JP2004112751A - 表面実装型電子デバイス、絶縁基板母材、絶縁基板、及びこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】各絶縁基板領域の底部に実装電極を備えると共に、各絶縁基板領域表面に配線パターンを形成した絶縁基板母材を用いたバッチ処理により、個々の絶縁基板上に要調整部品等の電子部品を搭載した表面実装型電子デバイスを製造する際に、要調整部品に対する特性測定、データ入力等の調整作業を絶縁基板母材分割前に効率的に行うことができるとともに、各絶縁基板領域周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用の配線パターン数を必要数だけ確保する。
【解決手段】底部に実装電極3を備えると共に表面に配線パターン4を備え且つ外側面に設けた側部凹所5内に少なくとも一つの側部電極6を備えた絶縁基板2と、該絶縁基板表面に搭載された電子部品21、22、23と、を備えた表面実装型電子デバイスにおいて、側部凹所内に設けた側部電極は、側部凹所よりも狭い幅を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】底部に実装電極3を備えると共に表面に配線パターン4を備え且つ外側面に設けた側部凹所5内に少なくとも一つの側部電極6を備えた絶縁基板2と、該絶縁基板表面に搭載された電子部品21、22、23と、を備えた表面実装型電子デバイスにおいて、側部凹所内に設けた側部電極は、側部凹所よりも狭い幅を有している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁基板上に電子部品を搭載した表面実装型電子デバイス、絶縁基板母材、絶縁基板、及びそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
表面実装型電子デバイスとしては、底部に実装電極を備えた絶縁基板(プリント基板)の表面に形成した配線パターン上に各種回路部品等を搭載した構成を備えたものが知られている。このような表面実装型電子デバイスとしては、例えば水晶振動子、水晶フィルタ、水晶発振器等の圧電デバイスを例示することができる。表面実装型の水晶振動子、或いは水晶フィルタは、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に水晶振動素子(水晶基板上に励振電極を形成した素子)を搭載し、且つ水晶振動素子を含む絶縁基板上の空間を金属キャップ等により気密封止した構成を備えている。また、水晶発振器は、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面にパッケージ化された水晶振動子、発振回路部品、温度補償回路部品等を搭載した構成を備えている。
ところで、上記各種圧電デバイスを構成する絶縁基板上に搭載される水晶振動素子や、発振回路部品(抵抗等)や、温度補償回路部品は、水晶基板や水晶振動素子等の製造バラツキによって変動し易い共振周波数、発振周波数、温度周波数特性等の諸特性を調整するための要調整部品を含んでおり、圧電デバイスの組み立て完了前、或いは完了後の適時に夫々の特性が微調整される。例えば、水晶振動子及び水晶フィルタは、絶縁基板上に水晶振動素子を搭載した後で当該水晶振動素子の周波数を測定し、周波数が基準値を満たさない場合には電極膜を付加する等の方法により調整を行い、調整完了後にキャップを被せて気密封止する。水晶発振器の場合には、組立て完了後に特性を測定してから発振回路を構成する集積回路や抵抗等の定数を調整したり、補償データを書き込んだり、書き換える調整を行う。このように圧電デバイスの組立て完了前、或いは組立て完了後に搭載部品の特性を測定した上で調整を行うためには、測定やデータ書込みのための専用端子を外部に露出配置しておく必要がある。要調整部品に対する測定、データ入力に際しては、絶縁基板上に設けた専用端子にプロービングピン(コンタクトピン)を当接させて行う。
【0003】
次に、絶縁基板上にこれらの電子部品を搭載した表面実装型電子デバイスを量産する場合には、絶縁基板を複数枚シート状に接続した構成を有する大面積の絶縁基板母材(ウェハ)を用いたバッチ処理が行われる。即ち、バッチ処理による量産工程では、複数枚の絶縁基板を平面状に一体化した絶縁基板母材を用い、個々の絶縁基板に相当する領域の底面に実装電極を形成すると共に、表面には配線パターンを形成する。そして、各絶縁基板領域上の配線パターン上に所定の配置にて要調整部品その他の回路部品等を搭載(半田固定)し、キャップの組み付け等を行った後で、絶縁基板母材を各個片に分割する。
なお、個々の電子デバイスの特性を確認・調整する作業は、その際の作業性の面からしても、絶縁基板母材を個片に分割する前(シート基板状)に行うのが最も効率的である。
このようにシート基板上で電子デバイスの電気的特性の確認調整を行う方法として、例えば図10(a)(b)に示すように絶縁基板母材100として各絶縁基板領域101間の境界線102に沿って、スルーホールから成る調整端子(専用端子)を隣接した絶縁基板同士の調整端子が非導通となるよう互い違いに配置したものを用い、電子部品を各絶縁基板上に搭載した後、電子部品の電気的特性設定条件を調整・確認するよう、データ入力等のためのコンタクトピンを調整端子に挿入する。そして、その後、境界線102に沿って絶縁基板母材を分割し、電子デバイスを個片化する。なお、調整端子の形成方法としては絶縁基板母材上の境界線102に沿って金型等を用いて予め貫通孔103を打ち抜き形成しておき、この貫通孔103内に印刷等によって電極膜104を形成する方法(サイドキャスタレーション)が知られている。これによれば、隣り合う絶縁基板領域間に跨って形成される貫通孔103内に蒸着を行った後で境界線102に沿って分割したときに、側面に形成された切欠き状の側部凹所103a内に全面的に電極膜104が形成された絶縁基板を得ることができる。各側部凹所103a内の電極膜104は、絶縁基板表面のデータ書き込み用の配線パターン105と接続されており、図示しないプローブを接触させてデータ書込みを行うことができる。
【0004】
しかし、例えば水晶発振器にあっては、図10(a)に示すように一つのデバイスに対しデータ書込み端子が最低でも4個必要であり、それらを絶縁基板101の2つの端縁に夫々2個ずつ配置すると、隣接した絶縁基板の分を合わせて境界線102沿いには、最低4個の凹所103aが形成される。つまり、一つの端縁に設けた4個の凹所103aの内の2個は、一方の絶縁基板101側の配線パターンと接続するために設け、他の2個の凹所103aは隣接する他の絶縁基板上の配線パターンと接続するために設ける。このため、一個の電子デバイスが必要とする調整端子数に対し、倍の数の調整端子用スルーホールがその周囲に設けられるので、搭載する要調整部品106の数、または調整端子数が増大すればする程、凹所103aの数が増大するため、絶縁基板101の機械的強度が低下して破損し易くなるばかりでなく、配線パターンを形成するための絶縁基板面積が減少し、配線パターンのレイアウト自由度が低下する、という不具合をもたらす。
【0005】
次に、図11は絶縁基板母材上の個々の絶縁基板領域の底面に実装電極を形成した状態を示す底面図である。表面実装型の電子デバイスにおいては、絶縁基板101の底部の実装電極110を機器本体側のプリント基板上に実装した際に、接合強度の向上と、半田付け状態の良否の確認がし易くなるように、サイドキャスタレーションが形成される。このサイドキャスタレーションは、隣接する絶縁基板領域間に跨るように形成した貫通孔103の内壁全面及び絶縁基板面に電極膜を形成した後で、貫通孔103を含む境界線から分割することにより形成される。この電極膜は、例えば貫通孔103よりも大きな開口面積を有した開口部を備えたスクリーンマスクを用いて導電材料を印刷することにより形成されるが、その際に、導電材料を貫通孔の一方側から充填しながら反対側から吸引することにより、貫通孔103の内壁全体に導電材料104を付着させてスルーホールを形成する。また、この際に、貫通孔103の外周縁に相当する絶縁基板面にも実装電極110、或いはスルーホールランド111が形成される。この際、隣接する両絶縁基板101上の各実装電極110間、及び各スルーホールランド111間は、互いに接続された状態で形成される。また、貫通孔103の内壁全体にも導体膜が連続形成されている。
【0006】
しかし、隣接する絶縁基板上の実装電極110間がスルーホールランド111内の導電材料104にて導通したものであるので、絶縁基板母材の状態で個々の絶縁基板領域に搭載した要調整部品についての特性測定、或いはデータ入力ができなくなり、このため、個片に分割した後に特性調整を個別に行う必要が生じ、またこの場合、肉薄の絶縁基板側面に対しプローブを点接触させなければならず、プローブの接触不良が生じる等によって、正確な測定ができず生産性が大幅に低下する。
更に、絶縁基板母材100をダイシングカッターを用いて境界線102に沿って切断することにより、各絶縁基板個片に分割する場合、導電材料104がカッターの刃により引っ掛けられて貫通穴103の側壁から剥がれてしまうという問題が発生することが多々あった。
一方、絶縁基板母材の状態において個々の絶縁基板領域に搭載した要調整部品についての特性測定を可能にする基板構造に関する従来例としては、特許第3223708号に開示されたものがある。即ち、当該特許公報に開示された絶縁基板母材は、個々の絶縁基板領域の周縁(境界線)に沿って長方形の貫通孔をパンチングにより形成し、その貫通孔内に導体を充填してビアホールとした後で、ドリル等によりビアホール(導体)を分断することにより単一の貫通孔の対向する2つの内壁面に夫々分割導体を露出するように構成したものである。なお、ここでビアホールとは、貫通孔内の空間を埋めるように導体を充填した構造を称する。
そして、絶縁基板母材上で隣接し合う絶縁基板領域の境界に位置する貫通孔の対向する内壁(各凹所内壁)に形成された分割導体は互いに非導通であるために、各分割導体が属する絶縁基板個片の端子間における絶縁状態が保たれ、その結果、絶縁基板母材の状態において、個々の絶縁基板個片に搭載した要調整部品についての特性測定を行うことができる。
しかしながら、このような絶縁基板母材の場合、一つのビアホールを2分割することにより互いに非導通状態にある2つの分割導体を形成することから、予め大きな開口寸法を備えた長方形等の貫通孔が必要となり、これに伴い貫通孔に高価な導体材料を大量に充填しなければならないので、結果として電子部品の低価格化が十分に達成されないという問題があった。
【特許文献1】特許第3223708号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、複数の絶縁基板を連設したシート状の構成を有し、各絶縁基板領域の底部に実装電極を形成すると共に、各絶縁基板領域表面に配線パターンを形成した絶縁基板母材を用いたバッチ処理により、個々の絶縁基板上に要調整部品を搭載した表面実装型電子デバイスを製造する際に、要調整部品に対する特性測定、データ入力等の調整作業を絶縁基板母材分割前に効率的に行うことができるとともに、各絶縁基板領域周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用の配線パターン数を必要数だけ確保することができる表面実装型電子デバイス、絶縁基板母材及び絶縁基板、それらの製造方法を低価格にて提供することを課題とする。
また、絶縁基板母材上の隣接し合う絶縁基板の境界線に沿って設けた貫通孔内部の側部電極と、貫通孔周縁の絶縁基板面上のランドとを一括形成するために、マスクを用いて導電材料を印刷形成する際に、隣接する絶縁基板上のランド同志、貫通孔内の導電膜同志が連通状態にあることによって、各基板上の要調整部品の個別調整が不可能となるという不具合を解決することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1の発明に係る表面実装型電子デバイスは、底部に実装電極を備えると共に外側面に設けた側部凹所内に少なくとも一つの側部電極を備えた絶縁基板と、該絶縁基板表面に搭載された電子部品と、を備えた表面実装型電子デバイスにおいて、前記側部凹所内に設けた側部電極は、側部凹所よりも狭い幅を有していることを特徴とする。
各種電子機器、機械類等の機器の電装部には、プリント基板が装備され、プリント基板上には各種電子デバイスが搭載されている。これらの電子デバイスの内でも表面実装型の電子デバイスは、底部に備えた実装電極をプリント基板上の配線パターン上に半田接続することにより搭載される。この種の表面実装型電子デバイスは底部に実装電極を備えた絶縁基板上に各種回路部品、素子等を搭載した構成を備えているが、これらの電子デバイスが搭載する回路部品等の中には特性の調整を要する要調整部品、動作チェックを必要とする電子部品等も含まれており、プローブピン等を当接させて特性調整・動作確認を行うための電極が電子デバイスの外部に露出配置されている。例えば、この調整・確認用の電極は絶縁基板の側面に設けた側部凹所内に配置されるが、側部凹所を設ける理由は、大面積の絶縁基板母材を用いて電子デバイスを大量生産する際に、絶縁基板領域間に貫通穴を設け、この貫通穴内壁に印刷等により調整用・確認用の側部電極を形成するという手順を経るためである。しかし、従来は貫通穴の内壁全周に渡って連続した電極膜を形成していたため、個々の絶縁基板を分離してからでなければ、絶縁基板上の要調整部品等の電子部品を調整することができなかった。また、側部電極と同時に絶縁基板周縁にランド(実装電極を含む)を形成する場合にも、従来は隣接するランド間が導通していたため、絶縁基板母材の状態で各絶縁基板上の要調整部品等に対する個別調整・確認を行うことは不可能であった。
【0009】
本発明の表面実装型電子デバイスにあっては、絶縁基板の側部凹所内の側部電極の幅を側部凹所よりも狭くしたので、絶縁基板母材に形成した同じ貫通穴内に位置する複数の側部電極間を非導通状態にすることができ、また貫通穴周縁の絶縁基板面に形成するランドについても互いに導通しないように構成したので、絶縁基板母材上に電子デバイスを未分離の状態で形成したときにおいても、貫通穴内の側部電極を利用して各電子デバイス上の要調整部品等に対する個別的な調整・確認を行うことが可能となる。
