JP2004119579A - 電子部品内蔵コネクタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本方法で製造されるコネクタは、フレーム1と端子4a,4b,4cとを吊りタイバー2及び補助タイバー3a,3bで連結した状態のまま樹脂モールド6でモールド成形され、吊りタイバー3等が切断加工され、この切断加工された吊りタイバー2の切断残りピン21’が樹脂モールド6から突出しないように、この樹脂モールド6に凹部61が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばダイオード等の電子部品を内蔵したコネクタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車等の車両が高機能化し、その車両に多種多様の電子部品が搭載されるようになった。一方、コスト低減のため、電子部品のコントロールユニットの共通化が進んでいる。この共通化したコントロールユニットで、多種多様な電子部品をコントロールするために、コントロールユニットの機能を補う機能コネクタが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
機能コネクタとしては、ダイオードコネクタ、レジスタコネクタ、フィルタ(コンデンサ)コネクタなどがあげられる。ダイオードコネクタは、電流の回り込み対応(電流方向の統一性)に、レジスタコネクタは、負荷抵抗の調整(電流値制御)に、フィルタコネクタは、ノイズ対応に、それぞれ用いられるものであるが、これらの機能コネクタは、個々の機能が十分に発揮できるだけでなく、自動車等の車両の小型化、軽量化、省スペース化の要請に応えるべく、そのサイズが増大しないことも望まれる。
【0004】
機能コネクタの製造方法の一例を図6に示す。まず図6(a)に示すように、1枚の銅板を打ち抜いて回路構成体10が形成されるが、このときにはフレーム1と複数の端子4a,4b,4cとが完全に離間した状態となっているので、それらが離散しないように互いに連結する必要がある。そこで、この回路構成体10は、例えばフレーム1と端子4cとが吊りタイバー2を介して連結され、端子4cと4bとが補助タイバー3bを介して連結され、端子4bと4aとが補助タイバー3aを介して連結された状態で形成される。
【0005】
このフレーム1と端子4a,4b,4cとの間には、ダイオード等の素子5a,5b,5cが介装される。この素子5a,5b,5cの介装されたフレーム1と端子4a,4b,4cの各基端部とをカバーするように樹脂モールド6が形成される。
【0006】
このときには、フレーム1と端子4a,4b,4cとは素子5a,5b,5cにより連結され、この連結された状態のまま、それらが樹脂モールド6で固定されるので、もはや吊りタイバー2等は不要である。そこで、図6(b)に示すように、吊りタイバー2が、フレーム1との連結部分21と、端子4cとの連結部分22とでそれぞれカットされ、また、補助タイバー3a,3bが、端子4a,4b,4cとの連結部分でそれぞれカットされて、機能コネクタが完成する。
【0007】
この吊りタイバー2等を含む回路構成体10を形成する手法を用いれば、フレーム1と端子4a,34b,4cを個別に素子5a,5b,5cに接続していく手法に比べて、上記機能コネクタの効率の高い製造ができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−223941号公報(第2,3頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の機能コネクタの製造方法では、吊りタイバー2、補助タイバー3a,3bが、それぞれカットされるが、その切断残りピン21’が樹脂モールド6から突出することとなる。
【0010】
