JP2004109664A - 画像記録体 - Google Patents
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Abstract
【課題】高画質が要求されるOHPシート等において、信頼性の高い記録画像を有する画像記録体の提供である。
【解決手段】少なくとも透明性を有する基体の表面に、電子写真方式により複数のトナー層を積層し、該複数のトナー層を定着させることにより定着画像を形成した画像記録体であって、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことを特徴とする画像記録体である。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも透明性を有する基体の表面に、電子写真方式により複数のトナー層を積層し、該複数のトナー層を定着させることにより定着画像を形成した画像記録体であって、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことを特徴とする画像記録体である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射光及び透過光の両方で視認可能な記録画像が形成された画像記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー画質の向上の要求から、OHPシート等への画質向上も強く求められている。
【0003】
このOHPシートで画質向上の要求に応えてゆくためには、反射光及び透過光の両方でその画質を評価する必要がある。このうち、透過光でOHPシートを評価する場合には、作成した画像部分での光の隠蔽性と透過性との両方の特性が要求される。
【0004】
しかしながら、通常のまま電子写真の技術を用いると、光の隠蔽性を確保できないばかりでなく、ピンホールと呼ばれる光が透過する穴が多く発生してという問題がある。
【0005】
この問題を解決するには、下記2項目の方策が電子写真の技術を応用するために必須となる。
▲1▼光隠蔽部のトナー付着量(TMA)をできるだけ多くする。
▲2▼ 光隠蔽部の黒色トナーをできるだけ多くする。
【0006】
上記2項目の方策により、光の隠蔽性を確保できるが、前記TMAが通常のシステムより高いため、通常のシステムのまま対応すると、転写不良や、ブリスターと呼ばれる定着時の発泡による画像破壊等の問題が発生し、画像品質として充分な品質を得ることができない。すなわち、これらの転写不良やブリスターは、透過光で記録画像を評価した場合、ピンホールと呼ばれるディフェクトとなるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち本発明は、高画質が要求されるOHPシート等において、信頼性の高い記録画像を有する画像記録体の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 少なくとも透明性を有する基体の表面に、電子写真方式により複数のトナー層を積層し、該複数のトナー層を定着させることにより定着画像を形成した画像記録体であって、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことを特徴とする画像記録体である。
【0009】
<2> 前記複数のトナー層が、前記基体の表面に形成された第1層から最表層のトナー層に向かって、各層を構成するトナーの溶融温度が順次高くなるように積層されていることを特徴とする<1>に記載の画像記録体である。
【0010】
<3> 前記最表層のトナー層と、それ以外のトナーの溶融温度が異なる層との互いのトナーの溶融温度の差が、少なくとも5〜30℃の範囲であることを特徴とする<1>に記載の画像記録体である。
【0011】
<4> 前記複数のトナー層における重なり合うトナー層を構成するトナーの溶融温度の差が、5〜30℃の範囲であることを特徴とする<2>に記載の画像記録体である。
【0012】
<5> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<1>に記載の画像記録体である。
【0013】
<6> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<2>に記載の画像記録体である。
【0014】
<7> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<3>に記載の画像記録体である。
【0015】
<8> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<4>に記載の画像記録体である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像記録体は、少なくとも透明性を有する基体の表面に、電子写真方式により複数のトナー層を積層し、該複数のトナー層を定着させることにより定着画像を形成した画像記録体であって、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことを特徴とする。
【0017】
図1は、本発明の画像記録体の一例を示す拡大断面図である。図1に示すように、画像記録体は、基体1と、その表面に定着された定着画像2とからなる。
【0018】
図2に、本発明の画像記録体の作製工程の流れの概略を示す。
電子写真装置(画像形成装置)10により、基体1の表面に複数のトナー層が形成され(トナー層形成工程)、定着器20により定着される。
【0019】
図3及び図4は、前記画像形成装置10において基体1表面に積層された、定着前の複数のトナー層の拡大断面図である。図3においては、最表層が白色(W)トナー層15であり、図面においてその下方に、C(シアン)トナー層16、M(マゼンタ)トナー層17、Y(イエロー)トナー層18の各色トナー層が順に積層されている。また、図4においては、最表層である白色(W)トナー層15の図面において下方に、同一トナーからなるK(ブラック)トナー層19が2層積層されている。
【0020】
本発明においては、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことが必要である。複数のトナー層をこのように積層することにより、前記画像形成装置10における定着時に、最表層のトナー層が該トナー層より基体1に近い側のトナー層より先に溶融することがなく、該基体1に近い側のトナー層が溶融する前に溶融した最表層トナーで覆ってしまうことがない。したがって、複数のトナー層の定着時にトナー層内部の隙間の空気を効率的に除去することができるため、ブリスターが発生しにくくなり、画像品質を向上させることができる。