また、一つの貫通穴に複数の側部電極を形成できるので、各絶縁基板周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用(動作確認用)の配線パターン数を必要数だけ確保することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記側部電極は前記絶縁基板の配線パターンの何れかと接続され、且つその下端部は、前記絶縁基板の底面から離間した位置にあることを特徴とする。
側部電極を要調整部品等の電子部品から延びる配線パターンと接続することにより、側部電極を利用したデータ入力等の調整・確認作業が可能となる。しかも、絶縁基板母材の状態においても調整が可能となるので効率の良い調整作業等が可能となる。また、側部電極を側部凹所の全高さに渡って延在させるのではなく、その下端部を絶縁基板の下面から十分に離間させているので、電子デバイスを機器のプリント基板上に搭載したときにプリント基板上の配線とショートしたり、或いは実装電極をプリント基板上に搭載する際に使用する半田がはみ出て側部電極に付着する不具合を防止できる。
請求項3に係る発明は、請求項1において、前記絶縁基板の外側面に設けた側部凹所は、底部の実装電極と対応する位置に形成されており、側部凹所内の側部電極は対応する位置にある実装電極と接続されていることを特徴とする。
実装電極を機器本体側のプリント基板上の配線パターン(ランド)上に半田接続する際に、接続状態(半田フィレットの形成状態)を目視等により確認するためには、実装電極の端部を側部凹所内壁の下部に延長形成しておくことが好ましい。この発明によれば、実装電極を印刷などにより形成する際に、側部電極も同時に形成することが可能となる。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1、2、又は3の何れか一項において、前記側部電極は、前記側部凹所内に印刷により塗布形成された導体膜から成ることを特徴とする。
前記側部電極の形成方法は種々考えられるが、絶縁基板母材の段階で、スクリーンマスクを用いて各貫通穴内に導電材料を充填する事により、一括して側部電極を形成することが可能となる。
請求項5に係る発明は、請求項1、2、又は3の何れか一項において、前記側部電極は、前記側部凹所内壁に形成された小凹所内に充填された導体から成ることを特徴とする。
請求項4においては、絶縁基板母材上における各絶縁基板間の境界線に沿って形成した貫通穴内に印刷により導体膜を塗布することにより、側部電極を形成したが、請求項5では絶縁基板母材に貫通形成した小孔内に導体を充填してから、小孔を分断するように貫通穴を形成する。従って、印刷等の面倒な作業が不要となり、貫通穴を形成するだけで、側部電極が完成する。
請求項6に係る発明は、請求項1、2又は3において、前記側部電極は、前記側部凹所内壁に形成された小凹所内壁のみに成膜された導体膜から成ることを特徴とする。
これによれば、ビアホールに代えて、小孔の内壁に導体膜を形成することによってスルーホールを形成し、絶縁基板母材をカッタにより分割して絶縁基板個片を得る際に、スルーホールをカッタで切断しないので、導体の捲れ上がりを防止でき、また使用する導体量を低減して低コスト化することができる。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の何れか一項において、前記側部電極に対応する絶縁基板の表面又は裏面には夫々側部電極と導通するランドが形成され、各ランドの他の部分は側部電極を設けた絶縁基板端縁から離間配置されていることを特徴とする。
絶縁基板母材上の隣接し合う絶縁基板の境界線に沿って設けた貫通孔内部の側部電極と、貫通孔周縁の絶縁基板面上のランドとを一括形成するために、マスクを用いて導電材料を印刷形成する際に、隣接する絶縁基板上のランド同志、貫通孔内の導電膜同志が連通状態にあることによって、各基板上の要調整部品等の個別調整等が不可能となったり、基板分割時に刃物の刃先が損耗しやすくなるという不具合が発生する。これに対して本発明では、貫通穴内の側部電極同志が絶縁されていると同時に、絶縁基板面に形成したランド(実装電極を含む)同志も離間しているので、各基板上の要調整部品等の個別調整等を同時に行うことができ、絶縁基板間を分断する際に導体膜の存在しない部分を切断することになるので、刃物が損耗することもなくなる。
【0012】
請求項8の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に電子部品を搭載した表面実装型電子部品の製造方法であって、複数の絶縁基板をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材を用いてバッチ処理を行うものにおいて、絶縁基板母材に対して、各絶縁基板の周縁に沿った箇所に貫通穴を設けて側部凹所を形成する工程と、前記各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、該内壁全長に達しない幅の側部電極を形成する側部電極形成工程と、各絶縁基板表面に電子部品を搭載する工程と、絶縁基板母材を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、から成ることを特徴とする。
絶縁基板母材上の絶縁基板間に貫通穴を形成することにより、未分離状態にある各絶縁基板の側面に側部凹所を同時形成し、更に未分離状態にある各絶縁基板の側部凹所内に一括して同時に側部電極を形成することが可能となる。しかも、一つの貫通穴内の側部電極同志は分離されているので、複数の接点を有したプローブピンを貫通穴内に挿入することにより、各絶縁基板上の要調整部品その他の電子部品に対する調整・確認作業を同時に行うことが可能となる。
請求項9の発明は、請求項8において、前記側部電極形成工程では、前記貫通穴の一部のみを露出させる開口部を備えたマスクを絶縁基板上に配置して該開口部から側部凹所の内壁の一部に導電材料を印刷塗布することを特徴とする。
これによれば、マスクの開口部から導電材料を貫通穴内に供給して内壁に塗布することにより、各側部凹所内壁に所望の狭い幅を有した側部電極を形成することが可能となる。
【0013】
請求項10の発明では、請求項8、9に記載の側部電極形成工程は、前記貫通穴を介して隣接配置された各絶縁基板の面にランドを形成する工程を含み、隣接配置された各絶縁基板の面に形成される各ランド間は電気的に分離されていることを特徴とする。
通常、側部電極は、絶縁基板面上のランド(実装電極を含む)と連設されており、両者を一括して形成できれば、工程の短縮となることが明らかである。
請求項11の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に要調整部品を搭載した表面実装型電子デバイスの製造方法であって、複数の絶縁基板をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材を用いてバッチ処理を行うものにおいて、各絶縁基板の周縁に沿って形成する貫通穴の輪郭線に沿った位置に少なくとも一つの小孔を貫通形成する工程と、前記小孔に導体を充填する工程と、前記貫通穴の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、貫通穴を形成すると共に小孔内の導体を分割する貫通穴形成工程と、各絶縁基板表面に電子部品を搭載する工程と、絶縁基板母材を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、を備え、前記貫通穴形成工程において、各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の分割された導体片から成る側部電極を形成することを特徴とする。
絶縁基板母材に貫通穴を形成する前に、各絶縁基板の側部凹所の内壁に相当する部位に導体を埋め込んでおき、この導体を分断するように貫通穴を形成することにより、貫通穴を形成した時点では側部電極が形成済みの状態となっている。従って、導電材料を印刷する方法に比べて設備、工程を簡略化することができる。
請求項12の発明に係る絶縁基板母材の製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板を複数連結したシート状の大面積の絶縁基板母材の製造方法において、絶縁基板母材に対して、各絶縁基板の周縁に沿った箇所に貫通穴を設けて側部凹所を形成する工程と、前記各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の側部電極を形成する側部電極形成工程と、から成ることを特徴とする。
このような工程により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品等に対するデータ入力等の調整作業、動作確認作業も、未分離の状態で実施することが可能となる。
【0014】
請求項13の発明は、請求項12において、前記側部電極形成工程では、前記貫通穴の一部のみを露出させる開口部を備えたマスクを絶縁基板上に配置して該開口部から側部凹所の内壁の一部に導電材料を印刷塗布させることを特徴とする。
これによれば、請求項9と同様の作用、効果を得ることができる。
請求項14の発明では、前記請求項12、13に記載の側部電極形成工程は、前記貫通穴を介して隣接配置された各絶縁基板の表面又は裏面にランドを形成する工程を含み、各絶縁基板上に形成される各ランド間は電気的に分離されていることを特徴とする。
これによれば、請求項7と同様の作用、効果を得ることができる。
請求項15の発明に係る絶縁基板母材の製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板を複数連結したシート状の大面積の絶縁基板母材の製造方法において、各絶縁基板の周縁に沿って形成する貫通穴の輪郭線に沿った位置に少なくとも一つの小孔を貫通形成する工程と、前記小孔に導体を充填する工程と、前記貫通穴の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、貫通穴を形成すると共に小孔内の導体を分割する貫通穴形成工程と、を備え、前記貫通穴形成工程により、各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の分割された導体片から成る側部電極を形成することを特徴とする。
このような工程により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の電子部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品等に対するデータ入力等の調整作業等も、未分離の状態で実施することが可能となる。
【0015】
請求項16の発明に係る絶縁基板の製造方法は、請求項12乃至15に記載の絶縁基板母材の製造方法により製造された絶縁基板母材を更に各絶縁基板ごとに分割する工程を備えたことを特徴とする。
このような工程により製造された絶縁基板上に必要な部品を搭載することにより、表面実装型電子デバイスを構築することができ、この電子デバイスを構成する要調整部品等に対する調整作業等も外部に露出した側部電極を用いて行うことが可能となる。
請求項17の発明に係る表面実装型電子デバイスは、請求項1乃至7に記載の表面実装型電子デバイスにおいて、前記表面実装型電子デバイスは、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスであることを特徴とする。
圧電デバイスは、絶縁基板上に各種の要調整部品、電子部品を搭載した構成を備えているので、請求項1乃至6に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
請求項18の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、請求項8乃至11に記載の表面実装型電子デバイスの製造方法において、前記表面実装型電子デバイスは、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスであることを特徴とする。
圧電デバイスは、絶縁基板上に各種の要調整部品、その他の電子部品を搭載した構成を備えているので、請求項7乃至10に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示した実施の形態にもとづいて詳細に説明する。
なお、以下の実施形態では表面実装型電子デバイスの一例として表面実装型圧電デバイス、特に水晶発振器(圧電発振器)を用いて説明する。
図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る表面実装型水晶発振器の構成を示す斜視図、正面図である。
この水晶発振器1は、セラミックシート等、シート状の絶縁材料を積層した絶縁基板2上に電子部品としての水晶振動子21、発振回路部品22及び温度補償回路部品23等を搭載した構成を備えている。
絶縁基板2は、底部に実装端子(ランド)3を備えると共に表面に配線パターン4を備え且つ外側面に設けた側部凹所5内に少なくとも一つの側部電極6を備えている。
絶縁基板2上の配線パターン4(ランド)上には、水晶振動子21、発振回路部品22及び温度補償回路部品23や、他の回路部品25等が半田等により接続固定されている。
なお、水晶振動子21は、絶縁材料から成る容器内に水晶振動素子(水晶基板上に励振電極を形成した素子)を気密封止した構成を備え、絶縁基板2上に表面実装可能な外部電極を備えた構成となっている。他の部品22、23、25等も絶縁基板2上に実装可能な構成となっている。
【0017】