この突出した切断残りピン21’は、その突出位置によっては、他の部品と接触し、短絡させる可能性があるが、この切断残りピン21’を除去するのは手間がかかり、製造の効率を低下させる。一方、この切断残りピン21’を端子4a,4b,4cと同じ側から突出させた場合には、他の部品との接触は回避しやすくなるものの、端子との距離を必要とするため、端子間隔が広がり、その結果コネクタのサイズが増大してしまうといった不具合がある。これは、自動車等の車両の小型化、軽量化、省スペース化の要請に反する。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑み、タイバー等の連結部材を含む回路構成体を形成する手法を用いて効率の高い製造を目指しながら、その連結部材の切断残りピンによる他の部品との接触の可能性等をなくして、小型で信頼性の高い機能コネクタを製造できる方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、フレーム部材と複数の端子部材との間にそれぞれ電子部品が介在する電子部品内蔵コネクタの製造方法であって、導電材料を素材として、上記フレーム部材と複数の端子部材とを含み、かつ、特定の端子部材とフレーム部材とが連結部材を介して連結された形状の回路構成体を形成する第一工程と、上記回路構成体の上記フレーム部材と上記各端子部材との間に上記各電子部品をそれぞれ介装する第二工程と、上記フレーム部材及び上記各電子部品を覆い、かつ、上記各端子部材の少なくとも先端部を露出させる全体形状を有し、かつ、上記連結部材と上記フレーム部材との連結部分に対応する位置に、隣接する外面から窪んだ凹部をもつ絶縁カバーを成形する第三工程と、上記連結部分を上記凹部内で切断加工する第四工程とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
この製造方法によれば、導電材料を素材として、上記フレーム部材と複数の端子部材とを含み、かつ、特定の端子部材とフレーム部材とが連結部材を介して連結された形状の回路構成体が形成され、上記回路構成体の上記フレーム部材と上記各端子部材との間に上記各電子部品がそれぞれ介装され、上記フレーム部材及び上記各電子部品を覆い、かつ、上記各端子部材の少なくとも先端部を露出させる全体形状を有し、かつ、上記連結部材と上記フレーム部材との連結部分に対応する位置に、隣接する外面から窪んだ凹部をもつ絶縁カバーが成形され、上記連結部分が上記凹部内で切断加工されるので、連結部材の切断残りピンが絶縁カバーから突出することがなくなる。したがって、切断残りピンが他の部品と接触して短絡させる可能性が少なくなり、信頼性の高いコネクタが製造されるようになる。
【0014】
例えば請求項2記載の発明のように、上記第一工程において、上記フレーム部材が上記各端子部材の基端部と対向する側の反対側で上記連結部材とつながり、この連結部材が上記フレーム部材を迂回するようにして上記各端子部材とつながる形状の回路構成体を形成することとすれば、端子部材間の間隔を広げることなく、切断残りピンが他の部品と接触して短絡させる可能性が少なくなるので、小型で信頼性の高いコネクタが製造されるようになる。
【0015】
あるいは請求項3記載の発明のように、上記第一工程において、上記フレーム部材が上記各端子部材と対向する側で上記連結部材とつながり、この連結部材が隣合う端子部材間に延びて当該隣合う端子部材の少なくとも一方とつながる形状の回路構成体を形成することとすれば、切断残りピンは隣合う端子部材間に挟み込まれた状態となるので、それが他の部品と接触して短絡させる可能性がさらに少なくなり、より信頼性の高いコネクタが製造されるようになる。
【0016】
ところで、隣合う端子部材間に連結部材を挟み込む場合には、コネクタのサイズが増大しないように、端子部材全体の幅を狭くすることが考えられる。しかし、端子部材全体の幅を狭くすると、外部回路との導通時における端子部材の先端部の接触面積と同先端部の機械的強度とを確保するのが困難となる。そこで、請求項4記載の発明のように、上記隣合う端子部材は、上記連結部分に臨む側の中間部間の間隔が先端部間の間隔よりも広くなるように、この先端部の幅よりも中間部の幅を狭くしていることとすれば、端子部材全体としての間隔を狭めてより小型化され、かつ、より信頼性の高いコネクタが製造されるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図2は本発明の実施形態1に係る機能コネクタの完成状態を示す図であって、(a)は正面図、(b)はA−A線断面図である。
