JP2004114569A - ページ捲り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で簡単な構造でありながら、冊子に対する汚れの付着を防止して、正確な動作を可能としたページ捲り装置を提供する。
【解決手段】搬送ローラ2に対応するガイドローラ3と捲りローラ5とを個別に設け、これらを同一のシャフト4に取り付ける。また、捲りローラ5は、シャフト4を中心とした略扇形の断面形状を有してその曲面部分が通帳1の紙面との摩擦接触面5aとされ、かつ摩擦接触面5aからシャフト4の中心までの距離がガイドローラ3の半径より大きくされている。そして、通帳1の搬送時にはシャフト4の回転により摩擦接触面5aを通帳1から退避させておき、ページ捲り動作時にのみ摩擦接触面5aを通帳1に接触させる。さらに、捲りローラ5によって摩擦されて捲られた表紙が捲りローラ5から離反する位置までシャフト4を回転させた後、このシャフト4を逆回転させることで、表紙とともに中紙が捲られている場合に、この中紙の端部が捲りローラ5の係止部5bに当接し、押圧されて搬送路面に戻される。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表紙および複数の中紙からなる冊子を綴り目方向に捲るページ捲り装置に関し、特に、表紙を捲る場合に好適なページ捲り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば金融機関等に設置された現金自動支払機や窓口の印字装置等には、挿入された通帳のページを自動的に捲る機能を備えたものが多い。特に最近では、通帳を閉じた状態で挿入可能な装置が多く、この場合は中紙だけでなく、比較的剛性の高い表紙も自動的に捲る機能を備えている。
【0003】
従来のページ捲り装置では、ゴム等の弾性部材によってなる捲りローラを捲ろうしているページに接触させて回転させ、捲りローラとページとの間で発生する摩擦力を利用してページ捲りを行っている。この種のページ捲り装置では、捲りローラに捲られたページとともに必要のないページが捲られてしまう場合があるため、このような動作ミスを低減するための様々な方法が提案されている。
【0004】
例えば、捲り対象のページと次のページとの間に一時的に隙間をつくる手段を設け、捲り動作の前にページ間に空気層を形成することにより、複数枚捲りを防止したものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、表紙と中紙の綴り目の近傍が当接するガイド部材を設け、表紙捲り時に用紙をガイド部材に衝突させた後、通帳を捲り方向に所定量だけ搬送することにより、表紙とこれに連れて捲られた中紙との分離を可能としたものもあった(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
逆に、表紙の厚さや剛性のばらつき、あるいは表紙の変形等により、捲りローラで表紙捲りができなかった場合には、搬送用ローラを用いて通帳の位置を変化させてページ捲り動作をリトライしたり、位置を変化させながらページ捲り動作を実行することが行われていた。
【0006】
さらに、ページ捲り装置の中には、装置の小型化や部品点数の削減等を目的として、通帳の搬送時に使用するローラと捲りローラとを兼用しているものがあった。例えば、モータに駆動される搬送用のローラに対向して設けたガイドローラを、ページ捲り動作時にのみ回転駆動力を与えることで捲りローラとして使用するものがあった。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−270576号公報(段落番号〔0016〕〜〔0020
〕、第5図)
【特許文献2】
特開平3−19895号公報(第560−561頁、第3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したように搬送用とページ捲り用とでローラを兼用した場合、中紙に印字されたインクやトナー等がローラに付着することがある。ページ捲り動作では、特に表紙捲りの場合には、捲りローラによって高い圧力で通帳面を摩擦する。このため、ローラが汚れている場合には、摩擦した通帳の表紙や中紙にも汚れが付着してしまうことが問題となっていた。また、ローラの汚れによって通帳面との摩擦力が低下し、ページ捲り動作に障害が発生する場合もあった。
【0009】
さらに、ローラの兼用により機構を簡略化し、省スペース化しているために、例えば表紙が捲れなかった場合のリトライ時に、ページ捲り動作の実行位置を変化させることが困難であった。また、リトライ時に実行位置を可変することで、機構の構造やその制御が複雑になり、装置コストが高くなることが問題となっていた。