【0021】
上記観点から、本発明においては複数のトナー層のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高ければよく、例えばそれ以外の層のトナーの溶融温度が全て同じであってもよく、最表層のトナー層のトナーの溶融温度と同じ溶融温度のトナー層が、下層のいずれかの層として含まれていてもよい。
【0022】
また、本発明における基体1表面に形成された複数のトナー層では、該基体1の表面に形成された第1層から最表層のトナー層に向かって、各層を構成するトナーの溶融温度が順次高くなるように積層されることが好ましい。
【0023】
すなわち、Y(イエロー)トナー、M(マゼンタ)トナー、C(シアン)トナー、W(白色)トナーの各溶融温度を、Tmy、Tmm、Tmc、Tmwとした場合、図3に示す層構成にあっては、各トナー層を構成するトナーの溶融温度が、Tmy<Tmm<Tmc<Tmwの順に高くなっていることが好ましい。
【0024】
複数のトナー層がこのように積層されることにより、後述する定着工程において、基体1に近いトナー層から順に溶融していくこととなるため、トナー層中の空気の除去がさらに効率よく行われ、ブリスターが発生せず、画像品質を向上させることができる。
【0025】
なお、前記トナーの溶融温度は、フローテスタCFT−500(島津製作所(株)社製)により、ノズル径1mm/長さ1mmのダイを用い、シリンダ圧力9.8×105Pa、昇温速度3℃/minの条件で流れ試験を行ったとき、溶融粘度が104Pa・sとなる温度とした。
【0026】
図5に、図4に示す複数のトナー層構成するW(白色)トナー及びK(ブラック)トナーの溶融粘度の温度特性を示す。図5に示すように、WトナーとKトナーとでは溶融粘度カーブが異なっており、溶融粘度が104Pa・sとなる温度はWトナーで120℃付近であるのに対し、Kトナーでは95℃付近となっている。
【0027】
本発明においては、上記溶融粘度が104Pa・sとなる温度に関し、前記最表層のトナー層と、それ以外のトナーの溶融温度が異なる層との互いのトナーの溶融温度の差が、少なくとも5〜30℃の範囲であることが好ましく、少なくとも10〜20℃の範囲であることがより好ましい。
【0028】
また、前記複数のトナー層が、基体1の表面の第1層から順次トナーの溶融温度が高くなるように積層されている場合には、複数のトナー層における重なり合うトナー層を構成するトナーの溶融温度の差は、5〜30℃の範囲であることが好ましく、10〜20℃の範囲であることがより好ましい。
【0029】
上記トナーの溶融温度差が5℃未満では、定着時において、最表層のトナーとそれ以外の層のトナー、あるいは重なり合うトナー層のトナーがほぼ同時に溶融してしまう場合があり、トナーの溶融温度差が30℃を超えると、最表層を含む基体1表面から離れたトナー層の定着が十分に行われない場合がある。
【0030】
さらに、上記各トナー層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度は、本発明の画像記録体が部品として使用される耐熱温度以上であることが好ましい。最も低い溶融温度が耐熱温度以上でないと、部品として使用中に画像が流れてしまうことがあるからである。
【0031】
したがって、例えば、本発明の画像記録体を家電用表示パネルとして使用する場合には、前記最も低いトナーの溶融温度は、80℃以上であることが好ましく、90℃以上であることがより好ましい。
【0032】
本発明の画像記録体に使用可能な基体1は、少なくとも透明性を有することが必要である。ここで、透明性とは、例えば、可視光領域の光をある程度、透過する性質をいい、本発明においては、少なくとも、形成された画像が基体1を通して目視できる程度に透明であればよい。
【0033】
基体1としては、プラスチックフィルムが代表的に使用される。この中でも、OHPに使用できるような光透過性のあるフィルムにはアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハンなどがあり、現状では機械的、電気的、物理的、化学的特性、加工性など総合的な観点から見て、ポリエステルフィルムが多く用いられており、特に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが多く用いられている。
【0034】
また、基体1としては、上記のプラスチックフィルム以外に、透明性を有する樹脂や、透明性を有するセラミックが使用でき、また、これらに顔料や染料などが添加されていてもよい。また、基体1は、フィルム状、板状であってもよいし、可とう性を有しない程度、または、基体1としての要求に必要な強度を有する程度に厚みを有する形状であってもよい。
【0035】
本発明に用いられる基体1としては、厚さ50〜500μmの範囲のプラスチックフィルムを用いることが好ましく、厚さ80〜200μmの範囲のPETフィルムを用いることがより好ましい。
【0036】
なお、上記基体1の表面には、必要に応じて例えば片面に画像受像層を設け、その裏側の片面に光沢制御、耐光性制御などの機能制御層を設けるたりすることが好ましい。
【0037】
本発明においては、以上のような基体1の表面に、電子写真方式により画像が形成される。電子写真方式による画像形成は、以下のようにして行われる。
画像形成装置に配置された電子写真感光体の表面に均一に電荷を与え帯電させた後、その表面に、画像情報に応じた画像様の光を露光して静電潜像を形成する。次に、電子写真感光体表面の静電潜像に現像器からトナーを供給することで、前記静電潜像がトナーによって可視化現像され、トナー画像が形成される。さらに、形成されたトナー画像を基体1に、直接あるいは中間転写体を介して転写し、最後に熱及び/または圧力などにより上記トナー画像が基体1に定着されて、定着画像2が形成される。フルカラー画像を形成する場合には、定着の前工程の操作が、一般に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色についてそれぞれ行われ、得られた各色のトナー画像(トナー層)を基体1に直接順次積層した上で、あるいは中間転写体に順次積層してこれを基体1に転写した上で、基体1に定着される。
【0038】
前記図2における画像形成工程では、W(白色)14W、C(シアン)14C1、M(マゼンタ)14M、Y(イエロー)14Yの4つのトナー画像形成部がベルト形状の中間転写体6に沿って設けられ、矢印方向の中間転写体6の移動により1次転写が繰り返され、中間転写体6の表面に1次転写画像5が形成される。その後、2次転写ロールにより基体1表面に1次転写画像5が2次転写され、基体1の表面に2次転写画像6が形成される。
