JP4533276B2 - 2層相変化型情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明はレーザーなどの光により情報の記録、再生などを行うことができる2層相変化型情報記録媒体に関する。
CD−RWなどの相変化型光ディスク(相変化型情報記録媒体)は、一般にプラスチック基板の上に相変化型材料からなる記録層を設け、その上に記録層の光吸収率を向上させ且つ熱拡散効果を有する反射層を形成したものを基本構成とし、基板面側からレーザー光を入射して、情報の記録再生を行なう。
相変化型材料は、レーザー光照射による加熱とその後の冷却によって、結晶状態と非晶質状態の間で相変化し、急速加熱後急冷すると非晶質となり、徐冷すると結晶化するものであり、相変化型情報記録媒体は、この性質を情報の記録再生に応用したものである。
更に光照射による加熱によって起る記録層の酸化、蒸散或いは変形を阻止する目的で、通常、基板と記録層の間に下部保護層(下部誘電体層ともいう)、及び記録層と反射層の間に上部保護層(上部誘電体層ともいう)を設ける。更に、これらの保護層は、その厚さを調節することによって、記録媒体の光学特性の調節機能を有するものであり、また下部保護層は、記録層への記録時の熱によって基板が軟化するのを防止する機能を併せ持つものである。
近年、コンピューター等で扱う情報量が増加したことによって、DVD−RAM、DVD+RWのような、光ディスクの信号記録容量が増大し、信号情報の高密度化が進んでいる。現在のCDの記録容量は650MB程度であり、DVDは4.7GB程度であるが、今後、更に高記録密度化の要求が高まることが予想される。
このような相変化型情報記録媒体を高記録密度化する方法として、例えば使用するレーザー波長を青色光領域まで短波長化すること、或いは記録再生を行なうピックアップに用いられる対物レンズの開口数NAを大きくして、光記録媒体に照射されるレーザー光のスポットサイズを小さくすることが提案されている。
記録媒体自体を改良して記録容量を高める方法としては、基板の片面側に少なくとも記録層と反射層からなる情報層を2つ重ね、これら情報層間を紫外線硬化樹脂等で接着した構造の2層相変化型情報記録媒体が、例えば特許文献1〜4等において提案されている。
この情報層間の接着部分である分離層(本発明においては中間層という)は、2つの情報層を光学的に分離する機能を有するもので、記録再生用レーザー光がなるべく多く奥側の情報層に到達する必要があるため、レーザー光をなるべく吸収しないような材料から構成されている。
この2層相変化型情報記録媒体については、例えば非特許文献1にもあるように、学会などでも発表されているが、未だ多くの課題が存在している。
例えば、レーザー光照射側から見て手前側にある情報層(第1情報層)をレーザー光が十分に透過しなければ、奥側にある情報層(第2情報層)の記録層に情報を記録し再生することができないため、第1情報層を構成する反射層を無くすか又は極薄にするか、或いは第1情報層を構成する記録層を極薄にすることが考えられる。
相変化型情報記録媒体における記録は、記録層の相変化型材料にレーザー光を照射して急冷し、結晶を非晶質に変化させてマークを形成することにより行なわれるので、反射層を無くすか又は厚さ10nm程度と非常に薄くすると、熱拡散効果が小さくなって非晶質マークを形成することが困難になってしまう。
一方、第2情報層を記録、再生する場合は、レーザー光が第1情報層においてある程度吸収されてしまうため、第2情報層は、記録感度及び記録感度が高くなければならない。そのために、第1情報層とは違って充分な厚さの反射層を設けなくてはならない。
このように、高密度化の為に記録層を多層化させると、各層の熱特性の違いが生じてしまう。即ち、第1記録層側では、反射層が有る程度光を透過させなければならないため、反射層の性質が限定されてしまう。この反射層は、冷却効果が小さく徐冷してくものである。一方、中間層を挟んで基板とは反対側の第2記録層側では、反射層は、第1記録層側の反射層と異なり、光を透過させる必要はない。そこで、第2記録層側の反射層では、冷却効果が優れ、急冷する。そこで、これらの記録層のオーバーライト特性が良好な領域を1種類の記録層材料で満たそうとすると、非常にマージンが狭くなってしまう。
この問題を解決するために、特許文献5〜6では、それぞれの情報層の記録層に異なる材料、具体的には第1情報層にGeTe−SbTe擬二元系合金、第2情報層にSb70Te30共晶組成近傍のSb−Te合金を用いている。また、特許文献7では、Geを含有したSb70Te30共晶組成近傍のSb−Te合金を用いている。しかしながら、Sb−Te共晶系合金は、特に波長400nm付近の青色レーザーを用いた場合に、結晶と非晶質との間での光学的特性の変化(コントラスト)が小さくなる傾向になるという問題があることが判明した。コントラストが小さくなるということは、マーク部と消去部の再生信号での差(ダイナミックレンジ)が小さくなるということであり、これはジッター特性の劣化となる。また、GeTe−SbTe擬二元系合金は、GeTeの割合を多くすれば、コントラストが大きくなることが知られているが、材料の融点も高くなる傾向があるため、記録感度が不足するという不具合が生じてしまうため、第2情報層には適さない。
特許第2702905号公報 特開2000−215516号公報 特開2000−222777号公報 特開2001−243655号公報 特開2002−144736号公報 特開2002−367222号公報 特開2005−153496号公報 ODS2001 Technical Digest P22
本発明は、2層の記録層を有し、且つ記録・消去性能が良好な2層相変化型情報記録媒体の提供を目的とする。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、次のような解決手段を見出した。即ち、上記課題は、次の(1)〜(14)の発明(以下、本発明1〜14という)によって解決される。
(1) 第1基板と第2基板の間に第1情報層、中間層、第2情報層が順次設けられ、前記第1基板からレーザー光を入射して情報の記録・再生を行なう2層相変化型情報記録媒体において、前記第1情報層、第2情報層は、光の入射により、結晶状態と非晶質状態との間で相変化を起して情報を記録し得る記録層を有し、第1情報層に形成された第1記録層がGeとSbとTeとを含み、第2情報層に形成された第2記録層がGeとSbとSnとを含み、前記第1記録層が、組成式
GeSbTe3+a
(但し、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
表され、かつ前記第2記録層が、組成式
Ge α Sb β Sn γ M2 δ
(但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
(2) 第1基板と第2基板の間に第1情報層、中間層、第2情報層が順次設けられ、前記第1基板からレーザー光を入射して情報の記録・再生を行なう2層相変化型情報記録媒体において、前記第1情報層、第2情報層は、光の入射により、結晶状態と非晶質状態との間で相変化を起して情報を記録し得る記録層を有し、第1情報層に形成された第1記録層がGeとSbとTeとを含み、第2情報層に形成された第2記録層がGeとSbとSnとを含み、前記第1記録層が、組成式
(Ge-M1)SbTe3+a
(但し、M1はSnおよびPbから選ばれる少なくとも1つの元素であり、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
表され、かつ前記第2記録層が、組成式
Ge α Sb β Sn γ M2 δ
(但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
) 第1記録層の厚さが3〜10nmであることを特徴とする(1)または(2)に記載の2層相変化型情報記録媒体。
) 第2記録層の厚さが3〜20nmであることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
) 第1情報層が、光の入射側から見て、少なくとも第1下部保護層、第1記録層、第1上部保護層、第1反射層、第1熱拡散層を順に備え、第2情報層が、少なくとも第2下部保護層、第2記録層、第2上部保護層、第2反射層を順に備えた構成で配置されていることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
) 第1下部保護層と第1記録層との界面及び/又は第1記録層と第1上部保護層との界面に配置された界面層を有することを特徴とする(5)に記載の2層相変化型情報記録媒体。
) 第1熱拡散層が、In(酸化インジウム)を主成分とすることを()または()に記載の2層相変化型情報記録媒体。
) 第1熱拡散層が、ITO(酸化インジウム+酸化スズ)或いはIZO(酸化インジウム+酸化亜鉛)の何れかであることを特徴とする()〜()のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
) 第1熱拡散層の厚さが10〜200nmであることを特徴とする(5)〜()のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
