JP4091394B2 - 食品用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファーストフード等の食品の包装に簡便に使用できる食品用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばファーストフード店等で販売されるハンバーガー、ピザパイ、ホットケーキあるいはお好み焼き等の食品を包装するための容器として、環境問題や資源問題等の点から、折目付け可能な紙あるいは紙を主材とするシート材等からなるいわゆる紙製容器の使用が多くなってきている。
【0003】
かかる紙製容器として、底板に対し側板を折り曲げて形成した本体部と、蓋板に対し側板を折り曲げて形成した蓋部とを、連接板を介して一体に連設し、該連設板を中央にして折曲することにより閉蓋自在に構成したものがある。
【0004】
この場合において、蓋部を本体部に対し閉蓋した状態を保持するための手段としては、背部側になる連接板と対向する本体部の前面側の両側部に、前方に向かって突出する突起部を設け、蓋部の前面側の下部両側に設けた爪状の係止片を前記突起部の下に係合させるようにしたものが知られている(例えば、下記の特許文献1、2参照)。
【0005】
【特許文献1】
意匠登録第1089214号公報
【0006】
【特許文献2】
特表平6−502831号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、蓋部を本体部に対して閉蓋状態に保持するための係止構造として、前記従来の爪状の係止片を係合させたり、差し込んだりするタイプの場合、係合用の突起部等が突出状になって外部に現れ、外観的にも別の形態が要求されていた。そして、この係合構造の部分に隙間が生じて、内部の熱が逃げ易く、保温性を要する用途には更なる改善が求められていた。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなしたもので、紙等の一枚のシート材から連接構成された本体部と蓋部とよりなる食品用容器として、閉蓋状態を保持するための係合操作が容易であって、しかもその係合部分が外部に現れず、外観的な体裁が良好であり、また係合部分を二重構造にできて内部の熱が逃げ難く、保温性も良好に保持できる食品用容器を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものであって、折目付け可能な厚みを持ったシート材から形成され、四周の一辺で連接板を介して連接されるとともに、該一辺を除く他の各辺の側板が折り曲げられて形成された本体部と蓋部とからなり、前記連接板を中央にして折曲されることにより閉蓋自在に構成された食品用容器であって、前記連接板と対向する前記本体部の前面側の側板には、端縁部に折目を介して外側への折り返し係合板が連接され、また前記連接板と対向する前記蓋部の前面側の側板には、折目を介して内側への折り込み係合板が連接されており、前記折り込み係合板は、前記前面側の側板との境界部の折目と平行な折目により端縁側部分と前記側板との連接側部分とに区画されて、該端縁側部分が前記連接側部分に対して折曲可能に形成されており、前記端縁側部分が、外側に折曲した状態で本体部側の折り返し係合板の内側に折り込まれるとともに、折り込み後に非折曲状態に戻されることにより、閉蓋状態において、前記本体部側の折り返し係合板の内側に折り込まれて係合されることを特徴とする。
【0010】
この食品用容器によれば、本体部にハンバーガー等の食品を収納した状態で、連接板を中央にして折曲することにより蓋部を本体部の上に被せ閉蓋する。この際、前記本体部の前面側の側板に連接された折り返し係合板は、該側板の外側に折り返しておく。そして、前記の蓋部の閉蓋操作時に、蓋部の前面側の側板に連接された折り込み係合板を側板に対し内側に折曲して、その端縁側部分を前記本体部の折り返し係合板の内側に折り込んで係合させる。これにより、蓋部は本体部に対し被蓋した状態に保持される。
【0011】
そして、この閉蓋状態においては、前記折り返し係合板と折り込み係合板との係合部分が蓋部の側板の内側にあって外部から見えず、体裁良く包装できる。しかも、前記蓋部の折り込み係合板と前記本体部の折り返し係合板との係合部分は、二重構造をなすことになるため、内部の熱が逃げ難く、保温性も良好に保持される。
【0012】
本発明の場合、前記のように、前記蓋部の折り込み係合板が、端縁側部分と前記側板との連接側部分とに区画されて、該端縁側部分が前記連接側部分に対して折曲可能に形成され、前記端縁側部分が、外側に折曲した状態で本体部側の折り返し係合板の内側に折り込まれるとともに、折り込み後に非折曲状態に戻されるように設けられている。
【0013】