【0039】
ここで上記2次転写画像6は、前記1次転写画像5におけるトナー層の積層順を反転した形となっており、例えば図2においては、基体1表面から順にY、M、C、Wと積層された部分7と、基体1表面に例えばWまたはMの1層が形成された部分8とが混在したものとなる。すなわち、本発明におけるトナー画像(定着画像)は、全部が複数のトナー層からなるものであってもよく、部分的に単層のトナー層を含むものであってもよい。
【0040】
一方、例えば画像部の光隠蔽性が要求される場合には、上述のようにY(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、K(ブラック)の4色のトナーでは、現像できるK色のトナー量が限られており、十分な光不透過性を確保することができない。そこで、Y、C、M、Kの4色をそれぞれ1回ではなく、K色を2回現像してK色のトナー層が2層存在するトナー画像を形成することによって、十分な量のK色のトナー層を基体1に形成して光不透過部の隠蔽性を確保することが好ましい。
【0041】
以上のような電子写真方式による画像形成の手法は、特に限定されるものではなく、電子写真技術として従来公知の方法、工程、装置、手段を、問題なく採用することができる。
【0042】
本発明で用いられる電子写真用トナーは、結着樹脂と着色剤とを主成分として構成される。
トナーに用いられる結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。
【0043】
さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックス類を挙げることもできる。これらの中でも、特に、ポリエステルが結着樹脂として適している。本発明に使用されるポリエステル樹脂としては、ポリオール成分と酸成分とから重縮合により合成される。前記ポリオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。前記酸成分としては、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸、1,5−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパンテトラメチレンカルボン酸及びそれらの無水物が挙げられる。さらに、これらの中から選択される複数の樹脂をブレンドしたものでもよい。
【0044】
前記複数のトナー層の各層のトナーの溶融温度は、主に上記トナーに用いられる結着樹脂の種類、組成、分子量などを変えることにより、制御することができる。
なお、前記トナーの結着樹脂の分子量は、重量平均分子量で102〜106の範囲であることが好ましく、103〜105の範囲であることがより好ましい。
【0045】
着色剤としては、黒色ではカーボンブラック、マゼンタ色ではC.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、イエロー色ではC.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー180、シアン色ではC.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などを代表的なものとして例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
また、前記白色トナーとするための白色着色剤としては、酸化チタン、シリカ、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等を挙げることができるが、耐光性の面で酸化チタンが好ましい。酸化チタンとしては、ルチル型、アナターゼ型、ブルカイト型がよく知られているが、隠蔽性の点からルチル型が好ましい。さらに、耐光性を上げる目的で表面をアルミナやシリカで表面処理されたものが好ましい。
【0047】
マゼンタ、イエロー、シアン、白色の各トナーにより構成される画像部が、バックライト照明により表示される場合には、ある程度の透明性が要求され、透過濃度で0.1〜1の範囲であることが好ましく、0.3〜0.7の範囲であることがより好ましい。このためトナー中の着色剤の含有量は通常、4〜40質量%の範囲であることが好ましく、6〜35質量%の範囲であることがより好ましい。さらに、基体1表面の単位面積当りのトナー質量TMAは、0.3〜1.0mg/cm2の範囲であることが好ましい。
【0048】
一方、前記K(ブラック)トナーを用いた光隠蔽性が要求される画像部の場合には、高い透過濃度が要求される。透過濃度を高くするためには着色剤であるカーボンブラックの含有量を増加させることと、黒トナーのTMAを増加させることが考えられる。ところが、カーボンブラックは導電性であるために、あまりトナー中に入れすぎるとトナーの電気抵抗が下がってしまい、その結果、帯電量が低下してカブリやトナー飛散発生の原因となってしまう。さらに、現像剤抵抗も低下するために、キャリア自体が現像されてしまい画像が白く抜ける画質欠陥(BCO)が発生する。また、TMAが高すぎると、基体10への転写不良が起きて、画像ムラが発生する。そこで、カブリやトナー飛散、BCO、画像ムラを起こさずに、高い透過濃度を実現するためには、カーボンブラックの含有量が4〜15質量%の範囲であり、黒トナーのTMAが1.2〜2.0mg/cm2の範囲であることが好ましい。
【0049】
本発明に用いられる電子写真用トナーには、所望により公知の帯電制御剤、ワックス等の添加剤を含有させてもよい。帯電制御剤としては、アゾ系金属錯体、サリチル酸もしくはアルキルサリチル酸の金属錯体もしくは金属塩などがある。ワックスとしては、低分子量ポリエチレンや低分子量ポリプロピレンなどのオレフィン系、カルナバなどの植物系、その他動物系、鉱物系など種々のものが使用できる。
【0050】
本発明に用いられる電子写真用トナーの製造方法としては、特に制限はないが、例えば、溶融粉砕法が好ましい。前記溶融粉砕法によれば、上記各トナー材料をバンバリーミキサー、ニーダーコーター、コンティニュアスミキサー、エクストルーダー等によって混合し、溶融混練し、粉砕し、分級することによりトナーを製造することができる。トナーの体積平均粒径は30μm以下、好ましくは4〜20μmの範囲である。
【0051】
本発明に用いられる電子写真用トナーには、さらに流動化剤などを外添してもよい。流動化剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムなどが挙げられる。
【0052】