10) 第1反射層が、Au、Ag、Cu、W、Al、Taの少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする()〜()のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
11) 第1反射層の厚さが3〜20nmであることを特徴とする()〜(10)のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
12) 第1上部保護層と第1反射層との間及び/又は第2上部保護層と第2反射層との間にバリア層を有することを特徴とする()〜(11)のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
13) 第1基板と第1下部保護層との間に透明層を有することを特徴とする()〜(12)のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
14) 第1基板の厚さが10〜600μmであること特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
本発明1によれば、透過率および消去率が高い第1の情報層と、反射率および記録感度が高い第2の情報層とを備える情報記録媒体が得られ、特に第1の記録層が極めて薄い場合でも良好な記録再生特性が得られる。また、この光学的情報記録媒体は、青紫色レーザーを用いた高密度記録に好適である。さらに、第2の記録層の融点が低く且つ結晶相と非晶質相との屈折率差が大きいため、記録感度が高く且つ結晶相と非晶質相との反射率差が大きい第2の情報層が得られる。
本発明2によれば、透過率および消去率が高い第1の情報層と、反射率および記録感度が高い第2の情報層とを備える情報記録媒体が得られ、特にGe−Sb−Te3元系組成のGeの一部を置換したSnまたはPbが結晶化能を向上させ、第1の記録層が極めて薄い場合でも十分な消去率が得られる。また、この光学的情報記録媒体は、青紫色レーザーを用いた高密度記録に好適である。さらに、第2の記録層の融点が低く且つ結晶相と非晶質相との屈折率差が大きいため、記録感度が高く且つ結晶相と非晶質相との反射率差が大きい第2の情報層が得られる。
本発明3によれば、第1の情報層の透過率を高くして、第2の情報層の記録再生に必要なレーザー光量を第2の情報層に到達させることが容易になる。
本発明によれば、第2の記録層の記録感度を特に高くできる。厚さを3nm以上とすることによって、記録層での光吸収量を多くできる。厚さを20nm以下とすることによって、記録マークを形成する際に溶融させる部分の体積を小さくできるため、記録感度の低下を防止できる。
本発明によれば、各層の反射率、記録感度、及び第1情報層の透過率を、記録、再生条件に合わせて最適化することができ、第1及び第2情報層に対して記録再生特性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明によれば、隣接する層間の原子拡散を防止でき、特性および信頼性が特に高い2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明によれば、第1情報層の急冷を促進させ、容易にアモルファス化が可能となり、記録特性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明によれば、熱拡散層の内部応力を低減することができ、信頼性が特に高い2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明によれば、繰り返し記録特性、量産性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明10によれば、第1情報層の冷却速度を速め、容易にアモルファス化が可能となり、記録特性の優れた2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明11によれば、第1の情報層の透過率を高くして、第2の情報層の記録再生に必要なレーザー光量を第2の情報層に到達させることが容易になる。
本発明12によれば、反射層の劣化を防ぎ、信頼性が特に高い2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明13によれば、第1基板の厚さが薄い場合でも容易に製造可能な2層相変化型情報記録媒体が得られる。
本発明14によれば、対物レンズの開口数NAが変化した場合でも良好に記録再生を行なうことが可能な2層相変化型情報記録媒体が得られる。
以下、本発明の2層相変化型情報記録媒体について詳細に説明する。
図1は、本発明の2層相変化型情報記録媒体の一例を示す概略断面図であり、第1基板3の上に、第1情報層1、中間層4、第2情報層2、第2基板5を順次積層した構造からなるものである。
第1情報層1は、第1下部保護層11、第1記録層12、第1上部保護層13、第1反射層14、第1熱拡散層15からなり、第2情報層2は、第2下部護層21、第2記録層22、第2上部保護層23、第2反射層24からなる。第1上部保護層13と第1反射層14との間及び/又は第2上部保護層23と第2反射層24との間にバリア層(図示せず)を設けても構わない。なお、本発明の第1情報層及び第2情報層は、上記層構成に限定されるものではない。
また、図2は、本発明の2層相変化型情報記録媒体の他の例を示す概略断面図であり、前記第1記録層12に隣接するように第1下部界面層16と第1上部界面層17を設けたものである。
また、図3は、本発明の2層相変化型情報記録媒体の更に他の例を示す概略断面図であり、前記第1基板3と第1下部保護層11との間に透明層6を設けたものである。このような透明層は、第1基板に厚さの薄いシート状物を用い、製法が図1の記録媒体と相違する場合に設けられる。
第1基板3は、記録再生光が十分透過できる材質とする必要があるが、当該技術分野において従来から知られているものを用いればよい。その材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂等が用いられるが、特に樹脂が成形性、コストの点で好適である。
樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、成形性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂が好ましい。
第1基板3の情報層を形成する面には、必要に応じて、レーザー光のトラッキング用のスパイラル状又は同心円状の溝などであって、通常グルーブ部及びランド部と称される凹凸パターンが形成されていてもよく、これは通常、射出成形法又はフォトポリマー法などによって成形される。
また、第1基板3の厚さは、10〜600μm程度が好ましい。より好ましくは、70〜120μm又は550〜600μmの範囲である。
第2基板5には、第1基板3と同じ材料を用いることができるが、記録再生光に対して不透明な材料を用いても良く、第1基板3とは、材質、溝形状が異なっても良い。
また、第2基板5の厚さは特に限定されないが、第1基板3との合計の厚さが1.2mmになるように第2基板5の厚さを選択することが好ましい。
また、第2基板5は、第1基板3と同様に、射出成形又はフォトポリマー法などによって成形される、グルーブや案内溝などの凹凸パターンが形成されていてもよい。
中間層4、透明層6は、記録再生光の波長における光吸収が小さい方が好ましく、材料としては、樹脂が成形性、コストの点で好適であり、紫外線硬化性樹脂、遅効性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。また、光ディスク貼り合わせ用の両面粘着テープ(例えば日東電工(株)の粘着シートDA−8320)なども用いることができる。
中間層4は、記録再生を行なう際に、ピックアップが第1情報層1と第2情報層2とを識別して光学的に分離可能とするものであり、その厚さは10〜70μmが好ましい。10μmより薄いと層間クロストークが生じ、また70μmより厚いと、第2記録層2を記録再生する際に球面収差が発生し、記録再生が困難になる傾向がある。
また、中間層4には、第1基板と同様に、射出成形又はフォトポリマー法などによって成形される、グルーブや案内溝などの凹凸パターンが形成されていてもよい。
透明層6の厚さは特に限定されないが、図1のような透明層を設けない製法により作製した光情報記録媒体の最適な第1基板3の厚さと、図3のような製法の異なる光情報記録媒体の第1基板3と透明層6の厚さの合計が同程度となるように、第1基板3と透明層6の厚さを調整する必要がある。例えば、NA=0.85の場合であって、図1の光情報媒体の第1基板3の厚さが75μmで良好な記録、消去性能が得られたとすると、図3の光情報媒体の第1基板3の厚さが50μmならば、透明層6の厚さを25μmとすることが好ましい。
第1記録層12は、レーザビームの照射によって結晶相と非晶質相との間で可逆的な相変化を起こす材料からなる。第1記録層12は、たとえばGeとSbとTeとを含む材料で形成できる。具体的には、第1記録層12は、組成式GeaSbbTe3+aで表される材料で形成できる。
