JP2004108350A - 密閉型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の圧縮機は、該圧縮機の外殻で該圧縮機の構成要素を密閉するように収容するケーシングと、流体を圧縮する圧縮部と、外部から電気が供給されて回転して回転軸を介して前記圧縮部を駆動するモータ部と、前記モータ部に電気を供給するために前記モータ部に接続するモータ電気端子部と、前記モータ電気端子部がその中央を通過するように、それを案内する筒状のリング部とを具備する。前記リング部が前記ケーシングに溶接固定されることにより、前記モータ電気端子部の移動又は変形が抑制されることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉型電動圧縮機に係り、より特別には密閉型電動圧縮機においてモータに接続してモータに電気を供給するモータ電気端子部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
密閉型電動圧縮機は様々な用途において使用されているが、空調装置等の冷媒ガス圧縮用としても一般的に使用されている。従来、密閉型電動圧縮機においては、圧縮機構とそれを駆動するモータが、密封溶接により形成された容器内に内蔵されているが、このモータの電源は、モータ電気端子部を介して、外部電源から供給されており、モータ電気端子部は、容器に密封溶接されてる本体部を有しており、更に前記本体部に対してガラスシールで絶縁された導電ピンを有する。このような圧縮機の冷媒については、環境保護により代替冷媒を使用する圧縮機が年々増えており、特にCO2冷媒を使用する圧縮機においては、高圧室は10MPaを超える超高圧となり、密閉容器の耐圧強度を確保する事がポイントとなっている。ちなみに従来の構造においては、過大な圧力がかかると、モータ電気端子のガラスシール部が割れ、冷媒が外部に漏洩するので、この部分が耐圧強度の最も弱い部分となっている。従って、密閉容器全体の耐圧強度を強くするためには、このモータ電気端子部の耐圧強度の補強が必要である。
【0003】
従来の密閉型電動圧縮機のモータ電気端子部付近の構造の一般的な例について図5及び6に示す。なお圧縮機自体の全体的な構成については、図1及び2に本発明の実施の形態に従う圧縮機に関するものを示しているが、従来の密閉型電動圧縮機と本発明の圧縮機は同様であり、それについては本明細書の後記の部分で説明する。ここでは、本発明に特に関係する、従来の密閉型電動圧縮機のモータ電気端子部の構造についてのみを説明する。
【0004】
密閉型電動圧縮機のモータ部3には、ケーブルを介して外部から電力が供給されるが、ケーブルは圧縮機の前部ケーシング12を貫通して外部電源(図示されない)に接続する。
モータ部3からは、比較的柔軟なリード線3aが伸びており、リード線3aはその後直線形状の導通ピン15aに接続しており、導通ピン15aはそのまま真っ直ぐ伸びて、圧縮機の前部ケーシング12を貫通して、ケーブルに接続する。前部ケーシング12の中央部には開口が設けられており、導通ピン15aはこの開口を通っており、導通ピン15aが前記前部ケーシング12を貫通する部分には、リング16が前部ケーシング12に圧入固定されており、リング16の内周側はエポキシ系樹脂のモールド17によりモールドされている。樹脂のモールド17はある程度の弾性を有する。
【0005】
図5に示されるように、前部ケーシング12には導通ピン15aを支えるように、モータ電気端子部15の本体部15bが溶接固定されており、本体部15bと導通ピン15aの間にはガラスシール部15cが絶縁のため埋めるように設置されている。また密閉型電動圧縮機では循環する冷媒ガスは吸入パイプ5から、圧縮機の耐圧容器内に流入し、低温の吸入冷媒ガスによりモータ部3を冷却している。冷媒ガスはその後圧縮部により吸引される。
ここで、前記のモールド17及びガラスシール部15cの構成により、導通ピン15aの貫通部は絶縁され、且つ密閉される。
【0006】
冷媒ガスが通過するので、密閉容器である圧縮機のケーシング内には冷媒ガスの圧力が作用し、上記のようにCO2を冷媒として使用する場合は、高圧が作用する。図5に示す従来の密閉型電動圧縮機においては、リング16が前部ケーシング12に対して圧入固定されており、この様に過大な圧力がかかった時は、圧力は、本体部15bに作用し、更にモールド17、リング16へと伝達され、図6に示すようにリング16が前部ケーシング12に対して移動してしまい、その結果、モータ電気端子部15の本体部15bが変形し、導通ピン15aとの間のガラスシール部15cに過大な力がかかり、割れが生じ、冷媒が漏洩してしまう。
【0007】
