JP2009236778A - ワーク表面硬化層深さの測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面硬化処理が施されているワークの局所における表面硬化深さを非接触で連続的又は断続的に測定し、工数を低減する技術を提供することを課題とする。
【解決手段】検出コイル28は、絶縁性に富む三角形断面のナイロンなどの樹脂体36を介して検出コイル支持体24に支持されている。樹脂体36が三角形断面であるため、検出コイル28をワーク15の表面に接近させることができる。すなわち、ワーク15の局所を測定できる。
【効果】励磁コイルでワークの局所を励磁し、ワークに発生した渦電流を信号検出部で検出する。信号検出部をワークの局所に近づけるので、ワークの形状が複雑であってもワークの局所における表面硬化層深さを測定できる。加えて、渦電流を利用してワークを連続的又は断続的に測定するので、工数を低減できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、表面硬化処理が施されているワークの表面硬化層深さを測定する表面硬化層深さ測定技術に関する。
表面硬化処理が施されたワークの表面硬化層深さは、破壊検査法と非破壊検査法とのいずれかの測定法で測定される。
非破壊検査法による表面硬化層深さ測定技術は多数提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平2−141656号公報(請求項1)
特許文献1の請求項1に「高周波焼入、浸炭焼入等で、表面部を焼入硬化した部材の焼入硬化部位における表面硬さおよび硬化深さを、非破壊測定装置で連続的に測定する際に、・・・非破壊測定装置による測定値を予め定めた基準値と比較して合否判定を行い、・・・」の記載があり、表面硬化処理が施された部材としてのワークの硬化深さを非破壊的に測定し、予め定めた基準値と比較して合否判定を行う方法が開示されている。
また、非破壊測定の具体的方法として、超音波を利用した方法も実用化されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2007−198822公報(図2)
特許文献2を次図に基づいて説明する。
図12は従来の技術の基本原理を説明する図であり、水を入れた測定層101内で表面硬化処理が施されたワーク102を回転台103にセットして回転させる。走行機構104を水平方向に、昇降体105を上下方向に移動させることで、プローブ106の位置を調整しながら、超音波深傷機107で測定を行う。
しかし、特許文献2では、ワークを液体容器に入れるため、測定後にワークを乾燥させる工数が掛かる。
そこで、ワークを乾燥させる必要がない測定方法として、渦電流を利用した非破壊検査装置が実用化されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2003−139745公報(図2)
特許文献3を次図に基づいて説明する。
図13は従来の技術の基本原理を説明する図であり、渦電流測定機構108を表面硬化処理が施されたワーク109に近づける。ワーク109の表面と平行に対面するリング状の面を有する励磁コイル110に電流を印加し、ワーク109に発生した渦電流を検出コイル111で検出することで、表面硬さを測定する。
しかし、ワークの構造が複雑な場合、渦電流測定機構108を測定位置に近づけることが困難である。
すなわち、複雑な形状のワークの局所における表面硬化層深さを測定する工数を低減することが求められる。
本発明は、表面硬化処理が施されているワークの局所における表面硬化深さを非接触で連続的又は断続的に測定し、工数を低減する技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、表面硬化処理が施されているワークの表面硬化層深さを励磁コイルと信号検出部とからなる渦電流測定機構で測定するワーク表面硬化層深さ測定方法において、前記励磁コイルで前記ワークの局所を励磁し、前記ワークに発生した渦電流で発生する磁界の変化を前記信号検出部で検出することで、前記ワークの局所における表面硬化層深さを連続的又は断続的に測定することを特徴とする。