これにより、前記の閉蓋操作において、蓋部の折り込み係合板を、本体部の折り返し係合板の内側に折り込む際、該折り込み係合板の端縁側部分を連接側部分に対して折り込み方向とは逆方向に折り返すことにより、蓋部の側板と本体部の側板との間の間隔が狭くても、容易に折り返し係合板の内側に押し込むことができる。しかも、このようにして押し込んだ後、側板を変形させながら前記端縁側部分を連接側部分に対して元の非折曲状態に戻すことにより、該端縁側部分を前記折り返し係合板の内側に完全に折り込み係合させることができる。この係合状態においては、折り込み係合板の端縁側部分の先端が折り返し係合板の折目による折曲部付近まで折り込まれることになり、紙等のシート材の保形性もあって、該係合板同士を係合状態に保持でき、ひいては閉蓋状態を良好に保持できることになる。
【0014】
また、前記本体部の前面側の側板と折り返し係合板との境界部の折目としては、ミシン目状の切り込みが形成されてなるものが好ましい。すなわち、前記折り返し係合板を前記の切り込みのある折目で外側に折り返すことにより、内面側(展開状態の表面側)から見て山折になる折曲を容易にし、かつ一旦折曲すれば、その折曲状態(折り返し状態)を容易に保持でき、上記の閉蓋操作及び閉蓋時の係合操作を容易に行うことができる。また、前記折目の切り込みは、閉蓋状態の側板の上端にあって、内容物の染み出しには影響しない。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明にかかる1実施例の食品用容器の展開図、図2は同上の容器の側板を折り曲げて本体部及び蓋部を組み立てた使用前の斜視図である。図3は同断面図、図4〜図6は同上の容器の閉蓋操作状態を示す断面図である。図7は閉蓋状態の斜視図、図8は同断面図である。
【0017】
この実施例の食品用容器Aは、図1に示すように、折目付け可能な厚みを持ち適度の保形性を有する紙あるいは紙を主材とするシート材等の一枚の原板より展開状に打ち抜き形成されており、四周の一辺において閉蓋状態での背面側になる連接板3を介して一連に連接された本体部1と蓋部2とからなる。
【0018】
前記本体部1は、前記連接板3と折目11aを介して連接された四角形の底板11と、該底板11の四周のうちの前記連接板3との連接側の一辺を除く他の三辺にそれぞれ折目11b、11c、11dを介して連設された側板12、13、14とを有している。
【0019】
前記連接板3と対向する前面側(つま側)の側板13の両端には、それぞれ折目13a、13aを介して、隣接する両側板12、14と切り込み12a、14aにより切離された接着連結片15、15が連設されており、各側板12〜14を折曲して図2のように組み立てた状態において、該接着連結片15、15が隣接する側板12、14の内面に接着されることにより、各側板12〜14が折曲状態に保持されるようになっている。
【0020】
前記折目13a、13aおよび切り込み12a、14aは、それぞれ前記折目11b、11dおよび折目11cに対して外方へ僅かに傾斜して形成されている。これにより、各側板12〜14を折曲して前記接着連結片15、15を側板12、14に接着した状態においては、図のように、各側板12〜14が外方へ僅かに傾斜して外開きの形態をなしている。
【0021】
前記接着連結片15、15については、前記とは反対に、両側板12、14の側に折目を介して連設しておいて、側板13の側に接着するように設けることもできる。
【0022】
前記連接板3と対向する前面側の側板13の延出方向の長さ(折目11cに直交する方向の寸法)は、前記連接板3の前後方向の長さ(折目3aと平行な方向の寸法)と略同じに、すなわち該側板13の組み立て状態での高さが前記連接板3の高さと略同じ、もしくは傾斜状をなすことによって僅かに低くなるように形成されている。また、他の側板12、14の延出方向の長さ(折目11b,11dに直交する方向の寸法)は、組み立て状態での高さが前記側板13より低く、例えば1/3〜2/3程度になるように形成されており、後述する蓋部2を容易に被せることができるようになっている。
【0023】
そして、前記前面側の側板13には、端縁側に折目13bを介して該側板13の外側に折り返される折り返し係合板16が連設されている。この折り返し係合板16は、後述の蓋部2側の折り込み係合板の係合および離脱操作を考慮して、延出方向の長さが前記側板13の延出方向の長さより短く、例えば略1/2程度の長さに設定されている。
【0024】
図示する実施例の場合、前記折目13bはミシン目状の切り込みが形成されてなる。これは、折り返し係合板16の外側への折り返し、つまり内面側(展開状態の表面側)から見て山折になる前記折目13bでの折曲を容易にし、かつ一旦折曲すれば、その折曲状態(折り返し状態)を容易に保持できるようにするためである。