従来の文献には、密閉型電動圧縮機のモータ電気端子部付近の構造に関して提案したものがある(例えば、特許文献1参照)。しかしこの文献の提案においては、導通ピンの様な密閉端子部の周囲に配置されたガラスシール等の絶縁シールの破損については着目せず、従ってガラスシール部の割れ等の破損を防ぐ構造にはなっていない。
また従来の文献には、やはり密閉型電動圧縮機のモータ電気端子部付近の冷媒ガスのリークを防止するための構造を提案したものがある(例えば、特許文献2参照)。この場合においては、導通ピン等の密閉端子の変位は許容されており、導通ピンの変位を許容する構造をモータ電気端子部が具備するものであり、比較的複雑な構造となっている。
【特許文献1】
特開第2000−2182号(第5頁)
【特許文献2】
特開平第11−289707号(第5頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来技術では特に高圧用の密閉型電動圧縮機において、モータ電気端子部が容器内圧力により変形して、モータ電気端子部のシール部に割れを生じ、冷媒の漏洩を発生する問題を解決することが必要であった。
本発明は上述した事情に鑑みなされたもので、特に高圧用の密閉型電動圧縮機において、モータ電気端子部の容器内圧力による変形を抑制して、モータ電気端子部のシール部の割れ等の破損を防止し、冷媒の漏洩を生じないことにより、容器全体の耐圧信頼性が高く且つ比較的構造の簡単なモータ電気端子部を有する密閉型電動圧縮機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の形態では、密閉型電動圧縮機は上述した目的を達成するために、該圧縮機の外殻で該圧縮機の構成要素を密閉するように収容するケーシングと、流体を圧縮する圧縮部と、外部から電気が供給されて回転して回転軸を介して前記圧縮部を駆動するモータ部と、前記モータ部に電気を供給するために前記モータ部に接続するモータ電気端子部と、前記モータ電気端子部がその中央を通過するように、それを案内する筒状のリング部と、前記リング部とその内側を通る前記モータ電気端子部の間の空間を埋めるように配設される封止部とを具備する。前記リング部が前記ケーシングに溶接固定されることにより、前記モータ電気端子部の移動又は変形が抑制されることを特徴とする。
【0010】
この様に構成することにより、リング部がケーシングに溶接固定されるので、過大な圧力がかかった場合においても、前記リング部更にはモータ電気端子部は、あまり変形せず、ガラスシール部を破損してしまうような力が働きにくく形成される。従って、密閉容器全体としての耐圧強度が向上し、信頼性の高い密閉型電動圧縮機を提供できる。またモータ電気端子部の構造についても比較的簡単である。
【0011】
本発明の請求項2の形態では密閉型電動圧縮機は、該圧縮機の外殻で該圧縮機の構成要素を密閉するように収容するケーシングと、流体を圧縮する圧縮部と、外部から電気が供給されて回転して回転軸を介して前記圧縮部を駆動するモータ部と、前記モータ部に電気を供給するために前記モータ部に接続するモータ電気端子部と、前記モータ電気端子部がその中央を通過するように、それを案内する筒状のリング部と、前記リング部とその内側を通る前記モータ電気端子部の間の空間を埋めるように配設される封止部とを具備する。前記リング部がその内周側に少なくとも一つの凹部を有することにより、前記モータ電気端子部の移動又は変形が抑制されることを特徴とする。
【0012】
この様に構成することにより、リング部に設けられた少なくとも一つの凹部は、その内部に配置されたもの(モールド)が滑って移動し難い構造であるので、過大な圧力がかかった場合においても、前記リング部内に配置されるモータ電気端子部は、あまり変形せず、ガラスシール部を破損してしまうような力が働きにくく形成される。従って、密閉容器全体としての耐圧強度が向上し、信頼性の高い密閉型電動圧縮機を提供できる。またモータ電気端子部の構造についても比較的簡単である。
【0013】
本発明の請求項3の形態では、上記請求項1の形態において、前記リング部がその内周側に少なくとも一つの凹部を有することを特徴とする。
この様に構成することにより、上記請求項1の効果作用に加えて、リング部に設けられた凹部の上記請求項2に関して記載した構造の効果作用が加えられるので、過大な圧力がかかった場合においても、前記リング部内に配置されるモータ電気端子部は、あまり変形せず、ガラスシール部を破損してしまうような力が働きにくく形成され、密閉容器全体としての耐圧強度が向上し、信頼性の高い密閉型電動圧縮機を提供できる。
【0014】
本発明の請求項4の形態では、上記請求項1から3のいずれか一項の形態において、前記リング部は円筒形状であることを特徴とする。
請求項4の形態では、本発明のリング部をより具体化する形態を開示する。
【0015】
本発明の請求項5の形態では、上記請求項1から4の形態のいずれか一項において、前記ケーシングには、圧縮される流体の吸入パイプと、前記吸入パイプが接続していて前記圧縮部の上流側に位置する吸入室とが具備される。前記モータ電気端子部は前記吸入室に配置されていることを特徴とする。