請求項2に係る発明では、表面硬化層は、熱処理硬化層であることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、熱処理硬化層は、浸炭処理層、高周波焼入れ層及び窒化処理層であることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、浸炭処理層は、真空浸炭層であることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、表面硬化層深さは、ワークを切断し接触型硬度計で求めた硬さと相関があることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、接触型硬度計で求めた硬さは、切断したワークの硬さと深さの関係を示す曲線であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、曲線により、設定基準硬さの表面硬化層深さが、渦電流測定機構の測定値と関連することを特徴とする。
請求項8に係る発明では、ワークの局所における表面硬化層深さの測定は、長尺状ワークの短辺周囲を連続的又は断続的に測定することを特徴とする。
請求項9に係る発明では、ワークの局所における表面硬化層深さの測定は、長尺状ワークの長辺を連続的又は断続的に測定することを特徴とする。
請求項1に係る発明は、励磁コイルでワークの局所を励磁し、ワークに発生した渦電流を信号検出部で検出する。信号検出部をワークの局所に近づけるので、ワークの形状が複雑であってもワークの局所における表面硬化層深さを測定できる。加えて、渦電流を利用してワークを連続的又は断続的に測定するので、測定工数を低減できる。
請求項2に係る発明では、表面硬化層は、熱処理硬化層である。表面硬化法には、被覆法、蒸着法、熱処理法などが挙げられるが、被覆法や蒸着法は表面に薄い硬質層が偏在し、硬化層の深さの測定が適用できない。この点、熱処理法であれば、硬化層がある程度の深さまで存在するので測定が容易となる。
請求項3に係る発明では、熱処理硬化層は、浸炭処理層、高周波焼入れ層又は窒化処理層である。浸炭処理、高周波焼入れ、窒化処理は、汎用技術であり、ワークの表面硬化に広く採用されている。このようなワークに適用することで、本発明の用途を拡大することができる。
請求項4に係る発明では、浸炭処理層は、真空浸炭層である。真空浸炭処理は、ガス浸炭処理に比較してばらつきが発生しやすいと言われている。本発明によれば、真空浸炭処理によるワークの表面硬化層深さを的確に測定することができる。
請求項5に係る発明では、表面硬化層深さは、ワークを切断し接触型硬度計で求めた硬さと相関関係がある。接触型硬度計で求めた硬さが分かれば、相関関係を利用することで、ワークの表面硬化層深さを推定することができる。
請求項6に係る発明では、接触型硬度計で求めた硬さは、切断したワークの硬さと深さの関係を示す曲線である。この曲線を利用することで、渦電流で発生する磁界の変化を測定すれば、ワークの表面硬化層深さを簡易に推定することができる。
請求項7に係る発明では、曲線により、設定基準硬さの表面硬化層深さが、渦電流測定機構の測定値と関連する。本発明による非破壊検査方法で渦電流で発生する磁界の変化を測定することで、ワークの表面硬化層深さを推定することができる。
請求項8に係る発明では、ワークの局所における表面硬化層深さの測定は、長尺状ワークの短辺周囲を連続的又は断続的に測定する。信号検出部をワークの局所に近づけるので
ワークの短辺であっても、表面硬化層の状態を適切に把握できる。ワークが丸棒状であれば、任意の位置の円周の表面硬化層の深さが正確に求まる。
請求項9に係る発明では、ワークの局所における表面硬化層深さの測定は、長尺状ワークの長辺を連続的又は断続的に測定する。ワークの長辺の表面硬化深さにばらつきあっても、部分的に浅い硬化層か深い硬化層かを把握することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明のワーク表面硬化層深さ測定方法に適した表面硬化層深さ計測装置の原理図であり、表面硬化層深さ計測装置10は、基台11と、この基台11の上面中央に設けられ図左右に延びているレール12と、このレール12に左右移動自在に載せられているスライダ13と、このスライダ13に軸受14を介して縦向きに且つ回転自在に支持されワーク15を支える歯車支軸16と、スライダ13に内蔵され歯車支軸16を一定ピッチで回転させるインデックスモータ17と、基台11に載置されスライダ13をレール12に沿って往復移動させるシリンダユニット18と、このシリンダユニット18及びインデックスモータ17を制御する制御部19と、基台11の一端(図左側)から上へ延ばされているブラケット21と、このブラケット21の上部にボルト22、22で取り付けられているコ字状の鉄芯23と、この鉄芯23に支持されワーク15に向かって延びている検出コイル支持体24と、鉄芯23の先端からワーク15に向かって延びている球体25、25と、鉄芯23の先端に巻かれた励磁コイル26、26と、これらの励磁コイル26、26に交流電圧を印加する交流電源27と、検出コイル支持体24の先端に設けられている信号検出部(以下、検出コイルと記す。)28と、鉄心23、検出コイル支持体24、球体25、25、励磁コイル26、26、交流電源27及び検出コイル28で構成され歯車の表面硬化層深さ(例えば、真空浸炭処理の浸炭深さ)を測定する渦電流測定機構29と、検出コイル28から検出情報を取得して表面硬化層深さとしての浸炭深さに換算する表面硬化層深さ換算装置30と、得られた浸炭深さを合格基準深さと比較して合否を判定する合否判定部31と、得られた合否判定に基づいて、合格、不合格を表示する合否表示部32と、からなる。
