JP2004106399A - 光学素子の成形方法及び製造装置及び光学スクリーン - Google Patents

光学素子の成形方法及び製造装置及び光学スクリーン Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂中への気泡の混入を防止し、且つ金型の外周に流出する余剰樹脂液を最小限にとどめることができるようにする。
【解決手段】金型1の光学面上にエネルギー硬化型樹脂2を供給する供給工程と、光学素子基材3を金型の光学面に対して傾斜させた状態でエネルギー硬化型樹脂に接触させ、光学素子基材の傾斜角を次第に小さくすることにより、光学素子基材の表面と金型の間にエネルギー硬化型樹脂を延伸させる着液工程と、光学素子基材を加圧する加圧工程と、エネルギー硬化型樹脂にエネルギーを付与して硬化させるエネルギー付与工程と、金型から光学素子基材を離型する剥離工程とを具備し、供給工程では、エネルギー硬化型樹脂が金型の面積に応じた量だけ供給されると共に、エネルギー硬化型樹脂の供給形状が、金型の中心から金型の各頂部に向かって、対角状(2a−1〜2a−4)である。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状基板の表面に樹脂層を形成して光学素子を製造する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置の製造方法において、例えば特開平3−156419号公報によれば、「液晶基板上に紫外線硬化型樹脂を塗布後、研磨ガラスからなる押圧基板を配置し、その上部からローラープレス法を用いて気泡を押し出しながら押圧基板を密着させる。これによって、平滑化された液晶基板が得られる。」と提案されている。
【0003】
或るいは、特開平5−45653号公報によれば、「エネルギー硬化型樹脂上にしなやかな転写型を載置し、転写型上にローラーを通して絞り、余剰な樹脂と共に気泡を抜く。これによって、TFT上の樹脂が平坦化され、高分子液晶配光膜に精度良く転写される」と提案されている。
【0004】
一方、ガラス基板、樹脂基板などのシート状基板を用いたレプリカレンズの製造方法では、最初に金型の中心と金型形状の中央に沿って、或いは、補足的に図20に示すような形状にエネルギー硬化型樹脂液を連続的に滴下する。これは、後術するエネルギー硬化型樹脂液に基板を着液する過程において、気泡の混入を防止し、樹脂液の界面進行を効率的に行ない、金型外周への液の流出を抑制するためのものである。
【0005】
更に、気泡の混入を防止するため基板を金型面に対して傾斜させて着液させ、界面進行させる。この課程では図2に示すように基板の一方の縁をネジによって支持し、このネジのリードを人手によって制御し、人の視覚に頼って、気泡混入防止のための着液の進行、即ち、作業者が気泡の発生を察知した直後にネジを回転して基板の傾斜角を大きくし、脱泡して再びネジを回転して基板の傾斜角を小さくする作業を行なう。
【0006】
また、特開平4−78505号公報の複合型光学素子の製造プロセスにおいては、「光学素子基材へのエネルギー硬化型樹脂の供給を基材の成形面の中心の一点に対して連続的に行なう。」とされている。或いは、同公報の製造装置においては「基板上の樹脂に真直上からシリンダに連結された金型を押圧し、樹脂の押し拡げが緩速度となるようにシリンダの下降をパルスモータの駆動回転数の制御によって行なう。これによって、気泡混入のない樹脂の押し拡げが可能になる。」とされている。
【0007】
更に、特開平11−105145号公報においては、「光学素子基材が、略視長方形であった場合でも、基材上に樹脂を非回転対象形状となるように供給し、樹脂の基材からのはみ出しを抑制する。」、或いは、「基材表面上の2点以上に樹脂を同時に供給する。」とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液晶表示装置の製造方法において、特開平3−156419号公報、特開平5−45653号公報では、上述したようにローラープレス法を用いて余剰な樹脂と共に気泡を抜き出すことが前提となっている。これはよく知られたプロセスであるが、例えばこのような手法を大型のレプリカ成形に用いると、樹脂液が充填された後も、大量の余剰樹脂が発生し、樹脂処分を行なう大掛かりな工程を設けなければならない。
【0009】
また、上術のような従来のシート状基板を用いたレプリカレンズの製造方法においては、金型形状が大版化する程、以下のような課題が顕在化していた。
(1)樹脂液の界面進行が最も速く金型の外周に到達した個所からの余剰樹脂液の流出を削減すること。
(2)加圧、充填時の金型4角部への樹脂液の界面進行する経過時間を短縮化すること。
(3)前述したような基板の一方の縁をネジによって支持し、このネジのリードを人手によって制御し、人の視覚に頼って、気泡混入防止のための着液の進行作業を行なうと、作業者の体調によって着液に時間を要したり、20インチを超えるような大版レンチにあっては、左右に着液進行部分が分散した位置では、人の視覚が行き届かなくなり、気泡の巻き込みを見逃すおそれがあること。
【0010】
また、従来、提案されている複合型光学素子の製造プロセス、製造装置が特開平4−78505号公報、特開平11−105145号公報に各々示されているが、これらは何れも光学素子基材上に樹脂を供給し、その後、真直上から金型を押圧して樹脂の押し拡げを行なうことが前提となっている。このような製造プロセスを可能としているのは、根本的に素子基材が小さく基材上の樹脂に金型を押圧する際に発生する気泡をサーチする必要がないためである。従って、同提案に示されている製造装置には、気泡のサーチ機構は設けられていない。
【0011】
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、樹脂中への気泡の混入を防止し、且つ金型の外周に流出する余剰樹脂液を最小限にとどめることができるようにすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる光学素子の成形方法は、光学素子の母体となる光学素子基材を所望の光学面を有する金型上に保持し、前記光学素子基材の表面と前記金型の間にエネルギー硬化型樹脂を介在させて硬化させることにより、前記金型の光学面の形状が転写された樹脂層を有する光学素子を成形するための光学素子の成形方法であって、前記金型の光学面上にエネルギー硬化型樹脂を供給する供給工程と、前記光学素子基材を前記金型の光学面に対して傾斜させた状態で前記エネルギー硬化型樹脂に接触させ、前記光学素子基材の傾斜角を次第に小さくすることにより、前記光学素子基材の表面と前記金型の間に前記エネルギー硬化型樹脂を延伸させる着液工程と、前記エネルギー硬化型樹脂を前記金型の光学面と前記光学素子基材の間に延伸させるために、前記光学素子基材を加圧する加圧工程と、前記エネルギー硬化型樹脂にエネルギーを付与して硬化させるエネルギー付与工程と、前記金型から前記エネルギー硬化型樹脂が一体化された前記光学素子基材を離型する剥離工程とを具備し、前記供給工程では、前記エネルギー硬化型樹脂が前記金型の面積に応じた量だけ供給されると共に、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状が、前記金型の中心から金型の各頂部に向かって、対角状であることを特徴としている。
