JP2004109389A - 画像形成装置、および、画像形成装置の色重ね調整方法 - Google Patents
画像形成装置、および、画像形成装置の色重ね調整方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】複数の組画像における各組画像は、各像担持体について、像担持体の周長(Dp×π)に関連する長さに対して別々に形成されている。像担持体の少なくとも1周長(Dp×π)の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、像担持体の少なくとも1周長(Dp×π)の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による画像形成装置、および、画像形成装置における色重ね調整方法に関する。より詳しくは、像担持体や転写担持体上に形成された色成分画像を重ね合わせて多色画像を形成する際に生じる、多色画像の色ずれを自動的に補正する画像形成装置、および、前記多色画像の色ずれを自動的に補正するための画像形成装置における色重ね調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカラー複写器等の画像形成装置では、入力された画像データを各色成分に分解して画像処理を施し、その後、各色成分毎の画像を重ね合わせて多色画像を形成している。しかしながら、上記画像形成装置においては、各色成分の画像が正確に重ね合わされない場合、形成される多色画像に色ずれが発生する。このため、画質の低下を招くことがある。
【0003】
また、従来より、多色画像の形成速度を向上するために各色成分毎に画像形成部を設けたタンデム型の画像形成装置が知られている。このタンデム型の画像形成装置においては、各画像形成部にて各色成分の画像が形成され、前記各色成分の画像が順次重ね合わせられることによって多色画像が形成される。このような画像形成装置では、画像形成部における感光体の回転挙動がそれぞれ異なるため、各色成分の画像の転写位置にずれが生じやすい。したがって、上記タンデム型の画像形成装置においては、多色画像の色ずれが大きな問題となっている。
【0004】
そこで、画像形成装置においては、各色成分の画像を精度よく重ね合わせるために、多色画像の色ずれを補正する色重ね調整を行って、色ずれのない良好な多色画像を形成している。上記色重ね調整は、通常、基準となる色成分の画像形成位置に対する他の色成分の画像形成位置のずれを、光学式の検出器を用いて検出することにより行われる。そして、この検出器による検出結果に基づいて、上記ずれに対する補正量が決定される。さらに、この補正量に応じて、各色成分の画像の転写位置が一致するように、各色成分の画像を形成するタイミングが調整される。一般的には、上記補正量は、各色成分の画像を同じタイミングで転写し、各色成分の転写位置間の距離を検出するか、あるいは、各色成分が重ね合わされた多色画像の濃度を測定することにより決定されている。
【0005】
例えば、特開平10−213940号公報に開示されている画像形成装置では、各色成分の画像の転写位置間の距離を検出し、検出された転写位置のずれ量に基づいて補正を行っている。つまり、基準となる色成分にて形成された画像と、他の色成分にて形成された画像との距離を検出器によって検出し、この検出された距離に基づいて各色成分の画像の転写位置のずれ量を決定することにより、多色画像の色ずれを補正している。
【0006】
また、特開2000−81744号公報には、各色成分の画像が重ね合わされた多色画像の濃度を測定して、色ずれの補正を行なう画像形成装置が開示されている。より詳しくは、測定した多色画像の濃度が、各色成分の画像が正確に重なった状態の濃度になるように、色ずれの補正が行われている。
【0007】
また、この特開2000−81744号公報の画像形成装置では、各色成分の画像毎に複数の同一の画像を繰り返し形成することによって、色ずれの補正精度の向上を図っている。すなわち、上記公報では、同一の画像として、ライン状の画像を各色成分毎に複数形成し、多色ライン画像の濃度を検出器によって検出することによって、各色成分のライン画像の重なり状態を求めている。そして、検出器によって検出される多色ライン画像の濃度が所定の濃度範囲になった状態を、各色成分の該ライン画像が正確に重なり合った状態とみなし、この重なり合った状態にて画像形成が行われるように補正を行って、多色画像の色ずれを補正している。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−213940号公報(公開日:平成10年8月11日)
【0009】
【特許文献2】
特開2000−81744号公報(公開日:平成12年3月21日)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平10−213940号公報の画像形成装置では、各色成分の画像の転写位置を検出する検出器を用いて、各画像の転写位置のずれを求めているため、転写位置の微小なずれを検出するためには、検出精度の高い検出器を用いる必要があるという問題点を有している。また、検出の対象となる画像を形成する像担持体の回転ムラ、あるいは、転写担持体を駆動する転写担持体駆動ローラの回転ムラにより生ずる、画像形成ムラに影響されて、正確な色ずれの補正量を決定できないという問題点を有している。
【0011】
一方、上記特開2000−81744号公報に開示されている画像形成装置では、一定の周期でサンプリングを行うことにより検出した複数箇所の濃度値を平均化するため、像担持体の回転ムラ、あるいは、転写担持体を駆動する転写担持体駆動ローラの回転ムラにより生じる画像形成ムラに比較的に影響されにくい。
【0012】
しかしながら、画像形成方法や検出方法によっては、画像形成ムラの影響を被り、正確な色ずれの補正量の決定ができないという問題点を有している。より詳しくは、各色成分のライン画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、この組画像の副走査方向の形成領域が短い場合であって、一色成分のライン画像が、回転速度が速くなる領域、あるいは、遅くなる領域に形成されている場合には、正確な色ずれの補正量の決定ができない。また、サンプリングの周期が長くて、かつ、サンプル数が少ない場合にも、正確な色ずれの補正量の決定ができない。
【0013】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、画像を形成する像担持体の回転ムラ、あるいは、転写担持体を駆動する転写担持体駆動ローラの回転ムラによって生じる画像形成ムラに影響されることなく、高精度で色重ね調整を行うことができる画像形成装置、および、画像形成装置の色重ね調整方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、画像データに基づき画像が形成される複数の像担持体と、副走査方向に移動することにより、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像が順に重ね合わされる転写担持体と、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する位置変更手段と、前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に検出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する位置決定手段とを備える画像形成装置において、前記複数の組画像における各組画像は、各像担持体について、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0015】
上記の発明によれば、まず、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像は、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成される。つまり、各像担持体が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像が形成される。
【0016】
また、前記組画像調整手段によって、前記濃度検出手段が、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出できる。あるいは、前記組画像調整手段によって、前記濃度検出手段が、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出できる。
【0017】
ここで、前記像担持体においては、像担持体が回転することにより、転写担持体へのトナー像の転写が図られる。しかしながら、この像担持体の回転は、常に均一であるとは限らない。例えば、像担持体の偏心により、回転ムラが生ずる場合がある。このような回転ムラが生じると、像担持体と転写担持体とが接触する接触部において、像担持体の周速度と、転写担持体の移動速度との間の相対速度にばらつきが生じてしまう。
【0018】
それゆえ、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を互いに比較しようとしても、各色成分の画像が形成される各像担持体の領域が、組画像毎にランダムに異なっていれば、正確な比較は行えない。また、像担持体の偏心により回転ムラが生じている場合には、像担持体の周速度は、像担持体の一回転毎の周期で変化するものである。
【0019】
そこで、各像担持体が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、像担持体の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することにより、各像担持体に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。また、各像担持体が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、像担持体の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することによっても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。
【0020】
それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0021】
したがって、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0022】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記組画像調整手段により形成される組画像の副走査方向の長さは、前記像担持体の周長の略s倍の長さであることを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、組画像調整手段によって、組画像の副走査方向の長さが、像担持体の周長の略s倍の長さとなるように調整される。
【0024】
ここで、例えば上記sの値を自然数で示される値として、組画像を形成する。この場合には、像担持体の周長の自然数倍分にわたる組画像の濃度平均値を検出することができる。したがって、像担持体に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0025】
また、例えば上記sの値を0以上0.5未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲内において、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像を複数形成することができる。それゆえ、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0026】
また、例えば上記sの値を、0.5以上1未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記組画像の形成範囲内において、濃度検出手段で検出する範囲を適宜設定することにより、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像の濃度平均値を検出することができる。それゆえ、この場合にも、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0027】
また、例えば上記sの値を、1以上の任意の値とし、組画像を形成する。この場合には、少なくとも、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することができる。
【0028】
このように、上記sの値は、任意の正の数とすることができる。
【0029】
以上により、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0030】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴としている。
【0031】
上記の発明によれば、前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さである。
【0032】
ここで、上記濃度検出手段の検出面を用いた場合の測定範囲(すなわち、サンプリング時の測定領域)は、通常、円形あるいは楕円形の形状となるため、濃度検出手段の測定範囲の中心部に位置する部分からの反射光と、前記測定範囲の端に位置する部分からの反射光とでは、反射光の光量が互いに異なる。
【0033】
それゆえ、上記像担持体の周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出領域長である検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で像担持体の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となる。
【0034】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、画像データに基づき画像が形成される複数の像担持体と、副走査方向に移動することにより、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像が順に重ね合わされる転写担持体と、前記転写担持体を回転駆動させる転写担持体駆動手段と、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する位置変更手段と、前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に検出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する位置決定手段とを備える画像形成装置において、前記複数の組画像における各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0035】
上記の発明によれば、まず、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成される。つまり、転写担持体駆動手段が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像が形成される。
【0036】
また、前記組画像調整手段によって、前記濃度検出手段が、前記転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出できる。あるいは、前記組画像調整手段によって、前記濃度検出手段が、前記転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出できる。
【0037】
ここで、前記転写担持体駆動手段が回転することにより、転写担持体へのトナー像の転写が図られる。しかしながら、この転写担持体駆動手段の回転は、常に均一であるとは限らない。例えば、転写担持体駆動手段の偏心により、回転ムラが生ずる場合もある。このような回転ムラが生じると、転写担持体の移動速度は、この回転ムラに対応して一定周期で変化し、像担持体と転写担持体とが接触する接触部において、像担持体の周速度と転写担持体の移動速度との間の相対速度にばらつきが生じてしまう。
【0038】
それゆえ、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を互いに比較しようとしても、前記接触部における転写担持体駆動手段の移動速度の変化状態が、組画像形成毎にランダムに異なっていれば、正確な比較は行えない。
【0039】
また、転写担持体駆動手段の偏心により回転ムラが生じている場合には、転写担持体駆動手段の周速度は、転写担持体駆動手段の一回転毎の周期で変化するものである。
【0040】
そこで、転写担持体駆動手段が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することにより、転写担持体駆動手段に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。また、転写担持体駆動手段が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することによっても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。
【0041】
それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0042】
したがって、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0043】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記組画像調整手段により形成される組画像の副走査方向の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さであることを特徴としている。
【0044】
上記の発明によれば、組画像調整手段によって、組画像の副走査方向の長さが、転写担持体駆動手段の周長の略s倍の長さとなるように調整される。