本発明に用いられる電子写真用トナーは、適当なキャリアと混合して2成分系現像剤として用いられる。キャリアとしては公知のいかなるものでも使用できる。具体的には、フェライト、マグネタイト、鉄粉、及びこれらの表面をスチレン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などで被覆したものがある。被覆樹脂中にカーボンブラックや金属酸化物系導電粉を添加して、半導電性あるいは導電性キャリアにして使用することも可能である。キャリアの粒径は一般に20〜100μmの範囲に設定される。
【0053】
上記2成分系現像剤中のトナーの質量混合比は、トナーの帯電量を制御し、さらにトナーの現像量の限界を決めるもので、TMAを決める重要な因子であり、本発明では2〜12質量%の範囲に設定される。2質量%より小さいと帯電量が高すぎたり、トナー現像量の上限値が小さかったりするため、所望のTMAを得ることは難しい場合がある。また、12質量%より大きいと帯電量が低すぎてカブリやトナー飛散が起こりやすい場合がある。
【0054】
基体1表面の複数のトナー層の定着は、例えば、前記画像形成装置10に内蔵された定着装置20にて上記トナーを加熱溶融して定着する。該定着は、ロール式定着装置を用いて行ってもよいし、ベルト式定着装置を用いて行ってもよい。
【0055】
以上説明した基体、トナーを用いて最表面のトナー層のトナー溶融温度が最も高くなるように複数のトナー層を形成し、前記のように定着を行うことにより、ブリスターやピンホールのない本発明の画像記録体を得ることができる。
【0056】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、下記において特に説明がない限り、「部」とは「質量部」を意味するものとする。
(実施例1)
<基体の作製>
−光沢制御層塗工液の調製−
ブチルアルコール100部に、熱溶融性樹脂としてポリビニルブチラール(積水化学社製:BM−S)10部と、フィラーとしてポリメチルメタクリレート微粒子(綜研化学社製:MP−1451、体積平均粒子径:0.1μm)15部と、電荷制御剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.5部と、を添加し、その後ホモミキサーにより十分撹拌し、光沢制御層塗工液Aを調製した。
【0057】
−画像受像層塗工液の調製−
上記の光沢制御層塗工液Aより、フィラーを除き、マット剤として架橋ポリメチルメタクリレート微粒子(綜研化学社製:MP−150、体積平均粒子径:5μm)を0.05部加えた他は、上記の光沢制御層塗工液Aと同様の組成で、画像受像層塗工液Bを調製した。
【0058】
−基体の作製−
上記光沢制御層塗工液Aを、厚さ125μmのPETフィルム(パナック社製:ルミラー125T60)に30g/m2になるように塗工し、130℃で10分間乾燥させ、膜厚2μmの光沢制御層を形成した。また、上記画像受像層塗工液Bを同様の方法により、光沢制御層が形成された反対側の面に塗工し、膜厚2μmの画像受像層を形成し、本発明に用いる基体を作製した。
【0059】
<画像記録体の作製>
上記基体に対して、電子写真方式の画像形成装置として、Colr Docutech 60(富士ゼロックス(株)製)を用い、4つの現像ユニット(トナー画像形成部)に用いるトナー色を、1次転写の順にW、C、M、Yとした。
なお、このときの定着前の積層されたトナー層のTMAは、2.3mg/cm2であった。4つの現像ユニット(トナー画像形成部)に使用するトナーを、1次転写の順に、W(白、トナー溶融温度:140℃)、C(シアン、トナー溶融温度:130℃)、M(マゼンタ、トナー溶融温度:120℃)、Y(イエロー、トナー溶融温度:110℃)とし、定着装置の定着温度を150℃とした。
【0060】
得られた画像記録体における画像は、粒状性の悪さやドット見えによる画質不良のない、高画質のものであった。
【0061】
<画像記録体の評価>
以上のようにして作製された画像記録体を、透写台にセットし、背後から蛍光灯により照射したが、蛍光灯の光が透過するピンホールは目視では観察されず、良好なOHPシートであった。
次に、上記画像記録体を再度オーブンに入れ、90℃で1000時間耐熱テストを行った。この画像記録体についても、上記と同様の評価を行ったが、同様に蛍光灯の光が透過するようなピンホールやボイドの発生は観察されず、また良好な画像が維持されていた。
【0062】
(比較例1)
実施例1において、現像ユニットに使用する各トナーの溶融温度を100℃で全て同一とした以外は実施例1と同様にして画像記録体を作製し、同様の評価を行った。
作製された画像記録体においては、初期状態で目視観察できるピンホールが数個観察され、画質のよくないOHPシートであった。
【0063】
上記結果のように、複数のトナー層の各層のトナーの溶融温度を何らコントロールすることなく作製した画像記録体(比較例1)に比べ、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度を最も高くした画像記録体(実施例1)では、ピンホールやボイドの発生がなく、定着時においてトナー層中の空気が効率的に排除されていることがわかった。
なお、実施例はOHPシートで説明したが、本発明はこれに限ることなく、他の用途、例えば、電子レンジ等の家電の表示パネルや計器類の表示板にも適用が可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、信頼性の高い記録画像を有する画像記録体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録体の一例を示す構成断面図である。
【図2】画像記録体の製造工程を示す概略図である。
【図3】定着前の複数のトナー層の一例を示す模式断面図である。
【図4】定着前の複数のトナー層の他の一例を示す模式断面図である。
【図5】トナーの溶融粘度の温度特性を示す図である。
【符号の説明】
1 基体
2 定着画像
5 1次転写画像
6 2次転写画像
7 トナー層積層部
8 単層のトナー層部
10 画像形成装置
14W、14Y、14M、14C 現像ユニット(トナー画像形成部)
15〜19 トナー層
20 定着装置
40 中間転写ベルト
44 二次転写ロール
46 搬送ベルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射光及び透過光の両方で視認可能な記録画像が形成された画像記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー画質の向上の要求から、OHPシート等への画質向上も強く求められている。
【0003】