この材料は、a=0の場合には、結晶相が非常に安定であり非晶質相の安定性に欠ける。一方、10<aの場合には、信号振幅は大きくなるが、融点が上がるとともに結晶化速度が低下する。そのため、aは、0<a≦10の関係を満たすことが好ましく、1≦a≦9の関係を満たすことがより好ましい。また、この材料は、b<1.5の場合には、結晶相が非常に安定であり非晶質相の安定性に欠ける。一方、4<bの場合には、信号振幅は大きくなるが、結晶化速度が低下する。そのため、bは、1.5≦b≦4の関係を満たすことが好ましく、1.5≦b≦3の関係を満たすことがより好ましい。
また、第1記録層12は、組成式(Ge−M1)aSbbTe3+a(ただし、M1は、SnおよびPbから選ばれる少なくとも1つの元素)で表される材料で形成してもよい。この組成式は、Geと元素M1とが合計で100・a/(3+2a+b)原子%だけ含まれることを意味している。この材料の組成は、組成式GeaSbbTe3+aで表される材料のGeの一部を元素M1で置換した組成である。この材料を用いた場合、Geを置換した元素M1が結晶化能を向上させるため、第1記録層12が極めて薄い場合でも十分な消去率が得られる。元素M1としては、毒性がない点でSnがより好ましい。この材料を用いる場合も、0<a≦10(より好ましくは、1≦a≦9)、且つ1.5≦b≦4(より好ましくは、1.5≦b≦3)であることが好ましい。
また、第1記録層12は、組成式(GeaSbbTe3+a100-cM3c(ただし、M3は、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Se、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、In、Sn、Ta、W、Os、Ir、Pt、Au、およびBiから選ばれる少なくとも1つの元素)で表される材料で形成してもよい。この材料の組成は、組成式GeaSbbTe3+aで表される材料に元素M3を添加した組成である。この場合、添加された元素M3が記録層の融点および結晶化温度を上昇させるため、記録層の熱的安定性を向上でき、その結果、第1の情報層11の記録再生性能を向上できる。この材料は、20<cの場合には結晶化速度が不十分となるため、0<c≦20であることが好ましく、2≦c≦10であることがより好ましい。また、0<a≦10(より好ましくは、1≦a≦9)、且つ1.5≦b≦4(より好ましくは、1.5≦b≦3)であることが好ましい。
第2記録層22は、レーザビームの照射によって結晶相と非晶質相との間で可逆的な相変化を起こす材料からなる。第2記録層22は、第1記録層12の材料とは異なる材料で形成される。第2記録層22は、第1記録層12の材料よりも融点が低い材料からなることが好ましい。
第2記録層22は、GeとSbとSnとを含む材料で形成できる。具体的には、組成式GeαSbβSnγM2δ(ただし、M2はMn,Ag,Te,In,Bi,Gaから選ばれる少なくとも1つの元素)で表される材料で形成できる。α+β+γ+δ=100原子%であり、α、β、γおよびδが、それぞれ、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30および0≦δ≦15を満たす場合には、この材料は、融点が低く且つ結晶とアモルファスとの屈折率変化Δnが大きい。このため、この範囲の組成の材料を用いて第2記録層22を形成することによって、記録感度が高く且つ反射率変化(コントラスト)も高い第2情報層22が得られる。
ここで、5≦αの場合には、再生光に対する安定性を向上させることができる。α≦25の場合には、複数の相が現れることを抑制できるため、繰り返し記録による特性劣化を抑制できる。また、45≦βの場合には、結晶化速度が特に速く、特に良好な消去率が得られる。さらに、10≦γの場合には、結晶化速度が速く、且つ屈折率変化Δnが大きい。また、β≦75、γ≦30の場合には、複数の相が現れることを抑制できるため、繰り返し記録による特性劣化を抑制できる。したがって、45≦β≦75、10≦γ≦30であることがより好ましい。また、良好な記録再生性能を得るためには結晶化速度を調整するための元素M2を添加することが好ましい。δは、0≦δ≦15であることがより好ましい。δ≦15の場合には、複数の相が現れることを抑制できるため、繰り返し記録による特性劣化を抑制できる。
これらの記録層12,22は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できるが、中でもスパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。
ここで、(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11、および(Sb0.7Te0.395Ge5、Ge12Sb60Sn20Mn8の波長405nmでの屈折率、消衰係数、および融点を調べた結果を表1に示す。屈折率および消衰係数は、上記材料からなる厚さ20nmの層を石英基板上に形成したサンプルをエリプソメータで測定することによって得た。また、融点は、示差走査熱量測定法(differentialscanning calorimeter:DSC法)によって測定した。
Figure 0004533276
表1において、ncは、サンプルの層が結晶相である場合の屈折率を示す。naは、サンプルの層がアモルファス相である場合の屈折率を示す。Δnは、Δn=nc−naで表され、層が結晶相である場合と層がアモルファス相である場合との屈折率の変化を示す。また、kcは、サンプルの層が結晶相である場合の消衰係数を示す。kaは、サンプルの層がアモルファス相である場合の消衰係数を示す。Δkは、Δk=kc−kaで表され、層が結晶相である場合と層がアモルファス相である場合との消衰係数の変化を示す。
表1に示すように、(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11の消衰係数は、(Sb0.7Te0.395Ge5およびGe12Sb60Sn20Mn8の消衰係数よりも、特にアモルファス相において小さかった。また、Ge12Sb60Sn20Mn8は、Sb70Te30共晶組成近傍のSb−Te合金に元素M1を加えた組成である(Sb0.7Te0.395Ge5およびGe−Sb−Te3元系組成のGeをSnで置換した(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11と比較して、融点が低く、また、屈折率の変化Δnの絶対値が大きかった。
以上の結果から、第1記録層12の材料には、消衰係数が小さいために透過率を大きくできるGe−Sb−Te3元系組成またはそれをベースとする組成を用いることが好ましい。また、第2記録層22の材料には、融点が低いため記録感度を高くでき、且つ屈折率変化Δnが大きいため反射率変化を大きくできるGe−Sb−Sn−M2系組成を用いることが好ましい。
第1の記録層12/第2の記録層22の具体的な組み合わせとしては、たとえば、Ge6Sb2Te9/Ge12Sb60Sn20Mn8、Ge8Sb2Te11/Ge12Sb60Sn20Mn8、Ge8Sb2Te11/Ge15Sb65Sn20などが挙げられる。
第1記録層12の厚さは特に限定されないが、3〜10nmであることが好ましい。より好ましくは3〜8nmの範囲である。3nm未満では、均一な膜にするのが困難となる傾向があり、10nmを超えると透過率が低下し、第2情報層2の記録再生に必要なレーザー光量を第2情報層2に到達させることが困難となる。
第2記録層22の厚さも特に限定されないが、3〜20nmであることが好ましい。より好ましくは3〜15nmの範囲であり、さらに好ましくは、8〜15nmの範囲である。3nm未満では、均一な膜にするのが困難となる傾向があり、20nmを超えると記録感度が低下してしまう傾向がある。
第1上部界面層17、第1下部界面層16は、それぞれ第1上部保護層13と第1記録層12との間、第1下部保護層11と第1記録層12との間で物質が移動するのを防止するために設ける。これらの界面層16,17は、繰り返し記録によって生じる物質移動を防止したり、記録層12の結晶化を促進させたりする効果があるため、界面層を設けることで繰り返し記録特性が極めて良好となる。
これらの界面層16,17は、たとえばSi−N,Al−N,Ti−N,Ta−N,Zr−N,Ge−Nなどの窒化物、これらを含む窒化酸化物、またはSiCなどの炭化物によって形成できる。これらの中でも、Ge−Nが特に好ましい。Ge−Nは、反応性スパッタリングで形成しやすく、機械的特性および耐湿性に優れる。界面層16,17が厚いと、情報層1の反射率や吸収率が大きく変化して記録・消去性能に影響を与える。したがって、界面層16,17の厚さは、1nm〜10nmの範囲内であることが望ましく、2nm〜5nmの範囲内であることがより好ましい。
また、第2上部保護層23と第2記録層22との界面及び/又は第2記録層22と第2下部保護層21との界面に、上記と同様の材料からなる界面層を設けても構わない。