【0010】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、小型で簡単な構造でありながら、冊子に対する汚れの付着を防止して、正確な動作を可能としたページ捲り装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような、表紙および複数の中紙からなる冊子を綴り目方向に捲るページ捲り装置において、前記冊子を搬送路に沿って移動させる昇降可能な搬送ローラ2と、前記搬送路を挟んで前記搬送ローラ2の反対側に設けられて前記搬送ローラ2と平行な回転軸を有するシャフト4に固定され、前記シャフト4を中心とした略扇形の断面形状を有してその曲面部分を前記冊子の紙面との摩擦接触面5aとし、前記シャフト4の回転駆動に伴い前記摩擦接触面5aを前記冊子の紙面に接触させ、綴り目方向に摩擦する捲りローラ5と、前記搬送路を挟んで前記搬送ローラ2に対向する位置に、前記シャフト4の回転軸上に回動可能に設けられ、前記シャフト4を中心とした半径が、前記捲りローラ5の前記摩擦接触面から前記シャフト4の中心までの距離より小さく形成されたガイドローラ3とを有することを特徴とするページ捲り装置が提供される。
【0012】
このようなページ捲り装置では、搬送ローラ2に対応するガイドローラ3と捲りローラ5とが個別に設けられ、これらが同一のシャフト4に取り付けられる。
また、捲りローラ5は、シャフト4を中心とした略扇形の断面形状を有してその曲面部分が冊子の紙面との摩擦接触面5aとされ、かつ摩擦接触面5aからシャフト4の中心までの距離がガイドローラ3の半径より大きい。このため、冊子の搬送時にはシャフト4の回転により摩擦接触面5aを冊子から退避させておき、ページ捲り動作時にのみ摩擦接触面5aを冊子に接触させることができる。
【0013】
さらに、例えば、捲りローラ5によって摩擦されて捲られた冊子の用紙が捲りローラ5から離反する位置までシャフト4を回転させた後、このシャフト4を逆回転させるように制御してもよい。このような動作により、捲り対象以外の用紙が捲られている場合に、この用紙の端部が捲りローラ5の端面に当接し、押圧されて搬送路面に戻される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本実施の形態では、金融機関等の窓口に設置され、通帳が挿入されて文字やデータの読み取り、印字等の処理が行われる通帳処理装置等に搭載されるページ捲り装置を例に挙げる。この通帳処理装置では、通帳の搬送路に沿って、磁気ストライプの読み取り機構や印字機構等が配置され、例えば印字機構の後段に、通帳の中紙を捲る中紙捲り機構が配置され、そのさらに後段に表紙捲り機構が配置される。本実施の形態で示すページ捲り装置は、この表紙捲り機構として用いられるものである。
【0015】
なお、ここで使用される通帳は、比較的剛性の高い表紙に複数の中紙が綴じ込まれた構成を有しているものとする。
図1は、本実施の形態に係るページ捲り装置の構成を示す側断面図である。また、図2は、このページ捲り装置の上部構成を示す平面図である。なお、図1は。図2中のA−A線に沿った断面に相当する。以下、図1および図2を用いて、本実施の形態に係るページ捲り装置の構成について説明する。
【0016】
図1に示すように、ページ捲り装置は、通帳1の搬送機構として、搬送ローラ2と、これに対応するガイドローラ3とを有している。通帳1は、この搬送ローラ2とガイドローラ3との間の搬送路に、初期段階では矢印B方向に搬送される。このとき、通帳1は綴り目の方向を先頭に搬送される。
【0017】
搬送ローラ2は、搬送路に対して昇降可能とされており、搬送時にローラ面を通帳1に接触させてガイドローラ3との間で押圧し、回転することにより通帳1を搬送路に沿って移動させる。ガイドローラ3は、シャフト4の周りに回動可能に取り付けられている。
【0018】
また、シャフト4にはさらに、捲りローラ5およびガイド部材6が取り付けられており、これらが同一回転軸上で回転するようになっている。
捲りローラ5は、比較的摩擦力の高いゴム等の弾性材料によってなり、その主要部分は略扇形の断面形状を有して、その扇形形状の曲面部分が通帳1に対する摩擦接触面5aとされる。この捲りローラ5では、シャフト4の図中右回り方向への回転に伴い、曲面状の摩擦接触面5aが通帳1に接触され、摩擦することにより、通帳の表紙を綴り目側に手繰り寄せる表紙捲り動作が行われる。
【0019】
なお、摩擦接触面5aからシャフト4の中心までの距離は、ガイドローラ3の半径より大きくされている。また、摩擦接触面5aの端部とシャフト4に対する保持部との間には、シャフト4のほぼ中心方向に向かう切り立った面が形成されるが、このうち表紙の捲り方向と反対側(図中左回り方向側)の面は、後述するように、中紙の端部が係止される係止部5bとされる。
【0020】
ガイド部材6は、表紙捲り動作の実行後に、中紙が捲られていないかを検出するための中紙検出機構の一部として設けられている。このガイド部材6は、シャフト4より通帳1の排出方向側に突出するように設けられ、図示しないバネ材によって搬送路側に付勢されて、その下面を搬送路上の通帳1に当接させる。そして、搬送路を搬送された通帳1の先端部を搬送ローラ2とガイドローラ3との間に誘導する。これとともに、中紙検出動作時に通帳1の紙面のふくらみに応じて回転されて、その回転角度を基に中紙の有無が検出される。
【0021】
なお、シャフト4に対するガイドローラ3、捲りローラ5およびガイド部材6の取り付け構造については、図3において詳述する。