このOHPシートで画質向上の要求に応えてゆくためには、反射光及び透過光の両方でその画質を評価する必要がある。このうち、透過光でOHPシートを評価する場合には、作成した画像部分での光の隠蔽性と透過性との両方の特性が要求される。
【0004】
しかしながら、通常のまま電子写真の技術を用いると、光の隠蔽性を確保できないばかりでなく、ピンホールと呼ばれる光が透過する穴が多く発生してという問題がある。
【0005】
この問題を解決するには、下記2項目の方策が電子写真の技術を応用するために必須となる。
▲1▼光隠蔽部のトナー付着量(TMA)をできるだけ多くする。
▲2▼ 光隠蔽部の黒色トナーをできるだけ多くする。
【0006】
上記2項目の方策により、光の隠蔽性を確保できるが、前記TMAが通常のシステムより高いため、通常のシステムのまま対応すると、転写不良や、ブリスターと呼ばれる定着時の発泡による画像破壊等の問題が発生し、画像品質として充分な品質を得ることができない。すなわち、これらの転写不良やブリスターは、透過光で記録画像を評価した場合、ピンホールと呼ばれるディフェクトとなるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち本発明は、高画質が要求されるOHPシート等において、信頼性の高い記録画像を有する画像記録体の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 少なくとも透明性を有する基体の表面に、電子写真方式により複数のトナー層を積層し、該複数のトナー層を定着させることにより定着画像を形成した画像記録体であって、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことを特徴とする画像記録体である。
【0009】
<2> 前記複数のトナー層が、前記基体の表面に形成された第1層から最表層のトナー層に向かって、各層を構成するトナーの溶融温度が順次高くなるように積層されていることを特徴とする<1>に記載の画像記録体である。
【0010】
<3> 前記最表層のトナー層と、それ以外のトナーの溶融温度が異なる層との互いのトナーの溶融温度の差が、少なくとも5〜30℃の範囲であることを特徴とする<1>に記載の画像記録体である。
【0011】
<4> 前記複数のトナー層における重なり合うトナー層を構成するトナーの溶融温度の差が、5〜30℃の範囲であることを特徴とする<2>に記載の画像記録体である。
【0012】
<5> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<1>に記載の画像記録体である。
【0013】
<6> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<2>に記載の画像記録体である。
【0014】
<7> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<3>に記載の画像記録体である。
【0015】
<8> 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする<4>に記載の画像記録体である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像記録体は、少なくとも透明性を有する基体の表面に、電子写真方式により複数のトナー層を積層し、該複数のトナー層を定着させることにより定着画像を形成した画像記録体であって、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことを特徴とする。
【0017】
図1は、本発明の画像記録体の一例を示す拡大断面図である。図1に示すように、画像記録体は、基体1と、その表面に定着された定着画像2とからなる。
【0018】
図2に、本発明の画像記録体の作製工程の流れの概略を示す。
電子写真装置(画像形成装置)10により、基体1の表面に複数のトナー層が形成され(トナー層形成工程)、定着器20により定着される。
【0019】
図3及び図4は、前記画像形成装置10において基体1表面に積層された、定着前の複数のトナー層の拡大断面図である。図3においては、最表層が白色(W)トナー層15であり、図面においてその下方に、C(シアン)トナー層16、M(マゼンタ)トナー層17、Y(イエロー)トナー層18の各色トナー層が順に積層されている。また、図4においては、最表層である白色(W)トナー層15の図面において下方に、同一トナーからなるK(ブラック)トナー層19が2層積層されている。
【0020】
本発明においては、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことが必要である。複数のトナー層をこのように積層することにより、前記画像形成装置10における定着時に、最表層のトナー層が該トナー層より基体1に近い側のトナー層より先に溶融することがなく、該基体1に近い側のトナー層が溶融する前に溶融した最表層トナーで覆ってしまうことがない。したがって、複数のトナー層の定着時にトナー層内部の隙間の空気を効率的に除去することができるため、ブリスターが発生しにくくなり、画像品質を向上させることができる。
【0021】
上記観点から、本発明においては複数のトナー層のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高ければよく、例えばそれ以外の層のトナーの溶融温度が全て同じであってもよく、最表層のトナー層のトナーの溶融温度と同じ溶融温度のトナー層が、下層のいずれかの層として含まれていてもよい。
【0022】
また、本発明における基体1表面に形成された複数のトナー層では、該基体1の表面に形成された第1層から最表層のトナー層に向かって、各層を構成するトナーの溶融温度が順次高くなるように積層されることが好ましい。
【0023】
すなわち、Y(イエロー)トナー、M(マゼンタ)トナー、C(シアン)トナー、W(白色)トナーの各溶融温度を、Tmy、Tmm、Tmc、Tmwとした場合、図3に示す層構成にあっては、各トナー層を構成するトナーの溶融温度が、Tmy<Tmm<Tmc<Tmwの順に高くなっていることが好ましい。
【0024】
複数のトナー層がこのように積層されることにより、後述する定着工程において、基体1に近いトナー層から順に溶融していくこととなるため、トナー層中の空気の除去がさらに効率よく行われ、ブリスターが発生せず、画像品質を向上させることができる。
【0025】
なお、前記トナーの溶融温度は、フローテスタCFT−500(島津製作所(株)社製)により、ノズル径1mm/長さ1mmのダイを用い、シリンダ圧力9.8×105Pa、昇温速度3℃/minの条件で流れ試験を行ったとき、溶融粘度が104Pa・sとなる温度とした。
