JP2004116231A - 引き戸ストッパー装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】引き戸パネル1の上端部分に設けたランナー2を上レール3に走行自在に係合し、引き戸パネル1の走行方向の端部付近の上端部分にストッパー片4を突設し、このストッパー片4を制動して着脱自在に受け止めるストッパー受けバネ5を同上レール3の端部付近に設けてなる引き戸ストッパー装置において、引き戸パネル1の上端部分の背方にランナー2を備えたランナーベース6を突設し、このランナーベース6の上側にストッパー片4を引き戸パネル1の走行方向で移動自在となるように突設し、このストッパー片4をその制動距離が適切となる位置で固定する固定具7を同ランナーベース6の下側に設けた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引き戸パネルの上端部分に突設されたストッパー片が着脱自在に受け止められるストッパー受けバネを上レールの端部付近に設けてなる引き戸ストッパー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、引き戸パネルの上端部分に突設されたストッパー片が着脱自在に受け止められるストッパー受けバネを、上レールの端部付近に設けてなる引き戸ストッパー装置は知られている(実開平5−21074号公報参照)。この場合には、ストッパー片がランナーを兼ねて設けられており、このストッパー片はストッパー受けバネの対のバネ片間で挟持して受け止め係止られるものである。したがって、この場合、引き戸パネルを戸当り部分に向けて引いたときに、跳ね返りを防止することができて、所定位置に係止することができ、又、ストッパー受けバネをばね鋼材で形成しているので、長期間の使用に対しても確実な係止状態を確保することができる。
【0003】
しかしながら、この引き戸ストッパー装置にあっては、ストッパー片がストッパー受けバネで受け止め係止される際に、若干の制動(ブレーキ作用)は生じるものの、同ストッパー片とストッパー受けバネとの係止位置及び係止状態が一定であるため、制動距離や制動力は一定となる。それ故、建て付け施工後に制動の具合が悪くなった場合、この制動具合を調整することはできず、引き戸パネルを戸当り部分に向けて引いたときに、同引き戸パネルが途中で停止したり跳ね返ったりするという問題を生じるものであった。
【0004】
又、引き戸パネルの上端部分に突設されたストッパー片が着脱自在に摺接されて摩擦抵抗で制動される制動機構を、上レールの端部付近に設けてなる引き戸ストッパー装置も知られている(特開2001−12140号公報参照)。この場合には、平板状のストッパー片がランナーの上側に付設されており、制動機構は下方に開口した略コ字型の上レールの内部上面に設けられており、この制動機構に同ストッパー片が摺接されることによって、制動(ブレーキ作用)を生じるものである。
【0005】
したがって、この場合、引き戸パネルを閉じるときに、制動力が作用して衝撃なく緩やかに閉じられ、跳ね返りも防止されて、同引き戸パネルは所定位置で停止される。しかも、この場合、引き戸パネルを開けるときの制動力が閉じるときの制動力よりも小さくなるような制動機構とされているため、同引き戸パネルは軽く開けられる。又、制動機構による制動力を調整することができるようになっているので、施工者(使用者)は所望の制動具合を得ることが可能である。
【0006】
しかしながら、この引き戸ストッパー装置にあっては、制動具合を調整することができるものではあるものの、制動機構が複雑な構造で上レールの内部に設けられており、同制動具合の調整作業はこの上レールの内部で行われるものであって、特に建て付け施工後に極めて困難な作業となるという問題があった。又、この場合の制動具合の調整は、制動力を変化させるものであって制動距離を変化させるものでないため、制動(ブレーキ作用)のかかる始点位置を変化調整することができないという問題もあった。
【0007】
【特許文献1】
実開平5−21074号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−12140号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術における問題を悉く解決するために発明されたもので、その課題は、走行される引き戸パネルを制動してその戸当り時の衝撃や跳ね返りを防止することができ、同制動具合を建て付け施工後であっても下方から簡単に調整することができる引き戸ストッパー装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の引き戸ストッパー装置は、引き戸パネルの上端部分に設けたランナーを上レールに走行自在に係合し、引き戸パネルの走行方向の端部付近の上端部分にストッパー片を突設し、このストッパー片を制動して着脱自在に受け止めるストッパー受けバネを同上レールの端部付近に設けてなる引き戸ストッパー装置であって、引き戸パネルの上端部分の背方にランナーを備えたランナーベースを突設し、このランナーベースの上側にストッパー片を引き戸パネルの走行方向で移動自在となるように突設し、このストッパー片をその制動距離が適切となる位置で固定する固定具を同ランナーベースの下側に設けてなる。