搬送ローラ2の後段の搬送路下面には、押し上げプレート7およびストッパ8が順に設けられている。さらに、これらに対して搬送路を挟んだ上面側には、開閉パネル9および押さえプレート10が設けられている。
【0022】
押し上げプレート7は、シャフト7aを回転軸として回転駆動される。この押し上げプレート7の上面は、搬送された通帳1の摺動面となっており、通帳の搬送時に、摺動面がその前後の搬送路面と同じ高さとなる状態とされる。また、捲りローラ5が回転される表紙めくり動作時には、シャフト7aの回転に伴い先端部で通帳1を下面から押し上げるように動作する。
【0023】
ストッパ8は、シャフト8aを回転軸として回転駆動され、その先端部を搬送路面に突出させた状態と、搬送路面から退避した状態とが切り換え可能とされている。ストッパ8は、捲りローラ5による表紙捲り動作時に搬送路上への突出状態とされ、通帳1の先端部に当接して通帳1の挿入方向への移動を規制する。これにより表紙捲り動作時における通帳1の基準位置を与える。
【0024】
開閉パネル9は、表紙捲り動作時に通帳1が捲られたか否かを検出する捲り検出機構の一部として設けられている。この開閉パネル9は、通帳1の挿入方向側に設けられたシャフト9aを回転軸として回転され、表紙捲り動作時に通帳の上面を覆うように設けられる。そして、シャフト9aとの間に設けられた図示しないバネ部材により搬送路面側に緩やかに付勢され、表紙面に当接して、捲られた表紙によって上方向に押圧されることで開放状態とされる。従って、開閉パネル9の開閉状態を基に、通帳1が捲られたか否かが検出される。
【0025】
また、開閉パネル9は、閉鎖時に捲りローラ5に接触する直前位置から先が、上方向にクランク状に折り曲げられた形状を有している。このような先端部の形状により、後述するように、表紙捲り動作後の通帳1の搬送時に表紙を折り曲げてしまうことが防止される。
【0026】
押さえプレート10は、表紙捲り動作時に通帳1の綴り目の近傍位置に、通帳から所定の距離をおいて設けられ、綴り目付近の表紙の上方向に対する動きを規制する。
【0027】
ここで、図2に示すように、開閉パネル9には、押さえプレート10のための貫通穴9bが設けられている。これにより、開閉パネル9は、押さえプレート10に接触せずに開閉される。
【0028】
また、図2に示すように、般送路の側部には、シャフト4を回転駆動するモータ11が設けられている。さらに、その反対側の側部には、捲りローラ5の駆動ロック切り換え、シャフト7aおよび8aの回転駆動、および搬送ローラ2の昇降のための駆動源となるソレノイド12が設けられている。ここで、通帳1の搬送時には、捲りローラ5は般送路から退避された状態で回転がロックされる。逆に、捲りローラ5の回転時には、搬送ローラ2が退避されるとともに、押し上げプレート7およびストッパ8がともに般送路方向に上昇される。ソレノイド12を使用することで、これらの2つの状態を一度に切り換えることが可能となる。
【0029】
次に、図3は、シャフト4に対するガイドローラ3、捲りローラ5およびガイド部材6の取り付け構造を示す斜視図である。
図3は、シャフト4の周辺を搬送路の前段方向側から見たときの状態を示しており、通帳1は図中の矢印B方向に挿入される。上述したように、ガイドローラ3、捲りローラ5およびガイド部材6は、シャフト4の中心を回転軸として回転される。
【0030】
ここで、捲りローラ5は、図3のようにシャフト4にはめ込まれて固定され、これによりシャフト4の回転に伴って回転される。一方、ガイドローラ3およびガイド部材6は、ともにシャフト4に対して回動可能に設けられている。
【0031】
ガイドローラ3および捲りローラ5はそれぞれ複数設けられるが、これらはシャフト4に沿った異なる位置に設けられる。また、上述したように、捲りローラ5の摩擦接触面5aからシャフト4の中心までの距離は、ガイドローラ3の半径より大きくされている。
【0032】
従って、通帳1の搬送時には、捲りローラ5の摩擦接触面5aを通帳1から退避させておくことで、通帳1の紙面にはガイドローラ3のみが接触するので、通帳1の紙面に印字されたインクやトナー、あるいはその他の汚れが捲りローラ5に付着する機会を大幅に減らすことができる。また、シャフト4の回転により捲りローラ5の摩擦接触面5aを通帳1に接触させた状態では、通帳1に対してガイドローラ3と比較してより高い圧力が印加される。
【0033】
なお、ガイド部材6の側端部には、図示しない光センサに対する遮蔽部6aが形成されている。この遮蔽部6aを挟んで光センサの発光部および受光部(いずれも図示せず)が設けられ、ガイド部材6の開閉に応じて光センサの受光状態が変化することにより、表紙捲り動作後において中紙の有無の検出が行われる。
【0034】
次に、このページ捲り装置の動作について説明する。図4は、ページ捲り装置において実行される処理全体の流れを示すフローチャートである。
図4では、ページ捲り装置に対して閉じた状態の通帳1が搬送され、表紙が開かれた後、印字機構等の所定の処理部に対して搬送されるまでの処理について示している。ステップS401において、搬送ローラ2が回転されて、ページ捲り装置内に通帳1が挿入され、表紙捲り位置にセットされる。ステップS402において、捲りローラ5の回転により、表紙捲り処理が行われる。
