JP2004117022A - 免疫測定における非特異反応抑制方法 - Google Patents

免疫測定における非特異反応抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凝集反応に基づく免疫測定法において、陽性検体の反応性を低下させず、陰性検体に生じる非特異反応を抑制する非特異反応特性方法を提供する。
【解決手段】免疫測定に使用する反応緩衝液に2価の塩、具体的には塩化マグネシウムを総塩濃度が100mM〜600mMとなるように添加することにより、陰性検体の活性測定値が顕著に減少し、非特異反応が抑制される。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不溶性担体を用いて免疫凝集反応により被測定物質を測定するため免疫測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】
体液中の微量成分などの測定法の1つとして、被測定物質である抗原または抗体に対応した抗体または抗原を不溶性担体に固定させ、被測定物質と抗体または抗原との抗原抗体反応により生じた不溶性担体の凝集の程度を検出することにより、被測定物質を測定する免疫測定法が広く用いられている。このような免疫測定法としては、ラテックス凝集反応を利用したものや赤血球凝集反応を利用したものなどが知られている。
【0003】
凝集の程度を検出する方法としては、肉眼で判定する方法と、反応液に光を照射し散乱光あるいは透過光を測定する方法とが用いられている。後者の方法、すなわち光学測定法は、検体中の抗原または抗体の定量に用いられている。
【0004】
免疫凝集反応においてより高い感度を得るために、増感剤として、例えばポリエチレングリコールやデキストランなどの水溶性高分子を反応系に添加する方法が知られている。水溶性高分子の添加により、凝集反応が促進され、より短時間で反応を進行させることができる。しかしながら、水溶性高分子は、被測定物質である抗原または抗体を含まない陰性の検体に対しても凝集反応を引き起こすことがある。このような反応は非特異反応と呼ばれ、誤った診断の原因となる。
【0005】
非特異反応を減少させるために、上記被測定物質である抗原または抗体に対応した抗体または抗原を不溶性担体に固定させた後、ブロッキング剤として例えば血清アルブミンやゼラチン等の被測定物質には特異的に結合しない不活性な蛋白質を不溶性担体にさらに固定する方法が行われている。しかし、さらに非特異反応を抑制する方法が望まれている。
【0006】
【特許文献】
特開2000−46828号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、陽性検体の反応性を低下させず、陰性検体に生じる非特異反応が抑制された免疫測定方法および免疫測定試薬を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、反応緩衝液中に非特異反応抑制物質を添加すれば非特異反応が抑制されることに着目し、上記課題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成した。
【0009】
すなわち本発明は、
1.被測定物質に特異的に結合する蛋白質を不溶性担体に固定して被測定物質を測定する免疫測定系において、反応緩衝液中に2価の塩を添加することを特徴とする免疫測定における非特異反応抑制方法、
2.反応緩衝液中の総塩濃度が100〜600mMとなるように2価の塩を添加する前項1に記載の非特異反応抑制方法、
3.2価の塩が塩化マグネシウムである前項1または2に記載の非特異反応抑制方法、
4.免疫測定が免疫凝集反応による前項1〜3のいずれか1に記載の非特異反応抑制方法、
5.前項1〜4のいずれか1に記載の非特異反応抑制方法に使用する反応緩衝液である免疫測定試薬、からなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、被測定物質に特異的に結合する蛋白質とは、被検物質に対して生物学的または物理学的に結合能力を有する蛋白質であれば良く、特に限定されないが、例えば被検物質が抗原である場合にはその抗体、被検物質が抗原である場合にはその抗体のように免疫学的親和性に基づき結合する対の蛋白質が挙げられる。
【0011】
本発明により測定される測定対象物質は、一般に抗原抗体反応を利用して測定され得る生理活性物質である限り特に限定されず、例えば、蛋白質、脂質などが挙げられ、より詳細には、各種抗原、抗体、レセプターまたは酵素などが挙げられる。さらに具体的には、各種ウイルス(HTLV−1,HIV,HCV,HBs,HBe)抗原または抗体、CRP、ヒトフィブリノーゲン、FDP、リウマチ因子、α−フェトプロテイン(AFP)、抗ストレプトリジンO抗体、梅毒トレポネーマ抗体、梅毒脂質抗原に対する抗体、抗体などが例示される。
【0012】
本発明の不溶性担体としては、抗体または抗原を固定し得る適宜の不溶性担体を用いることができる。このような不溶性担体の例としては、有機高分子粉末、無機物質粉末、微生物、血球及び細胞膜片などが挙げられる。有機高分子粉末としては、不溶性アガロース、セルロース、不溶性デキストランなどが例示でき、好ましくはラテックス懸濁液がよい。ラテックスとしては、例えばポリスチレン、ポリスチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、メタクリル酸重合体、アクリル酸重合体、アクリルニトリル−ブタジエンスチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニルアクリレート等が挙げられる。用いるラテックスの平均粒径は、測定対象物の検出濃度あるいは測定機器によって0.05〜1.0μmのものが適宜選択される。無機物質粉末としては、シリカ、アルミナ、あるいは金、チタン、鉄、ニッケル等の金属片などが例示される。
【0013】