この様に構成することにより、圧縮機内部で、比較的圧力の低い吸入室側に電気端子部を配置することで、さらに信頼性の高い密閉型電動圧縮機を提供出来る。
【0016】
本発明の請求項6の形態では、上記請求項1から5の形態のいずれか一項において、前記封止部はエポキシ系樹脂製であることを特徴とする。
請求項6の形態では、本発明の封止部の材質をより具体化する。
【0017】
本発明の請求項7の形態では、上記請求項1から6の形態いずれか一項において、前記密閉型電動圧縮機は、CO2を冷媒とする空調装置等の冷凍機用であることを特徴とする。
請求項7の形態では、本発明の用途をより具体化する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の密閉型電動圧縮機の実施の形態を詳細に説明する。
図1と2は、本発明の第1の実施の形態に係る密閉型電動圧縮機の図解的な図面であり、図1は該圧縮機全体の横断面図であり、図2は特にモータ電気端子部の詳細断面図である。本実施の形態の圧縮機はスクロールタイプであって、車両用等の空調装置の圧縮機である。該圧縮機は、圧縮機全体を囲む筒状のケーシング11と、両端の共に蓋状の前部ケーシング12(図1において上部の)と、後部ケーシング13(図1において下部の)とを具備しており、これらは溶接により密閉するようにケーシング11に接合されるので、耐圧容器1を形成する。ただし、別の方法により密閉するように接合されても良い。ケーシング11内において、前部には駆動部であるモータ部3と、中央部にはケーシング11の中央部を構成するミドルハウジング6と、後部には冷媒ガスを圧縮する圧縮部2とが具備される。
【0019】
モータ部3は、ケーシング11に固定されたステータと、その内部に複数個の永久磁石により構成されたアーマチュアと、更にその内側で中心を通る回転軸4とを具備する。アーマチュアは、回転軸4に固定支持されており、回転軸4は軸受けを介して前部ケーシング12及びミドルハウジング6により回転可能に支持される。
【0020】
回転軸4のクランク状の端部は、公転駆動部を介して圧縮部2に接続され、モータ部3の駆動力を圧縮部2に伝達している。また、固定スクロール22はミドルハウジング6に固定されており、さらに固定スクロール22と旋回スクロール21の端板の間には旋回スクロール21の公転のみを許し、自転を防止する自転防止機構23が設けられている。旋回スクロール21は、渦巻き形の羽根部と端板を有しており、固定スクロール22は、旋回スクロール21の渦巻き形の羽根部と噛み合う、渦巻き形の羽根部と端板を有する。圧縮部2は、旋回スクロール21、固定スクロール22、前記公転駆動部等により構成される。
【0021】
上記の構成により、回転軸4が回転すると、回転力は回転軸4の端部、ブッシュ、軸受けを介して旋回スクロール21に伝達される。前記端部は回転軸4に対して偏心しており、自転防止機構23により旋回スクロール21の自転が防止されているので、伝達された回転力は、渦巻状の旋回スクロール21をやはり渦巻状の固定スクロール22に対して公転させる。この際、旋回スクロール21と固定スクロール22の間には作動室が形成されており、作動室は旋回スクロール21の公転運動に従い、外周側から中心に向かってその容積が連続的に減少するように移動するので、作動室の外周側から吸い込まれた冷媒ガスは圧縮されて、固定スクロール22の中心に設けられた吐出口を介して、プレート7と固定スクロール22により形成される、吐出室8に流れ、更に吐出パイプ9を介して圧縮機の外部に吐出される。この様にしてモータの回転により圧縮機が作動する。
【0022】
前部ケーシング12には、図1に示すように吸入パイプ5が設けられており、吸入パイプ5は外部冷媒回路(図示しない)に連絡しており、圧縮機により圧縮された冷媒ガスは外部冷媒回路を経由して吸入パイプ5より圧縮機に環流する。冷媒ガスの流れは、吸入パイプ5から、耐圧容器1内に流れ込み、低温の吸入冷媒ガスによりモータ部3を冷却している。その後モータ部3の冷媒通路(図示せず)からミドルハウジング6の冷媒通路(図示せず)を通り、圧縮部2へ流れる。冷媒の流れは上記のようなものであり、圧縮機の耐圧容器1内は高圧の冷媒ガスで充満される。
【0023】
ここで、本発明に関係するモータ部3へのケーブル接続部分である、モータ電気端子部15付近の構造について、図1と2を参照して説明する。ここでは図面、より特別には図1と2を参照すると、前述した図5と6に開示される従来の密閉型電動圧縮機の例の要素部分と同じ又は同様である、図1と2の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。
【0024】
