、塗布された塗布層は、金属ナノ粒子を利用することで、微細配線パターンの線幅のバラツキもなく、また、層厚の均一性も高く、かつ、その層厚方向に金属ナノ粒子が緻密に積層した構造となる。この状態において、焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成することで、前記金属ナノ粒子の有するナノサイズ効果により、低温焼成によっても、良好な導通性を示す焼結体形成が達成できる。
【0020】
本発明では、上述する金属ナノ粒子の分散液の利用に代えて、還元処理によって、金属ナノ粒子へと変換が可能な金属酸化物ナノ粒子を利用して、上述する超臨界流体を分散媒体に利用する、金属酸化物ナノ粒子の分散液を調製し、この金属酸化物ナノ粒子の分散液を、微細な口径のノズルを利用して吐出・塗布することで、同様に微細配線パターンの描画を行う形態を採用することもできる。その際、得られる金属酸化物ナノ粒子の塗布層でも、微細配線パターンの線幅のバラツキもなく、また、層厚の均一性も高く、かつ、その層厚方向に金属酸化物ナノ粒子が緻密に積層した構造となる。この金属酸化物ナノ粒子の塗布層に対して、金属酸化物を金属へと還元する処理を施し、生成する金属ナノ粒子の焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成することも可能である。
【0021】
本発明の微細配線パターンの形成方法においては、焼成処理を行って、金属ナノ粒子の焼結体層を形成する過程において、前記金属ナノ粒子の有するナノサイズ効果を利用することで、低温焼成によっても、良好な導通性を示す焼結体形成を行うため、利用するナノ粒子の平均粒子径は、かかるナノサイズ効果の発現が可能な1〜100nmの範囲、より好ましくは、1〜10nmの範囲に選択する。一方、形成される金属ナノ粒子の焼結体層は、微細配線パターンにおいても、所望の導電性を有することが可能な金属で構成される必要があり、その観点では、利用する金属ナノ粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、錫、亜鉛、チタン、アルミニウムからなる群より選択される、一種類の金属、あるいは、二種以上の金属元素からなる合金で構成されるナノ粒子であることが好ましい。なお、分散液の調製には、超臨界状態を達成できる加圧、加熱下において、該超臨界流体中に分散することでなされるため、かかる加圧、加熱条件で、金属ナノ粒子自体の溶融を生じないものを選択することがより好ましい。
【0022】
同じく、金属酸化物ナノ粒子の分散液の調製に利用される、金属酸化物ナノ粒子も、還元されて得られる金属ナノ粒子が上述する平均粒子径を達成する範囲に、その平均粒子径を選択する。従って、利用する金属酸化物ナノ粒子の平均粒子径を、1〜100nmの範囲、より好ましくは、1〜10nmの範囲に選択する。また、前記金属酸化物ナノ粒子の平均粒子径を選択することにより、微細な口径のノズルを利用して吐出・塗布することが可能となり、微細配線パターンの描画にも適するものである。また、利用する金属酸化物ナノ粒子は、還元処理により、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、錫、亜鉛、チタン、アルミニウムからなる群より選択される、一種類の金属、あるいは、二種以上の金属元素からなる合金へと還元可能な金属酸化物で構成されるナノ粒子であることが好ましい。なお、上述する金属酸化物で構成されるナノ粒子は、該金属酸化物から構成される表面酸化皮膜層と、その内部に該金属からなる内核とを有する混合体状粒子であってもよい。いずれにしても、かかる金属酸化物ナノ粒子の塗布層に対して、金属酸化物を金属へと還元する処理を施した際、目的とする金属ナノ粒子を生成することが可能な限り、表面酸化皮膜層の全体のナノ粒子に占める比率は、如何なる範囲であってもよい。
【0023】
超臨界流体中に、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を分散する分散液を吐出・塗布することにより、基板表面に塗布層の描画を行うため、かかる塗布される分散液の液温は、使用される基板の耐熱性により、許容される温度範囲に選択されることが必要となる。その際、塗布される分散液の液温は、含有される超臨界流体が、気体状態へと変換される過程に伴い、気化、膨張に起因する温度低下はあるものの、基板材料の耐熱性に適合する温度、例えば、フェノール基板などにおいては、100〜500℃の範囲に選択することが望ましい。なお、セラミック基板等、高い耐熱性の基板材料を用いた場合には、その上限温度はより高く選択することが可能である。
【0024】