この実施形態に係る水晶発振器1の特徴的な構成は、側部凹所5内に設けた側部電極6が、側部凹所5の内壁よりも狭い幅を有している点にある。このため、後述するようにバッチ処理によって絶縁基板及び発振器を製造する際に、一つの貫通穴内に形成される複数の側部電極間を絶縁分離することができる。また、各側部凹所5の周縁に相当する絶縁基板面に形成したランド7が側部凹所5を設けた絶縁基板端縁よりも内側に退避している点も特徴的である。即ち、ランド7が対応する位置関係にある側部電極6と導通する部分を除き、ランド7の他の端縁部分は絶縁基板端縁から離間している。従って、後述するようにバッチ処理により絶縁基板及び発振器を製造する際に、隣接し合う絶縁基板上に形成した各ランド間が導通することがなくなり、搭載する要調整部品の個別調整、搭載する電子部品についての動作確認を夫々絶縁基板を分割する前の段階で、一括して同時に行うことが可能となる。
なお、図示の例では側部凹所5は絶縁基板の厚さ方向全体に延在している一方で、側部電極6の下端部は、絶縁基板の途中で終端しており、絶縁基板の下面にまで達していない。このように側部電極6の下端部を絶縁基板の下面から離間させておくことにより、この水晶発振器1を図示しない機器本体側のプリント基板上に搭載したときに、該プリント基板上の配線パターンと側部電極がショートする等の不具合を防止することができる。従って、このような不具合が発生する虞がない場合には、側部電極6を絶縁基板2の下面近くまで延在させてもよい。
なお、絶縁基板2は、セラミックシート等の絶縁シートを複数枚積層して焼き固めることにより製造するので、上側の絶縁シートの側部凹所5内にだけ側部電極6を形成しておくようにすれば、図1に示した如き側部電極の構成を容易に製作することができる。
【0018】
次に、図2(a)及び(b)は本発明の側部電極構造の他の実施形態を示す要部斜視図、及びA−A断面図であり、絶縁基板2の実装端子3と対応する側面に側部凹所5を形成するとともに、側部凹所5内の下部に極限して設けた幅の狭い側部電極6を対応する位置関係にある実装端子3と導通させた構成が特徴的である。これを換言すれば、実装端子3の一部を側部凹所5の内壁下部に延長形成したものである。
表面実装型の電子デバイスにおいては、絶縁基板2の底部の実装端子3を機器本体側のプリント基板上に実装する際に、接合強度の向上を図り、半田付け状態の良否の確認がし易くなるように、サイドキャスタレーションが形成される。本実施形態では側部凹所5の内壁の一部に幅の狭い側部電極6を形成している。図4のように、絶縁基板母材状態において、隣接する絶縁基板間の側部電極6同士および実装端子3同士が非導通構成であるので、電子デバイスの電気的特性の確認・調整をバッチ処理することができると共に、このスルーホールを複数の側部電極6が共用するので、絶縁基板母材に形成する貫通孔の数を半減することができる。また、一つの側部凹所5内に幅の狭い側部電極6を間隔を隔てて複数個配置することにより、側部凹所の数を更に低減することが可能となる。従って、側部凹所の数が多い場合に生じる不具合である絶縁基板の脆性の低下、及び配線パターンレイアウト自由度の低下、という不具合を解消することが可能となる。
【0019】
次に、図3(a)及び(b)は本発明を適用した表面実装型電子デバイスの他の例としての水晶振動子21の外観斜視図、及びB−B断面図である。
この水晶振動子21は、上面に凹陥部30aを有した絶縁基板30内に水晶振動素子31を収容した状態で凹陥部30aを金属キャップ32により気密封止した構成を備えている。絶縁基板30の底面には対向する2つの端縁に沿って夫々実装端子33を備えると共に、各実装端子33と対応する外側面には側部凹所34が形成され、各実装端子33は各側部凹所34の内壁に沿って上向きに延長形成されて側部電極35となっている。各実装端子33と側部電極35の幅寸法は、側部凹所34の幅よりも狭くなるように設定されている。
水晶振動素子31の面上に形成した図示しない2つの励振電極から延びるリード端子は、凹陥部30a内の段差上に設けた2つのパッド36に夫々バインダにより接続され、各パッド36は夫々異なった実装端子33と導通されている。
周波数調整のための測定作業は、キャップ32により凹陥部30aを封止する前の製造過程において、実装端子33から電力を供給することにより実施され、測定した共振周波数が規定値を満たさない場合には、励振電極上に電極膜を付加する調整作業が行われる。このような調整作業を終了した後で、キャップによる凹陥部の封止が行われる。
このような構成を備えた水晶振動子31を大面積の絶縁基板母材を用いたバッチ処理により製造する場合には、絶縁基板母材上の各絶縁基板30上に水晶振動素子を搭載した後で、各絶縁基板底部の実装電極にプローブピンを当接させた状態で周波数の測定を実施する。また、実装端子33、側部凹所34及び側部電極35は、隣接する絶縁基板間に跨るように貫通孔を形成してから、所要形状の開口部を有したスクリーンマスクをあてがった状態で導電材料を印刷することにより形成する。
【0020】
次に、図4(a)は図1に示した如き水晶発振器をバッチ処理により製造する際に使用する絶縁基板母材50の構成を示す要部斜視図であり、絶縁基板2間の境界線を構成する分割溝(ミシン目)51によって区画される各絶縁基板2(絶縁基板領域)の上面、或いは内部には配線パターン4が形成され、配線パターン4を構成するランド上には水晶振動子21、発振回路部品22及び温度補償回路部品23等が半田により搭載されている。
隣接し合う絶縁基板2間の境界線51に沿った位置には、貫通穴52が貫通形成され、この貫通穴52は絶縁基板を分割した際に側部凹所5となる。また、絶縁基板母材50の端縁寄りに位置する絶縁基板2の端縁(隣接する絶縁基板が存在しない端縁)には切欠き状の貫通穴が貫通形成される。
これらの貫通穴52の内壁の一部に導電材料を印刷して側部電極6及びランド7を形成する場合は、図4(b)に示すように貫通穴52の全幅W1よりも狭い幅W2の開口部56を有したスクリーンマスク55を絶縁基板母材50の上面にあてがい、各開口部56が各貫通穴52の適所に直交した状態で対応するように位置決めする。この状態でスクリーンマスク55上に載置したペースト状の導電材料をスキージにより開口部56から充填しつつ、貫通穴52の反対側から吸引することにより、図4(c)に示すように開口部56の幅に合致した幅寸法を有した側部電極6及びランド7を一括して形成することができる。
なお、側部電極6の幅は、側部凹所5の幅よりも狭くする必要があるが、対応するランド7については隣接する絶縁基板上のランドと非導通であれば、その幅は側部凹所よりも広くても差し支えない。また、上面或いは下面にランドを設けることが困難な場合は、基板の積層間に側部電極と導通する配線を設けても良い。
【0021】
図4(d)に示すように、各貫通穴52を挟んで隣接する各絶縁基板2上に夫々形成されたランド7は、互いに導通していないため、各絶縁基板上に搭載した要調整部品を調整する場合には、各貫通穴52内に一つのプローブピン(コンタクトピン)60を挿入する。このプローブピン60は、その先端外周面に各側部電極6と一対一で接続する接点60aを有するものであり、一つのプローブピン60によって2つの異なった側部電極6に対するデータ入力等の調整作業を実施できるように構成される。プローブピン60としては、(株)マイクロクラフト製のムービング・プローブ・テスターを使用することにより、側部電極と接点との間の接触不良を防止することができる。
なお、図4(c)の例では、各側部凹所5の全高に渡る長さの側部電極6を形成したが、図4(e)のように側部凹所5の内壁の上半分の部分にのみ側部電極6を形成する場合には、2枚のセラミックシート57a、57bを積層した多層構造の絶縁基板母材50を用いる。つまり、上側のセラミックシート57bの側部凹所内にのみ予め側部電極6を形成しておき、その後下側のセラミックシート57aを接合することにより、図示した側部電極を得ることができる。このように側部電極6の下端部を絶縁基板の下面から離間させることによって、図示しない機器本体側のプリント基板上に水晶発振器を搭載したときに、側部電極がプリント基板上の配線パターンとショートする等の不具合を未然に防止できる。
なお、上記印刷方法によって絶縁基板母材50を構成する各絶縁基板2の底部実装端子3と、実装端子3から側部凹所5の内壁に延長形成した側部電極6(図2)を一括形成する場合にも、積層構造の絶縁基板母材を用いた方法によることが可能である。即ち、図5(a)及び(b)は絶縁基板母材50及び絶縁基板2の底面図であり、隣接し合う絶縁基板2の境界線51に沿って貫通形成した貫通穴52に対して、図5(c)に示した如き形状の開口部56を有したマスク55を用いて導電材料を印刷することにより、図5(a)に示した如き形状の実装端子(ランド)3と、側部凹所5内壁の側部電極6を一括形成することができる。貫通穴52の対向する内壁に形成される各側部電極6の幅は貫通穴52の全幅よりも十分に狭く設定されているために貫通穴内で対向する2つの側部電極6間は非導通状態にある一方で、貫通穴52を間に挟んで隣接する各絶縁基板2上に跨って形成される2つの実装端子3間も離間しており導通していない。従って、隣接した2つの実装端子3に対して夫々プローブピンの接点60aを個別に当接させてデータの入力、測定等を個別に行うことが可能となる。
境界線51に沿って絶縁基板母材50を分割した場合には、図5(b)に示すような実装端子3及び側部電極6を備えた絶縁基板2を得ることができる。
上記した如き構造の絶縁基板母材50の構造、及び印刷手順は、図3に示した如き水晶振動子を絶縁基板母材を用いて量産する場合にもそのまま転用することができる。
【0022】
上記の如きマスク55を用いて上記の如き構成を備えた絶縁基板母材50、或いは表面実装型圧電デバイス(表面実装型電子デバイス)を製造する方法の手順例を示せば次の如くである。
この製造方法は、底部に実装端子3を備えた絶縁基板2の表面に要調整部品21、22、23を搭載した表面実装型水晶発振器(表面実装型電子部品)の製造方法であって、複数の絶縁基板2をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材50を用いてバッチ処理を行うものである。
即ち、この製造方法では、まず、絶縁基板母材50に対して、各絶縁基板2の周縁に沿った箇所に金型等を用いて貫通穴52を貫通形成して側部凹所5を形成する側部凹所形成工程を実施する。次いで、各絶縁基板2の側面に相当する側部凹所5の内壁に、内壁全長W1に達しない狭い幅W2の側部電極6を形成する側部電極形成工程を実施する(以上までが絶縁基板母材製造工程)。その後、各絶縁基板2上に要調整部品21、22、23を搭載する部品搭載工程、絶縁基板母材50を各絶縁基板個片に分割する分割工程を順次実施する(以上が圧電発振器製造工程)。
そして、前記側部電極形成工程では、貫通穴52の一部のみを露出させる形状の開口部56を備えたマスク55を絶縁基板2上に配置して該開口部56から側部凹所5の内壁の一部に導体を印刷付着させることにより、側部電極6を形成するものである。
なお、この側部電極形成工程には、貫通穴52を介して隣接配置された各絶縁基板2の面上にランド7(実装端子3を含む)を形成する工程を含み、隣接する各絶縁基板の上下面に夫々形成される各ランド3、7間は電気的に分離されるように形成される。
また、側部電極6は、側部凹所5の全高に渡って延在するように形成してもよいし、側部凹所の上側、或いは下側のみに部分的に位置するように形成してもよい。
【0023】
次に、図6は本発明の他の実施形態に係る圧電デバイスの構成を示す図、図7は当該圧電デバイス(絶縁基板母材)の製造方法を説明する図である。
この実施形態に係る圧電デバイスは、図6に示すように絶縁基板2の側面に設けた側部凹所5内に幅の狭い側部電極6を設けた点においては上記実施形態と同様であるが、この実施形態に係る側部電極6は側部凹所5の内壁に設けた小凹所65a内に充填された導体片66aから成る点が異なっている。
【0024】
次に、図7に基づいてこの実施形態に係る圧電デバイス(水晶発振器)の製造手順を説明する。
この製造方法は、底部に実装端子3を備えた絶縁基板2の表面に要調整部品21、22、23を搭載した表面実装型圧電デバイス(表面実装型電子デバイス)の製造方法であって、複数の絶縁基板2をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材50を用いたバッチ処理による製造方法に係る。
即ち、この製造方法では、まず図7(a)に示すように絶縁基板母材50上の各絶縁基板2の周縁に沿って形成する貫通穴52の輪郭線52Aに沿った位置に少なくとも一つの小孔65を貫通形成する小孔形成工程を実施する。各小孔65は隣接する各絶縁基板2上に少なくとも一つずつ形成する。
次いで、図7(b)に示すように、各小孔65内に導体66を緊密に充填する導体充填工程を実施する。使用する導体66は、例えばタングステンである。
次いで、図7(b)に示した貫通穴52の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、金型等を用いて貫通穴を形成すると共に小孔65内の導体66を分割して導体片66aとする貫通穴形成工程を実施する(以上が絶縁基板母材製造工程を構成している)。この導体片66aは、側部電極6となる。
その後、各絶縁基板2上に要調整部品21、22、23を搭載する搭載工程と、絶縁基板母材50を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、を順次実施する(以上が、圧電発振器製造工程)。
なお、貫通穴形成工程において、各絶縁基板2の側面に相当する側部凹所5の内壁に形成される導体片66aの幅は、内壁全長に達しない狭い幅となっている。
【0025】