【0011】
したがって、この場合、ストッパー片がストッパー受けバネによって制動され着脱自在に受け止められるため、引き戸パネルはブレーキ作用により緩やかに走行された後に正確な位置で停止され、その際の衝撃や跳ね返りが防止される。しかも、ストッパー片を引き戸パネルの走行方向で移動させ、制動距離が適切となる位置で同ストッパー片を固定具にて固定することができるので、制動具合を調整して戸当り時の衝撃や跳ね返りを確実に防止することができ、所望により制動のかかる始点位置を変化調整することもできる。
【0012】
更に、引き戸パネルの上端部分の背方に突設されるランナーベースの上側にストッパー片が設けられ、このストッパー片をその制動距離が適切となる位置で固定する固定具が同ランナーベースの下側に設けられているため、前記制動具合を調整する作業は、建て付け施工後であっても、開放された下方から同固定具を操作して簡単に行うことができるものとなる。
【0013】
本発明の請求項2記載の引き戸ストッパー装置は、上記請求項1記載の引き戸ストッパー装置において、ストッパー受けバネが対向する対のバネ片を有し、両バネ片でストッパー片を挟持して制動し受け止めるものであり、このストッパー片を引き戸パネルの走行方向で移動させ、両バネ片間に挿入される深さを変化させることによって、同ストッパー片の制動距離を調整するものであることを特徴とする。
【0014】
したがって、この場合は特に、ストッパー受けバネが対向する対のバネ片を有し、両バネ片でストッパー片を挟持して制動し受け止めるものであるため、同ストッパー片は安定した状態で制動されて受け止められ、正確な位置で確実に停止される。しかも、ストッパー片を引き戸パネルの走行方向で移動させることによって、その両バネ片間に挿入される深さが変化され、これにより、同ストッパー片の制動距離を調整するものであるため、同制動距離は精度良く微調整され得るものとなる。
【0015】
本発明の請求項3記載の引き戸ストッパー装置は、上記請求項2記載の引き戸ストッパー装置において、両バネ片の間隔が端部側程巾狭に形成されていることを特徴とする。
【0016】
したがって、この場合は特に、ストッパー片を挟持して制動し受け止める両バネ片の間隔が端部側程巾狭に形成されているため、この両バネ片間に同ストッパー片が入る方向では徐々に制動力が大きくなり出る方向では徐々に制動力が小さくなって、戸当り時には急ブレーキがかからず引き戸パネルを逆方向へ走行させるときには抵抗が徐々に軽くなり、同引き戸パネルの開閉動作はスムーズなものとなる。
【0017】
本発明の請求項4記載の引き戸ストッパー装置は、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の引き戸ストッパー装置において、ランナーベースの上側に引き戸パネルの走行方向で複数のランナーを並設し、このランナーの並びに揃えてストッパー片を同ランナーベースの端部付近に突設したことを特徴とする。
【0018】
したがって、この場合は特に、ランナーベースの上側に並設される複数のランナーの並びに揃えてストッパー片が突設されるので、各ランナーの走行に伴って同ストッパー片はストッパー受けバネに対しスムーズに着脱される。
【0019】
本発明の請求項5記載の引き戸ストッパー装置は、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の引き戸ストッパー装置において、ランナーベースに引き戸パネルの走行方向に長い長孔を穿設し、この長孔に下側からビスでなる固定具を挿通すると共に、この固定具の上端に略円柱状のストッパー片を螺着結合して、同固定具及びストッパー片を移動自在且つ適切となる位置で挟着固定自在に設けたことを特徴とする。
【0020】
したがって、この場合は特に、ランナーベースに穿設された長孔に挿通される固定具をこの長孔に沿って移動させることにより、同固定具と共にストッパー片が引き戸パネルの走行方向に移動されてその位置調整が行われる。そして、ストッパー片が適切位置となった状態で、固定具を同ストッパー片に螺合締め付けることにより、両者はランナーベースに対して確実に挟着固定される。これによって、制動具合の調整作業がより確実で容易なものとなり、そのための構造も簡単となる。
【0021】
