JP2004116928A - 金属箔成形体及び金属箔成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分割体の一方の端縁がカーリングされて縁巻34aが形成されている。一方、分割体の他方の端縁がカーリングされて縁巻29aが形成されている。縁巻29の縁巻径は縁巻34aの内部を摺動自在となるような寸法に設定されている。縁巻29aの係合端部にあっては、その巻込み端部から外方に折返され、縁巻34aの外面に沿うように伸びる第2外方舌片40が形成されている。一方、縁巻34aの係合端部にあっては、その巻込み端部から更に内方に巻込まれるように伸びる第1内方舌片38が形成されている。これによって縁巻34aを縁巻29aから分離するように移動させると、第2外方舌片40の端面と第1内方舌片38の端面とが当接して、それ以上の移動を阻止することになる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は金属箔成形体及び金属箔成形体の製造方法に関し、特に調理用油除けパネルのようなアルミニウム箔を成形してなる金属箔成形体及び金属箔成形体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の調理用油除けパネルの使用状態の一例を示した斜視図である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図を参照して、調理用油除けパネル15は、システムキッチンレンジ60の周辺を囲うように設置されている。システムキッチンレンジ60はビルトインコンロとしてレンジトッププレート61に四角枠形状のガードプレート62が埋め込まれ、その内部に複数のバーナー部63が平面的に配列されている。バーナー部63の後方には、レンジトッププレート61におけるグリル、オーブン等からの熱気を排出するためのグリル排気口65が配置されている。調理用油除けパネル15はほぼ矩形形状の正面パネル18と、正面パネル18の両側の各々に折曲げ自在に接続される右側面パネル19及び左側面パネル20とから構成される。これらはいずれもアルミニウム箔をプレス成形加工することによって形成されるものである。
【0004】
正面パネル18はその上方部が緩やかな山形形状を有しており、その両端部は折曲げ自在の固定パネル27a及び固定パネル27bが接続されているが、これらは右側面パネル19及び左側面パネル20の一部を構成するものである。
【0005】
右側面パネル19は上述のように正面パネル18に折曲げ自在に接続された固定パネル27aと、固定パネル27aの内方面にその外方面が対向した状態で固定パネル27aに対して正面パネル18に向かってスライド可能な可動パネル31aとから構成される。
【0006】
固定パネル27aと可動パネル31aとは、固定パネル27aの縁巻と可動パネル31aの縁巻きの各々とが係合することによって、これらはスライド可能となっている。一方、左側面パネル20も同様に固定パネル27b及び可動パネル31bによって構成され、これらは固定パネル27bの縁巻と、可動パネル31bの縁巻の各々が係合することによって、互いにスライド可能となっている。
【0007】
図10は図9の“Y”部分の拡大斜視図であり、図11は図10のXI−XIラインの断面図である。これらの図を参照して、まず固定パネル27bの縁巻29bと可動パネル31bの縁巻34bの係合状態について説明する。
【0008】
図11に示されているように、縁巻29bの先端部は外方方向に折返されて、外層縁巻50となり、2層構造の縁巻となっている。一方、縁巻34bの先端部分は内方側に折返されて内層縁巻48となり、2層構造の縁巻となっている。すなわち、縁巻29bの外層縁巻50は縁巻34bの内面に摺動自在に当接した状態となっている。そして、縁巻34bの内層縁巻48は縁巻29bの外面に摺動自在に当接した状態となっている。これによって縁巻29bと縁巻34bとはスムーズに摺動し、可動パネル31bは固定パネル27bに対してスライド自在となる。
【0009】
図10においては図9の“Y”部分のみを示しているが、固定パネル27bの下部の縁巻と可動パネル31bの下部の縁巻との係合も同様の構造である。従って、固定パネル27bと可動パネル31bとはそれらの当接状態を保持しながら、スムーズで且つ安定した可動パネル31bの固定パネル27bに対するスライド動作が可能となる。
