JP2004115391A - 抗微生物剤 - Google Patents

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鍾 旭東
Hisakatsu Iwabuchi
岩渕 久克
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Abstract

【課題】抗微生物効果に優れ、風味においても食品に影響を及ぼさない優れたコショウ抽出分画物を利用した抗微生物剤を提供することを目的とする。
【解決手段】コショウ抽出分画物を含有することを特徴とする抗微生物剤を提供することにより解決される。このコショウ抽出物はアリスモールを含有する。アリスモールは好ましくはコショウ由来の抽出物であり、より好ましくはコショウ抽出物を溶媒で抽出したものである。本発明の抗微生物剤は、広範な種々の製品あるいは対象物に応用できる。

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、抗菌作用及び防カビ作用を有する抗微生物剤に関する。より詳細には、本発明は食経験のある植物の抽出物を有効成分とする抗微生物剤に関する。さらに本発明は、当該抗微生物剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
古くから、私たちの身の回りの製品には、保存、消毒及び防カビ等を目的として多くの抗菌剤が使用されている。さらに1990年代半ばに生じた抗菌・防カビ製品ブームが後押しとなって、多種多様の抗微生物剤並びにその新たな用途が開発され、提案されるにいたっている。
【0003】
21世紀は安全とともに快適さが求められる時代といわれている。このため、抗微生物剤の利用の目的は、従来からの、材料の腐朽防止、劣化防止、腐食防止、食品や各種製品の変敗防止や保存性向上等に加えて、メチシリン耐性黄色ぶどう球菌やバンコマイシン耐性腸球菌などの薬剤耐性菌による院内感染や食中毒(病原性大腸菌0−157やサルモネラ菌など)の予防及びレジオネラ菌増殖抑制などを目的とした感染防止、環境汚染防止などの衛生向上、並びに快適な生活や日常的な清掃等の軽減のための悪臭防止、美観向上、及び清潔感向上へと広がりつつある。そして、その用途も、食品(保存料、日持ち向上剤、鮮度保持剤などとしての使用)、家庭用品(ブラシ製品、文房具、靴中敷きなどの雑貨品、家具等のインテリア、壁・床・天井などの被覆材料、トイレ・風呂場・キッチンなど水回り設備や用品などの抗菌・防カビ用途)、生活資材(繊維製品、皮革・紙製品、衣類、包装材料、包装容器などの抗菌・防カビ用途)、土建・塗料(固定構造物、建築物の内外装材料などの抗菌・防カビ用途)、機械・器具(電気・家電製品、機械、乗り物、光学器械、医療・福祉・衛生用器具などの抗菌・防カビ用途)、水処理(用水処理、廃水処理、汚泥処理など)、分離(濾過装置、濾過材、濾過機材など)、並びにその他、医療用途(医薬品など)、畜産・漁業用途(飼料添加物)、及び農業用途(農薬、野菜付活剤など)等と多岐に亘っている。
【0004】
食品分野においては、従来、微生物の汚染、増殖、変質、変敗および品質の劣化を防止するために、種々の抗微生物剤が用いられてきた。たとえば、現在、安息香酸ナトリウムが中性飲料、茶系飲料および果汁飲料などに広く利用されている。この抗微生物剤は食品を保存中あるいは食品購入後の開封状態での菌の汚染や増殖を防止するために利用されている。
【0005】
上記安息香酸ナトリウムを始めとする合成保存料(例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウムなど)は抗菌活性に優れているものの、安心感の面から一般に天然物に由来する抗微生物剤の使用が好まれる傾向にある。しかしながら、天然物由来の抗微生物剤は抗菌活性の点で十分に満足する効果を示しがたい。このため、特に飲料において異物混入と誤認されるカビや酵母の発生を有効に抑えることのできる天然物由来の抗微生物剤は未だ見出されていないのが現状である。更に、飲料に適用する場合、広範な種々の微生物への効果(幅広い抗菌スペクトル)と食経験を有することによる安全性に加えて、混濁、沈殿及び着色等を生じることなく飲料の透明性を維持し、しかも味や風味に違和感を与えることのない抗微生物剤が求められる。
【0006】