【0018】
図2(a)に示すように、本機能コネクタでは、略直方体状に成形された樹脂モールド(被覆カバーに相当する。)6の上面側には、その上方に開放される凹部61が設けられており、その凹部61内には後述する切断残りピン21’がおさまっている。一方、同樹脂モールド6の下面側からは3本の端子(端子部材に相当する。)4a,4b,4cがそれぞれ下方に平行に延びており、各端子4a,4b,4cが図示しない外部回路に嵌合されて導通可能となっている。
【0019】
そして、図2(a)に示すように、樹脂モールド6内では、フレーム(フレーム部材に相当する。)1と端子4cとの間に電子部品としての素子5cが介装されており、その素子5cの周囲には緩衝層51cが設けられている。なお、図2では表示していないが、他の端子4a,4bにおける断面についても、上記と同様の構造となる(図1参照)。
【0020】
図1は本実施形態1に係る機能コネクタの製造工程を示す説明図である。
【0021】
第一工程:まず図1(a)に示すように、導電材料の素材としての1枚の銅板をプレス等で打ち抜いて、回路構成体10が形成される。すなわち、この回路構成体10では、例えば横長の1本のフレーム1と、このフレーム1と所定距離だけ離間した状態で縦向きに並設された3本の端子4a,4b,4cとが対向して配置されている。これらの端子4a,4b,4cは、いずれも図中の上から下に向けて、基端部41a,41b,41c、中間部42a,42b,42c、先端部43a,43b,43cの3つの連続する部分からなっている。
【0022】
そして、フレーム1は、各端子4a,4b,4cの基端部41a,41b,41cと対向する側の反対側(図中の上側)で吊りタイバー2とつながっており、この吊りタイバー2は、さらにフレーム1を図中の上側から左側にかけて迂回するようにして最も左側に配置された端子4cの中間部42cとつながっている。また、端子4cの中間部42cは、補助タイバー3bを介して隣合う端子4bの中間部42cとつながっている。さらに、端子4bの中間部42bは、補助タイバー3aを介して隣合う端子4aの中間部42aとつながっている。このようにして、フレーム1が各端子4a,4b,4cの中間部42a,42b,42cと、連結部材としての吊りタイバー2及び補助タイバー3a,3bを介して互いに連結された形状の回路構成体10が形成される。
【0023】
第二工程:ついで、回路構成体10のフレーム1と各端子4a,4b,4cの基端部41a,41b,41cとの間に、複数の素子5a,5b,5cがそれぞれ介装される。各素子5a,5b,5cは、それぞれ2本の電極を有しており、このうちの一の電極がフレーム1における接続部位にはんだ付け等により固着されるとともに、他の電極が各端子4a,4b,4cの基端部41a,41b,41cにおける接続部位にはんだ付け等により固着される。
【0024】
第三工程: ついで、各素子5a,5b,5cが介装されたフレーム1と端子4a,4b,4cの基端部41a,41b,41cの表裏の両面からそれぞれシリコーン樹脂等の緩衝剤を塗布して乾燥することにより、緩衝層51cを形成する。
【0025】
しかる後、回路構成体10のフレーム1と吊りタイバー2との連結部分21を回避するように凹部61が設けられた状態で、上記緩衝層51cをカバーする範囲(つまり、フレーム1と各素子5a,5b,5cと各端子4a,4b,4cの基端部41a,41b,41cとをカバーする範囲である。)で、樹脂モールド6によるモールド成形がなされる。
【0026】
ここでは、連結部分21は図中の上側にあるので、凹部61は、この連結部分21に対応する部位に上側に開放した状態で設けられ、かつ、その大きさは、凹部61内で連結部分21を切断加工するための工具が使用できる程度に設定される。また、形状は必ずしも平面視四角状に限らず、半円形等であってもよい。
【0027】
樹脂モールド6の材料としては、エポキシ、不飽和ポリエステルなどの絶縁材料が使用される。そのモールド成形法としては、例えば樹脂モールド6に上記凹部61を形成するように製作した金型に上記絶縁材料を流し込んで成形するか、あるいは射出成形すればよい。
