JP2004108873A - 焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】円柱部、円筒部のみならず、R部やスプライン部についても焼入深さの測定を可能とし、しかも焼入深さ測定時に焼入表面硬さも測定可能として、焼入評価全体の高効率化を図る。
【解決手段】軸状測定対象21aの所望部位ハに検出用コイル24を挿通、配置し、同測定対象21aの検出用コイル24に隣接する位置に励磁用コイル23を挿通、配置する。励磁用コイル23に励磁用交流電圧信号V1を印加したときに、検出用コイル24から得られる検出信号V2の大きさと、励磁用交流電圧信号V1との位相差φを検出して所望部位の焼入表面硬さと焼入深さを測定する。検出用コイル24を配置できればR部やスプライン部も測定可能、かつ共通の装置構成、1回の測定時において焼入深さ及び表面硬さを測定可能に構成した。
【選択図】 図2
【解決手段】軸状測定対象21aの所望部位ハに検出用コイル24を挿通、配置し、同測定対象21aの検出用コイル24に隣接する位置に励磁用コイル23を挿通、配置する。励磁用コイル23に励磁用交流電圧信号V1を印加したときに、検出用コイル24から得られる検出信号V2の大きさと、励磁用交流電圧信号V1との位相差φを検出して所望部位の焼入表面硬さと焼入深さを測定する。検出用コイル24を配置できればR部やスプライン部も測定可能、かつ共通の装置構成、1回の測定時において焼入深さ及び表面硬さを測定可能に構成した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸状測定対象の焼入表面硬さと焼入深さを測定対象を破壊することなく測定する焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高周波焼入等によって焼入されたワーク軸部の焼入深さ(焼入硬化層の深さ)を、そのワークを切断せずに、つまり非破壊で測定するには、特許文献1に開示されているような超音波を用いた方法がある。
これは、超音波が送波されたワーク軸部の焼入硬化層と母層の結晶粒径の差によって生じる散乱波を検出し、焼入深さを測定する方法である。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−104208号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら超音波は、形状が複雑なR部やスプライン部へは有効に入射させることができない。このため上記従来技術では、図8に示すように、焼入されたワーク軸部81に円柱(円筒)部82、R部83、スプライン部84を含む場合に、円柱部82以外のR部83やスプライン部84については焼入深さの測定が困難であり、形状適用性が低かった。
このことは、各種シャフトのように、焼入箇所に円柱部、R部、スプライン部を含むことの多い自動車部品については、焼入箇所全体に亘る焼入深さを測定できないことを意味する。したがって従来、特に、焼入自動車部品の製造部門においては、焼入深さ測定の形状適用性の向上が強く望まれていた。
【0005】
また焼入の評価は、焼入深さのみならず、焼入された表面硬さもその対象となるが、超音波を用いた上記従来技術では、焼入硬化層と母層の結晶粒径の差を検出するという測定原理上、表面硬さを計測することが困難である。このため、焼入深さ測定時に焼入表面硬さも測定して、焼入評価全体を高効率化することは困難であった。
【0006】
本発明は、上記のような実情に鑑みなされたもので、ワークの円柱(円筒)部のみならず、R部やスプライン部についても焼入深さの測定が可能で形状適用性が高く、しかも、このような焼入深さ測定時に焼入表面硬さも測定でき、焼入評価全体を高効率化できる焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法に係る発明は、軸状測定対象の所望部位に検出用コイルを挿通、配置すると共に、前記軸状測定対象に励磁用コイルを挿通、配置し、この励磁用コイルに所定の交流励磁信号を印加したときに、前記検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その検出信号の前記交流励磁信号との位相差とを検出し、前記検出信号の大きさに基づいて前記所望部位の焼入表面硬さを測定すると共に、前記位相差に基づいて前記所望部位の焼入深さを測定することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、検出用コイル及び励磁用コイルを検出コイル