このため、天然物に由来する抗微生物剤を求めて、これまでも種々の試みが行われてきた。たとえば、シナモン、グローブ、オルガノ、タイム、セージ、オールスパイス、トウガラシには強い抗菌活性があることが報告されている。しかしながら、グローブ及びオルガノはグラム陰性菌に対して強い抗菌活性を有するものの、中性条件下や真菌に対しては抗菌性が殆ど認められていない(上田成子ら、日食工、29,111(1982)、Uedaら、日食工、29,389(1982))。また、メース、ローレル、コショウ及びナツメグにはボツリヌス菌の発育を選択的に阻止する抗菌活性があることが報告されている。しかし、広い抗菌スペクトルを有するとの知見には至っていない(Huhtanenn:J.Food Prot.,43,195(1980))。
【0007】
さらに、47種類の植物精油の中からシンナムアルデヒド、ペリルアルデヒド及びシトラールなど、防カビ作用のある化合物が見いだされているが(Kuritaら:Agr.Biol.Chem.,45,945(1981))、風味の好ましい特徴を持つ抗菌作用のある化合物については知られていない。
【0008】
本発明が対象とするコショウに関しては、従来より、コショウから精油を取り除いた残渣(抽出滓)の含水エタノール抽出物を用いて、グラム陽性菌、グラム陰性菌、乳酸菌、酵母に対する抗菌作用が検討されている。その結果、上記含水エタノール抽出物は1%添加量でセレウス菌に対して抗菌作用を示すことが報告されている(赤羽:新殺菌工学実用ハンドブック、第4章、166−178(1987))。しかし、かかる含水エタノール抽出物は、抗菌活性が極めて低いことに加えて、抽出物に由来して特有の味や臭いを有しており、特に食品への適用には解決すべき多くの問題を含んでいる。また同様に、コショウから精油を取り除いた残渣(抽出滓)を用い、それを再度有機溶媒抽出あるいは水抽出することによって抗菌活性を有する画分が取得できることが報告されている(特開平7−155152号公報)。しかし、その活性成分は明らかにされておらず、抗菌活性が極めて低い上に(抽出物0.1〜5%で抗菌活性を発現)、1日しか持続しないなど、実用性において多くの問題がある。
【0009】
さらに、コショウの種子抽出物に関しては、ヘリコバクター・ピロリ菌に対する生育抑制効果(特開平8−119872号公報)が知られているが、その有効成分については明らかにされていない。この他にも、コショウ抽出物に酸化防止作用があることが報告されているが(特公平1−21951号公報)、当該文献には抗微生物作用について一切記載されていない。
【0010】
このように、従来より天然物に由来する抗微生物剤を求めて検討が進められているが、抗菌・抗カビ作用(抗微生物作用)が高く、しかも幅広い抗菌スペクトルを持つ成分は見いだされていないのが実情である。特に、食品に使用する場合には、食品本来の味、風味及び色に影響を与えないように、それ自体が味や臭いを有さず、また着色していないことが望まれる。そこで、このような食品に好適に使用できる天然物に由来する抗微生物剤の開発が求められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、食経験のある植物の抽出分画物を有効成分とする天然素材の抗微生物剤を提供することである。さらに、本発明は、当該抗微生物剤の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を達成するための手段】
本発明者らは、上記課題の解決を求めて鋭意研究を重ねていたところ、コショウのアリスモールを含む溶媒抽出分画物に高い抗菌性及び防カビ性があることを見いだし、当該抽出分画物が各種製品、特に食品の抗菌剤及び防カビ剤として有効に利用できることを確認した。さらに当該抽出分画物を食品に適用することよって、微生物の増殖が抑制されて食品の変質(変敗・腐敗)による品質劣化を有意に防止できることを確認した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は下記(1)〜(7)に掲げるものである:
(1)アリスモールを有効成分として含有する抗微生物剤。
(2)抗微生物作用を必要とする製品であって、上記(1)に記載の抗微生物剤を含有する製品。
(3)上記(1)に記載の抗微生物剤を含有することを特徴とする食品。
(4)アリスモールを用いて対象物を処理することを特徴とする当該対象物の抗微生物処理方法。
(5)アリスモールを含有するコショウ抽出分画物を有効成分とすることを特徴とする抗微生物剤。
(6)上記(5)に記載の抗微生物剤を含有することを特徴とする食品。
(7)コショウから、溶媒を用いてアリスモールを含有するコショウ抽出分画物を抽出分画する工程を有する、上記(5)に記載の抗微生物剤の製造方法。
なお、本発明において、抗微生物剤とは抗菌剤と防カビ剤を包括的に意味するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の抗微生物剤は、アリスモールを有効成分として含有することを特徴とし、好ましくはアリスモールを含有するコショウ抽出分画物を有効成分とすることを特徴とするものである。
