JP2004106930A - バンド結束装置 - Google Patents

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有馬 紳市
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Abstract

【課題】結束用バンドの挿通不良や結束不良が生じることのないバンド結束装置を得る。
【解決手段】結束用バンド18は、カール矯正機構56によって長手方向のカールが矯正され、平坦な状態でガイド部材22内を順次挿通される。結束用バンド18が内側にカールしていないので、ガイド部材22内で引っ掛かることがない。また、結束用バンド18は外側にもカールしていないので、ガイド部材22から外れて被結束物16に密着するときに部分的な反転が発生しない。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バンド結束装置に関し、さらに詳しくは、結束用バンドを被結束物の周囲に配置し、結束用バンドに張力を作用させて被結束物を結束するために使用されるバンド結束装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のバンド結束装置としては、たとえば、特許文献1に記載されているものがある。
【0003】
図7に示すように、この包装機(アーチ型包装機)では、コーナー部構成要素106とストレート部構成要素104とを備えたバンドガイド102が、被梱包物の周囲に配置されており、バンドはこのバンドガイド102にガイドされる。そして、バンドに張力を作用させると、バンドがバンドガイド102から外れて被梱包物に密着する。
【0004】
ところで、このようなバンドガイド102にバンドを通すときに、バンドの長手方向のカール(巻き癖)が内側、すなわち、被結束物に向かう方向に付いていると、バンドがバンドガイド102の隙間(たとえばコーナー部構成要素106とストレート部構成要素104との間に生じた隙間)に引っかかってしまい、確実に結束できなくなってしまうおそれがある。このような不都合を解消するためには、バンドを外側に巻き癖が付いた状態でバンドガイド102に通せばよい。しかし、バンドに外側への巻き癖が付いていると、バンドガイド102から外れて被包装物に密着するときに、バンドが部分的に反転してしまい、結束不良が生じる。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−207901号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、結束用バンドの挿通不良や結束不良が生じることのないバンド結束装置を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、結束用バンドを供給するバンド供給装置と、被結束物の周囲に配置され前記バンド供給装置から供給された結束用バンドを保持して案内すると共に、結束用バンドに張力が作用するとこの保持を解除するガイド部材と、前記バンド供給装置から供給された結束用バンドの長手方向のカールを矯正するカール矯正装置と、を有することを特徴とする。
【0008】
したがって、バンド供給装置から供給された結束用バンドが、ガイド部材によって保持されながら案内される。ガイド部材は被結束物の周囲に配置されているので、結束用バンドの被結束物の周囲を取り囲むように配置される。そして、結束用バンドに張力が作用すると、ガイド部材が結束用バンドの保持を解除するので、結束用バンドが被結束物に密着する。
【0009】
バンド供給装置から供給された結束用バンドの長手方向のカールは、カール矯正装置によって矯正され、結束用バンドはそのカールが一定範囲内の状態(好ましくはカールの無い状態)となる。ガイド部材に隙間があっても、内側へのカールが一定範囲内となっていることで、この隙間に引っかからなくなる。また、ガイド部材による保持が解除されて被結束物に密着するとき、外側へのカールが一定範囲内となっているので、結束用バンドの部分的な反転が防止される。以上により、被結束物をバンドによって確実に結束でき、結束不良も生じないように結束できる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記バンド供給装置が、結束用バンドがリール状に巻かれたバンドリールから結束用バンドを供給可能とされていることを特徴とする。
【0011】
したがって、このバンド供給装置では、バンドリールから連続的に結束用バンドを供給することができるので、結束作業を効率的に行うことが可能になる。
【0012】