本発明の請求項6記載の引き戸ストッパー装置は、上記請求項1〜5のいずれか一つに記載の引き戸ストッパー装置において、断面略L字型の取付具の一辺を引き戸パネルの背面に取着固定し、他辺をランナーベースとして略水平に突設したことを特徴とする。
【0022】
したがって、この場合は特に、引き戸パネルの背面に一辺が取着固定される断面略L字型の取付具の他辺がランナーベースとして略水平に突設されるので、この取付具を同引き戸パネルの背面に取着固定することで、ランナー及びストッパー片は同引き戸パネルの上端部分にまとめて容易に設けられるものとなり、その取付構造も簡単となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜5は、本発明の請求項1〜6全てに対応した一実施形態である引き戸ストッパー装置を示している。この引き戸ストッパー装置は、引き戸パネル1の上端部分に設けたランナー2を上レール3に走行自在に係合し、引き戸パネル1の走行方向の端部付近の上端部分にストッパー片4を突設し、このストッパー片4を制動して着脱自在に受け止めるストッパー受けバネ5を同上レール3の端部付近に設けてなる。
【0024】
そして、この場合に、引き戸パネル1の上端部分の背方にランナー2を備えたランナーベース6を突設し、このランナーベース6の上側にストッパー片4を引き戸パネル1の走行方向で移動自在となるように突設し、このストッパー片4をその制動距離が適切となる位置で固定する固定具7を同ランナーベース6の下側に設けている。
【0025】
又、この実施形態の引き戸ストッパー装置では、ストッパー受けバネ5が対向する対のバネ片8を有し、両バネ片8でストッパー片4を挟持して制動し受け止めるものである。この場合に、両バネ片8の間隔は端部側程巾狭に形成されており、ストッパー片4を引き戸パネル1の走行方向で移動させ、両バネ片8間に挿入される深さを変化させることによって、同ストッパー片4の制動距離を調整するものである。
【0026】
又、この実施形態の引き戸ストッパー装置では、ランナーベース6の上側に引き戸パネル1の走行方向で複数のランナー2を並設し、このランナー2の並びに揃えてストッパー片4を同ランナーベース6の端部付近に突設している。この場合、ランナーベース6に引き戸パネル1の走行方向に長い長孔9を穿設し、この長孔9に下側からビスでなる固定具7を挿通すると共に、この固定具7の上端に略円柱状のストッパー片4を螺着結合して、同固定具7及びストッパー片4を移動自在且つ適切となる位置で挟着固定自在に設けてもいる。しかも、断面略L字型の取付具10の一辺11を引き戸パネル1の背面に取着固定し、他辺をランナーベース6として略水平に突設している。
【0027】
以下、この実施形態の引き戸ストッパー装置を、より詳細に説明する。図1に示す如く、取付具10は引き戸パネル1の上端部分の背面コーナー付近に取着固定されており、その際、同取付具10は断面略L字型でその一辺11が三本の固定ネジ12によって取着固定されている。ここで、取付具10の一辺11の両端側には上下方向に長い縦孔13が穿設されており、この両縦孔13に各々固定ネジ12が挿通されていて、中央の固定ネジ12を中心にして同取付具10を回動させるようにしてその傾きを調整することができ、これにより、同取付具10の他辺であるランナーベース6を背方へ略水平に突設することができる。
【0028】
又、図3に示す如く、前記取付具10の他辺となるランナーベース6は略水平な矩形板状で、その前後両側(前側は戸当り方向側、後側は戸当り方向とは逆側)にストッパー片4とランナー2とが配設されている。ランナーベース6の後側には前後方向に並べて二本の軸片14が上方へ突設されており、両軸片14の上端には各々水平方向に回転されるランナー2が回動自在に付設されている。ランナーベース6の前側には前記両ランナー2の並ぶ方向に揃えて同じ線上にストッパー片4が上方へ突設されており、このストッパー片4には下方からビスでなる固定具7が螺着結合される。
【0029】
この場合、図1、3に示す如く、ランナーベース6に前後方向に長い長孔9が穿設され、この長孔9に下方から固定具7が挿通され、この固定具7の上端にストッパー片4が螺着結合されている。ストッパー片4は略円柱状で内部が中空に形成されており、この中空部分に固定具7の上端が挿入螺合され、この固定具7の頭部と同ストッパー片4とでランナーベース6を挟持する形で固定される。ここで、固定具7とストッパー片4との螺合締め付け状態を緩めると、このストッパー片4は固定具7と共に長孔9に沿って前後方向に移動することができるようになる。
【0030】