なお、ワークに施す表面硬化処理は、真空浸炭処理に限定されず、ガス浸炭、液体浸炭及び固体浸炭等の浸炭処理、又は、高周波焼入れ、火炎焼入れ、電解焼入れ、プラズマ表面焼入れ、電子ビーム焼入れ及びレーザー焼入れ等の焼入れ、又は、Nベース雰囲気熱処理及び真空熱処理等の熱処理雰囲気を利用する表面処理、又は、ガス窒化法、塩浴窒化法、ガス軟窒化法及びイオン窒化法等の窒化、又は、硫化処理、溶融塩浸硫法及びガス浸硫窒化法等の浸硫処理、又は、金属浸透法、又は、ほう化処理、又は、イオン注入法、又は、蒸着処理法、又は、被覆処理法等、金属部材を表面強化する処理であれば種類は問わない。
図2は図1の要部拡大図であり、渦電流測定機構29では、検出コイル支持体24は鉄芯23に、水平方向にスライド可能にビス33で固定されている。また、球体25は円錐部34及び円柱部35を介して鉄芯23に固定されている。
図3は図2の3線断面図であり、検出コイル28は、例えば絶縁性に富む三角形断面のナイロンなどの樹脂体36を介して検出コイル支持体24に支持されている。樹脂体36が三角形断面であるため、検出コイル28をワーク15の表面に接近させることができる。すなわち、ワーク15の局所における表面硬化層深さ(浸炭深さ)を測定できる。
図4は図2の4線断面図であり、球体25は、ワーク15の表面に接触している。
この結果、ワーク15の表面からの検出コイル28の距離や励磁コイル26、26(図2)の距離を一定化することができる。この結果、測定の信頼性を高めることができる。
次に図1に戻って、本発明のワーク表面硬化層深さの測定方法に好適な表面硬化層深さ計測装置の作用を説明する。まず、合格基準深さ範囲Dsを定める。例えば、合格基準深さ範囲Dsは0.5mm〜0.8mmとする。この0.5mm〜0.8mmを合否判定部31へインプットする。
次に測定対象とするワークの測定回数Nを、制御部19へインプットする。測定回数を監視するために、先ず、回数nを1とする。
ワーク15を前進させる。ワーク15の表面を測定させる。浸炭深さ換算装置30により、測定電圧を浸炭深さDaに換算させる。合否判定部31により、測定で得られた浸炭深さDaが合格基準深さ範囲Dsの範囲に入っているか否かを調べる。合格範囲に入っていれば、「合格」の表示をする。次に、ワーク15を後退させる。
ここで、測定回数を調べる。初回はnは1である。例えば規定測定回数Nが40であれば、n<Nであるから、nに1を加える。そして、ワーク15を規定量だけ回転させる。そして、再度、ワーク15の浸炭深さを測定する。
ところで、浸炭深さDaが合格基準深さ範囲Ds内でなければ、合否表示部32で不合格表示を行う。不合格の場合は、この歯車に対する測定をこの時点で終了させることができる。
測定回数nが規定測定回数Nに到達すれば、測定終了の表示を行い、測定を終了する。
次に本発明の別実施例を説明する。
図5は本発明に係る別実施例の表面硬化層深さ測定装置の原理図であり、図1と同様の部材で構成されている部分は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
表面硬化層深さ測定装置10は、基台11と、この基台11に設けられx方向に延びているx方向レール51、51と、これらのx方向レール51、51にx方向移動自在に載せられているx方向移動台52と、基台11に載置されx方向移動台52をx方向レール51、51に沿って移動させるx方向シリンダユニット53と、x方向移動台52に設けられy方向に延びているy方向レール54、54と、これらのy方向レール54、54にy方向移動自在に載せられているy方向移動台55と、x方向移動台52に載置されy方向移動台55をy方向レール54、54に沿って移動させるy方向シリンダユニット56と、y方向移動台55に設けられた溝57、57、57と、これらの溝57、57、57にボルト58、58、58で取り付けられ表面硬化処理が施された長尺状ワーク59をy方向移動台55に固定するクランプ61、61、61と、基台11の一端からz方向に延ばされている柱62と、この柱62にz方向移動自在に嵌められている昇降アーム63と、柱62に上部に設けられ昇降アーム63を柱62に沿って昇降させるz方向シリンダユニット64と、昇降アーム63の先端部から下方に延ばされているロッド65と、このロッド65の下端に設けられ渦電流測定機構29を任意の角度で固定する角度調節部66と、x方向シリンダユニット53、y方向シリンダユニット56及びz方向シリンダユニット64を制御する制御部67とからなる。