第1反射層14、第2反射層24は、入射光を効率良く使い、冷却速度を向上させて非晶質化し易くするなどの機能を有するものであり、そのために、通常、熱伝導率の高い金属が用いられる。具体例としては、Au、Ag、Cu、W、Al、Ta又はそれらの合金などが挙げられる。また、これらの元素の少なくとも1種を主成分とし、Cr、Ti、Si、Pd、Ta、Nd、Znなどから選ばれた少なくとも1種の元素を添加した材料を用いてもよい。ここで主成分とは、反射層材料全体の90原子%以上、好ましくは95原子%以上を占めることを意味する。
中でもAg系材料は、青色波長領域でも屈折率が小さく、nが0.5以下で、光吸収を小さく抑えることができるので、本発明のような2層情報記録媒体の、特に第1情報層1の反射層に用いる材料として好ましいものである。
このような反射層14,24は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。
第1情報層1は高い透過率が必要とされるため、第1反射層14の材料として、屈折率が低く熱伝導率の高いAg又はその合金を用いることが好ましい。また、その厚さは、3〜20nm程度であることが好ましい。より好ましくは5〜10nmの範囲である。3nm未満にすると、厚さが均一で緻密な膜を作ることが困難になる。20nmより厚いと、透過率が減少し第2情報層2の記録再生が困難になる。
また、第2情報層2を構成する第2反射層24の厚さは、50〜200nm、より好ましくは80〜150nmとするのがよい。50nm未満になると繰り返し記録特性が低下し、200nmより厚くなると感度の低下を生じる傾向があるので好ましくない。
第1及び第2下部保護層11,21並びに第1及び第2上部保護層13,23の機能と材質は、単層相変化型情報記録媒体の場合と同様であり、第1記録層12と第2記録層22の劣化変質を防ぎ、接着強度を高め、かつ記録特性を高めるなどの作用を有し、従来公知の材料が適用可能である。
材料の具体例としては、SiO、SiO、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrOなどの金属酸化物;Si、AlN、TiN、ZrNなどの窒化物;ZnS、In、TaSなどの硫化物;SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物;ダイヤモンドライクカーボン;或いはそれらの混合物が挙げられる。
これらの材料は、単体で保護層とすることもできるが、互いの混合物としてもよい。また、必要に応じて不純物を含んでもよい。また、保護層の融点は記録層よりも高いことが必要である。最も好ましいのは、ZnSとSiOの混合物である。
このような保護層は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。
第1及び第2下部保護層11,21の厚さは、30〜200nmであることが好ましい。30nm未満では、記録時の熱によって第1基板3又は中間層4が変形してしまう恐れがある。また、200nmより厚いと、量産性に問題が生じる傾向がある。従って、上記の範囲で、最適な反射率になるように膜厚の設計を行なう。
また、第1及び第2上部保護層13,23の厚さは、3〜40nmであることが好ましい。より好ましくは6〜20nmの範囲である。3nm未満になると記録感度が低下し、40nmより厚くなると放熱効果が得られなくなる傾向がある。
本発明の2層相変化型情報記録媒体は、上部保護層と反射層との間(第1上部保護層13と第1反射層14との間、及び/又は第2上部保護層23と第2反射層24との間)にバリア層を設けても構わない。前述のように、反射層としてはAg合金、保護層としてはZnSとSiOの混合物が最も好ましいが、この2層が隣接した場合、保護層中の硫黄が反射層のAgを腐食させる可能性があり、保存信頼性が低下する恐れがある。この不具合を無くすために、反射層にAg系材料を用いた場合にはバリア層を設けることが好ましい。バリア層は、硫黄を含まず、かつ融点が記録層よりも高い必要があり、また、レーザー波長での吸収率が小さいことが望ましい。具体的にはSiO、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrOなどの金属酸化物;Si、AlN、TiN、ZrNなどの窒化物;SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物;或いはそれらの混合物が挙げられる。中でもSiCが好ましい。
バリア層は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。
バリア層の厚さは、2〜10nmであることが好ましい。より好ましくは2〜5nmの範囲である。2nm未満になると、Agの腐食を防止する効果が得られなくなり保存信頼性が低下する。10nmより厚くなると、放熱効果が得られなくなったり、透過率が低下したりする傾向がある。
第1熱拡散層15としては、レーザー照射された記録層を急冷させるために、熱伝導率が大きいことが望まれる。また、奥側の情報層2を記録再生できるように、記録再生用レーザー波長での吸収率が小さいことが望まれる。情報の記録再生に用いるレーザー光の波長において、消衰係数が0.5以下であることが好ましく、より好ましくは0.3以下である。0.5より大きいと第1情報層1での吸収率が増大し、第2情報層2の記録再生が困難になる。また、情報の記録再生に用いるレーザー光の波長において、屈折率は1.6以上であることが好ましい。これより小さいと、第1情報層1の透過率を大きくするのが困難になる。
以上のことから、第1熱拡散層15は、窒化物、酸化物、硫化物、窒酸化物、炭化物、弗化物の少なくとも1種を含むことが好ましい。例えば、AlN、Al、SiC、SiN、TiO、SnO、In、ZnO、ITO(酸化インジウム−酸化スズ)、IZO(酸化インジウム−酸化亜鉛)、ATO(酸化スズ−アンチモン)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、BNなどが挙げられる。中でもIn(酸化インジウム)を主成分とする材料が好ましく、より好ましくはITO又はIZOである。ここで、主成分とは材料全体の50モル%以上を占めることを意味する。
第1熱拡散層15は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。中でもスパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。
第1熱拡散層15の膜厚は10〜200nmが好ましい。より好ましくは20〜100nmの範囲である。10nmより薄いと放熱効果が得られなくなる。200nmより厚いと、応力が大きくなり、繰り返し記録特性が低下するばかりでなく量産性にも問題が生じる。
なお、熱拡散層を第1下部保護層11と第1基板3との間にも設けて、熱拡散効果の更なる向上を図っても何ら問題はない。
また、第1情報層1は、記録再生用レーザー光波長350〜700nmでの光透過率が、40〜70%であることが好ましく、より好ましくは、40〜60%である。
初期化後に記録を行なった2層相変化型情報記録媒体では、記録層がアモルファス状態である面積が結晶状態である面積よりも小さいので、アモルファス状態での光透過率は結晶状態での光透過率より小さくても構わない。
(2層相変化型情報記録媒体の製造方法)
次に、本発明の2層相変化型情報記録媒体の製造方法について説明する。
本発明の2層相変化型情報記録媒体の製造方法の一つは、成膜工程、初期化工程、密着工程からなり、基本的にはこの順に各工程を行なう。図4に示すのが、この方法により製造した2層相変化型情報記録媒体の概略断面図であり、第1基板3、第2基板5にグルーブが形成されている。
成膜工程としては、第1基板3のグルーブが設けられた面に第1情報層1を形成したものと、第2基板5のグルーブが設けられた面に第2情報層2を形成したものを別途作成する。
第1情報層1、第2情報層2のそれぞれを構成する各層は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成される。中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。スパッタリング法は、一般にアルゴンなどの不活性ガスを流しながら成膜を行なうが、その際、酸素、窒素などを混入させながら、反応スパッタリングさせてもよい。
初期化工程としては、第1情報層1、第2情報層2に対して、レーザー光などのエネルギー光を出射することにより記録層全面を初期化(結晶化)する。
初期化工程の際にレーザー光エネルギーにより膜が浮いてきてしまう恐れがある場合には、初期化工程の前に、第1情報層1及び第2情報層2の上にUV樹脂などをスピンコートし、紫外線を照射して硬化させオーバーコートを施しても良い。また、次の密着工程を先に行なった後に、第1基板3側から、第1情報層1、第2情報層2を初期化しても構わない。
次に、以上のようにして初期化した、第1基板3面上に第1情報層1を形成したものと、第2基板5面上に第2情報層2を形成したものとを、第1情報層1と第2情報層2を向かい合わせながら、中間層4を介して貼り合わせる。