【0014】
アリスモールは、従来より公知の化合物であり((alismol、CAS NO.87827−55−2、別名6,10(14)−Guaiadien−4−ol(1β、4α、5β)−form)、▲1▼Bohlmann,F.,etal:Phytochemistry 1979,18,995化合物;▲2▼Lang,G.L.et al;Tetraherdon Lett.,35(46),8513−16(1994)合成方法、▲3▼Lange,G.L.,et al; J.Org.Chem,64(18),6738−44(1999)合成方法)、その由来については生薬の沢寫(タクシャ、Alismatis Rhizoma;基原植物 Alismataceae(オモダカ科)サジオモダカ(Alisma plantago−aquatica L.var.orientale SAMUELSSONの塊茎を乾燥したもの)に含まれていることは公知になっている(▲1▼Oshima,Y.,et al:Phytochemistry 1983,22,183(分離精製)、▲2▼特許2925677号(肝臓疾患治療薬)、特許3223795号(チロシナーゼ阻害作用)、特開昭63−77808号(ニキビ用化粧料))。また、オーストラリア産あるいは沖縄産の珊瑚にも含まれていることが公知である(▲1▼Bowden,B.F., et al;J.Aust.J.Chem,1980,33,1833,▲2▼Kitagawa,I., et al; Chem.Pharm.Bull.1986,34,4590)。しかしながら、アリスモールが植物、特に本発明が対象とするコショウに含まれていることは本発明者らによって初めて見いだされた知見である。さらにアリスモールに抗菌作用及び防カビ作用(抗微生物作用)があることについても、今まで知られておらず、本発明者らによって初めて見いだされた知見である。コショウからの精油の分析については、多くの成分が報告されている(Maarse et al,Volatile compounds in Foods,TNO Nutrition and Food Research,Supplement 4 and Cumulative Index,45−51;Menon el al.:J.Essent.Oil.Res.,13,166−169,(2001)ほか)が、これまでアリスモールが見出された報告はこれまでなく、本発明によって初めて抗微生物活性の高い物質が新規に見出されたものである。
【0015】
本発明は、食品など安全性が求められる分野に好適に利用できる抗微生物剤を提供するものである。
【0016】
本発明で用いられるコショウは、コショウの果実であり、具体的にはコショウ科(Piperaceae)コショウ(Piper nigrum LINNE)の実の完熟果(白コショウ)あるいは未熟な果実(黒コショウ)などを例示することができる。
【0017】
本発明の抗微生物剤の有効成分として用いるコショウ抽出分画物は、コショウ抽出物のアリスモールを含有する画分であればよく、その限りにおいて抽出方法や分画方法を特に問うものではない。また、アリスモールの原料にタクシャ、珊瑚あるいは合成物を用いてもよく、特に制限されない。
【0018】
具体的には、上記コショウをそのまま(生)若しくは破砕して、またはコショウ乾燥物をそのまま若しくは破砕して、溶媒抽出操作に供することができる。抽出操作に用いられる溶媒としては、亜酸化窒素、アセトン、エタノール、エチルメチルケトン、グリセリン、酢酸エチル、酢酸メチル、ジエチルエーテル、シクロヘキサン、ジクロロメタン、食用油脂、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2−トリクロロエテン、二酸化炭素、1−ブタノール、2−ブタノール、ブタン、1−プロパノール、2−プロパノール、プロパン、プロピレングリコール、ヘキサン、水、およびメタノールから選ばれる1種または2種以上の溶媒を挙げることができる。好ましくはエタノール、水、二酸化炭素、ヘキサン、酢酸エチル及び四塩化炭素から選ばれる1種または2種以上の組み合わせを挙げることができる。
【0019】
有機溶媒と水との混合溶媒としては、好適にはエタノールと水との混合溶媒(含水エタノール)を挙げることができる。この場合、抽出に使用するコショウ0.1〜75重量部に対して含水エタノールを25〜99.9重量部の割合で使用することが好ましく、さらにはコショウ60〜40重量部に対して含水エタノールを40〜60重量部の割合で使用することが好ましい。
【0020】