【0045】
ここで、例えば上記sの値を自然数で示される値として、組画像を形成する。この場合には、転写担持体駆動手段の周長の自然数倍分にわたる組画像の濃度平均値を検出することができる。したがって、転写担持体駆動手段に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0046】
また、例えば上記sの値を0以上0.5未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲内において、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像を複数形成することができる。それゆえ、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0047】
また、例えば上記sの値を、0.5以上1未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記組画像の形成範囲内において、濃度検出手段で検出する範囲を適宜設定することにより、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像の濃度平均値を検出することができる。それゆえ、この場合にも、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0048】
また、例えば上記sの値を、1以上の任意の値とし、組画像を形成する。この場合には、少なくとも、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することができる。
【0049】
このように、上記sの値は、任意の正の数とすることができる。
【0050】
以上により、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0051】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴としている。
【0052】
上記の発明によれば、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さである。
【0053】
ここで、上記濃度検出手段の検出面を用いた場合の測定範囲(すなわち、サンプリング時の測定領域)は、通常、円形あるいは楕円形の形状となるため、濃度検出手段の測定範囲の中心部に位置する部分からの反射光と、前記測定範囲の端に位置する部分からの反射光とでは、反射光の光量が互いに異なる。
【0054】
それゆえ、上記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で転写担持体駆動手段の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となる。
【0055】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記sは、正の整数であることを特徴としている。
【0056】
上記の発明によれば、前記sは、正の整数である。
【0057】
したがって、上述したように、各像担持体、あるいは、転写担持体駆動手段に回転ムラが生じていても、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる濃度平均値を得ることができる。
【0058】
それゆえ、像担持体の回転ムラ、あるいは、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0059】
また、上記sを1とすることにより、sを2以上とした場合と比較して、組画像を形成するための現像剤の使用量を少なくすることができる。それゆえ、上記sを1とした場合には、現像剤を節約できる。
【0060】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記sは、tを2以上の自然数とした場合に、1/(2t)と表され、さらに、複数の同一の組画像を、前記同一の組画像のピッチが前記周長の1/t倍となるように、連続してt個形成することを特徴としている。
【0061】
上記の発明によれば、前記sは、tを2以上の自然数とした場合に、1/(2t)と表され、さらに、複数の同一の組画像を、前記同一の組画像のピッチが前記周長の1/t倍となるように、連続してt個形成する。つまり、各像担持体表面の領域であって、均等に分散した領域を主に用いて、複数の同一の組画像を形成する。ただし、各像担持体は、それぞれに回転ムラを有しているため、上記複数の同一の組画像は、厳密には同一形状とはならない。
【0062】
また、上記各像担持体の回転ムラは、像担持体の一回転毎の周期を有しており、かつ、この像担持体の周速度はサインカーブに示されるような速度変化を示す。
【0063】
したがって、上記のような条件下で複数の同一の組画像を形成し、それぞれの組画像について濃度平均値を求め、さらに各濃度平均値の平均を求めると、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果(各濃度平均値の平均)が得られることになる。
【0064】
それゆえ、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、色重ね調整が可能となる。
【0065】
さらに、上記のように組画像を形成した場合には、組画像を形成しない領域が、像担持体の周長の1/t倍のピッチで現れる。それゆえ、さらに組画像を形成するための現像剤の使用量を低減することができる。
【0066】
また、前記転写担持体駆動手段に回転ムラが生じている場合には、前記接触部における転写ベルトの移動速度は、前記回転ムラに対応して一定周期で変化する。ここで、上記のようにsを定め、複数の同一の組画像を、前記同一の組画像のピッチが前記周長の1/t倍となるように、連続してt個形成することにより、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果(各濃度平均値の平均)が得られることになる。したがって、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、色重ね調整が可能となる。
【0067】
また、この場合にも、組画像を形成しない領域が、転写担持体駆動手段の周長の1/t倍のピッチで現れる。それゆえ、組画像を形成するための現像剤の使用量を低減することができる。
【0068】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記tは2であることを特徴としている。
【0069】
上記の発明によれば、前記tは2である。
【0070】
上述したように、前記像担持体に回転ムラが生じている場合には,さらに一層正確な色重ね調整を可能とすべく、各組画像の副走査方向の長さを、像担持体の周長の1/(2t)倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとした。
【0071】
つまり、この場合には、各組画像において、像担持体の周長の1/(2t)倍の長さ以外に、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さの分の画像を形成する必要がある。それゆえ、上記tの値を大きくし過ぎると、組画像を形成しない領域による現像剤の低減という効果が逆に得られなくなる。
【0072】
したがって、上記tの値を2とすることにより、現像剤の使用量をとりわけ少なくすることができる。また、組画像の形成時の制御、および、組画像の濃度平均値検出時の制御も、複雑な制御となることがないという効果も得られる。
【0073】
一方、上述したとおり、前記転写担持体駆動手段に回転ムラが生じている場合には、さらに一層正確な色重ね調整を可能とすべく、各組画像の副走査方向の長さを、転写担持体駆動手段の周長の1/(2t)倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとした。
【0074】
つまり、この場合には、各組画像において、転写担持体駆動手段の周長の1/(2t)倍の長さ以外に、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さの分の画像を形成する必要がある。それゆえ、上記tの値を大きくし過ぎると、組画像を形成しない領域による現像剤の低減という効果が逆に得られなくなる。
【0075】
したがって、上記tの値を2とすることにより、現像剤の使用量をとりわけ少なくすることができる。また、組画像の形成時の制御、および、組画像の濃度平均値検出時の制御も、複雑な制御となることがないという効果も得られる。
【0076】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記異なる色成分の画像は、重ね合わせ位置を固定した色成分の基準画像と、重ね合わせ位置の調整対象となる色成分の補正画像とからなり、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された各組画像では、基準画像に対して補正画像を重ね合わせる位置が、互いに一定距離ずつ異なっていることを特徴としている。
【0077】
上記の発明によれば、基準画像に対して補正画像を重ね合わせる位置が、互いに一定距離ずつ異なっている。
【0078】
ここで、例えば上記一定距離を、非常に小さな距離(例えば、1ドット)として、色重ね調整を行う場合には、像担持体の回転ムラ、あるいは、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けやすい。
【0079】
したがって、このように緻密な色重ねを行う場合であっても、正確な色重ね調整を実施することができる。
【0080】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記補正画像を重ね合わせる位置を変更して、新たな組画像を形成するに際し、重ね合わせ位置を変更する前の組画像に引き続いて、間隔をあけることなく、連続して新たな組画像を形成することを特徴としている。
【0081】
上記の発明によれば、基準画像に対して補正画像の位置を、さらに一定距離ずらした組画像を形成する場合には、補正画像をずらす直前に形成された組画像と、補正画像をずらした直後に形成された組画像とは、常に連続したものとなる。
【0082】
したがって、各組画像間に現れる組画像が形成されていない領域の数を減少させることが可能となる。それゆえ、色重ね調整に要する時間を短縮することができる。
【0083】
本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の課題を解決するために、画像データに基づき複数の像担持体に画像を形成する第1のステップと、副走査方向に移動する転写担持体上に、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像を順に重ね合わせる第2のステップと、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する第3のステップと、前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に濃度検出手段で検出するする第4のステップと、前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する第5のステップとを有する画像形成装置の色重ね調整方法において、前記複数の組画像における各組画像は、各像担持体について、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整ステップが設けられていることを特徴としている。
【0084】
上記の方法によれば、まず、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像は、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成される。つまり、各像担持体が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像が形成される。
【0085】
また、前記組画像調整ステップによって、前記濃度検出手段が、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出できる。あるいは、前記組画像調整ステップによって、前記濃度検出手段が、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出できる。
【0086】
ここで、前記像担持体においては、像担持体が回転することにより、転写担持体へのトナー像の転写が図られる。しかしながら、この像担持体の回転は、常に均一であるとは限らない。例えば、像担持体の偏心により、回転ムラが生ずる場合がある。このような回転ムラが生じると、像担持体と転写担持体とが接触する接触部において、像担持体の周速度と、転写担持体の移動速度との間の相対速度にばらつきが生じてしまう。
【0087】
それゆえ、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を互いに比較しようとしても、各色成分の画像が形成される各像担持体の領域が、組画像毎にランダムに異なっていれば、正確な比較は行えない。
【0088】
また、像担持体の偏心により回転ムラが生じている場合には、像担持体の周速度は、像担持体の一回転毎の周期で変化するものである。
【0089】
そこで、各像担持体が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、像担持体の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することにより、各像担持体に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。また、各像担持体が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、像担持体の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することによっても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。
【0090】
それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0091】
したがって、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置の色重ね調整方法を提供することが可能となる。
【0092】
また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、前記組画像調整ステップにより形成される組画像の副走査方向の長さは、前記像担持体の周長の略s倍の長さであることを特徴としている。
【0093】
上記の方法によれば、組画像調整ステップによって、組画像の副走査方向の長さが、像担持体の周長の略s倍の長さとなるように調整される。
【0094】
ここで、例えば上記sの値を自然数で示される値として、組画像を形成する。この場合には、像担持体の周長の自然数倍分にわたる組画像の濃度平均値を検出することができる。したがって、像担持体に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0095】
また、例えば上記sの値を0以上0.5未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲内において、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像を複数形成することができる。それゆえ、前記像担持体の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0096】
また、例えば上記sの値を、0.5以上1未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記組画像の形成範囲内において、濃度検出手段で検出する範囲を適宜設定することにより、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像の濃度平均値を検出することができる。それゆえ、この場合にも、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0097】
また、例えば上記sの値を、1以上の任意の値とし、組画像を形成する。この場合には、少なくとも、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することができる。
【0098】
このように、上記sの値は、任意の正の数とすることができる。
【0099】
以上により、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
【0100】
また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴としている。
【0101】
上記の方法によれば、前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さである。
【0102】
ここで、上記濃度検出手段の検出面を用いた場合の測定範囲(すなわち、サンプリング時の測定領域)は、通常、円形あるいは楕円形の形状となるため、濃度検出手段の測定範囲の中心部に位置する部分からの反射光と、前記測定範囲の端に位置する部分からの反射光とでは、反射光の光量が互いに異なる。
【0103】
それゆえ、上記像担持体の周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出領域長である検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で像担持体の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となる。
【0104】