【0013】
また、この発明に係わる光学素子の成形方法において、前記供給工程において、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状の対角状終端部と、前記金型の頂部までの前記エネルギー効果型樹脂の未供給部の長さが、前記金型の光学面の対角長さの1/8を超えないことを特徴としている。
【0014】
また、この発明に係わる光学素子の成形方法において、前記供給工程では、前記エネルギー硬化型樹脂が前記金型の面積に応じた量だけ供給されると共に、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状が、前記金型の中心または、中心近傍を通って、前記金型の隣接する頂部に向かって円弧状であって、2つの円弧形状が金型の中心近傍で接していることを特徴としている。
【0015】
また、この発明に係わる光学素子の成形方法において、前記供給工程では、前記エネルギー硬化型樹脂が前記金型の面積に応じた量だけ供給されると共に、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状が、前記金型の中心または、中心近傍を通って、金型の長辺と平行して延伸され、該延伸された途中から前記金型の各頂部に向かって分岐した形状であることを特徴としている。
【0016】
また、本発明に係わる光学素子の製造装置は、上記の光学素子の成形方法に用いられる光学素子の製造装置であって、前記光学素子基材を前記金型の光学面に対して傾斜させた状態で前記エネルギー硬化型樹脂に接触させ、前記光学素子基材の傾斜角を次第に小さくすることにより、前記光学素子基材の表面と前記金型の間に前記エネルギー硬化型樹脂を延伸させる手段は、前記光学素子基材を支持して、該光学素子基材の傾斜角を変更させる駆動部と、該駆動部を制御するエンコーダと、前記エネルギー硬化型樹脂での気泡の発生を検知する撮像監視部と、前記光学素子基材への前記エネルギー硬化型樹脂の着液を感知する画像処理手段と、該画像処理手段の画像処理結果に基づいて前記着液の延伸を自動制御するサーボ機構とを備えることを特徴としている。
【0017】
また、本発明に係わる光学スクリーンは、上記の成形方法により成形されたことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0019】
まず、本実施形態の概要について説明する。
【0020】
本実施形態は、光学面を持つ大版の金型上に、その後の基板と金型間の樹脂液の充填が最も効率良く完了する樹脂液の滴下形状と、それを実現する方法を提案するとともに、滴下した樹脂液に気泡を巻き込むことなくシート状基板を着液進行させる自動化装置を提案するものである。
【0021】
金型は微細形状の光学面を持つ平面を例として挙げるが、緩やかな球面や、非球面であっても良く、また、金型の外形はスクリーン型の4辺形であっても樽形状であっても良く、15インチ、25インチ以上と、大型化する程、本実施形態の有用性が高くなる。
【0022】
シート状基板は、ガラス基板や樹脂基板であっても良いが、樹脂フィルムのように大きく湾曲することがなく、剛体に近いものであることが好ましい。
【0023】
エネルギー硬化型樹脂は紫外線硬化型樹脂を用いるが、熱硬化を付与するものであっても良く、嫌気性は問わない。また、化学基はアクリレート系であってもメタクリレート系であっても良いが、液粘度は密着性及び、基板着液時の気泡混入防止の観点から2500±1000mPa・s程度が好ましい。
【0024】
樹脂液の吐出にはエア圧と時間設定によって流量を微調整可能なディスペンサを用い、非嫌気性の樹脂を用いる場合は、同時に窒素を充填する。
【0025】
樹脂液の滴下は図1に示すように金型の角から中心を通って対向する他方の角へ、第1の樹脂吐出口が一定速度で移動し、一定流量の樹脂液を吐出する。次に金型の他の角から中心を通って、対向する他方の角へ、第2の樹脂吐出口が一定速度で移動し、一定流量の樹脂液を吐出する。
【0026】
滴下樹脂液への基板の着液は図1、図2に示すように基板の4角を機械的に支持する。また、基板支持は基板の傾斜が緩やかに可変出来ればどのような構成でも良く、基板支持部材を駆動する駆動系にステップモータ、パルスモータなどを用いる。最初に同一辺の2点の支持を緩やかに降下させ、基台5上に基板3の一辺を載置する。次に基板の対向する他方の2点の支持を緩やかに降下させ、基台5上に基板3の他方の辺を載置する。
【0027】
即ち、樹脂液、金型に対して基板は徐々に傾斜して移動し、着液後は基板の未着方向へ樹脂液が界面進行する。着液と同時に気泡の巻き込みが発生しないよう、基板支持部による基板の傾斜制御を行なうことが重要である。特に、左右の樹脂液の界面進行が合流する中心付近、基板の傾斜角が小さくなる最終位置では、樹脂液表層の高さムラによって気泡の巻き込みを起こしやすい。そこで、この位置では、撮像装置(例えばCCDカメラ)による気泡の発生を抑制するための監視を行なう。
【0028】
図8に示すように撮像された像を区域分割して、画像処理結果に基づくコントラストの専有比率が指定比率に達した時、基板支持部材を駆動する駆動系の速度が緩やかになり、次のステップでこの駆動系を逆転し、次のステップで再び駆動系を正転して、更に次のステップで駆動系の速度が緩やかになり、次のステップでようやく左右の界面進行を合流させる。
【0029】
即ち、樹脂粘度と、金型微細形状による樹脂液界面進行のムラを補正することで気泡の巻き込みを防止できる。このようにCCDカメラの画像をパソコンインターフェイスに取り込み、画像処理結果と、予め設定したシステムプログラムによって、基板支持部材を駆動する駆動系をサーボ制御して、基板の樹脂液への着液進行を行なう。
【0030】
以下、本発明の実施形態について、具体的に説明する。
【0031】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の金型上に樹脂液を滴下した状態を表す平面図である。図2は、第1の実施形態の金型上に樹脂液を滴下し、基板支持部材に基板を載置した状態を示す側面図である。
【0032】
図3は、第1の実施形態の光学スクリーンの製作工程フロー図である。
【0033】
図4は、ニードル弁から金型上に樹脂を滴下する様子を表す図である。
【0034】
図5は、第1の実施形態の樹脂滴下形状での基板と樹脂液の着液の進行の様子を表す図である。
【0035】
図6は、第1の実施形態の樹脂滴下形状での加圧、充填後、の金型の周囲の様子を表す図である。
【0036】
なお、本実施形態で成形される光学素子は、液晶表示装置などに用いられる光学スクリーンである。
【0037】
図3の製作工程フロー図に沿って、本実施形態に関する、特に樹脂滴下から加圧/充填、離型までの工程を詳細に説明し、その他の工程については、その概略を説明する。
【0038】
図1、図2及び図4に示す金型1は周辺縁に面取り部1bが設けられており、1a面に横方向のレンズレット形状の溝を有し、1ピッチあたり、0.2982mm±1μmのピッチ精度でフライス加工された炭素鋼鋼材の表面に0.2mm厚のKN(化学ニッケル)メッキ層が施されたものである。