図2を参照すると、前部ケーシング12には、外部電源(図示せず)に接続されるモータ電気端子部15が溶接固定されており、モータ部3から延びるリード線3aが導通ピン15aに接続されている。また、モータ電気端子部15を囲むように案内する円筒状のリング16が具備されており、リング16は前部ケーシング12に設けられた開口に溶接固定される。該リング16内周側は、エポキシ系の樹脂によりモールドされることによりモールド(封止部)17が形成される。本実施の形態においてモータ部3は、3相電流が供給されているので、3本のケーブル、従って3本の導通ピン15aが、前部ケーシング12及びリング16を通過する。従って導通ピン15aはエポキシ樹脂のモールド17をモールド状態で貫通している。ケーブルの本数、即ち導通ピン15aの本数は3以外でも良い。モールド17はエポキシ樹脂以外の適当な材料で形成されても良い。リング16は円筒状以外の筒状であっても良い。
【0025】
モータ電気端子部15は、上記のリード線3aと、導通ピン15aの他にモータ電気端子部15自体を支える本体部15bと、ガラスシール部15cを具備しており、ガラスシール部15cは、導通ピン15aと本体部15bとの間に介挿されて、その間を絶縁すると共にシールする。
本体部15bは、耐圧容器1内が高圧になる場合に、このケーシング内圧により外側に向かって押圧される。しかし、リング16が前部ケーシング12に溶接固定されることにより移動できないので、モールド17を移動させないように機能し、本体部15bの変形は抑制される。従って、ガラスシール部15cに作用する力も緩和される。
【0026】
本発明の第2の実施の形態に係る密閉型電動圧縮機について図3と4を参照して説明する。図3は図1に対応する該圧縮機全体の横断面図であり、図4は図2に対応するモータ電気端子部の詳細断面図である。本実施の形態の圧縮機もスクロールタイプである。ここでは図面、より特別には図3と4を参照すると、前述した図1と2に開示される密閉型電動圧縮機の第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である、図3と4の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。
【0027】
本実施の形態において円筒状のリング16の内面には、図4から良く分かるように凹部161が形成されている。前記第1の実施の形態との相違はこの凹部161を具備することである。
該リング16外周側は前部ケーシング12に圧入固定されており、内周側はエポキシ系の樹脂からなるモールド17により充填されて成形されている。過大な圧力がかかった場合、本体部15bは変形しようとし、リング16が移動しない場合においても、モールド17が移動する可能性が考えられ、本体部15bが変形する恐れがあるが、上記構成を採用することにより、凹部161に回り込んだモールド17の樹脂により、モールド17のみの移動がなくなり、変形が抑えられる。
本実施の形態において、1つの凹部161がリング16内面の中央部に具備されているが、凹部161が複数設けられても良い。更に凹部161は、リング16内面の中央部ではなく、図7のようにリング16内面の本体部15b側の端部に設けられても良い。
【0028】
本発明の第3の実施の形態として、前記第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせたものが考えられる。即ち図4に示す第2の実施の形態において、リング16が前部ケーシング12に溶接固定されたものである。本実施の形態においてはリング16は、前部ケーシング12に溶接固定されたことにより、前部ケーシング12に対して相対的に移動又は変位しないと共に、モールド17のリング16に対する相対移動又は変位も生じ難くなり、従って本体部15bの移動又は変位がより以上に確実に防止されてガラスシール部15cが割れる等破損することが確実に防止される。
【0029】
次に上記実施の形態の効果及び作用について説明する。
本発明の上記の第1の実施の形態の圧縮機により以下の効果が期待できる。
・ 圧縮機のリングを前部ケーシングに溶接固定することで、過大な荷重が作用した場合でも、モータ電気端子部の変形を抑制する構造とし、モータ電気端子部のシール部であるガラスシール部を破損させるような力を働きにくくする。
・ それにより、ガラスシール部の破損による冷媒の漏洩を防止する。
・ 更に、圧縮機全体としての耐圧性能が向上された信頼性が高く比較的簡単な
構造の密閉型電動圧縮機を提供できる。
【0030】
本発明の上記の第2の実施の形態の圧縮機により以下の効果が期待できる。
・ 圧縮機のリングに設けられた凹部により、リングに対してモールドが相対的に移動又は変位し難く、従って本体部が変形し難くなることで、過大な荷重が作用した場合でも、モータ電気端子部の変形を抑制する構造とし、モータ電気端子部のシール部であるガラスシール部を破損させるような力を働きにくくする。