本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の課題を解決するために、画像データに基づき複数の像担持体に画像を形成する第1のステップと、転写担持体駆動手段の回転によって副走査方向に移動する転写担持体上に、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像を順に重ね合わせる第2のステップと、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する第3のステップと、前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に濃度検出手段で検出するする第4のステップと、前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する第5のステップとを有する画像形成装置の色重ね調整方法において、前記複数の組画像における各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整ステップが設けられていることを特徴としている。
【0105】
上記の方法によれば、まず、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成される。つまり、転写担持体駆動手段が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像が形成される。
【0106】
また、前記組画像調整手段によって、前記濃度検出手段が、前記転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出できる。あるいは、前記組画像調整手段によって、前記濃度検出手段が、前記転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出できる。
【0107】
ここで、前記転写担持体駆動手段が回転することにより、転写担持体へのトナー像の転写が図られる。しかしながら、この転写担持体駆動手段の回転は、常に均一であるとは限らない。例えば、転写担持体駆動手段の偏心により、回転ムラが生ずる場合もある。このような回転ムラが生じると、転写担持体の移動速度は、この回転ムラに対応して一定周期で変化し、像担持体と転写担持体とが接触する接触部において、像担持体の周速度と転写担持体の移動速度との間の相対速度にばらつきが生じてしまう。
【0108】
それゆえ、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を互いに比較しようとしても、前記接触部における転写ベルトの移動速度の変化状態が、組画像形成毎にランダムに異なっていれば、正確な比較は行えない。
【0109】
また、転写担持体駆動手段の偏心により回転ムラが生じている場合には、転写担持体駆動手段の周速度は、転写担持体駆動手段の一回転毎の周期で変化するものである。
【0110】
そこで、転写担持体駆動手段が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することにより、転写担持体駆動手段に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。また、転写担持体駆動手段が少なくとも略1回転した後に、重ね合わせ位置を変更した組画像を形成する条件下において、転写担持体駆動手段の周長の範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することによっても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。
【0111】
それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0112】
したがって、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置の色重ね調整方法を提供することが可能となる。
【0113】
また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、前記組画像調整ステップにより形成される組画像の副走査方向の長さは、転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さであることを特徴としている。
【0114】
上記の方法によれば、組画像調整ステップによって、組画像の副走査方向の長さが、転写担持体駆動手段の周長の略s倍の長さとなるように調整される。
【0115】
ここで、例えば上記sの値を自然数で示される値として、組画像を形成する。この場合には、転写担持体駆動手段の周長の自然数倍分にわたる組画像の濃度平均値を検出することができる。したがって、転写担持体駆動手段に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合に得られるのと同様な値となる検出結果を得ることができる。それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。
【0116】
また、例えば上記sの値を0以上0.5未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲内において、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像を複数形成することができる。それゆえ、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0117】
また、例えば上記sの値を、0.5以上1未満の小数として、組画像を形成する。この場合には、前記組画像の形成範囲内において、濃度検出手段で検出する範囲を適宜設定することにより、前記異なる色成分の画像を同一位置で重ね合わせた組画像であって、互いに同一ピッチで並ぶ組画像の濃度平均値を検出することができる。それゆえ、この場合にも、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を検出することができる。
【0118】
また、例えば上記sの値を、1以上の任意の値とし、組画像を形成する。この場合には、少なくとも、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を検出することができる。
【0119】
このように、上記sの値は、任意の正の数とすることができる。
【0120】
以上により、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置の色重ね調整方法を提供することが可能となる。
【0121】
また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴としている。
【0122】
上記の方法発明によれば、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さである。
【0123】
ここで、上記濃度検出手段の検出面を用いた場合の測定範囲(すなわち、サンプリング時の測定領域)は、通常、円形あるいは楕円形の形状となるため、濃度検出手段の測定範囲の中心部に位置する部分からの反射光と、前記測定範囲の端に位置する部分からの反射光とでは、反射光の光量が互いに異なる。
【0124】
それゆえ、上記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で転写担持体駆動手段の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となる。
【0125】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図17に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0126】
図2は、本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示した概略図である。
【0127】
本実施の形態の画像形成装置100は、外部から入力された画像データに応じて、記録用紙に対し、多色及び単色の画像を形成するものである。また、画像形成装置100は、多色画像の色ずれを補正する色重ね調整に係る構成の他、図2に示すように、給紙トレイ10、排紙トレイ(15・33)、および、定着ユニット12を備えている。なお、上記多色画像の色ずれを補正する色重ね調整に係る構成については、後述する。
【0128】
上記給紙トレイ10は、画像を記録する記録用紙を蓄積するトレイである。上記排紙トレイ(15・33)は、画像が記録された記録用紙を載置するためのトレイである。排紙トレイ15は画像形成装置100の上部に設けられており、この排紙トレイ15上に印刷済みの記録用紙がフェイスダウンで載置される。排紙トレイ33は画像形成装置100の側部に設けられており、この排紙トレイ33上に印刷済みの記録用紙がフェイスアップで載置される。
【0129】
上記定着ユニット12は、ヒートローラ31および加圧ローラ32を有している。上記ヒートローラ31は、図示しない温度検出値に基づいて、所定の温度になるように設定されている。また、ヒートローラ31および加圧ローラ32は、トナー像が転写された記録用紙を挟んで回転する。そのため、ヒートローラ31の熱により、トナー像が記録用紙に熱圧着する。
【0130】
次に、上記画像形成装置100における、多色画像の色ずれを補正する色重ね調整に係る構成について説明する。ここで、以下においては、まず、第1の色重ね調整、第2の色重ね調整と称する各色重ね調整について説明する。その後に、本発明の特徴となる、像担持体の回転ムラを考慮した色重ね調整、および、転写担持体を駆動する転写駆動ローラの回転ムラを考慮した色重ね調整について説明する。
【0131】
画像形成装置100は、色ずれ補正に係る構成として、画像形成ステーションと、転写搬送ベルトユニット8と、レジストレーション検出センサ21(濃度検出手段)と、温湿度センサ22とを備えている。
【0132】
上記画像形成ステーションは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、および、イエロー(Y)の各色を用いて多色画像を形成するものである。また、上記画像形成ステーションは、上記各色に応じた4種類の潜像を形成するように、各色に対応した、露光ユニット(1a・1b・1c・1d)、現像器(2a・2b・2c・2d)、感光体ドラム(3a・3b・3c・3d)、クリーナユニット(4a・4b・4c・4d)、および、帯電器(5a・5b・5c・5d)を備えている。なお、上記a、b、c、および、dは、それぞれ、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、および、イエロー(Y)に対応するものである。
【0133】
なお、以下では、各色に応じて設けられている上記4つの部材のうち、特定の色に対応する部材を指定する場合を除いて、各色に対して設けられている部材をまとめて、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5と称する。
【0134】
上記露光ユニット1は、発光素子をアレイ状に並べたELやLED等の書込みヘッド、または、レーザ照射部と反射ミラーとを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。なお、本実施の形態においては、図2に示すとおり、LSUを用いている。また、上記露光ユニット1は、入力される画像データに応じて感光体ドラム3を露光することにより、この感光体ドラム3上に画像データに応じた静電潜像を形成する。
【0135】
上記現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を上記各色のトナーによって顕像化する。
【0136】
上記感光体ドラム3(像担持体)は、画像形成装置100の中心部に配置されている。また、感光体ドラム3は、その表面に、入力される画像データに応じた静電潜像やトナー像を形成する。
【0137】
上記クリーナユニット4は、感光体ドラム3上の表面に形成された静電潜像が現像され、さらに顕像化された像が記録用紙等に転写された後に、感光体ドラム3上に残留したトナーを除去および回収する。
【0138】
上記帯電器5は、感光体ドラム3の表面を、所定の電位に均一に帯電させる。この帯電器5としては、感光体ドラム3に接触するローラ型やブラシ型の帯電器が用いられる。また、この他に、上記帯電器5としては、感光体ドラム3に接触しないチャージャ型等の帯電器が用いられる。なお、本実施の形態においては、チャージャ型の帯電器を用いている。
【0139】
上記転写搬送ベルトユニット8は、感光体ドラム3の下方に配置されている。また、上記転写搬送ベルトユニット8は、転写ベルト7(転写担持体)、転写ベルト駆動ローラ71(転写担持体駆動手段)、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ(72・74)、転写ローラ6(6a・6b・6c・6d)、および、転写ベルトクリーニングユニット9を備えている。なお、以下では、各色に対応した4つの転写ローラ(6a・6b・6c・6d)をまとめて転写ローラ6と称する。
【0140】
上記転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ローラ6、および、転写ベルト従動ローラ(72・74)等は、上記転写ベルト7を張架し、この転写ベルト7を矢印B方向に回転駆動させるものである。
【0141】
上記転写ローラ6は、転写ベルトユニット8のハウジングに回転可能に支持されている。また、転写ローラ6は、直径8〜10mmの金属軸をベースとし、その表面は、EPDMや発泡ウレタン等の導電性の弾性材によって覆われている。また、上記導電性の弾性材を用いることにより、記録用紙に対して、トナーの帯電極性とは逆極性の高電圧を均一に印加することができる。これにより、感光体ドラム3に形成されたトナー像が、転写ベルト7、あるいは、転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙に転写される。
【0142】
上記転写ベルト7は、ポリカーボネイト、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン重合体、または、エチレンテトラルフルオロエチレン重合体等で形成されている。また、この転写ベルト7は、感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、上記転写ベルト7上あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に、感光体ドラム3にて形成された各色のトナー像を順次転写することによって、多色トナー像が形成される。また、上記転写ベルト7は、厚さが100μm程度であり、フィルムを用いることにより無端状に形成されている。また、上記転写ベルト7は、非透明であって、ブラック色を有している。
【0143】
上記転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に直接転写することにより付着した、色重ね調整用のトナーおよびプロセス制御用のトナーを除去および回収する。また、転写ベルトクリーニングユニット9は、感光体ドラム3との接触によって転写ベルト7に付着したトナーを除去および回収する。
【0144】
上記レジストレーション検出センサ21は、転写ベルト7上に形成されたパッチ画像を検出するため、転写ベルト7が画像形成ステーションを通過し終えた位置であって、かつ、転写ベルトクリーニングユニット9に至る前の位置に設けられている。このレジストレーション検出センサ21は、上記画像形成ステーションによって転写ベルト7上に形成されたパッチ画像の濃度を検出する。
【0145】
上記温湿度センサ22は、画像形成装置100内の温度および湿度を検出する。また、この温湿度センサ22は、急激な温度変化や湿度変化のないプロセス部近傍に設置されている。
【0146】
また、上記転写ベルト7は、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ(72・74)、および、転写ローラ6によって回転駆動している。それゆえ、各色成分のトナー像が、転写ベルト7上あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に、順次重ねて転写され、多色トナー像が形成される。なお、転写ベルト7上に多色トナー像が形成された場合は、さらにこの多色トナー像が記録用紙上に転写される。
【0147】
また、本実施の形態に係る画像形成装置100にて色重ね調整を行なう際には、上記画像形成ステーションにて形成される各色成分のトナー像を転写ベルト7上に転写する。このとき、各色成分のトナー像のうち、いずれか一つの色成分のトナー像を基準トナー像とした場合、まず、この基準トナー像(基準画像)を転写ベルト7上に転写する。次いで、上記基準画像の上に、色ずれ補正の対象となる他の色成分のトナー像(補正画像)を転写する。なお、以下では、上記基準画像を基準パッチ画像と、上記補正画像を補正パッチ画像と称する。
【0148】
ここで、上記画像形成装置100における、一連の画像形成の動作について、説明する。
【0149】
上記画像形成装置100に画像データが入力されると、入力される画像データに応じて、後述する色重ね調整により求められた調整位置に画像が形成されるように、露光ユニット1が感光体ドラム3の表面を露光し、この感光体ドラム3上に静電潜像が形成される。
【0150】
上記静電潜像は、現像器2によってトナー像に現像される。一方、給紙トレイ10に蓄積された記録用紙は、ピックアップローラ16によって、一枚ずつに分離され、用紙搬送経路Sに搬送され、レジストローラ14にて一旦保持される。レジストローラ14は、図示しないレジスト前検知スイッチの検知信号に基づいて、感光体ドラム3上のトナー像の先端を、記録用紙の画像形成領域の先端に合わせるように搬送のタイミングを制御し、記録用紙を感光体ドラム3の回転にあわせて転写ベルト7へ搬送する。記録用紙は、転写ベルト7上に吸着されて搬送される。
【0151】