体として一体に構成し、この検出コイル体を軸状測定対象の軸方向に移動させつつ移動先の各位置でその検出コイル体の検出用コイルから得られる検出信号の、前記励磁用コイルに印加された交流励磁信号との位相差を検出し、この複数の位相差検出値から前記軸状測定対象の軸方向に展開される焼入パターンを得ることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の焼入表面硬さ・深さの非破壊測定装置に係る発明は、軸状測定対象の所望部位に挿通、配置される検出用コイルと、前記軸状測定対象に挿通、配置される励磁用コイルと、この励磁用コイルに所定の交流励磁信号を印加したときに、前記検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その検出信号の前記交流励磁信号との位相差とを検出し、前記検出信号の大きさに基づいて前記所望部位の焼入表面硬さを測定すると共に、前記位相差に基づいて前記所望部位の焼入深さを測定する測定手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明するが、それに先立ち、まず本発明の原理について図1を参照して述べる。
図1は、焼入されたワーク(S45C等の鋼材)の深さ方向の層状態、硬さ及び透磁率の関係を示す図である。この図から分かるように、焼入された硬化層11と未焼入層である母層12では硬さの分布が異なる(硬さ変化曲線イ参照)。
具体的には、硬化層11の硬さが例えばHv=600〜700と硬く、母層12ではHv=300程度の硬さを示す。硬化層11と母層12との境界層13では、硬さ変化曲線イに示すように硬さは漸減する。一方、透磁率の分布は、硬さの分布と逆比例の関係にある(透磁率変化曲線ロ参照)。
本発明は、硬さの分布と透磁率の分布がこのような関係にあることから、硬さの変化を、透磁率の変化を媒介として検出し、焼入されたワークの表面硬さ及び焼入深さ(硬化層の深さ)を非破壊で測定するものである。
【0011】
図2は、本発明による焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法が適用された装置(本発明装置)の一実施形態の説明図である。
この図2において、21はワークで、その軸部21aが高周波焼入等によって焼入されており、表面硬さ及び焼入深さの測定対象になっている。
検出コイル体22は、焼入表面硬さ及び焼入深さを測定するためのセンサであり、中心軸を共通にして隣接配置された励磁用コイル23と検出用コイル24とを備えてなる。この励磁用コイル23と検出用コイル24は、測定対象であるワーク21の軸部(ワーク軸部)21aに挿通可能に、中央に貫通孔が形成された共通のケース25内に、各コイル中空部を上記貫通孔に位置合わせした状態で収納されている。励磁用コイル23の端子T1,T2と検出用コイル24の端子T3,T4は各別に上記ケース25の外部に引き出されている。
【0012】
交流電源26は、励磁用コイル23の端子T1,T2に接続され、励磁用コイル23に所定の励磁用交流電圧信号(交流励磁信号)V1を印加するもので、周波数が可変、ここでは25Hz〜25kHz間を、25Hz,25kHzを含めて8段階に変更可能である。
測定装置27は、ワーク軸部21aの所望部位の焼入表面硬さと焼入深さを測定する装置であって、その入力端子IN1,IN2には上記検出用コイル24の端子T3,T4が接続される。
この測定装置27は、上記励磁用コイル23に交流電源26からの交流励磁信号V1を印加したときに検出用コイル24から得られる検出信号(電圧信号)V2の大きさと、その信号V2の上記交流励磁信号V1との位相差Φとを検出する。そして軸部21aの上記所望部位につき、前者の検出信号V2に基づいて焼入表面硬さを、後者の位相差Φに基づいて焼入深さを測定する装置で、測定結果を表示する表示器28を備えている。
なお測定装置27には、上記位相差Φを検出するために交流励磁信号V1(波形)が与えられている。
【0013】
次に、上記測定装置25による焼入表面硬さ及び焼入深さの測定の詳細を述べる。
いま、ワーク軸部21aの矢印ハで指示する部位を測定する場合について述べると、この場合は、検出用コイル24が矢印ハで指示する測定部位に挿通、配置されるように検出コイル体22を軸部21aに挿通、配置する。
この状態で、励磁用コイル23に交流励磁信号V1を印加し、通電すると、軸部21a内には渦電流が誘導され、検出用コイル24によって検出信号V2として検出されるが(図3参照)、この検出信号V2は検出用コイル24が位置する測定部位の透磁率を反映している。