【0010】
図12は図10で示した平板部と縁巻との構造よりなる側面パネルの製造方法を示した図である。
【0011】
図12の(1)に示されているように、アルミニウム箔よりなる矩形形状の第1平板53と、同様にアルミニウム箔よりなる矩形形状の第2平板54とを各々準備する。
【0012】
次に、図12の(2)に示されているように、第1平板53の端部55から所定範囲の部分を第2平板54側に折返して折返し片57を形成する。同様に第2平板54の端部56から所定範囲の部分を第1平板53側に折返して折返し片58を形成する。この状態で図12の(3)に示されているように、第1平板53の折返し片57が第2平板54の平面部に対して、第2平板54の折返し片58を第1平板53の平面部に対して互いに接触する状態に重ね合わせる。
【0013】
この重ね合わされた状態で図12の(3)において二点鎖線で示された部分から外方の部分を、矢印で示す方向に第1平板53及び第2平板54を一体的に巻込むように巻き加工して縁巻を形成する。このようにして図10で示したような固定パネル27b及び可動パネル31bの係合構造を一度のプレス成形によって得ることが可能となる。その結果、図11で示すような縁巻き係合構造を一体的に形成することが可能となる。これによって、縁巻29bと縁巻34bとの当接状態は良好となり、スムーズな係合状態を確保することができる。
【0014】
又、このように平板部及び縁巻を形成するため、縁巻29bの外層縁巻50と縁巻34bの内層縁巻48とがストッパーの役目を果たし、可動パネル31bを引出した時の固定パネル27bからの不用意な脱落を防止する。このストッパー機能について次に説明する。
【0015】
まず、図11において縁巻34bを縁巻29bから引抜こうとした場合を想定する。この場合、縁巻34bの引抜き動作に応じて内層縁巻48が縁巻29bの外層縁巻50の方向に移動することになる。そして、最終的には図13に示すように、内層縁巻48の端部が外層縁巻50の端部に当接し、それ以上の縁巻34bの移動を阻止する。このようにして、内層縁巻48及び外層縁巻50が形成されていない構造における縁巻係合のような不用意な脱落を防止することが可能となる。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−311521号公報
【特許文献2】
特許第2837634号公報
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の金属箔成形体にあっては、縁巻部の折返し構造によってストッパー機能が発揮されている。しかし、上述のように折返し部分の縁巻はその板厚が薄いため、状況によっては縁巻同志の当接が確実とならない場合がある。このため、金属箔成形体の縁巻を利用したスライド機構におけるストッパー効果が充分とならない虞がある。
【0017】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、縁巻を利用したスライド機構において信頼性の高いストッパー機能を発揮する金属箔成形体及び金属箔成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、端縁をカーリングして形成される縁巻部を横切る線で第1の分割体と第2の分割体とにされており、第1の分割体の縁巻部に第2の分割体の縁巻部を挿入することによって第1の分割体と第2の分割体とが相互に摺動自在に係合する金属箔成形体であって、第2の分割体の挿入された縁巻部の一部において接続され、その巻込み端部から外方に折返され、係合している第1の分割体の縁巻部の外面に沿うように伸びる外方舌片と、第1の分割体の縁巻部であって第2の分割体に係合している側の端部と外方舌片との間の縁巻部の一部に接続され、その縁巻端部から更に内方に巻込まれるように伸びる内方舌片とを備えたものである。
【0019】
このように構成すると、第1の分割体と第2の分割体とを分離するように移動させると、外方舌片の端部と内方舌片の端部とが当接する。