感光体ドラム3から記録用紙へのトナー像の転写は、転写ベルト7を介して感光体ドラム3に対向して設けられている転写ローラ6によって行われる。転写ローラ6には、トナーとは逆極性を有する高電圧が印加されており、これによって、記録用紙にトナー像が印加される。転写ベルト7によって搬送される記録用紙には、各色に応じた4種類のトナー像が順次重ねられる。
【0152】
その後、記録用紙は定着ユニット12に搬送され、熱圧着によって記録用紙上にトナー像が定着される。そして、搬送切換えガイド34によって、搬送路の切換えが行われ、排紙トレイ33、あるいは、用紙搬送経路S’を経て排紙トレイ15へ搬送される。
【0153】
記録用紙への転写が終了すると、クリーナユニット4によって、感光体ドラム3に残留したトナーの回収・除去が行われる。また、転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に付着したトナーの回収・除去を行って、一連の画像形成動作を終了する。
【0154】
なお、本実施の形態の画像形成装置100は、転写ベルト7上に記録用紙を担持し、各感光体ドラムに形成されたトナー像を記録用紙上で重ね合わせる直接転写方式の画像形成装置であるが、これに限定されるものではない。転写ベルト上に各感光体ドラムに形成されたトナー像を重ね転写し、その後記録用紙に一括して再度転写して多色画像を形成する中間転写方式の画像形成装置としてもよい。
【0155】
図3は、ブラック(K)の色成分のトナー像を基準パッチ画像とし、この基準パッチ画像上に、補正パッチ画像となる、例えばシアン(C)の色成分のトナー像を転写した場合における、転写ベルト7上に形成されたトナー像を示す説明図である。
【0156】
上記転写ベルト7は、上述したとおり、転写搬送ベルトユニット8に備えられた転写ベルト駆動ローラ71等によって回転駆動している。そのため、図3に示すように、転写ベルト7上に形成された基準パッチ画像及び補正パッチ画像が、レジストレーション検出センサ21位置に達すると、レジストレーション検出センサ21によって、転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像の濃度の平均値(以下、濃度平均値と称する)が検出される。
【0157】
より詳しくは、上記レジストレーション検出センサ21は、転写ベルト7に光を照射し、この転写ベルト7上にて反射された反射光を検出する。これにより、基準パッチ画像及び補正パッチ画像の濃度平均値を検出する。そして、この検出結果に基づいて、露光ユニット1が露光するタイミングを補正し、感光体ドラム3上への書込みのタイミングを補正する。
【0158】
なお、上記レジストレーション検出センサ21は、図3に示すように、照射光の出射位置及び反射光の検出位置が、転写ベルト7の搬送方向に対して、平行となるように配置しているが、これに限定されるものではない。例えば、ミラー等を用いることにより、照射光の出射位置及び反射光の検出位置が、転写ベルト7の搬送方向に対して垂直となるように配置してもよい。
【0159】
また、本実施の形態では、画像形成を行なうプロセス速度が100mm/secに設定されており、上記レジストレーション検出センサ21による検出は、2msecのサンプリング周期にて行なわれている。
【0160】
次に、上記構成の画像形成装置100による色重ね調整方法について、詳細に説明する。
【0161】
まず、上記第1の色重ね調整方法を説明する。次いで、上記第2の色重ね調整方法について説明する。
【0162】
また、本実施の形態では、基準パッチ画像としてブラック(K)のトナー像を用い、補正パッチ画像としてシアン(C)のトナー像を用いて説明する。また、色重ねの調整範囲が、転写ベルト7の搬送方向に99ドット(ライン)分である場合であって、かつ、色重ねの調整方向が副走査方向である場合について、まず説明する。ここで、色重ね調整範囲が、転写ベルト7の搬送方向に99ドット(ライン)分である場合とは、基準パッチ画像と補正パッチ画像とからなる1つの検出用の画像を形成するに当り、補正パッチ画像を形成するタイミングを、転写ベルト7の搬送方向に99ドット分の範囲内で変化させることができることを意味している。また、説明の便宜上、上記調整範囲の初めの調整位置を第1ドット調整位置とし、調整範囲の最後の調整位置を第99ドット調整位置とする。
【0163】
なお、基準パッチ画像及び補正パッチ画像として用いるトナー画像の色は、特に限定されるものではなく、いずれの色を用いてもよい。また、色重ね調整範囲は、99ドット分の調整範囲に限定されるものではなく、これより狭い範囲あるいはこれより広い範囲に設定してもよい。また、状況に応じて調整範囲を変更できるようにしてもよい。いずれにしても、調整範囲が広い場合には色重ね(レジストレーション)調整に要する時間が長く必要になり、調整範囲が狭い場合は色重ね(レジストレーション)調整に要する時間が短くて済む。
【0164】
本実施の形態の画像形成装置による色重ね調整は、転写ベルト7の搬送方向(以下、副走査方向と称する)に対して垂直な方向(以下、主走査方向と称する)に伸び、かつ、副走査方向に並んだ複数のラインからなる基準パッチ画像及び補正パッチ画像を、転写ベルト7上に形成することによって行う。以下、基準パッチ画像を構成する各ラインを基準ラインと、補正パッチ画像を構成する各ラインを補正ラインと称する。
【0165】
図4は、第1の色重ね調整方法の概略を示す説明図である。まず、図4に示すように、例えば、ライン幅nが4ドット、各ラインのライン間隔mが7ドットとなる基準パッチ画像を、転写ベルト7上に形成する。すなわち、基準ラインのパターンのピッチ(m+n)が、11ドットとなるように設定する。なお、基準ラインは、ブラック(K)のラインとする。そして、上記基準ラインからなる基準パッチ画像が形成された後に、この基準パッチ画像上に、基準パッチ画像と同じライン幅n及びライン間隔mを有する補正パッチ画像を形成する。
【0166】
続いて、上記転写ベルト7上に形成された基準ライン及び補正ラインを含んだ領域における濃度平均値を、レジストレーション検出センサ21によって検出する。
【0167】
図5は、基準ラインに対して、補正ラインを副走査方向に1ドットの割合でずらした場合における、各組画像を示した説明図である。
【0168】
レジストレーション検出センサ21は、図5に示すように、レジストレーション検出センサ21の読み取り範囲内にて、基準ライン及び補正ラインを含んだ領域における濃度平均値を検出する。本実施の形態のレジストレーション検出センサ21の読み取り範囲は、直径が約10mmの円領域であり、微小な振動等による色ずれによる検出誤差を平均化できるようになっている。また、補正ラインを重ねるタイミングに応じて、上記基準パッチ画像と補正パッチ画像とは、数十個ずつ〜数百ずつの基準ラインおよび補正ラインからなる、一つの組画像(図5に示す点線で囲まれた画像)を形成する。さらに、補正ラインを重ねるタイミングを変えて、複数組の組画像が形成される。
【0169】
ここで、レジストレーション検出センサ21による検出の対象となる上記基準ライン及び補正ラインを含んだ領域における濃度平均値は、転写ベルト7上での基準ラインと補正ラインとの重なり合いの状態によって異なることになる。つまり、基準ラインと補正ラインとの重なり合った状態の程度に応じて、レジストレーション検出センサ21が検出する反射光の検出値が変化することになる。すなわち、レジストレーション検出センサ21の検出結果は、転写ベルト7の表面に形成される基準ラインと補正ラインとを合わせた面積によって変化する。上記面積が最小の場合、つまり基準ラインと補正ラインとが完全に重なっている場合には、レジストレーション検出センサ21から発光される光のうち、基準ラインと補正ラインとによって吸収される光の光量は最小となる。つまり、転写ベルト7からの反射光の光量が最大となる。したがって、レジストレーション検出センサ21での検出値である濃度平均値が高くなる。なお、上記転写ベルト7の代わりに、透明な転写ベルトを用いる場合には、反射型のレジストレーション検出センサ21ではなく、透過型のレジストレーション検出センサを用いることにより同様な検出が可能となる。
【0170】
上記のように、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合には検出値が最大となる。つまり、検出値が最大(透明な転写ベルトを用いた場合には、検出値が最小)になるような条件で画像形成を行えば、基準ラインと補正ラインとが完全に重なりあった状態を得ることができる。なお、上記第1の色重ね調整では、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合に検出値が最大となることに着目し、検出値が最大となるように色合わせを行なっているが、これに限定されるものではない。例えば、基準ラインと補正ラインとが完全にずれた状態、つまり、検出値が最小となる状態を求めてもよい。ただし、この場合には、検出値が最小となる状態から、検出値が最大となる状態を求めることになる。
【0171】
以上のように、本実施の形態では、非透明でブラックの転写ベルト7を用いているため、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合には、レジストレーション検出センサ21の検出値が最大となる。そこで、基準ライン上に形成される補正ラインを、図4に示すとおり、任意の割合でずらして形成し、基準ラインと補正ラインとの重なり状態を変化させる。そして、補正ラインをずらした各状態について、レジストレーション検出センサ21の検出値を得ることより、検出値が最大となるときの状態を求める。
【0172】
ここで、上述したように、上記基準ラインおよび補正ラインが、それぞれ、ライン幅nが4ドット、各ラインのライン間隔mが7ドットとなる複数のラインからなる場合、基準ラインと補正ラインとが完全に重なると、図5に示すQ1のように、基準ラインが補正ラインで完全に覆われた状態となる。すなわち、レジストレーション検出センサ21は、基準ラインの4ドット分と補正ラインの4ドット分とが重なった状態の4ドット分のライン幅と、7ドット分のライン間隔とを繰り返して有する画像、つまりラインピッチが11ドットの画像の濃度平均値を検出する。
【0173】
次に、上記補正ラインを、基準ラインの形成位置から、副走査方向に1ドットずらす(以下、+1ドットずれとすると称する)と、図5に示すQ2のように、基準ラインが補正ラインによって完全に覆われない重なりのずれた状態となる。この場合には、レジストレーション検出センサ21は、4ドット幅の基準ラインと、4ドット幅であって、基準ラインから1ドットずれた補正ラインとにより形成された5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔とを交互に検出する。言い換えれば、レジストレーション検出センサ21は、基準ラインと補正ラインとからなる5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔との繰り返しの画像の濃度平均値を検出する。
【0174】
このように、補正ラインを、図5に示すQ1の状態から、副走査方向に1ドットずつずらしていくと、図4及び図5に置けるQ1からQ12に示すように、基準ラインと補正ラインとの重なり状態が変化していく。そして、図5に示すQ1の状態から+11ドットずれた場合には、図4のQ12に示すように、4ドット分のライン幅と7ドット分のライン間隔との繰り返し画像となる。つまり、再び、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった状態となる。
【0175】
このように、補正ラインが11ドットずれた状態は、補正ラインをずらす前の状態と同じ状態であって、補正ラインが11ドットずれる毎に、再び同じ状態が繰り返される。
【0176】
本実施の形態においては、上述したとおり、色重ね調整の範囲を、転写ベルト7の搬送方向に99ドット(ライン)分の範囲としている。すなわち、基準ラインに対し、補正ラインの位置を1ドットずつずらすことにより、補正ラインの位置を99通りに設定できる。そこで、例えば、上記濃度平均値の検出を開始する補正ラインの位置を、色重ね調整可能範囲(第1ドット調整位置から第99ドット調整位置)内の中央となる第50ドット調整位置とする。まず、この状態において、基準ラインと補正ラインとをそれぞれ転写ベルト7上に形成し、この基準ラインと補正ラインとを含んだ領域における濃度平均値を求める。
【0177】
次に、上記補正ラインを1ドットずらし、基準ラインと、第51ドット調整位置となる補正ラインとを転写ベルト7上に形成する。そして、この基準ラインと補正ラインとを含んだ領域における濃度平均値を求める。さらに、上記と同様な処理を繰り返し、最終的には、基準ラインと、第50ドット調整位置に対して10ドットずれた第60ドット調整位置となる補正ラインとを転写ベルト7上に形成する。そして、この基準ラインと補正ラインとを含んだ領域における濃度平均値を測定する。つまり、合計11種類の組画像パターンを形成し、その組画像パターンの濃度を検出する。なお、基準ラインと、第50ドット調整位置に対して11ドットずれた第61ドット調整位置となる補正ラインとを転写ベルト7上に形成しても、検出結果は、第50ドット調整位置の補正ラインの場合と同じになるため、第61ドット調整位置となる補正ラインの形成は行わない。
【0178】
以上のように、本実施の形態においては、上記11個の各位置に対して、補正ラインを形成し、この補正ラインを基準ラインに重ね合わせ、この後、濃度平均値の検出を行う。そして、検出された値が最小となる補正ラインの位置を決定する。つまり、基準となる色成分画像と調整(補正)の対象となる他の色成分画像とが完全に一致する露光タイミングを求めている。
【0179】
図6は、レジストレーション検出センサ21のセンサ読み取り領域(本実施例では直径D=10mmの円領域)にて、基準ラインと補正ラインとを含んだ領域の濃度平均値を、基準ラインと補正ラインとの重なり状態毎に示したグラフである。
【0180】
ここで、上述したとおり、基準ラインと補正ラインとが完全に重なり合った状態において検出値(濃度平均値)が最大になる。この状態に対応する補正ラインの形成位置を仮の一致点とすると、図6では、最初の状態が仮の一致点から−1ドットずれた状態であって、+1ドットずらした時に基準ラインと補正ラインとが重なった状態となることを示している。上記のように濃度の検出を開始する補正ラインの位置を、第50ドット調整位置とした場合には、この第50ドット調整位置での補正ラインの状態が−1ドットずれた状態なる。また、第51ドット調整位置が、仮の一致点となる。
【0181】
しかしながら、上述したように、補正ラインが11ドットずれる毎に、再び同じ状態が繰り返される。すなわち、上記仮の一致点は、必ずしも、いかなる画像形成の場合においても各色成分が正確に色重ねされるような位置(以下、真の一致点と称する)とはならない。
【0182】
つまり、+11ドットずれた状態に対応する第62ドット調整位置、+22ドットずれた状態に対応する第73ドット調整位置、+33ドットずれた状態に対応する第84ドット調整位置、+44ドットずれた状態に対応する第95ドット調整位置が真の一致点となるかもしれない。あるいは、−11ドットずれた状態に対応する第40ドット調整位置、−22ドットずれた状態に対応する第29ドット調整位置、−33ドットずれた状態に対応する第18ドット調整位置、および、−44ドットずれた状態に対応する第7ドット調整位置の何れかの位置が真の一致点となるかもしれない。
【0183】
つまり、上記9点のうち何れかの一つの点が真の一致点であって、この段階、つまり第1の色合わせの段階では、真の一致点の候補を予測することのみが可能となる。言い換えれば、補正ライン形成用の露光ユニット1の露光タイミングを補正することにより、レジストレーション検出センサ21の検出値が最大となるような補正ラインの位置を選択しても、基準となる成分色画像と調整の対象となる他の成分色画像とを完全に重ね合わせることができるかもしれないし、できないかもしれない。
【0184】
そこで、上記第1の色重ね調整で求めた第51ドット調整位置とその位置より求めることができる他の8つの候補の位置との中から、基準となる成分色画像と調整の対象となる他の成分色画像との真の一致点を求めるために第2の色重ね調整を行なうこととする。
【0185】
なお、上記においては、第1の色重ね調整時に、基準ラインと補正ラインが完全に重なる調整位置、つまり濃度値が最大になる調整位置を求めた。しかしながら、基準ラインと補正ラインとが完全にずれた調整位置、つまり濃度値が最小となる調整位置を求めてもよい。
【0186】
この場合には、濃度値が最小となる調整位置を検出しやすいように、別途、検出用パターンを形成する必要がある。ここで、例えば、上記nを4ドットと、mを6ドットとし、基準ラインおよび補正ラインのパターンのピッチ(n+m)を10ドットとする。この場合には、濃度値が最小となる調整位置、つまり第56ドット調整位置が求められることになる。そこで、第56ドット調整位置から、−5ドットずらすことにより、第51ドット調整位置が濃度値が最大になる調整位置と判別できる。
【0187】
次に、上記第2の色重ね調整について説明する。
【0188】
第2の色重ね調整では、上記第1の色重ね調整にて求めた、レジストレーション検出センサ21の検出値が最大となる位置にて、露光ユニット1を露光して感光体ドラム3上への書込みを行ない、基準パッチ画像及び補正パッチ画像を転写ベルト7上に形成する。このとき形成する基準パッチ画像及び補正パッチ画像は、第1の色重ね調整時の基準ライン及び補正ラインにおける1ピッチ分のドット数d(d=m+n)を基準にして形成する。例えば、基準パッチ画像のライン幅をdの8倍のドット数(8d)と、基準パッチ画像のライン間隔をdとし、補正パッチ画像のライン幅をdと、補正パッチ画像のライン間隔をdの8倍のドット数(8d)とに設定する。なお、基準パッチ画像のライン幅、基準パッチ画像のライン間隔、補正パッチ画像のライン幅、および、補正パッチ画像のライン間隔は、これに限定されるものではない。
【0189】