別実施例における表面硬化層深さ測定装置10の作用を説明する
z方向シリンダユニット64で昇降アーム63を下降させ、渦電流測定機構29を表面硬化処理が施された長尺状ワーク59の表面に近づける。x方向シリンダユニット53でx方向移動台を移動させ、渦電流測定機構29で長尺状ワーク59の長辺を連続的又は断続的に測定する。また、y方向シリンダユニット56でy方向移動台を移動させ、渦電流測定機構29で長尺状ワーク59の短辺周囲を連続的又は断続的に測定する。さらに、角度調節部66で渦電流測定機構29の角度を90度動かすことで、長尺状ワーク59の側壁を測定することもできる。
次に本発明の更なる別実施例を説明する。
図6は本発明の更なる別実施例の表面硬化層深さ測定装置の原理図であり、図1と同様の部材で構成されている部分は、符号を流用して詳細な説明は省略する。
渦電流測定機構29は、ワーク15の端面を測定できる位置に配置されている。
次に、このワーク15に対する、更なる別実施例の作用を説明する。
ワーク15を表面硬化層深さ測定装置10にセットする。交流電源27で励磁コイル26に電流を印加する。ワーク15に生じた渦電流磁界の変化による電圧を検出コイル28で測定させる。浸炭深さ換算装置30により、X電圧を浸炭深さDaに換算させる。合否判定部31により、測定で得られた浸炭深さDaが合格基準深さ範囲Dsの範囲に入っているか否かを調べる。YESであれば、「合格」の表示をする。ワーク15を矢印のように規定量だけ回転させる。そして、再度検出コイル28で測定させる。ワーク15が1回転したところで測定を終了する。
図7は図6の7−7線断面図であり、ワーク15は、端面の一部(防炭部)に防炭剤を塗布して防炭処理をしてから真空浸炭処理が施されている。
このワーク15の円周を34分割し、図6に示した表面硬化層深さ測定装置10でワーク15の端面を34箇所測定した。
図8は測定結果を示すグラフであり、防炭部の測定電圧は、真空浸炭処理が施されている部分とは異なる測定電圧となった。
そこで、内部の状態を調べるため、このワークを切断し、切断面を磨いてから、切断面を観察した。
図9は図7の9−9線断面図であり、浸炭部左及び浸炭部右では、表面からある程度の深さまで、浸炭処理されていることが確認できる。また、防炭部では浸炭処理が施されていないことが確認できる。さらに、浸炭部と防炭部の境界部では、浸炭深さが徐々に小さくなっていることが確認できる。
次に、この切断面を測定対象として、表面から0.1mm毎に、1.0mmまで、マイクロビッカース硬さ計で、ビッカース硬さ(Hv)を測った。
図10は測定で得られた硬さを表したグラフであり、各測定点は、横軸が表面からの距離(深さ)で、縦軸がビッカース硬さであるグラフに、生のデータをプロットしたものである。
ところで、この種のワークでは、「表面から○○mmの深さで、ロックウエルCスケール硬さが50以上であること」と言った要求仕様が出されることが多い。ロックウエルCスケール硬さ50は、換算表によれば、ビッカース硬さ(Hv)513に相当する。
そこで、グラフにプロットした複数の点を滑らかな曲線で繋ぐ。
結果、図10に示すグラフが得られる。そこで、基準硬さである縦軸の513から横線を引き、浸炭部左の曲線及び浸炭部右の曲線に交わったところから、縦線を降ろし、この縦線が横軸と交わったところの距離を読む。表面からの距離はAで0.64mmであり、Bで0.66mmであった。
図11は測定電圧と浸炭深さの相関図であり、横軸が浸炭深さ(表面からの距離に相当。)で、縦軸が測定電圧であるグラフに、1個のデータ(0.64mm、−67mV)を●でプロットした。
浸炭条件を変えて得られたサンプルを21個作製し、これらのサンプルについても図10の手順を踏んで、浸炭深さと測定電圧を定めた。21個のサンプルについては○で、グラフにプロットした。
1個の●と21個の○は右下りの直線に沿って分散している。縦軸の測定電圧が測定で得られれば、この相関図により、得られた測定電圧に対応する浸炭深さを求めることができる。
また、詳細な計算法は省略するが、この分散における相関係数(r)は0.92であった。