【0035】
ステップS403において、搬送ローラ2が逆回転されることにより、表紙が捲られた状態の通帳1が、見返しチェック位置に搬送される。そして、ステップS404において、開かれた表紙の裏ページ(見返しページ)に、表紙とともに捲られてしまった中紙があるか否かをチェックする見返しチェック処理が行われる。
【0036】
ここで、ステップS402の表紙捲り処理では、開閉パネル9の開閉状態を検出する光センサの出力信号に基づいて、処理が行われる。また、ステップS404の見返しチェック処理では、ガイド部材6の回転位置を検出する光センサの出力信号に基づいて、処理が行われる。これらの各光センサの出力信号は、上記の処理を実行する図示しない制御部に入力される。制御部は、これらの入力信号に基づいて、搬送ローラ2や捲りローラ5を回転させるモータの駆動、ソレノイド12の駆動等を制御する。
【0037】
次に、表紙捲り処理について具体的に説明する。ここではまず、図5および図6を用いて、表紙捲り処理での基本動作について説明する。なお、図5および図6では、説明をわかりやすくするために、ガイド部材6の表示を省略している。
【0038】
図5は、表紙捲り処理での基本動作を示す第1の図である。
まず、初期状態では、搬送ローラ2が上昇され、押し上げプレート7およびストッパ8が搬送路から退避している。また、捲りローラ5は、搬送路から退避した位置でロックされている。そして、この状態で、表紙が閉じられた通帳1が、綴り目方向を先頭にしてページ捲り装置内に搬送される。なお、この状態が図1に相当する。
【0039】
次に、図5(A)に示すように、搬送ローラ2が退避されるとともに、押し上げプレート7が上昇されて、通帳1が上方向に反り返った状態とされる。また、ストッパ8が上昇されて、通帳1の先頭部の移動が規制され、搬送方向の位置合わせが行われる。そして、捲りローラ5のロックが解除され、シャフト4が図示しないモータの駆動力により回転可能な状態となる。
【0040】
次に、図5(B)に示すように、シャフト4の回転とともに捲りローラ5が図中矢印C方向に回転される。これにより、捲りローラ5の摩擦接触面5aが通帳1の表紙1aに接触し、綴り目方向に摩擦する。上述したように、捲りローラ5は、略扇型の断面形状により、通帳1に最初に接触する摩擦接触面5aの端部は切り立った形状を有し、しかもこの端部は他方の端部よりシャフト4の中心からの距離が大きくされているため、通帳1の表紙1aは摩擦接触面5aの端部から瞬間的に大きな圧力を受けて、綴り目方向に強く摩擦される。従って、図5(C)に示すように、表紙1aは、捲りローラ5の回転に伴って綴り目方向に容易に手繰り寄せられる。
【0041】
ところで、上記のような捲りローラ5の形状により、通帳1は摩擦接触面5aによって強く摩擦されるため、表紙1aとともにその次のページの中紙がともに手繰り寄せられる場合がある。このため、このとき誤って捲られた中紙を元に戻す動作を次に行う。
【0042】
図6は、表紙捲り処理での基本動作を示す第2の図である。
図6(A)の状態は、初期状態から捲りローラ5がほぼ1回転して、表紙1aが上方向に跳ね上げられた状態を示している。このとき、表紙1aとともに中紙1bも跳ね上げられるが、この中紙1bの先端部は、捲りローラ5に形成された係止部5bに係止される。
【0043】
ここで、表紙1aが手繰り寄せられる際に、その綴り目近傍に押さえプレート10が当接され、綴り目近傍における表紙1aの上方向への膨らみが規制される。このため、比較的剛性の高い表紙1aには、捲りローラ5から離反する際に上方向に跳ね上げられる力が強く作用する。しかし、中紙1bは剛性が低いために跳ね上げられる力は弱く、また表面の摩擦力の違いから表紙1aとの間に空気層が生じていることが多い。従って、中紙1bの先端部は、シャフト4のほぼ中心方向に切り立っている係止部5bに容易に係止され、表紙1aから離反される。
【0044】
なお、押さえプレート10を設けることにより、例えば表紙1a、あるいは通帳1全体が折り曲げられていた場合等にも、上記の動作により確実に表紙1aのみを上方向に跳ね上げることが可能となる。
【0045】
この状態で、図6(B)に示すように、シャフト4を矢印D方向に逆回転させる。これにより中紙1bは、捲りローラ5の係止部5bに押圧されて、摩擦接触面5aと通帳1との間に引き込まれ、図6(C)のように元の位置に戻され、誤動作状態が解消される。この後、捲りローラ5が初期位置に戻るまで回転されて、搬送ローラ2が上昇されるとともに、押し上げプレート7およびストッパ8が搬送路から退避されて、通帳1が印字機構等の他の処理機構に対して搬送される。
【0046】
以上が表紙捲り処理での基本動作であるが、実際には、通帳1の変形、表紙1aの剛性の違い、表紙1aや通帳1全体の厚さの違い等の原因により、捲りローラ5の1回の回転で正常に表紙1aを捲ることができない場合がある。従来、このような場合には、通帳1の位置を変化させて表紙捲り動作をリトライしたり、位置を変化させながらページ捲り動作を実行することが行われていた。しかし、本発明では装置構造や制御の単純化、および省スペース化を目的として、捲りローラ5とガイドローラ3とを同軸上に設けた構成としていることから、表紙捲り動作が失敗した場合のリトライを、通帳1の位置を移動せずに行う。