【0020】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、外方舌片は、第2の分割体の縁巻部の端部に接続され、内方舌片は、第1の分割体の縁巻部の端部に接続されるものである。
【0021】
このように構成すると、第1の分割体と第2の分割体とを分離するように最大に移動させた状態で外方舌片と内方舌片とが当接する。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、第2の分割体は、調理用油除けパネルの正面パネルに折曲げ自在に接続される固定パネルを構成し、前記第1の分割体は、固定パネルに対してスライド可能な可動パネルを構成するものである。
【0023】
このように構成すると、固定パネルと可動パネルとからなる側面パネルの伸縮時の係合状態が安定する。
【0024】
請求項4記載の発明は、金属箔成形体の製造方法であって、金属箔からなり、ほぼ矩形形状を有し、且つその一辺のコーナー端部から外方に突出する内方舌片を有する第1平板を準備する工程と、金属箔からなり、第1平板の一辺に直交する幅とほぼ同一幅のほぼ矩形形状を有し、且つ該一辺に対応する一辺のコーナー端部から外方に突出する外方舌片を有する第2平板を準備する工程と、内方舌片と外方舌片とが重ならないように第1平板の一辺と第2平板の一辺とを揃えて、第1平板の内方舌片側の一部と第2平板の外方舌片側の一部とを重ね合わせる工程と、外方舌片を第1平板側に折返す工程と、第1平板の一辺及び第2平板の一辺の各々から幅方向の所定範囲を第1平板側から第2平板側に巻き込むようにして縁巻きを形成する工程とを備えたものである。
【0025】
このように構成すると、外方舌片は内方側の縁巻から外方に伸び、内方舌片は外方側の縁巻から内方に伸びる金属箔成形体となる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、第1の分割体と第2の分割体とを分離させようとすると外方舌片の端部と内方舌片の端部とが当接するため、これらは係合解除を確実に阻止するストッパーとして機能する。
【0027】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、第1の分割体と第2の分割体とを最大に移動させた状態で外方舌片と内方舌片とが当接するため、第1の分割体と第2の分割体との係合範囲が最大となり、使い勝手が向上する。
【0028】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、固定パネルと可動パネルとからなる側面パネルの係合状態が安定するため、調理用油除けパネルの品質が向上する。
【0029】
請求項4記載の発明は、外方舌片は内方側の縁巻から外方に伸び、内方舌片は外方側の縁巻から内方に伸びる金属箔成形体となる。このため、縁巻の係合状態をスライドさせて解除する方向に移動させると、これらの舌片はこの係合解除を阻止するストッパーとなる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施の形態による金属箔成形体となる調理用油除けパネルの外観形状を示した斜視図である。
【0031】
図を参照して、この実施の形態による調理用油除けパネル15は、図9において従来例として示した調理用油除けパネルと基本的な構成は同一である。すなわち、調理用油除けパネル15は正面パネル18と、正面パネル18の両側の各々に折曲げ自在に接続される右側面パネル19及び左側面パネル20とから構成される。これらはいずれも金属箔の一種であるアルミニウム箔をプレス成形加工することによって形成されるものである。
【0032】
正面パネル18はその上方部が緩やかな山型形状を有している平板部23よりなり、平板部23の上端部及び下端部は各々曲げ加工されて縁巻24及び縁巻25が形成されている。尚、平板部23の両端部は折曲げ自在の固定パネル27a及び固定パネル27bが接続されているが、これらは右側面パネル19及び左側面パネル20の一部を構成するものである。
【0033】
右側面パネル19は上述のように正面パネル18に折曲げ自在に接続された固定パネル27aと、固定パネル27aの内方面にその外方面が対向した状態で固定パネル27aに対して正面パネル18に向かってスライド可能な可動パネル31aとから構成される。