この検出信号(渦電流)V2を定量化するために、検出信号V2の振幅値Yと、この信号V2の交流励磁信号V1との位相差Φに起因する値X(=cosΦ)に着目し、種々の計測を行った。図4、図5は計測結果例を示したものである。
このうち図4からは、検出信号V2の振幅値Yは焼入表面硬さと相関が強いとの結論が得られた。
すなわち、図1中の硬さ変化曲線イを透磁率変化曲線ロと比較して分かるように、焼入表面硬さが低いときには透磁率は高いという関係がある。透磁率が高いと、交流励磁信号V1が励磁用コイル23に印加されたときに軸部21aを貫く磁束φは増し、軸部21a内に誘導される渦電流も増大し、このため、検出用コイル24によって検出される渦電流の大きさ(検出信号V2の振幅値Y)も増大する。
したがって逆に、検出用コイル24によって検出される検出信号V2の振幅値Yから、渦電流が発生している軸部21a、つまり測定部位を貫く磁束φ、換言すれば透磁率が分かり、したがって焼入表面硬さが分かる。
ここで渦電流は、その表皮効果から、交流励磁信号V1の周波数が高い程、軸部21aの表面側に多く分布することになる。したがって、渦電流(振幅値Y)に基づいて焼入表面硬さを測定する場合には、交流電源26(交流励磁信号V1)の周波数を高く設定することで、より正確な測定が行える。図4は、交流電源26(交流励磁信号V1)の周波数を25kHzに設定した場合の例を示している。
【0014】
また図5からは、検出信号V2と交流励磁信号V1との位相差Φに起因する値Xは焼入深さと相関が強いとの結論が得られた。
これは、焼入深さが深くなる、つまり焼入された硬化層が増大することは、加工変質層の侵入深さが増す(透磁率の低い範囲が深さ方向に増す)ことになって、交流励磁信号V1に対して検出信号V2の位相遅れが増すことによる。
これによれば、上記位相差Φに起因する値Xの大小から焼入深さの深浅が分かる。
ここでは焼入深さの深浅を測定するので、交流励磁信号V1が励磁用コイル23に印加されたときに軸部21a内に誘導される渦電流が、軸部21aの表面側のみでなく深さ方向にも分布するように、交流励磁信号V1の周波数を低く設定することで、より正確な測定が行える。図5は、交流電源26(交流励磁信号V1)の周波数を25Hzに設定した場合の例を示している。
【0015】
なお図4、図5、いずれの例も、図2中のワーク21に代え、適宜焼入されたテストピースに検出用コイル24及び励磁用コイル23を挿通、配置して値Y,Xを得る。そして、これらの値Y,Xを得た部位の焼入表面硬さ,焼入深さを実測して各図中にプロットし、直線(特性)ニ,ホを得た。
実際には、交流電源24の周波数を複数段階、ここでは25Hz〜25kHz間を、25Hz,25kHzを含めて8段階切り換え、各段階について直線(特性)を得ておき、それらのうちで焼入表面硬さ、焼入深さとの相関が最も高い直線(特性)ニ,ホを焼入表面硬さ、焼入深さの測定に用いる。例えば、焼入表面硬さ測定において、測定値Y=−500であれば焼入表面硬さHv=726が得られ、また、焼入深さ測定において、測定値X=100であれば焼入深さ=5.2mmが得られる。
【0016】
これによれば、例えば図4、図5に示す直線(特性)ニ,ホを予め用意しておくことで、共通の装置を用い、共通(1回)の測定時において、焼入深さのみならず表面硬さも測定でき、焼入評価全体の高効率化が図れる。構成も、例えば図2に示すように簡単である。なお、図4、図5に示す直線(特性)ニ,ホに代え、それらと同内容の、値Y,Xと焼入表面硬さ、焼入深さとの対応表を用いてもよい。
また、測定対象であるワーク軸部21aにR部やスプライン部があっても、その位置に検出用コイル24を挿通、位置させれば、そのR部やスプライン部の焼入深さ測定が可能であるので、超音波を用いた従来技術に比べて形状適用性が高い。
更に本発明方法、装置においては、励磁用コイル23及び検出用コイル24を一体にしてワーク軸部21aの軸方向(図2中、上下方向)に移動させつつ焼入深さを測定することにより、例えば図6中、曲線ヘに示すような焼入パターンが得られる。焼入パターンは、図6から分かるように、横軸にワーク軸部21aの焼入深さ測定部位(検出コイル体22の位置)、縦軸に焼入深さ(mm)をとり、各測定部位における焼入深さ測定値Xを表す点を直線で結んだものである。この焼入パターンは、表示器28(図2参照)に表示されるが、ここでは、軸部21aの焼入深さ測定部位における焼入表面硬さHv値も付随して表示される例を示している。
【0017】
以下、焼入表面硬さ及び焼入深さの測定に加えて、焼入パターンの表示まで行う場合の処理手順の一例を、図7のフローチャートに基づいて説明する。