【0039】
この金型1は、図1、図2及び図4に示す強固な剛体材料からなる基台5の上に固定される。
【0040】
更に、基台5上の金型1の周辺には基板3を載置するため、その表面精度及び平面度が高精度な規定台4が固定されている。この規定台4は、基板を載置する規定部4aと、基板3の外形を規制する規制部4cと、余分なエネルギー硬化型樹脂を排出する溝4bとを一体的に備えた部材であり、金型1の1長辺縁の9ヶ所、1短辺縁の6ヶ所にほぼ等間隔に配置されている。ここで規定部4aは、その各位置と金型との高低差が同一であつて、金型1のレンズレットの先端から+0.06mmの高さに規定部4aが位置するよう調整スペーサの厚みが調整され、規定台4が固定される。このように規定台4は、金型と基板の高低差が均一になるよう位置を確定する働きがある。従って、金型が大型化する程、それに応じた数の規定台と、その規定台の高さ調整が必要になる。
【0041】
また、エネルギー硬化型樹脂を排出する不図示の貫通穴が、各溝4bから基台5にかけて設けられており、基台5の底面には、樹脂液を受ける不図示のトレーが取り付けられている。
【0042】
図1、図2に示すように基台5の4角には金型1の各角に近接して基板高さ調整ネジ6と基板支持連動ギア7が設けられている。基板高さ調整ネジ6は中央のローレット部と、一端のリードネジが施されたネジ部と、他端の基板3を支持する頂部とを一体的に備えて構成され、ネジ部は基台5に螺合する。一方、基板支持連動ギア7は、中央のギア部7a−1と、一端のリードネジが施されたネジ部7a−2と、他端の基板3を支持する頂部7a−3とを備えて構成され、基板高さ調整ネジ6と同様にネジ部7a−2が基台5に螺合する。なお、基板高さ調整ネジ6は、ギア部7a−1がローレットに変更されているだけで、基本的に基板支持連動ギア7と同様の構成であり、ギア部7a−1に対応するローレット部6a−1と、ネジ部7a−2に対応するネジ部6a−2と、頂部7a−3に対応する頂部6a−3とを備える。
【0043】
基板高さ調整ネジ6と、基板支持連動ギア7は、共に基板3の角を支持して基板3の高低を微調整し、基板と樹脂液の着液を促進するための機構部であるが、基板高さ調整ネジ6は、ローレット部6a−1を指圧で回転させる手動式に対し、基板支持連動ギア7は、詳しくは後術するモーターからの駆動力を駆動伝達ギアを介してギア部7a−1を回転させるよう自動化がなされている。
【0044】
図2にその側面を示す基板3は厚さ1.6mmの透明なガラス板であり、平面度を高精度化するため、両面研磨加工が施されている(図3のS1)。基板3はこれに限らず、PMMAなどの透明樹脂板であっても良い。
【0045】
基板3は純水によって全面を洗浄した(図3のS2)後、オーブンで加熱乾燥する。
【0046】
この基板2の両面に金属蒸着膜を真空蒸着によって積層する(図3のS3)。ここで金属蒸着膜は誘電体膜であれば良く、例えば他に、カバーガラスフィルムを接着によって形成しても良い。また、ガラスの組成が環境の変化の影響を受けにくい構成、例えば、白板ガラス、BK7などの高価なガラスを用いれば、金属蒸着膜などの誘電体膜を積層する工程は省略できる。
【0047】
次に基板3の片面3bに不図示の散布装置を用いてシランカップリング剤を散布し(図3S4)、オーブンで加熱乾燥する。
【0048】
図1、図2に示す樹脂液2は、嫌気性のアクリレート系紫外線硬化型樹脂を用いる。液粘度は2500mPa・s前後、硬化後物性として1500mPa・s前後のものを選択した。
【0049】
この樹脂液2を図4のディスペンサーのニードル弁70に封入し、弁内に窒素Nを供給する。
【0050】
次に、本実施形態の金型への樹脂液の滴下方法について図1、図4を参照して説明する。
【0051】
まず、ディスペンサーのニードル弁70の吐出口(φ2mm)を図1に示す金型上の2a−1で示す位置上に配置する。そして、ディスペンサーのエア圧(kg/mm)、エア加圧時間を設定して、エア圧を開始し、吐出口から樹脂液が供給されると同時にニードル弁70が、図1に示す金型上の2a−4で示す位置上に一定速度で移動する。ニードル弁が2a−1から2a−4に移動する間に吐出口から3.13mcc/mmの一定流量の樹脂液が供給される。次に、ニードル弁70が再び、金型上の2a−1で示す位置上に一定速度で移動し、この移動の間に吐出口からは同様に3.13mcc/mmの一定流量の樹脂液が供給される。このニードル弁の2a−1→2a−4→2a−1を移動する動きを1往復とすると、ニードル弁は11往復し、供給される樹脂液の量は33ccに及ぶ。
【0052】
次に、ニードル弁70が金型上の2a−2で示す位置上に配置され、前述したようにエア圧が開始され、吐出口から樹脂液が供給されると同時にニードル弁70が、図1に示す金型上の2a−3で示す位置上に一定速度で移動する。ニードル弁が2a−2から2a−3に移動する間に吐出口からは前述と同様に3.13mcc/mmの一定流量の樹脂液が供給され、ニードル弁が再び、金型上の2a−2で示す位置上に一定速度で移動する時も、吐出口からは同様に樹脂液が供給される。以下、前述と同様に、2a−2→2a−3→2a−2を移動する1往復をニードル弁は11往復し、33ccの樹脂液が金型上に供給される。
【0053】
ここで金型1の各頂部1aと滴下された樹脂液2の各先端部2aの距離は金型対角長さの1/8程度が好ましい。
【0054】
こうして得られる樹脂液の滴下形状は、基板と金型の間に樹脂液が充填完了した直後において、図6に示すように、比較例の図23に比べ、金型の外周に溢れる液量が極めて抑制され、量産化の過程で金型の外周に堆積していくことがないので、金型の外周に付着した硬化樹脂の除去作業を無くし、生産効率を向上出来る。また、除去作業のために装置の稼動を停止させる必要も無く、装置の稼動率の低下や、それに伴う製造コストの増大も回避出来る。
【0055】
次に、本実施形態の基板の着液装置の構成について図7を参照して説明する。図7は、本実施形態の基板による樹脂液への着液進行を半自動化した装置の概略構成図である。尚、ここでは、図1を用いて説明した部分については省略し、その他の構造、構成に関して説明する。
【0056】
基板支持連動ギア7aのギア部に基台5上に嵌合軸を持つ2段目減速ギア8aのギア部が係合し、減速ギア8aのギア部に、同じく基台5上に嵌合軸を持つ3段目減速ギア9aのギア部が係合する。減速ギア9aのギア部には、駆動モータ11aのピニオンギア10aのギア部が係合する。駆動モータ11aはモータアングル12aに固定され、モータアングル12aは、基台5に固定される。
【0057】
ここで、駆動モータ11aは、ステップモータを採用するが、パルスモータであっても良い。パルスモータの場合は、回転を検知するフォトインタラプタと検知回路が必要になる。
【0058】
同様にして減速ギア8b、減速ギア9b、ピニオンギア10b、駆動モータ11b、モータアングル12bが基台の他方側に構成される。
駆動モータ11a、11bの端子は、駆動モータの回転方向と速度を制御するサーボ制御回路13に接続され、サーボ制御回路13はパソコン15のインターフェイス基板14aに接続される。
【0059】
