JP2004110911A - 2層相変化型情報記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなる相変化型光記録媒体において、光入射側の記録層を薄くした場合でも結晶と非晶質とのコントラストを大きくでき、再生誤りが少なく、信頼性の優れた2層相変化型光記録媒体とその製造方法を得る。
【解決手段】光の入射によって結晶状態と非晶質状態との可逆的相変化により情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなり、光入射手前側に位置する第1情報層は、光が入射される側からみて、少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層、熱拡散層の順からなり、光入射奥側に位置する第2情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層の順からなる2層相変化型情報記録媒体において、前記第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率を、前記第2情報層の第1保護層のそれよりも小さくする。
【選択図】 図1
【解決手段】光の入射によって結晶状態と非晶質状態との可逆的相変化により情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなり、光入射手前側に位置する第1情報層は、光が入射される側からみて、少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層、熱拡散層の順からなり、光入射奥側に位置する第2情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層の順からなる2層相変化型情報記録媒体において、前記第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率を、前記第2情報層の第1保護層のそれよりも小さくする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザーなどの光により情報の記録あるいは再生などを行なう情報記録媒体に関し、特に情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなる相変化型情報記録媒体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−RやCD−RWなどの光ディスクは、ポリカーボネートなどのプラスチックの円形基板の上に記録層を設け、さらにその上にアルミニウムや金、銀などの金属を蒸着またはスパッタリングして反射層を形成したもので、基板面側からレーザー光を入射して、信号の記録、再生を行なう。近年、コンピューター等で扱う情報量が増加したことから、DVD−RAM、DVD−RWのような、光ディスクの信号記録容量の増大、および信号情報の高密度化が進んでいる。CDの記録容量は650MB程度で、DVDは4.7GB程度であるが、今後、更なる高記録密度化が要求されている。
【0003】
このような高記録密度媒体を実現するために、使用するレーザー波長を青色光領域まで短波長化することが提案されている。また、記録再生を行なうピックアップに用いられる対物レンズの開口数を大きくすることで、光記録媒体に照射されるレーザー光のスポットサイズを小さくして、高記録密度が可能となる。しかしながら、レーザーの短波長化や対物レンズの開口数の増大などにより、スポットサイズを小さくして記録密度を高める方法には限界があり、情報記録層を片面に2層設けることによって容量を高める技術が、例えば特許第2702905号公報(特許文献1)、特開2000−215516号公報(特許文献2)、特開2000−222777号公報(特許文献3)および特開2001−243655号公報(特許文献4)などで提案されている。
【0004】
しかしながら、2層相変化光ディスクは学会などで発表されてはいる(たとえばODS2001 Technical Digest P22(非特許文献1))が、多くの課題が存在する。例えば、レーザー光照射側から見て手前にある記録層をレーザー光が透過しなければ、奥側にある記録層を記録、再生できない。そのためにAgやAlなどの金属反射層をなくすか、光が透過するくらい極薄にしなければならない。また、記録層も1層の相変化光ディスクより薄くしなければならない。しかし、このようにした場合、記録層の結晶状態とアモルファス状態の反射率の差が小さくなる、すなわちコントラストがとれなくなり、記録したデータを再生する際、エラーになる可能性がある。
【0005】
特開平5−67351号公報(特許文献5)では記録層を薄くしたときに光入射側の保護層に屈折率の低い材料を使ってコントラストを上げることが提案されている。この提案では、光入射側の保護層は、透明基板程度の屈折率、具体的には1.7以下の材料を用いると記載されているが、特にレーザー光の波長が青色程度の短波長領域では、このような低屈折率材料は限られており、コントラストの大きな光ディスクが得られたとしても、繰り返し記録特性、保存信頼性などが低下する可能性が大きい。また、この提案は1層の相変化型光ディスクに関する技術であり、2層ディスクに関する提案は見られない。
【0006】
【特許文献1】
特許第2702905号公報
【特許文献2】
特開2000−215516号公報
【特許文献3】
特開2000−222777号公報
【特許文献4】
特開2001−243655号公報
【特許文献5】
特開平5−67351号公報
【非特許文献1】
ODS2001 Technical Digest P22
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなる相変化型光記録媒体において、従来技術における前記した課題を解決し、光入射側の記録層を薄くした場合でも結晶と非晶質とのコントラストを大きくでき、再生誤りが少なく、信頼性の優れた2層相変化型光記録媒体とその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来技術の問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、上記目的に合致する相変化型情報記録媒体とその製造方法を見出し本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、第一に、請求項1では、光の入射によって結晶状態と非晶質状態との可逆的相変化により情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなり、光入射手前側に位置する第1情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層、熱拡散層の順からなり、光入射奥側に位置する第2情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層の順からなる2層相変化型情報記録媒体において、上記第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、上記第2情報層の第1保護層のそれよりも小さいことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0009】
第二に、請求項2では、上記請求項1記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、2.4以下であることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0010】
第三に、請求項3では、上記請求項2記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層が酸化物、窒化物、硫化物、炭化物のいずれかを主成分としてなることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0011】
第四に、請求項4では、上記請求項1または2記載の2層相変化型情報記録媒体におい上記第1情報層および第2情報層の第1保護層がいずれもZnSおよびSiO2を主成分とする混合物からなることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0012】
第五に、請求項5では、上記請求項4記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層の方が、上記第2情報層の第1保護層よりもSiO2の含量が多いことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0013】
第六に、請求項6では、上記請求項1乃至5のいずれか1項記載2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層が、SbおよびTeを主体とし、かつ、Ag、In、Ge、Se、Sn、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Pd、Pt、Au、S、B、CおよびPからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0014】
第七に、請求項7では、上記請求項1乃至6のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層の厚さが、3〜15nmであることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0015】