なおこの例においては、焼入されたワーク軸部21aに挿通された検出コイル体22がワーク軸部21aの軸方向の予め決められた位置に順次移動し、移動先の各位置において後述ステップ701〜705が実行されるように構成されている。検出コイル体22の位置は適宜設けられたセンサが検出する。
【0018】
まず、検出コイル体22がワーク軸部21aの所定の測定部位、ここでは最初の測定部位である先端位置に位置決めされると、励磁用コイル23には交流電源から交流励磁信号V1が印加される(ステップ701〜702)。
交流電源26の周波数は、焼入表面硬さ(値Y)測定用の周波数、例えば25kHzと、焼入深さ(値X)測定用の周波数、例えば25Hzの2種類用意され、これらが順次切り換えられて励磁用コイル23に印加される。
ステップ703では、測定装置27は検出用コイル24からの検出信号V2を受けて、値Y,Xを検出する。
次に測定装置27は、検出された値Y,Xから焼入表面硬さ(Hv)、焼入深さ(mm)を測定する(ステップ704〜705)。測定は、予め設定しておいた値Y,Xと焼入表面硬さ、焼入深さとの相関関係、ここでは図4,図5中に示す直線ニ,ホ(又は値Y,Xと焼入表面硬さ、焼入深さとの対応表)を用いて行われる。得られた測定値Y,Xは、現在のワーク軸部21aの測定部位、ここではワーク軸部21aの先端位置の焼入表面硬さ、焼入深さである。
ステップ706では、測定が、ワーク軸部21aの軸方向の予め決められた全ての部位について行われたか否かを判定し、全ての部位について行われていればステップ707に進み、そうでなければステップ701に戻る。
全ての部位、ここではワーク軸部21aの先端位置から後端側に向かう全6部位についての測定が終了すると、ステップ706においてYESと判定され、次ステップ707に進む。
ステップ707では、以上の測定結果に基づき図6中の曲線ヘに示すような焼入パターンを作成して表示器28(図2参照)に表示する。ここでは、各焼入深さ測定部位における焼入表面硬さHv値も上記焼入パターンに付随して表示する。
ステップ708では、以上の測定結果からワーク軸部21aの焼入結果の良否を判定し、良ならば処理を終了する。
ステップ708の判定結果が否であれば、ステップ709において異常部位を表示器28に表示した後、処理を終了する。なお、異常部位の表示は、例えば上記焼入パターン中の該当測定部位の測定値Xを表す点の表示色を正常部位の表示色と相違させたり、該当測定部位の測定値Xを表す点の近傍に、その測定値Xが異常である旨のメッセージを表示する等により行われる。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように本発明では、軸状測定対象の所望部位に検出用コイルを挿通、配置すると共に、軸状測定対象に励磁用コイルを挿通、配置し、この励磁用コイルに交流励磁信号を印加したときに、検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その信号の交流励磁信号との位相差とを検出して、上記所望部位の焼入表面硬さと焼入深さを測定するように構成した。
これによれば、ワークの円柱(円筒)部のみならず、R部やスプライン部についても焼入深さの測定が可能であって形状適用性を高めることができる。しかも、このような焼入深さ測定時に焼入表面硬さも測定でき、焼入評価全体を高効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明が適用された装置の一実施形態の説明図である。
【図3】図2に示す装置における信号波形図である。
【図4】同上装置により得られた測定値Yと焼入表面硬さ(実測値)との関係の一例を示すグラフである。
【図5】同じく測定値Xと焼入深さ(実測値)との関係の一例を示すグラフである。
【図6】焼入パターンの表示例を示す図である。
【図7】図2に示す装置を用いて焼入表面硬さ、焼入深さ及び焼入パターンを計測、表示する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】R部、スプライン部をもつワーク軸部の半断面図である。
【符号の説明】
21 ワーク
21a 軸部(軸状測定対象)
23 励磁用コイル
24 検出用コイル
V1 励磁用交流電圧信号(交流励磁信号)
V2 検出信号
Φ 位相差