ここで、上記第1の色合わせ調整では、nを4ドット、mを7ドットとしているため、補正パッチ画像のライン幅(d)は11ドット、補正パッチ画像のライン間隔(8d)は88ドットとなる。また、基準パッチ画像のライン幅(8d)は88ドット、基準パッチ画像のライン間隔(d)は11ドットとなる。したがって、色重ね調整範囲は、転写ベルト7の搬送方向に99ドット分の範囲となる。なお、色重ね調整範囲を変更したい場合には、上記基準パッチ画像のライン幅および補正パッチ画像のライン間隔におけるdの係数(8)を増減させることにより、狭くも広くもすることができる。例えば、dの係数を8ではなく、9とすることにより、色重ね調整範囲を110ドット分の範囲とすることができる。また、dの係数を7とすることにより、色重ね調整範囲を88ドット分の範囲とすることができる。
【0190】
このように、第2の色重ね調整における、上記基準パッチ画像のライン幅、基準パッチ画像のライン間隔、補正パッチ画像のライン幅、および、補正パッチ画像のライン間隔は、色合わせ調整範囲に応じて設定すればよい。つまり、基準パッチ画像および補正パッチ画像における各ラインピッチが、必要とする色重ね調整範囲のドット数になるように設定すればよい。本実施の形態では、上述したように、色重ね調整範囲を99ドット分としている。そこで、上記基準パッチ画像のライン幅を8dと、基準パッチ画像のライン間隔をdと、補正パッチ画像のライン幅をdと、補正パッチ画像のライン間隔を8dとして、以下説明を行う。
【0191】
上記第2の色重ね調整では、まず、第1の色重ね調整の場合と同様に、基準パッチ画像に対して補正パッチ画像を、第1の色重ね調整時のパッチ画像のピッチに相当するドット数ずつずらして形成する。具体的には、補正ラインを補正ラインの幅であるdドットずつずらして形成する。この後、レジストレーション検出センサ21を用いて、この基準ラインと補正ラインとを含んだ領域における濃度平均値を求める。
【0192】
図7は、第2の色重ね調整方法の概略を示す説明図である。
【0193】
この第2の色重ね調整では、基準となる色成分画像と調整の対象となる他の色成分画像との位置が完全に一致する場合に、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置が完全にずれるように設定している。したがって、図7のq1(ズレなし)に示すように、基準パッチ画像どおしの間に、補正パッチ画像が基準パッチ画像と重なることなく形成された状態が、基準となる色成分画像と調整の対象となる他の色成分画像との位置が完全に一致した状態となる。言い換えれば、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが連続的につながった状態、すなわち、転写ベルト7上において副走査方向に隙間が無い状態が、基準となる色成分画像と調整の対象となる他の色成分画像との位置が完全に一致した状態である。そして、このような状態となる場合の補正ライン形成位置が、上述した真の一致点となる。
【0194】
一方、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置が完全に一致せず、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが、上記q1の状態からずれた状態にある場合には、補正パッチ画像が基準パッチ画像上に形成された状態となる。この場合は、基準となる色成分画像と調整の対象となる他の色成分画像との位置がずれた状態となっていることを示している。そして、このような状態となる場合の補正ライン形成位置は、上記仮の一致点ではあっても、真の一致点ではないことを示している。
【0195】
図8は、基準ラインに対して、補正ラインをdドット(11ドット)の割合で副走査方向にずらした場合における、各組画像を示した説明図である。
【0196】
ここで、図7および図8に示すように、q1の状態からdドットずつ補正ラインをずらしていく。そして、補正パッチ画像を、q1の補正ラインの状態から8dドットずれた状態であるq9の状態までずらす。なお、図示していないが、さらにdドットずらすと再び最初のq1と同じような状態となる。しかしながら、色合わせ調整範囲を超えるため、q1〜q9までの9種類のずらし画像パターンについて画像の濃度平均値を検出する。ただし、図7および図8は説明の便宜上用いた図であり、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置が完全に一致せずにずれた状態(q1の状態)から補正パッチをずらした画像を形成するのではなく、補正パッチ画像を基準パッチ画像に対してずらしていき、q1の状態を求めるのが上記第2の色重ね調整である。
【0197】
本実施の形態では、基準パッチ画像または補正パッチ画像にて覆われた領域が広いほど、レジストレーション検出センサ21の検出値が小さくなる。従って、図7および図8のq1の状態に示すように、基準パッチ画像間の間隔に補正パッチ画像が形成された状態における検出値は、図7及び図8のq2〜q9の各状態に示すように、補正パッチ画像が基準パッチ画像上に形成された状態における検出値よりも小さくなる。言い換えれば、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが重ならずに形成された場合に、検出値は最小値となる。
【0198】
図9は、レジストレーション検出センサ21のセンサ読み取り領域にて、基準ラインと補正ラインとを含んだ領域の濃度平均値を、基準ラインと補正ラインとの重なり状態毎に示したグラフである。
【0199】
ここで、図9にも示すように、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが重なりなく形成された状態(図中、真の一致点)にて、検出値が最小になる。つまり、真の一致点に対応する第62ドット調整位置の濃度値(検出値)が、−5dドットずれた状態に対応する第7ドット調整位置、−4dドットずれた状態に対応する第18ドット調整位置、−3dドットずれた状態に対応する第29ドット調整位置 、−2dドットずれた状態に対応する第40ドット調整位置、−dドットずれた状態に対応する第51ドット調整位置、+dドットずれた状態に対応する第73ドット調整位置、+2dドットずれた状態に対応する第84ドット調整位置、および、+3dドットずれた状態に対応する第95ドット調整位置における各濃度平均値よりも、小さくなっている。
【0200】
したがって、レジストレーション検出センサ21の検出値が最小となるように、調整対象となる露光ユニット1の露光タイミングを調整すれば、基準となる成分色画像と調整の対象となる成分色画像とをずれがなく完全に一致させることができる。これにより、色ずれのない多色画像を形成することができる。
【0201】
このように、第2の色重ね調整においても、基準パッチ画像と補正パッチ画像との各重なり状態毎に、レジストレーション検出センサ21により濃度平均値を求めている。そして、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置に重なりがない状態となった場合に検出値が最小値となることを利用し、レジストレーション検出センサ21の検出値が最小値となるように、露光ユニット1の露光するタイミングの調整値を設定して色重ね調整を行っている。
【0202】
以上のように、色重ね調整を、第1の色重ね調整と第2の色重ね調整との2回に分けて行なうことにより、広範囲な色重ね調整範囲において、基準となる色成分画像と調整の対象となる色成分画像とを完全に一致させることができるような、上記調整の対象となる色成分画像を形成する露光ユニット1の露光するタイミングを決定することができる。
【0203】
また、第2の色重ね調整では、第1の色重ね調整で得られた結果を基礎として、さらに第1の色重ね調整とは異なるラインパターンを有する基準パッチ画像と補正パッチ画像とを形成し、この基準パッチ画像と補正パッチ画像とが完全に重なり合わない状態を求めている。そのため、第1の色重ね調整にて、狭い色重ね調整範囲(11ドット分の範囲)から1つの仮の一致点を求めた後、さらに他の真の一致点の候補となる複数の仮の一致点(8点)を計算し、第2の色重ね調整にて、上記仮の一致点(9点)から真の一致点(1点)を求めている。なお、このときの色重ね調整範囲は広い範囲(99ドット分の範囲)である。
【0204】
以上のように、本実施の形態においては、基準パッチ画像と、この基準パッチ画像に対して合計20通りに形成位置をずらした補正パッチ画像とを形成して、それぞれ画像の濃度を測定することにより、99ドット分の広範囲の色合わせ調整を行なうことができる。これにより、広範囲の色重ね調整を効率的に、かつ、容易に行なうことが可能になり、高精度の色重ね調整を行なうことが可能になる。これらの色重ね調整は、調整の対象となる色成分の画像ステーションごとに行なうが、ここでの説明においては、一色分の説明のみ記載している。つまり、実際の色重ね調整においては、ブラック(K)に対してシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)ごとに色合わせ調整を行なう。
【0205】
なお、上記の説明においては、転写ベルト7上に形成する基準パッチ画像及び補正パッチ画像について、副走査方向の色重ね調整を行った場合について説明した。しかしながら、主走査方向の色ずれも生じることが有るため、この場合には、副走査方向の色重ね調整と同様に基準パッチ画像及び補正パッチ画像を主走査方向に形成して色重ね調整を行なう。
【0206】
図10は、基準ラインに対して、補正ラインを1ドットの割合で主走査方向にずらした場合における、各組画像を示した説明図である。また、図11は、基準ラインに対して、補正ラインをdドット(11ドット)の割合で主走査方向にずらした場合における、各組画像を示した説明図である。
【0207】
主走査方向の色重ね調整においても、図10に示すように、まず、第1の色重ね調整として、基準ラインおよび補正ラインのピッチ数の範囲内(n+mドット内)で補正ラインを順次1ドットずつずらして形成し、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが完全に重なり合う状態を探す。次いで、第2の色重ね調整として、図11に示すとおり、dドット(d=m+n)ずつ補正ラインをずらし、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置が重ならない状態を探す。このような色重ね調整を行なうことにより、主走査方向の基準となる成分色画像と調整の対象となる成分色画像とが完全に一致する露光タイミングを求め、この露光タイミングで調整の対象となる色成分画像を形成するようにする。
【0208】
また、色重ね調整は、主走査方向,副走査方向の何れか片方についてのみを行なったり、双方について行なったりしてもよい。これによれば、副走査方向及び主走査方向の双方の色ずれを必要に応じて補正することが可能になり、良好な画質を得ることができる。
【0209】
さらに、使用するパッチ画像は、実施例に記載されたラインパターンに限ることなく、副走査方向に平行なラインと主走査方向に平行なラインとを形成して、十字形状の基準パッチ画像及び補正パッチ画像を用いて、色重ね調整を行ってもよい。
【0210】
また、上記第1の色重ね調整においては、補正ラインを1ドットずつずらして、基準パッチ画像上に、補正パッチ画像を形成したが、補正ラインをずらす量を1ドットに限定するものではない。例えば、補正ラインをずらす量を、2ドットずつとしてもよい。但し、補正ラインをずらすピッチが小さいほど、正確な第1の色重ね調整が可能となる。なお、後述する、新たな第1の色重ね調整においても、同様である。
【0211】
図12は、上記画像形成装置100で行われる、第1の色重ね調整と第2の色重ね調整とを示したフローチャートである。
【0212】
なお、このフローチャートにおいては、上記の説明と同様に、色重ね調整範囲を99ドット分とし、色合わせ調整範囲を第1ドット調整位置から第99ドット調整位置として記載する。また、第1の色重ね調整に用いる、基準パッチ画像と補正パッチ画像とからなる組画像では、各パッチ画像のラインピッチを11ドットとし、基準パッチ画像及び補正パッチ画像の両方ともに、ライン幅を4ドット、ライン間隔を7ドットとする。さらに、第2の色重ね調整に用いる組画像では、各パッチ画像のラインピッチを99ドットとし、基準パッチ画像のライン幅を88ドット、基準パッチ画像のライン間隔を11ドット、補正パッチ画像のライン幅を11ドット、補正パッチ画像のライン間隔を88ドットとする。
【0213】
第1の色重ね調整は、S11〜S17のステップで表されている。すなわち、S11では、色重ね調整範囲における、補正パッチ画像の任意の調整位置を、スタート時の調整位置(第A0ドット調整位置)として定める。また、以下では、説明の便宜上、任意のnに対して、第nドット調整位置と表記した場合、このnの値を値数と称する。例えば、スタート時の調整位置(第A0ドット調整位置)の値数はA0となる。
【0214】
ここで、スタート時の調整位置を、色重ね調整範囲の中央となる位置とする。色重ね調整範囲が99ドット分の場合には、第50ドット調整位置をデフォルト位置(スタート時の調整位置)として、画像形成装置100内の記憶部等に設定しておく。
【0215】
次に、S12では、スタート時の調整位置である第A0ドット調整位置(第50ドット調整位置)から、−5ドットずれた第A1ドット調整位置(第45ドット調整位置)を求める。次いで、S13では、基準パッチ画像と、第A1ドット調整位置にて形成した補正パッチ画像からなる第1の色重ね調整に用いる組画像を、転写ベルト7上に印字する。
【0216】
そして、S13の後は、S14に進む。S14では、レジストレーション検出センサ21が転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像を含む領域の濃度平均値(SA)を検出する。ついで、S15に進み、第A1ドット調整位置(第45ドット調整位置)から、+1ドットずれた第A2ドット調整位置(第46ドット調整位置)を求める。
【0217】
S15の後は、S16に進む。S16では、値数(A0+5)の値が、値数A2の値より大きいか否かを比較する。S16にて、値数(A0+5)の値が、値数A2の値よりも小さければ、S18に進む。S18においては、値数A1の値(45)を値数A2の値(46)とする。すなわち、値数A1の値を46とする。S18の後は、再び、S13に戻り、上記一連の処理を繰り返す。一方、S16にて、値数(A0+5)の値が、値数A2の値よりも大きければ、S17に進む。
【0218】
以上のように、S11〜S16、および、S18においては、値数をA0からA10まで変化させ、それぞれの値数に対応する補正ラインを用いて第1の色重ね調整に用いる組画像を各々形成し、各組画像の濃度を検出している。
【0219】
そして、S17においては、検出したSA値のうち、最大のSA値を有する値数を、値数Amaxとして設定する。この第1の色重ね調整の結果が、図6で示されるような結果である場合には、値数Amaxは46であって、仮の一致点が第46ドット調整位置である。
【0220】
また、第2の色重ね調整は、S21〜S27のステップに表されている。S21では、S17にて決定した値数Amaxから、11の倍数を差し引いた正の値数であって、かつ、0に最も近い値数を、値数B0として定める。つまり、値数Amaxが46である場合には、この値数46から44を差し引いて求められた値2を、値数B0として設定する。
【0221】
次に、S22では、基準パッチ画像と、第B0ドット調整位置にて形成した補正パッチ画像とからなる第2の色重ね調整に用いる組画像を、転写ベルト7上に印字する。S22の後は、S23に進む。S23では、レジストレーション検出センサ21が転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像を含む領域の濃度平均値(SB)を検出する。
【0222】
次いで、S24では、第B0ドット調整位置(第2ドット調整位置)から、+11ドットずれた第B1ドット調整位置(第13ドット調整位置)を求める。すなわち、上記値数B0(2)に、第1の色重ね調整時に用いた組画像におけるピッチ数11を加えた値数を、値数B1(13)とする。S24の後は、S25に進む。
【0223】
S25では、値数B1と色合わせ調整範囲のドット数(99)とを比較し、値数B1の方が小さければ、S28に進む。S28においては、値数B0の値(2)を値数B1の値(13)とする。すなわち、値数B0の値を13とする。S28の後は、再び、S22に戻り、上記一連の処理を繰り返す。一方、S25にて、値数B1が、色合わせ調整範囲のドット数(99)よりも大きければ、S26に進む。
【0224】
S26では、S23にて検出した検出値SBのうち、最小のSB値を有する値数を値数Bminとする。ここで求められた結果が、図9で示されるような結果である場合には、値数Bminは57であって、真の一致点が第57ドット調整位置となる。
【0225】
そして、S27では、第Bminドット調整位置が、最新の色重ね調整位置として設定され、かつ、この調整位置の情報が補正値記憶部に記憶される。なお、この情報を基に、画像形成ステーションの露光ユニット1の露光タイミングが調整されることになる。同様にして、残りの補正対象となる色に対しても、最小のSB値を有する値数を求め、上記各色の調整位置の情報を補正値記憶部に記憶しておく。
【0226】
図13は、上記画像形成装置100における、多色画像の色ずれを補正する色重ね調整に係る構成部の概略構成を示すブロック図である。
【0227】
上記色重ね調整に係る構成部は、制御部40と、この制御部40に接続される、書込部41、転写部47、現像部42、帯電部45、駆動部46、レジストレーション検出センサ21、温湿度センサ22、操作部48、カウンタ51、タイマ52、検出データ記憶部49、パターンデータ記憶部43、および、調整位置記憶部44とを有している。
【0228】
上記制御部40は、データ処理を行い、上記各部等に制御信号を出す部である。この制御部40は、さらに図示しない、上記組画像の副走査方向の長さを設定するサイズ調整部(組画像調整手段)を備えている。なお、このサイズ調整部の詳細については、後述する。また、このサイズ調整部によりサイズ調整が実施されるステップを組画像調整ステップと称する。
【0229】
さらに、図示していないが、上記制御部40は、上記調整位置を変更する位置変更部(位置変更手段)を備えている。また、図示していないが、上記制御部40は、上記各組画像の濃度平均値の結果に基づいて、調整位置から真の一致点を決定する位置決定部(位置決定手段)を備えている。