第八に、請求項8では、上記請求項1乃至7のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層が、Au、Ag、Cu、W、AlおよびTaからなる群から選択される少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0016】
第九に、請求項9では、上記請求項1乃至8のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層の厚さが、3〜20nmであることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0017】
第十に、請求項10では、上記請求項1乃至9のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の光透過率が40〜70%であることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0018】
第十一に、請求項11では、上記請求項1乃至10のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体で、かつ、第1基板上に、少なくとも第1情報層、中間層、第2情報層、第2基板をこの順に備えた2層相変化型情報記録媒体の製造方法であって、上記第1基板上に第1情報層を、前記第2基板上に第2情報層をそれぞれ積層する成膜工程と、該第1情報層及び該第2情報層を記録可能な初期状態に初期化する工程と、該第1情報層と該第2情報層とが向かい合うように中間層を介して貼り合わせる密着工程とを含むことを特徴とする2層相変型情報記録媒体の製造方法が提供される。
【0019】
第十二に、請求項12では、上記請求項1乃至10のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体で、かつ、基板上に少なくとも、第2情報層、中間層、第1情報層、光透過層をこの順に備えた2層相変化型情報記録媒体の製造方法であって、上記基板上に第2情報層を積層する第1成膜工程と、該第2情報層上に中間層を形成する工程と、該中間層上に第1情報層を積層する第2成膜工程と、該第1情報層上に光透過層を形成する工程と、該第1情報層および該第2情報層を記録可能な初期状態に初期化する工程とを含むことを特徴とする2層相変型情報記録媒体の製造方法が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わる2層相変化型情報記録媒体の概略断面図である。第1基板3の上に、第1情報層1、中間層4、第2情報層2、第2基板5を順次積層した構造からなるものである。第1情報層1は、第1保護層11、記録層12、第2保護層13、反射層14、熱拡散層15からなり、第2情報層2は、第1保護層21、記録層22、第2保護層23、反射層24からなる。尚、本発明は、上記構成になんら限定されるものではない。
また図2にも、本発明の一実施形態に係わる2層相変化型情報記録媒体の概略断面図を示す。光透過層6の上に、第1情報層1、中間層4、第2情報層2、基板7を順次積層した構造からなる。
【0021】
第1基板3の材料は通常ガラス、セラミックスあるいは樹脂であり、樹脂基板が成形性、コストの点で好適である。樹脂の例としてはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などがあげられるが、成形性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂が好ましい。第1情報層1を形成する面には案内溝などの凹凸パターン(グルーブ)が形成されることが好ましく、射出成形または、フォトポリマー法などによって成型される。厚さは特に限定されないが、0.05〜1.2mm程度が好ましい。
【0022】
第2基板5、基板7の材料としては、第1基板3と同様の材料を用いても良いが、記録再生光に対して不透明な材料を用いても良く、第1基板3とは、材質、厚さ、溝形状が異なっても良い。
【0023】
中間層4、光透過層6は、記録再生のために照射する光の波長における光吸収が小さいことが好ましく、材料としては、ポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂が成形性、コストの点で好適であり、紫外線硬化性樹脂、遅効性樹脂、熱可塑性樹脂なども用いることができる。また光透過層6あるいは中間層4にグルーブが形成されてもよく、射出成形または、フォトポリマー法などによって成形される。光透過層6の厚さは特に限定されないが、0.05〜0.4mm程度が好ましい。中間層4は、記録再生を行なう際に、ピックアップが第1情報層と第2情報層とを識別し、光学的に分離可能とする厚さであり、10〜50μmが好ましい。10μmより薄いと、層間クロストークが生じてしまう。50μmより厚いと、第2情報記録層を記録再生する際に、球面収差が発生し、記録再生が困難になってしまう。
【0024】
記録層12、22の材料としては、Ge−Te系、Ge−Te−Sb系、Ge−Sn−Te系などのカルコゲン系合金薄膜を用いることが多いが、Sb−Te共晶系薄膜が、記録(アモルファス化)感度・速度、及び消去比が極めて良好なため、記録層の材料として適している。これらの記録層材料にはさらなる性能向上、信頼性向上などを目的にAg、In、Ge、Se、Sn、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Pd、Pt、Au、S、B、C、Pなど他の元素や不純物を添加することができる。これらの記録層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。記録層12の厚さは、3〜15nmであることが好ましい。3nmより薄いと、均一な膜にするのが困難となる。15nmより厚いと、透過率が低下してしまう。
【0025】
反射層14、24としては、入射光を効率良く使い、冷却速度を向上させて非晶質化しやすくするなどの目的から、熱伝導率の高い金属、たとえば、Au、Ag、Cu、W、Al、Taなど、またはそれらの合金などを用いることができる。また、添加元素としては、Cr、Ti、Si、Pd、Ta、Ndなどが使用される。第1情報層は高い透過率が必要とされるため、反射層14は、屈折率の低く、熱伝導率の高いAgまたはその合金が好ましい。このような反射層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。
なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。反射層24は、50〜200nm、好適には80〜150nmとするのがよい。50nmより薄くなると繰り返し記録特性が低下し、200nmより厚くなると感度の低下を生じる。反射層14の厚さは、3〜20nmであることが好ましい。3nmより薄いと、厚さが均一で緻密な膜を作ることが困難になる。20nmより厚いと、透過率が減少し、第2情報層の記録再生が困難になる。
【0026】
保護層11、13、21、23は記録層12の劣化変質を防ぎ、接着強度を高め、かつ記録特性を高めるなどの作用を有するもので、SiO、SiO2、ZnO、SnO2、Al2O3、TiO2、In2O3、MgO、ZrO2などの金属酸化物、Si3N4、AlN、TiN、ZrNなどの窒化物、ZnS、In2S3、TaS4などの硫化物、SiC、TaC、B4C、WC、TiC、ZrCなどの炭化物やダイアモンドライクカーボンあるいは、それらの混合物があげられる。これらの材料は、単体で保護層とすることもできるが、互いの混合物としてもよい。また、必要に応じて不純物を含んでもよい。保護層の融点は記録層よりも高いことが必要である。具体的には、ZnSとSiO2混合物が最も好ましいと考えている。CD−RWやDVD+RWでは、保護層にZnS−20mol%SiO2が通常用いられている。これは、屈折率による干渉効果の違いを利用して反射率を調節するというような光学的役割のほか、熱的、物理的役割にも適しているからである。ZnSは屈折率の大きいことで知られているが、SiO2は400nm付近の波長で屈折率が1.6程度と小さいため、SiO2の含量によって、ZnS−SiO2の屈折率も変化する。すなわち、SiO2の含量が多いほどZnS−SiO2の屈折率は小さくなる。
【0027】
第1情報層の透過率を上げるため、記録層12と反射層14の膜厚を薄くしなければならないが、そのために、結晶と非晶質のコントラストがとれないという問題が生じる。この問題を解決するために、本発明では第1保護層として屈折率の小さい材料を用いる。第1保護層11の屈折率を小さくすることによって、第1保護層11と記録層12の界面における反射を大きくし、干渉効果を増大できるからである。以上のことから、第1保護層11は、屈折率が2.4以下であることが好ましく、なかでもZnSを主体とし、SiO2を25mol%以上含有した材料が最も好ましい。ZnS−SiO2以外でも屈折率が2.4以下であれば、前述した酸化物、窒化物、硫化物、炭化物でもなんら問題はない。
【0028】