【0047】
なお、表紙捲り動作が正常に行われたか否かは、開閉パネル9の開閉状態を光センサで検出することにより行う。図5のように、表紙1aが捲りローラ5に手繰り寄せられると、表紙1aが膨らむことにより開閉パネル9が上方向に徐々に開放される。そして、初期状態から捲りローラ5がほぼ1回転して表紙1aが跳ね上げられた状態、すなわち図6(A)の状態において、開閉パネル9が所定の回転角度以上に開放されていた場合に、正常な表紙捲り動作が行われたことを検知する。
【0048】
図7は、表紙捲り処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701において、ソレノイド12をオンする。これにより、搬送ローラ2が搬送路から退避されるとともに、シャフト7aおよび8aが回転されて押し上げプレート7およびストッパ8が搬送路に上昇される。さらに、捲りローラ5のロックが解除される(図5(A)の状態に対応)。
【0049】
ステップS702において、シャフト4を駆動するモータを起動させて、捲りローラ5を回転させる。これにより、通帳1の表面が、摩擦接触面5aによって綴り目方向に摩擦される(図5(B)および(C)の状態に対応)。
【0050】
ステップS703において、捲りローラ5を所定角度(ここでは1回転分)だけ回転させた状態(図6(A)の状態に対応)で、開閉パネル9の開閉状態を検出する光センサの出力信号を参照し、表紙1aが捲られたか否かについて検出する。ここで、表紙1aが捲られたことが検出されるとステップS704に進む。
【0051】
ステップS704において、捲りローラ5を逆方向に回転させる(図6(B)の状態に対応)。これにより、表紙1aとともに誤って捲られた中紙1bが元に戻される。
【0052】
ステップS705において、ソレノイド12をオフすることにより、捲りローラ5の回転をロックし、押し上げプレート7およびストッパ8を退避させ、搬送ローラ2を搬送路上に上昇させる。この後、図4のステップS403に進む。
【0053】
一方、ステップS703で表紙1aが捲られていないと判断されると、表紙捲り動作がリトライされる。ステップS706において、まず、回転速度をステップS702での値の2倍として、捲りローラ5を回転させる。この動作では、表紙1aや通帳1自体が変形している場合や、表紙1aの剛性が高い場合に、捲りローラ5の摩擦接触面5aで表紙1aに対して綴り目方向により大きな衝撃を与えることで、表紙1aを捲れやすくする。
【0054】
ステップS707において、再び捲りローラ5を初期位置まで回転させた後、開閉パネル9の状態から表紙1aが捲られたか否かを検出し、捲られている場合はステップS704に進み、捲られていない場合はステップS708に進む。
【0055】
ステップS708において、回転速度をステップS702での値の1/2倍として、捲りローラ5を回転させる。この動作では、通帳1が薄く、捲りローラ5から受ける圧力が低い場合に、摩擦接触面5aを表紙1aに低速で接触させることで摩擦力を高め、表紙1aを捲れやすくする。
【0056】
ステップS709において、開閉パネル9の状態から表紙1aが捲られたか否かを検出し、捲られている場合はステップS704に進み、捲られていない場合はステップS710に進む。
【0057】
ステップS710において、セットされた通帳1に対する表紙捲り動作が不可能と判断して、ソレノイド12をオフし、搬送ローラ2を回転させて通帳1を挿入部に排出し、処理を終了する。
【0058】
次に、表紙捲り処理が終了した通帳1を、見返しチェック位置に搬送する際の動作について具体的に説明する(図4のステップS403での処理に対応)。
図8は、表紙1aが捲られた通帳1を見返しチェック位置に搬送する動作を示す図である。なお、図8でも上記と同様に、ガイド部材6の表示を省略している。
【0059】
まず、図8(A)の状態から、搬送ローラ2が図中矢印E方向に回転される。
これにより、通帳1は排出方向側、すなわち図中矢印F方向に移動される。このまま通帳1が移動されると、図8(B)に示すように、開いていた表紙1aの綴り目近傍が、ガイドローラ3に当接する。そして、さらに通帳1が移動されると、表紙1aはガイドローラ3に押圧されて、矢印G方向に徐々に開いていく。このとき、開閉パネル9の先端部が表紙1aに当接するようになる。
【0060】
ここで、開閉パネル9の先端部は上方向にクランク状に折り曲げられた断面形状を有し、最も先端の部分は、表紙1aに当接した段階でガイドローラ3の上側に位置している。このことから、図8(C)に示すように、表紙1aが開放されるのに連れて、この表紙1aによって開閉パネル9の先端部が上方に押し上げられる。そして、さらに通帳1が移動されて、表紙1aが完全に開かれた状態となったとき、開閉パネル9は図示しないバネ材により付勢されて、再び元の方向に回転する。
【0061】
ここで、図9は、開閉パネルがクランク形状でない場合の通帳搬送動作を示す参考図である。