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸状測定対象の焼入表面硬さと焼入深さを測定対象を破壊することなく測定する焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高周波焼入等によって焼入されたワーク軸部の焼入深さ(焼入硬化層の深さ)を、そのワークを切断せずに、つまり非破壊で測定するには、特許文献1に開示されているような超音波を用いた方法がある。
これは、超音波が送波されたワーク軸部の焼入硬化層と母層の結晶粒径の差によって生じる散乱波を検出し、焼入深さを測定する方法である。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−104208号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら超音波は、形状が複雑なR部やスプライン部へは有効に入射させることができない。このため上記従来技術では、図8に示すように、焼入されたワーク軸部81に円柱(円筒)部82、R部83、スプライン部84を含む場合に、円柱部82以外のR部83やスプライン部84については焼入深さの測定が困難であり、形状適用性が低かった。
このことは、各種シャフトのように、焼入箇所に円柱部、R部、スプライン部を含むことの多い自動車部品については、焼入箇所全体に亘る焼入深さを測定できないことを意味する。したがって従来、特に、焼入自動車部品の製造部門においては、焼入深さ測定の形状適用性の向上が強く望まれていた。
【0005】
また焼入の評価は、焼入深さのみならず、焼入された表面硬さもその対象となるが、超音波を用いた上記従来技術では、焼入硬化層と母層の結晶粒径の差を検出するという測定原理上、表面硬さを計測することが困難である。このため、焼入深さ測定時に焼入表面硬さも測定して、焼入評価全体を高効率化することは困難であった。
【0006】
本発明は、上記のような実情に鑑みなされたもので、ワークの円柱(円筒)部のみならず、R部やスプライン部についても焼入深さの測定が可能で形状適用性が高く、しかも、このような焼入深さ測定時に焼入表面硬さも測定でき、焼入評価全体を高効率化できる焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法に係る発明は、軸状測定対象の所望部位に検出用コイルを挿通、配置すると共に、前記軸状測定対象に励磁用コイルを挿通、配置し、この励磁用コイルに所定の交流励磁信号を印加したときに、前記検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その検出信号の前記交流励磁信号との位相差とを検出し、前記検出信号の大きさに基づいて前記所望部位の焼入表面硬さを測定すると共に、前記位相差に基づいて前記所望部位の焼入深さを測定することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、検出用コイル及び励磁用コイルを検出コイル体として一体に構成し、この検出コイル体を軸状測定対象の軸方向に移動させつつ移動先の各位置でその検出コイル体の検出用コイルから得られる検出信号の、前記励磁用コイルに印加された交流励磁信号との位相差を検出し、この複数の位相差検出値から前記軸状測定対象の軸方向に展開される焼入パターンを得ることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の焼入表面硬さ・深さの非破壊測定装置に係る発明は、軸状測定対象の所望部位に挿通、配置される検出用コイルと、前記軸状測定対象に挿通、配置される励磁用コイルと、この励磁用コイルに所定の交流励磁信号を印加したときに、前記検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その検出信号の前記交流励磁信号との位相差とを検出し、前記検出信号の大きさに基づいて前記所望部位の焼入表面硬さを測定すると共に、前記位相差に基づいて前記所望部位の焼入深さを測定する測定手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明するが、それに先立ち、まず本発明の原理について図1を参照して述べる。
図1は、焼入されたワーク(S45C等の鋼材)の深さ方向の層状態、硬さ及び透磁率の関係を示す図である。この図から分かるように、焼入された硬化層11と未焼入層である母層12では硬さの分布が異なる(硬さ変化曲線イ参照)。
具体的には、硬化層11の硬さが例えばHv=600〜700と硬く、母層12ではHv=300程度の硬さを示す。硬化層11と母層12との境界層13では、硬さ変化曲線イに示すように硬さは漸減する。一方、透磁率の分布は、硬さの分布と逆比例の関係にある(透磁率変化曲線ロ参照)。