金型1上には、退避可能なように、滴下した樹脂液の中心2bにおいて、基板3に樹脂液2が着液する様子をモニタする撮像素子(以下、CCDと呼ぶ)CCD1(16)、滴下した樹脂液の終端の手前2c−1において、同じく着液の様子をモニタするCCD2(17)、滴下した樹脂液の終端の手前2c−2において、同じく着液の様子をモニタするCCD3(18)の各々を不図示の固定台を用いて配置する。各CCDはパソコン15のインターフェイス基板14bに接続される。
【0060】
次に、図7、図8を参照して基板の着液方法を説明する。図8は、本実施形態の基板の樹脂液への着液進行を決定するプログラムフローチャート図である。
【0061】
着液作業を進める環境は、室温20±2℃、湿度55±3%に制御された清浄度1000クラスのクリーン室で行う。また、樹脂液の滴下完了から着液開始までの経過時間は樹脂液滴下形状が拡大して変化するため、微小気泡の自然脱泡も含めて15分を超えないようにする。
【0062】
前述したように、シランカップリング剤を散布したガラス基板3の面3bを下面として、規定台4の規定部4aより高い位置に調整された基板高さ調整ネジ6a、6bと、基板支持連動ギア7a、7bの各々の頂部6a−3、6b−3、7a−3、7b−3で支持する。続いて基板高さ調整ネジ6のローレット部6a−1、6b−1を手動で回し、頂部6a−3、6b−3を規定部4aより低く調整し、ガラス基板3の一方の長辺縁を規定部4aに接触させる。
【0063】
この後、パソコン15のキーボードを操作して、駆動モータ11a、11bを同方向に右回転駆動(以降、CW回転と呼ぶ)し、減速ギア8a、8b、9a、9bを介して基板支持連動ギア7a、7bを回転させ、頂部7a−3、7b−3を同じ高さで下降(図2の矢印Y1方向)させ、ガラス基板3の他方の長辺縁を金型と水平に保ちつつ、徐々に図2の矢印Y2方向に下降させる。次第にガラス基板3の下面3bは樹脂液2の表面張力によって、接触直前の影がガラス基板3に現れる。この影の出現と同時に駆動モータ11a、11bの回転を止める。
【0064】
これより、パソコン15のキーボードを操作して、駆動モータ11a、11bの回転速度を極低速モードになるように設定して、同CW回転駆動を開始する。やがて、樹脂液2の2a−1、2a−2が最初にガラス基板3の下面3bに接触し、図5(a)に示すような着液形状が現れる。ここで、着液個所は金型のKN層が映え、濃灰色となる。これを着液ヶ所のコントラスト暗=1と定義し、これ以外の未着液部の薄透明色であるガラス表層の色を未着液のコントラスト明=0と定義して、予め、インターフェイス14の画像処理演算部に組込んでおく(ROM化)。
【0065】
更に、図5(b)に示すような着液形状が現れたらパソコン15のキーボードを操作して、駆動モータ11a、11bの回転速度が中立モードなるよう設定して同CW回転駆動を継続する。
【0066】
着液形状が図5(c)まで達したら、駆動モータ11a、11bの回転を止める。これより、パソコン15のキーボードを操作して、駆動モータ11a、11bの制御をCCD1(16)による制御モードに設定して同CW回転駆動を開始する。
【0067】
図8(a)のCCD1による着液進行を決定するプログラムフローチャートに示すように、駆動モータ11aがCW回転駆動中、CCD1(16)によって撮像された像内を区域分割したAの領域のコントラストが30%を超えて着液済のコントラスト暗=1で占有されていると、画像処理結果に基づいて判定された場合、ただちに、駆動モータ11aの回転速度を極低速モードになるように自動設定する。次に区域分割したCの領域にわずかでも着液済みのコントラスト暗=1が有ると、画像処理結果に基づいて判定されると、駆動モータ11aを左回転駆動(以降CCW回転駆動と呼ぶ)し、ガラス基板3を樹脂液2から離間する方向に上昇させ、続いてCの領域が着液無しのコントラスト明=0で満たされていると、画像処理結果に基づいて判定されると、再び、駆動モータ11aをCW回転させて、ガラス基板3を着液方向(図2の矢印Y2方向)に下降させる。このCの領域にわずかでも着液済みのコントラスト暗=1が現れたと判定されると、駆動モータ11aをCCW回転する▲1▼→▲2▼→▲3▼のプログラムサブルーチンは、Cの領域の上部に本来起こり得ない第3の着液が誤って発生した場合、その着液進行を食い止めるためのものである。
【0068】
一方、Cの領域に着液済みのコントラスト暗=1が無いと、画像処理結果に基づいて判定されると、駆動モータ11aの回転速度を極低速モードになるように自動設定する。次に区域分割されたAの領域のコントラストが80%を超えて着液済みのコントラスト暗=1で占有されていると画像処理結果に基づいて判定された場合、インターフェイス14を介してトリガー信号を1カウントする。
【0069】
続いて、駆動モータ11aの回転速度を極低速モードのままCCW回転とし、ガラス基板3を樹脂液2から離間する方向に上昇させて、更に、Aの領域のコントラストが70%を下回って着液済みのコントラスト暗=1で占有されていると画像処理結果に基づいて判定された場合、再び、駆動モータ11aの回転速度を極低速モードのままCW回転してガラス基板3を着液方向(図2の矢印Y2方向)に下降させる。
【0070】
また、駆動モータ11bについても同じプログラムフローチャートに従い、区域分割したBの領域のコントラスト判定に基づいて、速度制御、回転制御がなされる。▲4▼→▲5▼→▲6▼→▲7▼のプログラムサブルーチンが2回繰り返され、▲5▼でトリガー信号が3カウントする間にAの領域とBの領域の着液の進行が是正され、やがてトリガー信号を3カウントすると、駆動モータ11a、11bは、回転速度を極低速モードのままCW回転してガラス基板3を着液方向に下降させ、気泡を巻き込むこと無く、左右の着液が中央で合流、一体化する。
【0071】
左右の着液が中央で合流、一体化したことを確認後、パソコン15のキーボードを操作して駆動モータ11a、11bの回転速度を中立モードに設定し、同CW回転を継続する。
【0072】
図5(d)に示す着液状態まで進行したら駆動モータ11a、11bの回転を止める。これより、パソコン15のキーボードを操作して、駆動モータ11a、11bの制御を各々、CCD2(17)、CCD3(18)による制御モードに設定して同CW回転を継続する。
【0073】
図8(b)のCCD2による着液進行を決定するプログラムフローチャートに示すように、駆動モータ11aがCW回転駆動中、CCD2(17)によって撮像された像内を区域分割したBの領域のコントラストが30%を超えて着液済のコントラスト暗=1で占有されていると、画像処理結果に基づいて判定された場合、ただちに、駆動モータ11aの回転速度を極低速モードになるように自動設定する。次に区域分割したCの領域にわずかでも着液済みのコントラスト暗=1が有ると、画像処理結果に基づいて判定されると、駆動モータ11aをCCW回転し、ガラス基板3を樹脂液2から離間する方向に上昇させ、続いてCの領域が着液無しのコントラスト明=0で満たされていると、画像処理結果に基づいて判定されると、再び、駆動モータ11aをCW回転して、ガラス基板3を着液方向(図2の矢印Y2方向)に下降させる。
【0074】