【0028】
第四工程: そして、図1(b)に示すように、吊りタイバー2が、フレーム1との連結部分21で切断加工される。その際、連結部分21は凹部61内にあるので、適当なサイズのポンチ等の工具を使用して、切断残りピン21’がこの凹部61から突出しないようにする。
【0029】
吊りタイバー2は、端子4cとの連結部分22でも切断加工されて除去されるが、この連結部分22は樹脂モールド6から大きく外れた位置にあるので、その切断加工等はカッタ等の工具で簡単に行える。
【0030】
また、補助タイバー3a,3bについても、端子4a,4b,4cとの各連結部分でそれぞれ切断加工されて除去されるが、これらの連結部分も樹脂モールド6から大きく外れた位置にあるので、その切断加工等はカッタ等の工具で簡単に行える。なお、各端子4a,4b,4cの先端部43a,43b,43cは、図示しない外部回路に嵌合させて導通可能となる。このようにして、上記図2に示したような機能コネクタが完成する。
【0031】
この完成した機能コネクタにおいて、素子5aは例えばコンデンサチップであり、端子4aとフレーム1との間に介装されている。また、素子5b,5cは例えばレジスタチップであり、端子4b,4cとフレーム1との間にそれぞれ介装されている。したがって、電気回路的には、コンデンサチップとレジスタチップとは直列接続されている。その結果、この機能コネクタは、ノイズ対応と電流値制御の両機能を有するものとなる。なお、素子5a,5b,5cはすべてを搭載することは必ずしも要求されず、また、それらの種類や組合せ等も任意であり、その種類や組合せ等に応じた機能を有する機能コネクタが得られる。
【0032】
以上説明したように、この実施形態1によれば、例えば1枚の銅板を素材として、フレーム1と複数の端子4a,4b,4cとを含み、かつ、特定の端子4cとフレーム1とが吊りタイバー2を介して連結された形状の回路構成体10が形成され、回路構成体10のフレーム1と各端子4a,4b,4cとの間に各素子5a,5b,5cがそれぞれ介装され、フレーム1及び各素子5a,5b,5cを覆い、かつ、各端子4a,4b,4cの少なくとも先端部43a,43b,43cを露出させる全体形状を有し、かつ、吊りタイバー2とフレーム1との連結部分21に対応する位置に、隣接する外面から窪んだ凹部61をもつ樹脂モールド6が成形され、連結部分21が凹部61内で切断加工されるので、吊りタイバー2等を含む回路構成体10を形成する手法を用いて吊りタイバー2の切断残りピン21’が樹脂モールド6から突出することがなくなる。したがって、切断残りピン21’が他の部品と接触して短絡させる可能性が少なくなり、信頼性の高いコネクタを製造できる。また、この吊りタイバー2等を含む回路構成体10を形成する手法を用いれば、切断残りピン21’を除去する作業が不要となるので、フレーム1と端子4a,34b,4cを個別に素子5a,5b,5cに接続していく手法はいうに及ばず、上記従来例に比べても、きわめて効率の高い製造ができる。
【0033】
また、本実施形態1の上記第一工程において、フレーム1が各端子4a,4b,4cの基端部41a,41b,41cと対向する側の反対側で吊りタイバー2とつながり、この吊りタイバー2がフレーム1を迂回するようにして端子4cの中間部42cとつながるようにしているので、端子4a,4b,4c間の間隔が広がるおそれがなくなり、コネクタのサイズが増大してしまうといった不具合がないので、小型のコネクタが製造されるようになる。これは、自動車等の車両の小型化、軽量化、省スペース化の要請に沿うものである。
【0034】
(実施形態2)
上記実施形態1では、第一工程において、フレーム1が各端子4a,4b,4cの基端部41a,41b,41cと対向する側の反対側で吊りタイバー2とつながり、この吊りタイバー2がフレーム1を迂回するようにして端子4cの中間部42cとつながるようにしたが、本実施形態2では、図3に示すように、上記第一工程において、フレーム1が各端子4a,4b,4cと対向する側(図中の下側)で吊りタイバー2とつながり、この吊りタイバー2が隣合う端子4c,4b間に挟み込んだ状態で延びてその先が当該隣合う端子4c,4bの中間部42c,42cと補助タイバー3bでつながるようにしている。端子4b,4aの中間部42b,42aが補助タイバー3aでつながるようにしている点は、上記実施形態1と同様である。なお、図中の一点鎖線が連結部材としての吊りタイバー2等を示している。