本発明は、硬さの分布と透磁率の分布がこのような関係にあることから、硬さの変化を、透磁率の変化を媒介として検出し、焼入されたワークの表面硬さ及び焼入深さ(硬化層の深さ)を非破壊で測定するものである。
【0011】
図2は、本発明による焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法が適用された装置(本発明装置)の一実施形態の説明図である。
この図2において、21はワークで、その軸部21aが高周波焼入等によって焼入されており、表面硬さ及び焼入深さの測定対象になっている。
検出コイル体22は、焼入表面硬さ及び焼入深さを測定するためのセンサであり、中心軸を共通にして隣接配置された励磁用コイル23と検出用コイル24とを備えてなる。この励磁用コイル23と検出用コイル24は、測定対象であるワーク21の軸部(ワーク軸部)21aに挿通可能に、中央に貫通孔が形成された共通のケース25内に、各コイル中空部を上記貫通孔に位置合わせした状態で収納されている。励磁用コイル23の端子T1,T2と検出用コイル24の端子T3,T4は各別に上記ケース25の外部に引き出されている。
【0012】
交流電源26は、励磁用コイル23の端子T1,T2に接続され、励磁用コイル23に所定の励磁用交流電圧信号(交流励磁信号)V1を印加するもので、周波数が可変、ここでは25Hz〜25kHz間を、25Hz,25kHzを含めて8段階に変更可能である。
測定装置27は、ワーク軸部21aの所望部位の焼入表面硬さと焼入深さを測定する装置であって、その入力端子IN1,IN2には上記検出用コイル24の端子T3,T4が接続される。
この測定装置27は、上記励磁用コイル23に交流電源26からの交流励磁信号V1を印加したときに検出用コイル24から得られる検出信号(電圧信号)V2の大きさと、その信号V2の上記交流励磁信号V1との位相差Φとを検出する。そして軸部21aの上記所望部位につき、前者の検出信号V2に基づいて焼入表面硬さを、後者の位相差Φに基づいて焼入深さを測定する装置で、測定結果を表示する表示器28を備えている。
なお測定装置27には、上記位相差Φを検出するために交流励磁信号V1(波形)が与えられている。
【0013】
次に、上記測定装置25による焼入表面硬さ及び焼入深さの測定の詳細を述べる。
いま、ワーク軸部21aの矢印ハで指示する部位を測定する場合について述べると、この場合は、検出用コイル24が矢印ハで指示する測定部位に挿通、配置されるように検出コイル体22を軸部21aに挿通、配置する。
この状態で、励磁用コイル23に交流励磁信号V1を印加し、通電すると、軸部21a内には渦電流が誘導され、検出用コイル24によって検出信号V2として検出されるが(図3参照)、この検出信号V2は検出用コイル24が位置する測定部位の透磁率を反映している。
この検出信号(渦電流)V2を定量化するために、検出信号V2の振幅値Yと、この信号V2の交流励磁信号V1との位相差Φに起因する値X(=cosΦ)に着目し、種々の計測を行った。図4、図5は計測結果例を示したものである。
このうち図4からは、検出信号V2の振幅値Yは焼入表面硬さと相関が強いとの結論が得られた。
すなわち、図1中の硬さ変化曲線イを透磁率変化曲線ロと比較して分かるように、焼入表面硬さが低いときには透磁率は高いという関係がある。透磁率が高いと、交流励磁信号V1が励磁用コイル23に印加されたときに軸部21aを貫く磁束φは増し、軸部21a内に誘導される渦電流も増大し、このため、検出用コイル24によって検出される渦電流の大きさ(検出信号V2の振幅値Y)も増大する。
したがって逆に、検出用コイル24によって検出される検出信号V2の振幅値Yから、渦電流が発生している軸部21a、つまり測定部位を貫く磁束φ、換言すれば透磁率が分かり、したがって焼入表面硬さが分かる。
ここで渦電流は、その表皮効果から、交流励磁信号V1の周波数が高い程、軸部21aの表面側に多く分布することになる。したがって、渦電流(振幅値Y)に基づいて焼入表面硬さを測定する場合には、交流電源26(交流励磁信号V1)の周波数を高く設定することで、より正確な測定が行える。図4は、交流電源26(交流励磁信号V1)の周波数を25kHzに設定した場合の例を示している。
【0014】
また図5からは、検出信号V2と交流励磁信号V1との位相差Φに起因する値Xは焼入深さと相関が強いとの結論が得られた。
これは、焼入深さが深くなる、つまり焼入された硬化層が増大することは、加工変質層の侵入深さが増す(透磁率の低い範囲が深さ方向に増す)ことになって、交流励磁信号V1に対して検出信号V2の位相遅れが増すことによる。