また、本発明のコショウ抽出分画物は従来公知の方法、例えば、亜臨界抽出や超臨界抽出等によってコショウから抽出されたアリスモールを含有する画分でもよい。
【0021】
本発明が対象とする微生物としては、特に細菌類及び真菌類を挙げることができる。より具体的には、細菌類としては、バシラス属に属する芽胞形成グラム陽性桿菌(Bacillus cereus, Bacillus subtilis)、ブドウ球菌属に属するグラム陽性球菌(Staphylococcus aureus)またはミクロコッカス属に属するグラム陽性球菌(Micrococcus luteus)、ラクトバチルス属に属する無芽胞グラム陽性嫌気性桿菌(Lactobacillus brevis, Lactobacillus plantarum[乳酸菌])(以上、グラム陽性菌);シュードモナス属に属するグラム陰性好気性桿菌(Pseudomonas aeruginosa[緑膿菌])、腸内細菌科に属するグラム陰性通性嫌気性桿菌〔Escherichia coli[大腸菌]、Proteus属に属する腸内細菌(Proteus vulgaris)〕(以上、グラム陰性菌)を挙げることができる。また、真菌類としては、麹カビ(Aspeugillus属[Aspeugillus niger])、毛カビ(Mucor属[Mucor recemensus f.sp.spharosporous])及び黒色真菌(Cladosporium属[Cladosporium colocasiae])などの糸状菌、並びにカンジダ菌(Candida属[Candida utilis])、ピキア菌(Pichia属[Pichia anomala])、サッカロミセス菌(Saccharomyces 属[Saccharomyces cerevisiae])等の酵母菌を挙げることができる。
【0022】
本明細書でいう「抗微生物作用」とは、少なくとも上記細菌類及び真菌類の増殖を抑制する作用を意味する。ゆえに、本発明の「抗微生物剤」とは、対象物またはその表面における上記細菌類及び真菌類の増殖を抑制する目的で使用され、当該所期の効果を奏する物質を意味する。また本発明の「抗微生物処理」とは、対象物またはその表面における上記細菌類及び真菌類の増殖を抑制する目的で行われ、当該所期の効果を奏する処理を意味する。
【0023】
本発明の抗微生物剤は、アリスモールを有効成分として含有するものであればよく、好ましくはアリスモールを含有するコショウ分画抽出物を有効成分として含有するものであり、コショウ分画抽出物からなるものであってもよいし、また本発明の効果を損なわないことを限度として他の成分を含有していてもよい。さらに原料となるコショウに含まれる他のセスキテルペン類が本成分アリスモールと同等あるいはそれ以上の効果を示すことが推測されるが、本成分との併用あるいは混在の状態での使用も本効果を損なうものではない(Menen、A.N.,et al;J.Essent.Oil Res.,13,166−169(2001);コショウ由来の精油)。
【0024】
他の成分としては、抗微生物剤の適用対象物や用途によって異なり、規定することはできないが、一例として、例えば食品に用いる場合には通常食品衛生上許容される担体や添加剤を、また医薬用途、医薬部外用途、または香粧品用途に用いる場合には薬学上許容される担体や添加剤などを挙げることができる。具体的には、食品に用いる場合に用いられる添加剤としては、本発明の効果を妨げない範囲で、砂糖、果糖、ぶどう糖、デキストリン、環状オリゴ糖などの糖質;ソルビトールなどの糖アルコール;グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの乳化剤;リゾチーム、ポリリジン、しらこたん白などのたんぱく系保存料;キトサン、キサンタンガムなどのガム質;ソーマチン、スクラロース、アリテーム、アスパルテーム等の高甘度甘味料;清酒、焼酎などの蒸留酒;油脂、グリシン、酢酸ナトリウムなど製造用剤を例示することができる。
【0025】
また、上記担体としては水、エタノール等の低級アルコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。これらは1種単独で使用されてもまた2種以上の組み合わせで使用されてもよい。好ましくは水とエタノールとの混合物(含水エタノール)である。なお、かかる含水エタノールには、水とエタノールとの混合物の他、ウォッカや焼酎等の蒸留酒や清酒が含まれる。
【0026】