これにより、ストッパー片4をその制動距離が適切となる状態に位置決め調整して、その調整後の位置で固定具7を締め付けて同ストッパー片4を固定することができる。ストッパー片4を位置決め調整して固定するに際しては、図4に示す如く、引き戸パネル1が開閉自在に設置施工された状態のままで、固定具7の頭部にドライバー等の操作具Dの先端を係合させて、下方から容易にその調整固定作業を行うことができる。
【0031】
又、上レール3は下方に開口した断面略コ字型で、その内部を前記ストッパー片4及び両ランナー2がスライドするものであり、その際、両ランナー2は同上レール3の両側内壁面に沿い転動して直線的に走行し、この両側内壁面に同ストッパー片4が摺接することはなくスムーズに走行される。又、上レール3は、図1にも示す如く、断面略L字型の支持具15を介して壁面Wに取着固定されるものである。
【0032】
その際、上レール3の上壁部分にネジビス16とナット17とで支持具15が取着され、この支持具15の水平辺側には上レール3の長手方向に沿って長い横孔18が穿設されており、この横孔18に同ネジビス16が挿通されている。それ故、ネジビス16とナット17との螺合を緩め、壁面Wに取着固定された支持具15に対して上レール3をその長手方向に移動させることで、同上レール3の固定位置を調整することができる。
【0033】
そして、図1、2に示す如く、上レール3の端部開口にはキャップ19が挿入嵌着されるものである。キャップ19は合成樹脂成形品であり、これにストッパー受けバネ5が係止取着される。この場合、キャップ19は下方に開口した断面略コ字型で、その一方の端部が閉塞され、この閉塞側に近接して内部に略角柱状の係合片20が突設されており、この係合片20の外側に全体が略U字状に湾曲したストッパー受けバネ5が巻囲むようにして係止取着される。
【0034】
又、上レール3の端部開口に挿入嵌着されたキャップ19は、前記ネジビス16と係合片20の中空内部に螺合挿入される結合ビス21とで抜け外れないよう固定される。そして、キャップ19の閉塞側と反対側(戸当り方向と反対側)の両側壁端縁には傾斜端面22が形成されており、この両側の傾斜端面22には戸当り方向側のランナー2が当止されて、戸当り方向へ走行される引き戸パネル1は制動された後に停止される。なお、図1、4に示す如く、前記上レール3の上側の支持具15による取付部位は、キャップ19の端部に一体に立設されたカバー片23と同上レール3上に取り付けられるカバー体26とで、外観良く覆い隠される。
【0035】
図2に示す如く、前記ストッパー受けバネ5は全体が略U字状に湾曲した形状で、その開口側が戸当り方向とは反対側を向くようにして、前記キャップ19と共に上レール3の端部内に収容固定されている。そして、略U字状のストッパー受けバネ5の両辺がバネ片8となって、その開口側から入り込んでくる略円柱状のストッパー片4をその両側から挟持するようにして制動する。ここでは、両バネ片8の間隔が端部側(戸当り方向側)程巾狭く形成されていて、ストッパー片4が同間隔に深く入り込む程徐々に制動力が増大する。
【0036】
又、この場合、ストッパー受けバネ5の両バネ片8の間隔において、開口側に大きく拡開した導入部S1を設け、この導入部S1から深さ方向(戸当り方向)に向かって緩い傾斜で徐々に間隔巾が狭くなる主制動部S2を設け、深さ方向の最奥側に同間隔巾が一定となる停止部S3を設けている。それ故、両バネ片8の間隔に導入部S1からストッパー片4がスムーズに入り込み、このストッパー片4は主制動部S2で徐々に制動されながら、最終、停止部S3の所定位置(前記キャップ19両側の傾斜端面22にランナー2が当止されたときの位置)で停止される。なお、制動距離の調整度合いによっては、ストッパー片4が主制動部S2の範囲内で停止されることもある。
【0037】
図5に示す如く、引き戸パネル1は片引き戸であり、部屋の出入り口となるような開口枠部24を開閉するもので、所謂アウトセット型のスライディングドアとして施工されるものである。すなわち、開口枠部24の上枠25に沿ってその上方の壁面Wに上レール3が複数の支持具15によって取着固定され、ここでは、上レール3が同開口枠部24の開口巾寸法の約二倍の長さ寸法を有しており、同上レール3の両端部にストッパー受けバネ5を内蔵するキャップ19が嵌着固定されると共に、同上レール3の上側にはカバー体26が取り付けられる。
【0038】
そして、引き戸パネル1の上端部分両側の背面に取付具10が取着固定されることで、同引き戸パネル1の背方にはランナー2及びストッパー片4を備えたランナーベース6が突設されており、この両取付具10のランナー2及びストッパー片4を前記上レール3にスライド自在に係合させて取り付ける。又、上レール3に対向して床面Fには下レール27が取着固定されており、この下レール27には、図4に示す如く、引き戸パネル1の下端部分両側に配設された戸車28が転動自在に係合されて取り付けられる。
【0039】