一方、図7に示す絶縁基板母材50のように、小孔65にタングステン等の導体66を充填したビアホールを分断して側部電極6を形成する場合には、導体66を構成する金属材料の充填量が多くなるため、金型等を用いて貫通穴52を形成したときに金属屑が大量に発生し易く、場合によっては基板表面に残留した金属屑が電子部品及び回路配線に付着し、電気回路を短絡させてしまう虞がある。このような不具合の発生を防止するためには、図7に示した絶縁母材基板50において、ビアホールの代わりに小孔65の内壁に導体膜を成膜したスルーホールを形成するのが好ましい。スルーホールはビアホールとは異なり小孔65内が中空となっている。このように小孔65を、その内壁に導体膜を成膜したスルーホールとすることにより、使用する導体材料の量を最小限に抑えることができるので、金型を用いた貫通孔形成時に発生する金属屑量を最小限に抑えることができる。なお、小孔65の内壁全体に導体膜を成膜することによりスルーホールを形成する際には、予め形成された小孔65の一方の開口側から溶融した導体を充填しつつ反対側の開口から吸引すればよい。
更に、ダイシングカッタを用いて、絶縁基板母材50を各絶縁基板個片間の境界線51に沿って個片毎に分割する場合に、スルーホールとしての小孔65は境界線上には存在せず、境界線上には貫通穴52が存在するのみであるため、カッタの刃は境界線51に沿って貫通穴52を分割する際にスルーホール内の導体膜と接することがなく、膜厚の薄い導体膜を備えたスルーホールタイプの側部電極6であっても導体が捲れ上がってしまうという不具合が発生することがない。
【0026】
また、図8(a)(b)に示すように、側部凹所5内に形成する小凹所65aの数は一つに限らず複数個であってもよく、その結果一つの側部内壁5に複数の側部電極6が形成されることとなる。各側部電極6は夫々配線パターンを介して要調整部品と接続される。従って、側部凹所5の形成個数を減少し、絶縁基板の脆性の低下、配線パターン形成スペースの減少といった不具合を解消できることとなる。なお、図8(b)のように側部電極6の下端部が側部凹所5の途中にて終端している構成では、水晶発振器の実装端子3を機器本体側のプリント基板の配線パターン上に半田接続したときに、実装端子3からはみ出た半田が側部電極6とショートする虞がなくなる。
また、図示しないが実装端子(ランド)3と、側部凹所5の内壁下部に設けた側部電極6とを導通させて、半田フィレットの形成状態を確認しやすいように構成してもよい。
【0027】
図9(a)は、上記製造方法によって絶縁基板母材上に構築された水晶発振器の要部構成を示す図であり、側部電極6を利用して要調整部品70に対する調整作業を実施することができる。調整に際しては、図9(b)に示した如き複数の接点60aを有したプローブピン(コンタクトピン)60を貫通穴52内に挿入するが、その際にはプローブピン60の先端外周に設けた複数の接点60aが各側部電極6と導通するように配慮する。このプローブピン60を用いた調整作業によれば、隣接する異なった水晶発振器1上の要調整部品70に対する調整作業を同時に一括して実施することが可能となる。
なお、上記実施形態では、表面実装型電子デバイスとして、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスを例示したがこれは一例に過ぎず、調整を要する要調整部品、動作確認を要する電子部品等を備えたあらゆる表面実装型電子デバイスに対して本発明は適用することができる。
従って、要調整部品としては、圧電振動子、温度補償回路部品、又は発振回路部品に限定される訳ではなく、各種表面実装型電子デバイスに搭載される調整を要する部品全てを含むものである。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各絶縁基板領域の底部に実装電極を備えると共に、各絶縁基板領域表面に配線パターンを形成した絶縁基板母材を用いたバッチ処理により、個々の絶縁基板上に電子部品(要調整部品を含む)を搭載した表面実装型電子デバイスを製造する際に、電子部品に対する特性測定、データ入力等の調整作業を絶縁基板母材分割前に効率的に行うことができるとともに、各絶縁基板領域周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用の配線パターン数を必要数だけ確保することができる。
また、絶縁基板母材上の隣接し合う絶縁基板の境界線に沿って設けた貫通孔内部の側部電極と、貫通孔周縁の絶縁基板面上のランドとを一括形成するために、マスクを用いて導電材料を印刷形成する際に、隣接する絶縁基板上のランド同志、貫通孔内の導電膜同志が連通状態にあることによって、各基板上の電子部品の個別調整が不可能となったり、基板分割時に刃物の刃先が損耗しやすくなるという不具合を解決することができる。
即ち、請求項1の発明に係る表面実装型電子デバイスでは、絶縁基板の側部凹所内に設けた側部電極は、側部凹所よりも狭い幅を有しているので、絶縁基板母材に形成した同じ貫通穴内に位置する複数の側部電極間を非導通状態にすることができ、また貫通穴周縁の絶縁基板面に形成するランドについても互いに導通しないように構成したので、絶縁基板母材上に電子デバイスを未分離の状態で形成したときにおいても、貫通穴内の側部電極を利用して各電子デバイス上の電子品に対する個別的な調整・確認を行うことが可能となる。また、各絶縁基板周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用の配線パターン数を必要数だけ確保することができる。
【0029】
請求項2に係る発明では、側部電極の下端部は、前記絶縁基板の底面から十分に離間した位置にあるので、電子デバイスを機器のプリント基板上に搭載したときにプリント基板上の配線とショートしたり、或いは実装電極をプリント基板上に搭載する際に使用する半田がはみ出て側部電極に付着する不具合を防止できる。
請求項3に係る発明では、側部凹所内の側部電極は対応する位置にある実装電極と接続されているので、実装電極を印刷などにより形成する際に、側部電極も同時に形成することが可能となる。また、実装電極を機器本体のプリント基板上に半田接続する際に、半田による接続強度を高めるとともに、半田フィレットの形成状況を容易に確認することができる。
請求項4に係る発明は、絶縁基板母材の段階で、スクリーンマスクを用いて各貫通穴内に導電材料を充填することにより、一括して側部電極を形成するものであり、生産性を高めることができる。
請求項5に係る発明は、側部電極は、側部凹所内壁に形成された小凹所内に充填された導体から成る。これによれば、印刷等の面倒な作業が不要となり、貫通穴を形成するだけで、側部電極が完成する。
請求項7に係る発明によれば、貫通穴内の側部電極同志が絶縁されていると同時に、絶縁基板面に形成したランド(実装電極を含む)同志も離間しているので、各基板上の電子部品の個別調整、個別確認を同時に行うことができ、絶縁基板間を分断する際に導体膜の存在しない部分を切断することになるので、刃物が損耗することもなくなる。
【0030】
請求項8の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法によれば、絶縁基板母材上の絶縁基板間に貫通穴を形成することにより、未分離状態にある各絶縁基板の側面に側部凹所を同時形成し、更に未分離状態にある各絶縁基板の側部凹所内に一括して同時に側部電極を形成することが可能となる。しかも、一つの貫通穴内の側部電極同志は分離されているので、複数の接点を有したプローブピンを貫通穴内に挿入することにより、各絶縁基板上の電子部品に対する調整・確認作業を同時に行うことが可能となる。
請求項9の発明によれば、マスクの開口部から導電材料を貫通穴内に供給して内壁に塗布することにより、各側部凹所内壁に所望の狭い幅を有した側部電極を形成することが可能となる。
請求項10の発明によれば、互いに接続された側部電極と絶縁基板面上のランド(実装電極を含む)とを一括して形成するので、工程を短縮できる。
請求項11の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、絶縁基板母材に貫通穴を形成する前に、各絶縁基板の側部凹所の内壁に相当する部位に導体を埋め込んでおき、この導体を分断するように貫通穴を形成することにより、貫通穴を形成した時点では側部電極が形成済みの状態となっている。従って、導電材料を印刷する方法に比べて設備、工程を簡略化することができる。
請求項12の発明に係る絶縁基板母材の製造方法により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品その他の電子部品に対するデータ入力等の調整作業、動作確認作業も、未分離の状態で実施することが可能となる。
【0031】
請求項13の発明によれば、請求項8と同様の効果を得ることができる。
請求項14の発明によれば、請求項6と同様の効果を得ることができる。
請求項15の発明に係る絶縁基板母材の製造方法により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品等に対するデータ入力等の調整作業、動作確認作業も、未分離の状態で実施することが可能となる。
請求項16の発明に係る絶縁基板の製造方法により製造された絶縁基板上に必要な部品を搭載することにより、表面実装型電子デバイスを構築することができ、この電子デバイスを構成する要調整部品、その他の電子部品に対する調整作業、動作確認作業も外部に露出した側部電極を用いて行うことが可能となる。
請求項17の発明に係る表面実装型電子デバイスを圧電デバイスとすることにより、請求項1乃至7に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
請求項18の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法を圧電デバイスの製造方法に適用することにより、請求項8乃至11に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る表面実装型水晶発振器の構成を示す斜視図、正面図。
【図2】(a)及び(b)は本発明の側部電極構造の他の実施形態を示す要部斜視図、及びA−A断面図。
【図3】(a)及び(b)は本発明を適用した表面実装型電子デバイスの他の例としての水晶振動子21の外観斜視図、及びB−B断面図。
【図4】(a)は図1に示した如き水晶発振器をバッチ処理により製造する際に使用する絶縁基板母材の構成を示す要部斜視図、(b)はスクリーンマスクを用いた印刷手順を示す図、(c)は形成された側部電極を示す要部斜視図、(d)はプローブピンを用いた調整方法を説明する図、(e)は他の実施形態に係る側部電極を示す図。
【図5】(a)及び(b)は絶縁基板母材及び絶縁基板の底面図、(c)は使用するマスクの開口部形状を示す図。
【図6】本発明の他の実施形態に係る圧電デバイスの構成を示す図。
【図7】(a)乃至(c)は圧電デバイス(絶縁基板母材)の製造方法を説明する図。
【図8】(a)及び(b)は他の実施形態に係る側部電極の構成図。
【図9】(a)は図7の製造方法により製造された未分離状態にある水晶発振器の平面図、(b)は調整方法を説明する図。
【図10】(a)及び(b)は従来例の説明図。
【図11】従来の実装電極の状態を示す絶縁基板母材の底面図。
【符号の説明】
1 水晶発振器、2 絶縁基板、3 実装端子(ランド)、4 配線パターン、5 側部凹所、6 側部電極、7 ランド、21 水晶振動子、22 発振回路部品、23 温度補償回路部品、25 他の回路部品、30 絶縁基板、30a 凹陥部、31 水晶振動素子、32 キャップ、33 実装電極、34 側部凹所、35 側部電極、36 パッド、50 絶縁基板母材、51 境界線、52 貫通穴、55 スクリーンマスク、56 開口部、57a、57b セラミックシート、60 プローブピン、60a 接点、65 小孔、65a 小凹所、66 導体、66a 導体片。
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁基板上に電子部品を搭載した表面実装型電子デバイス、絶縁基板母材、絶縁基板、及びそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
表面実装型電子デバイスとしては、底部に実装電極を備えた絶縁基板(プリント基板)の表面に形成した配線パターン上に各種回路部品等を搭載した構成を備えたものが知られている。このような表面実装型電子デバイスとしては、例えば水晶振動子、水晶フィルタ、水晶発振器等の圧電デバイスを例示することができる。表面実装型の水晶振動子、或いは水晶フィルタは、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に水晶振動素子(水晶基板上に励振電極を形成した素子)を搭載し、且つ水晶振動素子を含む絶縁基板上の空間を金属キャップ等により気密封止した構成を備えている。また、水晶発振器は、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面にパッケージ化された水晶振動子、発振回路部品、温度補償回路部品等を搭載した構成を備えている。
ところで、上記各種圧電デバイスを構成する絶縁基板上に搭載される水晶振動素子や、発振回路部品(抵抗等)や、温度補償回路部品は、水晶基板や水晶振動素子等の製造バラツキによって変動し易い共振周波数、発振周波数、温度周波数特性等の諸特性を調整するための要調整部品を含んでおり、圧電デバイスの組み立て完了前、或いは完了後の適時に夫々の特性が微調整される。例えば、水晶振動子及び水晶フィルタは、絶縁基板上に水晶振動素子を搭載した後で当該水晶振動素子の周波数を測定し、周波数が基準値を満たさない場合には電極膜を付加する等の方法により調整を行い、調整完了後にキャップを被せて気密封止する。水晶発振器の場合には、組立て完了後に特性を測定してから発振回路を構成する集積回路や抵抗等の定数を調整したり、補償データを書き込んだり、書き換える調整を行う。このように圧電デバイスの組立て完了前、或いは組立て完了後に搭載部品の特性を測定した上で調整を行うためには、測定やデータ書込みのための専用端子を外部に露出配置しておく必要がある。要調整部品に対する測定、データ入力に際しては、絶縁基板上に設けた専用端子にプロービングピン(コンタクトピン)を当接させて行う。
【0003】