図9に示す開閉パネル90は、先端部が、ガイドローラ3に当接する位置の手前で単に上方向に折り曲げられた形状を有している。このような場合、図9(B)に示すように、ガイドローラ3によって表紙1aが押し開かれると、開閉パネル90は搬送路方向(図中矢印H方向)に閉鎖した状態となる。そして、さらに通帳1が移動され、表紙1aの開放角度が大きくなると、開閉パネル90の先端部が表紙1aの綴り目近傍に当接する。このとき、開閉パネル90は低い位置であるため表紙1aによって押し上げられることがないため、さらに通帳1の移動が進むと、開閉パネル90の先端部で表紙1aを折り曲げてしまう。
【0062】
このように、本実施の形態のように、開閉パネル9の先端部をくさび形の断面形状とすることにより、通帳1の搬送時に表紙1aを折り曲げ、傷つけてしまう事態を回避することができる。なお、開閉パネル9の断面形状はこれに限ったことではなく、閉鎖時にその一部が搬送路上の通帳1に当接し、かつこのときに先端部がガイドローラ3に当接せずに、その上側に位置するような形状とされればよい。例えば、全体としてS字状の断面形状となるように緩やかに折り曲げてもよい。
【0063】
最後に、表紙1aが完全に開いた状態となった通帳1に対する見返しチェック処理について具体的に説明する(図4のステップS404での処理に対応)。上述した表紙捲り処理中、捲りローラ5を逆回転させて中紙1bを元に戻す処理(図7のステップS704の処理)が行われることで、表紙1aとともに誤って中紙1bが捲られる事態のほとんどが防止される。しかし、このような処理では、表紙1aと中紙1bとの間の表面摩擦力の差により、この間に空気層が生じて、表紙1aの跳ね上げ時に中紙1bが分離される場合に効果が大きかった。
【0064】
これに対して、例えば、中紙1bの表面に印字されたインクやトナー、あるいは湿度等の条件により、捲られた表紙1aに中紙1bの全体が貼り付いている場合等には、中紙1bを表紙1aから分離させることは難しい。また、表紙1aとともに複数枚の中紙1bが捲られてしまう場合もあり、上記の処理ではすべての中紙1bを元に戻すことは困難である。このため、表紙1aを完全に開いた後、開かれた表紙1aの裏面を捲りローラ5でさらに摩擦し、中紙1bの有無を検出する処理を行うことで、表紙捲り動作の精度をより向上させる。
【0065】
図10は、見返しチェック処理時における動作を示す図である。
まず、表紙1aが開かれた通帳1は、搬送ローラ2によって排出方向側に移動される(図4のステップS403での処理に対応)。そして、図10(A)に示すように、捲られた表紙1aの裏面の中間部に捲りローラ5が位置するように停止させる。
【0066】
次に、図10(B)に示すように、搬送ローラ2を退避させ、押し上げプレート7およびストッパ8を上昇させた後、シャフト4を表紙捲り動作時と逆方向(図中矢印H方向)に回転させ、捲りローラ5の摩擦接触面5aで表紙1aの裏面を摩擦する。このとき、表紙1aの裏面に中紙1bが存在する場合は、図10(B)のように中紙1bが綴り目方向に手繰り寄せられ、上方向に膨らむ。そして、中紙1bの上面がガイド部材6に当接して、これを図中矢印I方向に押し上げる。従って、ガイド部材6が押し上げられて回転されたことを光センサを用いて検出することにより、中紙1bの有無が検出される。
【0067】
ここで、中紙1bが検出された場合には、例えばこのページ捲り装置の前段に配置された中紙捲り装置に通帳1を搬送し、誤って捲られた中紙1bを捲って見返しページを開く。また、上記の図10(B)の方法では、中紙1bの紙質や通帳1の厚さ等の違いにより中紙1bの膨らみ方が不十分で、中紙1bの存在を検出できない場合があるため、次の図10(C)に示す方法により、見返しチェック処理をリトライする。
【0068】
まず、図10(B)の状態から、捲りローラ5、押し上げプレート7およびストッパ8をすべて搬送路から退避させ、搬送ローラ2を上昇させる。そして、搬送ローラ2により通帳1を一旦排出方向に移動させた後、再び前回の見返しチェック位置と同じ位置に移動させる。
【0069】
次に、この状態のまま捲りローラ5を回転させ、摩擦接触面5aの端部が表紙1aの裏面に接触する位置で停止させる。そして、図10(C)に示すように、捲りローラ5を停止させたまま、搬送ローラ2を図中矢印J方向に回転させ、通帳1を挿入方向(図中矢印K方向)に移動させる。ここで、表紙1aは捲りローラ5と搬送ローラ2との間に挟まれた状態となり、捲りローラ5と表紙1aの裏面との間の摩擦力が高められる。従って、表紙1aの裏側に中紙1bが存在する場合は、中紙1bがより確実に綴り目側に手繰り寄せられ、ガイド部材6を押し上げるため、中紙1bをより確実に検出することが可能となる。
【0070】
なお、以上の動作でも中紙1bが検出されなかった場合には、中紙1bが捲られず、正常な表紙捲り動作が行われたものと判断して、印字機構部等の次の処理機構に通帳1を搬送する。
【0071】
以上のように、本実施の形態に係るページ捲り装置によれば、略扇形の断面形状を有する捲りローラ5をシャフト4に固定し、かつこのシャフト4に対してより半径の小さいガイドローラ3を回動可能に設けた構造により、通帳1の搬送時に捲りローラ5を搬送路から退避させることができる。このため、通帳1の紙面と捲りローラ5とが接触する機会が大幅に減り、インクやトナー等の汚れが互いに付着することが防止される。