【0026】
図5に、図4に示す複数のトナー層構成するW(白色)トナー及びK(ブラック)トナーの溶融粘度の温度特性を示す。図5に示すように、WトナーとKトナーとでは溶融粘度カーブが異なっており、溶融粘度が104Pa・sとなる温度はWトナーで120℃付近であるのに対し、Kトナーでは95℃付近となっている。
【0027】
本発明においては、上記溶融粘度が104Pa・sとなる温度に関し、前記最表層のトナー層と、それ以外のトナーの溶融温度が異なる層との互いのトナーの溶融温度の差が、少なくとも5〜30℃の範囲であることが好ましく、少なくとも10〜20℃の範囲であることがより好ましい。
【0028】
また、前記複数のトナー層が、基体1の表面の第1層から順次トナーの溶融温度が高くなるように積層されている場合には、複数のトナー層における重なり合うトナー層を構成するトナーの溶融温度の差は、5〜30℃の範囲であることが好ましく、10〜20℃の範囲であることがより好ましい。
【0029】
上記トナーの溶融温度差が5℃未満では、定着時において、最表層のトナーとそれ以外の層のトナー、あるいは重なり合うトナー層のトナーがほぼ同時に溶融してしまう場合があり、トナーの溶融温度差が30℃を超えると、最表層を含む基体1表面から離れたトナー層の定着が十分に行われない場合がある。
【0030】
さらに、上記各トナー層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度は、本発明の画像記録体が部品として使用される耐熱温度以上であることが好ましい。最も低い溶融温度が耐熱温度以上でないと、部品として使用中に画像が流れてしまうことがあるからである。
【0031】
したがって、例えば、本発明の画像記録体を家電用表示パネルとして使用する場合には、前記最も低いトナーの溶融温度は、80℃以上であることが好ましく、90℃以上であることがより好ましい。
【0032】
本発明の画像記録体に使用可能な基体1は、少なくとも透明性を有することが必要である。ここで、透明性とは、例えば、可視光領域の光をある程度、透過する性質をいい、本発明においては、少なくとも、形成された画像が基体1を通して目視できる程度に透明であればよい。
【0033】
基体1としては、プラスチックフィルムが代表的に使用される。この中でも、OHPに使用できるような光透過性のあるフィルムにはアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハンなどがあり、現状では機械的、電気的、物理的、化学的特性、加工性など総合的な観点から見て、ポリエステルフィルムが多く用いられており、特に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが多く用いられている。
【0034】
また、基体1としては、上記のプラスチックフィルム以外に、透明性を有する樹脂や、透明性を有するセラミックが使用でき、また、これらに顔料や染料などが添加されていてもよい。また、基体1は、フィルム状、板状であってもよいし、可とう性を有しない程度、または、基体1としての要求に必要な強度を有する程度に厚みを有する形状であってもよい。
【0035】
本発明に用いられる基体1としては、厚さ50〜500μmの範囲のプラスチックフィルムを用いることが好ましく、厚さ80〜200μmの範囲のPETフィルムを用いることがより好ましい。
【0036】
なお、上記基体1の表面には、必要に応じて例えば片面に画像受像層を設け、その裏側の片面に光沢制御、耐光性制御などの機能制御層を設けるたりすることが好ましい。
【0037】
本発明においては、以上のような基体1の表面に、電子写真方式により画像が形成される。電子写真方式による画像形成は、以下のようにして行われる。
画像形成装置に配置された電子写真感光体の表面に均一に電荷を与え帯電させた後、その表面に、画像情報に応じた画像様の光を露光して静電潜像を形成する。次に、電子写真感光体表面の静電潜像に現像器からトナーを供給することで、前記静電潜像がトナーによって可視化現像され、トナー画像が形成される。さらに、形成されたトナー画像を基体1に、直接あるいは中間転写体を介して転写し、最後に熱及び/または圧力などにより上記トナー画像が基体1に定着されて、定着画像2が形成される。フルカラー画像を形成する場合には、定着の前工程の操作が、一般に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色についてそれぞれ行われ、得られた各色のトナー画像(トナー層)を基体1に直接順次積層した上で、あるいは中間転写体に順次積層してこれを基体1に転写した上で、基体1に定着される。
【0038】
前記図2における画像形成工程では、W(白色)14W、C(シアン)14C1、M(マゼンタ)14M、Y(イエロー)14Yの4つのトナー画像形成部がベルト形状の中間転写体6に沿って設けられ、矢印方向の中間転写体6の移動により1次転写が繰り返され、中間転写体6の表面に1次転写画像5が形成される。その後、2次転写ロールにより基体1表面に1次転写画像5が2次転写され、基体1の表面に2次転写画像6が形成される。
【0039】
ここで上記2次転写画像6は、前記1次転写画像5におけるトナー層の積層順を反転した形となっており、例えば図2においては、基体1表面から順にY、M、C、Wと積層された部分7と、基体1表面に例えばWまたはMの1層が形成された部分8とが混在したものとなる。すなわち、本発明におけるトナー画像(定着画像)は、全部が複数のトナー層からなるものであってもよく、部分的に単層のトナー層を含むものであってもよい。
【0040】
一方、例えば画像部の光隠蔽性が要求される場合には、上述のようにY(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、K(ブラック)の4色のトナーでは、現像できるK色のトナー量が限られており、十分な光不透過性を確保することができない。そこで、Y、C、M、Kの4色をそれぞれ1回ではなく、K色を2回現像してK色のトナー層が2層存在するトナー画像を形成することによって、十分な量のK色のトナー層を基体1に形成して光不透過部の隠蔽性を確保することが好ましい。
【0041】
以上のような電子写真方式による画像形成の手法は、特に限定されるものではなく、電子写真技術として従来公知の方法、工程、装置、手段を、問題なく採用することができる。
【0042】
本発明で用いられる電子写真用トナーは、結着樹脂と着色剤とを主成分として構成される。