このCの領域にわずかでも着液済みのコントラスト暗=1が現れたと判定されると、駆動モータ11aをCCW回転する▲1▼→▲2▼→▲3▼のプログラムサブルーチンは、Cの領域の上部に本来起こり得ない第2の着液が誤って発生した場合、その着液進行を食い止めるためのものである。これによって、樹脂液を供給する吐出口折り返し点であって、樹脂層の高さに液ムラを生じ易く、且つ、基板傾斜角θが小さいことによる着液ムラが発生し易い位置図5(d)2c−1での気泡の巻き込みが急激に発生することを防止できる。
【0075】
一方、Cの領域に着液済みのコントラスト暗=1が無いと、画像処理結果に基づいて判定されると、駆動モータ11aの回転速度を極低速モードになるように自動設定する。次に区域分割されたA、D各々の領域のコントラストが30%を超えて着液済みのコントラスト暗=1で占有されていると画像処理結果に基づいて判定された場合、駆動モータ11aの回転速度を中立モードに自動設定し、同CW回転してガラス基板3を着液方向に下降させ、図5(d)2c−1部の着液が気泡を巻き込むことなく進行する。
【0076】
また、図8(b)のCCD2による着液進行を決定するプログラムと同時に、図8(c)のCCD3による着液進行を決定するプログラムが実行されるが、ここでは、CCD2による着液進行を決定するプログラムとの違いについて述べる。CCD2→CCD3と対応づけると、区域B→区域A、区域C→区域D、区域A,D→区域C,B、駆動モータ11a(ML)→駆動モータ11b(MR)が異なっており、その他のプログラムの流れ、プログラム実行途中の各区域ごとの着液進行を判定するコントラスト占有率、駆動モータの回転速度設定は同様である。CCD3による着液進行を決定するプログラムが実行されると、駆動モータ11bをCW回転してガラス基板3を着液方向に下降させ、図5(d)2c−1部の着液が気泡を巻き込むことなく進行する。
【0077】
着液が、図5(e)の2a−3、2a−4部に達し、ガラス基板3の長辺縁3d側の下面3bを規定部4aに載置後、パソコン15のキーボードを操作して駆動モータ11a、11bの回転を止める。
【0078】
次に、樹脂液2をさらに押し拡げる加圧/充填工程(図3のS7)について図9、図10、図11を参照して説明する。図9は、基台に加圧治具を取付けた平面図であり、図10はその縦断面図、図11は横断面図である。
【0079】
図11において、23は、ガラス基板3の撓みを矯正して樹脂液の進行を補助するガラス台であって一定の剛性が必要である。ガラス台23は、樹脂液の進行形状を確認するため透明なことが好ましい。尚、本実施形態は、省スペース化を前提としているため、手動式専用加圧治具を用いるが、加圧方法がよく知られた垂直プレス法であることから、エアシリンダなどを用いて加圧調整、加圧時間の管理を行った方が効率的である。
【0080】
図9、図10において、19はガラス台23の23a面の中央に圧力を加える加圧治具であって、ブリッヂ部19c、ネジ穴19d、固定部19b、ローレット部19a、樹脂部19e、リードネジ部19fを備え、リードネジ部19f−1は、ネジ穴19d−1に螺合し、リードネジ部19f−1の一端(固定部19b−1側)には樹脂部19e−1が固着され、リードネジ部19f−1の他端にはローレット部19a−1が固着される。ブリッヂ部19cにネジ穴19dが一定間隔で3ヶ所設けられ、ネジ穴19d−2、19d−3においても、前述と同様にリードネジ部19f、樹脂部19e、ローレット部19aが取付けられる。更に、ブリッヂ部19cと平行してこの両側には前述と同様に加圧治具20及び21が構成される。
【0081】
図9、図11において、22はガラス台23の23a面の一部周辺に圧力を加える加圧治具であって、リードネジ支持部22c、ネジ穴22d、固定部22b、ローレット部22a、樹脂部22e、リードネジ部22fを備えており、リードネジ部22f−1はネジ穴22d−1に螺合し、リードネジ部22f−1の一端(固定部22b−1側)には樹脂部22e−1が固着され、リードネジ部22f−1の他端にはローレット部22a−1が固着される。
【0082】
こうして構成される加圧治具19、20、21、22は、リードネジ19f、20f、21f、22fを可動してブリッヂ部19c、20c、21c及びリードネジ支持部22cに樹脂部19e、20e、21e、22eを各々近付けた状態にセットされ、加圧治具19の固定部19b−1、19b−2が基台5のネジ穴に固定ビスで締結され、加圧治具22の固定部22b−1、22b−2が基台5のネジ穴に各々固定ビスで締結される。
【0083】
加圧順序としては、最初に金型1の中央にあたるローレット部19a2が回され、樹脂部19e−2がガラス台23の23a面中央を加圧する。続いてローレット部20a−2、21a−2を回してガラス台23の23a面を加圧し、22a−1、22a−2を回してガラス台23の23a面短辺縁中央を加圧する。次にローレット部19a−1、19a−3、20a−1、20a−3、21a−1、21a−3を回してガラス台23の23a面長辺縁を加圧する。
【0084】
こうして樹脂液の進行が加速し始めると、図12(a)に示すような樹脂液の形状となり、更に樹脂液が進行すると、図12(b)の樹脂液が界面進行した状態となるが、この間にガラス台23はガラス基板3に倣って、わずかに沈む方向に変位するので前記樹脂部19e、20e、21e、22eのガラス台23の23a面に対する圧力が弱まる。そこで時折、ローレット部19a、20a、21a、22aは加圧方向に回すと共に、図12(b)において、未進行面積3dが他より広い個所は、その位置の上面に近いローレット部19a、20a、21a、22aを強く回し、樹脂液の界面進行を促進する。図12(c)の状態で金型1の面取り部1bにまで樹脂液2が充填完了したことを確認する。
【0085】
この後、加圧治具19、20、21を基台5から取り外す。ガラス台23の23b面とガラス基板3の3a面は強く密着しているが、樹脂液2とガラス基板3の3b面との界面密着より弱く加圧治具22の樹脂部22e−1または22e−2をガラス台23のキャリア部に係合するようにローレット部22a−1または、22a−2を減圧方向に回すと共にガラス台23を引き上げて、ガラス台23及び、加圧治具22を取り外す。
【0086】
次に金型1の1a面から基台5に流出した樹脂液をクリーンワイパーなどで払拭するが、この際にガラス基板3、規定台4の規定部4aに樹脂液が付着しないよう十分注意する。また、規定台4の溝部4bに樹脂液が堆積して金型1の樹脂液と規定部4aに付着した樹脂液がつながっている場合は、規定部4aに付着した樹脂液をアセトンなどの有機溶剤で溶解するなどして処置をとる。
【0087】
次に金型1とガラス基板3の間に充填した樹脂液を光硬化して成形する工程(図3のS8)ではガラス基板3の3a上から紫外線を照射するが、樹脂部のヒケを防止するため、1mW/cm前後の低照度で照射可能な装置を用い、2000mJの光エネルギーを与える。
【0088】
続いて樹脂成形基板33を金型1から離型する工程(図3のS9)について図13、図14、図15、図16、図17を参照して説明する。
【0089】