【0035】
このようにすれば、切断残りピン21’は隣合う端子4c,4b間に挟み込まれた状態となるので、それが他の部品と接触して短絡させる可能性がさらに少なくなり、より信頼性の高いコネクタが製造されるようになる。
【0036】
(実施形態3)
上記実施形態1,2では、いずれも各端子4a,4b,4cはストレート形状となっており、その中間部42a,42b,42cの幅は、先端部43a,43b,43cの幅と同じとしているが、本実施形態3では、隣合う端子4c,4bは、図4に示すように、連結部分21に臨む側の中間部42c,42b間の間隔が先端部43c,43b間の間隔よりも広くなるように、この中間部42c,42bの幅を先端部43c,43bの幅よりも狭くしている。ここで、先端部43a,43b,43cの幅を、中間部42c,42bのように狭くすることなく、基端部41a,41b,41cと同幅としているのは、図示しない外部回路との嵌合時における接触面積を保持して良好な導通を図るためと、その嵌合時などにこの先端部43a,43b,43cにかかる曲げモーメントに対する強度を確保して、コネクタの機械的な信頼性をも向上させるためである。
【0037】
このようにすれば、端子4c,4b全体としての間隔を狭めてより小型化され、かつ、より信頼性の高いコネクタが製造されるようになる。また、この場合には、端子4b,4cと切断残りピン21’との距離がかせげるため、端子全体としての間隔が広がらず、その結果コネクタのサイズが増大しない。これは、自動車等の車両の小型化、軽量化、省スペース化の要請に沿うものである。
【0038】
さらに、端子4aについても、図5に示すように、中間部42aの幅を先端部43aの幅よりも狭くすれば、端子4b,4a間の間隔をも狭めてより小型化されたコネクタの製造が可能となる。
【0039】
なお、上記実施形態1では、樹脂モールド6の上側に凹部61を設けており、上記実施形態2,3では、樹脂モールド6の下側に凹部61を設けているが、これらは切断残りピン21’に対応した部位に設けられるものであり、場合によっては、この凹部61を樹脂モールド6の左右いずれかに設けてもよい。さらに、凹部61は必ずしも1つに限らず、切断残りピン21’が複数であれば、凹部61もその切断残りピン21’のすべてをおさめることができる大きさとするか、あるいは、凹部61もピン数に合わせて複数化することとしてもよい。
【0040】
また、上記実施形態1では、吊りタイバー2が端子4cの中間部42cとつながっているが、この代わりに吊りタイバー2が端子4cの先端部43cとつながるようにしてもよい。ただし、中間部42cとつながっている方が回路構成体10が全体としてコンパクトなものとなり、コストダウンにつながる。上記実施形態2では、吊りタイバーが端子4c,4bの中間部42c,42bの両方とつながっているが、そのうちの一方につながっているだけでもよい。さらに、その先端部43c,43b又はその一方につながっていてもよいのは、上記と同様である。
【0041】
また、上記実施形態1〜3では、いずれも3本の平行な端子4a,4b,4cを備えた機能コネクタについて説明したが、本発明は、これに限らず、各端子の向きを任意の向きに設定した機能コネクタにも適用できるし、その端子数についても、1本、2本、さらには4本以上備えた機能コネクタにも適用できる。
【0042】
また、上記実施形態1〜3では、いずれも自動車等の車両用の機能コネクタについて説明したが、本発明は、これに限らず、例えば家電用等のその他の使用の可能性のあるあらゆる機能コネクタに適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、連結部材の切断残りピンが絶縁カバーから突出することがなくなる。したがって、切断残りピンが他の部品と接触して短絡させる可能性が少なくなり、信頼性の高いコネクタを製造できる。また、この切断残りピンの除去作業が不要であるので、きわめて効率の高い製造が実現できる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、端子部材間の間隔を広げることなく、切断残りピンが他の部品と接触して短絡させる可能性が少なくなるので、小型で信頼性の高いコネクタを製造できる。これは、自動車等の車両の小型化、軽量化、省スペース化の要請に沿うものである。