例えば、何れか一方の膜面に中間層4となる紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、膜面同士を向かい合わせて両基板を加圧、密着させた上で紫外線を照射して樹脂を硬化させる。
また、図3に示すような本発明の2層相変化型情報記録媒体を製造するための他の方法について説明する。この方法は、第一成膜工程、中間層形成工程、第二成膜工程、基板貼り合わせ工程及び初期化工程からなり、基本的にこの順に各工程を行なう。図5に示すのが、この方法により製造した2層相変化型情報記録媒体の概略断面図であり、中間層4、第2基板5にグルーブが形成されている。
第一成膜工程としては、第2基板5上の案内溝の設けられた面に第2情報層2を成膜する。成膜方法は、前述の通りである。
中間層形成工程としては、第2情報層2上に案内溝を有する中間層4を形成する。例えば、第2情報層2上に紫外線硬化性樹脂を全面に塗布し、紫外線を透過することのできる材料で作られたスタンパを押し当てたまま紫外線を照射して硬化させ、溝を形成することができる。
第二成膜工程としては、中間層4上に第1情報層1を成膜する。成膜方法は、前述の通りである。
基板貼り合わせ工程としては、第1情報層1と第1基板3を、透明層6を介して貼り合わせる。例えば、第1情報層1上又は第1基板3上に、透明層6の材料である紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、第1情報層1と第1基板3とを貼り合わせてから、紫外線を照射して硬化させる。また、透明層6を形成せずに、第1基板3の材料である樹脂を第1情報層1上に塗布し、硬化させることによって、第1基板3を形成してもよい。
初期化工程として、第1基板3側から、第1情報層1、第2情報層2に対して、レーザー光などのエネルギー光を出射することにより記録層全面を初期化(結晶化)する。第2情報層2に対しては、中間層形成工程直後に初期化を行なっても何ら問題はない。
(2層相変化型情報記録媒体の記録再生方法)
本発明の2層相変化型情報記録媒体の記録再生方法は、本発明の前記2層相変化型情報記録媒体の各情報層に対し、第1基板3側から波長350〜700nmのレーザー光線を入射させて情報の記録及び再生の少なくともいずれかを行う。
具体的には、2層相変化型情報記録媒体を所定の線速度、又は、所定の定角速度にて回転させながら、第1基板3側から対物レンズを介して半導体レーザ(例えば、405nmの発振波長)等の記録用の光を照射する。この照射光により、第1記録層12及び第2記録層22がその光を吸収して局所的に相変化して、アモルファス相が生成してその光学特性の変化により情報が記録される。上記のように記録された情報の再生は、2層相変化型情報記録媒体を所定の線速度で回転させながらレーザー光線を第1基板3側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
情報を記録する際の前記情報記録媒体の線速度は、3m/秒以上30m/秒以下(より好ましくは、4m/秒以上21m/秒以下)であることが好ましい。
なお、記録再生の対象となる2層相変化型情報記録媒体の第1基板3、中間層4および第2基板5いずれかが溝(グルーブ)を備える場合には、情報は、溝に記録しても、ランドに記録してもよい。また、溝およびランドの両方に情報を記録してもよい。第1情報層1と第2情報層2とは、ともに同一の部分(溝、ランド、または、溝およびランド)に情報を記録してもよいし、異なる部分に情報を記録してもよい。
(光記録再生装置)
本発明の光記録再生装置は、光記録媒体に光源から光を照射して該光記録媒体に情報を記録及び再生する光記録再生装置において、光記録媒体として本発明の前記2層相変化型光記録媒体を用いたものである。
前記光記録再生装置は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、レーザー光線を出射する半導体レーザー等の光源であるレーザー光源と、レーザー光源から出射されたレーザー光線をスピンドルに装着された光記録媒体に集光する対物レンズ、レーザー光源から出射されたレーザー光線の一部を検出するレーザー光検出器、レーザー光源から出射されたレーザー光線を対物レンズとレーザー光検出器とに導く光学素子を備えてなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
対物レンズの開口数NAは、0.5以上1.1以下(より好ましくは、0.6以上1.0以下)であることが好ましい。半導体レーザーの波長は、350nm以上700nm以下(より好ましくは、390nm以上430nm以下)であることが好ましい。
前記光記録再生装置は、レーザー光源から出射されたレーザー光線を光学素子により対物レンズに導き、該対物レンズによりレーザー光線を光記録媒体に集光照射して光記録媒体に記録及び再生を行う。このとき、光記録再生装置は、レーザー光源から出射されたレーザー光線の一部をレーザー光検出器に導き、レーザー光検出器のレーザー光線の検出量に基づきレーザー光源の光量を制御する。
前記レーザー光検出器は、検出したレーザー光線の検出量を電圧又は電流に変換し検出量信号として出力する。
前記その他の手段としては、制御手段等が挙げられる。前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
本発明の光記録再生装置は、良好な記録信号特性が得られる本発明の前記2層相変化型光記録媒体を搭載しているため、高感度で、高変調度の記録が可能となる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、図2の情報記録媒体の第1情報層1の特性と第1熱拡散層15との関係について調べた。具体的には第1熱拡散層15の厚さを変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製し、形成したサンプルについて、第1情報層1の消去率、振幅対雑音比(Carrierto Noise Ratio:CNR)、および透過率を測定した。一方、比較例として、第1熱拡散層がない場合のサンプルも作製した。
(1)サンプルの作製
サンプルは以下のようにして製造した。
まず、第1基板3として、ポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を用意した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:35nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12として(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11層(厚さ:6nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:6nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、および、第1反射層14としてAg合金層(厚さ:10nm)を順次スパッタリング法によって積層した。このようにして比較例のサンプルを製造した。
第1熱拡散層を備えるサンプルを形成する場合には、前記第1反射層14上に、さらに第1熱拡散層15としてIZO((In90・(ZnO)10)層を順次スパッタリング法により積層し、その後、第1記録層12の全面を結晶化させる初期化工程を行った。ついで、第2基板5に、中間層4の材料である紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、該樹脂の上に第1情報層1を密着させ、紫外線を照射して樹脂を硬化させた。本実施例では、以上のようにして、第1熱拡散層の厚さが異なる複数のサンプルを作製した。
(2)サンプルの評価
作製したサンプルについて、第1情報層1の透過率、消去率、CNRを調査した。
透過率の測定には分光器を用い、波長405nmにおける透過率の値を調べた。
また、第1情報層の消去率およびCNRの測定のとき、レーザーの波長は405nm、対物レンズのNAは0.65、測定時のサンプルの線速度は8.6m/s、最短マーク長は0.294μmとした。また、情報はグルーブに記録した。
CNRは、(8−16)変調の3T信号を10回記録したのち、スペクトラムアナライザーで測定した。消去性能は、3T信号を10回記録して振幅を測定し、その上から11T信号を1回重ね書きして再度3T信号の振幅を測定し、3T信号の減衰率を計算することによって評価した。以下、この3T信号の減衰率を消去率という。
なお、測定された透過率、CNRおよび消去率の値に応じて、透過率、CNRおよび消去率それぞれの評価を行った。具体的には、透過率について、D<30%、30%≦C<40%、40%≦B<50%、50%≦Aとした。CNRについては、D<40(dB)、40(dB)≦C<50(dB)、50(dB)≦Bとした。消去率については、20(dB)≦C<30(dB)、30(dB)≦Bとした。ここで、第1情報層1の特性としては、透過率が30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。また、CNRは、40dB以上であることが好ましく、50dB以上であることがより好ましい。また、消去率は、20dB以上であることが好ましく、30dB以上であることがより好ましい。