本発明においては、超臨界流体中に、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を分散する分散液を、微細な口径のノズル4を利用して吐出・塗布する際、図1に示すように、描画がなされる基板1をXYステージ3上に搭載、固定した上で、描画されるパターンに応じて、XYステージ3を微細なステップ移動量で駆動して、所望の塗布層の描画を行う。その際、例えば、ノズル4からの分散液の噴射は、微細なステップ送りと同期して、短時間パルス状に制御することで、塗布層の膜厚を制御することができる。すなわち、インクジェット描画法における連続したスポットによる微細線幅ライン、平面の描画と類した方式で、目的とする微細な配線パターン全体にわたり、所望の塗布層の膜厚、線幅の均一性・再現性を有する描画を行うことが可能である。なお、ライン、平面の描画に際しては、ノズル4からの分散液噴射は、間断の無い、連続的な噴射状態を維持しつつ、XYステージ3の移動も連続的に行うことで、均一な連続塗布層の描画を行う形態としてもよい。上記XYステージ3の微細なステップ移動量は、描画されるパターンにおける最小線幅、最小の配線間スペースに対して、十分な分解能を示す量に選択する。同時に、ノズルの開口径、ならびにパルス状の分散液噴射によって描画されるスポットサイズも、前記最小線幅、最小の配線間スペースに対して、十分な分解能を示す量に選択する。
【0025】
加えて、微細な口径のノズルを利用して吐出・塗布する際、大気圧下に、分散液の吐出がなされるが、その吐出圧は、基板面に到達する分散液の液滴のスポットサイズに影響を及ぼす。従って、吐出圧は、所望のスポットサイズを与える範囲に選択する。このノズルからの吐出圧は、用いる超臨界流体を形成する、加熱温度、加圧条件に依存しており、特には、加圧条件は、前記ノズルからの吐出圧を適正な範囲となるように、選択することが望ましい。
【0026】
上記の超臨界流体を形成する、加熱温度、加圧条件の制約を考慮すると、利用される超臨界流体は、例えば、水、アルコール、エタン、エチレン、二酸化炭素からなる群より選択される単一の化合物により構成される超臨界流体であることが好ましい。これらの化合物は、その超臨界流体は、塗布後、速やかに、気体として蒸散することが可能であり、また、大気中に蒸散した際、環境汚染を引き起こす懸念が少ない。加えて、例えば、加熱温度を100〜500℃の範囲に選択する際、超臨界流体を形成する加圧条件も過度に高くしなくとも、容易に超臨界流体とすることができる。少なくとも、水、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール、エタン、エチレンなどの炭化水素または二酸化炭素の中から1種類または2種類以上を用いることで作製される超臨界流体は、金属ナノ粒子、あるいは、金属酸化物ナノ粒子に対して、良好な分散性を達成できるため、本発明の目的に適するものとなる。なお、常温で気体状態を示す、エタン、エチレンについて、超臨界状態となる加熱、加圧条件の一例を挙げると、エタンについては32℃以上、4.8MPa以上、エチレンについては、10℃以上、5.0MPa以上の領域である。
【0027】
本発明において、超臨界流体中に、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を分散する分散液を調製する際、別途に作製した金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を、超臨界流体を構成する化合物と共に加熱、加圧して、超臨界流体を形成し、その間に金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を分散させる。作製される分散液中、超臨界流体と金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子との含有比率(重量比率)は、ナノ粒子:超臨界流体の仕込み量比率として、少なくとも、30:70〜80:20の範囲、例えば、50:50〜60:40の範囲などに選択することが望ましい。
【0028】
描画された金属酸化物ナノ粒子からなる塗布層に対して、金属酸化物を金属へと還元する処理を施し、金属ナノ粒子を生成する還元処理も、用いる基板材料の耐熱性に適合する温度、例えば、フェノール基板などにおいては、100〜500℃の範囲に選択する処理温度において、所望の還元反応が進行することが望ましい。この還元処理は、例えば、分散液中に還元剤を予め添加しておき、かかる分散液を基板上に塗布して加熱すると、添加されている還元剤の作用によって、表面から金属酸化物を金属へと還元する処理を利用することもできる。この手法を利用する場合、分散液中に配合される還元剤としては、水素化ホウ素誘導体などの水素化剤が利用されるが、十分な還元反応を達成し、再現性よく、金属ナノ粒子へと還元を果すには、金属酸化物ナノ粒子の量に対応させて、予め、必要量の還元剤を分散液中に配合する必要がある。加えて、水素化剤による還元反応で生じる副生成物、あるいは残余する未反応の水素化剤の量が多くなると、これらを洗浄・除去する工程を付加する必要がある。これらの点を考慮すると、必要量の還元剤を分散液中に配合することに代えて、金属酸化物ナノ粒子からなる塗布層を描画した後、気相から還元性反応種を供給しつつ、還元を行う方法を利用することがより好ましい。