また、バンドリールから巻き出された結束用バンドは長手方向にカールが付いていることが多いが、このような結束用バンドであっての、カール矯正装置によって、そのカールを確実に矯正することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記カール矯正装置が、前記結束用バンドを局所的に巻き掛けることでカール矯正する矯正ロール、を含んで構成されていることを特徴とする。
【0014】
このように、矯正ロールを使用し、結束用バンドを局所的に巻き掛けるだけの簡単な構成で、結束用バンドのカールを矯正することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の一実施形態のバンド結束装置14が示されている。
【0016】
このバンド結束装置14では、結束の対象となる被結束物16として、平版印刷版を厚み方向に積層した構成した積層束12に天板36を載せると共に、積載部材52上に載置したもの想定している。この被結束物16を、図5に示すように、結束用バンド18によって所定位置で結束する。
【0017】
平版印刷版は、長方形の板状に形成された薄いアルミニウム製の支持体上に、塗布膜(感光性印刷版の場合には感光層、感熱性印刷版の場合には感熱層、さらに必要に応じて、オーバーコート層やマット層等)を塗布して形成されている。この塗布膜に、露光、現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、インクが塗布されることで、紙面に文字、画像等が印刷される。このように、平版印刷版を使用することで製版工程を容易に自動化することができる。なお、本実施形態の平版印刷版は、印刷に必要な処理(露光や現像等)が施される前段階のものであり、場合によっては平版印刷版原版あるいは平版印刷版材と称されることもある。
【0018】
そして、塗布膜を保護する合紙と、平版印刷版と、を交互に厚み方向に重ね合わせて、さらに必要に応じて、重ね合わせ方向の両端面、あるいは平版印刷版の所定枚数ごとに保護用厚紙を配置したものを、所定の遮光性及び防湿性を有する内装紙で内装し、積層束12を構成する。最後に、これを、パレットやスキッド等の積載部材52上に載せて、被結束物16が構成される。1つの積層束12を構成する平版印刷版の数は特に限定されないが、運搬や保管の効率化の観点等から、例えば250枚〜2500枚とすることができる。平版印刷版を250枚以上とすることで、荷扱いの効率化を図ることができる。また、2500枚以下とすることで、積層束12自体の重量が制限されることになるので、荷扱いにおける作業負荷が軽減される。また、さらに多くの平版印刷版によって積層束12を構成し、より効率的に(少ない荷扱いの回数で)運搬や保管をできるようにすることも可能である。例えば、平版印刷版の枚数を最大で3000枚程度としてもよい。平版印刷版の種類によっては、合紙及び保護用厚紙のいずれか一方若しくは双方を省略して、平版印刷版の積層束12を構成してもよい。
【0019】
平版印刷版を厚み方向に積層する工程も特に限定されないが、例えば、ウエブ状の平版印刷版を長手方向に搬送しつつ所定のサイズに裁断する平版印刷版の加工ラインでは、平版印刷版を順次集積する集積装置が設けられることが一般的であるので、この集積装置で集積することで、積層束12を構成すればよい。また、この加工ラインでは、裁断前のウエブ状の平版印刷版に、同じくウエブ状の合紙が接触配置され、その後にウエブ状の平版印刷版と合紙とが一体で裁断されて所定サイズとされることが多いので、この場合には、集積装置での集積時に、平版印刷版と合紙とが交互に積層された状態で積層束12が構成される。もちろん、平版印刷版と合紙とを交互に積層したのち、さらにカッタ等によって平版印刷版の端部を切りそろえて、積層束12を構成してもよい。
【0020】
このようにして構成された平版印刷版、合紙及び保護用厚紙を内装する内装紙は、遮光性及び防湿性を有する紙によって構成されている。このような作用を奏する内装紙を使用し、且つ平版印刷版が外部から完全に遮断されるように内装することで、積層束12を確実に遮光及び防湿することができる。
【0021】
そして、粘着テープ等の固定手段によって、内装紙を所定位置で貼り付ける。これにより、不用意に内装紙が広がったり脱落したりしないように固定され、積層束12が構成される。固定手段としては、このように内装材を確実に固定できれば限定されず、例えば、粘着テープに代えて(あるいは併用して)、ホットメルトや一般的な糊などの接着剤を使用してもよい。
【0022】
バンド結束装置14は、被結束物16が載置される載置台20を有している。載置台20の載置面20P(上面)は、被結束物16を載置できるように十分な広さが確保されている。