【0230】
上記書込部41は、主として露光ユニット1を指しており、感光体ドラム3に静電潜像を形成する部である。上記転写部47とは、主として転写ローラ6を指しており、転写ベルト7あるいは記録用紙に、トナー像を転写する部である。上記現像部42は、主として現像器2を指しており、感光体ドラム3に形成された静電潜像をトナー像化する部である。上記帯電部45は、主として帯電器5を指しており、感光体ドラム3を帯電させる部である。上記駆動部46は、主として、記録用紙を搬送するための駆動源や伝達機構であり、給紙ローラや搬送ローラ等を駆動するものである。上記操作部48とは、どのような制御を実施するかを設定するための部である。上記カウンタ51は、画像形成の実行回数をカウントする部である。上記タイマ52は、ある時点からの画像形成の合計実行時間をカウントする部である。上記検出データ記憶部49とは、上記第1の色重ね調整後に、真の一致点の候補となった仮の一致点の情報を記録する部である。上記パターンデータ記憶部43とは、上記基準パッチ画像と補正パッチ画像とを形成する際の、形成パターンを記憶している部である。上記調整位置記憶部44とは、上記真の一致点となる調整位置を記憶する部である。
【0231】
ところで、画像形成装置を組み立てた後、実際に使用される所に設置した場合、部品の交換後、あるいは、メンテナンスの後には、必ず上記第1の色重ね調整と第2の色重ね調整とを行う必要がある。そして、この色重ね調整後に、真の一致点となる調整位置の情報を画像形成装置に記憶させておき、この情報に基づいて画像形成を行なうこととする。
【0232】
また、一旦、上記色重ね調整を実施した後であって、画像形成を実施する前に、再度、色重ね(レジストレーション)調整を行なう場合には、大きな色ずれが発生していることはまれである。したがって、再度色重ね調整を実施する場合には、第2の色合わせ調整時の調整範囲を狭めて行ってもよいし、あるいは、第2の色重ね調整を省略してもよい。
【0233】
さらに、電源投入より所定時間が経過した後、あるいは、画像形成が所定枚数を超えた後に、色重ね調整を行なうように設定してもよい。この場合には、色ずれがほとんど発生していないことが多いので、第2の色合わせ調整を省略することにより、色合わせ調整の時間を大幅に短縮することができる。
【0234】
また、画像形成装置内に設置された温湿度センサ22によって、予め設定された温湿度や急激な温湿度の変化があった場合にも、色合わせ調整を行ってもよい。
【0235】
さらに、サービスマンやユーザによる感光体ドラムや現像ユニット等のプロセスユニット交換等のメンテナンス後や、色ズレが目立つ場合等にユーザやサービスマンが強制的に色合わせ調整を行なうことができるようにも設定可能である。これらの場合にも、第1色重ね調整および調整範囲を狭めない第2の色重ね調整を行なうか、第1の色重ね調整および調整範囲を狭めた第2の色重ね調整を行うか、あるいは、第1の色重ね調整のみを行なうかを選択するように設定することも可能である。
【0236】
なお、電源投入時や強制的な色合わせ調整を除いて、上記色重ね調整を行なう条件に該当した場合には、即座に色合わせ調整を実施する必要はない。例えば、進行中の画像形成ジョブの終了後や、次の画像形成ジョブの開始前に実施することにより、画像形成が中断されることがなくなり、利便性が増すことになる。
【0237】
ところで、上述した色重ね調整を行っても、正確に色ずれを補正できない場合がある。すなわち、上記第1の色重ね調整および第2の色重ね調整をおこなっても、各色成分が正確に重ね合わされない現象が生じる。このような現象は、感光体ドラム3の回転ムラ、あるいは、上記転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラに起因する。
【0238】
また、上記感光体ドラム3の回転ムラ、および、転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラは、それぞれ、主として、感光体ドラム3の偏心、および、転写ベルト駆動ローラ71の偏心により生じる。なお、上記感光体ドラム3を駆動させる駆動系の伝達部材の偏心、あるいは、駆動系の駆動源の回転ムラ等によっても、感光体ドラム3の回転ムラが生じるが、感光体ドラム3の偏心により生じる回転ムラに比べて、生じる回転ムラは小さい。また、転写ベルト駆動ローラ71を駆動させる駆動系の伝達部材の偏心、あるいは、駆動系の駆動源の回転ムラ等についても、同様である。
【0239】
ここで、感光体ドラム3の偏心等により回転ムラが発生すると、感光体ドラム3と転写ベルト7とが接触する接触部において、感光体ドラム3の周速度と、転写ベルトの移動速度との間の相対速度にばらつきが生じてしまう。それゆえ、基準パッチ画像と補正パッチ画像とをそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を互いに比較しようとしても、各色成分の画像が形成される各感光体ドラム3の領域が、組画像毎にランダムに異なっていれば、正確な比較は行えない。したがって、正確な調整が行えなくなる。
【0240】
そこで、以下においては、感光体ドラム3の回転ムラ、あるいは、転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラが生じている場合であっても、正確に色ずれを補正することが可能な画像形成装置、および画像形成装置の色重ね調整方法を示す。以下、このような画像形成装置、および、色重ね調整方法について、図1、および、図14〜図17を用いて説明する。
【0241】
上記第1の色重ね調整では、上述したとおり、基準ラインに対して、補正ラインを1ドットの割合でずらし、各組画像を形成している。そして、この各組画像の濃度を検出し、仮の一致点を求めた。このように、第1の色重ね調整では補正ラインを1ドットずつずらす構成であるため、とりわけ、感光体ドラム3の回転ムラの影響を受けやすい。したがって、仮の一致点を誤検出してしまう可能性がある。
【0242】
そこで、上記第1の色重ね調整を基にして、さらに上記感光体ドラム3の周長を考慮した組画像を形成することにより、正確な仮の一致点を求めることとする。以下、まず、感光体ドラム3の回転ムラを考慮した、第1の色重ね調整(以下、新たな第1の色重ね調整と称する)について、以下の実施例1〜実施例3にて説明する。
【0243】
また、この実施例1〜実施例3では、上記サイズ調整部(組画像調整手段)により、各組画像の副走査方向の長さが、感光体ドラム3(像担持体)の周長の略s倍の長さになるように調整される。なお、上記sの値については、各実施例において、具体例を示す。
【0244】
〔実施例1〕
本実施例では、上記sの値を正の整数とした場合について説明する。
【0245】
また、上記感光体ドラム3の周長の略s倍の長さを、前記感光体ドラム3の周長のs倍の長さに、前記レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとした場合について説明する。
【0246】
図1は、本実施の形態における一実施例を示した説明図である。より詳しくは、図1は、上記sを1とした場合、つまり、組画像の副走査方向の長さを、感光体ドラム3の周長に、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとした場合の説明図である。なお、図1では、補正ラインが、基準ラインに対して、あるドット分ずれた状態を示している。なお、感光体ドラム3の直径をDpと、感光体ドラム3の周長をDp×πと、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さをDとする。
【0247】
上記のように、sを1とした組画像(以下、第1の組画像と称する)を形成し、この組画像の濃度を検出する。さらに、補正パッチ画像の形成位置を、基準パッチ画像に対して+1ドットずらして、組画像(以下、第2の組画像と称する)を形成し、この第2の組画像の濃度を検出する。以下、同様な動作を繰り返す。例えば、上記基準パッチ画像を形成する基準ラインおよび補正パッチ画像を形成する補正ラインの各ライン幅nを4ドットと、ライン間隔mを7ドットとした場合には、最終的には、第1の組画像の補正ラインから+10ドットずれた補正ラインを有する第11の組画像を形成し、この組画像の濃度を検出する。
【0248】
これにより、1ドットずつ補正ラインがずれた各組画像について、同一条件で各組画像の濃度平均値を検出することができる。つまり、各組画像とも、感光体ドラム3の略周長分の画像を検出するため、感光体ドラム3に回転ムラが生じていても、偏ったサンプリングではなく回転ムラを相殺できるようにサンプリングを行うので、回転ムラが生じていない場合と同様の検出結果を得られることができる。それゆえ、異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせた複数の組画像について、各組画像の濃度平均値の正確な比較が行なえる。したがって、感光体ドラム3の回転ムラの影響を受けずに、正確な仮の一致点を求めることができる。
【0249】
次に、上記のようにs=1とした場合における、形成すべき基準ラインおよび補正ラインの数について、具体的に説明する。なお、上記組画像を形成する際に、図5にも示すとおり、基準ラインに対する補正ラインのずれ量をΔLと、基準パッチ画像において、最初に形成される基準ラインの先端位置から最後に形成される基準ラインの先端位置までの距離をLと、基準ラインのライン幅をnとする。また、上記においては、レジストレーション検出センサ21が、感光体ドラム3の周長(Dp×π)に、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さ(D)を加えた長さにわたり各組画像の濃度を検出するように、組画像の副走査方向の長さを調整した。
【0250】
したがって、上記ΔL、L、n、Dp×π、および、Dの間には、以下の式(1)で示される関係が成立している必要がある。
【0251】
Dp×π+D<ΔL+L+n …(1)
上記の式(1)において、Dpを30mm、および、Dを10mmとする。また、解像度を600dpiとした場合、nを4ドット分に相当する長さ、すなわち、以下の式(2)で示される長さとする。なお、nの単位はmmとなる。
【0252】
n=4×25.4/600 … (2)
さらに、ΔLの最小値は、基準ラインに対する補正ラインのずれ量がない場合であるため、ΔL=0となる。
【0253】
したがって、上記のDp、D、n、および、ΔLを式(1)に代入すると、Lは、以下の式(3)の条件を満たさなければならない。
【0254】
L>104.0785 … (3)
また、上記基準パッチ画像および補正パッチ画像では、それぞれ基準ラインおよび補正ラインのピッチ(n+m)は、11ドット分に相当する長さ、すなわち、以下の式(4)で示される長さである。なお、n+mの単位はmmとなる。
【0255】
n+m=11×25.4/600 … (4)
ここで、上記式(3)の右辺の値を、式(4)の値で割ると、223.5となる。それゆえ、この場合には、少なくとも224個の基準ラインからなる基準パッチ画像、および、上記基準ラインと同じ個数の補正ラインからなる補正パッチ画像を、それぞれ形成すればよい。
【0256】
なお、上記の説明においては、s=1の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、sを2以上の正の整数としても、s=1の場合と同様に、感光体ドラム3の回転ムラの影響を受けずに、正確な仮の一致点を求めることができる。ただし、sを2以上の整数とすると、基準パッチ画像および補正パッチ画像からなる組画像を形成するための現像剤の使用量が多くなるため、s=1として、組画像を形成することが好ましい。
【0257】
また、上記の説明においては、上記感光体ドラム3の周長の略s倍の長さを、前記感光体ドラム3の周長のs倍の長さに、前記レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとした場合について説明した。しかし、これに限定されるものではなく、あくまでも、組画像の副走査方向の長さを、感光体ドラム3の周長の略s倍の長さとすればよい。
【0258】
ただし、本実施例で示したように、感光体ドラム3の周長の略s倍の長さを、前記感光体ドラム3の周長のs倍の長さに、前記レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとした場合には、後述するように、さらに正確な色重ね調整が可能となる。この効果が得られる理由について、以下に説明する。
【0259】
上記レジストレーション検出センサ21の検出面を用いた場合の測定範囲(すなわち、サンプリング時の測定領域)は、通常、円形あるいは楕円形の形状となるため、レジストレーション検出センサ21の測定範囲の中心部に位置する部分からの反射光と、前記測定範囲の端に位置する部分からの反射光とでは、反射光の光量が互いに異なる。それゆえ、上記感光体ドラム3の周長のs倍の長さに、上記レジストレーション検出センサ21の検出領域長である検出面の副走査方向の長さを加えることにより、レジストレーション検出センサ21の中心部で感光体ドラム3の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となる。
【0260】
また、本実施例の画像形成装置においては、各組画像は、各感光体ドラム3(像担持体)について、感光体ドラム3の周長に関連する長さに対して別々に形成されるものである。さらに、上記画像形成装置には、感光体ドラム3(像担持体)の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度をレジストレーション検出センサ21(濃度検出手段)が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられているといえる。なお、濃度とは、一回のサンプリングにより得られる濃度値のことである。
【0261】
〔実施例2〕
本実施例では、上記sの値を、tを2以上の自然数とした場合に、1/(2t)と表される値とし、さらに、複数の同一の組画像を、この同一の組画像のピッチが周長の1/t倍となるように、連続してt個形成する場合について説明する。
【0262】
なお、上述した実施例1と同様に、上記レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを考慮した場合について説明する。ただし、これに限定されるものではない。
【0263】
図14は、本実施の形態における他の一実施例を示した説明図である。より詳しくは、図14は、上記tを2とした場合、すなわち、組画像の副走査方向の長さを、感光体ドラム3の周長の1/4の長さに、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとなるように調整したものであって、さらに、同一の組画像を周長の1/2倍のピッチで連続して2個形成した組画像の説明図である。なお、図14においても、図1と同様に、補正ラインが、基準ラインに対して、あるドット分ずれた状態を示している。
【0264】
ここで、基準パッチ画像を形成する感光体ドラム3aの周長を均等に4分割し、4分割した領域をそれぞれ順に、第1a領域、第2a領域、第3a領域、および、第4a領域とする。また、補正パッチ画像を形成する感光体ドラム3bの周長を均等に4分割し、4分割した領域をそれぞれ順に、第1b領域、第2b領域、第3b領域、および、第4b領域とする。なお、基準パッチ画像を形成する感光体ドラムをブラック(K)用の感光体ドラム3aと、補正パッチ画像を形成する感光体ドラムをシアン(C)用の感光体ドラム3bとしたが、これに限定されるものではない。
【0265】
さらに、図14においては、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さに対応する箇所を除いた、感光体ドラム3aの周長に対応する領域であって、上記同一の組画像が現像される感光体ドラム3a表面上の領域を、上記第1a領域および第3a領域とする。また、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さに対応する箇所を除いた、感光体ドラム3bの周長に対応する領域であって、上記同一の組画像が現像される感光体ドラム3b表面上の領域を、第1b領域および第3b領域とする。さらに、説明の便宜上、上記第1a領域と第1b領域とから、1つの組画像(以下,第1組画像と称する)が形成され、主として上記第3a領域と第3b領域とから、もう1つの組画像(以下、第2組画像と称する)が形成されるものとする。
【0266】
このように、主として、上記第1a領域および第1b領域と、第3a領域および第3b領域とを用いて、転写ベルト7上に2つの同一の組画像を形成し、この2つの同一の組画像における各濃度平均値のさらに平均を求めることにより、感光体ドラム3に回転ムラが生じても、回転ムラによる影響を相殺することができる。すなわち、回転ムラが生じている場合には、上述したとおり、感光体ドラム3と転写ベルト7とが接触する接触部において、感光体ドラム3の周速度と、転写ベルトの移動速度との間の相対速度にばらつきが生じるが、各感光体ドラム3a・3bの表面上に均等に分散された領域(第1a領域および第3a領域、第1b領域および第3b領域)を主に用いて形成した組画像について濃度検出を行うため、上記相対速度のばらつきを相殺することができる。さらに詳しく説明すると、以下のとおりである。
【0267】
上記感光体ドラム3の回転ムラは、感光体ドラム3の一回転毎の周期を有しており、かつ、この感光体ドラム3の周速度はサインカーブに示されるような速度変化を示す。これは、全ての感光体ドラム3a〜3dについて言えることである。
【0268】
例えば、一つの基準パッチ画像が、周速度の早い領域で形成された場合、対を成す他の基準パッチ画像は、周速度の遅い領域で形成されることになる。また、上記各基準パッチ画像とそれぞれ組画像(第1組画像または第2組画像)を形成する各補正パッチ画像について、例えば、一つの補正パッチ画像が、周速度の速い領域で形成された場合、対を成す他の補正パッチ画像は、周速度の遅い領域で形成されることになる。
【0269】