次に、絶縁基板上にこれらの電子部品を搭載した表面実装型電子デバイスを量産する場合には、絶縁基板を複数枚シート状に接続した構成を有する大面積の絶縁基板母材(ウェハ)を用いたバッチ処理が行われる。即ち、バッチ処理による量産工程では、複数枚の絶縁基板を平面状に一体化した絶縁基板母材を用い、個々の絶縁基板に相当する領域の底面に実装電極を形成すると共に、表面には配線パターンを形成する。そして、各絶縁基板領域上の配線パターン上に所定の配置にて要調整部品その他の回路部品等を搭載(半田固定)し、キャップの組み付け等を行った後で、絶縁基板母材を各個片に分割する。
なお、個々の電子デバイスの特性を確認・調整する作業は、その際の作業性の面からしても、絶縁基板母材を個片に分割する前(シート基板状)に行うのが最も効率的である。
このようにシート基板上で電子デバイスの電気的特性の確認調整を行う方法として、例えば図10(a)(b)に示すように絶縁基板母材100として各絶縁基板領域101間の境界線102に沿って、スルーホールから成る調整端子(専用端子)を隣接した絶縁基板同士の調整端子が非導通となるよう互い違いに配置したものを用い、電子部品を各絶縁基板上に搭載した後、電子部品の電気的特性設定条件を調整・確認するよう、データ入力等のためのコンタクトピンを調整端子に挿入する。そして、その後、境界線102に沿って絶縁基板母材を分割し、電子デバイスを個片化する。なお、調整端子の形成方法としては絶縁基板母材上の境界線102に沿って金型等を用いて予め貫通孔103を打ち抜き形成しておき、この貫通孔103内に印刷等によって電極膜104を形成する方法(サイドキャスタレーション)が知られている。これによれば、隣り合う絶縁基板領域間に跨って形成される貫通孔103内に蒸着を行った後で境界線102に沿って分割したときに、側面に形成された切欠き状の側部凹所103a内に全面的に電極膜104が形成された絶縁基板を得ることができる。各側部凹所103a内の電極膜104は、絶縁基板表面のデータ書き込み用の配線パターン105と接続されており、図示しないプローブを接触させてデータ書込みを行うことができる。
【0004】
しかし、例えば水晶発振器にあっては、図10(a)に示すように一つのデバイスに対しデータ書込み端子が最低でも4個必要であり、それらを絶縁基板101の2つの端縁に夫々2個ずつ配置すると、隣接した絶縁基板の分を合わせて境界線102沿いには、最低4個の凹所103aが形成される。つまり、一つの端縁に設けた4個の凹所103aの内の2個は、一方の絶縁基板101側の配線パターンと接続するために設け、他の2個の凹所103aは隣接する他の絶縁基板上の配線パターンと接続するために設ける。このため、一個の電子デバイスが必要とする調整端子数に対し、倍の数の調整端子用スルーホールがその周囲に設けられるので、搭載する要調整部品106の数、または調整端子数が増大すればする程、凹所103aの数が増大するため、絶縁基板101の機械的強度が低下して破損し易くなるばかりでなく、配線パターンを形成するための絶縁基板面積が減少し、配線パターンのレイアウト自由度が低下する、という不具合をもたらす。
【0005】
次に、図11は絶縁基板母材上の個々の絶縁基板領域の底面に実装電極を形成した状態を示す底面図である。表面実装型の電子デバイスにおいては、絶縁基板101の底部の実装電極110を機器本体側のプリント基板上に実装した際に、接合強度の向上と、半田付け状態の良否の確認がし易くなるように、サイドキャスタレーションが形成される。このサイドキャスタレーションは、隣接する絶縁基板領域間に跨るように形成した貫通孔103の内壁全面及び絶縁基板面に電極膜を形成した後で、貫通孔103を含む境界線から分割することにより形成される。この電極膜は、例えば貫通孔103よりも大きな開口面積を有した開口部を備えたスクリーンマスクを用いて導電材料を印刷することにより形成されるが、その際に、導電材料を貫通孔の一方側から充填しながら反対側から吸引することにより、貫通孔103の内壁全体に導電材料104を付着させてスルーホールを形成する。また、この際に、貫通孔103の外周縁に相当する絶縁基板面にも実装電極110、或いはスルーホールランド111が形成される。この際、隣接する両絶縁基板101上の各実装電極110間、及び各スルーホールランド111間は、互いに接続された状態で形成される。また、貫通孔103の内壁全体にも導体膜が連続形成されている。
【0006】
しかし、隣接する絶縁基板上の実装電極110間がスルーホールランド111内の導電材料104にて導通したものであるので、絶縁基板母材の状態で個々の絶縁基板領域に搭載した要調整部品についての特性測定、或いはデータ入力ができなくなり、このため、個片に分割した後に特性調整を個別に行う必要が生じ、またこの場合、肉薄の絶縁基板側面に対しプローブを点接触させなければならず、プローブの接触不良が生じる等によって、正確な測定ができず生産性が大幅に低下する。
更に、絶縁基板母材100をダイシングカッターを用いて境界線102に沿って切断することにより、各絶縁基板個片に分割する場合、導電材料104がカッターの刃により引っ掛けられて貫通穴103の側壁から剥がれてしまうという問題が発生することが多々あった。
一方、絶縁基板母材の状態において個々の絶縁基板領域に搭載した要調整部品についての特性測定を可能にする基板構造に関する従来例としては、特許第3223708号に開示されたものがある。即ち、当該特許公報に開示された絶縁基板母材は、個々の絶縁基板領域の周縁(境界線)に沿って長方形の貫通孔をパンチングにより形成し、その貫通孔内に導体を充填してビアホールとした後で、ドリル等によりビアホール(導体)を分断することにより単一の貫通孔の対向する2つの内壁面に夫々分割導体を露出するように構成したものである。なお、ここでビアホールとは、貫通孔内の空間を埋めるように導体を充填した構造を称する。
そして、絶縁基板母材上で隣接し合う絶縁基板領域の境界に位置する貫通孔の対向する内壁(各凹所内壁)に形成された分割導体は互いに非導通であるために、各分割導体が属する絶縁基板個片の端子間における絶縁状態が保たれ、その結果、絶縁基板母材の状態において、個々の絶縁基板個片に搭載した要調整部品についての特性測定を行うことができる。
しかしながら、このような絶縁基板母材の場合、一つのビアホールを2分割することにより互いに非導通状態にある2つの分割導体を形成することから、予め大きな開口寸法を備えた長方形等の貫通孔が必要となり、これに伴い貫通孔に高価な導体材料を大量に充填しなければならないので、結果として電子部品の低価格化が十分に達成されないという問題があった。
【特許文献1】特許第3223708号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、複数の絶縁基板を連設したシート状の構成を有し、各絶縁基板領域の底部に実装電極を形成すると共に、各絶縁基板領域表面に配線パターンを形成した絶縁基板母材を用いたバッチ処理により、個々の絶縁基板上に要調整部品を搭載した表面実装型電子デバイスを製造する際に、要調整部品に対する特性測定、データ入力等の調整作業を絶縁基板母材分割前に効率的に行うことができるとともに、各絶縁基板領域周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用の配線パターン数を必要数だけ確保することができる表面実装型電子デバイス、絶縁基板母材及び絶縁基板、それらの製造方法を低価格にて提供することを課題とする。
また、絶縁基板母材上の隣接し合う絶縁基板の境界線に沿って設けた貫通孔内部の側部電極と、貫通孔周縁の絶縁基板面上のランドとを一括形成するために、マスクを用いて導電材料を印刷形成する際に、隣接する絶縁基板上のランド同志、貫通孔内の導電膜同志が連通状態にあることによって、各基板上の要調整部品の個別調整が不可能となるという不具合を解決することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1の発明に係る表面実装型電子デバイスは、底部に実装電極を備えると共に外側面に設けた側部凹所内に少なくとも一つの側部電極を備えた絶縁基板と、該絶縁基板表面に搭載された電子部品と、を備えた表面実装型電子デバイスにおいて、前記側部凹所内に設けた側部電極は、側部凹所よりも狭い幅を有していることを特徴とする。
各種電子機器、機械類等の機器の電装部には、プリント基板が装備され、プリント基板上には各種電子デバイスが搭載されている。これらの電子デバイスの内でも表面実装型の電子デバイスは、底部に備えた実装電極をプリント基板上の配線パターン上に半田接続することにより搭載される。この種の表面実装型電子デバイスは底部に実装電極を備えた絶縁基板上に各種回路部品、素子等を搭載した構成を備えているが、これらの電子デバイスが搭載する回路部品等の中には特性の調整を要する要調整部品、動作チェックを必要とする電子部品等も含まれており、プローブピン等を当接させて特性調整・動作確認を行うための電極が電子デバイスの外部に露出配置されている。例えば、この調整・確認用の電極は絶縁基板の側面に設けた側部凹所内に配置されるが、側部凹所を設ける理由は、大面積の絶縁基板母材を用いて電子デバイスを大量生産する際に、絶縁基板領域間に貫通穴を設け、この貫通穴内壁に印刷等により調整用・確認用の側部電極を形成するという手順を経るためである。しかし、従来は貫通穴の内壁全周に渡って連続した電極膜を形成していたため、個々の絶縁基板を分離してからでなければ、絶縁基板上の要調整部品等の電子部品を調整することができなかった。また、側部電極と同時に絶縁基板周縁にランド(実装電極を含む)を形成する場合にも、従来は隣接するランド間が導通していたため、絶縁基板母材の状態で各絶縁基板上の要調整部品等に対する個別調整・確認を行うことは不可能であった。
【0009】
本発明の表面実装型電子デバイスにあっては、絶縁基板の側部凹所内の側部電極の幅を側部凹所よりも狭くしたので、絶縁基板母材に形成した同じ貫通穴内に位置する複数の側部電極間を非導通状態にすることができ、また貫通穴周縁の絶縁基板面に形成するランドについても互いに導通しないように構成したので、絶縁基板母材上に電子デバイスを未分離の状態で形成したときにおいても、貫通穴内の側部電極を利用して各電子デバイス上の要調整部品等に対する個別的な調整・確認を行うことが可能となる。
また、一つの貫通穴に複数の側部電極を形成できるので、各絶縁基板周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用(動作確認用)の配線パターン数を必要数だけ確保することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記側部電極は前記絶縁基板の配線パターンの何れかと接続され、且つその下端部は、前記絶縁基板の底面から離間した位置にあることを特徴とする。
側部電極を要調整部品等の電子部品から延びる配線パターンと接続することにより、側部電極を利用したデータ入力等の調整・確認作業が可能となる。しかも、絶縁基板母材の状態においても調整が可能となるので効率の良い調整作業等が可能となる。また、側部電極を側部凹所の全高さに渡って延在させるのではなく、その下端部を絶縁基板の下面から十分に離間させているので、電子デバイスを機器のプリント基板上に搭載したときにプリント基板上の配線とショートしたり、或いは実装電極をプリント基板上に搭載する際に使用する半田がはみ出て側部電極に付着する不具合を防止できる。
請求項3に係る発明は、請求項1において、前記絶縁基板の外側面に設けた側部凹所は、底部の実装電極と対応する位置に形成されており、側部凹所内の側部電極は対応する位置にある実装電極と接続されていることを特徴とする。
実装電極を機器本体側のプリント基板上の配線パターン(ランド)上に半田接続する際に、接続状態(半田フィレットの形成状態)を目視等により確認するためには、実装電極の端部を側部凹所内壁の下部に延長形成しておくことが好ましい。この発明によれば、実装電極を印刷などにより形成する際に、側部電極も同時に形成することが可能となる。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1、2、又は3の何れか一項において、前記側部電極は、前記側部凹所内に印刷により塗布形成された導体膜から成ることを特徴とする。
前記側部電極の形成方法は種々考えられるが、絶縁基板母材の段階で、スクリーンマスクを用いて各貫通穴内に導電材料を充填する事により、一括して側部電極を形成することが可能となる。
請求項5に係る発明は、請求項1、2、又は3の何れか一項において、前記側部電極は、前記側部凹所内壁に形成された小凹所内に充填された導体から成ることを特徴とする。
請求項4においては、絶縁基板母材上における各絶縁基板間の境界線に沿って形成した貫通穴内に印刷により導体膜を塗布することにより、側部電極を形成したが、請求項5では絶縁基板母材に貫通形成した小孔内に導体を充填してから、小孔を分断するように貫通穴を形成する。従って、印刷等の面倒な作業が不要となり、貫通穴を形成するだけで、側部電極が完成する。
請求項6に係る発明は、請求項1、2又は3において、前記側部電極は、前記側部凹所内壁に形成された小凹所内壁のみに成膜された導体膜から成ることを特徴とする。
これによれば、ビアホールに代えて、小孔の内壁に導体膜を形成することによってスルーホールを形成し、絶縁基板母材をカッタにより分割して絶縁基板個片を得る際に、スルーホールをカッタで切断しないので、導体の捲れ上がりを防止でき、また使用する導体量を低減して低コスト化することができる。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の何れか一項において、前記側部電極に対応する絶縁基板の表面又は裏面には夫々側部電極と導通するランドが形成され、各ランドの他の部分は側部電極を設けた絶縁基板端縁から離間配置されていることを特徴とする。