この場合、引き戸パネル1の前後両側にストッパー片4が配設され、上レール3の両端部にストッパー受けバネ5が配設されるだけでなく、下レール27の両端部にもストッパー具29が配設固定されているため、同引き戸パネル1は上レール3(下レール27)の両端側で傾きなく安定して停止される。しかも、引き戸パネル1を勢い良く開けた際、勢い良く閉めた際、いずれの際にも、同引き戸パネル1には制動力が作用してスムーズに停止される。
【0040】
したがって、この実施形態の引き戸ストッパー装置においては、ストッパー片4がストッパー受けバネ5によって制動され着脱自在に受け止められるため、引き戸パネル1はブレーキ作用により緩やかに走行された後に正確な位置で停止され、その際の衝撃や跳ね返りが防止される。しかも、ストッパー片4を引き戸パネル1の走行方向で移動させ、制動距離が適切となる位置で同ストッパー片4を固定具7にて固定することができるので、制動具合を調整して戸当り時の衝撃や跳ね返りを確実に防止することができ、所望により制動のかかる始点位置を変化調整することもできる。
【0041】
更に、引き戸パネル1の上端部分の背方に突設されるランナーベース6の上側にストッパー片4が設けられ、このストッパー片4をその制動距離が適切となる位置で固定する固定具7が同ランナーベース6の下側に設けられているため、図4に示す如く、前記制動具合を調整する作業は、同引き戸パネル1の建て付け施工後であっても、開放された下方からドライバー等の操作具Dで同固定具7を操作して簡単に行うことができる。
【0042】
又、この実施形態の引き戸ストッパー装置においては、ストッパー受けバネ5が対向する対のバネ片8を有し、両バネ片8でストッパー片4を挟持して制動し受け止めるものであるため、同ストッパー片4は安定した状態で制動されて受け止められ、正確な位置で確実に停止される。しかも、ストッパー片4を引き戸パネル1の走行方向で移動させることによって、その両バネ片8間に挿入される深さが変化されるもので、これにより、同ストッパー片4の制動距離を調整するものであるため、同制動距離は精度良く微調整され得るものとなっている。
【0043】
更に、この場合、ストッパー片4を挟持して制動し受け止める両バネ片8の間隔が端部側程巾狭に形成されているため、この両バネ片8間に同ストッパー片4が入る方向では徐々に制動力が大きくなり、逆に、出る方向では徐々に制動力が小さくなって、戸当り時には急ブレーキがかからず、引き戸パネル1を逆方向へ走行させるときには抵抗が徐々に軽くなるので、同引き戸パネル1の開閉動作はスムーズなものとなる。
【0044】
又、この実施形態の引き戸ストッパー装置においては、ランナーベース6の上側に並設される複数のランナー2の並びに揃えてストッパー片4が突設されているので、各ランナー2の走行に伴って同ストッパー片4はストッパー受けバネ5に対しスムーズに着脱される。しかも、引き戸パネル1の背面に一辺11が取着固定される断面略L字型の取付具10の他辺がランナーベース6として略水平に突設されているので、この取付具10を同引き戸パネル1の背面に取着固定することによって、ランナー2及びストッパー片4は同引き戸パネル1の上端部分にまとめて容易に設けられ、その取付構造も簡単なものとなっている。
【0045】
又、この実施形態の引き戸ストッパー装置においては、ランナーベース6に穿設された長孔9に挿通される固定具7をこの長孔9に沿って移動させることにより、同固定具7と共にストッパー片4が引き戸パネル1の走行方向に移動されてその位置調整が簡単に行われる。そして、ストッパー片4が所望の適切位置となった状態で、固定具7を同ストッパー片4に螺合締め付けることにより、両者はランナーベース6に対して確実に挟着固定される。これによって、制動具合の調整作業がより確実で容易なものとなり、そのための構造も簡単となっている。
【0046】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1記載の引き戸ストッパー装置においては、引き戸パネルが緩やかに走行された後に正確な位置で停止されて、その際の衝撃や跳ね返りも防止される。しかも、制動具合を調整して戸当り時の衝撃や跳ね返りを確実に防止することができ、所望により制動のかかる始点位置を変化調整することもでき、その際、建て付け施工後であっても、開放された下方から固定具を操作して簡単に調整作業を行うことができる。
【0047】
又、本発明の請求項2記載の引き戸ストッパー装置においては、特に、ストッパー片が安定した状態で制動されて受け止められ、正確な位置で確実に停止される。しかも、ストッパー片を引き戸パネルの走行方向で移動させることでその両バネ片間に挿入される深さが変化されて、これにより、制動距離は精度良く微調整され得るものとなる。
【0048】