【0025】
また、前記蓋部2は、前記底板11と相対向して前記連接板3と折目21aを介して連接された四角形の蓋板21と、該蓋板21の四周のうち前記連接板3との連接側の一辺を除く他の三辺にそれぞれ折目21b,21c,21dを介して連接された側板22,23,24とを有してなる。
【0026】
前記連接板3と対向する前面側の側板23の両端には、それぞれ折目23a、23aを介して、隣接する両側板22、24と切り込み22a、24aにより切離された接着連結片25、25が連接されており、各側板22〜24を折曲して図2のように組み立てた状態において、該接着連結片25、25が隣接する側板22、24の内面に接着されることにより、各側板22〜24が折曲状態に保持されるようになっている。
【0027】
前記折目23a、23aおよび切り込み22a、24aは、それぞれ前記折目21b、21dおよび折目21cに対して外方へ僅かに傾斜して形成されている。これにより、各側板22〜24を折曲して前記接着連結片25、25を側板22、24に接着した状態においては、図のように、各側板22〜24が外方へ僅かに傾斜して外開きの形態をなしている。
【0028】
前記接着連結片25、25については、前記とは反対に、両側板22、24の側に折目を介して連接しておいて、前面側の側板23に接着するように設けることもできる。
【0029】
前記蓋板21の前後方向(側板22、24に沿う方向)の長さ寸法は、底板11の同方向の長さ寸法より僅かに大きく設定されている。さらに、前記連接板3と対向する前面側の側板23及び他の側板22、24の延出方向の長さは、各側板の組み立て状態での高さが、前記連接板3の高さと略同じか、もしくは傾斜状をなすことによって若干低くなるように設定されており、閉蓋状態において本体部1の略全体を被えるように構成されている。また、前記連接板3に隣接する側板22、24の閉蓋状態の背面側になる端部22b,24bは、蓋板21の前後方向の長さ寸法よりも長くなるように延長形成されている。
【0030】
そして、前記前面側の側板23には、その端縁側に折目23bを介して該側板23の内側に折曲される折り込み係合板26が連接されている。この折り込み係合板26は、閉蓋状態において、少なくとも端縁側部分が前記本体部1側の折り返し係合板16の内側に折り込まれて係合されるようになっている。特に前記折り込み係合板26の延出方向の長さは、前記の折り込み状態において、前記端縁側部分の先端が、前記折り返し係合板16の折目13bでの折曲部の内側に当接する長さになるように設定されている。
【0031】
また、前記折り込み係合板26は、前記折目23bと直交する延出方向の略中央部において前記折目23bと平行な折目26aが設けられて、端縁側部分27と前記側板23との連接側部分28とに区画されており、該端縁側部分27が前記折目26aで前記連接側部分28に対して折曲可能に形成されている。これにより、閉蓋操作時に、前記端縁側部分27を外側に折曲した状態で本体部1側の折り返し係合板16の内側に折り込むことができるとともに、折り込み後に非折曲状態に戻されるように設けられている。すなわち、折曲状態から非折曲状態に戻すことができるようになっている。
【0032】
前記連接板3の両側端には、それぞれ折目3a、3aを介して補助耳片4、4が設けられている。この補助耳片4、4は、本体部1の両側板12、14の背部側になる端部に折目12b、14bを介して連接されるとともに、蓋部2の両側板22、24の背部側の延長端部22b、24bと隅角部からの斜めの折目4a,4aを介して連接されている。さらに前記補助耳片4、4の外側が切欠され、前記本体部1側の隅角部から前記切欠部5,5に至る斜めの折目4b,4bが設けられている。これにより、前記斜めの折目4a,4aおよび4b,4bをそれぞれ外側に山折りして、前記補助耳部4,4を前記延長端部22b、24bの内側に沿わせるようにすることにより、図7及び図8のように閉蓋できるようになっている。
【0033】
なお、使用する素材としては、例えば波付紙を中芯にして、その表裏両面または片面にライナー紙を貼着してなる三層または二層の複合構造の紙製シートが、ある程度の厚みを持ち、折目付け可能で保形性もあり、かつ弾力性および断熱性もあって、特に好適に用いられる。前記紙製シートには、必要に応じて、少なくとも一方の面に印刷表示や樹脂コート層を設けておくことができる。
【0034】
このほか、厚紙や段ボール等の適度に保形性のある他の紙あるいは紙を主材とする各種のシート材等を使用することができる。さらに、紙材に合成樹脂フィルムをラミネートしたシート材を使用することもできる。また、折目付け可能で適度に保形性を有する発泡樹脂シートを用いることも可能であるが、実施上は紙もしくは紙を主材とするシートが好ましい。