【0023】
また、バンド結束装置14は、載置台20上に被結束物16が載置された状態でこの被結束物16の周囲に位置するように、複数のガイド部材22を有している。ガイド部材22は、直線状に形成されたガイド部材22Sと、長手方向一端が湾曲されたガイド部材22Cの2つの形状のもので構成されており、全体として、被結束物16を包囲するように四角形の枠状になる。なお、下側に位置するガイド部材22Cには図示しない移動機構が備えられており、ガイド部材22Sがその長手方向に移動するようになっている。これにより、ガイド部材22Cを、積載部材52の内部(たとえばパレットの桁やブロックの間)に通すこと(いわゆる中通し)及び内部から抜くことが可能になっている。さらに、これ以外のガイド部材22S、22Cにも、必要に応じて同様の移動機構が設けられており、被結束物16のサイズに合わせて、ガイド部材22全体での枠のサイズを変更することができる。
【0024】
図2に詳細に示すように、ガイド部材22は、長尺板状のガイド部材本体24と、断面略L字状の扉部材26と、で構成されている。扉部材26は、それぞれの一端が、ガイド部材本体24の幅方向端部に軸支されて、回動するようになっているが、通常は、バネ28によって、扉部材26が閉まった状態(図2に実線で示す状態)に維持されている。この閉状態では、ガイド部材本体24と扉部材26とで、断面四角形の筒状になり、この内部を、結束用バンド18が挿通される。これに対し、結束用バンド18に張力が作用し、扉部材26を内側に押すと、バネ28の付勢力に抗して扉部材26が開き、結束用バンド18がガイド部材22から被結束物16に向かって出る。
【0025】
ガイド部材本体24には、内側の面に、テフロン(R)(デュポン社の商品名)等の低摩擦処理部30が設けれており、結束用バンド18挿通時の摩擦が低減されている。
【0026】
図1及び図3に示すように、ガイド部材22が構成する四角形の枠の上部中央は部分的に開放されており、この開放部分に、バンド処理機構32が配置されている。バンド処理機構32は、支持盤34と、その両端の上方に配置されたクランプ38、40とを有しており、支持盤34とクランプ38、40との間で結束用バンド18を部分的に挟持できるようになっている。
【0027】
クランプ38、40の間には、熱プレス機構42及びカッター44が配置されている。熱プレス機構42は、支持盤34上で結束用バンド18を挟持可能なヒーター板46及びプレス板48を有している。ヒーター板46によって結束用バンド18を加熱して溶融させ、さらにプレス板48と支持盤34の間に結束用バンド18を挟持して融着させることができる。また、カッター44は、結束用バンド18を所定の位置で切断することができる。
【0028】
また、図1から分かるように、バンド結束装置14は、結束用バンド18がリール状にまきつけられたバンドリール50がセットされるロールセッター54を有している。さらに、ロールセッター54の下流側に、順にカール矯正機構56、引き締め用プランジャー機構58、及び送りロール機構60が配置されている。
【0029】
カール矯正機構56は、2つのガイドロール62と、この間のデカーラロール64とで構成されており、結束用バンド18がこれらのロールに巻き掛けられている。これにより、結束用バンド18がバンドリール50を構成していたときのカール(いわゆる巻き癖)が解消され、結束用バンド18が平坦になる。カール矯正機構56のデカーラロール64としては、例えば、φ15〜30mm程度の鋼製ローラを使用することができる。及びガイドロール62としては、それぞれφ50〜100mm程度の鋼製ローラを使用することができる。なお、ガイドロール62の軸方向両端に、鍔状のガイドフランジを設け、結束用バンド18をデカーラロール64に対して位置合わせして送りこめるようにすることが好ましい。
【0030】
引き締め用プランジャー機構58は、結束用バンド18と対向する一対のクランプ66と、これらクランプ66を結束用バンド18の長手方向に移動させるプランジャー部68と、を有している。クランプ66によって結束用バンド18を挟持した状態で、プランジャー部68を駆動して上流側へクランプ66を移動させることができる。
【0031】
送りロール機構60は、結束用バンド18と対向するニップ板70及びニップロール72とを有しており、これらの間に結束用バンド18を挟持した状態で、ニップロール72が図示しないモーターによって正転又は逆転して、結束用バンド18を下流側又は上流側へと移動させることができる。なお、このような結束用バンド18の移動によって、結束用バンド18には、部分的なループ状のたるみ(バッファ)が生じることがある。したがって、送りロール機構60とバンド処理機構32との間には、このようなたるみを許容することができる程度の間隔をあけて配置することが好ましい。