【0045】
請求項3記載の発明によれば、切断残りピンは隣合う端子部材間に挟み込まれた状態となるので、それが他の部品と接触して短絡させる可能性がさらに少なくなり、より信頼性の高いコネクタを製造できる。
【0046】
請求項4記載の発明によれば、端子部材全体としての間隔を狭めてより小型化され、かつ、より信頼性の高いコネクタが製造されるようになる。これも、自動車等の車両の小型化、軽量化、省スペース化の要請に沿うものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る機能コネクタの製造工程を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る機能コネクタの完成状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る機能コネクタの製造方法を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態3に係る機能コネクタの製造方法を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態3に係る機能コネクタの他の製造方法を示す平面図である。
【図6】従来の機能コネクタの製造工程の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 フレーム(フレーム部材に相当する。)
2 吊りタイバー(連結部材に相当する。)
10 回路構成体
21 連結部分
21’ 切断残りピン
3a,3b 補助タイバー(連結部材に相当する。)
4a,4b,4c 端子(端子部材に相当する。)
41a,41b,41c 基端部
42a,42b,42c 中間部
43a,43b,43c 先端部
5a,5b,5c 素子(電子部品に相当する。)
51c 緩衝層
6 樹脂モールド(被覆カバーに相当する。)
61 凹部
Claims (4)
- フレーム部材と複数の端子部材との間にそれぞれ電子部品が介在する電子部品内蔵コネクタの製造方法であって、
導電材料を素材として、上記フレーム部材と複数の端子部材とを含み、かつ、特定の端子部材とフレーム部材とが連結部材を介して連結された形状の回路構成体を形成する第一工程と、
上記回路構成体の上記フレーム部材と上記各端子部材との間に上記各電子部品をそれぞれ介装する第二工程と、
上記フレーム部材及び上記各電子部品を覆い、かつ、上記各端子部材の少なくとも先端部を露出させる全体形状を有し、かつ、上記連結部材と上記フレーム部材との連結部分に対応する位置に、隣接する外面から窪んだ凹部をもつ絶縁カバーを成形する第三工程と、
上記連結部分を上記凹部内で切断加工する第四工程とを備えたことを特徴とする電子部品内蔵コネクタの製造方法。 - 上記第一工程において、上記フレーム部材が上記各端子部材の基端部と対向する側の反対側で上記連結部材とつながり、この連結部材が上記フレーム部材を迂回するようにして上記各端子部材とつながる形状の回路構成体を形成することを特徴とする請求項1記載の電子部品内蔵コネクタの製造方法。
- 上記第一工程において、上記フレーム部材が上記各端子部材と対向する側で上記連結部材とつながり、この連結部材が隣合う端子部材間に延びて当該隣合う端子部材の少なくとも一方とつながる形状の回路構成体を形成することを特徴とする請求項1記載の電子部品内蔵コネクタの製造方法。
- 上記隣合う端子部材は、上記連結部分に臨む側の中間部間の間隔が先端部間の間隔よりも広くなるように、この先端部の幅よりも中間部の幅を狭くしていることを特徴とする請求項3記載の電子部品内蔵コネクタの製造方法。
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