絶縁基板母材上の隣接し合う絶縁基板の境界線に沿って設けた貫通孔内部の側部電極と、貫通孔周縁の絶縁基板面上のランドとを一括形成するために、マスクを用いて導電材料を印刷形成する際に、隣接する絶縁基板上のランド同志、貫通孔内の導電膜同志が連通状態にあることによって、各基板上の要調整部品等の個別調整等が不可能となったり、基板分割時に刃物の刃先が損耗しやすくなるという不具合が発生する。これに対して本発明では、貫通穴内の側部電極同志が絶縁されていると同時に、絶縁基板面に形成したランド(実装電極を含む)同志も離間しているので、各基板上の要調整部品等の個別調整等を同時に行うことができ、絶縁基板間を分断する際に導体膜の存在しない部分を切断することになるので、刃物が損耗することもなくなる。
【0012】
請求項8の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に電子部品を搭載した表面実装型電子部品の製造方法であって、複数の絶縁基板をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材を用いてバッチ処理を行うものにおいて、絶縁基板母材に対して、各絶縁基板の周縁に沿った箇所に貫通穴を設けて側部凹所を形成する工程と、前記各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、該内壁全長に達しない幅の側部電極を形成する側部電極形成工程と、各絶縁基板表面に電子部品を搭載する工程と、絶縁基板母材を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、から成ることを特徴とする。
絶縁基板母材上の絶縁基板間に貫通穴を形成することにより、未分離状態にある各絶縁基板の側面に側部凹所を同時形成し、更に未分離状態にある各絶縁基板の側部凹所内に一括して同時に側部電極を形成することが可能となる。しかも、一つの貫通穴内の側部電極同志は分離されているので、複数の接点を有したプローブピンを貫通穴内に挿入することにより、各絶縁基板上の要調整部品その他の電子部品に対する調整・確認作業を同時に行うことが可能となる。
請求項9の発明は、請求項8において、前記側部電極形成工程では、前記貫通穴の一部のみを露出させる開口部を備えたマスクを絶縁基板上に配置して該開口部から側部凹所の内壁の一部に導電材料を印刷塗布することを特徴とする。
これによれば、マスクの開口部から導電材料を貫通穴内に供給して内壁に塗布することにより、各側部凹所内壁に所望の狭い幅を有した側部電極を形成することが可能となる。
【0013】
請求項10の発明では、請求項8、9に記載の側部電極形成工程は、前記貫通穴を介して隣接配置された各絶縁基板の面にランドを形成する工程を含み、隣接配置された各絶縁基板の面に形成される各ランド間は電気的に分離されていることを特徴とする。
通常、側部電極は、絶縁基板面上のランド(実装電極を含む)と連設されており、両者を一括して形成できれば、工程の短縮となることが明らかである。
請求項11の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に要調整部品を搭載した表面実装型電子デバイスの製造方法であって、複数の絶縁基板をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材を用いてバッチ処理を行うものにおいて、各絶縁基板の周縁に沿って形成する貫通穴の輪郭線に沿った位置に少なくとも一つの小孔を貫通形成する工程と、前記小孔に導体を充填する工程と、前記貫通穴の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、貫通穴を形成すると共に小孔内の導体を分割する貫通穴形成工程と、各絶縁基板表面に電子部品を搭載する工程と、絶縁基板母材を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、を備え、前記貫通穴形成工程において、各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の分割された導体片から成る側部電極を形成することを特徴とする。
絶縁基板母材に貫通穴を形成する前に、各絶縁基板の側部凹所の内壁に相当する部位に導体を埋め込んでおき、この導体を分断するように貫通穴を形成することにより、貫通穴を形成した時点では側部電極が形成済みの状態となっている。従って、導電材料を印刷する方法に比べて設備、工程を簡略化することができる。
請求項12の発明に係る絶縁基板母材の製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板を複数連結したシート状の大面積の絶縁基板母材の製造方法において、絶縁基板母材に対して、各絶縁基板の周縁に沿った箇所に貫通穴を設けて側部凹所を形成する工程と、前記各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の側部電極を形成する側部電極形成工程と、から成ることを特徴とする。
このような工程により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品等に対するデータ入力等の調整作業、動作確認作業も、未分離の状態で実施することが可能となる。
【0014】
請求項13の発明は、請求項12において、前記側部電極形成工程では、前記貫通穴の一部のみを露出させる開口部を備えたマスクを絶縁基板上に配置して該開口部から側部凹所の内壁の一部に導電材料を印刷塗布させることを特徴とする。
これによれば、請求項9と同様の作用、効果を得ることができる。
請求項14の発明では、前記請求項12、13に記載の側部電極形成工程は、前記貫通穴を介して隣接配置された各絶縁基板の表面又は裏面にランドを形成する工程を含み、各絶縁基板上に形成される各ランド間は電気的に分離されていることを特徴とする。
これによれば、請求項7と同様の作用、効果を得ることができる。
請求項15の発明に係る絶縁基板母材の製造方法は、底部に実装電極を備えた絶縁基板を複数連結したシート状の大面積の絶縁基板母材の製造方法において、各絶縁基板の周縁に沿って形成する貫通穴の輪郭線に沿った位置に少なくとも一つの小孔を貫通形成する工程と、前記小孔に導体を充填する工程と、前記貫通穴の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、貫通穴を形成すると共に小孔内の導体を分割する貫通穴形成工程と、を備え、前記貫通穴形成工程により、各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の分割された導体片から成る側部電極を形成することを特徴とする。
このような工程により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の電子部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品等に対するデータ入力等の調整作業等も、未分離の状態で実施することが可能となる。
【0015】
請求項16の発明に係る絶縁基板の製造方法は、請求項12乃至15に記載の絶縁基板母材の製造方法により製造された絶縁基板母材を更に各絶縁基板ごとに分割する工程を備えたことを特徴とする。
このような工程により製造された絶縁基板上に必要な部品を搭載することにより、表面実装型電子デバイスを構築することができ、この電子デバイスを構成する要調整部品等に対する調整作業等も外部に露出した側部電極を用いて行うことが可能となる。
請求項17の発明に係る表面実装型電子デバイスは、請求項1乃至7に記載の表面実装型電子デバイスにおいて、前記表面実装型電子デバイスは、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスであることを特徴とする。
圧電デバイスは、絶縁基板上に各種の要調整部品、電子部品を搭載した構成を備えているので、請求項1乃至6に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
請求項18の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、請求項8乃至11に記載の表面実装型電子デバイスの製造方法において、前記表面実装型電子デバイスは、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスであることを特徴とする。
圧電デバイスは、絶縁基板上に各種の要調整部品、その他の電子部品を搭載した構成を備えているので、請求項7乃至10に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示した実施の形態にもとづいて詳細に説明する。
なお、以下の実施形態では表面実装型電子デバイスの一例として表面実装型圧電デバイス、特に水晶発振器(圧電発振器)を用いて説明する。
図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る表面実装型水晶発振器の構成を示す斜視図、正面図である。
この水晶発振器1は、セラミックシート等、シート状の絶縁材料を積層した絶縁基板2上に電子部品としての水晶振動子21、発振回路部品22及び温度補償回路部品23等を搭載した構成を備えている。
絶縁基板2は、底部に実装端子(ランド)3を備えると共に表面に配線パターン4を備え且つ外側面に設けた側部凹所5内に少なくとも一つの側部電極6を備えている。
絶縁基板2上の配線パターン4(ランド)上には、水晶振動子21、発振回路部品22及び温度補償回路部品23や、他の回路部品25等が半田等により接続固定されている。
なお、水晶振動子21は、絶縁材料から成る容器内に水晶振動素子(水晶基板上に励振電極を形成した素子)を気密封止した構成を備え、絶縁基板2上に表面実装可能な外部電極を備えた構成となっている。他の部品22、23、25等も絶縁基板2上に実装可能な構成となっている。
【0017】
この実施形態に係る水晶発振器1の特徴的な構成は、側部凹所5内に設けた側部電極6が、側部凹所5の内壁よりも狭い幅を有している点にある。このため、後述するようにバッチ処理によって絶縁基板及び発振器を製造する際に、一つの貫通穴内に形成される複数の側部電極間を絶縁分離することができる。また、各側部凹所5の周縁に相当する絶縁基板面に形成したランド7が側部凹所5を設けた絶縁基板端縁よりも内側に退避している点も特徴的である。即ち、ランド7が対応する位置関係にある側部電極6と導通する部分を除き、ランド7の他の端縁部分は絶縁基板端縁から離間している。従って、後述するようにバッチ処理により絶縁基板及び発振器を製造する際に、隣接し合う絶縁基板上に形成した各ランド間が導通することがなくなり、搭載する要調整部品の個別調整、搭載する電子部品についての動作確認を夫々絶縁基板を分割する前の段階で、一括して同時に行うことが可能となる。
なお、図示の例では側部凹所5は絶縁基板の厚さ方向全体に延在している一方で、側部電極6の下端部は、絶縁基板の途中で終端しており、絶縁基板の下面にまで達していない。このように側部電極6の下端部を絶縁基板の下面から離間させておくことにより、この水晶発振器1を図示しない機器本体側のプリント基板上に搭載したときに、該プリント基板上の配線パターンと側部電極がショートする等の不具合を防止することができる。従って、このような不具合が発生する虞がない場合には、側部電極6を絶縁基板2の下面近くまで延在させてもよい。
なお、絶縁基板2は、セラミックシート等の絶縁シートを複数枚積層して焼き固めることにより製造するので、上側の絶縁シートの側部凹所5内にだけ側部電極6を形成しておくようにすれば、図1に示した如き側部電極の構成を容易に製作することができる。
【0018】
次に、図2(a)及び(b)は本発明の側部電極構造の他の実施形態を示す要部斜視図、及びA−A断面図であり、絶縁基板2の実装端子3と対応する側面に側部凹所5を形成するとともに、側部凹所5内の下部に極限して設けた幅の狭い側部電極6を対応する位置関係にある実装端子3と導通させた構成が特徴的である。これを換言すれば、実装端子3の一部を側部凹所5の内壁下部に延長形成したものである。
表面実装型の電子デバイスにおいては、絶縁基板2の底部の実装端子3を機器本体側のプリント基板上に実装する際に、接合強度の向上を図り、半田付け状態の良否の確認がし易くなるように、サイドキャスタレーションが形成される。本実施形態では側部凹所5の内壁の一部に幅の狭い側部電極6を形成している。図4のように、絶縁基板母材状態において、隣接する絶縁基板間の側部電極6同士および実装端子3同士が非導通構成であるので、電子デバイスの電気的特性の確認・調整をバッチ処理することができると共に、このスルーホールを複数の側部電極6が共用するので、絶縁基板母材に形成する貫通孔の数を半減することができる。また、一つの側部凹所5内に幅の狭い側部電極6を間隔を隔てて複数個配置することにより、側部凹所の数を更に低減することが可能となる。従って、側部凹所の数が多い場合に生じる不具合である絶縁基板の脆性の低下、及び配線パターンレイアウト自由度の低下、という不具合を解消することが可能となる。
【0019】
次に、図3(a)及び(b)は本発明を適用した表面実装型電子デバイスの他の例としての水晶振動子21の外観斜視図、及びB−B断面図である。
この水晶振動子21は、上面に凹陥部30aを有した絶縁基板30内に水晶振動素子31を収容した状態で凹陥部30aを金属キャップ32により気密封止した構成を備えている。絶縁基板30の底面には対向する2つの端縁に沿って夫々実装端子33を備えると共に、各実装端子33と対応する外側面には側部凹所34が形成され、各実装端子33は各側部凹所34の内壁に沿って上向きに延長形成されて側部電極35となっている。各実装端子33と側部電極35の幅寸法は、側部凹所34の幅よりも狭くなるように設定されている。
水晶振動素子31の面上に形成した図示しない2つの励振電極から延びるリード端子は、凹陥部30a内の段差上に設けた2つのパッド36に夫々バインダにより接続され、各パッド36は夫々異なった実装端子33と導通されている。