【0029】
この気相より還元性反応種を供給しつつ、還元を行う方法の一例として、還元性気体の存在下、生起されるプラズマ雰囲気内に、塗布層中に含まれる、該ナノ粒子を曝すことにより、還元を行う手法が利用できる。
【0030】
このナノ粒子の表面に存在する金属酸化物被覆層を還元する工程では、加熱温度を、300℃以下に選択して、還元性気体の存在下、生起されるプラズマ雰囲気内に、塗布層中に含まれる、該ナノ粒子を曝すことにより、予めプラズマを生起した雰囲気中において、還元性気体に由来する活性な反応種へと変換した上で、ナノ粒子表面の金属酸化物被覆層に作用させることで、加熱温度が300℃以下と低温であっても、表面の金属酸化物の還元反応が速やかに進行できる。一旦、表面に生成した、非酸化状態の金属原子と、その内部に存在する金属酸化物分子との固相反応により、内部の金属酸化物は非酸化状態の金属原子に変換され、代わって表面に金属酸化物が生成されるが、この表面に生成された金属酸化物は、気相から継続して供給される還元性気体に由来する活性な反応種の還元作用によって、非酸化状態の金属原子まで還元される。前記に一連の反応サイクルが繰り返される結果、当初は、ナノ粒子の深部まで達していた金属酸化物被覆層は徐々に減少して、最終的には、ナノ粒子全体が、目的とする金属ナノ粒子に復する。
【0031】
具体的なプラズマ還元処理の工程では、まず、配線基板を装置内に設置した後、装置内を予め150Pa以下に減圧し、系内に残存する空気を除去する。次いで、ガス導入口より、不活性ガスと還元性気体の混合気体を一定流量で供給して、還元性気体の存在下、プラズマを生起し、かかるプラズマ雰囲気内で、還元処理を行う。例えば、不活性ガスと還元性気体の混合気体の流量は、1〜1000ml/min(正規状態換算流量)に調整し、排気系の圧力調整機能により、装置内の内圧を、プラズマの生起と維持に適する圧力、例えば、1〜120,000Paの範囲に調節する。なお、前記装置内の内圧は、利用する高周波電力の周波数、電力量、ならびに、ガス組成、流量に応じて、プラズマの生起と維持に適する圧力を選択することが望ましい。具体的には、種々のプラズマCVD法、例えば、減圧プラズマCVD法において、そのプラズマ状態の安定性に利する条件を参照して、条件を設定することが好ましい。
【0032】
一方、プラズマの生起は、例えば、周波数:13.56 MHzなどのプラズマCVD法において汎用される、高周波電力を電極に印加し、その電力量を100〜5000Wの範囲に設定し、所望のプラズマ密度を維持することが望ましい。その際、水素、アンモニアなどの還元性気体を希釈する不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどが利用できる。例えば、ヘリウム、アルゴンは、上述する条件において、プラズマの生起と維持に寄与する利点をも有する。なお、不活性ガスと還元性気体との混合比率(体積比)は、50:50〜99.9:0.1の範囲に、好ましくは、80:20〜99:1の範囲に選択する。プラズマ雰囲気中では、プラズマに起因する温度上昇があるが、処理装置内に設置されるプリント基板自体は、300℃以下、すなわち、20℃〜300℃の範囲に維持されるように、温度の設定・調節を行う。前記の設定温度、プラズマ発生条件にも依存するものの、プラズマ処理の時間は、1秒間〜1時間、好ましくは、1分間〜20分間の範囲に選択することが可能である。具体的には、ナノ粒子表面を覆う金属酸化物被膜層の厚さ、ならびに、その還元に要する時間を考慮した上で、設定温度、プラズマ発生条件を適宜選択する。このプラズマ処理により、ナノ粒子表面を覆う金属酸化物被膜層の還元が終了した後、清浄化された金属表面を接触するナノ粒子相互で、還元雰囲気下、低温焼結が進行して、界面に酸化物皮膜の介在の無い、焼結体層の形成が可能となる。具体的には、前記プラズマ処理条件では、処理装置内に設置されるプリント基板自体は、300℃以下、すなわち、20℃〜300℃の範囲に維持した状態として、還元が終了した後、清浄化された金属表面を接触するナノ粒子は、還元雰囲気下、プラズマ照射を継続することで、局所的に照射されるプラズマ粒子のエネルギー供給がなされ、その熱的エネルギーを利用する低温焼結が進行する。