表2に、本実施例の第1情報層の透過率、CNR、消去率の評価結果を示す。
Figure 0004533276
表2に示すように、サンプル1−1(第1熱拡散層なし)は、サンプル1−2〜1−5に比べて、CNRおよび消去率が不十分であった。サンプル1−2(第1熱拡散層の厚さ:5nm)では、サンプル1−1に比べてCNRが改善されるものの、消去率は不十分であった。第1熱拡散層の厚さが10nm以上のサンプルは、透過率が50%以上で、CNRが50dB、消去率が30dBという良好な結果が得られた。なお、実施例1と同様の作製方法で、第1熱拡散層の厚さが200nmを超えるサンプルを作製したが、基板の反りが大きく、CNR,消去率の測定が不可能であった。
以上の結果から、第1熱拡散層の膜厚は、10nm〜200nmの範囲であることが好ましい。
(実施例2)
実施例2では、第1情報層1の特性と第1反射層14の厚さとの関係を調べた。具体的には、第1反射層14の厚さを変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第1情報層1の消去率、CNRおよび透過率を測定した。
サンプルは以下のようにして製造した。
まず、第1基板3としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:約40nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12として(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11層(厚さ:6nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:約5nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第1反射層14としてAgBi(厚さ:2〜25nm、Bi:2wt%)および、第1熱拡散層としてIZO((In90・(ZnO)10)層(厚さ:30nm)を、順次スパッタリング法によって積層した。その後、第1記録層の全面を結晶化させる初期化工程を行った。このようにして、第1情報層1を形成した。
次に、中間層4の材料である紫外線硬化性樹脂を第2基板5上にスピンコートした。そしてこの樹脂上に前記第1情報層1を密着させ、紫外線を照射することによって樹脂を硬化させた。以上のようにして、第1記録層の厚さが異なる複数のサンプルを作製した。
作製したサンプルについて、実施例1と同様の条件で第1情報層1の透過率、消去率およびCNRを測定した。
表3に、本実施例の第1情報層の透過率、CNR、消去率の評価結果を示す。
Figure 0004533276
表3に示すように、サンプル2−1(第1反射層の厚さ:2nm)では、透過率は十分であるが、CNRおよび消去率が不十分であった。サンプル2−6(第1反射層の厚さ:25nm)では、CNRおよび消去率が高いが、透過率が30%未満であった。第1反射層の厚さが3〜20nmのサンプル(サンプル2−2〜2−5)は、透過率が35%〜50%で、CNRが50dB、消去率が30dBという良好な結果が得られた。
以上の結果から、第1反射層の膜厚は、3〜20nmであることが好ましい。
(実施例3)
実施例3では、第1情報層1の特性と第1記録層12の厚さとの関係を調べた。具体的には、第1記録層12の厚さを変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第1情報層1の消去率、CNRおよび透過率を測定した。
サンプルは以下のようにして製造した。
まず、第1基板3としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:約40nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12として(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11層(厚さ:2nm〜11nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:約5nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第1反射層14としてAg合金層(厚さ:10nm)および、第1熱拡散層としてIZO((In90・(ZnO)10)層(厚さ:30nm)を、順次スパッタリング法によって積層した。その後、第1記録層の全面を結晶化させる初期化工程を行った。このようにして、第1情報層1を形成した。
次に、中間層4の材料である紫外線硬化性樹脂を第2基板5上にスピンコートした。そしてこの樹脂上に第1情報層1を密着させ、紫外線を照射することによって樹脂を硬化させた。以上のようにして、第1記録層1の厚さが異なる複数のサンプルを作製した。
作製したサンプルについて、実施例1と同様の条件で第1情報層1の透過率、消去率およびCNRを測定した。
表4に、本実施例の第1情報層の透過率、CNR、消去率の評価結果を示す。
Figure 0004533276
表4に示すように、サンプル3−1(第1記録層の厚さ:2nm)では、透過率は十分であるが、CNRおよび消去率が不十分であった。サンプル3−6(第1記録層の厚さ:11nm)では、CNRおよび消去率が高いが、透過率が30%未満であった。第1記録層の厚さが3〜10nmのサンプル(サンプル3−2〜3−5)は、透過率が35%〜53%で、CNRが50dB、消去率が30dBという良好な結果が得られた。
以上の結果から、第1記録層12の膜厚は、3〜10nmであることが好ましい。
(実施例4)
実施例4では、第1情報層1の特性と第1記録層12の材料との関係を調べた。具体的には、第1記録層12の組成を変化させて第1情報層1を作製し、中間層4を介して第1情報層1と第2基板5とを貼り合わせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第1情報層1のCNR、消去率および透過率を測定した。
サンプルは以下のようにして製造した。
まず、第1基板3としてポリカーボネート基板(直径:120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:38nm、SiO2:30mol%)、第1下部界面層16としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12(厚さ:6nm)、第1上部界面層17としてGeN層(厚さ:5nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:約5nm、SiO2:20mol%)、第1バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第1反射層14としてAg合金層(厚さ:10nm)、第1の最上界面層としてGeN層(厚さ:5nm)、および、第1熱拡散層15としてIZO((In90・(ZnO)10)層(厚さ:30nm)を、順次スパッタリング法により積層した。ここで、第1記録層12の材料としては、(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11、(Sb0.7Te0.395Ge5、Ge15Sb65Sn20およびGe12Sb60Sn20Mn8を用いた。ついで、第1熱拡散層15を形成したのち、第1記録層12の全面を結晶化させる初期化工程を行った。このようにして、第1記録層12の組成が異なる4種類の第1情報層1を作製した。
次に、中間層4の材料である硬化前の紫外線硬化性樹脂を第2基板5上にスピンコートした。そしてこの樹脂上に第1情報層1を密着させ、紫外線を照射することによって樹脂を硬化させた。以上のようにして、第1記録層12の組成が異なる複数のサンプルを作製した。
作製したサンプルについて、実施例1と同様の条件で第1情報層1の透過率、消去率およびCNRを測定した。
表5に、本実施例の第1情報層1の透過率、CNR、消去率の評価結果を示す。
Figure 0004533276
表5に示すように、サンプル4−2、4−3および4−4は、透過率、CNR、および消去率がともに不十分であった。一方、サンプル4−1では、透過率が45%、CNRが50dB、消去率が30dBという良好な結果が得られた。
以上の結果から、上記サンプルの中では、組成式(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11で表される材料が、第1記録層12の材料として好ましい。
(実施例5)
実施例5では、第2情報層2の特性と第2記録層22の材料との関係を調べた。具体的には、第2記録層22の材料を変化させて第2情報層2を形成し、中間層4を介して第1基板3と第2情報層2とを貼りあわせたサンプルを作製した。形成したサンプルについて、第2情報層2の記録感度、CNR、および反射率を測定した。
サンプルは以下のようにして製造した。