【0032】
なお、引き締め用プランジャー機構58、送りロール機構60、及びバンド処理機構32は、こららが全体としててユニット化された昇降ユニット74が構成されており、昇降ユニット74が一体で、図示しない昇降装置によって昇降するようになっている。
【0033】
次に、本実施形態のバンド結束装置14を使用して被結束物16を結束する方法、及びバンド結束装置14の作用を説明する。
【0034】
載置台20上に被結束物16が載置され、ガイド部材22が被結束物16を包囲するように配置される。このとき、下側のガイド部材22Cは、図示しない移動機構により、積載部材52の内部に中通しされる。また、昇降ユニット74は上昇されており、被結束物16とは非接触となっている。
【0035】
このようにして、ガイド部材22が全体として所定の四角形の枠状になった状態で、送りロール機構60によって結束用バンド18を送り出す。バンドリール50から連続的に結束用バンド18を送り出して供給することができるので、作業を効率的に行うことが可能になる。このとき、ロールセッター54の下流側に配置されたカール矯正機構56によってカールが矯正され、平坦になる。
【0036】
なお、結束用バンド18が送り出されるときは、クランプ66、38、40は結束用バンド18を挟持しておらず、結束用バンド18の送り出しに影響を与えることはない。
【0037】
結束用バンド18は、ガイド部材22内を順次挿通されて被結束物16の周囲を取り囲む。このとき、本実施形態のバンド結束装置14では、上記したようにカール矯正機構56によって長手方向のカールが矯正され、平坦になっている。このようなカール矯正が行われず、結束用バンド18がたとえば内側にカールしている場合には、図4に示すように、2つのガイド部材22の隙間Dに結束用バンド18の先端が引っ掛かって挿通に支障が出る場合がある。また、このような隙間Dがない箇所でも、挿通の抵抗が大きくなる。しかし、本実施形態では、これらの不都合が生じることはない。
【0038】
そして、その先端が少なくとも支持盤34上の熱プレス機構42に達すると、送りロール機構60による結束用バンド18の送り出しを停止し、クランプ38によって結束用バンド18の先端近傍を挟持する。
【0039】
次に、昇降ユニット74が降下し、被結束物16を上方から押さえ付ける。これと同時に、送りロール機構60のニップロール72が逆転する。結束用バンド18に張力が作用するので、ガイド部材22から外れ、被結束物16に密着する。ここで、本実施形態では上記のようにカール矯正機構56によって結束用バンド18のカールが矯正されて平坦になっている。カール矯正が行われず、結束用バンド18が例えば外側にカールしている場合には、図6に示すように、結束用バンド18が部分的に反転されてよじれが生じるおそれがある。たとえば、ガイド部材22(図2参照)の扉部材26が閉状態から開状態へと移動するときに、左右の扉部材26で僅かにタイミングのすれが生じた場合には、その部分において結束用バンド18が捻られてしまい、被結束物16に密着するときに結束用バンド18に部分的な反転が生じやすい。しかし、本実施形態では、このような不都合が生じることもない。特に、バンドリール50の巻芯近くではカールの程度が強いので、上記した外側のカールによって結束用バンド18が反転してしまう可能性が高い。しかし、本実施形態では、バンドリール50の巻芯近くから送り出された結束用バンド18であっても確実にカール矯正が行われて平坦になっているので、結束用バンド18が部分的に反転してしまうことはない。
【0040】
次に、引き締め用プランジャー機構58のクランプ66によって結束用バンド18を挟持し、プランジャー部68を駆動して、結束用バンド18を上流側に引き締める。さらに、クランプ38によって結束用バンド18を挟持し、カッター44によって結束用バンド18を切断する。
【0041】
最後に、図3に示すように、上下の結束用バンド18の間のヒーター板46によって結束用バンド18を加熱して溶融させ、溶融後にヒーター板46を退避させる。さらに、プレス板48と支持盤34との間で結束用バンド18とを挟持して融着させる。以上により、結束用バンド18による被結束物16の結束が完了する。
【0042】
このように、本実施形態のバンド結束装置14では、結束用バンド18のカールを矯正して平坦にしたのち、ガイド部材22に挿通し、さらに、被結束物16を結束するようにしているので、挿通不良及び結束不良を共に防止することができる。しかも、結束用バンド18を局所的にガイドロール62及びデカーラロール64に巻き掛けるだけの簡単な構成で、カール矯正できる。