【0033】
本発明において、配線パターンの描画は、加圧、加熱下において、超臨界流体中に金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とするナノ粒子を含有する分散液に調製し、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行うことで、上述するように、その微細な描画特性は、従来のインクジェット印刷法を利用した、金、銀のナノ粒子の微細な配線パターン形成と遜色の無いものとなる。具体的には、形成される微細な配線パターンは、最小配線幅を、0.1〜50μmの範囲、実用的には、5〜50μmの範囲、対応する最小の配線間スペースを、0.1〜50μmの範囲、実用的には、5〜50μmの範囲に選択して、良好な線幅均一性・再現性を達成することができる。加えて、得られる配線層は、界面に酸化物皮膜の介在の無い、金属ナノ粒子の焼結体層となり、前記の最小配線幅における、その体積固有抵抗率も、1×10−5Ω・cm以下とすることができ、良好な導通特性を達成できる。
【0034】
【実施例】
以下に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。これらの実施例は、本発明にかかる最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例により限定を受けるものではない。
【0035】
(実施例1)
図1に示す、超臨界流体生成・保持機能を有する超臨界槽7を具えた、ナノ粒子分散液噴射・塗布装置を利用して、微細なパターンの銀ナノ粒子塗布層の描画を行った。
【0036】
なお、描画に利用する、分散媒体として、超臨界流体を利用する銀ナノ粒子分散液は、以下の手順で調製する。市販されている銀ナノ粒子分散液(商品名:独立分散超微粒子パーフェクトシルバー、真空冶金(株))、具体的には、平均粒径8nmの銀ナノ粒子100質量部当たり、その表面被覆層に利用するアルキルアミンとして、ドデシルアミン15質量部、分散溶媒に利用する有機溶剤として、ターピネオール75質量部を含有する銀ナノ粒子分散液に対して、濃縮処理を施し、余分な被覆剤と有機溶剤を除去する。この濃縮処理を施した銀ナノ粒子を用いて、超臨界槽7内において、超臨界流体として、二酸化炭素を利用して、該二酸化炭素の超臨界流体中に、ドデシルアミンを表面被覆分子層として有する銀ナノ粒子を均一に分散した分散液を調製する。なお、該二酸化炭素の超臨界流体は、80℃、15分間加熱・加圧処理することによって、超臨界槽7内を80℃、16 MPaの加熱・加圧条件とすることで作製した。
【0037】
また、上記の条件で調製される銀ナノ粒子の均一分散液における、銀ナノ粒子の分散密度は、超臨界槽7内に入れた銀ナノ粒子の仕込み重量と、その分散媒体である、該二酸化炭素の超臨界流体の重量との比率から推定すると、50:50〜60:40の範囲のものとなる。
【0038】
超臨界槽7中で調製される、銀ナノ粒子の均一分散液は、付設される噴射用ノズル4より、吐出圧5 Paで、セラミック基板面上に噴射・塗布する。この噴射用ノズル4の開口径は、100nmであり、噴射・塗布時には、50℃に加熱・保温されている。また、セラミック基板面上に噴射・塗布されるスポット口径は、前記ノズルの開口径の数倍以内であり、所望の配線パターンの描画は、基板1を搭載するXYステージを、パターンに対応させて、ステップ駆動により移動させることで行った。本例では、描画される最小の配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時の塗布膜厚は、10μmに選択した。
【0039】
描画の際、配線基板は、大気圧下に置かれており、噴射・塗布される銀ナノ粒子の均一分散液中に含まれる、該二酸化炭素の超臨界流体は、速やかに気体に変換される。従って、描画の終了時、描画される微細な配線パターンは、分散媒体に利用する、二酸化炭素の超臨界流体は含浸されない、銀ナノ粒子の塗布層となる。次いで、セラミック基板面上に描画される微細な、銀ナノ粒子塗布層パターンは、200℃にて加熱、焼成することにより、銀ナノ粒子相互が緻密に焼結体層を構成する、銀配線が形成される。
【0040】
得られた銀配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、3μmであった。かかる銀配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、4.9×10−6Ω・cmであった。
【0041】
(実施例2)