この場合には、上記第1組画像と第2組画像とは、実質的に異なる形状となる。つまり、第1組画像は、感光体ドラム3の回転ムラが生じていない場合と比較して、副走査方向に縮んだ形状となる。また、第2組画像は、感光体ドラム3の回転ムラが生じていない場合と比較して、副走査方向に拡大された形状となる。それゆえ、第1組画像の濃度平均値と、第2組画像の濃度平均値は異なるものとなる。
【0270】
そこで、上記第1組画像と第2組画像とについて、それぞれの組画像で濃度平均値を求め、さらに第1組画像の濃度平均値と第2組画像の濃度平均値との平均を求めることにより、一定の周速度で得られたのと同様な濃度平均値が得られる。これにより、上記回転ムラが相殺できる。
【0271】
なお、上記の説明においては、説明の便宜上、一つの基準パッチ画像が周速度の早い領域で形成され、他の対を成す基準パッチ画像が周速度の遅い領域で形成され、一つの補正パッチ画像が周速度の速い領域で形成され、他の対を成す補正パッチ画像が周速度の遅い領域で形成された場合を示したが、これは一例を挙げたものにすぎず、当然としてこれに限定されるものではない。
【0272】
以上により、感光体ドラム3の回転ムラの影響を受けずに、正確な仮の一致点を求めることができる。さらに、上記のように組画像を形成した場合には、組画像を形成しない領域が、周長の1/t倍のピッチで現れる。それゆえ、s=1の場合よりも、さらに組画像を形成するための現像剤の使用量を低減することができる。
【0273】
次に、上記のようにs=1/2とした場合における、形成すべき基準ラインおよび補正ラインの数について、具体的に説明する。
【0274】
この場合には、上記ΔL、L、n、Dp×π、および、Dの間には、以下の式(5)で示される関係が成立している必要がある。
【0275】
(Dp×π/4)+D<ΔL+L+n …(5)
また、上記の式(1)の場合と同様に、Dpを30mm、および、Dを10mmとする。また、解像度を600dpiとした場合、nを4ドット分に相当する長さ、すなわち、上記の式(2)で示される長さとする。さらに、ΔLの最小値は、基準ラインに対する補正ラインのずれ量がない場合であるため、ΔL=0である。
【0276】
したがって、上記のDp、D、n、および、ΔLを式(5)に代入すると、Lは、以下の式(6)の条件を満たさなければならない。
【0277】
L>33.3926 … (6)
また、上記基準パッチ画像および補正パッチ画像では、それぞれ基準ラインおよび補正ラインのピッチ(n+m)は、11ドット分に相当する長さ、すなわち、上記の式(4)で示される長さである。
【0278】
ここで、上記式(6)の右辺の値を、式(4)の値で割ると、71.7となる。それゆえ、この場合には、少なくとも72個の基準ラインからなる基準パッチ画像と、および、上記基準ラインと同じ個数の補正ラインからなる補正パッチ画像とにより形成される組画像を、2個形成すればよい。
【0279】
したがって、s=1とした場合と比較すると、224個から、72の2倍の個数を差し引いた個数分、すなわち80個分の基準ラインおよび補正ラインをそれぞれ形成する必要がなくなる。
【0280】
また、図15は、本実施の形態におけるさらに他の一実施例を示した説明図である。より詳しくは、同一の組画像を形成する領域を、図14から感光体ドラム3の周長の1/4分、ずらした場合の組画像を示した説明図である。
【0281】
この場合には、上記第2a領域と第2b領域とから、1つの組画像が形成され、上記第4a領域と第4b領域とから、もう1つの組画像が形成されることになる。それゆえ、主として感光体ドラム3の、第2a領域および第2b領域と、第4a領域および第4b領域とを用いて、転写ベルト7上に2つの同一の組画像を形成し、この2つの同一の組画像の濃度を検出することにより、上記の場合と同様に、感光体ドラム3の回転ムラによる影響を相殺することができる。
【0282】
なお、上記の説明においては、上記tを2として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、tを、3以上の定数kとした場合には、基準パッチ画像を形成する感光体ドラム3aの周長を均等に2k個に分割し、2k個に分割した領域を、第1a’領域〜第2ka’領域とする。また、補正パッチ画像を形成する感光体ドラム3bの周長を均等に2k個に分割し、2k個に分割した領域を、第1b’領域〜第2kb’領域とする。
【0283】
ここで、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さに対応する箇所を除いた、感光体ドラム3aの周長に対応する領域であって、上記同一の組画像が現像される感光体ドラム3a上の領域を、上記第(2u−1)a’領域とする。ただし、上記uは、1以上のk以下の自然数とする。また、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さに対応する箇所を除いた、感光体ドラム3bの周長に対応する領域であって、上記同一の組画像が現像される感光体ドラム3b上の領域を、上記第(2u−1)b’領域とする。さらに、説明の便宜上、上記第(2u−1)a’領域と上記第(2u−1)b’領域とから、1つの組画像(正確には、組画像の一部)が形成されるものとする。
【0284】
このように、主として、上記第(2u−1)a’領域と上記第(2u−1)b’領域とを用いて、転写ベルト7上にk個の同一の組画像を形成し、このk個の同一の組画像の濃度平均値のさらに平均を求めることにより、感光体ドラム3に回転ムラが生じても、回転ムラによる影響を相殺することができる。
【0285】
ただし、上記tの値を大きくし過ぎると、各組画像の形成時の制御、および、各組画像の濃度平均値検出時の制御が、複雑な制御となってしまう。
【0286】
さらに、本実施例では、組画像の副走査方向の長さを、感光体ドラム3の周長の1/(2t)の長さに、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを加えた長さになるように調整している。それゆえ、各組画像では、感光体ドラム3の周長の1/(2t)倍の長さ以外に、少なくとも、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さの分の画像を形成する必要がある。したがって、上記tの値を大きくし過ぎると、組画像を形成しない領域による現像剤の低減という効果が得られなくなる。
【0287】
以上により、上記tの値を2とすることが、特に好ましい。
【0288】
また、本実施例の画像形成装置においては、各組画像は、各感光体ドラム3(像担持体)について、感光体ドラム3の周長に関連する長さに対して別々に形成されるものである。さらに、上記画像形成装置には、感光体ドラム3(像担持体)の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値をレジストレーション検出センサ21(濃度検出手段)が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられているといえる。なお、濃度平均値とは、一組画像について、複数箇所サンプリングし、そのサンプリング結果を平均した値のことをいう。
【0289】
〔実施例3〕
本実施例では、上記補正パッチ画像を重ね合わせる位置を変更して、新たな組画像を形成するに際し、重ね合わせ位置を変更する前の組画像に引き続いて、間隔をあけることなく、連続して新たな組画像を形成する。なお、上述した実施例2と同様に、上記レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを考慮した場合について説明する。ただし、これに限定されるものではない。
【0290】
図16は、本実施の形態におけるさらに他の一実施例を示した説明図である。より詳しくは、図16は、組画像の副走査方向の長さを、感光体ドラム3の周長の1/4の長さに、レジストレーション検出センサ21の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとなるように調整したものであって、かつ、同一の組画像を周長の1/2倍のピッチで連続して2個形成し、さらに補正パッチ画像を基準パッチ画像に対して一定ドット(例えば、1ドット)ずらしてなる異なる組画像を、間隔をあけることなく連続して形成した説明図である。なお、この場合においても、図示していないが、上記異なる組画像を、周長の1/2倍のピッチで連続して2個形成する。
【0291】
このように、基準パッチ画像に対して補正パッチ画像の位置を、さらに一定ドットずらした組画像を形成する場合には、補正パッチ画像をずらす直前に形成された組画像と、補正パッチ画像をずらした直後に形成された組画像とは、常に連続したものとなる。したがって、上述した実施例2に示した場合(図14および図15参照)と比較して、各組画像間に現れる組画像が形成されていない領域(以下、組画像未形成領域と称する)の数を減少させることが可能となる。
【0292】
つまり、本実施例において形成される全ての組画像についての副走査方向の領域長の和と、本実施例において現れる上記組画像未形成領域の長さの和との総和は、上記実施例2の場合よりも、小さくなる。それゆえ、上記新たな第1の色重ね調整に要する時間を、上記実施例2の場合よりも少なくすることができ、効率化が図れる。
【0293】
したがって、本実施例では、組画像を形成するための現像剤の使用量を低減できることに加えて、色重ね調整に要する時間が短縮可能となる。
【0294】
なお、基準パッチ画像と補正パッチ画像とからなる組画像の形成が終了し、続いて、基準パッチ画像と異なる色成分の補正パッチ画像とを有する組画像を新たに形成する場合においても、上述したように、間隔をあけることなく連続して形成してもよい。
【0295】
図17は、本実施の形態におけるさらに他の一実施例を示した説明図であって、上述したように異なる色成分の補正パッチ画像を有する組画像を、間隔をあけることなく連続して形成した状態を示した説明図である。
【0296】
この場合においても、組画像を形成するための現像剤の使用量を低減でき、さらに、色重ね調整に要する時間が短縮可能となる。
【0297】
また、上記の図16および図17においては、上記tを2とした場合について示してたが、これに限定されるものではなく、上記tを3以上の自然数とした場合でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0298】
また、本実施例の画像形成装置においても、各組画像は、各感光体ドラム3(像担持体)について、感光体ドラム3の周長に関連する長さに対して別々に形成されるものである。さらに、上記画像形成装置には、感光体ドラム3(像担持体)の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値をレジストレーション検出センサ21(濃度検出手段)が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられているといえる。なお、濃度平均値とは、一組画像について、複数箇所サンプリングし、そのサンプリング結果を平均した値のことである。
【0299】
ところで、上記の実施例1〜実施例3においては、感光体ドラム3の周長を考慮した組画像を形成することにより、感光体ドラム3の回転ムラの影響を受けずに、正確な仮の一致点を求める手段を示した。しかしながら、感光体ドラム1の回転ムラが生じていない場合であっても、上述したとおり、上記転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラが生じていれば、各色成分が正確に重ね合わされない現象が生じる。
【0300】
つまり、転写ベルト駆動ローラ71の偏心等により回転ムラが発生すると、転写ベルト7の移動速度は、この回転ムラに対応して一定周期で変化し、感光体ドラム3と転写ベルト7とが接触する接触部において、感光体ドラム3の周速度と、転写ベルトの移動速度との間の相対速度にばらつきが生じてしまう。それゆえ、基準パッチ画像と補正パッチ画像とをそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成した複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を互いに比較しようとしても、前記接触部における転写ベルト7の移動速度の変化状態が、組画像形成毎にランダムに異なっていれば、正確な比較は行えない。したがって、正確な調整が行えなくなる。
【0301】
そこで、このような場合には、上記サイズ調整部(組画像調整手段)により、各組画像の副走査方向の長さを、転写ベルト駆動ローラ71(転写担持体駆動手段)の周長のs倍の長さに、レジストレーション検出センサ21(濃度検出手段)の検出面の副走査方向の長さを加えた長さとなるように調整すればよい。
【0302】
ここで、上記sの値の設定、組画像の形成の仕方等は、上記実施例1〜実施例3における感光体ドラム3の回転ムラを相殺した場合と同様にすればよい。なお、上記実施例1〜実施例3では、感光体ドラム3の周長を考慮し、例えば感光体ドラム3の表面の領域を4分割したが、転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラを考える場合には、転写ベルト駆動ローラ71の表面の領域を4分割して考えれば良い。また、感光体ドラムの回転ムラは考慮していないため、感光体ドラム3上における画像形成領域は、特に限定されるものではない。
【0303】
また、感光体ドラム3、および、転写ベルト駆動ローラ71の双方に回転ムラが生じるような場合には、例えば、回転ムラによる影響の大きい方を考慮し、組画像の副走査方向の長さを設定すればよい。
【0304】
なお、上記新たな第1の色重ね調整が終了した後は、上記第2の色重ね調整を行う必要がある。しかしながら、上記第2の色重ね調整では、補正パッチ画像を、基準パッチ画像における基準ラインのピッチ(例えば、n+m=11ドット)ずつずらして各組画像を形成するため、感光体ドラム3の回転ムラ、あるいは、転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラまでも考慮する必要がない。それゆえ、各組画像を形成するにあたり、感光体ドラム3の周長を考慮した組画像、あるいは、転写ベルト駆動ローラ71の周長を考慮した組画像を形成する必要がない。
【0305】
また、上記主走査方向の色重ね調整では、感光体ドラム3の回転ムラを考慮する必要がないため、各組画像を形成するにあたり、感光体ドラム3の周長を考慮した組画像を形成する必要がない。また、同様に、上記主走査方向の色重ね調整では、転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラを考慮する必要がないため、各組画像を形成するにあたり、転写ベルト駆動ローラ71の周長を考慮した組画像を形成する必要がない。すなわち、主走査方向の色重ね調整では、上記新たな第1の色重ね調整を行う必要は必ずしもなく、上記第1の色重ね調整で対応できる。
【0306】
また、上記の実施の形態においては、転写ベルト7上に組画像を形成して、濃度平均値を求めたが、必ずしもこれに限定されるものではない。上記転写ベルト7の代わりに、記録用紙を用いて、この記録用紙に組画像を形成してもよい。
【0307】
さらに、上記の実施の形態においては、第1の色重ね調整と第2の色重ね調整とを用いた画像形成装置の色重ね調整を適用例として、感光体ドラム3および/または転写ベルト駆動ローラ71の回転ムラを考慮した色重ね調整について説明した。しかしながら、上記回転ムラを考慮した色重ね調整方法は、第1の色重ね調整と第2の色重ね調整とを用いた画像形成装置の色重ね調整にのみ利用されるではなく、様々に適用可能である。
【0308】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、以上のように、前記複数の組画像における各組画像は、各像担持体について、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられているものである。
【0309】
それゆえ、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0310】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記組画像調整手段により形成される組画像の副走査方向の長さは、前記像担持体の周長の略s倍の長さであるものである。
【0311】
それゆえ、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0312】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであるものである。
【0313】
それゆえ、上記像担持体の周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出領域長である検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で像担持体の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となるという効果を奏する。
【0314】
本発明の画像形成装置は、以上のように、前記複数の組画像における各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられているものである。
【0315】
それゆえ、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0316】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記組画像調整手段により形成される組画像の副走査方向の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さであるものである。
【0317】
それゆえ、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0318】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであるものである。
【0319】
それゆえ、上記転写担持体を回転駆動させる転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で転写担持体駆動手段の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となるという効果を奏する。