【0072】
また、捲りローラ5の形状により、通帳1の表紙1aをより確実に摩擦し、手繰り寄せることができるとともに、表紙1aととも捲られた中紙1bを係止部5bに係止させ、捲りローラ5を逆回転して元に戻すことができるため、表紙1aのみを捲る動作をより確実に行うことができる。
【0073】
さらに、表紙捲り動作を失敗した場合には、捲りローラ5の回転速度を変えてリトライすることにより、変形した通帳1や剛性の高い表紙1a、あるいは薄い通帳1等、通帳1の種類や紙質にかかわらず、より確実に表紙1aを捲ることができる。またこのリトライ時には、捲りローラ5のみ回転するため、制御が容易となるだけでなく、モータや歯車等の機構部から発生する騒音のレベルが低減される。
【0074】
また、この後にさらに、表紙1aの裏面を捲りローラ5で摩擦して、中紙1bの有無の検出が行われる。この際に、捲りローラ5の回転による検出動作と、捲りローラ5を固定して通帳1を搬送することによる検出動作とを行うことにより、通帳1の変形や紙質の違いに対応して複数枚捲りをより確実に防止することができる。
【0075】
また、開閉パネル9の先端部をクランク状の断面形状となるように上方向に折り曲げたことにより、表紙捲り動作後の通帳1の搬送時に、通帳1を折り曲げ、傷つけてしまうことが防止される。
【0076】
従って、本発明によれば、構造や制御が簡単で省スペース・低コストでありながら、処理される媒体への汚れの付着が防止され、かつ確実な表紙捲り動作が可能なページ捲り装置が実現される。
【0077】
なお、上記の実施の形態では、表紙専用のページ捲り装置として説明したが、表紙および中紙の双方に対するページ捲り動作を行うことも可能である。
(付記1) 表紙および複数の中紙からなる冊子を綴り目方向に捲るページ捲り装置において、
前記冊子を搬送路に沿って移動させる昇降可能な搬送ローラと、
前記搬送路を挟んで前記搬送ローラの反対側に設けられて前記搬送ローラと平行な回転軸を有するシャフトに固定され、前記シャフトを中心とした略扇形の断面形状を有してその曲面部分を前記冊子の紙面との摩擦接触面とし、前記シャフトの回転駆動に伴い前記摩擦接触面を前記冊子の紙面に接触させ、綴り目方向に摩擦する捲りローラと、
前記搬送路を挟んで前記搬送ローラに対向する位置に、前記シャフトの回転軸上に回動可能に設けられ、前記シャフトを中心とした半径が、前記捲りローラの前記摩擦接触面から前記シャフトの中心までの距離より小さく形成されたガイドローラと、
を有することを特徴とするページ捲り装置。
【0078】
(付記2) 前記捲りローラによって摩擦されて捲られた前記冊子の用紙が前記捲りローラから離反する位置まで前記シャフトを回転させた後、前記シャフトを逆回転させることを特徴とする付記1記載のページ捲り装置。
【0079】
(付記3) 前記冊子の綴り目部の近傍を回転軸として回動可能とされ、前記搬送路の上面から前記冊子の方向にバネ材によって付勢されて前記冊子の紙面が当接される開閉パネルを設け、前記開閉パネルの開閉状態を基にして、前記冊子の用紙が捲られたか否かを検出するページ捲り検出機構をさらに有し、
前記捲りローラを所定位置まで回転させたページ捲り動作を実行した後に、前記ページ捲り検出機構により用紙の捲りが検出されなかった場合、前記シャフトの回転速度を変化させてページ捲り動作をリトライすることを特徴とする付記1記載のページ捲り装置。
【0080】
(付記4) 前記開閉パネルは、前記捲りローラに接触する位置の手前から先が、断面がクランク状となるように上方向に折り曲げられていることを特徴とする付記3記載のページ捲り装置。
【0081】
(付記5) 前記シャフトの回転軸上に回動可能に設けられ、前記シャフトからページ捲り方向の反対側に突出し、前記搬送路側にバネ材により付勢されて前記冊子の用紙に当接する突出部材を具備して、前記冊子の表紙に対するページ捲り動作が実行された後に、前記冊子がページ捲り方向の反対方向に所定距離だけ搬送され、前記シャフトがページ捲り方向の反対方向に回転されて、捲られた前記表紙の裏側が前記捲りローラに摩擦されたときに、前記突出部材の回転角度に基づいて前記冊子の中紙の有無を検出する中紙検出機構をさらに有し、
前記中紙検出機構により前記中紙が検出されなかった場合に、捲られた前記表紙の裏側に前記摩擦接触面を接触させた状態で前記捲りローラの回転を停止し、前記搬送ローラを回転させて前記冊子をページ捲り方向に搬送して、このときの中紙の有無を前記中紙検出機構に検出させることを特徴とする付記1記載のページ捲り装置。
【0082】
(付記6) 前記捲りローラの前記摩擦接触面は、前記シャフトの中心までの距離が、ページ捲り動作時の回転方向に向かって徐々に大きく形成されていることを特徴とする付記1記載のページ捲り装置。
【0083】
(付記7) 前記冊子の綴り目の近傍に前記搬送路から一定の距離をおいて配置され、前記捲りローラによって捲られた前記冊子の用紙が当接されるガイド部材をさらに有することを特徴とする付記1記載のページ捲り装置。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のページ捲り装置では、冊子の搬送時にはシャフトの回転により、捲りローラの摩擦接触面を冊子から退避させておき、ページ捲り動作時にのみ摩擦接触面を冊子に接触させることができる。このため、小型で簡単な構造でありながら、捲りローラに汚れが付着しにくくなり、さらにこの汚れが冊子に付着することを防止することができる。