図1に示す、超臨界流体生成・保持機能を有する超臨界槽7を具えた、ナノ粒子分散液噴射・塗布装置を利用して、微細なパターンの銀ナノ粒子塗布層の描画を行った。
【0042】
なお、描画に利用する、分散媒体として、超臨界流体を利用する銀ナノ粒子分散液は、以下の手順で調製する。市販されている銀ナノ粒子分散液(商品名:独立分散超微粒子パーフェクトシルバー、真空冶金(株))、具体的には、平均粒径8nmの銀ナノ粒子100質量部当たり、その表面被覆層に利用するアルキルアミンとして、ドデシルアミン15質量部、分散溶媒に利用する有機溶剤として、ターピネオール75質量部を含有する銀ナノ粒子分散液に対して、濃縮処理を施し、余分な被覆剤と有機溶剤を除去する。この濃縮処理を施した銀ナノ粒子を用いて、超臨界槽7内において、超臨界流体として、水を利用して、該水の超臨界流体中に、ドデシルアミンを表面被覆分子層として有する銀ナノ粒子を均一に分散した分散液を調製する。なお、該水の超臨界流体は、400℃、15分間加熱・加圧処理することによって、400℃、42 MPaの加熱・加圧条件において作製した。
【0043】
また、上記の条件で調製される銀ナノ粒子の均一分散液における、銀ナノ粒子の分散密度は、超臨界槽7内に入れた銀ナノ粒子の仕込み重量と、その分散媒体である、該水の超臨界流体の重量との比率から推定すると、50:50〜60:40の範囲のものとなる。
【0044】
超臨界槽7中で調製される、銀ナノ粒子の均一分散液は、付設される噴射用ノズル4より、吐出圧 5 Paで、セラミック基板面上に噴射・塗布する。この噴射用ノズル4の開口径は、100nmであり、噴射・塗布時には、120℃に加熱・保温されている。また、セラミック基板面上に噴射・塗布されるスポット口径は、前記ノズルの開口径の数倍以内であり、所望の配線パターンの描画は、基板1を搭載するXYステージを、パターンに対応させて、ステップ駆動により移動させることで行った。本例では、描画される最小の配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時の塗布膜厚は、10μmに選択した。
【0045】
描画の際、配線基板は、大気圧下に置かれており、噴射・塗布される銀ナノ粒子の均一分散液中に含まれる、該水の超臨界流体は、速やかに気体に変換される。従って、描画の終了時、描画される微細な配線パターンは、分散媒体に利用する、水の超臨界流体は含浸されない、銀ナノ粒子の塗布層となる。次いで、セラミック基板面上に描画される微細な、銀ナノ粒子塗布層パターンは、200℃にて加熱、焼成することにより、銀ナノ粒子相互が緻密に焼結体層を構成する、銀配線が形成される。
【0046】
得られた銀配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、3μmであった。かかる銀配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、5.1×10−6Ω・cmであった。
【0047】
(実施例3)
図1に示す、超臨界流体生成・保持機能を有する超臨界槽7を具えた、ナノ粒子分散液噴射・塗布装置を利用して、微細なパターンの酸化銅ナノ粒子塗布層の描画を行った。
【0048】
なお、描画に利用する、分散媒体として、超臨界流体を利用する酸化銅ナノ粒子分散液は、以下の手順で調製する。市販されている酸化銅ナノ粒子分散液(商品名:独立分散超微粒子パーフェクトカッパー、真空冶金(株))、具体的には、平均粒径8nmの酸化銅ナノ粒子100質量部当たり、銅表面の被覆層に利用するアルキルアミンとして、ドデシルアミン15質量部、分散溶媒に利用する有機溶剤として、ターピネオール75質量部を含有する酸化銅ナノ粒子分散液に対して、濃縮処理を施し、余分な被覆剤と有機溶剤を除去する。この濃縮処理を施した酸化銅ナノ粒子を用いて、超臨界槽7内において、超臨界流体として、二酸化炭素を利用して、該二酸化炭素の超臨界流体中に、酸化銅ナノ粒子を均一に分散した分散液を調製する。なお、該二酸化炭素の超臨界流体は、80℃、15分間加熱・加圧処理することによって、80℃、16 MPaの加熱・加圧条件において作製した。
【0049】
また、上記の条件で調製される酸化銅ナノ粒子の均一分散液における、酸化銅ナノ粒子の分散密度は、超臨界槽7内に入れた酸化銅ナノ粒子の仕込み重量と、その分散媒体である、該二酸化炭素の超臨界流体の重量との比率から推定すると、50:50〜60:40の範囲のものとなる。なお、酸化銅ナノ粒子自体は、一旦、銅ナノ粒子に調製した後、酸化処理を施し、その表面より酸化銅皮膜層を内部に達するまで形成したものである。その結果、酸化銅ナノ粒子表面では、銅ナノ粒子表面とは異なり、ドデシルアミンによる被覆層の安定性、換言すれば、ドデシルアミンの表面への付着特性は低減したものとなる。
【0050】