図13は基板高さ調整ネジ及び基板支持連動ギアを可動し、金型の角部から樹脂成形基板を離型した様子を表す平面図、図14、図16は基台に剥離治具を取付けた平面図、図15はその一部断面図であって、剥離の様子を表わす図、図17は金型と樹脂成形基板との未離型面積及び離型面積の剥離経過を表わす図である。
【0090】
図13において、第一段階の剥離では、基板高さ調整ネジ6のローレット部6a−1、6a−2を回転して頂部6a−3、6b−3を上方に移動させると、ガラス基板3の3b面の角部が持ち上がり、金型1の角部と樹脂成形部が離型され、また、減速ギア9a、9bを基台5から取り外し、減速ギア8a、8bを手動で右回転して、基板支持連動ギア7a−1を回転させ、頂部7a−3、7b−3を上方に移動させると、前述と同様にして、金型1の角部と樹脂成形部が離型され、離型面積33e−1、33e−2、33e−3、33e−4が現れる。
【0091】
続いて第2段階の剥離には、図14、図15、図16に示す剥離治具24を用いる。
【0092】
剥離治具24は、ブリッヂ部24c、支持部24b、ネジ穴24d、ローレット部24a、吸着盤24e、リードネジ部24fを備えており、リードネジ部24f−1はネジ穴24d−1に螺合し、リードネジ部24f−1の一端には、塩化ビニル製の吸着盤24e−1が取付けられ、リードネジ部24f−1の他端にはローレット部24a−1が固着される。ブリッヂ部24cにはネジ穴24dが一定間隔で6ヶ所設けられ、前述と同様にして他のネジ穴24dに他のリードネジ部24f、吸着盤24e、ローレット部24aが取付けられる。こうして構成された剥離治具24の支持部24bは基台5の上面5aであって、図14に示す金型1の一方の短辺縁に近い位置に配置される。続いてローレット部24aを回してリードネジ部24fを可動し、程良い高さで吸着盤24eを樹脂成形基板33のガラス面33aに吸着させる。同様にして他の吸着盤もガラス面33aに吸着させる。
【0093】
剥離順序としては、吸着盤24eが持ち上がる方向にローレット部24a−1、24a−2、24a−5、24a−6を各々同時、または交互に回し、図15に示すように樹脂成形基板33を撓ませて離型を進行させる。離型が進行すると、未離型面積は図17(b)に示す33s―2に変化する。ここでローレット部24a−3、24a−4を回して吸着盤24eを持ち上げ、金型1の中央に向けて離型を進行させるが、ガラス基板3の破損を防止する為、ローレット部24aは柔軟に正回転、逆回転させ、吸着盤24eを上げ、下げすることによって、剥離の応力によるガラス基板3への負担を小さくする。
【0094】
更に離型が進行すると、未離型面積は、図17(c)に示す33s−3に変化する。ここでは図16に示すように剥離治具24を金型1の中央上面に位置するよう支持部24bを基台5の上面に配置する。以下、図14、図15と同様の手順で剥離を行なうと、未離型面積は図17(d)の33s―4のように縮小し、やがて剥離の負荷が小さくなり、スムーズに離型が完了する。
【0095】
こうして金型1から離型した樹脂成形基板33の樹脂表面33bを不図示の静電気除去装置で除電する(図3のS10)。
【0096】
更に、樹脂部を完全硬化させるため、低照度で長時間照射する(図3のS11)。
【0097】
最終工程として、不図示のスクライブ装置にて、樹脂成形基板33の外周を取り除く加工を行なう(図3のS12)。
【0098】
次に、本実施形態における特徴的な効果を説明する。
【0099】
前述したように金型上のニードル弁の吐出口から一定流量の樹脂液を一定速度で金型の角から中心を通って他の角へ往復して供給することで、安定した樹脂表面層と、滴下形状を形成することが可能になった。これにより、ガラス基板着液時の着液ムラや気泡の巻き込み発生要因を小さく出来る。
【0100】
また、第1の樹脂吐出口が一定速度で移動し、金型の角から中心を通って、対向する他方の角へ一定流量の樹脂液を供給し、第2の樹脂吐出口によって、金型の他の角から中心を通って、対向する他方の角へ一定流量の樹脂液を供給する。即ち、樹脂液が略対角上に滴下されるので樹脂液が滴下、充填完了した直後において、金型の外周に溢れる液量が抑制され、余剰樹脂液の拭き取り作業が手早く済む。量産化の過程で金型の外周に堆積していくことがないので、金型の外周に付着した硬化樹脂の除去作業を無くし、生産効率を向上出来る。或いは、除去作業のために装置の稼動を停止させる必要も無く、装置の稼動率の低下や、それに伴う製造コストの増大も回避出来る。更に、余剰樹脂液が削減されるので高価な樹脂液の使用総量を最小限に出来る。
【0101】
また、金型の頂部から滴下された樹脂液の先端までの距離、即ち、未滴下の金型の角部の幅が金型の対角長さの1/8を超えないようにすることで、加圧による金型角部への樹脂液の充填経過時間を短縮できる。
【0102】
また、略対角状に滴下された樹脂液は、表層面積が小さいので万が一、塵が紛れ込んだ場合、樹脂液に付着する確立が小さく、金型上であれば外側に向けてエア掛けを行なうことにより容易に取り除くことが出来る。
【0103】
また、前述したように金型上に滴下した樹脂液にガラス基板を傾斜して着液し、着液進行させる工程は、ガラス基板を支持する基板支持連動ギアと、これに連結される減速ギアと、駆動モータ、これに接続されるサーボ制御回路とインターフェイス基板、パソコン及び、金型上に設けられたCCDと、これに接続されるインターフェイス基板、パソコンによって構成された装置を用い、その主要部のシステムは、樹脂液の着液進行によるコントラスト差を捕えたCCDの画像をパソコン、インターフェイスに取り込み、画像処理結果と、予め設定したシステムプログラムによって、駆動モータをサーボ制御し、基板の樹脂液への着液進行を行なう構成としたので、人の感応だけに頼らない安定した着液のプロセスが実現出来る。これによって、気泡の巻き込みを一掃することが出来る。
【0104】
(第2の実施形態)
図18は、第2の実施形態の金型上に樹脂液を滴下した状態を表す平面図である。第1の実施形態の変形例であるため、共通点については、その説明を省略する。
【0105】
図18に示す金型41は短辺縁の輪郭が内側に湾曲状である。41a面に縦方向のレンズレットの溝が形成されており、1ピッチあたり、0.127mm±1μmのピッチ精度でフライス加工されている。
【0106】
不図示の基板は、その短辺縁の輪郭が金型41より大きく、金型41に沿うように内側湾曲状である。
【0107】
本実施形態の金型への樹脂液の滴下方法について図18を参照して説明する。
【0108】
ディスペンサーのニードル弁の吐出口を図18に示す金型上の42a−1上に配置する。吐出口から樹脂液が供給されると同時にニードル弁が、図18に示す金型上の42a−1上に配置する。吐出口から樹脂液が供給されると同時に、ニードル弁が図18に示す金型41上の中心、または、中心近傍を通って円弧状に42a−2上に向かって一定速度で移動する。ニードル弁が42a−1上から42a−2上に移動する間に吐出口から一定流量の樹脂液が供給される。次に、ニードル弁が再び、同じ経路上を逆方向に通って金型上の42a−1上に一定速度で移動し、一定流量の樹脂液が供給される。こうしてニードル弁が42a−1上→42a−2上→42a−1上のように往復を繰り返すことによって、樹脂液を供給する。
【0109】