まず、第2基板5としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.6mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第2反射層24としてAl合金層(厚さ:80nm)、第2上部保護層23としてZnS−SiO2層(厚さ:10nm、SiO2:20mol%)、第2上部界面層としてGeN層(厚さ:5nm)、第2記録層22(厚さ:10nm)、第2下部界面層としてSiO2層(厚さ:5nm)、および、第2下部保護層21としてZnS−SiO2層(厚さ:55〜60nm、SiO:20mol%)を、順次スパッタリング法によって積層した。ここで、第2記録層22としては、(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11、(Sb0.7Te0.395Ge5、Ge15Sb65Sn20およびGe12Sb60Sn20Mn8を用いた。
第2下部保護層21の厚さは、マトリクス法に基づく計算により、波長405nmにおいて、第2記録層22が結晶相のときの反射光量が第2記録層22がアモルファス相のときの反射光量よりも大きく、且つ第2記録層22が結晶相のときと非晶質相のときとで反射光量の変化がより大きく、且つ第2記録層22の光吸収効率が大きくなるように各サンプルに対して厳密に決定した。
次に、第2記録層22の全面を結晶化させる初期化工程を行った。また、中間層4の材料である紫外線硬化性樹脂を第1基板3上にスピンコートした。そして、この樹脂上に第2情報層2を密着させ、紫外線を照射して樹脂を硬化させた。以上のようにして、第2記録層22の組成が異なる複数のサンプルを形成した。
形成したサンプルについて、基板の鏡面部における反射率を測定した。また、これらのサンプルについて、第2情報層2の記録感度およびCNRを測定した。このとき、レーザビームの波長は405nm、対物レンズのNAは0.65、測定時のサンプルの線速度は8.6m/s、最短マーク長は0.294μmとした。また、情報はグルーブに記録した。
ここで、記録感度とは、振幅(dBm)の飽和値から3dBmだけ低い振幅を与えるピークパワーPp(mW)の1.3倍のピークパワーPp(mW)で定義される値である(以下の実施例においても同様である)。記録感度の値が小さいほど、より低いレーザパワーで記録が可能であることを示す。
なお、測定された記録感度、CNRおよび反射率の値に応じて、記録感度、CNRおよび反射率それぞれの評価を行った。具体的には、記録感度について、6(mW)<D、5(mW)<C≦6(mW)、B≦5mWとした。CNRについては、40(dB)≦C<50(dB)、50(dB)≦Bとした。反射率については、10%≦C<20%、20%≦B<30%とした。第1情報層1の透過率が40%程度であり、第1基板3に入射する半導体レーザーの最大パワーは約12mW程度であるので、第2情報層2に到達するレーザパワーは約5mWである。このため、第2情報層2の記録感度は5mW以下であることが好ましい。第2情報層2では、CNRが40dB以上であることが好ましく、50dB以上であることがより好ましい。また、反射率が10%以上であることが好ましく、反射率が20%以上であることがより好ましい。
表6に、本実施例の第2情報層2の記録感度、CNRおよび第2記録層22が結晶相である場合の反射率の評価結果を示す。
Figure 0004533276
表6に示すように、サンプル5−1では、5mW以下の記録レーザパワーでCNRが飽和せず記録感度が十分でないこと、および反射率が不十分であることがわかった。また、低融点材料であるGe15Sb65Sn20およびGe12Sb60Sn20Mn8を用いたサンプル5−3およびサンプル5−4では、5mW以下の記録感度と高いCNRとを両立できることがわかった。
(実施例6)
実施例6では、実施例4および実施例5の結果に基づき、図2の情報記録媒体を製造した。そして、製造した情報記録媒体について、第1情報層1の透過率、CNRおよび消去率と、第2情報層2の記録感度、反射率およびCNRとを測定した。ここで、第1記録層12および第2記録層22の組成は、(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11またはGe12Sb60Sn20Mn8とした。すなわち、サンプル6−1では、第1記録層12および第2記録層22の組成を、ともに(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11とした。サンプル6−2では、第1記録層12の組成を(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11とし、第2記録層22の組成をGe12Sb60Sn20Mn8とした。サンプル6−3では、第1記録層12および第2記録層22の組成をともにGe12Sb60Sn20Mn8とした。
また、第1記録層12の厚さを6nm、第2記録層22の厚さを10nmとした。
サンプルの作製に際し、第1情報層1について各層を成膜した後に、初期化工程を行った。また、第1情報層の初期化工程の前後で透過率を測定した。第2情報層2も、成膜後に初期化工程を行った。その後、中間層4の材料である硬化前の紫外線硬化性樹脂を第2下部保護層21の上にスピンコートし、第1情報層1と第2情報層2とを密着させた。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させ、第1情報層1と第2情報層2とを備えるサンプルを製造した。なお、記録層12,22および中間層4以外の構成および製造条件は、実施例4および5と同様とした。
このようにして得られたサンプルについて、第1情報層1のCNRおよび消去率を測定した。また、第2情報層2の記録感度、反射率およびCNRを測定した。具体的には、記録感度について、12(mW)<D、10(mW)<C≦12(mW)、B≦10mWとした。反射率については、C<4%、4%≦B<8%とした。それ以外の測定は、上記実施例で説明した方法と同様の方法で行った。評価結果を表7に示す。
Figure 0004533276
表7に示すように、サンプル6−1では、実施例5の結果と同様に、第2情報層2の記録感度および反射率が十分でなかった。また、サンプル6−3では、実施例4の結果と同様に、第1情報層1の透過率、CNRおよび消去率が不十分であり、且つ第1情報層1の透過率が十分でないために第2情報層2の記録感度、反射率およびCNRが低下した。これに対して、サンプル6−2では、第1情報層1および第2情報層2がともに、CNRが50dB以上で、消去率が30dB以上であるという良好な結果が得られた。
以上、情報をグルーブに記録した場合について説明した。さらに、本実施例サンプルについて、ランドに情報を記録した場合と、ランドとグルーブの両方に情報を記録した場合とで同様の測定を行ったところ、同様の結果が得られた。
(実施例7)
実施例7では、図3の情報記録媒体を製造し、製造した情報記録媒体について、第1情報層1のCNRおよび消去率、ならびに第2情報層2の消去率およびCNRを測定した。
サンプルは以下のようにして製造した。
まず、第2基板5としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ1.1mm)を準備した。そして、そのポリカーボネート基板上に、第2反射層24としてAg-Bi層(厚さ:140nm、Bi:2wt%)、第2バリア層としてTiC−TiO2層(厚さ:4nm、TiO2:30mol%)、第2上部保護層23としてZnS−SiO2層(厚さ:約6nm、SiO2:20mol%)、第2記録層22としてGe12Sb60Sn20Mn8層(厚さ:12nm)、第2下部界面層としてSiO層(厚さ:3nm)、および、第2下部保護層21としてZnS−SiO2層(厚さ:約60nm、SiO2:30mol%)を、順次スパッタリング法によって積層した。その後、第2記録層22の全面を結晶化させる初期化工程を行った。
続いて、第2下部保護層21上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、その上に案内溝を形成した基板をかぶせ、樹脂を硬化させた後に基板をはがした。この工程によって、レーザビームを導く案内溝が第1情報層1側に形成された中間層4を形成した。
その後、中間層4の上に、第1熱拡散層15としてIn層(厚さ:40nm)、第1反射層14としてAg-Bi(厚さ:10nm、Bi:2wt%)、第1上部界面層としてGeN層(厚さ:4nm)、第1上部保護層13としてZnS−SiO2層(厚さ:約5nm、SiO2:20mol%)、第1上部界面層としてGeN層(厚さ:5nm)、第1記録層12として(Ge0.74Sn0.268Sb2Te11層(厚さ:6nm)、第1下部界面層としてGeN層(厚さ:5nm)、および、第1下部保護層11としてZnS−SiO2層(厚さ:約40nm、SiO2:20mol%)を、順次スパッタリング法により積層した。その後、第1記録層12の全面を結晶化させる初期化工程を行った。
次に、第1基板3としてポリカーボネート基板(直径120mm、厚さ0.08mm)を準備した。そして、透明層の材料である紫外線硬化性樹脂を、第1基板3上にスピンコートした。その後、その樹脂上に第1下部保護層11を密着させ、紫外線を照射して樹脂を硬化させた。以上のようにして、サンプルを製造した。