【0043】
デカーラロール64の径は、結束用バンド18の巻き癖を解消して平坦にすることが可能となるように、結束用バンド18の種類などに応じて設定することができる。カール矯正機構56内の結束用バンド18を積極的に加熱して(たとえばガイドロール62又はデカーラロール64の少なくとも1つをヒータ内蔵ロールにする等)、より効果的にカール矯正できるようにしてもよい。
【0044】
そして、被結束物16をこのように強固に結束することで、運搬途中でのいわゆる荷ズレが防止されるので、被結束物16を構成している平版印刷版の損傷が防止される。また、平版印刷版が所定の位置に揃えられた状態が維持されるので、たとえば、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製版工程への供給(給版)される場合の、給版不良も防止できる。
【0045】
上記説明では、本発明の被結束物として、平版印刷版の積層束12に所定の包装を施した被結束物16を例に挙げたが、本発明のバンド結束装置において結束対象となる被結束物はこれに限定されない。
【0046】
平版印刷版の積層束を構成する平版印刷版の具体的構成は特に限定されないが、例えば、ヒートモード方式およびフォトン方式のレーザ刷版用の平版印刷版とすることによって、デジタルデータから直接製版可能な平版印刷版とすることができる。
【0047】
また、平版印刷版は、感光層又は感熱層中の成分を種々選択することによって、種々の製版方法に対応した平版印刷版とすることができる。本発明に係る平版印刷版の具体的態様の例としては、下記(1)〜(11)の態様が挙げられる。
(1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生する化合物、および酸によって架橋する化合物を含有する態様。
(2) 感光層が赤外線吸収剤、および熱によってアルカリ溶解性となる化合物を含有する態様。
(3) 感光層が、レーザ光照射によってラジカルを発生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、および多官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層と、酸素遮断層との2層を含む態様。
(4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との2層からなる態様。
(5) 感光層が、多官能性モノマーおよび多官能性バインダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。
(6) 感光層が、ノボラック樹脂およびナフトキノンジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層との2層を含む態様。
(7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。
(8) 感光層が、レーザー光照射によって除去されるレーザー光吸収層と、親油性層および/または親水性層とからなる2〜3層を含む態様。
(9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する化合物、酸によってスルホン酸またはカルボン酸を発生する官能基を側鎖に有する高分子化合物、および可視光を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物を含有する態様。
(10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラック樹脂とを含有する態様。
(11) 感光層が、光又は紫外線により分解して自己もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
【0048】
特に、近年では、レーザーで露光する高感度感光タイプの塗布膜を塗布した平版印刷版や、感熱タイプの平版印刷版が使用されることもある(例えば上記した(1)〜(3)の態様等)。
【0049】
なお、ここでいうレーザー光の波長は特に限定されず、例えば、
▲1▼ 波長域350〜450nmのレーザー(具体例としては、波長405±5nmのレーザーダイオード)。
▲2▼ 波長域480〜540nmのレーザー(具体例としては、波長488nmのアルゴンレーザー、波長532nmの(FD)YAGレーザー、波長532nmの固体レーザー、波長532nmの(グリーン)He−Neレーザー)。