【0035】
前記のシート材の厚みは、容器としての保形性や閉蓋時の操作性、折目付けの容易性、断熱性等を考慮して適宜設定できる。前記複合構造の紙製シートの場合、通常、0.3〜1.5mmのものが用いられる。
【0036】
本発明の食品用容器Aの製造においては、前記シート材の一枚の原板から、例えば容器内面側の面を上にして、トムソン刃により図1の展開形状に打ち抜き形成する。このとき、各切り込み及び各折目も同時に形成する。
【0037】
各折目については、主として前記シート材の容器内面側の面を上にして打ち抜き形成する際、該シート材に対し折目に相当する個所を押圧刃によりカットすることなく押圧することにより、該部に押圧溝を付けて折目を形成する。この折目は、押圧溝側を内側にして折曲(谷折)するのは容易であるが、反対側へは比較的折曲しにくい。そのため、容器内面側から見て山折する本体部1の側板13と折り返し係合板16の間の折目13bについては、ミシン目状の切り込みを形成することにより、折り返し係合板16を外側に折り返し易くするのがよい。
【0038】
なお、前記の折目13bは、組み立て状態の側板13の上端にあって、内容物の染み出しには影響しないため、前記の切り込みによる折目であっても問題がない。また、前記の押圧溝による他の折目については内容物の染みだしの心配はない。
【0039】
そして、前記のように展開状に打ち抜き形成した後、図2及び図3のように、本体部1の各側板12〜14及び蓋部2の各側板22〜24を、底板11及び蓋板21に対して折曲するとともに、本体部1の接着連結片15、15及び蓋部2の接着連結片25,25を、それぞれ隣接する側板12、14及び22,24に対し接着して組み立てる。
【0040】
この状態においては、本体部1及び蓋部2の各側板12〜14及び22〜24が外開き状態をなしているため、多数個を入れ子式に重ねることができ、保管、輸送等の取り扱いは容易である。
【0041】
なお、本体部1の前面側の側板13に連接された折り返し係合板16については、図2及び図3の実線のように、ミシン目状の切り込みによる折目13bから外側に折曲して折り返した状態に保持させておくことも、また使用までは同図の鎖線のように折曲しないでおくこともできる。
【0042】
そして、例えばファーストフード店等での使用において、ハンバーガー等の食品を収納して、図4〜図6のような手順で図7及び図8のように閉蓋する。
【0043】
すなわち、先ず、図4のように、連接板3を本体部1に対しその境界部の折目11aの個所で略直角に折曲するとともに、蓋部2を連接板3に対しその境界部の折目21aの個所で略直角に折曲して、蓋部2を本体部1に対し被せる。次に、本体部1の前面側の側板13に連接されている前記折り返し係合板16を外側に折り返した状態において、蓋部2の前面側の側板23に連接されている折り込み係合板26を折目23bの個所から内側に折曲して、前記折り返し係合板16の内側に折り込み係合させる。
【0044】
この際、図示する実施例のように、前記折り込み係合板26が、中間の折目26aにより端縁側部分27と連接側部分28とに区画されているので、前記中間の折目26aの個所で端縁側部分27を外側に折曲させておいて、図5のように本体部1の側板13との間から該側板13等を変形させながら、該端縁側部分27を折り返し係合板16の内側に押し込むとともに、さらに折り返し係合板16の内側に押し込んだ状態で、図6のように該端縁側部分27を元の非折曲状態に戻して、折り返し係合板16の内側に重ねるように折り込み、かつその先端を折目13による折曲部の内側に当接させる。
【0045】
これにより、本体部1と蓋部2とは、前記折り返し係合板16とその内側に折り込んだ折り込み係合板26とが相互に係合されることになって、閉蓋状態に保持される。特に、折り込み係合板26の端縁側部分27は、前記のように外側に折り返しておいて、折り返し係合板16の内側にさし込んだ状態で側板13等を変形させながら強引に元に戻すことになるため、折り込み係合板26の前記端縁側部分27は自然には抜け出し難くなっており、したがって前記の閉蓋状態を良好に保持できることになる。
【0046】
この閉蓋状態においては、前記折り返し係合板16と折り込み係合板26との係合部分が蓋部2の前面側の側板23の内側にあって外部から見えず、外観的な体裁はきわめて良好である。しかもこの閉蓋状態において、前記係合部分が折り返し係合板16と折り込み係合板26との二重構造になるため、内部の熱が逃げにくく、保温性も良好に保持される。
【0047】
そして、内部の食品を取り出すときは、前記折り込み係合板26を側板23とともに外方へ開くようにして、かつ本体部1の側板13を内方に押し込み変形させるようにして、引き出すことにより開くことができる。