超臨界槽7中で調製される、酸化銅ナノ粒子の均一分散液は、付設される噴射用ノズル4より、吐出圧 5 Paで、フェノール基板上に噴射・塗布する。この噴射用ノズル4の開口径は、100nmであり、噴射・塗布時には、50℃に加熱・保温されている。また、フェノール基板表面上に噴射・塗布されるスポット口径は、前記ノズルの開口径の数倍以内であり、所望の配線パターンの描画は、基板1を搭載するXYステージを、パターンに対応させて、ステップ駆動により移動させることで行った。本例では、描画される最小の配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時の塗布膜厚は、10μmに選択した。
【0051】
描画の際、配線基板は、大気圧下に置かれており、噴射・塗布される酸化銅ナノ粒子の均一分散液中に含まれる、該二酸化炭素の超臨界流体は、速やかに気体に変換される。従って、描画の終了時、描画される微細な配線パターンは、分散媒体に利用する、二酸化炭素の超臨界流体は含浸されない、酸化銅ナノ粒子の塗布層となる。
【0052】
かかるフェノール基板上に描画された、酸化銅ナノ粒子の塗布層に対して、次の手順で、プラズマ雰囲気中における還元処理を施した。酸化銅ナノ粒子の塗布層を描画したフェノール基板を、平板電極型プラズマ処理装置に入れ、排気系により、プラズマ処理装置内圧を10Paに減圧した。前記減圧後、装置内にガス導入口からアルゴンガス:水素ガス=95:5(体積比)の混合気体を流量100ml/min(正規状態換算流量)で供給し、平板電極間に、高周波電力(周波数:13.56 MHz)500Wを印加して、150℃にて5分間のプラズマ処理を行った。このプラズマ処理時、装置の内圧は、約30〜40Paに保持した。
【0053】
前記還元性気体として、水素を含有する混合気体において、生起されたプラズマ雰囲気中で処理する結果、配線パターン中の酸化銅ナノ粒子は、プラズマ還元を受け、一旦銅ナノ粒子に復する。さらに、塗布層中に残留していたドデシルアミンの蒸散・除去がなされ、塗布層内部までプラズマ還元処理が達成され、塗布層全体にわたって、銅ナノ粒子相互が緻密に接触する状態が達成される。この状態で低温加熱を施すことで、表面に酸化皮膜の存在しない銅ナノ粒子相互の低温焼結が進行して、全体として、銅の焼結体型配線層が形成された。
【0054】
得られた銅配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、3μmであった。かかる銅配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、6.5×10−6Ω・cmであった。なお、銅自体の抵抗率(20℃)は1.673×10−6Ω・cmであり、その値と比較すると、得られる銅の焼結体型配線層は、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結が達成されていると判断される。また、SEM観察の結果においても、銅ナノ粒子相互の粒界部には酸化銅の介在は認められず、良好な導電性を示す焼結体が構成されていると判断される。
【0055】
(実施例4)
図1に示す、超臨界流体生成・保持機能を有する超臨界槽7を具えた、ナノ粒子分散液噴射・塗布装置を利用して、微細なパターンの酸化銅ナノ粒子塗布層の描画を行った。
【0056】
なお、描画に利用する、分散媒体として、超臨界流体を利用する酸化銅ナノ粒子分散液は、以下の手順で調製する。市販されている酸化銅ナノ粒子(商品名:ナノテック、シーアイ化成(株))、具体的には、平均粒径47.6nmの酸化銅ナノ粒子を、15質量%の分散濃度で、エタノール、プロピルアルコール混合液中に分散させたスラリー状の分散液を利用する。このスラリー状の分散液に対して、濃縮処理を施し、余分な被覆剤と有機溶剤を除去する。この濃縮処理を施した酸化銅ナノ粒子を用いて、超臨界槽7内において、超臨界流体として、二酸化炭素を利用して、該二酸化炭素の超臨界流体中に、酸化銅ナノ粒子を均一に分散した分散液を調製する。なお、該二酸化炭素の超臨界流体は、80℃、15分間加熱・加圧処理することによって、80℃、16 MPaの加熱・加圧条件において作製した。
【0057】
また、上記の条件で調製される酸化銅ナノ粒子の均一分散液における、酸化銅ナノ粒子の分散密度は、超臨界槽7内に入れた酸化銅ナノ粒子の仕込み重量と、その分散媒体である、該二酸化炭素の超臨界流体の重量との比率から推定すると、50:50〜60:40の範囲のものとなる。
【0058】