次に、ニードル弁が金型上の42a−3上に配置され、吐出口から樹脂液が供給されると同時に、前述と同様にニードル弁が図18に示す金型41上の中心、または、中心近傍を通って円弧状に42a−4に向かって一定速度で移動する。ニードル弁が42a−3上から42a−4上に移動する間に吐出口から一定流量の樹脂が供給され、ニードル弁が再び金型上の42a−3上に一定速度で移動した時も、吐出口からは同様に樹脂液が供給される。以下前述と同様に42a−3上→42a−4上→42a−3上のようにニードル弁が往復を繰り返すことによって樹脂液を供給する。
【0110】
(第3の実施形態)
図19は、第3の実施形態の金型上に樹脂液を滴下した状態を表す平面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるため、共通点については、その説明を省略する。
【0111】
図19に示す金型51は、長辺方向に極めて長く、ワイド型のスクリーンの成形に対応している。51a面に縦方向のレンズレットの溝を形成し、1ピッチあたり、0.127mm±1μmのピッチ精度でフライス加工されている。
【0112】
不図示の基板は、金型51と同様に長辺方向に極めて長く、外形は金型51よりも大きい。基板の板厚は2mmである。
【0113】
本実施形態の金型への樹脂液の滴下方法について図19を参照して説明する。
【0114】
ディスペンサーのニードル弁の吐出口を図19に示す金型上の52a−1上に配置する。吐出口から樹脂液が供給されると同時にニードル弁が、図19に示す金型51上の短辺方向の中心52c−1に向かって斜めに移動し、その後、金型51の中心52b上に向かって金型51の長辺と平行に移動し、52bを通過後は、52c−2上から金型51の角部52a−4上に向かって一定速度で移動する。ニードル弁が52a−1上から52a−4上に移動する間に吐出口から一定流量の樹脂液が供給される。次に、ニードル弁が再び、同じ経路上を逆方向に通って金型上の42a−1上に一定速度で移動し、一定流量の樹脂液が供給される。こうしてニードル弁が52a−1上→52c−1上→52b上→52c−2上→52a−4上→52c−2上→52b上→52c−1上→52a−1上のように往復を繰り返すことによって、樹脂液を供給する。
【0115】
次に、ニードル弁が金型上の52a−2上に配置され、吐出口から樹脂液が供給されると同時に、前述と同様にニードル弁が図20に示す金型51上の短辺方向の中心52c−2に向かって斜めに移動し、その後、金型51の中心52b上に向かって、金型51の長辺と平行に移動し、52bを通過後は、52c−1上から金型51の角部52a−3に向かって一定速度で移動する。ニードル弁が52a−2上から52a−3上に移動する間に吐出口から一定流量の樹脂が供給され、ニードル弁が再び金型上の52a−2上に一定速度で移動した時も、吐出口からは同様に樹脂液が供給される。以下前述と同様に52a−2上→52c−2上→52b上→52c−1上→52a−3上→52c−1上→52b上→52c−2上→52a−2上のようにニードル弁が往復を繰り返すことによって樹脂液を供給する。
【0116】
こうして得られる樹脂液の滴下形状は、基板と金型の間に樹脂液が充填完了した直後において、金型の外周に溢れる液量が極めて抑制され、量産化の過程で金型の外周に堆積していくことがないので、金型の外周に付着した硬化樹脂の除去作業を無くし、生産効率を向上出来る。また、除去作業のために装置の稼動を停止させる必要も無く、装置の稼動率の低下や、それに伴う製造コストの増大も回避出来る。
【0117】
次に本実施形態の装置及び、装置を用いたプロセスが、第1及び第2の実施形態と異なる点について図19を参照して説明する。
【0118】
57a、57bが基板支持連動ギアであり、56a、56bが基板高さ調整ネジであって、この56a、56b、57a、57bの支持部上にガラス基板を載置し、不図示の基板の着液は、基板高さ調整ネジ56a、56bのローレット部を手動で回し、金型51の短辺縁に配置された不図示の規定部に接触させる。この後、パソコンのキーボードを操作して不図示の駆動モータを回転駆動し、基板支持連動ギア57a、57bの頂部を下降させる。次第にガラス基板は、52a−2、52a−4に近接し、第1の実施形態と同様にして駆動モータを極低速モードになるように設定し、着液を進行させる。即ち、本実施形態では、基板の着液は、金型51の長辺方向に傾斜させて行なう。
【0119】
また、着液による樹脂液の進行を監視するCCD1は、樹脂液52c−2上に、CCD2は、樹脂液52d−1上に、CCD3は、樹脂液52d−2上に各々配置される。各々のCCDにより撮像された像は画像処理結果に基づき、第1の実施形態と同様のシステムプログラムによって判定され、駆動モータを可動して、気泡を巻き込むことなく着液が進行する。
【0120】
( 比較例 )
図20に示すように第1の実施形態の減速ギア列、駆動モータを付設しない基台に取り付けた金型上に略菱形状となるよう第1の実施形態と同特性の樹脂液62を70cc滴下する。
【0121】
樹脂液滴下後、第1の実施形態と同様に基板高さ調整ネジの頂部4ヶ所を金型面より高くしておき、この頂部にガラス基板のカップリング剤塗布面を下面として載置する。ガラス基板の手前の長辺縁を規定台4の規定部4cに接触させるため、基板高さ調整ネジ6a、6bを回転させる。この金型面1aに対してガラス基板が傾斜した状態からは、第1の実施形態と異なり、基板高さ調整ネジ6c、6dを手動で回転し、ガラス基板を樹脂液62に着液させる。図21の(c)に示すように着液の進行途中で着液部62c−2、62c−3の形状が左右に分散した基板の傾斜状態では、作業者の視覚が行き届かなくなり、僅かな気泡の巻き込みを見逃すことがあった。
【0122】
ガラス基板の全縁が規定台4の規定部4c上に載置されると、図22(a)に示す着液形状が現れる。ここから第1の実施形態と同様にガラス台及び、加圧治具を用いて、金型とガラス基板の間の樹脂液を界面進行させるが、この加圧、充填工程において、加圧開始(a)から金型4角部への樹脂液が充填完了する(c)までの経過時間に最低40分を必要とした。
【0123】
図3に示す1サイクルの工程において、図23に示すように、規定台4の溝4bから基台5にかけて設けられた貫通穴で吸収する余剰樹脂も含め、金型の外周の基台5上に10cc強の余剰樹脂が流出した。
【0124】
以上の比較例に基づく特性と、第1の実施形態に基づく特性を図24に記載した。
【0125】
以上説明したように、上記の実施形態によれば、基板に着液後の加圧による金型角部への樹脂液の充填経過時間を半分に短縮出来る。
【0126】
また、樹脂液が滴下、充填完了した直後において、金型の外周に溢れる液量が抑制され、余剰樹脂液の拭き取り作業が手早く済む。量産化の過程で金型の外周に堆積していくことがないので、金型の外周に付着した硬化樹脂の除去作業を無くし、生産効率を向上出来る。或いは、除去作業のために装置の稼動を停止させる必要も無く、装置の稼動率の低下や、それに伴う製造コストの増大も回避出来る。更に、余剰樹脂液が削減されるので高価な樹脂液の使用総量を最小限に出来る。
【0127】
また、人の感応だけに頼らない安定した着液のプロセスが実現出来る。これによって、気泡の巻き込みを一掃することが出来る。
【0128】