【0048】
なお、上記した実施例においては、本体部1と蓋部2とを、連接板3との境界部で折曲して閉蓋するように構成した場合を示したが、このほか、前記連接板3における中間部に折目を形成しておいて、該連接板の中間部の折目で開閉できるように構成して実施することもできる。
【0049】
本発明の実施例品の容器と、従来の外ロック(係合)方式の容器とについて、保温性について、下記の通りの比較を行った。
【0050】
使用容器(実施例、比較例共)
材質:波付紙を中芯にして、その表裏両面にポリエチレン層を接着層としてライナー紙を貼着した三層構造のシート材(厚み0.5mm)
容器サイズ(有効体積):底辺130×100mm×高さ45mm
収納した食品
種類:ホットケーキ
サイズ:直径約50mm、厚み約10mm、1個10g
上記の実施例容器及び比較例容器に、それぞれ前記のホットケーキ7枚を前後に3枚と4枚を一部重ねて並べて収納した。収納した食品の初期温度は−10°である。
【0051】
室温20℃の室内において、前記の食品を収納した容器を電子レンジに入れて、1500W×25秒で解凍、加熱後、ポリスチレン発泡ビーズの型内成形品(EPS)からなる発泡倍率50倍のブロック体よりなる断熱材上で放置し、1分後、10分後の食品の中心温度を測定した。その結果は、下記の表1の通りである。なお、表1の温度は、各容器ごとにホットケーキ7枚の中心温度を測り、その平均を求めた。
【0052】
【表1】
【0053】
上記の結果から明らかなように、本発明の実施例品の場合、同じ紙製の容器であっても、従来の外ロック方式の比較例品に比して保温性は高く、加熱食品等の包装用としてはより好適なものである。
【0054】
【発明の効果】
上記したように本発明の食品用容器によれば、閉蓋操作時における本体部の前面側の側板に有する折り返し係合板と、蓋部の折り込み係合板との係合操作を容易に行え、かつその係合状態を安定性良く保持できる。そればかりか、その係合部分が蓋部の側板により覆われて外部に現れず、外観的な体裁が良好であり、また保温性も良好に保持される。そのため、ハンバーガーやホットケーキその他のファーストフード等の食品の包装に使用する食品用容器としてきわめて好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の食品用容器の展開図である。
【図2】同上の容器の本体部及び蓋部を組み立てた状態の開いた斜視図である。
【図3】同上の容器の開いた断面図である。
【図4】同上の容器の閉蓋操作時の折り込み係合板を折り込む前の断面図である。
【図5】閉蓋操作時の折り込み係合板の折り込み途中の断面図である。
【図6】閉蓋操作時の折り込み係合板を折り込んだ状態の断面図である。
【図7】同上の容器の閉蓋状態の一部を切欠して示す斜視図である。
【図8】同上のB−B線の断面図である。
【符号の説明】
A 食品用容器
1 本体部
11 底板
11a、11b、11c、11d 折目
12、13、14 側板
12a、14a 切り込み
12b、14b 折目
13a、13b 折目
15 接着連結片
16 折り返し係合板
2 蓋部
21 蓋板
21a、21b、21c、21d 折目
22、23、24 側板
22a、24a 切り込み
22b、24b 延長端部
23a、23b 折目
25 接着連結片
26 折り込み係合板
27 端縁側部分
3 連接板
3a 折目
4 補助耳片
4a、4b 斜めの折目
5 切欠部
Claims (2)
- 折目付け可能な厚みを持ったシート材から形成され、四周の一辺で連接板を介して連接されるとともに、該一辺を除く他の各辺の側板が折り曲げられて形成された本体部と蓋部とからなり、前記連接板を中央にして折曲されることにより閉蓋自在に構成された食品用容器であって、
前記連接板と対向する前記本体部の前面側の側板には、端縁部に折目を介して外側への折り返し係合板が連接され、また前記連接板と対向する前記蓋部の前面側の側板には、折目を介して内側への折り込み係合板が連接されており、前記折り込み係合板は、前記前面側の側板との境界部の折目と平行な折目により端縁側部分と前記側板との連接側部分とに区画されて、該端縁側部分が前記連接側部分に対して折曲可能に形成されており、前記端縁側部分が、外側に折曲した状態で本体部側の折り返し係合板の内側に折り込まれるとともに、折り込み後に非折曲状態に戻されることにより、閉蓋状態において、前記本体部側の折り返し係合板の内側に折り込まれて係合されることを特徴とする食品用容器。 - 前記本体部の前面側の側板と折り返し係合板との境界部の折目は、ミシン目状の切り込みが形成されてなる請求項1に記載の食品用容器。
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