次に第2情報層の第1保護層21について説明する。第2情報層を記録再生する際、レーザー光は第1情報層を透過しなければならない。第2情報層のみの反射率をR2、第1情報層の透過率をT1とすると、第1情報層を通過して第2情報層を再生する際の反射率はR2×T1×T1となる。第1情報層の透過率T1が50%だとすると、ドライブ側で検出される再生光の反射率は、第2情報層のみの反射率R2の1/4程度になってしまい、この反射率が小さすぎると、フォーカシングが不安定になったり、再生エラーが生じる可能性が生じる。そのため、R2を大きくする必要がある。R2を大きくするためには第1保護層21の屈折率を大きくするのが効果的であることがわかった。屈折率を大きくすることによって、中間層4と第1保護層での反射を大きくできるからである。第1保護層21は、屈折率が2.4以上、具体的にはZnSを主体とし、SiO2を25mol%未満含有した材料が最も好ましい。
【0029】
このような保護層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。第1保護層11、21の厚さは、20〜200nmであることが好ましい。20nm以下であると、記録時の熱によって、基板または光透過層が変形してしまい、繰り返し記録特性が低下する。200nmより厚いと、量産性に問題が生じてくる。これらの範囲で、最適な反射率になるように、膜厚の設計を行なう。
【0030】
第2保護層13、23の膜厚は、3〜40nmであることが好ましい。3nmより薄いと、記録感度が低下してしまう。40nmより厚いと、放熱効果が得られなくなってしまう。
【0031】
熱拡散層15としては、レーザー照射された記録層を急冷させるために、熱伝導率が大きいことが望まれる。また、奥側の情報層が記録再生できるよう、レーザー波長での吸収率が小さいことも望まれる。以上のことから、窒化物、酸化物、硫化物、窒酸化物、炭化物、弗化物の少なくとも1種を含むことが好ましい。
例えば、AlN、Al2O3、SiC、SiN、ITO(酸化インジウム−酸化スズ)、DLC(ダイアモンドライクカーボン)、BNなどがあげられるが、ITOが最も好ましいと考えられる。酸化スズは、1〜10重量%含まれていることが好ましい。これより少ないか、若しくは多いと熱伝導率および透過率が低下してしまう。また、保存信頼性の向上などを目的に他の元素を添加してもよい。
これらの元素は、光学的性質に影響を与えない範囲で添加することができ、0.1〜5重量%含まれているのが好ましい。これより少ないと、効果が得られなくなる。また、これより多いと光吸収が大きくなり、透過率が減少してしまう。また、情報の記録再生に用いるレーザー光の波長において、消衰係数が1.0以下であることが好ましい。さらには、0.5以下であるのが好ましい。1.0より大きいと第1情報層での吸収率が増大し、第2情報層の記録再生が困難になる。
【0032】
このような熱拡散層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。熱拡散層15の膜厚は、20〜200nmが好ましい。20nmより薄いと、放熱効果が得られなくなる。200nmより厚いと、応力が大きくなり、繰り返し記録特性が低下するばかりでなく、量産性にも問題が生じる。
【0033】
また、本発明の2層相変化型情報記録媒体の第1情報層1は、記録・再生に用いるレーザー光波長での光透過率は40〜70%であるのが好ましい。さらには45〜60%であるのが好ましい。初期化後に、記録を行なった2層相変化型情報記録媒体では、記録層がアモルファス状態である面積が結晶状態である面積よりも小さいので、アモルファスでの光透過率は結晶状態での光透過率よりも小さくても構わない。
【0034】
以下、本発明の相変化型情報記録媒体の製造方法について説明する。
本発明の2層相変化型情報記録媒体の製造方法のひとつは、成膜工程、初期化工程、密着工程からなり、基本的にはこの順に各工程を行なう。
成膜工程としては、第1基板3のグルーブが設けられた面に第1情報層1を、第2基板5のグルーブが設けられた面に第2情報層2をそれぞれ成膜する。第1情報層1、第2情報層2は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。スパッタリング法は、一般にアルゴンなどの不活性ガスを流しながら成膜を行なうが、その際、酸素、窒素などを混入させながら、反応スパッタリングさせてもよい。
【0035】
初期化工程として、第1情報層1、第2情報層2に対して、レーザー光などのエネルギー光を出射することにより全面を初期化、すなわち記録層を結晶化させる。初期化工程の際にレーザー光エネルギーにより膜が浮いてきてしまうおそれがある場合には、初期化工程の前に、第1情報層、第2情報層の上にUV樹脂などをスピンコートし、紫外線を照射して硬化させ、オーバーコートを施しても良い。また、次の密着工程を先に行なった後に、第1基板側から、第1情報層、第2情報層を初期化させても構わない。
【0036】
密着工程として、第1情報層と第2情報層とを向かい合わせながら、第1基板と第2基板とを中間層4を介して貼り合わせる。例えば、いずれか一方の膜面にUV樹脂を塗布し、膜面同士を向かい合わせて両基板を加圧、密着させ、紫外線を照射して樹脂を硬化させることができる。
【0037】
また、本発明のもうひとつの2層相変化型情報記録媒体の製造方法は、第1成膜工程、中間層形成工程、第2成膜工程、光透過層形成工程、初期化工程とからなり、基本的にはこの順に各工程を行なう。
第1成膜工程として、基板7上のグルーブの設けられた面に第2情報層を成膜する。成膜方法は、前述の通りである。
中間層形成工程として、第2情報層上にグルーブを有する中間層を形成する。
例えば、第2情報層上にUV樹脂を全面に塗布し、ガラスなどの光を透過することのできる材料でつくられたスタンパを押し当てたまま紫外線を照射して硬化させて、溝を形成することができる。
第2成膜工程として、中間層4上に第1情報層を成膜する。成膜方法は、前述の通りである。
【0038】
光透過層形成工程として、第1情報層上に、光透過層を形成する。例えば、UV樹脂を塗布し、紫外線を照射して硬化させて光透過層とすることができるが、膜厚むらの問題があることから、光透過フィルムと基板とを、UV樹脂を介して貼り合わせて光透過層を形成してもよい。
初期化工程として、光透過層側から、第1情報層1、第2情報層2に対して、レーザー光などのエネルギー光を出射することにより全面を初期化、すなわち記録層を結晶化させる。第2情報層の初期化工程は、中間層形成工程直後に行なってもよい。
【0039】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1〜5、比較例1〜2]
第1基板として、直径12cm、厚さ0.6mmで表面に連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つポリカーボネート樹脂、第1保護層11、第2保護層13としてZnS−SiO2、記録層12としてGe4Ag1In3Sb70Te22、反射層14としてAg−Pd−Cu、熱拡散層15としてITOを用いて図1に示す第1情報層を作製した。
【0040】
図3に、このときの光学シミュレーション結果を示す。ここで、各層の膜厚は、記録層12が6nm、第2保護層13が10nm、反射層14が10nmで一定とした。そして、熱拡散層15を0〜160nm、保護層11を100〜140nmで変化させて、記録層12が結晶のときの反射率Rcと非晶質のときの反射率Raとの差ΔRを光学計算した。横軸は熱拡散層15の膜厚であり、Rcが10%の値をとる保護層11の膜厚でのΔRを示している。黒丸が保護層11の屈折率が2.5のときで、白丸が保護層11の屈折率が2.3のときである。熱拡散層15が20nm、120nm前後以外では、屈折率が低い方がΔRが大きくなっていることがわかる。
【0041】
上記した材料を使って実際に図1に示す第1情報層を作製した。保護層11のSiO2含量、膜厚、および熱拡散層15の膜厚は表1に示すとおりである。各層の成膜にはバルザース社製スパッタ装置を用い、保護層11,13、記録層12、反射層14の成膜は、Arガス雰囲気中で、熱拡散層15に関しては、ArとO2の混合ガスを用いた。
【0042】
また、同様に第2基板として直径12cm、厚さ0.6mmで表面に連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つポリカーボネート樹脂、第1保護層21、第2保護層23としてZnS−SiO2、記録層22としてGe4Ag1In3Sb70Te22、反射層24としてAl−Tiを用いて図1に示す第2情報層を作製した。図4に、このときの光学シミュレーション結果を示す。ここで、各層の膜厚は、記録層22が15nm、第2保護層23が12nm、反射層14が80nmで一定とした。そして、保護層21を0〜160nmで変化させて、記録層22が結晶のときの反射率Rcを光学計算した。横軸は保護層21の膜厚である。黒丸が保護層21の屈折率が2.1のときで、白丸が保護層21の屈折率が2.5のときである。屈折率の高い方が、第2情報層の反射率を高くすることができる。
【0043】
上記した材料を使って実際に図1に示す第2情報層を作製した。保護層21のSiO2含量および膜厚は表1に示すとおりである。成膜は、Arガス雰囲気中のスパッタ法を用いた。
島津社製分光光度計を用いて第1情報層の波長405nmにおける透過率、反射率を第1基板側から測定した後に、第1情報層、第2情報層に対して、それぞれ第1基板側、第2情報層膜面側からレーザー光を照射させ、初期化処理を行なった。ここでまた、第1情報層の波長405nmにおける透過率、反射率を測定した。次に、第1情報層の膜面上に紫外線硬化樹脂を塗布し、第2基板の第2情報層面側を貼り合わせてスピンコートし、第1基板側から紫外線光を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させて中間層とし、2つの情報層を有する2層相変化型情報記録媒体を作製した。中間層の厚さは30μmとした。