周波数調整のための測定作業は、キャップ32により凹陥部30aを封止する前の製造過程において、実装端子33から電力を供給することにより実施され、測定した共振周波数が規定値を満たさない場合には、励振電極上に電極膜を付加する調整作業が行われる。このような調整作業を終了した後で、キャップによる凹陥部の封止が行われる。
このような構成を備えた水晶振動子31を大面積の絶縁基板母材を用いたバッチ処理により製造する場合には、絶縁基板母材上の各絶縁基板30上に水晶振動素子を搭載した後で、各絶縁基板底部の実装電極にプローブピンを当接させた状態で周波数の測定を実施する。また、実装端子33、側部凹所34及び側部電極35は、隣接する絶縁基板間に跨るように貫通孔を形成してから、所要形状の開口部を有したスクリーンマスクをあてがった状態で導電材料を印刷することにより形成する。
【0020】
次に、図4(a)は図1に示した如き水晶発振器をバッチ処理により製造する際に使用する絶縁基板母材50の構成を示す要部斜視図であり、絶縁基板2間の境界線を構成する分割溝(ミシン目)51によって区画される各絶縁基板2(絶縁基板領域)の上面、或いは内部には配線パターン4が形成され、配線パターン4を構成するランド上には水晶振動子21、発振回路部品22及び温度補償回路部品23等が半田により搭載されている。
隣接し合う絶縁基板2間の境界線51に沿った位置には、貫通穴52が貫通形成され、この貫通穴52は絶縁基板を分割した際に側部凹所5となる。また、絶縁基板母材50の端縁寄りに位置する絶縁基板2の端縁(隣接する絶縁基板が存在しない端縁)には切欠き状の貫通穴が貫通形成される。
これらの貫通穴52の内壁の一部に導電材料を印刷して側部電極6及びランド7を形成する場合は、図4(b)に示すように貫通穴52の全幅W1よりも狭い幅W2の開口部56を有したスクリーンマスク55を絶縁基板母材50の上面にあてがい、各開口部56が各貫通穴52の適所に直交した状態で対応するように位置決めする。この状態でスクリーンマスク55上に載置したペースト状の導電材料をスキージにより開口部56から充填しつつ、貫通穴52の反対側から吸引することにより、図4(c)に示すように開口部56の幅に合致した幅寸法を有した側部電極6及びランド7を一括して形成することができる。
なお、側部電極6の幅は、側部凹所5の幅よりも狭くする必要があるが、対応するランド7については隣接する絶縁基板上のランドと非導通であれば、その幅は側部凹所よりも広くても差し支えない。また、上面或いは下面にランドを設けることが困難な場合は、基板の積層間に側部電極と導通する配線を設けても良い。
【0021】
図4(d)に示すように、各貫通穴52を挟んで隣接する各絶縁基板2上に夫々形成されたランド7は、互いに導通していないため、各絶縁基板上に搭載した要調整部品を調整する場合には、各貫通穴52内に一つのプローブピン(コンタクトピン)60を挿入する。このプローブピン60は、その先端外周面に各側部電極6と一対一で接続する接点60aを有するものであり、一つのプローブピン60によって2つの異なった側部電極6に対するデータ入力等の調整作業を実施できるように構成される。プローブピン60としては、(株)マイクロクラフト製のムービング・プローブ・テスターを使用することにより、側部電極と接点との間の接触不良を防止することができる。
なお、図4(c)の例では、各側部凹所5の全高に渡る長さの側部電極6を形成したが、図4(e)のように側部凹所5の内壁の上半分の部分にのみ側部電極6を形成する場合には、2枚のセラミックシート57a、57bを積層した多層構造の絶縁基板母材50を用いる。つまり、上側のセラミックシート57bの側部凹所内にのみ予め側部電極6を形成しておき、その後下側のセラミックシート57aを接合することにより、図示した側部電極を得ることができる。このように側部電極6の下端部を絶縁基板の下面から離間させることによって、図示しない機器本体側のプリント基板上に水晶発振器を搭載したときに、側部電極がプリント基板上の配線パターンとショートする等の不具合を未然に防止できる。
なお、上記印刷方法によって絶縁基板母材50を構成する各絶縁基板2の底部実装端子3と、実装端子3から側部凹所5の内壁に延長形成した側部電極6(図2)を一括形成する場合にも、積層構造の絶縁基板母材を用いた方法によることが可能である。即ち、図5(a)及び(b)は絶縁基板母材50及び絶縁基板2の底面図であり、隣接し合う絶縁基板2の境界線51に沿って貫通形成した貫通穴52に対して、図5(c)に示した如き形状の開口部56を有したマスク55を用いて導電材料を印刷することにより、図5(a)に示した如き形状の実装端子(ランド)3と、側部凹所5内壁の側部電極6を一括形成することができる。貫通穴52の対向する内壁に形成される各側部電極6の幅は貫通穴52の全幅よりも十分に狭く設定されているために貫通穴内で対向する2つの側部電極6間は非導通状態にある一方で、貫通穴52を間に挟んで隣接する各絶縁基板2上に跨って形成される2つの実装端子3間も離間しており導通していない。従って、隣接した2つの実装端子3に対して夫々プローブピンの接点60aを個別に当接させてデータの入力、測定等を個別に行うことが可能となる。
境界線51に沿って絶縁基板母材50を分割した場合には、図5(b)に示すような実装端子3及び側部電極6を備えた絶縁基板2を得ることができる。
上記した如き構造の絶縁基板母材50の構造、及び印刷手順は、図3に示した如き水晶振動子を絶縁基板母材を用いて量産する場合にもそのまま転用することができる。
【0022】
上記の如きマスク55を用いて上記の如き構成を備えた絶縁基板母材50、或いは表面実装型圧電デバイス(表面実装型電子デバイス)を製造する方法の手順例を示せば次の如くである。
この製造方法は、底部に実装端子3を備えた絶縁基板2の表面に要調整部品21、22、23を搭載した表面実装型水晶発振器(表面実装型電子部品)の製造方法であって、複数の絶縁基板2をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材50を用いてバッチ処理を行うものである。
即ち、この製造方法では、まず、絶縁基板母材50に対して、各絶縁基板2の周縁に沿った箇所に金型等を用いて貫通穴52を貫通形成して側部凹所5を形成する側部凹所形成工程を実施する。次いで、各絶縁基板2の側面に相当する側部凹所5の内壁に、内壁全長W1に達しない狭い幅W2の側部電極6を形成する側部電極形成工程を実施する(以上までが絶縁基板母材製造工程)。その後、各絶縁基板2上に要調整部品21、22、23を搭載する部品搭載工程、絶縁基板母材50を各絶縁基板個片に分割する分割工程を順次実施する(以上が圧電発振器製造工程)。
そして、前記側部電極形成工程では、貫通穴52の一部のみを露出させる形状の開口部56を備えたマスク55を絶縁基板2上に配置して該開口部56から側部凹所5の内壁の一部に導体を印刷付着させることにより、側部電極6を形成するものである。
なお、この側部電極形成工程には、貫通穴52を介して隣接配置された各絶縁基板2の面上にランド7(実装端子3を含む)を形成する工程を含み、隣接する各絶縁基板の上下面に夫々形成される各ランド3、7間は電気的に分離されるように形成される。
また、側部電極6は、側部凹所5の全高に渡って延在するように形成してもよいし、側部凹所の上側、或いは下側のみに部分的に位置するように形成してもよい。
【0023】
次に、図6は本発明の他の実施形態に係る圧電デバイスの構成を示す図、図7は当該圧電デバイス(絶縁基板母材)の製造方法を説明する図である。
この実施形態に係る圧電デバイスは、図6に示すように絶縁基板2の側面に設けた側部凹所5内に幅の狭い側部電極6を設けた点においては上記実施形態と同様であるが、この実施形態に係る側部電極6は側部凹所5の内壁に設けた小凹所65a内に充填された導体片66aから成る点が異なっている。
【0024】
次に、図7に基づいてこの実施形態に係る圧電デバイス(水晶発振器)の製造手順を説明する。
この製造方法は、底部に実装端子3を備えた絶縁基板2の表面に要調整部品21、22、23を搭載した表面実装型圧電デバイス(表面実装型電子デバイス)の製造方法であって、複数の絶縁基板2をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材50を用いたバッチ処理による製造方法に係る。
即ち、この製造方法では、まず図7(a)に示すように絶縁基板母材50上の各絶縁基板2の周縁に沿って形成する貫通穴52の輪郭線52Aに沿った位置に少なくとも一つの小孔65を貫通形成する小孔形成工程を実施する。各小孔65は隣接する各絶縁基板2上に少なくとも一つずつ形成する。
次いで、図7(b)に示すように、各小孔65内に導体66を緊密に充填する導体充填工程を実施する。使用する導体66は、例えばタングステンである。
次いで、図7(b)に示した貫通穴52の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、金型等を用いて貫通穴を形成すると共に小孔65内の導体66を分割して導体片66aとする貫通穴形成工程を実施する(以上が絶縁基板母材製造工程を構成している)。この導体片66aは、側部電極6となる。
その後、各絶縁基板2上に要調整部品21、22、23を搭載する搭載工程と、絶縁基板母材50を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、を順次実施する(以上が、圧電発振器製造工程)。
なお、貫通穴形成工程において、各絶縁基板2の側面に相当する側部凹所5の内壁に形成される導体片66aの幅は、内壁全長に達しない狭い幅となっている。
【0025】
一方、図7に示す絶縁基板母材50のように、小孔65にタングステン等の導体66を充填したビアホールを分断して側部電極6を形成する場合には、導体66を構成する金属材料の充填量が多くなるため、金型等を用いて貫通穴52を形成したときに金属屑が大量に発生し易く、場合によっては基板表面に残留した金属屑が電子部品及び回路配線に付着し、電気回路を短絡させてしまう虞がある。このような不具合の発生を防止するためには、図7に示した絶縁母材基板50において、ビアホールの代わりに小孔65の内壁に導体膜を成膜したスルーホールを形成するのが好ましい。スルーホールはビアホールとは異なり小孔65内が中空となっている。このように小孔65を、その内壁に導体膜を成膜したスルーホールとすることにより、使用する導体材料の量を最小限に抑えることができるので、金型を用いた貫通孔形成時に発生する金属屑量を最小限に抑えることができる。なお、小孔65の内壁全体に導体膜を成膜することによりスルーホールを形成する際には、予め形成された小孔65の一方の開口側から溶融した導体を充填しつつ反対側の開口から吸引すればよい。
更に、ダイシングカッタを用いて、絶縁基板母材50を各絶縁基板個片間の境界線51に沿って個片毎に分割する場合に、スルーホールとしての小孔65は境界線上には存在せず、境界線上には貫通穴52が存在するのみであるため、カッタの刃は境界線51に沿って貫通穴52を分割する際にスルーホール内の導体膜と接することがなく、膜厚の薄い導体膜を備えたスルーホールタイプの側部電極6であっても導体が捲れ上がってしまうという不具合が発生することがない。
【0026】
また、図8(a)(b)に示すように、側部凹所5内に形成する小凹所65aの数は一つに限らず複数個であってもよく、その結果一つの側部内壁5に複数の側部電極6が形成されることとなる。各側部電極6は夫々配線パターンを介して要調整部品と接続される。従って、側部凹所5の形成個数を減少し、絶縁基板の脆性の低下、配線パターン形成スペースの減少といった不具合を解消できることとなる。なお、図8(b)のように側部電極6の下端部が側部凹所5の途中にて終端している構成では、水晶発振器の実装端子3を機器本体側のプリント基板の配線パターン上に半田接続したときに、実装端子3からはみ出た半田が側部電極6とショートする虞がなくなる。
また、図示しないが実装端子(ランド)3と、側部凹所5の内壁下部に設けた側部電極6とを導通させて、半田フィレットの形成状態を確認しやすいように構成してもよい。
【0027】
図9(a)は、上記製造方法によって絶縁基板母材上に構築された水晶発振器の要部構成を示す図であり、側部電極6を利用して要調整部品70に対する調整作業を実施することができる。調整に際しては、図9(b)に示した如き複数の接点60aを有したプローブピン(コンタクトピン)60を貫通穴52内に挿入するが、その際にはプローブピン60の先端外周に設けた複数の接点60aが各側部電極6と導通するように配慮する。このプローブピン60を用いた調整作業によれば、隣接する異なった水晶発振器1上の要調整部品70に対する調整作業を同時に一括して実施することが可能となる。
なお、上記実施形態では、表面実装型電子デバイスとして、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスを例示したがこれは一例に過ぎず、調整を要する要調整部品、動作確認を要する電子部品等を備えたあらゆる表面実装型電子デバイスに対して本発明は適用することができる。
従って、要調整部品としては、圧電振動子、温度補償回路部品、又は発振回路部品に限定される訳ではなく、各種表面実装型電子デバイスに搭載される調整を要する部品全てを含むものである。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各絶縁基板領域の底部に実装電極を備えると共に、各絶縁基板領域表面に配線パターンを形成した絶縁基板母材を用いたバッチ処理により、個々の絶縁基板上に電子部品(要調整部品を含む)を搭載した表面実装型電子デバイスを製造する際に、電子部品に対する特性測定、データ入力等の調整作業を絶縁基板母材分割前に効率的に行うことができるとともに、各絶縁基板領域周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用の配線パターン数を必要数だけ確保することができる。