また、本発明の抗微生物剤の形態も、少なくとも上記細菌類及び真菌類の増殖を抑制する作用を有することを限度として特に制限されず、抗微生物剤の適用対象物や用途に応じて適宜選択調製することができる。例えば、食品分野においては、錠剤、顆粒、粉末状等の固形物、液状などの液体、またはペースト状等の半固形物の形態で用いることができる。例えは、必要に応じてデキストリン、シクロデキストリン、糖アルコールなどの賦形剤を加え、凍結乾燥、噴霧乾燥、凍結粉砕などの手法を用いて粉末化して使用することもできる。好ましくは、液状、特にエタノールを10〜60重量%の割合で含むエタノール製剤の形態である。
【0027】
本発明の抗微生物剤は、少なくとも上記細菌類及び真菌類の増殖を抑制することが求められる各種製品または対象物の抗微生物処理に好適に使用することができる。かかる製品または対象物としては、(1)上記細菌類または上記真菌類が増殖することによって生じる製品の変質(変敗、腐敗)や劣化の防止が求められるもの―例えば、食品、香粧品、医薬品、医薬部外品、飼料、その他、各種工業用材料−、(2) 上記細菌類または上記真菌類が増殖することによって生じる製品または対象物の汚れや悪臭発生の防止が求められるもの―例えば、家庭用品(ブラシ製品、文房具、靴中敷きなどの雑貨品、家具等のインテリア、壁・床・天井などの被覆材料、トイレ・風呂場・キッチンなど水回り設備や用品)、生活資材(繊維製品、皮革・紙製品、衣類など)、機械・器具(電気・家電製品、乗り物など)、水(用水、廃水、汚泥など)、(3)上記細菌類または上記真菌類が増殖することによって生じる疾病(食中毒や感染症)発生の予防が求められるもの、または予防に有効なもの−例えば、食品、家庭用品(家具等のインテリア、壁・床・天井などの被覆材料)、機械・器具(医療・福祉・衛生用器具など)、生活資材(繊維製品、皮革・紙製品、衣類、包装材料、包装容器)、建築物の内外装材料など−、その他を挙げることができる。
【0028】
本発明の抗微生物剤は、例えば該抗微生物剤を上記対象物に添加混合するか、対象物の表面に塗布若しくは噴霧するか、または対象物を抗微生物剤含有溶液中に浸漬するか、各種の処理方法によって、当該対象物に対してその抗微生物作用を発揮することができる。なお、対象物への添加配合は、対象製品の製造過程で行われてもよいし、また最終製品に対して行われても良い。斯くして抗微生物処理された対象物は、対象物そのものまたはその表面における微生物(細菌、真菌)の増殖が抑制され、抗微生物作用を有することができる。
【0029】
本発明の抗微生物剤の対象物への適用量は、対象物の種類や用途によって種々異なり、一概に規定することができないが、本発明の抗微生物剤を対象物(製品)の一成分として配合して用いる場合を例にすると、最終製品中の抽出分画物が1μg/ml以上、好ましくは2μg/ml以上となるような割合を挙げることができる。好ましくは2〜100,000μg/mlの範囲である。
【0030】
本発明のアリスモールを含むコショウ抽出分画物を有効成分とする抗微生物剤は、コショウの食経験に基づいて安全性が確認されていることから、食品用の抗微生物剤として好適に使用することができる。斯くして、食品における微生物の増殖を抑制することにより食品の変質(変敗や腐敗)を防止して、食品の品質保持を行うことができる。
【0031】
本発明が対象とする食品としては、コーヒー飲料、乳飲料、栄養強化飲料、スポーツドリンク、果汁入り飲料、炭酸飲料等の飲料類、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、魚肉ハム、ソーセージ、すり身製品、魚介乾燥品、くん製などの水産製品、ハム、ソーセージ、ウインナソーセージ、ベーコン、挽き肉類などの畜産肉製品、サラダ、ハンバーグ、ぎょうざ、シュウマイ、佃煮、煮豆などの惣菜類、はくさい、きゅうり、野菜類などの浅漬けやキムチ、ザーサイ、たくあんなどの漬物類、いか塩辛、たこ塩辛、海老塩辛などの半固形水産製品、たれ、つゆなどの調味液類、みそ、しょうゆなどの調味料、生めん、中華めん、ゆでめんなどのめん類、カット野菜、果物などの生野菜類及びこれらの半調理品、半加工のまま冷凍した食品類を例示することができる。なお、上記は単に例示であって、これらの食品のみに適用できるわけではなく、他の食品に対しても適用することができる。
【0032】
また、本発明の抗微生物剤は、本発明の効果を損なわないことを限度として、他の抗微生物剤と併用して用いることもできる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実験例及び実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0034】
(実験例1:コショウ抽出物の調製)