超臨界槽7中で調製される、酸化銅ナノ粒子の均一分散液は、付設される噴射用ノズル4より、吐出圧 5 Paで、フェノール基板上に噴射・塗布する。この噴射用ノズル4の開口径は、100nmであり、噴射・塗布時には、50℃に加熱・保温されている。また、フェノール基板表面上に噴射・塗布されるスポット口径は、前記ノズルの開口径の数倍以内であり、所望の配線パターンの描画は、基板1を搭載するXYステージを、パターンに対応させて、ステップ駆動により移動させることで行った。本例では、描画される最小の配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時の塗布膜厚は、10μmに選択した。
【0059】
描画の際、配線基板は、大気圧下に置かれており、噴射・塗布される酸化銅ナノ粒子の均一分散液中に含まれる、該二酸化炭素の超臨界流体は、速やかに気体に変換される。従って、描画の終了時、描画される微細な配線パターンは、分散媒体に利用する、二酸化炭素の超臨界流体は含浸されない、酸化銅ナノ粒子の塗布層となる。
【0060】
かかるフェノール基板上に描画された、酸化銅ナノ粒子の塗布層に対して、次の手順で、プラズマ雰囲気中における還元処理を施した。酸化銅ナノ粒子の塗布層を描画したフェノール基板を、平板電極型プラズマ処理装置に入れ、排気系により、プラズマ処理装置内圧を10Paに減圧した。前記減圧後、装置内にガス導入口からアルゴンガス:水素ガス=95:5(体積比)の混合気体を流量100ml/min(正規状態換算流量)で供給し、平板電極間に、高周波電力(周波数:13.56 MHz)500Wを印加して、150℃にて5分間のプラズマ処理を行った。このプラズマ処理時、装置の内圧は、約30〜40Paに保持した。
【0061】
前記還元性気体として、水素を含有する混合気体において、生起されたプラズマ雰囲気中で処理する結果、配線パターン中の酸化銅ナノ粒子は、プラズマ還元を受け、一旦銅ナノ粒子に復する。さらに、塗布層内部までプラズマ還元処理が達成され、塗布層全体にわたって、銅ナノ粒子相互が緻密に接触する状態が達成される。この状態で低温加熱を施すことで、表面に酸化皮膜の存在しない銅ナノ粒子相互の低温焼結が進行して、全体として、銅の焼結体型配線層が形成された。
【0062】
得られた銅配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、5μmであった。かかる銅配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、6.9×10−6Ω・cmであった。前記実施例3と同様に、得られる銅の焼結体型配線層は、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結が達成されていると判断される。また、SEM観察の結果においても、銅ナノ粒子相互の粒界部には酸化銅の介在は認められず、良好な導電性を示す焼結体が構成されていると判断される。
【0063】
【発明の効果】
本発明の微細配線パターンの形成方法においては、加熱、加圧下において、超臨界流体を作成し、この超臨界流体中に金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を分散させ、この分散液を微細な口径を有するノズルより噴出させて、基板上に微細な配線パターンを描画する。従って、その微細な描画特性は、従来のインクジェット印刷法を利用した、金、銀のナノ粒子の微細な配線パターン形成と遜色の無いものとなる。加えて、分散媒体に超臨界流体を利用することによって、分散液中における分散媒質、すなわち、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子の分散濃度を高くしても、良好な分散特性が達成でき、また、分散液の液粘度も抑制されるので、微細な口径を有するノズルより容易に噴出させ、微細な描画特性を達成できる。さらには、基板上に塗布した際、分散媒体の超臨界流体は、速やかに気体状態へと変換され、蒸散する結果、塗布層では、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子が緻密に積層した状態を簡便に達成できる。この塗布層中の金属酸化物ナノ粒子は、還元処理を施し、対応する金属ナノ粒子を生成させ、あるいは、金属ナノ粒子の塗布層では、そのまま、加熱・焼成することにより、かかる金属ナノ粒子の示すナノサイズ効果によって、ナノ粒子相互の良好な焼結体層が形成され、良好な導電性の微細配線の作製が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる微細な焼結体型配線パターンの形成方法において、加圧、加熱下において、超臨界流体中に金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とするナノ粒子を含有する分散液に調製し、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行う工程に利用される分散液噴射装置の構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 基板