また、絶縁基板母材上の隣接し合う絶縁基板の境界線に沿って設けた貫通孔内部の側部電極と、貫通孔周縁の絶縁基板面上のランドとを一括形成するために、マスクを用いて導電材料を印刷形成する際に、隣接する絶縁基板上のランド同志、貫通孔内の導電膜同志が連通状態にあることによって、各基板上の電子部品の個別調整が不可能となったり、基板分割時に刃物の刃先が損耗しやすくなるという不具合を解決することができる。
即ち、請求項1の発明に係る表面実装型電子デバイスでは、絶縁基板の側部凹所内に設けた側部電極は、側部凹所よりも狭い幅を有しているので、絶縁基板母材に形成した同じ貫通穴内に位置する複数の側部電極間を非導通状態にすることができ、また貫通穴周縁の絶縁基板面に形成するランドについても互いに導通しないように構成したので、絶縁基板母材上に電子デバイスを未分離の状態で形成したときにおいても、貫通穴内の側部電極を利用して各電子デバイス上の電子品に対する個別的な調整・確認を行うことが可能となる。また、各絶縁基板周縁に形成する側部凹所(貫通穴)の個数を低減しながらも、調整用の配線パターン数を必要数だけ確保することができる。
【0029】
請求項2に係る発明では、側部電極の下端部は、前記絶縁基板の底面から十分に離間した位置にあるので、電子デバイスを機器のプリント基板上に搭載したときにプリント基板上の配線とショートしたり、或いは実装電極をプリント基板上に搭載する際に使用する半田がはみ出て側部電極に付着する不具合を防止できる。
請求項3に係る発明では、側部凹所内の側部電極は対応する位置にある実装電極と接続されているので、実装電極を印刷などにより形成する際に、側部電極も同時に形成することが可能となる。また、実装電極を機器本体のプリント基板上に半田接続する際に、半田による接続強度を高めるとともに、半田フィレットの形成状況を容易に確認することができる。
請求項4に係る発明は、絶縁基板母材の段階で、スクリーンマスクを用いて各貫通穴内に導電材料を充填することにより、一括して側部電極を形成するものであり、生産性を高めることができる。
請求項5に係る発明は、側部電極は、側部凹所内壁に形成された小凹所内に充填された導体から成る。これによれば、印刷等の面倒な作業が不要となり、貫通穴を形成するだけで、側部電極が完成する。
請求項7に係る発明によれば、貫通穴内の側部電極同志が絶縁されていると同時に、絶縁基板面に形成したランド(実装電極を含む)同志も離間しているので、各基板上の電子部品の個別調整、個別確認を同時に行うことができ、絶縁基板間を分断する際に導体膜の存在しない部分を切断することになるので、刃物が損耗することもなくなる。
【0030】
請求項8の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法によれば、絶縁基板母材上の絶縁基板間に貫通穴を形成することにより、未分離状態にある各絶縁基板の側面に側部凹所を同時形成し、更に未分離状態にある各絶縁基板の側部凹所内に一括して同時に側部電極を形成することが可能となる。しかも、一つの貫通穴内の側部電極同志は分離されているので、複数の接点を有したプローブピンを貫通穴内に挿入することにより、各絶縁基板上の電子部品に対する調整・確認作業を同時に行うことが可能となる。
請求項9の発明によれば、マスクの開口部から導電材料を貫通穴内に供給して内壁に塗布することにより、各側部凹所内壁に所望の狭い幅を有した側部電極を形成することが可能となる。
請求項10の発明によれば、互いに接続された側部電極と絶縁基板面上のランド(実装電極を含む)とを一括して形成するので、工程を短縮できる。
請求項11の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法は、絶縁基板母材に貫通穴を形成する前に、各絶縁基板の側部凹所の内壁に相当する部位に導体を埋め込んでおき、この導体を分断するように貫通穴を形成することにより、貫通穴を形成した時点では側部電極が形成済みの状態となっている。従って、導電材料を印刷する方法に比べて設備、工程を簡略化することができる。
請求項12の発明に係る絶縁基板母材の製造方法により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品その他の電子部品に対するデータ入力等の調整作業、動作確認作業も、未分離の状態で実施することが可能となる。
【0031】
請求項13の発明によれば、請求項8と同様の効果を得ることができる。
請求項14の発明によれば、請求項6と同様の効果を得ることができる。
請求項15の発明に係る絶縁基板母材の製造方法により製造される絶縁基板母材を用い、各絶縁基板領域上に要調整部品、その他の部品を搭載することにより、未分離の状態にある電子デバイスを効率よく大量に製造することができる。要調整部品等に対するデータ入力等の調整作業、動作確認作業も、未分離の状態で実施することが可能となる。
請求項16の発明に係る絶縁基板の製造方法により製造された絶縁基板上に必要な部品を搭載することにより、表面実装型電子デバイスを構築することができ、この電子デバイスを構成する要調整部品、その他の電子部品に対する調整作業、動作確認作業も外部に露出した側部電極を用いて行うことが可能となる。
請求項17の発明に係る表面実装型電子デバイスを圧電デバイスとすることにより、請求項1乃至7に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
請求項18の発明に係る表面実装型電子デバイスの製造方法を圧電デバイスの製造方法に適用することにより、請求項8乃至11に記載の発明が備える全ての利点を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る表面実装型水晶発振器の構成を示す斜視図、正面図。
【図2】(a)及び(b)は本発明の側部電極構造の他の実施形態を示す要部斜視図、及びA−A断面図。
【図3】(a)及び(b)は本発明を適用した表面実装型電子デバイスの他の例としての水晶振動子21の外観斜視図、及びB−B断面図。
【図4】(a)は図1に示した如き水晶発振器をバッチ処理により製造する際に使用する絶縁基板母材の構成を示す要部斜視図、(b)はスクリーンマスクを用いた印刷手順を示す図、(c)は形成された側部電極を示す要部斜視図、(d)はプローブピンを用いた調整方法を説明する図、(e)は他の実施形態に係る側部電極を示す図。
【図5】(a)及び(b)は絶縁基板母材及び絶縁基板の底面図、(c)は使用するマスクの開口部形状を示す図。
【図6】本発明の他の実施形態に係る圧電デバイスの構成を示す図。
【図7】(a)乃至(c)は圧電デバイス(絶縁基板母材)の製造方法を説明する図。
【図8】(a)及び(b)は他の実施形態に係る側部電極の構成図。
【図9】(a)は図7の製造方法により製造された未分離状態にある水晶発振器の平面図、(b)は調整方法を説明する図。
【図10】(a)及び(b)は従来例の説明図。
【図11】従来の実装電極の状態を示す絶縁基板母材の底面図。
【符号の説明】
1 水晶発振器、2 絶縁基板、3 実装端子(ランド)、4 配線パターン、5 側部凹所、6 側部電極、7 ランド、21 水晶振動子、22 発振回路部品、23 温度補償回路部品、25 他の回路部品、30 絶縁基板、30a 凹陥部、31 水晶振動素子、32 キャップ、33 実装電極、34 側部凹所、35 側部電極、36 パッド、50 絶縁基板母材、51 境界線、52 貫通穴、55 スクリーンマスク、56 開口部、57a、57b セラミックシート、60 プローブピン、60a 接点、65 小孔、65a 小凹所、66 導体、66a 導体片。
Claims (18)
- 底部に実装電極を備えると共に外側面に設けた側部凹所内に少なくとも一つの側部電極を備えた絶縁基板と、該絶縁基板表面に搭載された電子部品と、を備えた表面実装型電子デバイスにおいて、
前記側部凹所内に設けた側部電極は、側部凹所よりも狭い幅を有していることを特徴とする表面実装型電子デバイス。 - 前記側部電極は前記絶縁基板の配線パターンの何れかと接続され、且つその下端部は、前記絶縁基板の底面から離間した位置にあることを特徴とする請求項1に記載の表面実装型電子デバイス。
- 前記絶縁基板の外側面に設けた側部凹所は、底部の実装電極と対応する位置に形成されており、側部凹所内の側部電極は対応する位置にある実装電極と接続されていることを特徴とする請求項1に記載の表面実装型電子デバイス。
- 前記側部電極は、前記側部凹所内に印刷により塗布形成された導体膜から成ることを特徴とする請求項1、2、又は3の何れか一項に記載の表面実装型電子デバイス。
- 前記側部電極は、前記側部凹所内壁に形成された小凹所内に充填された導体から成ることを特徴とする請求項1、2、又は3の何れか一項に記載の表面実装型電子デバイス。
- 前記側部電極は、前記側部凹所内壁に形成された小凹所内壁のみに成膜された導体膜から成ることを特徴とする請求項1、2又は3の何れか一項に記載の表面実装型電子デバイス。
- 前記側部電極に対応する絶縁基板の表面又は裏面には夫々側部電極と導通するランドが形成され、各ランドの他の部分は側部電極を設けた絶縁基板端縁から離間配置されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の表面実装型電子デバイス。
- 底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に電子部品を搭載した表面実装型電子デバイスの製造方法であって、複数の絶縁基板をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材を用いてバッチ処理を行うものにおいて、
絶縁基板母材に対して、各絶縁基板の周縁に沿った箇所に貫通穴を設けて側部凹所を形成する工程と、
前記各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、該内壁全長に達しない幅の側部電極を形成する側部電極形成工程と、
各絶縁基板表面に電子部品を搭載する工程と、
絶縁基板母材を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、
から成ることを特徴とする表面実装型電子デバイスの製造方法。 - 前記側部電極形成工程では、前記貫通穴の一部のみを露出させる開口部を備えたマスクを絶縁基板上に配置して該開口部から側部凹所の内壁の一部に導電材料を印刷塗布することを特徴とする請求項8に記載の表面実装型電子デバイスの製造方法。
- 請求項8、9に記載の側部電極形成工程は、前記貫通穴を介して隣接配置された各絶縁基板の面にランドを形成する工程を含み、隣接配置された各絶縁基板の面に形成される各ランド間は電気的に分離されていることを特徴とする表面実装型電子デバイスの製造方法。
- 底部に実装電極を備えた絶縁基板の表面に要調整部品を搭載した表面実装型電子デバイスの製造方法であって、複数の絶縁基板をシート状に連結した大面積の絶縁基板母材を用いてバッチ処理を行うものにおいて、
各絶縁基板の周縁に沿って形成する貫通穴の輪郭線に沿った位置に少なくとも一つの小孔を貫通形成する工程と、
前記小孔に導体を充填する工程と、
前記貫通穴の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、貫通穴を形成すると共に小孔内の導体を分割する貫通穴形成工程と、
各絶縁基板表面に電子部品を搭載する工程と、
絶縁基板母材を各絶縁基板個片に分割する分割工程と、を備え、
前記貫通穴形成工程において、各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の分割された導体片から成る側部電極を形成することを特徴とする表面実装型電子デバイスの製造方法。 - 底部に実装電極を備えた絶縁基板を複数連結したシート状の大面積の絶縁基板母材の製造方法において、
絶縁基板母材に対して、各絶縁基板の周縁に沿った箇所に貫通穴を設けて側部凹所を形成する工程と、
前記各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の側部電極を形成する側部電極形成工程と、から成ることを特徴とする絶縁基板母材の製造方法。 - 前記側部電極形成工程では、前記貫通穴の一部のみを露出させる開口部を備えたマスクを絶縁基板上に配置して該開口部から側部凹所の内壁の一部に導電材料を印刷塗布させることを特徴とする請求項12に記載の絶縁基板母材の製造方法。
- 前記請求項12、13に記載の側部電極形成工程は、前記貫通穴を介して隣接配置された各絶縁基板の表面又は裏面にランドを形成する工程を含み、各絶縁基板上に形成される各ランド間は電気的に分離されていることを特徴とする絶縁基板母材の製造方法。
- 底部に実装電極を備えた絶縁基板を複数連結したシート状の大面積の絶縁基板母材の製造方法において、
各絶縁基板の周縁に沿って形成する貫通穴の輪郭線に沿った位置に少なくとも一つの小孔を貫通形成する工程と、
前記小孔に導体を充填する工程と、
前記貫通穴の輪郭線に沿った絶縁基板母材部分に対して、貫通穴を形成すると共に小孔内の導体を分割する貫通穴形成工程と、を備え、
前記貫通穴形成工程により、各絶縁基板の側面に相当する側部凹所の内壁に、内壁全長に達しない幅の分割された導体片から成る側部電極を形成することを特徴とする絶縁基板母材の製造方法。 - 請求項12乃至15に記載の絶縁基板母材の製造方法により製造された絶縁基板母材を更に各絶縁基板ごとに分割する工程を備えたことを特徴とする絶縁基板の製造方法。
- 請求項1乃至7に記載の表面実装型電子デバイスにおいて、
前記表面実装型電子デバイスは、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスであることを特徴とする表面実装型電子デバイス。 - 請求項8乃至11に記載の表面実装型電子デバイスの製造方法において、
前記表面実装型電子デバイスは、圧電振動子、圧電発振器、圧電フィルタを含む表面実装型圧電デバイスであることを特徴とする表面実装型電子デバイスの製造方法。
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