乾燥した白コショウ(マレーシア国サワラク産)100gを粉砕し、これに95%エタノールと水とを1:1の割合で混合し調製した50%含水エタノールを900ml添加し、冷蔵庫(4℃)で3時間抽出を行う。これにケイソウ土100gを加えろ過した後、約900mlの淡黄色清澄な抽出物(試料1)を得る。この抽出物の固形分はBx3(アタゴ社製糖度計による測定値)であった。このコショウ抽出物の風味は白コショウ特有の香りを有し、イオン交換水で約100分の1に希釈した溶液の味、風味は刺激臭が少なく、まろやかな淡白なものであった。試料1に含まれるアリスモールは0.027%(重量%、以下同じ)であった。コショウ抽出物(試料1)のガスクロマトグラムを図1に示す。保持時間 56.063minにアリスモールのピークが認められた。
ガスクロマトグラフの測定条件は以下の通りである。
使用した機器:HP6890GCシステム。HP5973MSシステム。
カラム:J&W DB−WAXキャピラリー60.0mm×250μm×0.25μm
温度:開始温度50℃5分間保持(3℃/min上昇)→220℃(75min)
注入量:1μl−splitless
【0035】
(実験例2:コショウ抽出物のジエチルエーテル分画)
実験例1で調製したコショウ抽出物400mlに対し、同量のジエチルエーテル500mlを添加し分液ロートを用いて室温で2回分配抽出した。得られた700mlのエーテル抽出物を濃縮しシリカゲルカラムに充填し、抽出溶媒としてヘキサン:ジエチルエーテルを同量混合したものを使用して溶出し、溶媒を留去したジエチルエーテル分画物15gを調製した(試料2)。試料2に含まれるアリスモールは0.2%であった。
【0036】
(実験例3:コショウ抽出物の濃縮分画)
実験例2で調整したジエチルエーテル分画物の溶媒を留去し、濃縮して分画物3gを調整した(試料3)。試料3に含まれるアリスモールは2.5%であった。
【0037】
(実験例4:タクシャ抽出物の濃縮分画)
25gの生薬タクシャを粉砕し、50%含水エタノール100gで24時間静置後、ろ紙ろ過し、そのろ液に100mlの水及び100mlのジエチルエーテルで2回分配抽出し、得た抽出液を濃縮して、6gのタクシャ抽出分画物を得た。
この分画物に含まれるアリスモールの濃度は0.13%であった。
【0038】
(実験例5:黒コショウの抽出物)
実験例1の白コショウを黒コショウに変え、同様の方法を用いて調製し、黒コショウ抽出分画物を調製した(試料4)。
試料4に含まれるアリスモールは0.0044%であった。
以上の試料2及び試料3について、これらのコショウ抽出分画物が防カビ活性を有することを確認するため、次のような試験を行った。
【0039】
(実施例1)
ろ紙法によるコショウ抽出物蒸気の殺胞子活性の測定による判定は次のように行った。カビ(Cladosporium colocasia IFO6698)の胞子懸濁液を調製し、滅菌した10×10mmのろ紙4枚に、胞子の懸濁液をそれぞれ0.01mlずつ滴下し、乾燥させる。滅菌した30×30mmのろ紙に試料2をそれそれの添加量の段階(100、200、400、800μlなど1/2倍量あるいは2倍量で調製させる)で付着させる。試料1を付着させたろ紙をシャーレの中央に置き、その周囲に胞子のついたろ紙を置き、ふたをかぶせ、テープでシールする。27℃に保温し、1日、4日及び7日目に胞子の付着したろ紙を取り出し、ポテトデキストロース寒天培地の上に貼り付けて培養し、7日後にカビの発育の有無を観察し、最小殺胞子量を求める方法に準じた。
【0040】
既知の精油については、Cladosporiumに対して最小殺胞子量がシダーリーフでは200μl、ヒノキ油では200μl、シンナムアルデヒド0.2μl、ぺリラアルデヒドでは2μl、リナロールでは400μlであることが報告されており(西村民男監修、誰でもわかる抗菌の基礎知識、テクノシステム社刊行、165−167(2000))、精油あるいは抽出分画物の抗カビ効果を調べる方法として適切な方法であった。
【0041】
Figure 2004115391
以上の結果から、試料2および3に含まれるアリスモールは0.8μg以上でカビの発育抑制効果があることがわかった。
【0042】
(実施例2)
次に実施例1の結果からカビに微生物抑制効果が観察されたため、微生物に対する抗微生物効果を調べるため、阻止円形成の有無とその直径を測定した。
【0043】
(調製方法)
菌の調製方法は表1に示した被検菌1)から6)はMRS培地で25℃1日間の前培養を行い、被検菌7)〜8)はMRS培地を用い、9)〜15)はニュートリエントブロスを用いてそれぞれ35℃1日間の前培養を行った。上記の培地で増殖させた菌を10〜10個/mlとなるように培地の上に塗付(塗付量50μl/シャーレ)し、コンラージ棒で培地表面を均一に塗付した。
【0044】