トナーに用いられる結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。
【0043】
さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワックス類を挙げることもできる。これらの中でも、特に、ポリエステルが結着樹脂として適している。本発明に使用されるポリエステル樹脂としては、ポリオール成分と酸成分とから重縮合により合成される。前記ポリオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。前記酸成分としては、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸、1,5−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパンテトラメチレンカルボン酸及びそれらの無水物が挙げられる。さらに、これらの中から選択される複数の樹脂をブレンドしたものでもよい。
【0044】
前記複数のトナー層の各層のトナーの溶融温度は、主に上記トナーに用いられる結着樹脂の種類、組成、分子量などを変えることにより、制御することができる。
なお、前記トナーの結着樹脂の分子量は、重量平均分子量で102〜106の範囲であることが好ましく、103〜105の範囲であることがより好ましい。
【0045】
着色剤としては、黒色ではカーボンブラック、マゼンタ色ではC.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、イエロー色ではC.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー180、シアン色ではC.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などを代表的なものとして例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
また、前記白色トナーとするための白色着色剤としては、酸化チタン、シリカ、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等を挙げることができるが、耐光性の面で酸化チタンが好ましい。酸化チタンとしては、ルチル型、アナターゼ型、ブルカイト型がよく知られているが、隠蔽性の点からルチル型が好ましい。さらに、耐光性を上げる目的で表面をアルミナやシリカで表面処理されたものが好ましい。
【0047】
マゼンタ、イエロー、シアン、白色の各トナーにより構成される画像部が、バックライト照明により表示される場合には、ある程度の透明性が要求され、透過濃度で0.1〜1の範囲であることが好ましく、0.3〜0.7の範囲であることがより好ましい。このためトナー中の着色剤の含有量は通常、4〜40質量%の範囲であることが好ましく、6〜35質量%の範囲であることがより好ましい。さらに、基体1表面の単位面積当りのトナー質量TMAは、0.3〜1.0mg/cm2の範囲であることが好ましい。
【0048】
一方、前記K(ブラック)トナーを用いた光隠蔽性が要求される画像部の場合には、高い透過濃度が要求される。透過濃度を高くするためには着色剤であるカーボンブラックの含有量を増加させることと、黒トナーのTMAを増加させることが考えられる。ところが、カーボンブラックは導電性であるために、あまりトナー中に入れすぎるとトナーの電気抵抗が下がってしまい、その結果、帯電量が低下してカブリやトナー飛散発生の原因となってしまう。さらに、現像剤抵抗も低下するために、キャリア自体が現像されてしまい画像が白く抜ける画質欠陥(BCO)が発生する。また、TMAが高すぎると、基体10への転写不良が起きて、画像ムラが発生する。そこで、カブリやトナー飛散、BCO、画像ムラを起こさずに、高い透過濃度を実現するためには、カーボンブラックの含有量が4〜15質量%の範囲であり、黒トナーのTMAが1.2〜2.0mg/cm2の範囲であることが好ましい。
【0049】
本発明に用いられる電子写真用トナーには、所望により公知の帯電制御剤、ワックス等の添加剤を含有させてもよい。帯電制御剤としては、アゾ系金属錯体、サリチル酸もしくはアルキルサリチル酸の金属錯体もしくは金属塩などがある。ワックスとしては、低分子量ポリエチレンや低分子量ポリプロピレンなどのオレフィン系、カルナバなどの植物系、その他動物系、鉱物系など種々のものが使用できる。
【0050】
本発明に用いられる電子写真用トナーの製造方法としては、特に制限はないが、例えば、溶融粉砕法が好ましい。前記溶融粉砕法によれば、上記各トナー材料をバンバリーミキサー、ニーダーコーター、コンティニュアスミキサー、エクストルーダー等によって混合し、溶融混練し、粉砕し、分級することによりトナーを製造することができる。トナーの体積平均粒径は30μm以下、好ましくは4〜20μmの範囲である。
【0051】
本発明に用いられる電子写真用トナーには、さらに流動化剤などを外添してもよい。流動化剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムなどが挙げられる。
【0052】
本発明に用いられる電子写真用トナーは、適当なキャリアと混合して2成分系現像剤として用いられる。キャリアとしては公知のいかなるものでも使用できる。具体的には、フェライト、マグネタイト、鉄粉、及びこれらの表面をスチレン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などで被覆したものがある。被覆樹脂中にカーボンブラックや金属酸化物系導電粉を添加して、半導電性あるいは導電性キャリアにして使用することも可能である。キャリアの粒径は一般に20〜100μmの範囲に設定される。
【0053】
上記2成分系現像剤中のトナーの質量混合比は、トナーの帯電量を制御し、さらにトナーの現像量の限界を決めるもので、TMAを決める重要な因子であり、本発明では2〜12質量%の範囲に設定される。2質量%より小さいと帯電量が高すぎたり、トナー現像量の上限値が小さかったりするため、所望のTMAを得ることは難しい場合がある。また、12質量%より大きいと帯電量が低すぎてカブリやトナー飛散が起こりやすい場合がある。
【0054】
基体1表面の複数のトナー層の定着は、例えば、前記画像形成装置10に内蔵された定着装置20にて上記トナーを加熱溶融して定着する。該定着は、ロール式定着装置を用いて行ってもよいし、ベルト式定着装置を用いて行ってもよい。
【0055】
以上説明した基体、トナーを用いて最表面のトナー層のトナー溶融温度が最も高くなるように複数のトナー層を形成し、前記のように定着を行うことにより、ブリスターやピンホールのない本発明の画像記録体を得ることができる。