【0044】
作製された各ディスクについて下記条件で記録した。
レーザー波長 405nm
NA=0.65
線速 6.0m/s
トラックピッチ 0.40μm
線密度0.18μm/bitでの第1情報層と第2情報層の3TのC/Nを測定した。表1に測定した透過率と、反射率から求めた反射率差ΔR(=Rc−Ra)とC/Nの値を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
本発明の光ディスクは第1情報層のΔRを7%以上と大きくでき、かつ第2情報層の反射率も上げられ、第1情報層のC/Nが50dB以上かつ、第2情報層のC/Nが47dB以上と改善できることがわかった。
また、その他の試作実験からも、第1情報層の記録層膜厚が3〜15nm、反射層が3〜20nmの範囲であると、第1情報層、第2情報層ともに良好な記録再生ができ、また、第2情報層を良好に記録再生するためには、第1情報層の透過率が40%以上必要であることが確認された。
【0047】
[実施例6]
実施例6として、直径12cm、厚さ1.1mmで表面に連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つポリカーボネート樹脂からなる基板上にAl−Tiからなる反射層を120nm、ZnS−20mol%SiO2からなる第2保護層20nm、Ge4Ag1In3Sb70Te22からなる記録層12nm、ZnS−20mol%SiO2からなる第1保護層60nmの順にArガス雰囲気中のスパッタ法で製膜し、第2情報層を形成した。
【0048】
このようにして形成した第2情報層上に、2P(photo polymerization)法によって、連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つ中間層を形成した。中間層の厚さは30μmである。さらにその上にITOからなる熱拡散層60nmを設け、Ag−Pd−Cuからなる反射層10nm、ZnS−20mol%SiO2からなる第2保護層15nm、Ge4Ag1In3Sb70Te22からなる記録層6nm、ZnS−35mol%SiO2からなる第1保護層130nmの順にArガス雰囲気中のスパッタ法で製膜し、第1情報層を形成した。熱拡散層に関しては、ArとO2の混合ガスをスパッタガスとし、電気伝導率、透過率が大きくなるArガスとO2ガスの比で成膜を行なった。
【0049】
さらに第1情報層膜面上に直径12cm、厚さ50μmのポリカーボネートフィルムを、45μmの厚さの両面粘着シートを介して貼り合わせて光透過層とし、2層相変化型情報記録媒体を作製した。
【0050】
次いで、大口径の半導体レーザーを有する初期化装置によって、ディスクの記録層の初期化処理を行なった。また、これとは別に、厚さ1.1mmの基板に第1情報層と光透過層を同様に設け、初期化前後の透過率、反射率を測定したところ、初期化前の透過率は44%、初期化後の透過率は48%、初期化前後の反射率差ΔRは7.6%であった。
【0051】
作製された各ディスクについて下記条件で記録した。
レーザー波長 405nm
NA=0.85
線速 6.5m/s
トラックピッチ 0.32μm
線密度0.16μm/bitでの第1情報層と第2情報層の3TマークのC/Nを測定したところ、どちらも50dB以上と良好であった。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、第2情報層の第1保護層のそれよりも小さいことから、第1情報層の記録層の結晶と非晶質の反射率のコントラストを大きくすることができ、かつ第2情報層の反射率を大きくできるので、再生誤りが少ない信頼性の優れた2層相変化型情報記録媒体を得ることができる。
【0053】
請求項2の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率を、2.4以下とすることから、該第1保護層と記録層の界面における反射を大きくし、干渉効果を増大することができるため、該記録層の結晶と非晶質の反射率のコントラストを大きくすることができる。
【0054】
請求項3の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記のように第1情報層の第1保護層の屈折率を2.4以下とすることから、酸化物、窒化物、硫化物、炭化物のいずれの構成であっても上述した効果を得ることができる。
【0055】
請求項4の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層および第2情報層の第1保護層がいずれもZnSおよびSiO2を主成分とする混合物からなることから、屈折率による干渉効果の違いに基づいて反射率を調節することができる上、熱的、物理的役割にも好ましい保護層を形成することができる。
【0056】
請求項5の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層の第1保護層の方が、第2情報層の第1保護層よりもSiO2の含量が多いことから、該第1情報層の第1保護層は該第2情報層の第1保護層より屈折率の小さい保護層を得ることができ、該第1保護層と記録層界面における反射率を大きくし、干渉効果を増大させることができる。
【0057】
請求項6の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層が、SbおよびTeを主体とするため、記録感度、記録速度、及び消去比が良好であり、さらに、Ag、In等の元素や不純物を添加するため、さらなる性能の向上した第1情報層を得ることができる。
【0058】
請求項7の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層の厚さが、3〜15nmであることから、均一で、かつ透過率の高い第1情報層を得ることができる。
【0059】
請求項8の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層が、屈折率が低く、熱伝導率が高いAu、Ag、Cu、W、Al、Taのいずれかからなることから、透過率の高い第1情報層を得ることができる。
【0060】
請求項9の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層の厚さが、3〜20nmであることから、均一でかつ緻密で、透過率の高い第1情報層を得ることができる。
【0061】
請求項10の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の光透過率が40〜70%と高いことから、両情報層ともに感度がよく、記録再生特性の優れたものとすることができる。
【0062】
請求項11の2層相変化型情報記録媒体の製造方法によれば、再生誤りが少ない信頼性の優れた2層相変化型情報記録媒体を得ることができる。
【0063】
請求項12の2層相変化型情報記録媒体の製造方法によれば、高NAピックアップでも良好に記録再生ができ、高密度記録で、再生誤りが少ない信頼性の優れた2層相変化型情報記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2層相変化型情報記録媒体の一例を示す概略断面図。
【図2】本発明の2層相変化型情報記録媒体の別の例を示す概略断面図。
【図3】本発明の記録媒体の第1情報層の光学シミュレーション結果を示すグラフ。
【図4】本発明の記録媒体の第2情報層の光学シミュレーション結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 第1情報層
2 第2情報層
3 第1基板
4 中間層
5 第2基板
6 光透過層
7 基板
11、21 第1保護層
12、22 記録層
13、23 第2保護層
14、24 反射層
15 熱拡散層
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザーなどの光により情報の記録あるいは再生などを行なう情報記録媒体に関し、特に情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなる相変化型情報記録媒体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−RやCD−RWなどの光ディスクは、ポリカーボネートなどのプラスチックの円形基板の上に記録層を設け、さらにその上にアルミニウムや金、銀などの金属を蒸着またはスパッタリングして反射層を形成したもので、基板面側からレーザー光を入射して、信号の記録、再生を行なう。近年、コンピューター等で扱う情報量が増加したことから、DVD−RAM、DVD−RWのような、光ディスクの信号記録容量の増大、および信号情報の高密度化が進んでいる。CDの記録容量は650MB程度で、DVDは4.7GB程度であるが、今後、更なる高記録密度化が要求されている。
【0003】
このような高記録密度媒体を実現するために、使用するレーザー波長を青色光領域まで短波長化することが提案されている。また、記録再生を行なうピックアップに用いられる対物レンズの開口数を大きくすることで、光記録媒体に照射されるレーザー光のスポットサイズを小さくして、高記録密度が可能となる。しかしながら、レーザーの短波長化や対物レンズの開口数の増大などにより、スポットサイズを小さくして記録密度を高める方法には限界があり、情報記録層を片面に2層設けることによって容量を高める技術が、例えば特許第2702905号公報(特許文献1)、特開2000−215516号公報(特許文献2)、特開2000−222777号公報(特許文献3)および特開2001−243655号公報(特許文献4)などで提案されている。