又、本発明の請求項3記載の引き戸ストッパー装置においては、特に、両バネ片間にストッパー片が入る方向では徐々に制動力が大きくなり出る方向では徐々に制動力が小さくなって、引き戸パネルの開閉動作はスムーズなものとなる。
【0049】
又、本発明の請求項4記載の引き戸ストッパー装置においては、特に、ストッパー片が複数のランナーの並びと揃い、各ランナーの走行に伴って同ストッパー片はストッパー受けバネに対しスムーズに着脱される。
【0050】
又、本発明の請求項5記載の引き戸ストッパー装置においては、特に、固定具を長孔に沿って移動させることにより、この固定具と共にストッパー片の位置調整が行われ、そして、このストッパー片が適切位置となった状態で同固定具を螺合締め付けることにより、両者は確実に挟着固定されて、制動具合の調整作業がより確実で容易なものとなり、そのための構造も簡単となる。
【0051】
又、本発明の請求項6記載の引き戸ストッパー装置においては、特に、取付具を引き戸パネルの背面に取着固定することで、ランナーベースが略水平に突設され、ランナー及びストッパー片は同引き戸パネルの上端部分にまとめて容易に設けられるものとなり、その取付構造も簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である引き戸ストッパー装置を示す走行方向に沿った方向での縦断面図。
【図2】同引き戸ストッパー装置における上レールの端部付近に設けられたストッパー受けバネを下方からみた底面図。
【図3】同引き戸ストッパー装置における引き戸パネルの上端部分に設けられたランナーベースを上方からみた平面図。
【図4】同引き戸ストッパー装置における調整作業状態を示す走行方向に直交した方向での縦断面図。
【図5】同引き戸ストッパー装置における引き戸パネル全体の取付状態を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1 引き戸パネル
2 ランナー
3 上レール
4 ストッパー片
5 ストッパー受けバネ
6 ランナーベース
7 固定具
8 バネ片
9 長孔
10 取付具
11 一辺
Claims (6)
- 引き戸パネルの上端部分に設けたランナーを上レールに走行自在に係合し、引き戸パネルの走行方向の端部付近の上端部分にストッパー片を突設し、このストッパー片を制動して着脱自在に受け止めるストッパー受けバネを同上レールの端部付近に設けてなる引き戸ストッパー装置であって、引き戸パネルの上端部分の背方にランナーを備えたランナーベースを突設し、このランナーベースの上側にストッパー片を引き戸パネルの走行方向で移動自在となるように突設し、このストッパー片をその制動距離が適切となる位置で固定する固定具を同ランナーベースの下側に設けてなる引き戸ストッパー装置。
- ストッパー受けバネが対向する対のバネ片を有し、両バネ片でストッパー片を挟持して制動し受け止めるものであり、このストッパー片を引き戸パネルの走行方向で移動させ、両バネ片間に挿入される深さを変化させることによって、同ストッパー片の制動距離を調整するものであることを特徴とする請求項1記載の引き戸ストッパー装置。
- 両バネ片の間隔が端部側程巾狭に形成されていることを特徴とする請求項2記載の引き戸ストッパー装置。
- ランナーベースの上側に引き戸パネルの走行方向で複数のランナーを並設し、このランナーの並びに揃えてストッパー片を同ランナーベースの端部付近に突設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の引き戸ストッパー装置。
- ランナーベースに引き戸パネルの走行方向に長い長孔を穿設し、この長孔に下側からビスでなる固定具を挿通すると共に、この固定具の上端に略円柱状のストッパー片を螺着結合して、同固定具及びストッパー片を移動自在且つ適切となる位置で挟着固定自在に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の引き戸ストッパー装置。
- 断面略L字型の取付具の一辺を引き戸パネルの背面に取着固定し、他辺をランナーベースとして略水平に突設したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の引き戸ストッパー装置。
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JP2002284073A JP3903896B2 (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 引き戸ストッパー装置 |
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Publications (2)
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