【0034】
固定パネル27aは矩形平板状の平板部28aと平板部28aの両側縁に形成された縁巻29a及び縁巻30aとから構成される。
【0035】
可動パネル31aは、1つの角が丸みを帯びた矩形平板形状の平板部32aと平板部32aの両側縁に形成された縁巻34a及び縁巻35aとから構成される。
【0036】
固定パネル27aと可動パネル31aとは、固定パネル27aの縁巻29a及び縁巻30aと、可動パネル31aの縁巻34a及び縁巻35aの各々とが係合することによって、これらはスライド可能となっている。このスライド構造の詳細については後述する。ここで、右側面パネル19を一つの金属箔成形体とすると、この金属箔成形体は端縁をカーリングして形成される縁巻部を横切る線で第1の分割体となる可動パネル31aと第2の分割体となる固定パネル27aとによって構成されることになる。
【0037】
一方、左側面パネル20も同様に固定パネル27b及び可動パネル31bによって構成され、これらは固定パネル27bの縁巻と可動パネル31bの縁巻の各々が係合することによって互いにスライド可能になっている。
【0038】
図2は図1の“X”部分の拡大斜視図であり、図3は図2のIII−IIIラインの端面図であり、図4は図2のIV−IVラインの端面図である。
【0039】
これらの図を参照して、まず第2の分割体である固定パネル27aの縁巻29aと第1の分割体である可動パネル31aの縁巻34aとの係合状態について説明する。
【0040】
固定パネル27aを構成する平板部28aの端縁がカーリング加工され縁巻29aが形成されている。一方、可動パネル31aを構成する平板部32aの端縁がカーリング加工されて縁巻34aが形成されている。そして縁巻29aは縁巻34a内に摺動自在となるようにその径が設定されている。縁巻29aの係合側の端部においては、その位置の縁巻34aの一部に接続され、その巻込み端部から外方に折返されて縁巻34aの外面に沿うように伸びる第1外方舌片37が形成されている。一方、縁巻29aの端部においても、縁巻29aの一部に接続され、その巻込み端部から外方に折返され、係合している縁巻34aの第1外方舌片37に沿うように伸びる第2外方舌片40が形成されている。
【0041】
一方、縁巻34aの係合側の端部にあっては、縁巻34aの一部に接続され、その巻込み端部から更に内方に巻込まれるように伸びる第1内方舌片38が形成されている。又、この位置にあって縁巻29aにおいては縁巻29aの一部に接続され、その巻込み端部から更に内方に縁巻34aの第1内方舌片38に沿って巻込まれるように伸びる第2内方舌片41が形成されている。
【0042】
すなわち、内側に位置する縁巻29aの係合端部からは、巻込み端部から折返されて第2外方舌片40が外方に伸び、外方に位置する縁巻34aにあっては、その係合端部においてその巻込み端部から更に内方に伸びる第1内方舌片38が形成されることになる。
【0043】
図5は図2で示した状態から係合状態を解除する方向に可動パネルを固定パネルから移動させた状態を示した中間的な斜視図である。
【0044】
図を参照して、可動パネル31aを構成する平板部32aを縁巻34aと共に矢印の方向に移動させると、縁巻34aに接続されて形成されている第1外方舌片37及び第1内方舌片38は一体となって移動する。すなわち、第1外方舌片37は縁巻29aの第2外方舌片40から離れ、第1内方舌片38は縁巻29aの第2内方舌片41から離れるように移動する。この移動段階では、縁巻34aの縁巻29aからの移動を阻止するものがないため、縁巻34aはスムーズに移動する。
【0045】
図6は図5の状態から更に可動パネルが固定パネルに対して分離する方向に移動した状態を示した斜視図である。
【0046】
図を参照して、縁巻34aを図5の状態から更に外方に移動させると、縁巻34aに接続された第1内方舌片38は、縁巻29aの第2外方舌片40に接近する状態となる。
【0047】
図7は図6のVII−VIIラインの端面図である。
【0048】