また、生産効率を向上し、気泡の巻き込みによる不良率を解消した光学スクリーンを提供することが出来る。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、樹脂中への気泡の混入を防止し、且つ金型の外周に流出する余剰樹脂液を最小限にとどめることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る金型上に樹脂液を滴下した状態を表す平面図及び側面図である。
【図2】第1の実施形態に係る金型上に樹脂液を滴下し、基板支持部材に基板を載置した状態を表す側面図である。
【図3】第1の実施形態に係る光学素子の製作工程フロー図である。
【図4】第1の実施形態に係るニードル弁から金型上に樹脂を滴下する様子を表す図である。
【図5】第1の実施形態に係る着液開始から着液完了までの樹脂液の着液進行の経過を表す図である。
【図6】第1の実施形態に係る樹脂液の充填完了後の金型の外周の様子を表す図である。
【図7】第1の実施形態に係る基板による樹脂液への着液進行を半自動化した装置の概略構成図である。
【図8】第1の実施形態に係る基板による樹脂液への着液進行を決定するプログラムフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る基台に加圧治具を取り付けた平面図である。
【図10】第1の実施形態に係る基台に加圧治具を取り付けた縦断面図である。
【図11】第1の実施形態に係る基台に加圧治具を取り付けた横断面図である。
【図12】第1の実施形態に係る着液完了から樹脂液の充填完了までの樹脂液の界面進行の経過を表す図である。
【図13】第1の実施形態に係る樹脂成形基板の剥離開始の様子を表す平面図である。
【図14】第1の実施形態に係る金型の基台に剥離治具を取り付けた平面図である。
【図15】第1の実施形態に係る樹脂成形基板の剥離途中の様子を表す一部断面図である。
【図16】第1の実施形態に係る金型の基台に剥離治具を取り付けた平面図である。
【図17】第1の実施形態に係る樹脂成形基板の剥離経過の様子を表す図である。
【図18】第2の実施形態に係る金型上に樹脂液を滴下した状態を表す平面図である。
【図19】第3の実施形態に係る金型上に樹脂液を滴下した状態を表す平面図である。
【図20】比較例を表す金型上に樹脂液を滴下した状態を表す平面図である。
【図21】比較例を表す着液開始から着液完了までの樹脂液の着液進行の経過を表す図である。
【図22】比較例を表す着液完了から樹脂液の充填完了までの樹脂液の界面進行の経過を表す図である。
【図23】比較例を表す樹脂液の充填、完了後の金型の外周の様子を表す図である。
【図24】第1の実施形態と比較例の結果の対比を表す図である。
【符号の説明】
1、41、51 金型
2、42、52 樹脂液
3 基板
4 規定台
5 基台
6、46、56 基板高さ調整ネジ
7、47、57 基板支持連動ギア
8、9 減速ギア
10 ピニオンギア
11 駆動モータ
12 モータアングル
13 サーボ制御回路
14 インターフェイス基板
15 パソコン
16、17、18 CCD
19、20、21、22 加圧治具
23 ガラス台
24、27 剥離治具
33 樹脂成形基板

Claims (6)

  1. 光学素子の母体となる光学素子基材を所望の光学面を有する金型上に保持し、前記光学素子基材の表面と前記金型の間にエネルギー硬化型樹脂を介在させて硬化させることにより、前記金型の光学面の形状が転写された樹脂層を有する光学素子を成形するための光学素子の成形方法であって、
    前記金型の光学面上にエネルギー硬化型樹脂を供給する供給工程と、
    前記光学素子基材を前記金型の光学面に対して傾斜させた状態で前記エネルギー硬化型樹脂に接触させ、前記光学素子基材の傾斜角を次第に小さくすることにより、前記光学素子基材の表面と前記金型の間に前記エネルギー硬化型樹脂を延伸させる着液工程と、
    前記エネルギー硬化型樹脂を前記金型の光学面と前記光学素子基材の間に延伸させるために、前記光学素子基材を加圧する加圧工程と、
    前記エネルギー硬化型樹脂にエネルギーを付与して硬化させるエネルギー付与工程と、
    前記金型から前記エネルギー硬化型樹脂が一体化された前記光学素子基材を離型する剥離工程とを具備し、
    前記供給工程では、前記エネルギー硬化型樹脂が前記金型の面積に応じた量だけ供給されると共に、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状が、前記金型の中心から金型の各頂部に向かって、対角状であることを特徴とする光学素子の成形方法。
  2. 前記供給工程において、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状の対角状終端部と、前記金型の頂部までの前記エネルギー効果型樹脂の未供給部の長さが、前記金型の光学面の対角長さの1/8を超えないことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の成形方法。
  3. 前記供給工程では、前記エネルギー硬化型樹脂が前記金型の面積に応じた量だけ供給されると共に、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状が、前記金型の中心または、中心近傍を通って、前記金型の隣接する頂部に向かって円弧状であって、2つの円弧形状が金型の中心近傍で接していることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の成形方法。
  4. 前記供給工程では、前記エネルギー硬化型樹脂が前記金型の面積に応じた量だけ供給されると共に、前記エネルギー硬化型樹脂の供給形状が、前記金型の中心または、中心近傍を通って、金型の長辺と平行して延伸され、該延伸された途中から前記金型の各頂部に向かって分岐した形状であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の成形方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学素子の成形方法に用いられる光学素子の製造装置であって、
    前記光学素子基材を前記金型の光学面に対して傾斜させた状態で前記エネルギー硬化型樹脂に接触させ、前記光学素子基材の傾斜角を次第に小さくすることにより、前記光学素子基材の表面と前記金型の間に前記エネルギー硬化型樹脂を延伸させる手段は、前記光学素子基材を支持して、該光学素子基材の傾斜角を変更させる駆動部と、該駆動部を制御するエンコーダと、前記エネルギー硬化型樹脂での気泡の発生を検知する撮像監視部と、前記光学素子基材への前記エネルギー硬化型樹脂の着液を感知する画像処理手段と、該画像処理手段の画像処理結果に基づいて前記着液の延伸を自動制御するサーボ機構とを備えることを特徴とする光学素子の製造装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の成形方法により成形されたことを特徴とする光学スクリーン。
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