【0004】
しかしながら、2層相変化光ディスクは学会などで発表されてはいる(たとえばODS2001 Technical Digest P22(非特許文献1))が、多くの課題が存在する。例えば、レーザー光照射側から見て手前にある記録層をレーザー光が透過しなければ、奥側にある記録層を記録、再生できない。そのためにAgやAlなどの金属反射層をなくすか、光が透過するくらい極薄にしなければならない。また、記録層も1層の相変化光ディスクより薄くしなければならない。しかし、このようにした場合、記録層の結晶状態とアモルファス状態の反射率の差が小さくなる、すなわちコントラストがとれなくなり、記録したデータを再生する際、エラーになる可能性がある。
【0005】
特開平5−67351号公報(特許文献5)では記録層を薄くしたときに光入射側の保護層に屈折率の低い材料を使ってコントラストを上げることが提案されている。この提案では、光入射側の保護層は、透明基板程度の屈折率、具体的には1.7以下の材料を用いると記載されているが、特にレーザー光の波長が青色程度の短波長領域では、このような低屈折率材料は限られており、コントラストの大きな光ディスクが得られたとしても、繰り返し記録特性、保存信頼性などが低下する可能性が大きい。また、この提案は1層の相変化型光ディスクに関する技術であり、2層ディスクに関する提案は見られない。
【0006】
【特許文献1】
特許第2702905号公報
【特許文献2】
特開2000−215516号公報
【特許文献3】
特開2000−222777号公報
【特許文献4】
特開2001−243655号公報
【特許文献5】
特開平5−67351号公報
【非特許文献1】
ODS2001 Technical Digest P22
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなる相変化型光記録媒体において、従来技術における前記した課題を解決し、光入射側の記録層を薄くした場合でも結晶と非晶質とのコントラストを大きくでき、再生誤りが少なく、信頼性の優れた2層相変化型光記録媒体とその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来技術の問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、上記目的に合致する相変化型情報記録媒体とその製造方法を見出し本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、第一に、請求項1では、光の入射によって結晶状態と非晶質状態との可逆的相変化により情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなり、光入射手前側に位置する第1情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層、熱拡散層の順からなり、光入射奥側に位置する第2情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層の順からなる2層相変化型情報記録媒体において、上記第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、上記第2情報層の第1保護層のそれよりも小さいことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0009】
第二に、請求項2では、上記請求項1記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、2.4以下であることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0010】
第三に、請求項3では、上記請求項2記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層が酸化物、窒化物、硫化物、炭化物のいずれかを主成分としてなることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0011】
第四に、請求項4では、上記請求項1または2記載の2層相変化型情報記録媒体におい上記第1情報層および第2情報層の第1保護層がいずれもZnSおよびSiO2を主成分とする混合物からなることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0012】
第五に、請求項5では、上記請求項4記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層の方が、上記第2情報層の第1保護層よりもSiO2の含量が多いことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0013】
第六に、請求項6では、上記請求項1乃至5のいずれか1項記載2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層が、SbおよびTeを主体とし、かつ、Ag、In、Ge、Se、Sn、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Pd、Pt、Au、S、B、CおよびPからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0014】
第七に、請求項7では、上記請求項1乃至6のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層の厚さが、3〜15nmであることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0015】
第八に、請求項8では、上記請求項1乃至7のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層が、Au、Ag、Cu、W、AlおよびTaからなる群から選択される少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0016】
第九に、請求項9では、上記請求項1乃至8のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層の厚さが、3〜20nmであることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0017】
第十に、請求項10では、上記請求項1乃至9のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の光透過率が40〜70%であることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体が提供される。
【0018】
第十一に、請求項11では、上記請求項1乃至10のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体で、かつ、第1基板上に、少なくとも第1情報層、中間層、第2情報層、第2基板をこの順に備えた2層相変化型情報記録媒体の製造方法であって、上記第1基板上に第1情報層を、前記第2基板上に第2情報層をそれぞれ積層する成膜工程と、該第1情報層及び該第2情報層を記録可能な初期状態に初期化する工程と、該第1情報層と該第2情報層とが向かい合うように中間層を介して貼り合わせる密着工程とを含むことを特徴とする2層相変型情報記録媒体の製造方法が提供される。
【0019】
第十二に、請求項12では、上記請求項1乃至10のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体で、かつ、基板上に少なくとも、第2情報層、中間層、第1情報層、光透過層をこの順に備えた2層相変化型情報記録媒体の製造方法であって、上記基板上に第2情報層を積層する第1成膜工程と、該第2情報層上に中間層を形成する工程と、該中間層上に第1情報層を積層する第2成膜工程と、該第1情報層上に光透過層を形成する工程と、該第1情報層および該第2情報層を記録可能な初期状態に初期化する工程とを含むことを特徴とする2層相変型情報記録媒体の製造方法が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わる2層相変化型情報記録媒体の概略断面図である。第1基板3の上に、第1情報層1、中間層4、第2情報層2、第2基板5を順次積層した構造からなるものである。第1情報層1は、第1保護層11、記録層12、第2保護層13、反射層14、熱拡散層15からなり、第2情報層2は、第1保護層21、記録層22、第2保護層23、反射層24からなる。尚、本発明は、上記構成になんら限定されるものではない。
また図2にも、本発明の一実施形態に係わる2層相変化型情報記録媒体の概略断面図を示す。光透過層6の上に、第1情報層1、中間層4、第2情報層2、基板7を順次積層した構造からなる。
【0021】