製造したサンプルについて、第1情報層1および第2情報層2のCNRおよび消去率を測定した。このとき、レーザビームの波長は405nm、対物レンズのNAは0.85、測定時の情報記録媒体の線速度は5.0m/s、最短マーク長は0.206μmとした。また、情報は、グルーブに記録した。その結果、第1情報層1および第2情報層2は共に、CNRが50dB以上で消去率が30dB以上という良好な結果が得られた。
(実施例8)
実施例5のサンプル5−4、実施例6のサンプル6−2、実施例7において、第2記録層22の材料として、組成式(Ge12Sb60Sn20Mn8)中のMnに代えてTe、In、Ag、BiまたはGaのいずれかとし、それ以外はそれぞれ実施例5,6,7と同じ条件でサンプルを作製した。その結果、それぞれ実施例5,6,7と同様の効果が得られた。
(実施例9)
直径12cm、厚さ0.6mmで表面に連続溝によるトラッキングガイド用の凹凸を持つポリカーボネート樹脂からなる第1基板3上に、(ZnS)80・(SiO20からなる第1下部保護層11(厚さ50nm)、Crからなる第1下部界面層16(厚さ2nm)、GeSbTeからなる第1記録層12(厚さ6nm)、Crからなる第1上部界面層17(厚さ2nm)、(ZnS)80・(SiO20からなる第1上部保護層13(厚さ30nm)、SiCからなるバリア層(厚さ3nm)、Ag98ZnAlからなる第1反射層14(厚さ10nm)、IZO〔(In90・(ZnO)10〕からなる第1熱拡散層15(厚さ60nm)の順に、スパッタリング法で成膜し、第1情報層を形成した。
次に、第1基板3と同じ構成の第2基板5上に、Al98Tiからなる第2反射層24(厚さ80nm)、(ZnS)80・(SiO20からなる第2上部保護層23(厚さ22nm)、Ge15Sb66Sn15Mn4からなる第2記録層22(厚さ12nm)、(ZnS)80・(SiO20からなる第2下部保護層21(厚さ80nm)の順に成膜し、第2情報層2を形成した。ここで、第1情報層1の波長660nmでの透過率を第1基板3側から測定した。
次に、第1情報層1、第2情報層2に対して、それぞれ第1基板3側、第2情報層2膜面側からレーザー光を照射し、初期化処理を行なった。ここでまた、第1情報層1の波長660nmでの透過率を測定した。
次に、第1情報層1の膜面上に紫外線硬化樹脂を塗布し、第2基板5の第2情報層2面側を貼り合わせてスピンコートし、第1基板3側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させて中間層4とし、2つの情報層1,2を有する2層相変化型情報記録媒体を作成した。中間層4の厚さは50μmとした。
本実施例の第1情報層は、初期化前の波長660nmでの透過率が55%、初期化後の透過率が51%であった。
上記のようにして作成した記録媒体に対し、下記の条件で記録を行った。
・レーザー波長:660nm
・NA:0.65
・線速:3.49m/s
・トラックピッチ:0.74μm
線密度0.267μm/bitでEFM信号を記録したときの第1情報層1、第2情報層2の3Tマークのジッター、及び100回オーバーライト後の第1情報層1、第2情報層2の3Tマークのジッターを測定したところ、第1情報層1、第2情報層2共に良好に記録再生を行なうことができた。
本発明に係る2層相変化型情報記録媒体の一例を示す断面図である。 本発明に係る2層相変化型情報記録媒体のその他の例を示す断面図である。 本発明に係る2層相変化型情報記録媒体の更にその他の例を示す断面図である。 第1基板、第2基板にグルーブが形成された2層相変化型情報記録媒体の構成を示す断面図である。 中間層、第2基板にグルーブが形成された2層相変化型情報記録媒体の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 第1情報層
2 第2情報層
3 第1基板
4 中間層
5 第2基板
6 透明層
11 第1下部保護層
12 第1記録層
13 第1上部保護層
14 第1反射層
15 第1熱拡散層
16 第1下部界面層
17 第1上部界面層
21 第2下部保護層
22 第2記録層
23 第2上部保護層
24 第2反射層

Claims (14)

  1. 第1基板と第2基板の間に第1情報層、中間層、第2情報層が順次設けられ、前記第1基板からレーザー光を入射して情報の記録・再生を行なう2層相変化型情報記録媒体において、
    前記第1情報層、第2情報層は、光の入射により、結晶状態と非晶質状態との間で相変化を起して情報を記録し得る記録層を有し、第1情報層に形成された第1記録層がGeとSbとTeとを含み、第2情報層に形成された第2記録層がGeとSbとSnとを含み、前記第1記録層が、組成式
    GeSbTe3+a
    (但し、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
    表され、かつ前記第2記録層が、組成式
    Ge α Sb β Sn γ M2 δ
    (但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
    で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
  2. 第1基板と第2基板の間に第1情報層、中間層、第2情報層が順次設けられ、前記第1基板からレーザー光を入射して情報の記録・再生を行なう2層相変化型情報記録媒体において、
    前記第1情報層、第2情報層は、光の入射により、結晶状態と非晶質状態との間で相変化を起して情報を記録し得る記録層を有し、第1情報層に形成された第1記録層がGeとSbとTeとを含み、第2情報層に形成された第2記録層がGeとSbとSnとを含み、前記第1記録層が、組成式
    (Ge-M1)SbTe3+a
    (但し、M1はSnおよびPbから選ばれる少なくとも1つの元素であり、0<a≦10、1.5≦b≦4である。)
    表され、かつ前記第2記録層が、組成式
    Ge α Sb β Sn γ M2 δ
    (但し、M2はMnであり、α+β+γ+δ=100原子%、5≦α≦25、45≦β≦75、10≦γ≦30、0<δ≦15である。)
    で表されることを特徴とする2層相変化型情報記録媒体。
  3. 前記第1記録層の厚さが3〜10nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の2層相変化型情報記録媒体。
  4. 前記第2記録層の厚さが3〜20nmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  5. 前記第1情報層が、光の入射側から見て、少なくとも第1下部保護層、第1記録層、第1上部保護層、第1反射層、第1熱拡散層を順に備え、前記第2情報層が、少なくとも第2下部保護層、第2記録層、第2上部保護層、第2反射層を順に備えた構成で配置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  6. 前記第1下部保護層と第1記録層との界面及び/又は前記第1記録層と第1上部保護層との界面に配置された界面層を有することを特徴とする請求項に記載の2層相変化型情報記録媒体。
  7. 前記第1熱拡散層が、In(酸化インジウム)を主成分とすることを請求項5または6に記載の2層相変化型情報記録媒体。
  8. 前記第1熱拡散層が、ITO(酸化インジウム+酸化スズ)或いはIZO(酸化インジウム+酸化亜鉛)の何れかであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  9. 前記第1熱拡散層の厚さが10〜200nmであることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  10. 前記第1反射層が、Au、Ag、Cu、W、Al、Taの少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  11. 前記第1反射層の厚さが3〜20nmであることを特徴とする請求項5乃至10のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  12. 前記第1上部保護層と第1反射層との間及び/又は前記第2上部保護層と第2反射層との間にバリア層を有することを特徴とする請求項5乃至11のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  13. 前記第1基板と第1下部保護層との間に透明層を有することを特徴とする請求項5乃至12のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
  14. 前記第1基板の厚さが10〜600μmであること特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の2層相変化型情報記録媒体。
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