▲3▼ 波長域630〜680nmのレーザー(具体例としては、波長630〜670nmのHe−Neレーザー、波長630〜670nmの赤色半導体レーザー)。
▲4▼ 波長域800〜830nmのレーザー(具体例としては、波長830nmの赤外線(半導体)レーザー)。
▲5▼ 波長1064〜1080nmのレーザー(具体例としては、波長1064nmのYAGレーザー)。
【0050】
等を挙げることができる。これらのうち、例えば、▲2▼及び▲3▼の波長域のレーザー光はいずれも、上記した(3)又は(4)の態様の感光層又は感熱層を有する平版印刷版の双方に適用可能である。また、▲4▼及び▲5▼の波長域のレーザー光はいずれも、上記した(1)又は(2)の態様の感光層又は感熱層を有する平版印刷版の双方に適用可能である。もちろん、レーザー光の波長域と感光層又は感熱層との関係はこれらに限定されない。
【0051】
また、本実施形態の平版印刷版(上記した(1)〜(11)の全ての態様の平版印刷版)は、積層束12を構成した状態で自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製版工程への供給(給版)されることがある平版印刷版とされている。但し、実際の使用状況において、平版印刷版の使用者が平版印刷版を自動給版機構によって給版するか、手動で給版するか等の使い方に左右されることなく(換言すれば、給版方法以前の問題として)、積載部材52に積載される場合がある。もちろん、(1)〜(11)以外の態様の平版印刷版であっても、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製版工程への供給(給版)される可能性がある平版印刷版は、全て本実施形態に係る平版印刷版に含まれる。
【0052】
さらに、平版印刷版のなかには、使用される印刷機によって紙面の都合上、インクを塗布しない位置(すなわち印刷されない領域)にセットされて使用される、いわゆる「捨て版」あるいは「空版」と称されるものもある。このようは捨て版あるいは空版も、本実施形態に係る平版印刷版に含まれる。
【0053】
平版印刷版の形状等は特に限定されず、例えば、厚み0.1〜0.5mm、長辺(幅)300〜2050mm、短辺(長さ)200〜1500mmのアルミニウム板の片面又は両面に塗布膜(感光層あるいは感熱層等)が塗布されたもの等とすることができる。
【0054】
合紙としては、平版印刷版の塗布膜(画像形成面)を保護できれば、具体的構成は特に限定されないが、例えば、木材パルプを100%使用した紙や、木材パルプを100%使用せず合成パルプを使用した紙、及びこれらの紙の表面に低密度ポリエチレン層を設けた紙等を使用できる。特に、合成パルプを使用しない紙では、材料コストが低くなるので、低コストで合紙を製造することができる。より具体的には、漂白クラフトパルプから抄造した坪量30〜60g/m 、密度0.7〜0.85g/cm 、水分4〜8%、PH4〜6の合紙が挙げられるが、もちろんこれに限定されない。
【0055】
また、保護用厚紙としては、故紙から抄造した坪量200〜1500g/m、密度0.7〜0.85g/cm、水分4〜8%、ベック平滑度3〜20秒、PH4〜6の保護用厚紙を使用することができる。なお、例えば10枚〜100枚の平版印刷版によって積層束12を構成した場合には、平版印刷版と保護用厚紙とがずれないように、粘着テープ等の固定手段でこれらを固定してもよい。
【0056】
内装紙としては、その材質は、積層束12を完全に外部から遮断して包装することが可能であれば特に限定されないが、例えば、所定の大きさとされた1枚の長方形状の未晒クラフト紙によって構成することができる。また、このクラフト紙に、所定の厚さの金属薄膜を貼着し、場合によってはさらにこの金属薄膜上に所定の厚さの樹脂層を貼り合わせて構成されたものを使用してもよい。さらに、この金属薄膜に、10〜70μmの低密度ポリエチレン層を貼着したり、この低密度ポリエチレン層に、70μm程度の黒ポリエチレンフィルムを貼り合わせて、遮光性及び防湿性を高めた物を使用してもよい。一般に、感光性印刷版は感光性が高く、僅かな可視光波長帯域の光によって露光されても感光層に変化が生じるため、遮光する必要がある。また、感熱性印刷板も、当たる光の熱エネルギーによって感熱層が変質したり、反応進行によって感度変化が起こったりする場合があるため、適度な遮光を行うことが好ましい。さらに、急激な湿度変化や温度変化を受けると、いずれの印刷板も、感光層又は感熱層に結露が発生して変質したり、合紙と接着されてしまったりする等の不都合があるため、防湿する必要が生じる。内装紙は上記したように構成されることで一定の遮光性及び防湿性を有するため、平版印刷版の感光層又は感熱層の変質が防止され、平版印刷版は一定の品質に維持される。もちろん、内装紙が上記した一定の遮光性及び防湿性を発揮できれば、必ずしも低密度ポリエチレン層及び黒ポリエチレンフィルム等が貼着されている必要はない。