【0085】
また、例えば、捲りローラによって摩擦されて捲られた冊子の用紙が捲りローラから離反する位置までシャフトを回転させた後、このシャフトを逆回転させることにより、捲り対象以外の用紙が捲られている場合に、この用紙を搬送路面に戻すことができ、複数枚捲りが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るページ捲り装置の構成を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るページ捲り装置の上部構成を示す平面図である。
【図3】シャフトに対するガイドローラ、捲りローラおよびガイド部材の取り付け構造を示す斜視図である。
【図4】ページ捲り装置において実行される処理全体の流れを示すフローチャートである。
【図5】表紙捲り処理での基本動作を示す第1の図である。
【図6】表紙捲り処理での基本動作を示す第2の図である。
【図7】表紙捲り処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】表紙が捲られた通帳を見返しチェック位置に搬送する動作を示す図である。
【図9】開閉パネルがクランク形状でない場合の通帳搬送動作を示す参考図である。
【図10】見返しチェック処理時における動作を示す図である。
【符号の説明】
1 通帳
2 搬送ローラ
3 ガイドローラ
4 シャフト
5 捲りローラ
5a 摩擦接触面
5b 係止部
6 ガイド部材
7 押し上げプレート
8 ストッパ
9 開閉パネル
7a、8a、9a シャフト
10 押さえプレート

Claims (5)

  1. 表紙および複数の中紙からなる冊子を綴り目方向に捲るページ捲り装置において、
    前記冊子を搬送路に沿って移動させる昇降可能な搬送ローラと、
    前記搬送路を挟んで前記搬送ローラの反対側に設けられて前記搬送ローラと平行な回転軸を有するシャフトに固定され、前記シャフトを中心とした略扇形の断面形状を有してその曲面部分を前記冊子の紙面との摩擦接触面とし、前記シャフトの回転駆動に伴い前記摩擦接触面を前記冊子の紙面に接触させ、綴り目方向に摩擦する捲りローラと、
    前記搬送路を挟んで前記搬送ローラに対向する位置に、前記シャフトの回転軸上に回動可能に設けられ、前記シャフトを中心とした半径が、前記捲りローラの前記摩擦接触面から前記シャフトの中心までの距離より小さく形成されたガイドローラと、
    を有することを特徴とするページ捲り装置。
  2. 前記捲りローラによって摩擦されて捲られた前記冊子の用紙が前記捲りローラから離反する位置まで前記シャフトを回転させた後、前記シャフトを逆回転させることを特徴とする請求項1記載のページ捲り装置。
  3. 前記冊子の綴り目部の近傍を回転軸として回動可能とされ、前記搬送路の上面から前記冊子の方向にバネ材によって付勢されて前記冊子の紙面が当接される開閉パネルを設け、前記開閉パネルの開閉状態を基にして、前記冊子の用紙が捲られたか否かを検出するページ捲り検出機構をさらに有し、
    前記捲りローラを所定位置まで回転させたページ捲り動作を実行した後に、前記ページ捲り検出機構により用紙の捲りが検出されなかった場合、前記シャフトの回転速度を変化させてページ捲り動作をリトライすることを特徴とする請求項1記載のページ捲り装置。
  4. 前記開閉パネルは、前記捲りローラに接触する位置の手前から先が、断面がクランク状となるように上方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項3記載のページ捲り装置。
  5. 前記シャフトの回転軸上に回動可能に設けられ、前記シャフトからページ捲り方向の反対側に突出し、前記搬送路側にバネ材により付勢されて前記冊子の用紙に当接する突出部材を具備して、前記冊子の表紙に対するページ捲り動作が実行された後に、前記冊子がページ捲り方向の反対方向に所定距離だけ搬送され、前記シャフトがページ捲り方向の反対方向に回転されて、捲られた前記表紙の裏側が前記捲りローラに摩擦されたときに、前記突出部材の回転角度に基づいて前記冊子の中紙の有無を検出する中紙検出機構をさらに有し、
    前記中紙検出機構により前記中紙が検出されなかった場合に、捲られた前記表紙の裏側に前記摩擦接触面を接触させた状態で前記捲りローラの回転を停止し、前記搬送ローラを回転させて前記冊子をページ捲り方向に搬送して、このときの中紙の有無を前記中紙検出機構に検出させることを特徴とする請求項1記載のページ捲り装置。
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CN114537804A (zh) * 2022-03-28 2022-05-27 国药集团同济堂(贵州)制药有限公司 一种小册子分页装置和方法

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