これによれば、上記位相差Φに起因する値Xの大小から焼入深さの深浅が分かる。
ここでは焼入深さの深浅を測定するので、交流励磁信号V1が励磁用コイル23に印加されたときに軸部21a内に誘導される渦電流が、軸部21aの表面側のみでなく深さ方向にも分布するように、交流励磁信号V1の周波数を低く設定することで、より正確な測定が行える。図5は、交流電源26(交流励磁信号V1)の周波数を25Hzに設定した場合の例を示している。
【0015】
なお図4、図5、いずれの例も、図2中のワーク21に代え、適宜焼入されたテストピースに検出用コイル24及び励磁用コイル23を挿通、配置して値Y,Xを得る。そして、これらの値Y,Xを得た部位の焼入表面硬さ,焼入深さを実測して各図中にプロットし、直線(特性)ニ,ホを得た。
実際には、交流電源24の周波数を複数段階、ここでは25Hz〜25kHz間を、25Hz,25kHzを含めて8段階切り換え、各段階について直線(特性)を得ておき、それらのうちで焼入表面硬さ、焼入深さとの相関が最も高い直線(特性)ニ,ホを焼入表面硬さ、焼入深さの測定に用いる。例えば、焼入表面硬さ測定において、測定値Y=−500であれば焼入表面硬さHv=726が得られ、また、焼入深さ測定において、測定値X=100であれば焼入深さ=5.2mmが得られる。
【0016】
これによれば、例えば図4、図5に示す直線(特性)ニ,ホを予め用意しておくことで、共通の装置を用い、共通(1回)の測定時において、焼入深さのみならず表面硬さも測定でき、焼入評価全体の高効率化が図れる。構成も、例えば図2に示すように簡単である。なお、図4、図5に示す直線(特性)ニ,ホに代え、それらと同内容の、値Y,Xと焼入表面硬さ、焼入深さとの対応表を用いてもよい。
また、測定対象であるワーク軸部21aにR部やスプライン部があっても、その位置に検出用コイル24を挿通、位置させれば、そのR部やスプライン部の焼入深さ測定が可能であるので、超音波を用いた従来技術に比べて形状適用性が高い。
更に本発明方法、装置においては、励磁用コイル23及び検出用コイル24を一体にしてワーク軸部21aの軸方向(図2中、上下方向)に移動させつつ焼入深さを測定することにより、例えば図6中、曲線ヘに示すような焼入パターンが得られる。焼入パターンは、図6から分かるように、横軸にワーク軸部21aの焼入深さ測定部位(検出コイル体22の位置)、縦軸に焼入深さ(mm)をとり、各測定部位における焼入深さ測定値Xを表す点を直線で結んだものである。この焼入パターンは、表示器28(図2参照)に表示されるが、ここでは、軸部21aの焼入深さ測定部位における焼入表面硬さHv値も付随して表示される例を示している。
【0017】
以下、焼入表面硬さ及び焼入深さの測定に加えて、焼入パターンの表示まで行う場合の処理手順の一例を、図7のフローチャートに基づいて説明する。
なおこの例においては、焼入されたワーク軸部21aに挿通された検出コイル体22がワーク軸部21aの軸方向の予め決められた位置に順次移動し、移動先の各位置において後述ステップ701〜705が実行されるように構成されている。検出コイル体22の位置は適宜設けられたセンサが検出する。
【0018】
まず、検出コイル体22がワーク軸部21aの所定の測定部位、ここでは最初の測定部位である先端位置に位置決めされると、励磁用コイル23には交流電源から交流励磁信号V1が印加される(ステップ701〜702)。
交流電源26の周波数は、焼入表面硬さ(値Y)測定用の周波数、例えば25kHzと、焼入深さ(値X)測定用の周波数、例えば25Hzの2種類用意され、これらが順次切り換えられて励磁用コイル23に印加される。
ステップ703では、測定装置27は検出用コイル24からの検出信号V2を受けて、値Y,Xを検出する。
次に測定装置27は、検出された値Y,Xから焼入表面硬さ(Hv)、焼入深さ(mm)を測定する(ステップ704〜705)。測定は、予め設定しておいた値Y,Xと焼入表面硬さ、焼入深さとの相関関係、ここでは図4,図5中に示す直線ニ,ホ(又は値Y,Xと焼入表面硬さ、焼入深さとの対応表)を用いて行われる。得られた測定値Y,Xは、現在のワーク軸部21aの測定部位、ここではワーク軸部21aの先端位置の焼入表面硬さ、焼入深さである。
ステップ706では、測定が、ワーク軸部21aの軸方向の予め決められた全ての部位について行われたか否かを判定し、全ての部位について行われていればステップ707に進み、そうでなければステップ701に戻る。