本発明の非特異反応抑制方法は、例えばラテックス凝集反応や血液凝集反応などの従来より公知の各種凝集法に適用することができる。
【0014】
次に、本発明に係る非特異反応抑制方法の詳細を説明する。本発明において測定に使用する反応緩衝液に添加する塩は、例えば塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の2価の塩であり、好ましくは塩化マグネシウムである。免疫測定は、上記説明したように生理活性物質を測定対象物とするから、測定検体はほとんどの場合、例えば全血、血清、血漿、唾液等の生体成分である。測定系においては、生体成分と同じような環境で行うことが望ましく、測定に使用する反応緩衝液には例えば塩化ナトリウムや塩化マグネシウムを添加して、50〜100mM程度の塩を含むのが通常である。本発明では、上記の塩に加えてさらに、2価の塩、好ましくは塩化マグネシウムを50〜500mM、好ましくは50〜200mM添加することができる。したがって、通常緩衝液に添加されている塩濃度も考慮した場合には、総塩濃度が約100〜600mMとなるように添加することができる。上記の塩は、デキストラン等の増感剤とともに使用することができる。
【0015】
上記のような免疫測定用緩衝液を用いて凝集反応を行い、生じた凝集の程度を光学的に観察もしくは目視観察することにより、被測定物質を測定することができる。具体的には、不溶性担体の凝集の程度を光学的に検出する方法では、散乱光強度、吸光度または透過光強度を光学機器で測定することにより被測定物質が測定される。例えば用いられる不溶性担体の大きさもしくは濃度、反応時間を設定することにより、散乱光強度、吸光度または透過光強度の増加もしくは減少を測定することができ、これらの方法を2種以上併用してもよい。測定波長は、特に限定されず、300〜2400nmの波長を用いることができる。測定は例えば全自動免疫凝集測定装置PAMIA−50(シスメックス株式会社)を使用して測定することができる。
【0016】
本発明は、上記非特異反応抑制方法に使用する試薬、具体的には2価の塩を加えた緩衝液、または該緩衝液を含む免疫測定用試薬キットにも及ぶ。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0018】
(実施例1)
HCV抗体を検出する試薬を用いて検討する。
ラテックス凝集反応により測定する市販のランリームHCVIIEX(シスメックス社製)を用いた。100mM塩化ナトリウム含有ラテックス凝集反応用緩衝液にさらに0、50、100、200、500mMとなるよう塩化マグネシウムを添加した。
【0019】
測定用検体は全血検体を使用した。検体は、赤血球凝集抑制反応により陽性と認められた検体3件(陽性検体)および赤血球凝集抑制反応では陰性と認められたがラテックス凝集反応では陽性と認められたもの、すなわち非特異反応が懸念された検体5件(陰性検体)について、各濃度の塩化マグネシウムを含む緩衝液で検体を稀釈したときの測定結果を調べた。
【0020】
測定は、シスメックス社製測定装置(PAMIA−50)を用いて行った。反応プレートのウェルに、ラテックス凝集反応用緩衝液を80μl、測定用検体を10μlおよびラテックス粒子を含む溶液を10μlを添加し、45℃で反応させた。反応を開始して約15分後に19μlの反応混合物を装置のチャンバ内の950μlのシース液に加えて51倍に稀釈した。稀釈により、凝集反応を停止させ、その後、凝集度すなわち粒子のカウントを光学検出部で検出した。
【0021】
その結果を、図1および2に示した。その結果、陽性検体でも塩化マグネシウムの添加により、活性の低下の傾向を認めたが、陰性検体の場合はより顕著に活性の低下が認められ、非特異反応が抑制された。このことから、塩化マグネシウムの添加により、陽性と陰性の検体が明確に区別できることとなった。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の免疫測定方法における非特異反応抑制方法は、陽性検体では若干活性が低下したものの、陰性検体ではより顕著に活性を抑制した値を示すことが判った。このことより、測定用緩衝液に塩化マグネシウム等の2価塩を加えると、陽性と陰性の検体が明確に区別でき、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】HCV陽性検体の場合の測定結果を示す図である。(実施例1)
【図2】HCV陰性検体の場合の測定結果を示す図である。(実施例1)
【符号の説明】
▲1▼  陽性検体▲1▼
▲2▼  陽性検体▲2▼
▲3▼  陽性検体▲3▼
▲4▼  陰性検体▲4▼
▲5▼  陰性検体▲5▼
▲6▼  陰性検体▲6▼
▲7▼  陰性検体▲7▼
▲8▼  陰性検体▲8▼

Claims (5)

  1. 被測定物質に特異的に結合する蛋白質を不溶性担体に固定して被測定物質を測定する免疫測定系において、反応緩衝液中に2価の塩を添加することを特徴とする免疫測定における非特異反応抑制方法。
  2. 反応緩衝液中の総塩濃度が100〜600mMとなるように2価の塩を添加する請求項1に記載の非特異反応抑制方法。
  3. 2価の塩が塩化マグネシウムである請求項1または2に記載の非特異反応抑制方法。
  4. 免疫測定が免疫凝集反応による請求項1〜3のいずれか1に記載の非特異反応抑制方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載の非特異反応抑制方法に使用する反応緩衝液である免疫測定試薬。
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WO2009136541A1 (ja) 2008-05-09 2009-11-12 アークレイ株式会社 不溶性担体粒子の製造方法、不溶性担体粒子、測定試薬、検体分析用具および免疫比濁法
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