第1基板3の材料は通常ガラス、セラミックスあるいは樹脂であり、樹脂基板が成形性、コストの点で好適である。樹脂の例としてはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などがあげられるが、成形性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂が好ましい。第1情報層1を形成する面には案内溝などの凹凸パターン(グルーブ)が形成されることが好ましく、射出成形または、フォトポリマー法などによって成型される。厚さは特に限定されないが、0.05〜1.2mm程度が好ましい。
【0022】
第2基板5、基板7の材料としては、第1基板3と同様の材料を用いても良いが、記録再生光に対して不透明な材料を用いても良く、第1基板3とは、材質、厚さ、溝形状が異なっても良い。
【0023】
中間層4、光透過層6は、記録再生のために照射する光の波長における光吸収が小さいことが好ましく、材料としては、ポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂が成形性、コストの点で好適であり、紫外線硬化性樹脂、遅効性樹脂、熱可塑性樹脂なども用いることができる。また光透過層6あるいは中間層4にグルーブが形成されてもよく、射出成形または、フォトポリマー法などによって成形される。光透過層6の厚さは特に限定されないが、0.05〜0.4mm程度が好ましい。中間層4は、記録再生を行なう際に、ピックアップが第1情報層と第2情報層とを識別し、光学的に分離可能とする厚さであり、10〜50μmが好ましい。10μmより薄いと、層間クロストークが生じてしまう。50μmより厚いと、第2情報記録層を記録再生する際に、球面収差が発生し、記録再生が困難になってしまう。
【0024】
記録層12、22の材料としては、Ge−Te系、Ge−Te−Sb系、Ge−Sn−Te系などのカルコゲン系合金薄膜を用いることが多いが、Sb−Te共晶系薄膜が、記録(アモルファス化)感度・速度、及び消去比が極めて良好なため、記録層の材料として適している。これらの記録層材料にはさらなる性能向上、信頼性向上などを目的にAg、In、Ge、Se、Sn、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Pd、Pt、Au、S、B、C、Pなど他の元素や不純物を添加することができる。これらの記録層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。記録層12の厚さは、3〜15nmであることが好ましい。3nmより薄いと、均一な膜にするのが困難となる。15nmより厚いと、透過率が低下してしまう。
【0025】
反射層14、24としては、入射光を効率良く使い、冷却速度を向上させて非晶質化しやすくするなどの目的から、熱伝導率の高い金属、たとえば、Au、Ag、Cu、W、Al、Taなど、またはそれらの合金などを用いることができる。また、添加元素としては、Cr、Ti、Si、Pd、Ta、Ndなどが使用される。第1情報層は高い透過率が必要とされるため、反射層14は、屈折率の低く、熱伝導率の高いAgまたはその合金が好ましい。このような反射層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。
なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。反射層24は、50〜200nm、好適には80〜150nmとするのがよい。50nmより薄くなると繰り返し記録特性が低下し、200nmより厚くなると感度の低下を生じる。反射層14の厚さは、3〜20nmであることが好ましい。3nmより薄いと、厚さが均一で緻密な膜を作ることが困難になる。20nmより厚いと、透過率が減少し、第2情報層の記録再生が困難になる。
【0026】
保護層11、13、21、23は記録層12の劣化変質を防ぎ、接着強度を高め、かつ記録特性を高めるなどの作用を有するもので、SiO、SiO2、ZnO、SnO2、Al2O3、TiO2、In2O3、MgO、ZrO2などの金属酸化物、Si3N4、AlN、TiN、ZrNなどの窒化物、ZnS、In2S3、TaS4などの硫化物、SiC、TaC、B4C、WC、TiC、ZrCなどの炭化物やダイアモンドライクカーボンあるいは、それらの混合物があげられる。これらの材料は、単体で保護層とすることもできるが、互いの混合物としてもよい。また、必要に応じて不純物を含んでもよい。保護層の融点は記録層よりも高いことが必要である。具体的には、ZnSとSiO2混合物が最も好ましいと考えている。CD−RWやDVD+RWでは、保護層にZnS−20mol%SiO2が通常用いられている。これは、屈折率による干渉効果の違いを利用して反射率を調節するというような光学的役割のほか、熱的、物理的役割にも適しているからである。ZnSは屈折率の大きいことで知られているが、SiO2は400nm付近の波長で屈折率が1.6程度と小さいため、SiO2の含量によって、ZnS−SiO2の屈折率も変化する。すなわち、SiO2の含量が多いほどZnS−SiO2の屈折率は小さくなる。
【0027】
第1情報層の透過率を上げるため、記録層12と反射層14の膜厚を薄くしなければならないが、そのために、結晶と非晶質のコントラストがとれないという問題が生じる。この問題を解決するために、本発明では第1保護層として屈折率の小さい材料を用いる。第1保護層11の屈折率を小さくすることによって、第1保護層11と記録層12の界面における反射を大きくし、干渉効果を増大できるからである。以上のことから、第1保護層11は、屈折率が2.4以下であることが好ましく、なかでもZnSを主体とし、SiO2を25mol%以上含有した材料が最も好ましい。ZnS−SiO2以外でも屈折率が2.4以下であれば、前述した酸化物、窒化物、硫化物、炭化物でもなんら問題はない。
【0028】
次に第2情報層の第1保護層21について説明する。第2情報層を記録再生する際、レーザー光は第1情報層を透過しなければならない。第2情報層のみの反射率をR2、第1情報層の透過率をT1とすると、第1情報層を通過して第2情報層を再生する際の反射率はR2×T1×T1となる。第1情報層の透過率T1が50%だとすると、ドライブ側で検出される再生光の反射率は、第2情報層のみの反射率R2の1/4程度になってしまい、この反射率が小さすぎると、フォーカシングが不安定になったり、再生エラーが生じる可能性が生じる。そのため、R2を大きくする必要がある。R2を大きくするためには第1保護層21の屈折率を大きくするのが効果的であることがわかった。屈折率を大きくすることによって、中間層4と第1保護層での反射を大きくできるからである。第1保護層21は、屈折率が2.4以上、具体的にはZnSを主体とし、SiO2を25mol%未満含有した材料が最も好ましい。
【0029】
このような保護層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。第1保護層11、21の厚さは、20〜200nmであることが好ましい。20nm以下であると、記録時の熱によって、基板または光透過層が変形してしまい、繰り返し記録特性が低下する。200nmより厚いと、量産性に問題が生じてくる。これらの範囲で、最適な反射率になるように、膜厚の設計を行なう。
【0030】
第2保護層13、23の膜厚は、3〜40nmであることが好ましい。3nmより薄いと、記録感度が低下してしまう。40nmより厚いと、放熱効果が得られなくなってしまう。
【0031】
熱拡散層15としては、レーザー照射された記録層を急冷させるために、熱伝導率が大きいことが望まれる。また、奥側の情報層が記録再生できるよう、レーザー波長での吸収率が小さいことも望まれる。以上のことから、窒化物、酸化物、硫化物、窒酸化物、炭化物、弗化物の少なくとも1種を含むことが好ましい。
例えば、AlN、Al2O3、SiC、SiN、ITO(酸化インジウム−酸化スズ)、DLC(ダイアモンドライクカーボン)、BNなどがあげられるが、ITOが最も好ましいと考えられる。酸化スズは、1〜10重量%含まれていることが好ましい。これより少ないか、若しくは多いと熱伝導率および透過率が低下してしまう。また、保存信頼性の向上などを目的に他の元素を添加してもよい。
これらの元素は、光学的性質に影響を与えない範囲で添加することができ、0.1〜5重量%含まれているのが好ましい。これより少ないと、効果が得られなくなる。また、これより多いと光吸収が大きくなり、透過率が減少してしまう。また、情報の記録再生に用いるレーザー光の波長において、消衰係数が1.0以下であることが好ましい。さらには、0.5以下であるのが好ましい。1.0より大きいと第1情報層での吸収率が増大し、第2情報層の記録再生が困難になる。
【0032】
このような熱拡散層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。熱拡散層15の膜厚は、20〜200nmが好ましい。20nmより薄いと、放熱効果が得られなくなる。200nmより厚いと、応力が大きくなり、繰り返し記録特性が低下するばかりでなく、量産性にも問題が生じる。
【0033】
また、本発明の2層相変化型情報記録媒体の第1情報層1は、記録・再生に用いるレーザー光波長での光透過率は40〜70%であるのが好ましい。さらには45〜60%であるのが好ましい。初期化後に、記録を行なった2層相変化型情報記録媒体では、記録層がアモルファス状態である面積が結晶状態である面積よりも小さいので、アモルファスでの光透過率は結晶状態での光透過率よりも小さくても構わない。
【0034】
以下、本発明の相変化型情報記録媒体の製造方法について説明する。