全ての部位、ここではワーク軸部21aの先端位置から後端側に向かう全6部位についての測定が終了すると、ステップ706においてYESと判定され、次ステップ707に進む。
ステップ707では、以上の測定結果に基づき図6中の曲線ヘに示すような焼入パターンを作成して表示器28(図2参照)に表示する。ここでは、各焼入深さ測定部位における焼入表面硬さHv値も上記焼入パターンに付随して表示する。
ステップ708では、以上の測定結果からワーク軸部21aの焼入結果の良否を判定し、良ならば処理を終了する。
ステップ708の判定結果が否であれば、ステップ709において異常部位を表示器28に表示した後、処理を終了する。なお、異常部位の表示は、例えば上記焼入パターン中の該当測定部位の測定値Xを表す点の表示色を正常部位の表示色と相違させたり、該当測定部位の測定値Xを表す点の近傍に、その測定値Xが異常である旨のメッセージを表示する等により行われる。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように本発明では、軸状測定対象の所望部位に検出用コイルを挿通、配置すると共に、軸状測定対象に励磁用コイルを挿通、配置し、この励磁用コイルに交流励磁信号を印加したときに、検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その信号の交流励磁信号との位相差とを検出して、上記所望部位の焼入表面硬さと焼入深さを測定するように構成した。
これによれば、ワークの円柱(円筒)部のみならず、R部やスプライン部についても焼入深さの測定が可能であって形状適用性を高めることができる。しかも、このような焼入深さ測定時に焼入表面硬さも測定でき、焼入評価全体を高効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明が適用された装置の一実施形態の説明図である。
【図3】図2に示す装置における信号波形図である。
【図4】同上装置により得られた測定値Yと焼入表面硬さ(実測値)との関係の一例を示すグラフである。
【図5】同じく測定値Xと焼入深さ(実測値)との関係の一例を示すグラフである。
【図6】焼入パターンの表示例を示す図である。
【図7】図2に示す装置を用いて焼入表面硬さ、焼入深さ及び焼入パターンを計測、表示する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】R部、スプライン部をもつワーク軸部の半断面図である。
【符号の説明】
21 ワーク
21a 軸部(軸状測定対象)
23 励磁用コイル
24 検出用コイル
V1 励磁用交流電圧信号(交流励磁信号)
V2 検出信号
Φ 位相差
Claims (3)
- 軸状測定対象の所望部位に検出用コイルを挿通、配置すると共に、前記軸状測定対象に励磁用コイルを挿通、配置し、この励磁用コイルに所定の交流励磁信号を印加したときに、前記検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その検出信号の前記交流励磁信号との位相差とを検出し、前記検出信号の大きさに基づいて前記所望部位の焼入表面硬さを測定すると共に、前記位相差に基づいて前記所望部位の焼入深さを測定することを特徴とする焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法。
- 請求項1に記載の焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法において、
検出用コイル及び励磁用コイルを検出コイル体として一体に構成し、この検出コイル体を軸状測定対象の軸方向に移動させつつ移動先の各位置でその検出コイル体の検出用コイルから得られる検出信号の、前記励磁用コイルに印加された交流励磁信号との位相差を検出し、この複数の位相差検出値から前記軸状測定対象の軸方向に展開される焼入パターンを得ることを特徴とする焼入表面硬さ・深さの非破壊測定方法。 - 軸状測定対象の所望部位に挿通、配置される検出用コイルと、
前記軸状測定対象に挿通、配置される励磁用コイルと、
この励磁用コイルに所定の交流励磁信号を印加したときに、前記検出用コイルから得られる検出信号の大きさと、その検出信号の前記交流励磁信号との位相差とを検出し、前記検出信号の大きさに基づいて前記所望部位の焼入表面硬さを測定すると共に、前記位相差に基づいて前記所望部位の焼入深さを測定する測定手段とを具備することを特徴とする焼入表面硬さ・深さの非破壊測定装置。
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