試料は上記の実施例2−3のコショウ抽出物のヘキサン抽出分画物(試料3)を用い、中央に置くペーパーディスク(直径8mm)にアリスモール2.5μl/シャーレを使用したときの菌の抑制効果、すなわち阻止円の直径(mm)を調べた。
【0045】
培養の条件は被検菌1)から6)は25℃で、被検菌7)〜8)は嫌気ジャー内35℃で、被検菌9)〜15)は35℃で24〜96時間培養した。
【0046】
【表1】
Figure 2004115391
【0047】
(結果)
抗菌スペクトル実験の結果を表1に示すが、広い範囲の菌に抑制効果を示した。カビ、酵母及びグラム陽性菌に顕著な効果を示し、抗微生物剤として有効なコショウ抽出分画物であることがわかった。
【0048】
これらの結果から本抗微生物剤を使用できる用途は広く、清涼飲料、中性飲料、茶系飲料などを始めとする食品、飲料以外に、たとえば、冷蔵庫内のカビに代表される家電製品、食器、まな板などの台所調理用品、布団、タオルなどの繊維関連製品、化粧版、壁紙、ダンボールなどの建築あるいは物流用材料、トイレ、浴槽などのトイレタリー、折り紙などの紙製品、靴、かばんなどの皮革製品、紙粘土などの玩具、消しゴム、フレキシブルディスクなどの文房具、弁当などのプラスチック容器やバランシートなどへ利用や医薬、医療機具、化粧品分野、虫歯菌や歯周病抑制などの口腔衛生、歯磨き分野、キャベツやレタスなどの軟腐病として知られるErwinia菌(上記13の菌の別名)を抑制するため、野菜や果実の圃場や選果場での微生物制御にも利用が可能であることがわかった。
【0049】
(実施例3:コーヒー飲料への適用)
以下の処方でコーヒー飲料を調製した。
【0050】
【表2】
Figure 2004115391
※三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標
*三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製
アリスモールを含むコショウ抽出物分画物(試料2)を添加したコーヒー飲料は、保存料を添加しない場合に見られるような品質の劣化や味の変化が見られず、飲料としては良好なものであった。
【0051】
(実施例4:バナナ乳飲料への適用)
以下の処方でバナナ乳飲料を調製した。
【0052】
【表3】
Figure 2004115391
※三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標
*三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製
アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料4)を添加したバナナ乳飲料は、保存料を添加しない場合に見られるような品質の劣化や味の変化が見られず、飲料としては良好なものであった。
【0053】
(実施例5:果汁入り飲料への適用)
以下の処方で果汁入り飲料を調製した。
【0054】
【表4】
Figure 2004115391
※三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標
*三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製
アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料2)を添加した果汁入り飲料は、保存料を添加しない場合に見られるような品質の劣化や味の変化が見られず、飲料としては良好なものであった。
【0055】
(実施例6:酸乳飲料への適用)
以下の処方で酸乳飲料を調製した。
【0056】
【表5】
Figure 2004115391
*三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製
アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料2)を添加した酸乳飲料は、保存料を添加しない場合に見られるような品質の劣化や味の変化が見られず、飲料としては良好なものであった。
【0057】
(実施例7:炭酸飲料への適用)
以下の処方で炭酸飲料を調製した。
【0058】
【表6】
Figure 2004115391
*三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製
アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料1)を添加した炭酸飲料は、保存料を添加しない場合に見られるような品質の劣化(白濁・沈殿)や味の変化が見られず、飲料としては良好なものであった。
【0059】
(実施例8:茶飲料への適用)