本発明の2層相変化型情報記録媒体の製造方法のひとつは、成膜工程、初期化工程、密着工程からなり、基本的にはこの順に各工程を行なう。
成膜工程としては、第1基板3のグルーブが設けられた面に第1情報層1を、第2基板5のグルーブが設けられた面に第2情報層2をそれぞれ成膜する。第1情報層1、第2情報層2は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。スパッタリング法は、一般にアルゴンなどの不活性ガスを流しながら成膜を行なうが、その際、酸素、窒素などを混入させながら、反応スパッタリングさせてもよい。
【0035】
初期化工程として、第1情報層1、第2情報層2に対して、レーザー光などのエネルギー光を出射することにより全面を初期化、すなわち記録層を結晶化させる。初期化工程の際にレーザー光エネルギーにより膜が浮いてきてしまうおそれがある場合には、初期化工程の前に、第1情報層、第2情報層の上にUV樹脂などをスピンコートし、紫外線を照射して硬化させ、オーバーコートを施しても良い。また、次の密着工程を先に行なった後に、第1基板側から、第1情報層、第2情報層を初期化させても構わない。
【0036】
密着工程として、第1情報層と第2情報層とを向かい合わせながら、第1基板と第2基板とを中間層4を介して貼り合わせる。例えば、いずれか一方の膜面にUV樹脂を塗布し、膜面同士を向かい合わせて両基板を加圧、密着させ、紫外線を照射して樹脂を硬化させることができる。
【0037】
また、本発明のもうひとつの2層相変化型情報記録媒体の製造方法は、第1成膜工程、中間層形成工程、第2成膜工程、光透過層形成工程、初期化工程とからなり、基本的にはこの順に各工程を行なう。
第1成膜工程として、基板7上のグルーブの設けられた面に第2情報層を成膜する。成膜方法は、前述の通りである。
中間層形成工程として、第2情報層上にグルーブを有する中間層を形成する。
例えば、第2情報層上にUV樹脂を全面に塗布し、ガラスなどの光を透過することのできる材料でつくられたスタンパを押し当てたまま紫外線を照射して硬化させて、溝を形成することができる。
第2成膜工程として、中間層4上に第1情報層を成膜する。成膜方法は、前述の通りである。
【0038】
光透過層形成工程として、第1情報層上に、光透過層を形成する。例えば、UV樹脂を塗布し、紫外線を照射して硬化させて光透過層とすることができるが、膜厚むらの問題があることから、光透過フィルムと基板とを、UV樹脂を介して貼り合わせて光透過層を形成してもよい。
初期化工程として、光透過層側から、第1情報層1、第2情報層2に対して、レーザー光などのエネルギー光を出射することにより全面を初期化、すなわち記録層を結晶化させる。第2情報層の初期化工程は、中間層形成工程直後に行なってもよい。
【0039】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1〜5、比較例1〜2]
第1基板として、直径12cm、厚さ0.6mmで表面に連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つポリカーボネート樹脂、第1保護層11、第2保護層13としてZnS−SiO2、記録層12としてGe4Ag1In3Sb70Te22、反射層14としてAg−Pd−Cu、熱拡散層15としてITOを用いて図1に示す第1情報層を作製した。
【0040】
図3に、このときの光学シミュレーション結果を示す。ここで、各層の膜厚は、記録層12が6nm、第2保護層13が10nm、反射層14が10nmで一定とした。そして、熱拡散層15を0〜160nm、保護層11を100〜140nmで変化させて、記録層12が結晶のときの反射率Rcと非晶質のときの反射率Raとの差ΔRを光学計算した。横軸は熱拡散層15の膜厚であり、Rcが10%の値をとる保護層11の膜厚でのΔRを示している。黒丸が保護層11の屈折率が2.5のときで、白丸が保護層11の屈折率が2.3のときである。熱拡散層15が20nm、120nm前後以外では、屈折率が低い方がΔRが大きくなっていることがわかる。
【0041】
上記した材料を使って実際に図1に示す第1情報層を作製した。保護層11のSiO2含量、膜厚、および熱拡散層15の膜厚は表1に示すとおりである。各層の成膜にはバルザース社製スパッタ装置を用い、保護層11,13、記録層12、反射層14の成膜は、Arガス雰囲気中で、熱拡散層15に関しては、ArとO2の混合ガスを用いた。
【0042】
また、同様に第2基板として直径12cm、厚さ0.6mmで表面に連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つポリカーボネート樹脂、第1保護層21、第2保護層23としてZnS−SiO2、記録層22としてGe4Ag1In3Sb70Te22、反射層24としてAl−Tiを用いて図1に示す第2情報層を作製した。図4に、このときの光学シミュレーション結果を示す。ここで、各層の膜厚は、記録層22が15nm、第2保護層23が12nm、反射層14が80nmで一定とした。そして、保護層21を0〜160nmで変化させて、記録層22が結晶のときの反射率Rcを光学計算した。横軸は保護層21の膜厚である。黒丸が保護層21の屈折率が2.1のときで、白丸が保護層21の屈折率が2.5のときである。屈折率の高い方が、第2情報層の反射率を高くすることができる。
【0043】
上記した材料を使って実際に図1に示す第2情報層を作製した。保護層21のSiO2含量および膜厚は表1に示すとおりである。成膜は、Arガス雰囲気中のスパッタ法を用いた。
島津社製分光光度計を用いて第1情報層の波長405nmにおける透過率、反射率を第1基板側から測定した後に、第1情報層、第2情報層に対して、それぞれ第1基板側、第2情報層膜面側からレーザー光を照射させ、初期化処理を行なった。ここでまた、第1情報層の波長405nmにおける透過率、反射率を測定した。次に、第1情報層の膜面上に紫外線硬化樹脂を塗布し、第2基板の第2情報層面側を貼り合わせてスピンコートし、第1基板側から紫外線光を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させて中間層とし、2つの情報層を有する2層相変化型情報記録媒体を作製した。中間層の厚さは30μmとした。
【0044】
作製された各ディスクについて下記条件で記録した。
レーザー波長 405nm
NA=0.65
線速 6.0m/s
トラックピッチ 0.40μm
線密度0.18μm/bitでの第1情報層と第2情報層の3TのC/Nを測定した。表1に測定した透過率と、反射率から求めた反射率差ΔR(=Rc−Ra)とC/Nの値を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
本発明の光ディスクは第1情報層のΔRを7%以上と大きくでき、かつ第2情報層の反射率も上げられ、第1情報層のC/Nが50dB以上かつ、第2情報層のC/Nが47dB以上と改善できることがわかった。
また、その他の試作実験からも、第1情報層の記録層膜厚が3〜15nm、反射層が3〜20nmの範囲であると、第1情報層、第2情報層ともに良好な記録再生ができ、また、第2情報層を良好に記録再生するためには、第1情報層の透過率が40%以上必要であることが確認された。
【0047】
[実施例6]
実施例6として、直径12cm、厚さ1.1mmで表面に連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つポリカーボネート樹脂からなる基板上にAl−Tiからなる反射層を120nm、ZnS−20mol%SiO2からなる第2保護層20nm、Ge4Ag1In3Sb70Te22からなる記録層12nm、ZnS−20mol%SiO2からなる第1保護層60nmの順にArガス雰囲気中のスパッタ法で製膜し、第2情報層を形成した。
【0048】
このようにして形成した第2情報層上に、2P(photo polymerization)法によって、連続溝によるトラッキングガイドの凹凸を持つ中間層を形成した。中間層の厚さは30μmである。さらにその上にITOからなる熱拡散層60nmを設け、Ag−Pd−Cuからなる反射層10nm、ZnS−20mol%SiO2からなる第2保護層15nm、Ge4Ag1In3Sb70Te22からなる記録層6nm、ZnS−35mol%SiO2からなる第1保護層130nmの順にArガス雰囲気中のスパッタ法で製膜し、第1情報層を形成した。熱拡散層に関しては、ArとO2の混合ガスをスパッタガスとし、電気伝導率、透過率が大きくなるArガスとO2ガスの比で成膜を行なった。
【0049】
さらに第1情報層膜面上に直径12cm、厚さ50μmのポリカーボネートフィルムを、45μmの厚さの両面粘着シートを介して貼り合わせて光透過層とし、2層相変化型情報記録媒体を作製した。
【0050】
次いで、大口径の半導体レーザーを有する初期化装置によって、ディスクの記録層の初期化処理を行なった。また、これとは別に、厚さ1.1mmの基板に第1情報層と光透過層を同様に設け、初期化前後の透過率、反射率を測定したところ、初期化前の透過率は44%、初期化後の透過率は48%、初期化前後の反射率差ΔRは7.6%であった。
【0051】
作製された各ディスクについて下記条件で記録した。
レーザー波長 405nm
NA=0.85
線速 6.5m/s
トラックピッチ 0.32μm