図を参照して、第2外方舌片40は内側となる縁巻29aの巻込み端部から折返されて外方に伸びるように形成されている。一方、第1内方舌片38は外側となる縁巻34aの折返し端部から更に内方に伸びるように形成されている。従って、縁巻34aが縁巻29aから更に分離する方向に移動しようとすると、第1内方舌片38の端部は第2外方舌片40の端部に当接して、それ以上の移動が阻止された状態となる。この当接状態は第1内方舌片38及び第2外方舌片40の厚さに関わらず確実に生じることになる。これによって、縁巻29a及び縁巻34aは、これらの厚さに関わらず確実に係合解除を阻止するストッパーとしての機能を発揮する。
【0049】
図8は図2で示した平板部と縁巻との構造よりなる側面パネルの製造方法を示した概略工程図である。
【0050】
図8の(1)に示されているように、アルミニウム箔よりなるほぼ矩形形状の第1平板43を準備する。尚、第1平板43の一辺45にはその内方側には矩形形状の第1外方舌片37が、そのコーナー端部側には矩形形状の第1内方舌片38が、各々外方に突出するように一体的に形成されている。尚、第1外方舌片37の一辺45からの突出長さL1は、この実施の形態においては3.5mmとなっており、第1内方舌片38の突出長さL2は1.5mmとなっている。
【0051】
一方、固定パネルを構成するアルミニウム箔よりなるほぼ矩形形状の第2平板44が準備される。尚、第2平板44の一辺46においてその内方側の位置で外方に突出する矩形形状の第2内方舌片41が、そのコーナー端部には外方に突出する矩形形状の第2外方舌片40がそれぞれ一体となって形成されている。又、第2内方舌片41は第1平板43の第1内方舌片38に対応した形状を有しており、第2外方舌片40は第1平板43の第1外方舌片37に対応した形状を有している。更に、第1外方舌片37と第1内方舌片38との間隔と第2外方舌片40と第2内方舌片41との間隔とは、同一となるように形成されている。
【0052】
次に図8の(2)に示されているように、第1外方舌片37と第2外方舌片40とが、第1内方舌片38と第2内方舌片41とがそれぞれ一致するように第1平板43と第2平板44とを重ね合わせる。この重ね合わされた状態で、図8の(3)に示すように、第2平板44の第2外方舌片40を第1外方舌片37と共に第1平板43側に折返す。そして二点鎖線で示した部分から外方の部分を、矢印で示す方向、すなわち第1平板43側から第2平板44側にこれらを一体的に巻き込むように曲げ加工して縁巻きを形成する。これによって図2で示したような固定パネル27a及び可動パネル31aの係合構造を一度のプレス成形によって得ることが可能となる。その結果、縁巻29aと縁巻34aとの当接状態は良好となり、スムーズな摺動による係合状態を確保することができると共に、第2外方舌片40及び第1内方舌片38によって安定したストッパー機能が発揮される。
【0053】
尚、上記の実施の形態では、外方舌片は各縁巻毎に2枚、内方舌片も各縁巻毎に2枚形成されているが、ストッパー機能を発揮させるためには、内側の縁巻に外方舌片を1枚接続し、外側の縁巻に内方舌片を1枚接続するようにしても同様の効果を奏する。
【0054】
又、上記の実施の形態では、1枚の平板に形成される外方舌片の突出し長さと内方舌片の突出し長さとを異ならせているが、これは巻き込み動作上の便宜であり、同一突出し長さとしてもストッパー機能としては同一である。
【0055】
更に、上記の実施の形態では、ストッパーとして機能する外方舌片と内方舌片とは対応する縁巻の端部に設けているが、これらは分割体のスライド範囲を最大にするためである。従って、ストッパー機能を発揮させるためだけであれば、これらの舌片は縁巻端部の内方側であっても良い。
【0056】
更に、上記の実施の形態では、縁巻は各分割体の両側縁に形成されているが、スライド機能を発揮させるためであれば、各分割体の片側側縁にのみ縁巻を形成してこれらを互いに係合させても良い。
【0057】
更に、上記の実施の形態の調理用油除けパネルでは、可動パネルは固定パネルの内側に係合しているが、可動パネルを固定パネルの外側に係合させてもよいのは言うまでもない。
【0058】
更に、上記の実施の形態においては、説明の便宜上外方舌片は縁巻の外部まで伸びているが、縁巻の内部に留め隠れるようにする方が、美観上、安全上好ましい。
【0059】