以下の処方で茶飲料を調製した。
【0060】
【表7】
Figure 2004115391
※三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標
*三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製
アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料2)を添加した紅茶飲料は、保存料を添加しない場合に見られるような品質の劣化や味の変化が見られず、飲料としては良好なものであった。
【0061】
(実施例9:ポテトサラダ)
じゃがいも(煮熟、カット品)300g、にんじん(煮熟、カット品)50g、スライス玉ねぎ60g、スライスキュウリ80g、食酢12.5g、食塩2g、こしょう0.05g及びマヨネーズ100gの配合量に対して、アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料2)を200μg/g添加してポテトサラダを製造し、各試験区200gを滅菌ポリエチレン袋(200ml容量)に充填し、密封したのち、30℃での保存性を調べた。アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料2)は、サラダに対してサラダの14日間の保存性を改善した。
【0062】
(実施例10:はくさいの一夜漬け)
市販のはくさいを水洗したのち、各区1kgを10%食塩水に室温で5時間浸漬し、水切りを行った。これに2%食塩、0.1%グルタミン酸ナトリウム及び実施例8で使用したアリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料2)を500μg/g添加した調味液250gを添加し、滅菌ポリエチレン袋に詰め、20℃に保存し、外観判定により、にごり状態を観察し、保存効果を判定した。アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料3)は、はくさいの一夜漬の14日間の保存性を改善した。
【0063】
(実施例11:ロースハム(スライス))
豚ロース1000gに対して、予め調製した水265g、重合リン酸塩4g、食塩25g、砂糖6gからなるピックル液300gをインジェクションして、10℃3日間塩漬したのち、手動式スタッファーを用いてケーシングに詰めスモークハウスで40分間乾燥、くん煙を行い、中心温度が75℃になるように加熱を行って、ロースハムを作成した。このロースハムをアリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料2)(1,000μg/g)に1分間浸漬したのち風乾し、スライサーにかけて、2mm厚の薄切りハムとした。次に真空包装して20℃に保存し、菌数の変化を調べた。アリスモールを含むコショウ抽出分画物(試料3)は、ロースハムの60日間の保存性を改善した。
【0064】
(実施例12:高圧アルコールスプレー缶)
95%エタノール 47.4部、水42.6部を混合して調整した50%含水エタノール 257.1g、炭酸ガス5.5g及び実施例2で調製した試料2を0.5g混合して、炭酸ガス加圧下で高圧アルコールスプレー缶(直径60mm×高さ230mm)を調製した。このスプレー缶から1回の噴霧量(0.15g)をまな板に噴霧したとき、これに含まれるアリスモールは285μg/gであり、噴霧後のまな板表面に異味異臭はなく、カビの発生を防止した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のコショウ抽出物(試料1)のガスクロマトグラムを示す図である。
【図2】図2は、本発明のコショウ抽出物(試料1)中のアリスモールのマススペクトルデータを示す図である。

Claims (7)

  1. アリスモールを有効成分として含有する抗微生物剤。
  2. 請求項1に記載の抗微生物剤を含有する、抗微生物作用を必要とする製品。
  3. 請求項1に記載の抗微生物剤を含有することを特徴とする食品。
  4. アリスモールを用いて対象物を処理することを特徴とする当該対象物の抗微生物処理方法。
  5. アリスモールを含有するコショウ抽出分画物を有効成分とすることを特徴とする抗微生物剤。
  6. 請求項5に記載の抗微生物剤を含有することを特徴とする食品。
  7. コショウから、溶媒を用いてアリスモールを含有するコショウ抽出分画物を抽出分画する工程を有する、請求項5に記載の抗微生物剤の製造方法。
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