以上の説明から明らかなように、本発明は次の点にも特徴がある。すなわち、図10で説明したように、得られた硬さと深さは、測定で得られた硬さを、ワークの表面から内部に向かってプロットした点を結んでなる曲線から得る。点を結んで曲線を得るようにしたので、測定点の数を少なく設定することができ、測定時間が短縮でき、測定コストの低減を図ることができる。
又、図10で求めた硬さという定量的データに基づいて、浸炭深さが決められる。すなわち、図10で説明したように、破壊検査による硬さデータと、非破壊検査による測定電圧との突き合わせが行われる。この後は、非破壊検査により測定電圧を求め、図11に基づいて、浸炭深さに換算する。非破壊検査であるにも拘わらず、破壊検査での裏付けがなされているので、非破壊検査で求めた浸炭深さの信頼性が飛躍的に高まる。
なお、好適な周波数をとして、1kHzを使用した。
尚、本発明のワーク表面硬化層深さ測定方法は、図1に示した表面硬化層深さ計測装置10以外の装置やツールで表面硬化層深さを測ることは差し支えない。要は、ワークの表面硬化層深さが非破壊的に計測することができるものであれば、計測装置の形態、種類は問わない。
また、ワークは、歯車及び長尺状のワークに限定されず、軸、エンジンのピストン等、一般の機械部材であって、表面処理が可能な鋼で構成されているものであれば、種類は問わない。
本発明は、真空浸炭処理されたワークの浸炭深さを計測する技術に好適である。
本発明のワーク表面硬化層深さ測定方法に適した表面硬化層深さ計測装置の原理図である。 図1の要部拡大図である。 図2の3線断面図である。 図2の4線断面図である。 本発明に係る別実施例の表面硬化層深さ測定装置の原理図である。 本発明の更なる別実施例の表面硬化層深さ測定装置の原理図である。 図6の7−7線断面図である。 測定結果を示すグラフである。 図7の9−9線断面図である。 測定で得られた硬さを表したグラフである。 測定電圧と浸炭深さの相関図である。 従来の技術の基本原理を説明する図である。 従来の技術の基本原理を説明する図である。
符号の説明
10…表面硬化層深さ計測装置、15…ワーク、26…励磁コイル、28…信号検出部(検出コイル)、29…渦電流測定機構、59…長尺状ワーク。

Claims (9)

  1. 表面硬化処理が施されているワークの表面硬化層深さを励磁コイルと信号検出部とからなる渦電流測定機構で測定するワーク表面硬化層深さ測定方法において、
    前記励磁コイルで前記ワークの局所を励磁し、前記ワークに発生した渦電流で発生する磁界の変化を前記信号検出部で検出することで、前記ワークの局所における表面硬化層深さを連続的又は断続的に測定することを特徴とするワーク表面硬化層深さ測定方法。
  2. 前記表面硬化層は、熱処理硬化層であることを特徴とする請求項1記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
  3. 前記熱処理硬化層は、浸炭処理層、高周波焼入れ層又は窒化処理層であることを特徴とする請求項2記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
  4. 前記浸炭処理層は、真空浸炭層であることを特徴とする請求項3記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
  5. 前記表面硬化層深さは、前記ワークを切断し接触型硬度計で求めた硬さと相関があることを特徴とする請求項1記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
  6. 前記接触型硬度計で求めた硬さは、切断した前記ワークの硬さと深さの関係を示す曲線であることを特徴とする請求項5記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
  7. 前記曲線により、設定基準硬さの表面硬化層深さが、渦電流測定機構の測定値と関連することを特徴とする請求項6記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
  8. 前記ワークの局所における表面硬化層深さの測定は、長尺状ワークの短辺周囲を連続的又は断続的に測定することを特徴とする請求項1記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
  9. 前記ワークの局所における表面硬化層深さの測定は、長尺状ワークの長辺を連続的又は断続的に測定することを特徴とする請求項1記載のワーク表面硬化層深さ測定方法。
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