【0057】
内装紙の形状及び内装構造(内装紙の折り方)等も、積層束12を防湿及び遮光可能であれば特に限定されない。
【0058】
天板36のサイズ及び材質も、積層束12を構成する平版印刷版を外力から確実に保護できれば特に限定されない。この平版印刷版の保護と軽量化をと両立するために、例えば材質としては、段ボールや合板等を採用することが好ましい。天板36のサイズとしては、少なくとも積層束12の天面と同サイズとすることが、平版印刷版を確実に保護する観点からは好ましく、さらに、積層束12の天面よりもわずかに大きいサイズとすれば(図3及び図4参照)、平版印刷版をより確実に保護できる。
【0059】
積載部材52としても、平版印刷版、合紙及び保護用厚紙の重量に耐えられるだけの強度を有していれば、材質は特に限定されず、金属、樹脂、木材等で構成できる。
【0060】
結束用バンド18としては、幅12〜18mm、厚さ0.4〜0.7mm程度の樹脂製(たとえばエステル製)のものを使用することができる。結束用バンド18は、厚いものを使用すれば高い強度を確保でき、大きな張力に耐えることができるので、荷ズレ防止や経時での緩み防止には効果的であるが、結束用バンド18の巻き癖が付きやすくなり、部分的な反転が生じる可能性も高くなる。また、被結束物16の高さが高くなっても、この反転が生じる可能性が高くなる。たとえば、厚さ0.6mm以上の結束用バンド18を使用すると反転しやすくなり、厚さ0.7mm以上の結束用バンド18を使用して、高さ700mm以上の被結束物を結束する場合には、この発生頻度が特に高くなる。このような場合であっても、本実施形態では、結束用バンド18の部分的な反転を確実に防止することができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、被結束物を結束用バンドによって確実に結束でき、挿通不良や結束不良が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のバンド結束装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態のバンド結束装置のガイド部材を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態のバンド結束装置を示す概略構成図である。
【図4】内側にカールした結束用バンドがガイド部材内で隙間に引っ掛かる状態を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態のバンド結束装置によって結束された被結束物を示す斜視図である。
【図6】結束用バンドに反転が生じた被結束物を示す斜視図である。
【図7】従来の包装機を示す正面図である。
【符号の説明】
12  積層束
14  バンド結束装置
16  被結束物
18  結束用バンド
22  ガイド部材
24  ガイド部材本体
26  扉部材
28  バネ
32  バンド処理機構
50  バンドリール
54  ロールセッター(バンド供給装置)
56  カール矯正機構(カール矯正装置)
62  ガイドロール(カール矯正装置)
64  デカーラロール(矯正ロール、カール矯正装置)
70  ニップ板(バンド供給装置)
72  ニップロール(バンド供給装置)

Claims (3)

  1. 結束用バンドを供給するバンド供給装置と、
    被結束物の周囲に配置され前記バンド供給装置から供給された結束用バンドを保持して案内すると共に、結束用バンドに張力が作用するとこの保持を解除するガイド部材と、
    前記バンド供給装置から供給された結束用バンドの長手方向のカールを矯正するカール矯正装置と、
    を有することを特徴とするバンド結束装置。
  2. 前記バンド供給装置が、結束用バンドがリール状に巻かれたバンドリールから結束用バンドを供給可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のバンド結束装置。
  3. 前記カール矯正装置が、前記結束用バンドを局所的に巻き掛けることでカール矯正する矯正ロール、
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバンド結束装置。
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