【0056】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、下記において特に説明がない限り、「部」とは「質量部」を意味するものとする。
(実施例1)
<基体の作製>
−光沢制御層塗工液の調製−
ブチルアルコール100部に、熱溶融性樹脂としてポリビニルブチラール(積水化学社製:BM−S)10部と、フィラーとしてポリメチルメタクリレート微粒子(綜研化学社製:MP−1451、体積平均粒子径:0.1μm)15部と、電荷制御剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.5部と、を添加し、その後ホモミキサーにより十分撹拌し、光沢制御層塗工液Aを調製した。
【0057】
−画像受像層塗工液の調製−
上記の光沢制御層塗工液Aより、フィラーを除き、マット剤として架橋ポリメチルメタクリレート微粒子(綜研化学社製:MP−150、体積平均粒子径:5μm)を0.05部加えた他は、上記の光沢制御層塗工液Aと同様の組成で、画像受像層塗工液Bを調製した。
【0058】
−基体の作製−
上記光沢制御層塗工液Aを、厚さ125μmのPETフィルム(パナック社製:ルミラー125T60)に30g/m2になるように塗工し、130℃で10分間乾燥させ、膜厚2μmの光沢制御層を形成した。また、上記画像受像層塗工液Bを同様の方法により、光沢制御層が形成された反対側の面に塗工し、膜厚2μmの画像受像層を形成し、本発明に用いる基体を作製した。
【0059】
<画像記録体の作製>
上記基体に対して、電子写真方式の画像形成装置として、Colr Docutech 60(富士ゼロックス(株)製)を用い、4つの現像ユニット(トナー画像形成部)に用いるトナー色を、1次転写の順にW、C、M、Yとした。
なお、このときの定着前の積層されたトナー層のTMAは、2.3mg/cm2であった。4つの現像ユニット(トナー画像形成部)に使用するトナーを、1次転写の順に、W(白、トナー溶融温度:140℃)、C(シアン、トナー溶融温度:130℃)、M(マゼンタ、トナー溶融温度:120℃)、Y(イエロー、トナー溶融温度:110℃)とし、定着装置の定着温度を150℃とした。
【0060】
得られた画像記録体における画像は、粒状性の悪さやドット見えによる画質不良のない、高画質のものであった。
【0061】
<画像記録体の評価>
以上のようにして作製された画像記録体を、透写台にセットし、背後から蛍光灯により照射したが、蛍光灯の光が透過するピンホールは目視では観察されず、良好なOHPシートであった。
次に、上記画像記録体を再度オーブンに入れ、90℃で1000時間耐熱テストを行った。この画像記録体についても、上記と同様の評価を行ったが、同様に蛍光灯の光が透過するようなピンホールやボイドの発生は観察されず、また良好な画像が維持されていた。
【0062】
(比較例1)
実施例1において、現像ユニットに使用する各トナーの溶融温度を100℃で全て同一とした以外は実施例1と同様にして画像記録体を作製し、同様の評価を行った。
作製された画像記録体においては、初期状態で目視観察できるピンホールが数個観察され、画質のよくないOHPシートであった。
【0063】
上記結果のように、複数のトナー層の各層のトナーの溶融温度を何らコントロールすることなく作製した画像記録体(比較例1)に比べ、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度を最も高くした画像記録体(実施例1)では、ピンホールやボイドの発生がなく、定着時においてトナー層中の空気が効率的に排除されていることがわかった。
なお、実施例はOHPシートで説明したが、本発明はこれに限ることなく、他の用途、例えば、電子レンジ等の家電の表示パネルや計器類の表示板にも適用が可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、信頼性の高い記録画像を有する画像記録体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録体の一例を示す構成断面図である。
【図2】画像記録体の製造工程を示す概略図である。
【図3】定着前の複数のトナー層の一例を示す模式断面図である。
【図4】定着前の複数のトナー層の他の一例を示す模式断面図である。
【図5】トナーの溶融粘度の温度特性を示す図である。
【符号の説明】
1 基体
2 定着画像
5 1次転写画像
6 2次転写画像
7 トナー層積層部
8 単層のトナー層部
10 画像形成装置
14W、14Y、14M、14C 現像ユニット(トナー画像形成部)
15〜19 トナー層
20 定着装置
40 中間転写ベルト
44 二次転写ロール
46 搬送ベルト
Claims (8)
- 少なくとも透明性を有する基体の表面に、電子写真方式により複数のトナー層を積層し、該複数のトナー層を定着させることにより定着画像を形成した画像記録体であって、前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、少なくとも最表層のトナー層を構成するトナーの溶融温度が最も高いことを特徴とする画像記録体。
- 前記複数のトナー層が、前記基体の表面に形成された第1層から最表層のトナー層に向かって、各層を構成するトナーの溶融温度が順次高くなるように積層されていることを特徴とする請求項1に記載の画像記録体。
- 前記最表層のトナー層と、それ以外のトナーの溶融温度が異なる層との互いのトナーの溶融温度の差が、少なくとも5〜30℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の画像記録体。
- 前記複数のトナー層における重なり合うトナー層を構成するトナーの溶融温度の差が、5〜30℃の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の画像記録体。
- 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像記録体。
- 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする請求項2に記載の画像記録体。
- 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする請求項3に記載の画像記録体。
- 前記複数のトナー層の各層を構成するトナーの溶融温度のうち、最も低い溶融温度が80℃以上であることを特徴とする請求項4に記載の画像記録体。
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