・ それにより、ガラスシール部の破損による冷媒の漏洩を防止する。
・ 更に、圧縮機全体としての耐圧性能が向上された信頼性が高く比較的簡単な
構造の密閉型電動圧縮機を提供できる。
【0031】
本発明の上記の第3の実施の形態の圧縮機により以下の効果が期待できる。
・ 上記第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせることで、より一層第1の実施の形態の効果を高める。
【0032】
また、本実施例ではスクロール圧縮機の例を示したが、スクロール圧縮機以外においても同様に適用することができる。
上記の実施の形態の説明において、本発明の密閉型電動圧縮機は空調装置用として説明されたが、これに限定するものではない。
【0033】
上記の実施の形態は本発明の一例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の密閉型電動スクロール圧縮機の図解的な全体の横断面図を示す。
【図2】図2は、図1の圧縮機のモータ電気端子部付近の拡大断面図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施の形態の密閉型電動スクロール圧縮機の図解的な全体の横断面図を示す。
【図4】図4は、図2の圧縮機のモータ電気端子部付近の拡大断面図である。
【図5】図5は、従来技術の密閉型電動圧縮機の一例のモータ電気端子部の拡大断面図を示す。
【図6】図6は、図5の圧縮機のモータ電気端子部付近の拡大断面図と同じ図面であり、モータ電気端子部の本体部が内圧を受けて変形しガラスシール部に割れが生じた状態を示す図解図である。
【図7】図7は、図4と同様の図面であり、本発明の第2の実施の形態の変形形態の図解的拡大断面図である。
【符号の説明】
1…耐圧容器
2…圧縮部
3…モータ部
3a…リード線
4…回転軸
5…吸入パイプ
6…ミドルハウジング
8…吐出室
9…吐出パイプ
11…ケーシング
12…前部ケーシング
13…後部ケーシング
15…モータ電気端子部
15a…導通ピン
15b…本体部
15c…ガラスシール部
16…リング
17…モールド
Claims (7)
- 密閉型電動圧縮機において、この圧縮機は、
該圧縮機の外殻で該圧縮機の構成要素を密閉するように収容するケーシングと、
流体を圧縮する圧縮部と、
外部から電気が供給されて回転して回転軸を介して前記圧縮部を駆動するモータ部と、
前記モータ部に電気を供給するために前記モータ部に接続するモータ電気端子部と、
前記モータ電気端子部がその中央を通過するように、それを案内する筒状のリング部と、
前記リング部とその内側を通る前記モータ電気端子部の間の空間を埋めるように配設される封止部と、
を具備しており、
前記リング部が前記ケーシングに溶接固定されることにより、前記モータ電気端子部の移動又は変形が抑制されることを特徴とする圧縮機。 - 密閉型電動圧縮機において、この圧縮機は、
該圧縮機の外殻で該圧縮機の構成要素を密閉するように収容するケーシングと、
流体を圧縮する圧縮部と、
外部から電気が供給されて回転して回転軸を介して前記圧縮部を駆動するモータ部と、
前記モータ部に電気を供給するために前記モータ部に接続するモータ電気端子部と、
前記モータ電気端子部がその中央を通過するように、それを案内する筒状のリング部と、
前記リング部とその内側を通る前記モータ電気端子部の間の空間を埋めるように配設される封止部と、
を具備しており、
前記リング部がその内周側に少なくとも一つの凹部を有することにより、前記モータ電気端子部の移動又は変形が抑制されることを特徴とする圧縮機。 - 前記リング部がその内周側に少なくとも一つの凹部を有することを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 前記リング部は円筒形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の圧縮機。
- 前記ケーシングには、圧縮される流体の吸入パイプと、前記吸入パイプが接続していて前記圧縮部の上流側に位置する吸入室とが具備されており、
前記モータ電気端子部は前記吸入室に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の圧縮機。 - 前記封止部はエポキシ系樹脂製であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の圧縮機。
- 前記密閉型電動圧縮機は、CO2を冷媒とする空調装置等の冷凍機用であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の圧縮機。
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