【0320】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記sは、正の整数であるものである。
【0321】
それゆえ、像担持体の回転ムラ、あるいは、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となる。また、上記sを1とすることにより、sを2以上とした場合と比較して、組画像を形成するための現像剤を節約できるという効果を奏する。
【0322】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記sは、tを2以上の自然数とした場合に、1/(2t)と表され、さらに、複数の同一の組画像を、前記同一の組画像のピッチが前記周長の1/t倍となるように、連続してt個形成するものである。
【0323】
それゆえ、組画像を形成しない領域が、像担持体、あるいは、転写担持体駆動手段の周長の1/t倍のピッチで現れる。したがって、上述した効果に加え、さらに組画像を形成するための現像剤の使用量を低減することができるという効果を奏する。
【0324】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記tは2であるものである。
【0325】
それゆえ、現像剤の使用量をとりわけ少なくすることができるという効果を奏する。また、組画像の形成時の制御、および、組画像の濃度平均値検出時の制御も複雑な制御となることがない。
【0326】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記異なる色成分の画像は、重ね合わせ位置を固定した色成分の基準画像と、重ね合わせ位置の調整対象となる色成分の補正画像とからなり、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された各組画像では、基準画像に対して補正画像を重ね合わせる位置が、互いに一定距離ずつ異なっているものである。
【0327】
それゆえ、緻密な色重ねを行う場合であっても、正確な色重ね調整を実施することができるという効果を奏する。
【0328】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、前記補正画像を重ね合わせる位置を変更して、新たな組画像を形成するに際し、重ね合わせ位置を変更する前の組画像に引き続いて、間隔をあけることなく、連続して新たな組画像を形成するものである。
【0329】
それゆえ、各組画像間に現れる組画像が形成されていない領域の数を減少させることが可能となる。したがって、色重ね調整に要する時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0330】
本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、以上のように、前記複数の組画像における各組画像は、各像担持体について、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整ステップが設けられている方法である。
【0331】
それゆえ、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置の色重ね調整方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0332】
また、また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、前記組画像調整ステップにより形成される組画像の副走査方向の長さは、前記像担持体の周長の略s倍の長さである方法である。
【0333】
それゆえ、像担持体の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0334】
また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さである方法である。
【0335】
それゆえ、上記像担持体の周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出領域長である検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で像担持体の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となるという効果を奏する。
【0336】
本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、以上のように、前記複数の組画像における各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成され、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整ステップが設けられている方法である。
【0337】
それゆえ、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置の色重ね調整方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0338】
また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、前記組画像調整ステップにより形成される組画像の副走査方向の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さである方法である。
【0339】
それゆえ、転写担持体駆動手段の回転ムラの影響を受けずに、高精度で色重ね調整が可能な画像形成装置の色重ね調整方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0340】
また、本発明の画像形成装置の色重ね調整方法は、上記の画像形成装置の色重ね調整方法において、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さである方法である。
【0341】
それゆえ、上記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、上記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えることにより、濃度検出手段の中心部で転写担持体駆動手段の周長のs倍の長さの組画像を検出することができる。したがって、さらに一層正確な色重ね調整が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における色重ね調整の一実施例を示した説明図である。
【図2】本発明における画像形成装置の概略構成を示した概略図である。
【図3】ブラック(K)の色成分のトナー像を基準パッチ画像とし、この基準パッチ画像上に、補正パッチ画像となる、例えばシアン(C)の色成分のトナー像を転写した場合における、転写ベルト7上に形成されたトナー像を示す説明図である。
【図4】第1の色重ね調整方法の概略を示す説明図である。
【図5】基準ラインに対して、補正ラインを副走査方向に1ドットの割合でずらした場合における、各組画像を示した説明図である。
【図6】レジストレーション検出センサ21のセンサ読み取り領域にて、基準ラインと補正ラインとを含んだ領域の濃度平均値を、基準ラインと補正ラインとの重なり状態毎に示したグラフである。
【図7】第2の色重ね調整方法の概略を示す説明図である。
【図8】基準ラインに対して、補正ラインをdドット(11ドット)の割合で副走査方向にずらした場合における、各組画像を示した説明図である。
【図9】レジストレーション検出センサ21のセンサ読み取り領域にて、基準ラインと補正ラインとを含んだ領域の濃度平均値を、基準ラインと補正ラインとの重なり状態毎に示したグラフである。
【図10】基準ラインに対して、補正ラインを1ドットの割合で主走査方向にずらした場合における、各組画像を示した説明図である。
【図11】基準ラインに対して、補正ラインをdドット(11ドット)の割合で主走査方向にずらした場合における、各組画像を示した説明図である。
【図12】上記画像形成装置で行われる、第1の色重ね調整と第2の色重ね調整とを示したフローチャートである。
【図13】上記画像形成装置における、多色画像の色ずれを補正する色重ね調整に係る構成部の概略構成を示すブロック図である。
【図14】本発明における、色重ね調整の他の一実施例を示した説明図である。
【図15】本発明における、色重ね調整のさらに他の一実施例を示した説明図である。
【図16】本発明における、色重ね調整のさらに他の一実施例を示した説明図である。
【図17】本発明における、色重ね調整のさらに他の一実施例を示した説明図である。
【符号の説明】
1 露光ユニット
2 現像器
3 感光体ドラム(像担持体)
5 帯電器
6 転写ローラ
7 転写ベルト(転写担持体)
8 転写搬送ベルトユニット
21 レジストレーション検出センサ(濃度検出手段)
22 温湿度センサ
40 制御部(位置変更手段、位置決定手段、組画像調整手段)
43 パターンデータ記憶部
44 調整位置記憶部
49 検出データ記憶部
71 転写ベルト駆動ローラ(転写担持体駆動手段)
100 画像形成装置
Claims (17)
- 画像データに基づき画像が形成される複数の像担持体と、
副走査方向に移動することにより、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像が順に重ね合わされる転写担持体と、
前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する位置変更手段と、
前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に検出する濃度検出手段と、
前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する位置決定手段とを備える画像形成装置において、
前記複数の組画像における各組画像は、各像担持体について、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成され、
前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を前記濃度検出手段が検出するように、または、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を前記濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記組画像調整手段により形成される組画像の副走査方向の長さは、前記像担持体の周長の略s倍の長さであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 画像データに基づき画像が形成される複数の像担持体と、
副走査方向に移動することにより、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像が順に重ね合わされる転写担持体と、
前記転写担持体を回転駆動させる転写担持体駆動手段と、
前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する位置変更手段と、
前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に検出する濃度検出手段と、
前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する位置決定手段とを備える画像形成装置において、
前記複数の組画像における各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成され、
前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を前記濃度検出手段が検出するように、または、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を前記濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記組画像調整手段により形成される組画像の副走査方向の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さであることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
- 前記sは、正の整数であることを特徴とする請求項2、3、5、または、6の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記sは、tを2以上の自然数とした場合に、1/(2t)と表され、
さらに、複数の同一の組画像を、前記同一の組画像のピッチが前記周長の1/t倍となるように、連続してt個形成することを特徴とする請求項項2、3、5、または、6の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記tは2であることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
- 前記異なる色成分の画像は、重ね合わせ位置を固定した色成分の基準画像と、重ね合わせ位置の調整対象となる色成分の補正画像とからなり、
前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された各組画像では、基準画像に対して補正画像を重ね合わせる位置が、互いに一定距離ずつ異なっていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記補正画像を重ね合わせる位置を変更して、新たな組画像を形成するに際し、重ね合わせ位置を変更する前の組画像に引き続いて、間隔をあけることなく、連続して新たな組画像を形成することを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
- 画像データに基づき複数の像担持体に画像を形成する第1のステップと、
副走査方向に移動する転写担持体上に、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像を順に重ね合わせる第2のステップと、
前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する第3のステップと、
前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に濃度検出手段で検出する第4のステップと、
前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する第5のステップとを有する画像形成装置の色重ね調整方法において、
前記複数の組画像における各組画像は、各像担持体について、像担持体の周長に関連する長さに対して別々に形成され、
前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を前記濃度検出手段が検出するように、または、前記像担持体の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を前記濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整ステップが設けられていることを特徴とする画像形成装置の色重ね調整方法。 - 前記組画像調整ステップにより形成される組画像の副走査方向の長さは、前記像担持体の周長の略s倍の長さであることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置の色重ね調整方法。
- 前記像担持体の周長の略s倍の長さは、前記像担持体の周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴とする請求項13記載の画像形成装置の色重ね調整方法。
- 画像データに基づき複数の像担持体に画像を形成する第1のステップと、
転写担持体駆動手段の回転によって副走査方向に移動する転写担持体上に、前記各像担持体に形成された異なる色成分の画像を順に重ね合わせる第2のステップと、
前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を変更する第3のステップと、
前記異なる色成分の画像を重ね合わせた画像を組画像とすると、前記異なる色成分の画像をそれぞれ異なる位置で重ね合わせて形成された複数の組画像について、各組画像の各濃度平均値を組画像毎に濃度検出手段で検出する第4のステップと、
前記濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記異なる色成分の画像の重ね合わせ位置を決定する第5のステップとを有する画像形成装置の色重ね調整方法において、
前記複数の組画像における各組画像は、転写担持体駆動手段の周長に関連する長さに対して別々に形成され、
前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度を濃度検出手段が検出するように、または、前記転写担持体駆動手段の少なくとも1周長の長さの範囲で複数、かつ、略均等なピッチで組画像の濃度平均値を濃度検出手段が検出するように、組画像を形成する組画像調整ステップが設けられていることを特徴とする画像形成装置の色重ね調整方法。 - 前記組画像調整ステップにより形成される組画像の副走査方向の長さは、転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さであることを特徴とする請求項15記載の画像形成装置の色重ね調整方法。
- 前記転写担持体駆動手段における周長の略s倍の長さは、前記転写担持体駆動手段における周長のs倍の長さに、前記濃度検出手段の検出面の副走査方向の長さを加えた長さであることを特徴とする請求項16記載の画像形成装置の色重ね調整方法。
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