2 微細配線層
3 XYステージ
4 噴射用ノズル
5 圧力計
6 圧力調整弁
7 超臨界槽
8 ヒーター
Claims (7)
- 基板上に金属ナノ粒子相互の焼結体層からなる、良導電性の微細な配線パターンを形成する方法であって、
平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択される、前記金属ナノ粒子を含有する分散液を用いて、前記微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する工程と、
前記塗布層中に含まれる、金属ナノ粒子に対して焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成する工程とを有し、
前記微細な配線パターンの描画工程において、
加圧、加熱下において、超臨界流体中に前記金属ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子を含有する分散液に調製し、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行うことを特徴とする微細配線パターンの形成方法。 - 基板上に金属ナノ粒子相互の焼結体層からなる、良導電性の微細な配線パターンを形成する方法であって、
平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択される、前記金属の酸化物ナノ粒子を含有する分散液を用いて、前記微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する工程と、
該塗布層中に含まれる、前記金属酸化物ナノ粒子に対して気相より還元性反応種を作用させて、該金属酸化物を金属へと還元する処理を施し、生成する金属ナノ粒子の焼成処理を行って、該金属ナノ粒子の焼結体層を形成する工程とを有し、
前記微細な配線パターンの描画工程において、
加圧、加熱下において、超臨界流体中に前記金属酸化物ナノ粒子を分散させ、該超臨界流体を分散媒体とする金属酸化物ナノ粒子を含有する分散液に調製し、該分散液をノズルより噴出させて、基板上に塗布層の形成を行うことを特徴とする微細配線パターンの形成方法。 - 前記超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する金属ナノ粒子は、
金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、錫、亜鉛、チタン、アルミニウムからなる群より選択される、一種類の金属、あるいは、二種以上の金属元素からなる合金で構成されるナノ粒子であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記超臨界流体を分散媒体とする金属酸化物ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する金属酸化物ナノ粒子は、
還元処理により、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、錫、亜鉛、チタン、アルミニウムからなる群より選択される、一種類の金属、あるいは、二種以上の金属元素からなる合金へと還元可能な金属酸化物で構成されるナノ粒子であることを特徴とする請求項2に記載の方法。 - 前記超臨界流体を分散媒体とする金属ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する超臨界流体は、
水、アルコール、エタン、エチレン、二酸化炭素からなる群より選択される単一の化合物により構成される超臨界流体であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記超臨界流体を分散媒体とする金属酸化物ナノ粒子を含有する分散液の調製に利用する超臨界流体は、
水、アルコール、エタン、エチレン、二酸化炭素からなる群より選択される単一の化合物により構成される超臨界流体であることを特徴とする請求項2に記載の方法。 - 前記金属酸化物で構成されるナノ粒子は、
該金属酸化物から構成される表面酸化皮膜層と、その内部に該金属からなる内核とを有する混合体状粒子であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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