更に、上記の実施の形態においては、可動パネルと固定パネルの係合側の端辺は何ら処理を施していないが、従来の技術と同様(図12の(2)参照)に係合部の内方側へ予め折り返しておいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による金属箔成形体よりなる調理用油除けパネルの外観形状を示した斜視図である。
【図2】図1で示した“X”部分の拡大斜視図である。
【図3】図2で示したIII−IIIラインの端面図である。
【図4】図2で示したIV−IVラインの端面図である。
【図5】図2に対応した図であって、可動パネルを固定パネルから分離する方向に移動させた中間状態を示した斜視図である。
【図6】図2に対応した図であって、図5に示した状態から、更に可動パネルを固定パネルから分離する方向に移動させた最終状態を示した斜視図である。
【図7】図6で示したVII−VIIラインの端面図である。
【図8】図2で示した側面パネルの製造方法を示した概略工程図である。
【図9】従来の金属箔成形体よりなる調理用油除けパネルの使用状態の一例を示した斜視図である。
【図10】図9で示した“Y”部分の拡大斜視図である。
【図11】図10で示したXI−XIラインの断面図である。
【図12】図9で示した側面パネルの製造方法を示した概略工程図である。
【図13】図11に対応した図であって、図11の状態から可動パネルを固定パネルから分離しようとした場合の最終状態を示した図である。
【符号の説明】
15…調理用油除けパネル
18…正面パネル
19…右側面パネル
20…左側面パネル
27…固定パネル
28,32…平板部
29,34…縁巻
31…可動パネル
38…第1内方舌片
40…第2外方舌片
43…第1平板
44…第2平板
45,46…一辺
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
Claims (4)
- 端縁をカーリングして形成される縁巻部を横切る線で第1の分割体と第2の分割体とにされており、前記第1の分割体の縁巻部に前記第2の分割体の縁巻部を挿入することによって前記第1の分割体と前記第2の分割体とが相互に摺動自在に係合する金属箔成形体であって、
前記第2の分割体の前記挿入された縁巻部の一部において接続され、その巻込み端部から外方に折返され、係合している前記第1の分割体の縁巻部の外面に沿うように伸びる外方舌片と、
前記第1の分割体の縁巻部であって、前記第2の分割体に係合している側の端部と前記外方舌片との間の縁巻部の一部に接続され、その巻込み端部から更に内方に巻込まれるように伸びる内方舌片とを備えた、金属箔成形体。 - 前記外方舌片は、前記第2の分割体の縁巻部の端部に接続され、
前記内方舌片は、前記第1の分割体の縁巻部の端部に接続される、金属箔成形体。 - 前記第2の分割体は、調理用油除けパネルの正面パネルに折曲げ自在に接続される固定パネルを構成し、前記第1の分割体は、前記固定パネルに対してスライド可能な可動パネルを構成する、請求項2記載の金属箔成形体。
- 金属箔成形体の製造方法であって、
金属箔からなり、ほぼ矩形形状を有し、且つその一辺のコーナー端部から外方に突出する内方舌片を有する第1平板を準備する工程と、
金属箔からなり、前記第1平板の前記一辺に直交する幅とほぼ同一幅のほぼ矩形形状を有し、且つ前記一辺に対応する一辺のコーナー端部から外方に突出する外方舌片を有する第2平板を形成する工程と、
前記内方舌片と前記外方舌片とが重ならないように前記第1平板の一辺と前記第2平板の一辺とを揃えて、前記第1平板の前記内方舌片側の一部と前記第2平板の前記外方舌片側の一部とを重ね合わせる工程と、
前記外方舌片を前記第1平板側に折返す工程と、
前記第1平板の一辺及び前記第2平板の一辺の各々から前記幅方向の所定範囲を、前記第1平板側から前記第2平板側に巻き込むようにして縁巻を形成する工程とを備えた、金属箔成形体の製造方法。
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JP2019178812A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 東洋アルミエコープロダクツ株式会社 | パネル複合体およびパネル複合体の製造方法 |
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