線密度0.16μm/bitでの第1情報層と第2情報層の3TマークのC/Nを測定したところ、どちらも50dB以上と良好であった。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、第2情報層の第1保護層のそれよりも小さいことから、第1情報層の記録層の結晶と非晶質の反射率のコントラストを大きくすることができ、かつ第2情報層の反射率を大きくできるので、再生誤りが少ない信頼性の優れた2層相変化型情報記録媒体を得ることができる。
【0053】
請求項2の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率を、2.4以下とすることから、該第1保護層と記録層の界面における反射を大きくし、干渉効果を増大することができるため、該記録層の結晶と非晶質の反射率のコントラストを大きくすることができる。
【0054】
請求項3の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記のように第1情報層の第1保護層の屈折率を2.4以下とすることから、酸化物、窒化物、硫化物、炭化物のいずれの構成であっても上述した効果を得ることができる。
【0055】
請求項4の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層および第2情報層の第1保護層がいずれもZnSおよびSiO2を主成分とする混合物からなることから、屈折率による干渉効果の違いに基づいて反射率を調節することができる上、熱的、物理的役割にも好ましい保護層を形成することができる。
【0056】
請求項5の2層相変化型情報記録媒体によれば、第1情報層の第1保護層の方が、第2情報層の第1保護層よりもSiO2の含量が多いことから、該第1情報層の第1保護層は該第2情報層の第1保護層より屈折率の小さい保護層を得ることができ、該第1保護層と記録層界面における反射率を大きくし、干渉効果を増大させることができる。
【0057】
請求項6の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層が、SbおよびTeを主体とするため、記録感度、記録速度、及び消去比が良好であり、さらに、Ag、In等の元素や不純物を添加するため、さらなる性能の向上した第1情報層を得ることができる。
【0058】
請求項7の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層の厚さが、3〜15nmであることから、均一で、かつ透過率の高い第1情報層を得ることができる。
【0059】
請求項8の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層が、屈折率が低く、熱伝導率が高いAu、Ag、Cu、W、Al、Taのいずれかからなることから、透過率の高い第1情報層を得ることができる。
【0060】
請求項9の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層の厚さが、3〜20nmであることから、均一でかつ緻密で、透過率の高い第1情報層を得ることができる。
【0061】
請求項10の2層相変化型情報記録媒体によれば、上記2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の光透過率が40〜70%と高いことから、両情報層ともに感度がよく、記録再生特性の優れたものとすることができる。
【0062】
請求項11の2層相変化型情報記録媒体の製造方法によれば、再生誤りが少ない信頼性の優れた2層相変化型情報記録媒体を得ることができる。
【0063】
請求項12の2層相変化型情報記録媒体の製造方法によれば、高NAピックアップでも良好に記録再生ができ、高密度記録で、再生誤りが少ない信頼性の優れた2層相変化型情報記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2層相変化型情報記録媒体の一例を示す概略断面図。
【図2】本発明の2層相変化型情報記録媒体の別の例を示す概略断面図。
【図3】本発明の記録媒体の第1情報層の光学シミュレーション結果を示すグラフ。
【図4】本発明の記録媒体の第2情報層の光学シミュレーション結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 第1情報層
2 第2情報層
3 第1基板
4 中間層
5 第2基板
6 光透過層
7 基板
11、21 第1保護層
12、22 記録層
13、23 第2保護層
14、24 反射層
15 熱拡散層
Claims (12)
- 光の入射によって結晶状態と非晶質状態との可逆的相変化により情報を記録する記録層を有する情報層が2層からなり、光入射手前側に位置する第1情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層、熱拡散層の順からなり、光入射奥側に位置する第2情報層は、光が入射される側からみて少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層の順からなる2層相変化型情報記録媒体において、前記第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、前記第2情報層の第1保護層のそれよりも小さいことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層の記録再生波長領域での屈折率が、2.4以下であることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項2記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層が酸化物、窒化物、硫化物、炭化物のいずれかを主成分としてなることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1または2記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層および第2情報層の第1保護層がいずれもZnSおよびSiO2を主成分とする混合物からなることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項4記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の第1保護層の方が、第2情報層の第1保護層よりもSiO2の含量が多いことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1乃至5のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層が、SbおよびTeを主体とし、かつ、Ag、In、Ge、Se、Sn、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Pd、Pt、Au、S、B、CおよびPからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1乃至6のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の記録層の厚さが、3〜15nmであることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1乃至7のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層が、Au、Ag、Cu、W、AlおよびTaからなる群から選択される少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1乃至8のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の反射層の厚さが、3〜20nmであることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1乃至9のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体において、第1情報層の光透過率が40〜70%であることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
- 請求項1乃至10のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体で、かつ、第1基板上に、少なくとも第1情報層、中間層、第2情報層、第2基板をこの順に備えた2層相変化型情報記録媒体の製造方法であって、前記第1基板上に第1情報層を、前記第2基板上に第2情報層をそれぞれ積層する成膜工程と、該第1情報層及び該第2情報層を記録可能な初期状態に初期化する工程と、該第1情報層と該第2情報層とが向かい合うように中間層を介して貼り合わせる密着工程とを含むことを特徴とする2層相変型情報記録媒体の製造方法。
- 請求項1乃至10のいずれか1項記載の2層相変化型情報記録媒体で、かつ、基板上に少なくとも、第2情報層、中間層、第1情報層、光透過層をこの順に備えた2層相変化型情報記録媒体の製造方法であって、前記基板上に第2情報層を積層する第1成膜工程と、該第2情報層上に中間層を形成する工程と、該中間層上に第1情報層を積層する第2成膜工程と、該第1情報層上に光透過層を形成する工程と、該第1情報層および該第2情報層を記録可能な初期状態に初期化する工程とを含むことを特徴とする2層相変型情報記録媒体の製造方法。
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